JPH07123254A

JPH07123254A - 画像形成装置

Info

Publication number: JPH07123254A
Application number: JP5292700A
Authority: JP
Inventors: Hideaki Yamagata; 秀明山形; Haruhiko Fukuda; 晴彦福田; Toshio Miyazawa; 利夫宮澤; Midori Aida; みどり相田; Hitoshi Nakamura; 仁中村
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 1993-10-27
Filing date: 1993-10-27
Publication date: 1995-05-12

Abstract

(57)【要約】【目的】適切な処理時間で，かつ，誤検出・誤判別を
増やすことなく，多くの種類の複写禁止原稿の判別処理
を行えるようにする。また，複写禁止原稿中の特定の画
像をパターンデータとして登録する必要なく，多くの種
類の複写禁止原稿の判別処理を行えるようにする。【構成】入力した原稿画像中に繰り返し現れる繰返パ
ターンを認識する繰返パターン認識手段である連結成分
検出部２０１，繰返抽出部２０３およびメモリ２０２
と，繰返パターン認識手段の認識結果に応じて，出力画
像の出力状態を変更する出力画像変更手段である複写禁
止原稿判別制御部２０４とから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は，入力した原稿画像が複
写を禁止された原稿画像であるか否かを判別する複写禁
止原稿判別機能を有した画像形成装置に関し，より詳細
には，入力した原稿画像中に繰り返し現れる繰返パター
ンを認識することにより，複写が禁止された原稿画像を
判別する画像形成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年，画像処理技術・画像形成技術の向
上によって，カラー複写機で複写したコピー紙幣と実際
の紙幣とが容易に区別できないほど精巧に複写コピーが
行えるようになっている。このため，紙幣，有価証券等
の複写禁止原稿を判別し，複写禁止原稿の使用を禁止す
る複写禁止原稿判別機能を有した画像形成装置が開発さ
れている。

【０００３】複写禁止原稿を判別する方法としては，例
えば，特開平２−８３５７１号公報「画像記録装置」に
示されるようにパターンマッチング法を用いる方法が一
般的である。この装置では，入力した画像データと予め
登録してあるパターンデータとに基づいて，原稿が複写
禁止原稿であるか否かを判別している。

【０００４】また，関連する違法複写防止のための特定
カラー画像検出技術として，例えば，特開平４−５４６
８１号公報や，特開平４−２０５２７４号公報に示され
る方法が知られている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら，上記従
来の技術によれば，複写禁止原稿を判別するには，あら
かじめ判別する複写禁止原稿中の特定の画像をパターン
データとして登録しておく必要があるため，パターンデ
ータが登録されていない複写禁止原稿に関しては複写禁
止原稿として判別することができないという問題点があ
った。

【０００６】なお，確実に複写禁止原稿の判別を行える
ようにするには，あらかじめ全ての複写禁止原稿につい
てパターンデータの登録を行えば良いが，複写禁止原稿
には例えば，紙幣，有価証券，電車の切符，商品券，各
種チケット等のように多種多様のものが存在するため，
全てのパターンデータの登録は不可能であり，実際に
は，紙幣等の社会的な影響の大きい，複写禁止原稿のパ
ターンデータから優先的・選択的に登録されている。

【０００７】また，例えば，複写される可能性の高い複
写禁止原稿のパターンデータを無制限に登録した場合に
は，登録されているパターンデータの数に比例してパタ
ーンマッチングに時間がかかるため，複写禁止原稿の判
別処理が長くなるという問題点や，誤検出・誤判別が頻
繁に起こる恐れがあるという問題点もあった。

【０００８】本発明は上記に鑑みてなされたものであっ
て，適切な処理時間で，かつ，誤検出・誤判別を増やす
ことなく，多くの種類の複写禁止原稿の判別処理を行え
ることを第１の目的とする。

【０００９】また，本発明は上記に鑑みてなされたもの
であって，複写禁止原稿中の特定の画像をパターンデー
タとして登録する必要なく，多くの種類の複写禁止原稿
の判別処理を行えることを第２の目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために，入力した原稿画像が複写を禁止された原
稿画像であるか否かを判別する複写禁止原稿判別機能を
有した画像形成装置において，前記入力した原稿画像中
に繰り返し現れる繰返パターンを認識する繰返パターン
認識手段と，前記繰返パターン認識手段の認識結果に応
じて，出力画像の出力状態を変更する出力画像変更手段
とを備えた画像形成装置を提供するものである。

【００１１】なお，前記繰返パターン認識手段は，前記
入力した原稿画像から所定の条件を満たすパターンが検
出された場合，前記繰返パターンの認識に用いる特徴量
を前記パターンより抽出し，抽出した特徴量を用いて繰
返パターンの認識処理を行うものである。

【００１２】また，前記出力画像変更手段は，前記繰返
パターンが認識された場合に，前記出力画像における繰
返パターンの出現頻度を変更するか，前記出力画像にお
ける繰返パターンの一部あるいは全部を変形あるいは／
および回転させるか，あるいは前記出力画像における繰
返パターンの一部あるいは全部の色合いを変更するもの
である。

【００１３】また，本発明は上記の目的を達成するため
に，入力した原稿画像が複写を禁止された原稿画像であ
るか否かを判別する複写禁止原稿判別機能を有した画像
形成装置において，前記入力した原稿画像中に繰り返し
現れる繰返パターンを認識する繰返パターン認識手段
と，前記繰返パターン認識手段の認識結果に応じて，出
力画像の出力状態を変更する出力画像変更手段と，前記
繰返パターン認識手段で繰返パターンと認識されたパタ
ーンの特徴量を記憶する繰返パターン辞書手段とを備
え，前記繰返パターン認識手段は，前記入力した原稿画
像から所定の条件を満たすパターンが検出された場合，
前記繰返パターンの認識に用いる特徴量を前記パターン
より抽出し，抽出した特徴量を用いて繰返パターンの認
識処理を行うと共に，認識した繰返パターンの特徴量と
一致する特徴量が前記繰返パターン辞書手段に記憶され
ていない場合に，前記繰返パターンの特徴量を前記繰返
パターン辞書手段に記憶させる画像形成装置を提供する
ものである。

【００１４】なお，前記繰返パターン認識手段は，前記
所定の条件を満たすパターンから抽出した特徴量と一致
する特徴量が前記繰返パターン辞書手段に記憶されてい
る場合，該当するパターンに対する繰返パターンの認識
処理において，繰返パターンと認識し易いように認識条
件を変更するか，あるいは，前記所定の条件を満たすパ
ターンから抽出した特徴量と一致する特徴量が前記繰返
パターン辞書手段に記憶されている場合，該当するパタ
ーンを繰返パターンと認識するものとする。

【００１５】また，前記出力画像変更手段は，前記繰返
パターンが認識された場合に，前記出力画像における繰
返パターンの出現頻度を変更するか，前記出力画像にお
ける繰返パターンの一部あるいは全部を変形あるいは／
および回転させるか，あるいは前記出力画像における繰
返パターンの一部あるいは全部の色合いを変更するもの
である。

【００１６】

【作用】本発明の画像形成装置は，法的に複写が禁止さ
れている複写禁止原稿において，ある特定のパターンが
繰り返し出現することに着目し，入力した原稿画像中に
繰り返し現れる繰返パターンを認識し，繰返パターンの
認識結果に応じて，出力画像の出力状態を変更すること
により，複写禁止原稿が完全な状態で複写されず，複写
物であることが一目でわかる。

【００１７】

【実施例】以下，本発明の画像形成装置を適用したカラ
ーデジタル複写機を例として，〔実施例１〕，〔実施例
２〕，〔実施例３〕の順に図面を参照して詳細に説明す
る。

【００１８】〔実施例１〕図１は，実施例１の画像形成
装置であるカラーデジタル複写機の概略構成を示し，原
稿画像を入力するスキャナ１０１と，スキャナ１０１で
入力した画像データに対して各種画像処理を施す画像処
理部１０２と，画像処理部１０２から画像データを入力
して記録紙に出力するプリンタ１０３と，スキャナ１０
１から画像データを入力し，原稿画像が複写禁止原稿で
あるか否かを判別し，出力画像の出力状態の変更指示を
出力する複写禁止原稿判別部１０４と，コピー枚数の設
定，各種モードの設定および各種メッセージの表示等を
行うための操作表示部１０５と，上記各部の制御を行う
システムコントローラ１０６とを備えている。

【００１９】スキャナ１０１は，Ｒ，Ｇ，Ｂの３色に対
応した３回のスキャン動作によって，原稿画像をＲ，
Ｇ，Ｂの３色のアナログ信号として入力し，Ａ／Ｄ変換
を行ってアナログ信号をデジタル信号に変換し，さらに
ＭＴＦ補正を施して，Ｒ，Ｇ，Ｂの画像データを出力す
る。

【００２０】画像処理部１０２は，Ｒ，Ｇ，Ｂの画像デ
ータ（ここでは，輝度データ）を入力すると，γ補正を
施し，さらにマスキング方程式を解くことでＹ，Ｍ，
Ｃ，Ｋの４色の画像データ（濃度データ）に変換し，さ
らにプリンタ１０３の特性に合わせるためにプリンタ用
γ補正を施してプリンタ１０３へ出力する。

【００２１】プリンタ１０３は，Ｙ，Ｍ，Ｃ，Ｋの４色
の画像データ（デジタル信号）を入力すると，Ｄ／Ａ変
換を行ってデジタル信号をアナログ信号に変換し，変換
した各色のアナログ信号に基づいて，レーザ光書込み系
を駆動し，トナー現像を行うことにより，順次記録紙に
出力し，記録紙上で４色を合成した後，排紙する。

【００２２】一方，本発明の要部である複写禁止原稿判
別部１０４は，法的に複写が禁止されている複写禁止原
稿において，ある特定のパターンが繰り返し出現するこ
とに着目し，入力した原稿画像中に繰り返し現れる繰返
パターンを認識し，繰返パターンの認識結果に応じて，
出力画像の出力状態を変更するものである。なお，複写
禁止原稿判別部１０４は，スキャナ１０１からＲ，Ｇ，
Ｂの画像データを入力し，上記の画像処理部１０２の処
理と並行して，後述する複写禁止原稿の判別処理を実行
し，繰返パターンを認識した場合に，画像処理部１０２
へ出力画像の出力状態の変更指示を出力する。

【００２３】図２は，実施例１の複写禁止原稿判別部１
０４の構成を示し，入力した画像データから所定の条件
を満たす連結成分を抽出すると共に，抽出した連結成分
の特徴量を抽出する連結成分検出部２０１と，連結成分
検出部２０１で抽出した連結成分の特徴量およびその位
置（アドレス）を保存するためのメモリ２０２と，連結
成分検出部２０１による連結成分の抽出終了後，メモリ
２０２に記憶されている連結成分の特徴量およびその位
置を参照して，抽出した全ての連結成分の中から一定周
期で繰り返し出現する繰返パターンを抽出（認識）する
繰返抽出部２０３と，繰返抽出部２０３で抽出した繰返
パターンの検出結果に応じて，出力画像の出力状態を変
更する複写禁止原稿判別制御部２０４とから構成され
る。

【００２４】なお，上記の構成において，連結成分検出
部２０１，メモリ２０２および繰返抽出部２０３によっ
て本発明の繰返パターン認識手段が構成される。また，
複写禁止原稿判別制御部２０４が出力画像変更手段に対
応している。

【００２５】以上の構成において，その動作を説明す
る。図３は，実施例１の複写禁止原稿の判別処理の処理
フローを示す。先ず，スキャナ１０１によって原稿画像
を入力する（Ｓ３０１）。スキャナ１０１で入力さらた
画像データは，画像処理部１０２および複写禁止原稿判
別部１０４へ送られる。

【００２６】複写禁止原稿判別部１０４は，スキャナ１
０１から画像データを入力すると，先ず，連結成分検出
部２０１において，画像データ（ここでは，多値のデジ
タル信号）を２値化し（Ｓ３０２），連結成分を検出し
（Ｓ３０３），連結成分の大きさがある一定値（あらか
じめ設定した繰返パターンの条件値）より小さい画像を
パターンとして抽出し，連結成分がある一定値以上であ
れば，Ｓ３０３へ戻って次の連結成分を検出する（Ｓ３
０４）。続いて，抽出したパターンの特徴量を抽出する
ことにより，パターンを認識し（Ｓ３０５），メモリ２
０２に特徴量とパターンの位置を保存する（Ｓ３０
６）。ここまでのＳ３０３〜Ｓ３０６の処理を入力した
画像データ中の全ての連結成分に対して実行する。

【００２７】全ての連結成分に対するＳ３０３〜Ｓ３０
６の処理が終了すると，繰返抽出部２０３は，メモリ２
０２に保存されている特徴量とパターンの位置を参照し
て，同じパターン（すなわち，同じ特徴量）が一定周期
で繰り返し出現しているか否かを検出し，繰返パターン
の抽出を行う（Ｓ３０７）。具体的には，例えば，同じ
パターンがある回数（閾値）以上出現し，かつ，ある一
定周期で出現する場合に繰返パターンとして抽出する。

【００２８】繰返抽出部２０３による繰返パターンの抽
出が終了すると，複写禁止原稿判別制御部２０４は，繰
返抽出部２０３の抽出結果（認識結果）に基づいて，繰
返パターンの有無を判定し，繰返パターンが有る場合に
は，画像処理部１０２へ出力画像の出力状態の変更指示
および繰返パターンの位置（アドレス）を転送し，繰返
パターンが無い場合には，画像処理部１０２へ出力画像
の変更なしの指示を出力する（Ｓ３０８）。

【００２９】画像処理部１０２は，出力画像の出力状態
の変更指示および繰返パターンの位置を入力すると，繰
返パターンの画像修正を行い，プリンタ１０３へ転送す
る（Ｓ３０９）。また，出力画像の変更なしの指示を入
力した場合には，通常の画像処理を施した後，出力画像
をプリンタ１０３へ転送する。

【００３０】プリンタ１０３は，画像処理部１０２から
入力した画像データを記録紙に出力する（Ｓ３１０）。

【００３１】次に，図４〜図６を参照して，上記の処理
フローに従った具体的な動作例について説明する。スキ
ャナ１０１によって，図４（ａ）に示すような画像デー
タ（入力画像）が入力されると，連結成分検出部２０１
は，先ず，図４（ｂ）に示すように２値化画像を生成
し，図４（ｃ）に矩形で示すように連結成分を検出し，
次に，連結成分の大きさがある一定値より小さい画像を
パターンとして抽出し，抽出したパターンの特徴量を抽
出してパターンを認識し，メモリ２０２に特徴量とパタ
ーンの位置を保存する。

【００３２】続いて，繰返抽出部２０３が，メモリ２０
２に保存されている連結成分検出部２０１の認識結果
（特徴量とパターンの位置）とに基づいて，図５（ａ）
に示すように，出現した回数が所定の閾値（例えば，３
回）を越えるパターンのみを抽出し，ある一定の周期で
出現する場合に繰返パターンが有ると判定する。具体的
には，例えば，図５（ｂ）に示すように，パターンの位
置関係のヒストグラムを作成し，最も頻度の高い部分
が，所定の閾値（例えば，４）以上の場合に繰り返し有
りと判定し，該当するパターンを繰返パターンとして認
識する。なお，図５（ｂ）は図５（ａ）のＸ・Ｙ座標に
おける各パターン間のＸ方向の距離に基づいて，ヒスト
グラムを作成した例を示している。

【００３３】複写禁止原稿判別制御部２０４は，繰返抽
出部２０３の認識結果に基づいて，繰返パターンの有無
を判定し，繰返パターンが有る場合には，画像処理部１
０２へ出力画像の出力状態の変更指示および繰返パター
ンの位置を転送する。ここで，例えば，複写禁止原稿判
別制御部２０４から出力状態の変更指示として，繰返パ
ターンの間引き出力（すなわち，出現頻度の変更）が指
示されたとすると，画像処理部１０２は，繰返パターン
の位置に従って，複数の繰返パターンを適当に間引いて
プリンタ１０３へ転送する。図６（ａ）は，プリンタ１
０３によって記録紙上に出力された出力画像を示す。ま
た，図６（ｂ）の入力画像上に６０１で示すパターンが
間引かれた繰返パターンを示す。

【００３４】また，複写禁止原稿判別制御部２０４から
出力状態の変更指示として，繰返パターンの回転および
拡大が指示されたとすると，画像処理部１０２は，繰返
パターンの位置に従って，繰返パターンを回転・拡大さ
せてプリンタ１０３へ転送する。図７は，繰返パターン
７０１を回転，拡大して出力した出力画像の例を示す。

【００３５】また，複写禁止原稿判別制御部２０４から
出力状態の変更指示として，繰返パターンの色合い変更
が指示されたとすると，画像処理部１０２は，繰返パタ
ーンの位置に従って，繰返パターンの色合いを変えてプ
リンタ１０３へ転送する。図８は，繰返パターン８０１
の色合いを変えて出力した出力画像の例を示す。

【００３６】前述したように実施例１では，法的に複写
が禁止されている複写禁止原稿において，ある特定のパ
ターンが繰り返し出現することに着目し，入力した原稿
画像中に繰り返し現れる繰返パターンを認識し，繰返パ
ターンの認識結果に応じて，出力画像の出力状態を変更
するため，適切な処理時間で，かつ，誤検出・誤判別を
増やすことなく，多くの種類の複写禁止原稿の判別処理
を行うことができる。また，複写禁止原稿中の特定の画
像をパターンデータとして登録する必要なく，多くの種
類の複写禁止原稿の判別処理を行うことができる。

【００３７】さらに，繰返パターンの出力状態のみの変
更によって，出力画像の出力状態を変更するため，記録
紙上に出力された画像が原稿画像と異なり，複写物であ
ることが容易にわかると共に，繰返パターン以外の部分
に影響を及ぼさないので，原稿画像の情報を失う恐れが
少なくなり，本来の複写物としての使用が充分に可能で
ある。

【００３８】〔実施例２〕実施例２は，繰返パターンと
認識されたパターンの特徴量を記憶する繰返パターン辞
書手段（後述する繰返パターン辞書９０６）を備え，入
力した原稿画像から所定の条件を満たすパターンが検出
された場合，繰返パターンの認識に用いる特徴量を前記
パターンより抽出し，抽出した特徴量を用いて繰返パタ
ーンの認識処理を行うと共に，認識した繰返パターンの
特徴量と一致する特徴量が前記繰返パターン辞書手段に
記憶されていない場合に，該当する繰返パターンの特徴
量を前記繰返パターン辞書手段に記憶させるようにした
ものである。

【００３９】また，所定の条件を満たすパターンから抽
出した特徴量と一致する特徴量が前記繰返パターン辞書
手段に記憶されている場合に，該当するパターンに対す
る繰返パターンの認識処理において，繰返パターンと認
識し易いように認識条件を変更するようにしたものであ
る。

【００４０】なお，実施例２の基本的な構成は，実施例
１と共通につき，ここでは異なる部分についてのみ説明
する。

【００４１】図９は，実施例２の複写禁止原稿判別部９
０１の構成を示し，連結成分検出部９０２と，連結成分
検出部９０２で抽出した連結成分の特徴量およびその位
置（アドレス）を保存するためのメモリ９０３と，連結
成分検出部９０２による連結成分の抽出終了後，メモリ
９０３に記憶されている連結成分の特徴量およびその位
置を参照して，抽出した全ての連結成分の中から一定周
期で繰り返し出現する繰返パターンを抽出（認識）する
繰返抽出部９０４と，繰返抽出部９０４で抽出した繰返
パターンの検出結果に応じて，出力画像の出力状態を変
更する複写禁止原稿判別制御部９０５と，繰返パターン
と認識されたパターンの特徴量を記憶する繰返パターン
辞書９０６とから構成される。

【００４２】ここで，繰返抽出部９０４は，認識した繰
返パターンの特徴量と一致する特徴量が繰返パターン辞
書９０６に記憶されていない場合に，繰返パターンの特
徴量を繰返パターン辞書９０６に記憶させる構成であ
る。

【００４３】また，連結成分検出部９０２は，所定の条
件を満たすパターンから抽出した特徴量と一致する特徴
量が繰返パターン辞書９０６に記憶されている場合に，
次段の繰返抽出部９０４の処理において使用するところ
の，該当するパターンに対する繰返パターンの認識条件
を，繰返パターンと認識し易い条件に変更する構成であ
る。

【００４４】以上の構成において，その動作を説明す
る。図１０は，実施例２の処理フローを示す。なお，実
施例２の処理フローは基本的に図３に示した実施例１の
処理フローと同様であり，共通の符号は同一の処理を示
すため，異なる部分について詳細に説明する。

【００４５】複写禁止原稿判別部９０１は，連結成分を
検出し（Ｓ３０３），連結成分の大きさがある一定値
（あらかじめ設定した繰返パターンの条件値）より小さ
い画像をパターンとして抽出する（Ｓ３０４）。

【００４６】続いて，抽出したパターンの特徴量を抽出
することにより，パターンを認識し，抽出した特徴量と
一致する特徴量が繰返パターン辞書９０６に記憶されて
いる場合には，繰返抽出部９０４へ，該当するパターン
に対する繰返パターンの認識条件を変更するように指示
する（Ｓ１００１）。

【００４７】全ての連結成分に対するＳ３０３，Ｓ３０
４，Ｓ１００１およびＳ３０６の処理が終了すると，繰
返抽出部９０４は，メモリ９０３に保存されている特徴
量とパターンの位置を参照して，同じパターンが所定回
数（閾値）以上出現し，かつ，ある一定周期で出現する
場合に繰返パターンとして抽出する。ただし，この場合
に，連結成分検出部９０２から繰返パターンの認識条件
の変更指示が入力されているパターンについては，認識
条件の一つである閾値の回数等を小さくして，繰返パタ
ーンとして抽出され易い条件に変更する（Ｓ１００
２）。

【００４８】繰返抽出部９０４による繰返パターンの抽
出が終了すると，複写禁止原稿判別制御部９０５は，繰
返抽出部９０４の抽出結果（認識結果）に基づいて，繰
返パターンの有無を判定し（Ｓ３０８），繰返パターン
が有る場合には，該当するパターンの特徴量を繰返パタ
ーン辞書９０６に記憶させ，画像処理部１０２へ出力画
像の出力状態の変更指示および繰返パターンの位置（ア
ドレス）を転送する（Ｓ１００３）。ただし，該当する
繰返パターンの特徴量がすでに繰返パターン辞書９０６
に記憶されている場合には，画像処理部１０２へ出力画
像の出力状態の変更指示および繰返パターンの位置（ア
ドレス）の転送のみを行う。

【００４９】画像処理部１０２は，出力画像の出力状態
の変更指示および繰返パターンの位置を入力すると，繰
返パターンの画像修正を行い，プリンタ１０３へ転送す
る（Ｓ３０９）。また，出力画像の変更なしの指示を入
力した場合には，通常の画像処理を施した後，出力画像
をプリンタ１０３へ転送する。

【００５０】プリンタ１０３は，画像処理部１０２から
入力した画像データを記録紙に出力する（Ｓ３１０）。

【００５１】次に，図１１を参照して，上記の処理フロ
ーに従った具体的な動作例について説明する。スキャナ
１０１によって，図１１（ａ）に示すような画像データ
（入力画像）が入力されると，連結成分検出部９０２
は，先ず，図１１（ｂ）に示すように２値化画像を生成
し，図１１（ｃ）に矩形で示すように連結成分を検出
し，次に，連結成分の大きさがある一定値より小さい画
像をパターンとして抽出し，抽出したパターンの特徴量
を抽出してパターンを認識し，さらに抽出した特徴量と
一致する特徴量が繰返パターン辞書９０６に記憶されて
いるか否かの比較判定を行い，例えば図１１（ｄ）に
示す斜線部分の矩形の特徴量と一致する特徴量が繰返パ
ターン辞書９０６に記憶されているとすると，該当する
パターンに対する繰返パターンの認識条件を変更するよ
うに繰返抽出部９０４へ指示する。

【００５２】その後，繰返抽出部９０５が，メモリ２０
２に保存されている連結成分検出部２０１の認識結果
（特徴量とパターンの位置）とに基づいて，図５（ａ）
に示したように，出現した回数が所定の閾値（例えば，
３回）を越えるパターンのみを抽出し，ある一定の周期
で出現する場合に繰返パターンが有ると判定する。具体
的には，例えば，図５（ｂ）に示すように，パターンの
位置関係のヒストグラムを作成し，最も頻度の高い部分
が，所定の閾値（例えば，４）以上の場合に繰り返し有
りと判定し，該当するパターンを繰返パターンとして認
識する。

【００５３】ただし，この場合に，連結成分検出部９０
２から繰返パターンの認識条件の変更指示が入力されて
いるパターンについては，認識条件である，出現した回
数の閾値を３→２に小さくし，およびヒストグラムの頻
度の閾値を４→３に小さくして，該当するパターンが繰
返パターンとして抽出され易い条件に変更する。

【００５４】前述したように実施例２は，実施例１の効
果に加えて，複写禁止原稿判別部９０１において一度で
も繰返パターンとして認識されたパターンについては，
そのパターンの特徴量を記憶して，それ以降の処理にお
いて，該当するパターンが抽出された場合に繰返パター
ンとして認識し易くしているため，繰返パターンとして
認識された画像を有する原稿に対して，学習効果によっ
て判別精度を高めることができる。

【００５５】〔実施例３〕実施例３は，実施例２と同様
の構成において，連結成分検出部９０２で所定の条件を
満たすパターン（連結成分）から抽出した特徴量と，一
致する特徴量が繰返パターン辞書９０６に記憶されてい
る場合に，該当するパターンを繰返パターンと認識し
て，繰返抽出部９０４を介して複写禁止原稿判別制御部
９０５へ通知するようにしたものである。

【００５６】以上の構成において，その動作を説明す
る。図１２は，実施例３の処理フローを示す。なお，実
施例３の処理フローは基本的に図３に示した実施例１の
処理フローと同様であり，共通の符号は同一の処理を示
すため，異なる部分について詳細に説明する。

【００５７】複写禁止原稿判別部９０１は，連結成分を
検出し（Ｓ３０３），連結成分の大きさがある一定値
（あらかじめ設定した繰返パターンの条件値）より小さ
い画像をパターンとして抽出する（Ｓ３０４）。

【００５８】続いて，抽出したパターンの特徴量を抽出
することにより，パターンを認識し，抽出した特徴量と
一致する特徴量が繰返パターン辞書９０６に記憶されて
いる場合には，該当するパターンが繰返パターンである
旨を繰返抽出部９０４へ通知する（Ｓ１２０１）。

【００５９】全ての連結成分に対するＳ３０３，Ｓ３０
４，Ｓ１２０１およびＳ３０６の処理が終了すると，繰
返抽出部９０４は，メモリ９０３に保存されている特徴
量とパターンの位置を参照して，同じパターンが所定回
数（閾値）以上出現し，かつ，ある一定周期で出現する
場合に繰返パターンとして抽出する。ただし，このと
き，連結成分検出部９０２から繰返パターンである旨の
通知を受けたパターンが存在する場合には，該当するパ
ターンを繰返パターンとして認識し，該当するパターン
の位置を抽出する（Ｓ１２０２）。

【００６０】繰返抽出部９０４による繰返パターンの抽
出が終了すると，複写禁止原稿判別制御部９０５は，繰
返抽出部９０４の抽出結果（認識結果）に基づいて，繰
返パターンの有無を判定し（Ｓ３０８），繰返パターン
が有る場合には，該当するパターンの特徴量を繰返パタ
ーン辞書９０６に記憶させ，画像処理部１０２へ出力画
像の出力状態の変更指示および繰返パターンの位置（ア
ドレス）を転送する（Ｓ１２０３）。ただし，該当する
繰返パターンの特徴量がすでに繰返パターン辞書９０６
に記憶されている場合には，画像処理部１０２へ出力画
像の出力状態の変更指示および繰返パターンの位置（ア
ドレス）の転送のみを行う。

【００６１】画像処理部１０２は，出力画像の出力状態
の変更指示および繰返パターンの位置を入力すると，繰
返パターンの画像修正を行い，プリンタ１０３へ転送す
る（Ｓ３０９）。また，出力画像の変更なしの指示を入
力した場合には，通常の画像処理を施した後，出力画像
をプリンタ１０３へ転送する。

【００６２】プリンタ１０３は，画像処理部１０２から
入力した画像データを記録紙に出力する（Ｓ３１０）。

【００６３】前述したように実施例３は，実施例１の効
果に加えて，複写禁止原稿判別部９０１において一度で
も繰返パターンとして認識されたパターンについては，
そのパターンの特徴量を記憶して，それ以降の処理にお
いて，該当するパターンが抽出された場合に繰返パター
ンとして認識するため，繰返パターンとして認識された
画像を有する原稿に対して，学習効果によって判別精度
を高めることができる。

【００６４】また，上記の実施例１〜実施例３におい
て，繰返パターンが認識された場合に，複写禁止原稿判
別部１０４からシステムコントローラ１０６へ複写禁止
原稿である旨を通知し，操作表示部１０５を介してメッ
セージ等を表示するようにしても良い。

【００６５】

【発明の効果】以上説明したように，本発明の画像形成
装置は，入力した原稿画像中に繰り返し現れる繰返パタ
ーンを認識する繰返パターン認識手段と，繰返パターン
認識手段の認識結果に応じて，出力画像の出力状態を変
更する出力画像変更手段とを備えたため，適切な処理時
間で，かつ，誤検出・誤判別を増やすことなく，多くの
種類の複写禁止原稿の判別処理を行うことができる。

【００６６】また，繰返パターン認識手段は，入力した
原稿画像から所定の条件を満たすパターンが検出された
場合，繰返パターンの認識に用いる特徴量をパターンよ
り抽出し，抽出した特徴量を用いて繰返パターンの認識
処理を行うため，複写禁止原稿中の特定の画像をパター
ンデータとして登録する必要なく，多くの種類の複写禁
止原稿の判別処理を行うことができる。

【００６７】さらに，前記出力画像変更手段は，前記繰
返パターンが認識された場合に，前記出力画像における
繰返パターンの出現頻度を変更するか，前記出力画像に
おける繰返パターンの一部あるいは全部を変形あるいは
／および回転させるか，あるいは前記出力画像における
繰返パターンの一部あるいは全部の色合いを変更するた
め，記録紙上に出力された画像が原稿画像と異なり，複
写物であることが容易にわかると共に，繰返パターン以
外の部分に影響を及ぼさないので，原稿画像の情報を失
う恐れが少なくなり，本来の複写物としての使用が充分
に可能である。

【００６８】また，本発明の画像形成装置は，入力した
原稿画像中に繰り返し現れる繰返パターンを認識する繰
返パターン認識手段と，前記繰返パターン認識手段の認
識結果に応じて，出力画像の出力状態を変更する出力画
像変更手段と，前記繰返パターン認識手段で繰返パター
ンと認識されたパターンの特徴量を記憶する繰返パター
ン辞書手段とを備え，前記繰返パターン認識手段は，前
記入力した原稿画像から所定の条件を満たすパターンが
検出された場合，前記繰返パターンの認識に用いる特徴
量を前記パターンより抽出し，抽出した特徴量を用いて
繰返パターンの認識処理を行うと共に，認識した繰返パ
ターンの特徴量と一致する特徴量が前記繰返パターン辞
書手段に記憶されていない場合に，前記繰返パターンの
特徴量を前記繰返パターン辞書手段に記憶させるため，
適切な処理時間で，かつ，誤検出・誤判別を増やすこと
なく，多くの種類の複写禁止原稿の判別処理を行うこと
ができると共に，複写禁止原稿中の特定の画像をパター
ンデータとして登録する必要なく，多くの種類の複写禁
止原稿の判別処理を行うことができる。

【００６９】なお，前記繰返パターン認識手段が，前記
所定の条件を満たすパターンから抽出した特徴量と一致
する特徴量が前記繰返パターン辞書手段に記憶されてい
る場合，該当するパターンに対する繰返パターンの認識
処理において，繰返パターンと認識し易いように認識条
件を変更するか，あるいは，前記所定の条件を満たすパ
ターンから抽出した特徴量と一致する特徴量が前記繰返
パターン辞書手段に記憶されている場合，該当するパタ
ーンを繰返パターンと認識する構成とすることにより，
繰返パターンとして認識された画像を有する原稿に対し
て，学習効果によって判別精度を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１の画像形成装置であるカラーデジタル
複写機の概略構成を示す説明図である。

【図２】実施例１の複写禁止原稿判別部の構成を示す説
明図である。

【図３】実施例１の処理フローを示す説明図である。

【図４】図３の処理フローに従った具体的な動作例を示
す説明図である。

【図５】図３の処理フローに従った具体的な動作例を示
す説明図である。

【図６】図３の処理フローに従った具体的な動作例を示
す説明図である。

【図７】繰返パターンを回転，拡大して出力した出力画
像の例を示す説明図である。

【図８】繰返パターンの色合いを変えて出力した出力画
像の例を示す説明図である。

【図９】実施例２の複写禁止原稿判別部の構成を示す説
明図である。

【図１０】実施例２の処理フローを示す説明図である。

【図１１】図１０の処理フローに従った具体的な動作例
を示す説明図である。

【図１２】実施例３の処理フローを示す説明図である。

【符号の説明】

１０１スキャナ１０２画像処理部１０３プリンタ１０４複写禁止原稿判別部１０５操作表示部１０６システムコントローラ２０１連結成分検出部２０２メモリ２０３繰返抽出部２０４複写禁止原稿判別制御部９０１複写禁止原稿判別部９０２連結成分検出部９０３メモリ９０４繰返抽出部９０５複写禁止原稿判別制御部９０６繰返パターン辞書

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者相田みどり東京都大田区中馬込１丁目３番６号株式会社リコー内 (72)発明者中村仁東京都大田区中馬込１丁目３番６号株式会社リコー内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】入力した原稿画像が複写を禁止された原
稿画像であるか否かを判別する複写禁止原稿判別機能を
有した画像形成装置において，前記入力した原稿画像中
に繰り返し現れる繰返パターンを認識する繰返パターン
認識手段と，前記繰返パターン認識手段の認識結果に応
じて，出力画像の出力状態を変更する出力画像変更手段
とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項２】前記繰返パターン認識手段は，前記入力
した原稿画像から所定の条件を満たすパターンが検出さ
れた場合，前記繰返パターンの認識に用いる特徴量を前
記パターンより抽出し，抽出した特徴量を用いて繰返パ
ターンの認識処理を行うことを特徴とする請求項１記載
の画像形成装置。
【請求項３】入力した原稿画像が複写を禁止された原
稿画像であるか否かを判別する複写禁止原稿判別機能を
有した画像形成装置において，前記入力した原稿画像中
に繰り返し現れる繰返パターンを認識する繰返パターン
認識手段と，前記繰返パターン認識手段の認識結果に応
じて，出力画像の出力状態を変更する出力画像変更手段
と，前記繰返パターン認識手段で繰返パターンと認識さ
れたパターンの特徴量を記憶する繰返パターン辞書手段
とを備え，前記繰返パターン認識手段は，前記入力した
原稿画像から所定の条件を満たすパターンが検出された
場合，前記繰返パターンの認識に用いる特徴量を前記パ
ターンより抽出し，抽出した特徴量を用いて繰返パター
ンの認識処理を行うと共に，認識した繰返パターンの特
徴量と一致する特徴量が前記繰返パターン辞書手段に記
憶されていない場合に，前記繰返パターンの特徴量を前
記繰返パターン辞書手段に記憶させることを特徴とする
画像形成装置。
【請求項４】前記繰返パターン認識手段は，前記所定
の条件を満たすパターンから抽出した特徴量と一致する
特徴量が前記繰返パターン辞書手段に記憶されている場
合，該当するパターンに対する繰返パターンの認識処理
において，繰返パターンと認識し易いように認識条件を
変更することを特徴とする請求項３記載の画像形成装
置。
【請求項５】前記繰返パターン認識手段は，前記所定
の条件を満たすパターンから抽出した特徴量と一致する
特徴量が前記繰返パターン辞書手段に記憶されている場
合，該当するパターンを繰返パターンと認識することを
特徴とする請求項３記載の画像形成装置。
【請求項６】前記出力画像変更手段は，前記繰返パタ
ーンが認識された場合に，前記出力画像における繰返パ
ターンの出現頻度を変更することを特徴とする請求項
１，２，３，４または５記載の画像形成装置。
【請求項７】前記出力画像変更手段は，前記繰返パタ
ーンが認識された場合に，前記出力画像における繰返パ
ターンの一部あるいは全部を変形あるいは／および回転
させることを特徴とする請求項１，２，３，４または５
記載の画像形成装置。
【請求項８】前記出力画像変更手段は，前記繰返パタ
ーンが認識された場合に，前記出力画像における繰返パ
ターンの一部あるいは全部の色合いを変更することを特
徴とする請求項請求項１，２，３，４または５記載の画
像形成装置。