JPH07136283A - 拡張カテーテル - Google Patents
拡張カテーテルInfo
- Publication number
- JPH07136283A JPH07136283A JP5287926A JP28792693A JPH07136283A JP H07136283 A JPH07136283 A JP H07136283A JP 5287926 A JP5287926 A JP 5287926A JP 28792693 A JP28792693 A JP 28792693A JP H07136283 A JPH07136283 A JP H07136283A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- expansion
- lumen
- tube
- catheter
- expander
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 例えば血管内の狭窄部を効果的に治療できる
拡張カテーテルを提供する。 【構成】 拡張カテーテル1のチューブ本体2は、先端
部に、狭窄部を拡張するための収縮または折り畳み可能
な拡張体6と、拡張体6の外側を覆うように設けられた
薬液透過性の膜体7を備えている。チューブ本体基端部
のハブより、拡張用流体を第1のルーメン3を介して拡
張体6内に導入するとともに、狭窄部を治療するための
薬液を第2のルーメン4を介して拡張体6と膜体7との
間の空間に導入すると、拡張体6により狭窄部が拡張さ
れると共に、薬液が膜体7を透過して狭窄部に浸透す
る。
拡張カテーテルを提供する。 【構成】 拡張カテーテル1のチューブ本体2は、先端
部に、狭窄部を拡張するための収縮または折り畳み可能
な拡張体6と、拡張体6の外側を覆うように設けられた
薬液透過性の膜体7を備えている。チューブ本体基端部
のハブより、拡張用流体を第1のルーメン3を介して拡
張体6内に導入するとともに、狭窄部を治療するための
薬液を第2のルーメン4を介して拡張体6と膜体7との
間の空間に導入すると、拡張体6により狭窄部が拡張さ
れると共に、薬液が膜体7を透過して狭窄部に浸透す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば血管等の体腔内
に生じた狭窄部を治療するために用いる拡張カテーテル
に関するものである。
に生じた狭窄部を治療するために用いる拡張カテーテル
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、血管内の狭窄部を治療する手
段として、拡張体付きカテーテルを用いて狭窄部を拡張
し、血流の改善を図るという経皮的経管式冠状動脈血管
形成術(Percutaneous Translum
inal CoronaryAngioplasty:
PTCA)が行われている。このような拡張体付きカテ
ーテルとしては、例えば米国特許4,323,071号
明細書に示されるような、カテーテル内部をガイドワイ
ヤーが自由に動くことが可能なオーバーザワイヤーと称
されるタイプと、米国特許4,771,778号明細書
に示されるような、ガイドワイヤーに拡張体が直接固定
されたオンザワイヤーと称されるタイプが主に用いられ
てきた。
段として、拡張体付きカテーテルを用いて狭窄部を拡張
し、血流の改善を図るという経皮的経管式冠状動脈血管
形成術(Percutaneous Translum
inal CoronaryAngioplasty:
PTCA)が行われている。このような拡張体付きカテ
ーテルとしては、例えば米国特許4,323,071号
明細書に示されるような、カテーテル内部をガイドワイ
ヤーが自由に動くことが可能なオーバーザワイヤーと称
されるタイプと、米国特許4,771,778号明細書
に示されるような、ガイドワイヤーに拡張体が直接固定
されたオンザワイヤーと称されるタイプが主に用いられ
てきた。
【0003】また、薬剤により血管内の狭窄部を治療す
る手段としては、経皮的経管式冠状動脈内血栓溶解療法
(Perctaneous Transluminal
Coronary Recanalization:
PTCR)が行われており、薬剤(薬液)の投与に際し
ては、造影用カテーテル等が使用されている。
る手段としては、経皮的経管式冠状動脈内血栓溶解療法
(Perctaneous Transluminal
Coronary Recanalization:
PTCR)が行われており、薬剤(薬液)の投与に際し
ては、造影用カテーテル等が使用されている。
【0004】さらに、特開平2−283380号公報に
は、薬液が透過可能な孔を有し、薬液の流入により膨張
する拡張体を備え、拡張体を膨張し狭窄部に密着させた
状態で、この拡張体を介して薬液を浸出させる、局所的
に薬液を投与可能な医薬投与カテーテルも考えられてい
る。また、USP5,213,576明細書には、第1
の拡張体およびその外側に同軸的に配置された第2の拡
張体とを備え、これらの拡張体に薬液透過可能な孔を設
け、これらの拡張体を介して薬液を投与可能な構成の拡
張体付きカテーテルが開示されている。
は、薬液が透過可能な孔を有し、薬液の流入により膨張
する拡張体を備え、拡張体を膨張し狭窄部に密着させた
状態で、この拡張体を介して薬液を浸出させる、局所的
に薬液を投与可能な医薬投与カテーテルも考えられてい
る。また、USP5,213,576明細書には、第1
の拡張体およびその外側に同軸的に配置された第2の拡
張体とを備え、これらの拡張体に薬液透過可能な孔を設
け、これらの拡張体を介して薬液を投与可能な構成の拡
張体付きカテーテルが開示されている。
【0005】しかしながら、上記公報に記載された拡張
体付きカテーテルは、拡張体そのものに薬液が滲出する
ための微小孔が形成され、1つのルーメンより薬液を導
入しながら拡張体を狭窄部に密着させ、かつ薬液を該拡
張体より浸出させる構成のため、薬液導入圧により拡張
体の膨張および薬液投与量を制御しなければならず、そ
の為、拡張体を拡張する圧と薬液投与量の同時制御が困
難であるという問題点を有していた。また、狭窄部の拡
張および薬液の投与を行った後、拡張体を収縮させる際
には、拡張体の内圧減少に伴い、拡張体の微小孔より血
液等が吸引される虞れがあり、血管等に多大な負担がか
かる虞れもあった。
体付きカテーテルは、拡張体そのものに薬液が滲出する
ための微小孔が形成され、1つのルーメンより薬液を導
入しながら拡張体を狭窄部に密着させ、かつ薬液を該拡
張体より浸出させる構成のため、薬液導入圧により拡張
体の膨張および薬液投与量を制御しなければならず、そ
の為、拡張体を拡張する圧と薬液投与量の同時制御が困
難であるという問題点を有していた。また、狭窄部の拡
張および薬液の投与を行った後、拡張体を収縮させる際
には、拡張体の内圧減少に伴い、拡張体の微小孔より血
液等が吸引される虞れがあり、血管等に多大な負担がか
かる虞れもあった。
【0006】さらに、これらの拡張体付きカテーテルに
おける拡張体は、狭窄部を拡張する機能を有するもので
はなく、このため、薬剤による治療とともに上記した血
管形成術も施して狭窄部をより効果的に治療したい場合
は、狭窄部の拡張機能を有する拡張体付きカテーテルへ
の交換が必要となり、手技が繁雑となっていた。また、
このような場合では、薬剤の投与と狭窄部の拡張とは別
々に行われることとなり、薬剤を投与した部位と拡張を
施した部位とが一致せず、治療が効率的に行われないこ
とがあった。
おける拡張体は、狭窄部を拡張する機能を有するもので
はなく、このため、薬剤による治療とともに上記した血
管形成術も施して狭窄部をより効果的に治療したい場合
は、狭窄部の拡張機能を有する拡張体付きカテーテルへ
の交換が必要となり、手技が繁雑となっていた。また、
このような場合では、薬剤の投与と狭窄部の拡張とは別
々に行われることとなり、薬剤を投与した部位と拡張を
施した部位とが一致せず、治療が効率的に行われないこ
とがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、前述の従来技術の欠点を鑑み、拡張体付きカテーテ
ルによる物理的な拡張機能を発揮でき、かつ、拡張機能
から独立した薬液投与機能を併せ持つ拡張カテーテルを
提供することを目的とする。
は、前述の従来技術の欠点を鑑み、拡張体付きカテーテ
ルによる物理的な拡張機能を発揮でき、かつ、拡張機能
から独立した薬液投与機能を併せ持つ拡張カテーテルを
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、下記(1)
の本発明の拡張カテーテルにより達成される。
の本発明の拡張カテーテルにより達成される。
【0009】(1) 体腔内の狭窄部を拡張する拡張カ
テーテルであって、チューブ本体と、該チューブ本体に
形成された第1のルーメンと、前記チューブ本体の先端
部に設けられ、前記第1のルーメンに連通し、収縮また
は折り畳み可能な拡張体と、前記拡張体の外側を覆うよ
うに前記チューブ本体に設けられた薬液透過性の膜体
と、前記チューブ本体に形成され、前記膜体と前記拡張
体との間に形成される空間と連通する第2のルーメンと
を有することを特徴とする拡張カテーテル。
テーテルであって、チューブ本体と、該チューブ本体に
形成された第1のルーメンと、前記チューブ本体の先端
部に設けられ、前記第1のルーメンに連通し、収縮また
は折り畳み可能な拡張体と、前記拡張体の外側を覆うよ
うに前記チューブ本体に設けられた薬液透過性の膜体
と、前記チューブ本体に形成され、前記膜体と前記拡張
体との間に形成される空間と連通する第2のルーメンと
を有することを特徴とする拡張カテーテル。
【0010】
【作用】本発明の拡張カテーテルは、体腔内の狭窄部を
拡張するものであって、収縮または折り畳み可能な拡張
体と、その外側を覆うように設けられた薬液透過性の膜
体とを有するため、拡張体を膨張すると同時に膜体を介
して薬剤を透過させることにより、狭窄部の拡張と同時
に、薬液が狭窄部に的確に投与され、狭窄部の治療が効
果的に行われる。
拡張するものであって、収縮または折り畳み可能な拡張
体と、その外側を覆うように設けられた薬液透過性の膜
体とを有するため、拡張体を膨張すると同時に膜体を介
して薬剤を透過させることにより、狭窄部の拡張と同時
に、薬液が狭窄部に的確に投与され、狭窄部の治療が効
果的に行われる。
【0011】また、拡張圧と薬液導入圧が独立するた
め、拡張体の拡張圧および薬液導入圧の制御が容易とな
り、狭窄部に薬液を効率良く投与することができる。
め、拡張体の拡張圧および薬液導入圧の制御が容易とな
り、狭窄部に薬液を効率良く投与することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づき具
体的に説明する。
体的に説明する。
【0013】図1は、本発明の拡張カテーテルの一実施
例の側面図、図2は、図1に示すカテーテルの先端部の
拡大縦断面図、図3は、図1に示すカテーテルの基端部
の拡大縦断面図、図4は、図2のI−I線における拡大
横断面図、図5は、図2のII−II線における拡大横断面
図である。図1に示すように、拡張カテーテル1は、チ
ューブ本体2と、チューブ本体2の基端に固着されたハ
ブ10とを有している。
例の側面図、図2は、図1に示すカテーテルの先端部の
拡大縦断面図、図3は、図1に示すカテーテルの基端部
の拡大縦断面図、図4は、図2のI−I線における拡大
横断面図、図5は、図2のII−II線における拡大横断面
図である。図1に示すように、拡張カテーテル1は、チ
ューブ本体2と、チューブ本体2の基端に固着されたハ
ブ10とを有している。
【0014】以下、図面に基づき詳細に説明する。そし
て、本発明の拡張カテーテル1は、図2ないし図5に示
すように、チューブ本体2と、チューブ本体2に形成さ
れた第1のルーメン3と、チューブ本体2の先端部に設
けられ、第1のルーメン3に連通し、膨張可能でかつ収
縮または折り畳み可能な拡張体6と、拡張体6の外側を
覆うようにチューブ本体2に設けられた薬液透過性の膜
体7と、チューブ本体2に形成され、膜体7と拡張体6
との間に形成される空間と連通する第2のルーメン4と
を有している。
て、本発明の拡張カテーテル1は、図2ないし図5に示
すように、チューブ本体2と、チューブ本体2に形成さ
れた第1のルーメン3と、チューブ本体2の先端部に設
けられ、第1のルーメン3に連通し、膨張可能でかつ収
縮または折り畳み可能な拡張体6と、拡張体6の外側を
覆うようにチューブ本体2に設けられた薬液透過性の膜
体7と、チューブ本体2に形成され、膜体7と拡張体6
との間に形成される空間と連通する第2のルーメン4と
を有している。
【0015】チューブ本体2は、外管21、中管22お
よび内管23とから構成されている。
よび内管23とから構成されている。
【0016】外管21は、先端および後端が開口した管
状体であり、図2および図4に示すように、中管22の
外側に同軸的に形成され、中管22の先端と同じ位置か
あるいは、後退した位置に先端を有している。外管21
の構成材料としては、ある程度の可撓性を有する材料に
より形成されるのが好ましく、そのような材料として
は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、アイオノマー、あるいはこれら二種以上
の混合物等のポリオレフィンや、軟質ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリウレタ
ン、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラ
テックスゴム等が使用できる。
状体であり、図2および図4に示すように、中管22の
外側に同軸的に形成され、中管22の先端と同じ位置か
あるいは、後退した位置に先端を有している。外管21
の構成材料としては、ある程度の可撓性を有する材料に
より形成されるのが好ましく、そのような材料として
は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、アイオノマー、あるいはこれら二種以上
の混合物等のポリオレフィンや、軟質ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリウレタ
ン、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラ
テックスゴム等が使用できる。
【0017】そして、外管21としては、長さは300
〜2000mm、より好ましくは500〜1600mmであ
り、外径は0.40〜4.30mm、より好ましくは、
0.80〜1.50mmであり、肉厚は30〜200μm
、より好ましくは50〜150μm である。
〜2000mm、より好ましくは500〜1600mmであ
り、外径は0.40〜4.30mm、より好ましくは、
0.80〜1.50mmであり、肉厚は30〜200μm
、より好ましくは50〜150μm である。
【0018】中管22は、先端および後端が開口した管
状体であり、図2および図4に示すように、内管23の
外側に同軸的に形成され、内管23の先端部より後退し
た位置に先端を有している。
状体であり、図2および図4に示すように、内管23の
外側に同軸的に形成され、内管23の先端部より後退し
た位置に先端を有している。
【0019】中管22の構成材料としては、上記外管2
1と同様に、ある程度の可撓性を有する材料とするのが
好ましい。
1と同様に、ある程度の可撓性を有する材料とするのが
好ましい。
【0020】そして、中管22としては、長さは300
〜2000mm、より好ましくは500〜1600mmであ
り、外径は0.40〜4.30mm、より好ましくは0.
40〜1.20mmであり、肉厚は30〜200μm 、よ
り好ましくは50〜150μm である。
〜2000mm、より好ましくは500〜1600mmであ
り、外径は0.40〜4.30mm、より好ましくは0.
40〜1.20mmであり、肉厚は30〜200μm 、よ
り好ましくは50〜150μm である。
【0021】内管23は、先端および後端が開口した管
状体であり、図2に示すように、その先端部が外管21
および中管22より突出して配置されている。
状体であり、図2に示すように、その先端部が外管21
および中管22より突出して配置されている。
【0022】内管23の構成材料としては、上記外管2
1および中管22と同様の材料、もしくは、例えばステ
ンレス鋼、ステンレス延伸性合金、Ni−Ti合金など
の、弾性金属等の各種金属や、超弾性合金、形状記憶合
金、アモルファス合金等の各種合金が使用できる。
1および中管22と同様の材料、もしくは、例えばステ
ンレス鋼、ステンレス延伸性合金、Ni−Ti合金など
の、弾性金属等の各種金属や、超弾性合金、形状記憶合
金、アモルファス合金等の各種合金が使用できる。
【0023】また、内管23としては、外管、中管より
も長いものであって、長さは300〜2000mm、好ま
しくは500〜1600mmであり、外径は0.1〜1.
0mm、好ましくは0.3〜0.7mmであり、肉厚は10
〜150μm 、好ましくは20〜100μm である。
も長いものであって、長さは300〜2000mm、好ま
しくは500〜1600mmであり、外径は0.1〜1.
0mm、好ましくは0.3〜0.7mmであり、肉厚は10
〜150μm 、好ましくは20〜100μm である。
【0024】そして、中管22と内管23との間には、
第1のルーメン3が環状に形成されており、外管21と
中管22との間には、第2のルーメン4が環状に形成さ
れている。さらに、内管23の内部は、チューブ本体2
の先端で開口する第3のルーメン5となっている。
第1のルーメン3が環状に形成されており、外管21と
中管22との間には、第2のルーメン4が環状に形成さ
れている。さらに、内管23の内部は、チューブ本体2
の先端で開口する第3のルーメン5となっている。
【0025】拡張体6は、拡張させない状態では、チュ
ーブ本体2(図示の例では、内管23)の外周に収縮ま
たは折り畳まれた状態となることができるものである。
そして、拡張体6は、血管の狭窄部を拡張させるもので
あり、拡張を容易に行えるように、図2および図5に示
すように、少なくとも一部が略円筒状になっているほぼ
同一径の略円筒部分6aを有している。なお、この略円
筒部分は、完全な円筒でなくてもよく、例えば多角柱状
であってもよい。
ーブ本体2(図示の例では、内管23)の外周に収縮ま
たは折り畳まれた状態となることができるものである。
そして、拡張体6は、血管の狭窄部を拡張させるもので
あり、拡張を容易に行えるように、図2および図5に示
すように、少なくとも一部が略円筒状になっているほぼ
同一径の略円筒部分6aを有している。なお、この略円
筒部分は、完全な円筒でなくてもよく、例えば多角柱状
であってもよい。
【0026】拡張体6の先端部は内管23の先端部に接
着剤または熱融着等により液密に固着され、さらにその
基端部は、中管22の先端部に同様に液密に固着されて
いる。この拡張体6の内部は、第1ルーメン3と連通し
ており、この第1ルーメン3を介して、拡張用流体を流
入可能となっている。そして、拡張体6は、この拡張用
流体の流入により膨張し、また、流入した拡張用流体を
排出することにより収縮または折り畳まれた状態とな
る。
着剤または熱融着等により液密に固着され、さらにその
基端部は、中管22の先端部に同様に液密に固着されて
いる。この拡張体6の内部は、第1ルーメン3と連通し
ており、この第1ルーメン3を介して、拡張用流体を流
入可能となっている。そして、拡張体6は、この拡張用
流体の流入により膨張し、また、流入した拡張用流体を
排出することにより収縮または折り畳まれた状態とな
る。
【0027】拡張体6の構成材料としては、ある程度の
可撓性を有するものが好ましく、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレ
ン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノ
マー等のポリオレフィンあるいはこれらを架橋したも
の、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、軟
質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリウレタン、ポリフェニレン
サルファイド、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、
フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテッ
クスゴム、もしくは、金属、あるいは金属メッシュ等が
好適に使用できる。
可撓性を有するものが好ましく、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレ
ン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノ
マー等のポリオレフィンあるいはこれらを架橋したも
の、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、軟
質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリウレタン、ポリフェニレン
サルファイド、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、
フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテッ
クスゴム、もしくは、金属、あるいは金属メッシュ等が
好適に使用できる。
【0028】拡張体6の大きさとしては、拡張されたと
きの略円筒部分6aの外径が1.0〜30mm、好ましく
は1.0〜10.0mmであり、長さが5〜50mm、好ま
しくは10〜40mmであり、拡張体6全体の長さが10
〜70mm、好ましくは15〜60mmである。
きの略円筒部分6aの外径が1.0〜30mm、好ましく
は1.0〜10.0mmであり、長さが5〜50mm、好ま
しくは10〜40mmであり、拡張体6全体の長さが10
〜70mm、好ましくは15〜60mmである。
【0029】さらに、拡張体6の引張強度は800kg/
cm3以上であることが好ましい。これにより、血管内の
狭窄部を拡張するのに必要な強度を十分に満足すること
ができる。
cm3以上であることが好ましい。これにより、血管内の
狭窄部を拡張するのに必要な強度を十分に満足すること
ができる。
【0030】この引張強度は、特公平63−26655
号公報に記載されている、下記の膜方程式により計算す
ることができる。
号公報に記載されている、下記の膜方程式により計算す
ることができる。
【0031】σ2=pr/h ここで、σ2は膜(拡張体を構成する薄肉部材)の引張
強度であり、pは加えられた圧力であり、rは半径であ
り、hは壁の厚さである。
強度であり、pは加えられた圧力であり、rは半径であ
り、hは壁の厚さである。
【0032】膜体7は、図2、図4および図5に示すよ
うに、拡張体6の外側に同軸的に設けられ、拡張体6の
膨張、収縮または折り畳みの動きに追随できる程度に柔
軟なものである。膜体7の先端部は、内管23の先端部
の、拡張体6の先端部よりも若干先端側の位置で接着剤
または熱融着等により固着されており、基端部は、外管
21の先端部に同様に固着されている。そして、この膜
体7と拡張体6との間には、第2ルーメン4と連通する
空間が形成され、第2ルーメン4を介してこの空間内に
薬液を注入可能となっている。
うに、拡張体6の外側に同軸的に設けられ、拡張体6の
膨張、収縮または折り畳みの動きに追随できる程度に柔
軟なものである。膜体7の先端部は、内管23の先端部
の、拡張体6の先端部よりも若干先端側の位置で接着剤
または熱融着等により固着されており、基端部は、外管
21の先端部に同様に固着されている。そして、この膜
体7と拡張体6との間には、第2ルーメン4と連通する
空間が形成され、第2ルーメン4を介してこの空間内に
薬液を注入可能となっている。
【0033】膜体7は、拡張体6と同様の略円筒部分7
aを有しており、拡張体6とほぼ同様の形状となってい
る。このようにすれば、拡張体6の膨張・収縮または折
り畳みの動きに良好に追随できるため好ましい。
aを有しており、拡張体6とほぼ同様の形状となってい
る。このようにすれば、拡張体6の膨張・収縮または折
り畳みの動きに良好に追随できるため好ましい。
【0034】そして、膜体7は、略円筒部分7aが、薬
液透過性材料により形成され、これにより、薬液透過性
を有している。すなわち、第1ルーメン3および拡張体
6と膜体7との間の空間を薬液で満たした後、ハブ10
より第1ルーメン3内を加圧することにより、この略円
筒部分7aを薬液が透過し、膜体7の外側へ徐放され
る。
液透過性材料により形成され、これにより、薬液透過性
を有している。すなわち、第1ルーメン3および拡張体
6と膜体7との間の空間を薬液で満たした後、ハブ10
より第1ルーメン3内を加圧することにより、この略円
筒部分7aを薬液が透過し、膜体7の外側へ徐放され
る。
【0035】上記薬液透過性材料としては、例えば、半
透膜、不織布、織布、メッシュ、多孔質膜等が挙げら
れ、平均孔径が1〜100μm 程度、特に5〜50μm
程度のものが好ましい。なお、これらの材料で構成され
た略円筒部分7aの厚さ等は、略円筒部分7aとしても
柔軟性を損なわない程度とされる。
透膜、不織布、織布、メッシュ、多孔質膜等が挙げら
れ、平均孔径が1〜100μm 程度、特に5〜50μm
程度のものが好ましい。なお、これらの材料で構成され
た略円筒部分7aの厚さ等は、略円筒部分7aとしても
柔軟性を損なわない程度とされる。
【0036】また、膜体7の先端部および基端部は、あ
る程度の可撓性を有する材料で構成されている。そのよ
うな材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー等のポリオ
レフィンあるいはこれらを架橋したもの、ポリエチレン
テレフタレート等のポリエステル、軟質ポリ塩化ビニル
樹脂、ポリウレタン、ポリフェニレンサルファイド、ポ
リアミド、ポリアミドエラストマー、フッ素樹脂等の熱
可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム、もしく
は、金属、あるいは金属メッシュ等が挙げられる。
る程度の可撓性を有する材料で構成されている。そのよ
うな材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー等のポリオ
レフィンあるいはこれらを架橋したもの、ポリエチレン
テレフタレート等のポリエステル、軟質ポリ塩化ビニル
樹脂、ポリウレタン、ポリフェニレンサルファイド、ポ
リアミド、ポリアミドエラストマー、フッ素樹脂等の熱
可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム、もしく
は、金属、あるいは金属メッシュ等が挙げられる。
【0037】このように構成することにより、薬液は膜
体7のうち略円筒部分7aのみを透過するため、狭窄部
以外の領域に放出される薬液の量を少なくでき、患部の
治療を効果的に行うことができるとともに、拡張体6の
拡張時に、その拡張圧が薬液に伝わり、薬液が狭窄部に
向かって勢い良く押し出されるため、薬液を狭窄部に良
好に浸透させることができる。
体7のうち略円筒部分7aのみを透過するため、狭窄部
以外の領域に放出される薬液の量を少なくでき、患部の
治療を効果的に行うことができるとともに、拡張体6の
拡張時に、その拡張圧が薬液に伝わり、薬液が狭窄部に
向かって勢い良く押し出されるため、薬液を狭窄部に良
好に浸透させることができる。
【0038】なお、膜体7は必ずしもその全体が上記薬
液透過性材料で構成されているものに限定されず、それ
以外の材料からなる部分を若干設けることも差し支えな
い。
液透過性材料で構成されているものに限定されず、それ
以外の材料からなる部分を若干設けることも差し支えな
い。
【0039】また、膜体7および外管21の外面には、
体腔内への挿入を良好に行えるように、例えば、セルロ
ース系高分子物質(ヒドロキシプロピルセルロース
等)、ポリエチレンオキサイド系高分子物質(ポリエチ
レングリコール)、無水マレイン酸系高分子物質(例え
ば、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体のよ
うな無水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分
子物質(例えば、ポリアクリルアミド)、水溶性ナイロ
ン(例えば、東レ社製のAQ−ナイロン P−70)等
の親水性(または水溶性)高分子物質を被覆してもよ
い。これにより、チューブ本体2の外面が血液または生
理食塩水等に接触したときに、摩擦係数が減少して潤滑
性が付与され、チューブ本体2の摺動性が一段と向上す
る。
体腔内への挿入を良好に行えるように、例えば、セルロ
ース系高分子物質(ヒドロキシプロピルセルロース
等)、ポリエチレンオキサイド系高分子物質(ポリエチ
レングリコール)、無水マレイン酸系高分子物質(例え
ば、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体のよ
うな無水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分
子物質(例えば、ポリアクリルアミド)、水溶性ナイロ
ン(例えば、東レ社製のAQ−ナイロン P−70)等
の親水性(または水溶性)高分子物質を被覆してもよ
い。これにより、チューブ本体2の外面が血液または生
理食塩水等に接触したときに、摩擦係数が減少して潤滑
性が付与され、チューブ本体2の摺動性が一段と向上す
る。
【0040】また、拡張体6の外面および膜体7の内面
にも、上記のような親水性(水溶性)高分子を被覆して
もよい。これにより、拡張体6と膜体7とが良好に離間
し、それらの間に薬液が良好に導入される。
にも、上記のような親水性(水溶性)高分子を被覆して
もよい。これにより、拡張体6と膜体7とが良好に離間
し、それらの間に薬液が良好に導入される。
【0041】膜体7の大きさは、最外径が、1.0〜3
0mm、好ましくは1.0〜10.0mmであり、長さ
が5〜50mm、好ましくは10〜40mmであり、膜
体7全体の長さが10〜70mm、好ましくは15〜6
0mmである。
0mm、好ましくは1.0〜10.0mmであり、長さ
が5〜50mm、好ましくは10〜40mmであり、膜
体7全体の長さが10〜70mm、好ましくは15〜6
0mmである。
【0042】図示の例では、略円筒部分7aを薬液透過
性材料で構成することにより、膜体7を薬液透過性とし
たが、本発明はこれに限定されず、例えば、上記可撓性
材料により膜体7を形成したうえで、1または2以上の
微小孔を形成し、これにより薬液を透過可能としてもよ
い。
性材料で構成することにより、膜体7を薬液透過性とし
たが、本発明はこれに限定されず、例えば、上記可撓性
材料により膜体7を形成したうえで、1または2以上の
微小孔を形成し、これにより薬液を透過可能としてもよ
い。
【0043】そのような微小孔の径としては、上記薬液
透過性材料の場合と同様に1〜100μm 程度、好まし
くは5〜50μm 程度である。また、微小孔の形成位置
としては、膜体7の全体としても、あるいは膜体7の一
部のみとしてもよいが、膜体7が略円筒部分7aを有す
る場合は、略円筒部分7aに設けることが好ましい。こ
れにより、薬液を狭窄部に密接した位置から効果的に投
与できる。
透過性材料の場合と同様に1〜100μm 程度、好まし
くは5〜50μm 程度である。また、微小孔の形成位置
としては、膜体7の全体としても、あるいは膜体7の一
部のみとしてもよいが、膜体7が略円筒部分7aを有す
る場合は、略円筒部分7aに設けることが好ましい。こ
れにより、薬液を狭窄部に密接した位置から効果的に投
与できる。
【0044】また、このような微小孔の形成は、例え
ば、形成された膜体7にレーザビームを照射することに
より行うことができる。
ば、形成された膜体7にレーザビームを照射することに
より行うことができる。
【0045】内管23の外周面の拡張体6に内包される
所定箇所、好ましくは、拡張体の略円筒部分5aの中央
に対応する箇所には、X線不透過マーカー8が巻装され
ている。
所定箇所、好ましくは、拡張体の略円筒部分5aの中央
に対応する箇所には、X線不透過マーカー8が巻装され
ている。
【0046】X線不透過マーカー8は、X線不透過材料
で構成され、コイル状に形成されている。なお、このマ
ーカー8は、例えば円筒状としてもよい。X線不透過材
料としては、白金、金、タングステンまたはそれらの合
金であることが好ましく、さらに、白金、金、白金−イ
リジウム合金であることが好ましい。このような材料で
構成することにより、X線透視下で鮮明な造影像を得る
ことができるので、拡張体6の円筒部5aの位置をX線
透視下で容易に確認することができる。
で構成され、コイル状に形成されている。なお、このマ
ーカー8は、例えば円筒状としてもよい。X線不透過材
料としては、白金、金、タングステンまたはそれらの合
金であることが好ましく、さらに、白金、金、白金−イ
リジウム合金であることが好ましい。このような材料で
構成することにより、X線透視下で鮮明な造影像を得る
ことができるので、拡張体6の円筒部5aの位置をX線
透視下で容易に確認することができる。
【0047】なお、所望により、外管21、中管22お
よび内管23に、それぞれ、血管の屈曲部におけるカテ
ーテルの折れ曲がりを防止し、さらに血管内の高度の屈
曲に対するカテーテルの追随性を高めるために、ステン
レス、弾性金属、超弾性合金、形状記憶合金、アモルフ
ァス合金等の金属、さらには、ポリアミド樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリプロピレン樹脂等の合成繊維などの、
剛性の高い材料よりなるブレード線または線状体を網目
状またはコイル状に形成した剛性付与体を設けてもよ
い。
よび内管23に、それぞれ、血管の屈曲部におけるカテ
ーテルの折れ曲がりを防止し、さらに血管内の高度の屈
曲に対するカテーテルの追随性を高めるために、ステン
レス、弾性金属、超弾性合金、形状記憶合金、アモルフ
ァス合金等の金属、さらには、ポリアミド樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリプロピレン樹脂等の合成繊維などの、
剛性の高い材料よりなるブレード線または線状体を網目
状またはコイル状に形成した剛性付与体を設けてもよ
い。
【0048】ハブ10は、第1の開口部14を有する外
管ハブ11と、第2の開口部15を有する中管ハブ12
と、第3の開口部16を有する内管ハブ13とから構成
されており、外管ハブ11、中管ハブ12および内管ハ
ブ13は、この順に固着されている。
管ハブ11と、第2の開口部15を有する中管ハブ12
と、第3の開口部16を有する内管ハブ13とから構成
されており、外管ハブ11、中管ハブ12および内管ハ
ブ13は、この順に固着されている。
【0049】外管21は、外管ハブ11の内側に固着さ
れている。この固着する手段としては、接着剤による接
着、熱融着、止具(図示せず)による固定等が挙げられ
る。そして、第1の開口部14は、第2ルーメン4に連
通しており、薬液を第2ルーメン4および拡張体6と膜
体7との間に導入するための薬液注入ポートとして機能
する。
れている。この固着する手段としては、接着剤による接
着、熱融着、止具(図示せず)による固定等が挙げられ
る。そして、第1の開口部14は、第2ルーメン4に連
通しており、薬液を第2ルーメン4および拡張体6と膜
体7との間に導入するための薬液注入ポートとして機能
する。
【0050】中管22は、中管ハブ12の内側に外管2
1と同様に固着されている。そして、第2の開口部15
は、第1ルーメン3に連通しており、拡張体6を拡張す
るための拡張用流体を第1ルーメン3に導入し、かつ第
1ルーメン3より排出するためのポートとして機能す
る。
1と同様に固着されている。そして、第2の開口部15
は、第1ルーメン3に連通しており、拡張体6を拡張す
るための拡張用流体を第1ルーメン3に導入し、かつ第
1ルーメン3より排出するためのポートとして機能す
る。
【0051】内管23は、内管ハブ13の内側に外管2
1および中管22と同様に固着されている。そして、第
3の開口部16は、第3ルーメン5に連通しており、第
3ルーメン5にガイドワイヤーを挿通するためのガイド
ワイヤーポートとして機能する。
1および中管22と同様に固着されている。そして、第
3の開口部16は、第3ルーメン5に連通しており、第
3ルーメン5にガイドワイヤーを挿通するためのガイド
ワイヤーポートとして機能する。
【0052】外管ハブ11、中管ハブ12および内管ハ
ブ13の構成材料としては、ポリカーボネート、ポリア
ミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート
−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂が好適
に使用できる。
ブ13の構成材料としては、ポリカーボネート、ポリア
ミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート
−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂が好適
に使用できる。
【0053】なお、このような分岐ハブを設ける代わり
に、第1のルーメン3、第2のルーメン4および第3の
ルーメン5のそれぞれに、例えば後端に開口部を形成す
るポート部材を有するチューブを液密に取り付けるよう
にしてもよい。
に、第1のルーメン3、第2のルーメン4および第3の
ルーメン5のそれぞれに、例えば後端に開口部を形成す
るポート部材を有するチューブを液密に取り付けるよう
にしてもよい。
【0054】また、外管21、中管22および内管23
には、それぞれ、その基端部外側に、チューブ本体2の
ねじれや折れ曲がりを防止するための補強チューブ(図
示せず)を設けてもよい。そのようなチューブの設置に
より、チューブ本体2の折れ曲がりやねじれによる第1
ルーメン3、第2ルーメン4および第3ルーメン5の閉
塞が防止される。
には、それぞれ、その基端部外側に、チューブ本体2の
ねじれや折れ曲がりを防止するための補強チューブ(図
示せず)を設けてもよい。そのようなチューブの設置に
より、チューブ本体2の折れ曲がりやねじれによる第1
ルーメン3、第2ルーメン4および第3ルーメン5の閉
塞が防止される。
【0055】補強チューブとしては、例えば架橋ポリオ
レフィン、シリコーンゴム等の各種樹脂によるチューブ
体、またはステンレス等の金属のような硬質の材料で構
成されたコイル状のもの、あるいはそれらを組み合わせ
たものが挙げられる。また、そのような補強チューブ1
7の長さは、その強度にもよるが、1〜100mm程度、
特に10〜50mm程度とするのが好ましい。
レフィン、シリコーンゴム等の各種樹脂によるチューブ
体、またはステンレス等の金属のような硬質の材料で構
成されたコイル状のもの、あるいはそれらを組み合わせ
たものが挙げられる。また、そのような補強チューブ1
7の長さは、その強度にもよるが、1〜100mm程度、
特に10〜50mm程度とするのが好ましい。
【0056】なお、図示の例では、チューブ本体2は外
管21、中管22および内管23からなる三重管構造と
しているが、本発明はこれに限定されず、例えば、上記
第1ルーメン3、第2ルーメン4等に相当する種々のル
ーメンを並列的に備えた単一のチューブ体とし、これら
のルーメンに、拡張体6および膜体7の内部に連通する
開口を設けた構成としてもよい。
管21、中管22および内管23からなる三重管構造と
しているが、本発明はこれに限定されず、例えば、上記
第1ルーメン3、第2ルーメン4等に相当する種々のル
ーメンを並列的に備えた単一のチューブ体とし、これら
のルーメンに、拡張体6および膜体7の内部に連通する
開口を設けた構成としてもよい。
【0057】次に、本発明の薬液投与用カテーテルの使
用方法について、図1ないし図5に示すカテーテルによ
り冠状動脈血管に発生した狭窄部を治療する場合を例に
説明する。図6、図7および図8は、本発明のカテーテ
ルの使用状態を示す説明図である。
用方法について、図1ないし図5に示すカテーテルによ
り冠状動脈血管に発生した狭窄部を治療する場合を例に
説明する。図6、図7および図8は、本発明のカテーテ
ルの使用状態を示す説明図である。
【0058】まず、血管の狭窄部を治療する前に、拡張
体6、膜体7、第1ルーメン3および第2ルーメン4内
の空気をできる限り抜き取り、拡張体6および第2ルー
メン4内を造影剤等の液体に、かつ、膜体7および第1
ルーメン3内を狭窄部を治療するための薬液で置換して
おく。この時、拡張体6および膜体7は、図6に示すよ
うに、収縮または折り畳まれた状態となっている。
体6、膜体7、第1ルーメン3および第2ルーメン4内
の空気をできる限り抜き取り、拡張体6および第2ルー
メン4内を造影剤等の液体に、かつ、膜体7および第1
ルーメン3内を狭窄部を治療するための薬液で置換して
おく。この時、拡張体6および膜体7は、図6に示すよ
うに、収縮または折り畳まれた状態となっている。
【0059】次に、患者の血管に、例えばセルジンガー
法によりシースを留置し、第3ルーメン5内にガイドワ
イヤー15が5〜50mm程度突出するように挿通された
状態のチューブ本体2の先端部をシースの内腔より血管
内へ挿入する。続いて、X線透視下で、マーカー8の位
置を視認しながら、チューブ本体2およびガイドワイヤ
ー15の先端の位置を確認しながら、ガイドワイヤー1
5を先行させてカテーテル1を進行させ、図6のよう
に、カテーテル1を狭窄部32へ到達させる。
法によりシースを留置し、第3ルーメン5内にガイドワ
イヤー15が5〜50mm程度突出するように挿通された
状態のチューブ本体2の先端部をシースの内腔より血管
内へ挿入する。続いて、X線透視下で、マーカー8の位
置を視認しながら、チューブ本体2およびガイドワイヤ
ー15の先端の位置を確認しながら、ガイドワイヤー1
5を先行させてカテーテル1を進行させ、図6のよう
に、カテーテル1を狭窄部32へ到達させる。
【0060】次に、チューブ本体2の先端部が狭窄部3
2に位置した状態で、外管ハブ11の第1の開口部14
より薬液を所定値以上の圧力で所定量注入し、第2ルー
メン4を通じて薬液を送り込むとともに、中管ハブ12
の第2の開口部15より、シリンジ等を用いて例えば造
影剤のような拡張用流体を所定量注入し、第1ルーメン
3を通じて拡張体6の内部に拡張用流体を送り込み、拡
張体6を膨張させる。これにより、図7に示すように、
薬液は膜体7を介してその外側へ浸出し、狭窄部32付
近に充満し、さらに、拡張体6の拡張圧も加わって、狭
窄部に良好に浸透する。
2に位置した状態で、外管ハブ11の第1の開口部14
より薬液を所定値以上の圧力で所定量注入し、第2ルー
メン4を通じて薬液を送り込むとともに、中管ハブ12
の第2の開口部15より、シリンジ等を用いて例えば造
影剤のような拡張用流体を所定量注入し、第1ルーメン
3を通じて拡張体6の内部に拡張用流体を送り込み、拡
張体6を膨張させる。これにより、図7に示すように、
薬液は膜体7を介してその外側へ浸出し、狭窄部32付
近に充満し、さらに、拡張体6の拡張圧も加わって、狭
窄部に良好に浸透する。
【0061】そして、拡張体6の膨張が進行すると、拡
張体6は狭窄部32に達し、図8に示すように、狭窄部
32を拡張する。この時、狭窄部32付近に充満してい
た薬液は、拡張体6の拡張によって狭窄部32に押し付
けられ、これにより、薬液は狭窄部32にさらに良好に
浸透する。
張体6は狭窄部32に達し、図8に示すように、狭窄部
32を拡張する。この時、狭窄部32付近に充満してい
た薬液は、拡張体6の拡張によって狭窄部32に押し付
けられ、これにより、薬液は狭窄部32にさらに良好に
浸透する。
【0062】そして、この間に、拡張体6の拡張圧の制
御と薬液注入量の制御は独立して行われるため、狭窄の
程度によって拡張圧および狭窄部への薬液投与量を所望
に調整することが容易にできる。
御と薬液注入量の制御は独立して行われるため、狭窄の
程度によって拡張圧および狭窄部への薬液投与量を所望
に調整することが容易にできる。
【0063】なお、薬液の投与および拡張体6の膨張
は、先ず拡張体6を膨張し、その後薬液を第1の開口部
14を介して注入しても、あるいはこの逆の順序で行っ
てもよい。
は、先ず拡張体6を膨張し、その後薬液を第1の開口部
14を介して注入しても、あるいはこの逆の順序で行っ
てもよい。
【0064】狭窄部を拡張した後は、拡張用流体を第2
の開口部15より吸引して排出し、拡張体6を収縮また
は折り畳まれた状態とする。その後、シースを介して血
管よりチューブ本体2を抜去し、手技を終了する。
の開口部15より吸引して排出し、拡張体6を収縮また
は折り畳まれた状態とする。その後、シースを介して血
管よりチューブ本体2を抜去し、手技を終了する。
【0065】なお、薬液の投与は、この拡張用流体の排
出の際に行ってもよい。また、拡張用流体の排出と同時
に薬液の開口部14からの注入を停止してもよい。
出の際に行ってもよい。また、拡張用流体の排出と同時
に薬液の開口部14からの注入を停止してもよい。
【0066】以上、本発明の拡張カテーテルを血管の狭
窄部を治療するカテーテルを例として説明したが、本発
明は血管内への適用に限定されず、例えば、尿管用、胆
管用、卵管用、肝管用等種々の用途に適用することがで
きる。
窄部を治療するカテーテルを例として説明したが、本発
明は血管内への適用に限定されず、例えば、尿管用、胆
管用、卵管用、肝管用等種々の用途に適用することがで
きる。
【0067】また、図示の例では、ガイドワイヤーを挿
通するためのルーメンが規定されたオーバーザワイヤー
タイプの拡張カテーテルとしたが、本発明はこれに限定
されず、ガイドワイヤーに拡張体が直接固定されたオン
ザワイヤータイプの拡張カテーテルや、米国特許4,7
48,982明細書等に記載された、カテーテルを血管
等に挿入したままでガイドワイヤーを交換可能なモノレ
ールタイプの拡張カテーテルにも適用することができる
通するためのルーメンが規定されたオーバーザワイヤー
タイプの拡張カテーテルとしたが、本発明はこれに限定
されず、ガイドワイヤーに拡張体が直接固定されたオン
ザワイヤータイプの拡張カテーテルや、米国特許4,7
48,982明細書等に記載された、カテーテルを血管
等に挿入したままでガイドワイヤーを交換可能なモノレ
ールタイプの拡張カテーテルにも適用することができる
【0068】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明の拡張カ
テーテルは、チューブ本体と、該チューブ本体に形成さ
れた第1のルーメンと、前記チューブ本体の先端部に設
けられ、前記第1のルーメンに連通し、膨張可能でかつ
収縮または折り畳み可能な拡張体と、前記拡張体の外側
を覆うように前記チューブ本体に設けられた薬液透過性
の膜体と、前記チューブ本体に形成され、前記膜体と前
記拡張体との間に形成される空間と連通する第2のルー
メンとを有しており、前記拡張体が膨張した状態で、薬
液が前記第2のルーメンおよび前記膜体を介して該膜体
の外に投与されることを特徴とするため、拡張体を膨張
することにより膜体を血管等の体腔内に密着でき、体腔
内の患部に薬液を的確に投与できる。
テーテルは、チューブ本体と、該チューブ本体に形成さ
れた第1のルーメンと、前記チューブ本体の先端部に設
けられ、前記第1のルーメンに連通し、膨張可能でかつ
収縮または折り畳み可能な拡張体と、前記拡張体の外側
を覆うように前記チューブ本体に設けられた薬液透過性
の膜体と、前記チューブ本体に形成され、前記膜体と前
記拡張体との間に形成される空間と連通する第2のルー
メンとを有しており、前記拡張体が膨張した状態で、薬
液が前記第2のルーメンおよび前記膜体を介して該膜体
の外に投与されることを特徴とするため、拡張体を膨張
することにより膜体を血管等の体腔内に密着でき、体腔
内の患部に薬液を的確に投与できる。
【0069】また、拡張圧と薬液導入圧が独立するた
め、拡張体の拡張圧および薬液導入圧はそれぞれ別々に
制御され、これによりこれらの制御が容易となり、拡張
体の膨張および血管壁近傍への薬液の投与を効率良く行
うことができる。
め、拡張体の拡張圧および薬液導入圧はそれぞれ別々に
制御され、これによりこれらの制御が容易となり、拡張
体の膨張および血管壁近傍への薬液の投与を効率良く行
うことができる。
【図1】本発明の拡張カテーテルの実施例の側面図であ
る。
る。
【図2】図1に示す拡張カテーテルの先端部の拡大縦断
面図である。
面図である。
【図3】図1に示す拡張カテーテルの基端部の拡大縦断
面図である。
面図である。
【図4】図2のI−I線における拡大横断面図である。
【図5】図2のII−II線における拡大横断面図である。
【図6】本発明の拡張カテーテルの使用状態を示す説明
図である。
図である。
【図7】本発明の拡張カテーテルの使用状態を示す説明
図である。
図である。
【図8】本発明の拡張カテーテルの使用状態を示す説明
図である。
図である。
1 拡張カテーテル 2 チューブ本体 3 第1のルーメン 4 第2のルーメン 6 拡張体 7 膜体
Claims (1)
- 【請求項1】 体腔内の狭窄部を拡張する拡張カテーテ
ルであって、チューブ本体と、該チューブ本体に形成さ
れた第1のルーメンと、前記チューブ本体の先端部に設
けられ、前記第1のルーメンに連通し、収縮または折り
畳み可能な拡張体と、前記拡張体の外側を覆うように前
記チューブ本体に設けられた薬液透過性の膜体と、前記
チューブ本体に形成され、前記膜体と前記拡張体との間
に形成される空間と連通する第2のルーメンとを有する
ことを特徴とする拡張カテーテル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5287926A JPH07136283A (ja) | 1993-11-17 | 1993-11-17 | 拡張カテーテル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5287926A JPH07136283A (ja) | 1993-11-17 | 1993-11-17 | 拡張カテーテル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07136283A true JPH07136283A (ja) | 1995-05-30 |
Family
ID=17723522
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5287926A Pending JPH07136283A (ja) | 1993-11-17 | 1993-11-17 | 拡張カテーテル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07136283A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5840066A (en) * | 1995-10-26 | 1998-11-24 | Tokai Kobunshi Kagaku Kabushikigaisha | Infusion catheter |
JP2002538932A (ja) * | 1999-03-19 | 2002-11-19 | アトリオニクス・インコーポレーテツド | 膨張性部材に沿い改質性周囲線型バンドを提供する周囲線型改質装置組立体とその使用及び製造法 |
JP2009504284A (ja) * | 2005-08-19 | 2009-02-05 | ネーヴ,ヴェルナー,フランソワ デ | 心臓の熱切除治療を援助するための装置ならびに方法 |
JP2009232882A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-15 | Terumo Corp | 拡張カテーテル |
JP2016503330A (ja) * | 2012-12-04 | 2016-02-04 | アンジオスライド リミテッド | バルーンカテーテル及びその使用方法 |
JP6139759B1 (ja) * | 2016-07-09 | 2017-05-31 | アイハート・メディカル株式会社 | 細胞採取用器具 |
US9782570B2 (en) | 2005-10-14 | 2017-10-10 | Angioslide Ltd. | Balloon catheter |
-
1993
- 1993-11-17 JP JP5287926A patent/JPH07136283A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5840066A (en) * | 1995-10-26 | 1998-11-24 | Tokai Kobunshi Kagaku Kabushikigaisha | Infusion catheter |
JP2002538932A (ja) * | 1999-03-19 | 2002-11-19 | アトリオニクス・インコーポレーテツド | 膨張性部材に沿い改質性周囲線型バンドを提供する周囲線型改質装置組立体とその使用及び製造法 |
JP2009504284A (ja) * | 2005-08-19 | 2009-02-05 | ネーヴ,ヴェルナー,フランソワ デ | 心臓の熱切除治療を援助するための装置ならびに方法 |
US9782570B2 (en) | 2005-10-14 | 2017-10-10 | Angioslide Ltd. | Balloon catheter |
JP2009232882A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-15 | Terumo Corp | 拡張カテーテル |
JP2016503330A (ja) * | 2012-12-04 | 2016-02-04 | アンジオスライド リミテッド | バルーンカテーテル及びその使用方法 |
US10124153B2 (en) | 2012-12-04 | 2018-11-13 | Angioslide Ltd. | Balloon catheter and methods of use thereof |
JP6139759B1 (ja) * | 2016-07-09 | 2017-05-31 | アイハート・メディカル株式会社 | 細胞採取用器具 |
JP2018000877A (ja) * | 2016-07-09 | 2018-01-11 | アイハート・メディカル株式会社 | 細胞採取用器具 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0399712B1 (en) | Intravascular drug delivery dilation catheter | |
JP2736902B2 (ja) | チューブ体および血液潅流装置 | |
JP5396032B2 (ja) | 拡張カテーテル | |
JP3411093B2 (ja) | オペレーター単独交換式カテーテル | |
US6733474B2 (en) | Catheter for tissue dilatation and drug delivery | |
US5547472A (en) | Catheter with medicament injection pores | |
US5421826A (en) | Drug delivery and dilatation catheter having a reinforced perfusion lumen | |
JP3317724B2 (ja) | 薬剤供給カテーテル | |
US7238168B2 (en) | Exchangeable catheter | |
US20040006305A1 (en) | Balloon catheter having an expandable distal end | |
JP4950069B2 (ja) | 注入カテーテルおよびその使用 | |
EP0567788A1 (en) | Method and apparatus for intravascular drug delivery | |
JPH02283380A (ja) | 医薬投与カテーテル | |
JPS63238877A (ja) | 灌流型バルーン膨脹装置及びそのカテーテル | |
JP2004538036A (ja) | 注入穴を有するハイコンプライアントバルーンを備えた薬剤搬送カテーテル | |
JPH04672B2 (ja) | ||
JPH0663145A (ja) | 血管内投薬用バルーンカテーテル | |
JPH07136283A (ja) | 拡張カテーテル | |
JPH04261668A (ja) | カテーテルチューブ | |
JPH0434914B2 (ja) | ||
CA2382021A1 (en) | Multi-cannula catheter for administering therapy to disparate points in a vessel in which fluid flow past the catheter is precluded | |
CN215780888U (zh) | 一种球囊扩张导管 | |
JPH08187291A (ja) | ポーラスバルーンカテーテル | |
JPH0444553B2 (ja) | ||
JPH0592043A (ja) | 大動脈内バルーンポンピングカテーテル |