JPH07126157A - 経皮吸収貼付剤 - Google Patents
経皮吸収貼付剤Info
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- JPH07126157A JPH07126157A JP5278482A JP27848293A JPH07126157A JP H07126157 A JPH07126157 A JP H07126157A JP 5278482 A JP5278482 A JP 5278482A JP 27848293 A JP27848293 A JP 27848293A JP H07126157 A JPH07126157 A JP H07126157A
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- cataplasm
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Abstract
(57)【要約】
【目的】貼付後短時間で麻酔効果の発現する経皮吸収貼
付剤を提供する。 【構成】支持体の一面に、粘着剤、局所麻酔剤であるリ
ドカイン及びミリスチン酸イソプロピルからなる粘着剤
層が積層されている。
付剤を提供する。 【構成】支持体の一面に、粘着剤、局所麻酔剤であるリ
ドカイン及びミリスチン酸イソプロピルからなる粘着剤
層が積層されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、経皮吸収貼付剤に関
し、特に局所麻酔用に使用される経皮吸収貼付剤に関す
る。
し、特に局所麻酔用に使用される経皮吸収貼付剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】局所麻酔剤を投与する方法としては、種
々の提案が行われている。抗菌性を有する麻酔薬を皮膚
又は粘膜を通して投与するために、局所麻酔薬が全体に
分散している自己接着性マトリックス、及びこのマトリ
ックスの皮膚遠位面の背後に配置されたバッキング要素
からなる医用デバイスが開示されている(特開平1−2
99215号公報)。
々の提案が行われている。抗菌性を有する麻酔薬を皮膚
又は粘膜を通して投与するために、局所麻酔薬が全体に
分散している自己接着性マトリックス、及びこのマトリ
ックスの皮膚遠位面の背後に配置されたバッキング要素
からなる医用デバイスが開示されている(特開平1−2
99215号公報)。
【0003】また、柔軟な担持体と、この担持体上に設
けた局所麻酔薬を40〜65重量%含有する感圧性接着
剤層からなり、この感圧性接着剤層中に含有されている
局所麻酔薬の未溶解量(Ac)と溶解量(As)との
比、Ac/As=0.1〜1.8の範囲にある経皮吸収
製剤が開示されている(特開平4−208229号公
報)。
けた局所麻酔薬を40〜65重量%含有する感圧性接着
剤層からなり、この感圧性接着剤層中に含有されている
局所麻酔薬の未溶解量(Ac)と溶解量(As)との
比、Ac/As=0.1〜1.8の範囲にある経皮吸収
製剤が開示されている(特開平4−208229号公
報)。
【0004】しかしながら、上記医用デバイス及び経皮
吸収製剤は、いずれも粘着剤中に薬効成分の未溶解物が
分散しているので、皮膚に貼付後除去する際に薬効成分
が皮膚に残存するという問題点があった。また、薬効成
分の結晶が粘着剤中に析出するため、外観が悪く粘着性
が低下するという問題点があった。
吸収製剤は、いずれも粘着剤中に薬効成分の未溶解物が
分散しているので、皮膚に貼付後除去する際に薬効成分
が皮膚に残存するという問題点があった。また、薬効成
分の結晶が粘着剤中に析出するため、外観が悪く粘着性
が低下するという問題点があった。
【0005】さらに、水溶性高分子物質、水及び保湿剤
からなる粘着性ゲル基剤に、リドカインまたはその塩を
1〜10重量%添加した薬物保持層を、支持体上に設け
たことを特徴とするリドカイン含有外用貼付剤が開示さ
れている(特開平4−305523号公報)。しかしな
がら、リドカインは水に余り溶解せず、リドカインを大
量に添加すると水溶性基剤中では結晶が析出するという
問題点があった。また、リドカイン塩は水に溶け易いが
皮膚から吸収し難く、即効性の点で問題があった。
からなる粘着性ゲル基剤に、リドカインまたはその塩を
1〜10重量%添加した薬物保持層を、支持体上に設け
たことを特徴とするリドカイン含有外用貼付剤が開示さ
れている(特開平4−305523号公報)。しかしな
がら、リドカインは水に余り溶解せず、リドカインを大
量に添加すると水溶性基剤中では結晶が析出するという
問題点があった。また、リドカイン塩は水に溶け易いが
皮膚から吸収し難く、即効性の点で問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑みてなされたものであって、その目的は、貼付後短時
間で麻酔効果の発現する経皮吸収貼付剤を提供すること
にある。
鑑みてなされたものであって、その目的は、貼付後短時
間で麻酔効果の発現する経皮吸収貼付剤を提供すること
にある。
【0007】
【0008】本発明の局所麻酔用経皮吸収貼付剤は、支
持体の一面に、粘着剤、リドカイン及びミリスチン酸イ
ソプロピルからなる粘着剤層が積層されている。
持体の一面に、粘着剤、リドカイン及びミリスチン酸イ
ソプロピルからなる粘着剤層が積層されている。
【0009】上記支持体としては、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ナ
イロン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリブタ
ジエン、ポリブテン、ポリイソプレン、シリコーン樹
脂;可塑化ポリ塩化ビニル、ポリウレタン系可塑化ポリ
塩化ビニル、可塑化酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体等
の塩化ビニル系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−メタクリル
酸メチル共重合体等のエチレン系共重合体;(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル、スチレン−イソプレン−ス
チレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチ
レンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブタジエ
ン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン
ゴム、酢酸セルロ−ス、エチルセルロ−ス等のフィルム
またはシートが挙げられる。上記フィルムまたはシート
は、単独又は二種以上積層して使用してもよい。
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ナ
イロン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリブタ
ジエン、ポリブテン、ポリイソプレン、シリコーン樹
脂;可塑化ポリ塩化ビニル、ポリウレタン系可塑化ポリ
塩化ビニル、可塑化酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体等
の塩化ビニル系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−メタクリル
酸メチル共重合体等のエチレン系共重合体;(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル、スチレン−イソプレン−ス
チレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチ
レンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブタジエ
ン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン
ゴム、酢酸セルロ−ス、エチルセルロ−ス等のフィルム
またはシートが挙げられる。上記フィルムまたはシート
は、単独又は二種以上積層して使用してもよい。
【0010】上記支持体の厚さは、10〜500μmが
好ましく、より好ましくは25〜100μmである。
好ましく、より好ましくは25〜100μmである。
【0011】上記粘着剤としては、後述するミリスチン
酸イソプロピルを相溶するものであれば特に制限はな
く、例えば、アクリル系、ゴム系、シリコーン系等の粘
着剤が使用可能であるが、特にアクリル系及びゴム系の
ものが好ましい。
酸イソプロピルを相溶するものであれば特に制限はな
く、例えば、アクリル系、ゴム系、シリコーン系等の粘
着剤が使用可能であるが、特にアクリル系及びゴム系の
ものが好ましい。
【0012】上記アクリル粘着剤としては、(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル共重合体を主成分とするもの
が好ましく、ゴム系粘着剤としては、スチレン−イソプ
レン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエ
ンゴム、ポリブテン、ポリイソプレン、ブチルゴム、天
然ゴム等を主成分とするものが好ましい。
クリル酸アルキルエステル共重合体を主成分とするもの
が好ましく、ゴム系粘着剤としては、スチレン−イソプ
レン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエ
ンゴム、ポリブテン、ポリイソプレン、ブチルゴム、天
然ゴム等を主成分とするものが好ましい。
【0013】また、上記粘着剤は、溶剤系、エマルジョ
ン系、ホットメルト系いずれのタイプも使用可能であ
る。
ン系、ホットメルト系いずれのタイプも使用可能であ
る。
【0014】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
共重合体は、炭素数1〜18の脂肪族アルコールと(メ
タ)アクリル酸から得られる(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルモノマーと、該(メタ)アクリル酸アルキル
エステルモノマーと共重合可能な重合性単量体との共重
合体が好ましい。
共重合体は、炭素数1〜18の脂肪族アルコールと(メ
タ)アクリル酸から得られる(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルモノマーと、該(メタ)アクリル酸アルキル
エステルモノマーと共重合可能な重合性単量体との共重
合体が好ましい。
【0015】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブ
チル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリ
ル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)
アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸
イソオクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル等が挙げら
れ、これらの1種もしくは2種以上が使用される。
モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブ
チル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリ
ル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)
アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸
イソオクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル等が挙げら
れ、これらの1種もしくは2種以上が使用される。
【0016】上記重合性単量体としては、例えば、(メ
タ)アクリル酸、N−ビニルピロリドン、ダイアセトン
アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコール、(メ
タ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、(メタ)ア
クリル酸−2−ヒドロキシエチル、酢酸ビニル、スチレ
ン等が挙げられる。
タ)アクリル酸、N−ビニルピロリドン、ダイアセトン
アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコール、(メ
タ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、(メタ)ア
クリル酸−2−ヒドロキシエチル、酢酸ビニル、スチレ
ン等が挙げられる。
【0017】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
共重合体は、溶液重合、塊状重合など従来公知の重合方
法により調製される。
共重合体は、溶液重合、塊状重合など従来公知の重合方
法により調製される。
【0018】上記ゴム系粘着剤には、必要に応じて、脂
環族系炭化水素樹脂、テルペン樹脂、ロジン樹脂等の粘
着付与剤、液状ゴム、軟化剤(例えば、流動パラフィ
ン)、酸化防止剤等が添加されてもよい。
環族系炭化水素樹脂、テルペン樹脂、ロジン樹脂等の粘
着付与剤、液状ゴム、軟化剤(例えば、流動パラフィ
ン)、酸化防止剤等が添加されてもよい。
【0019】上記リドカインは、局所麻酔薬として使用
されるものであり、本発明の貼付剤中、その添加量が少
なくなると十分な麻酔効果が得られず、多くなると結晶
として粘着剤中に析出するので、粘着剤100重量部に
対して5〜100重量部に限定され、好ましくは20〜
90重量部である。
されるものであり、本発明の貼付剤中、その添加量が少
なくなると十分な麻酔効果が得られず、多くなると結晶
として粘着剤中に析出するので、粘着剤100重量部に
対して5〜100重量部に限定され、好ましくは20〜
90重量部である。
【0020】上記ミリスチン酸イソプロピルは、経皮吸
収促進剤として使用されるものであり、その添加量が少
なくなると十分な経皮吸収性が得られない上にリドカイ
ンが粘着剤中で析出し、多くなると粘着剤層が柔らかく
なり過ぎ形状を保持するのが難しくなるので、粘着剤1
00重量部に対して5〜150重量部に限定され、好ま
しくは10〜140重量部である。
収促進剤として使用されるものであり、その添加量が少
なくなると十分な経皮吸収性が得られない上にリドカイ
ンが粘着剤中で析出し、多くなると粘着剤層が柔らかく
なり過ぎ形状を保持するのが難しくなるので、粘着剤1
00重量部に対して5〜150重量部に限定され、好ま
しくは10〜140重量部である。
【0021】本発明の経皮吸収貼付剤において、リドカ
インの経皮吸収性を促進するために、上記ミリスチン酸
イソプロピル以外に、有機酸、脂肪酸エステル、界面活
性剤、アミン・アミド等が添加されてもよい。
インの経皮吸収性を促進するために、上記ミリスチン酸
イソプロピル以外に、有機酸、脂肪酸エステル、界面活
性剤、アミン・アミド等が添加されてもよい。
【0022】上記有機酸としては、例えば、オレイン
酸、乳酸、パルミチン酸、こはく酸、ミリスチン酸、ウ
ンデシレン酸、パラオキシ安息香酸等が挙げられる。
酸、乳酸、パルミチン酸、こはく酸、ミリスチン酸、ウ
ンデシレン酸、パラオキシ安息香酸等が挙げられる。
【0023】上記脂肪酸エステルとしては、ミリスチン
酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリス
チン酸メチル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸レチ
ノール、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸メチ
ル、ラウリン酸メチル、カプロン酸メチル等の一価アル
コールエステル;モノオレイン酸グリセリン、モノカプ
リン酸グリセリン、ジオレイン酸グリセリン、モノステ
アリン酸プロピレングリコール、デカオレイン酸デカグ
リセリン等の多価アルコールエステル;モノステアリン
酸ソルビタン、モノラウリル酸ソルビタン、モノオレイ
ン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、パルミチ
ン酸アスコルビル等の環状多価アルコールエステルが挙
げられる。
酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリス
チン酸メチル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸レチ
ノール、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸メチ
ル、ラウリン酸メチル、カプロン酸メチル等の一価アル
コールエステル;モノオレイン酸グリセリン、モノカプ
リン酸グリセリン、ジオレイン酸グリセリン、モノステ
アリン酸プロピレングリコール、デカオレイン酸デカグ
リセリン等の多価アルコールエステル;モノステアリン
酸ソルビタン、モノラウリル酸ソルビタン、モノオレイ
ン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、パルミチ
ン酸アスコルビル等の環状多価アルコールエステルが挙
げられる。
【0024】また、上記以外の脂肪酸エステルとして
は、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、没食子酸n−プロピ
ル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、
安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキ
シ安息香酸ドデシル等が挙げられる。
は、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、没食子酸n−プロピ
ル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、
安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキ
シ安息香酸ドデシル等が挙げられる。
【0025】上記界面活性剤としては、ポリオキシエチ
レン(以下POEという)(2)ラウリルエーテル、P
OE(10)オレイルアミン、POE(5)オレイン酸ア
ミド、POE(10)ノニルフェニルエーテル、POE
(2)モノラウレート等のPOE付加物等があげあれ
る。
レン(以下POEという)(2)ラウリルエーテル、P
OE(10)オレイルアミン、POE(5)オレイン酸ア
ミド、POE(10)ノニルフェニルエーテル、POE
(2)モノラウレート等のPOE付加物等があげあれ
る。
【0026】上記アミン・アミドとしては、ラウロイル
ジエタノールアミド、ラウロイルサルコシル、ラウロイ
ルサルコシルナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノール
等が挙げられる。
ジエタノールアミド、ラウロイルサルコシル、ラウロイ
ルサルコシルナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノール
等が挙げられる。
【0027】上記有機酸、脂肪酸エステル、界面活性剤
及びアミン・アミドの添加量は、粘着剤の種類等によっ
て適宜決定される。
及びアミン・アミドの添加量は、粘着剤の種類等によっ
て適宜決定される。
【0028】本発明の経皮吸収貼付剤の構成は上述の通
りであり、その製造は従来公知の粘着テ−プの製造方法
が使用できる。その代表例は溶剤塗工法であり、その他
ホットメルト塗工法、エマルジョン塗工法等があげられ
る。溶剤塗工を行う場合、例えば、粘着剤、薬物および
経皮吸収促進剤を所定量、酢酸エチル等の溶媒に溶解ま
たは分散させ、得られた液を支持体上に塗布、乾燥する
方法、剥離紙上に塗布、乾燥した後、支持体上に転写す
る方法等が好適に使用される。
りであり、その製造は従来公知の粘着テ−プの製造方法
が使用できる。その代表例は溶剤塗工法であり、その他
ホットメルト塗工法、エマルジョン塗工法等があげられ
る。溶剤塗工を行う場合、例えば、粘着剤、薬物および
経皮吸収促進剤を所定量、酢酸エチル等の溶媒に溶解ま
たは分散させ、得られた液を支持体上に塗布、乾燥する
方法、剥離紙上に塗布、乾燥した後、支持体上に転写す
る方法等が好適に使用される。
【0029】上記粘着剤層の厚みは、特に限定されるも
のではないが、薄くなると薬物を多量に添加せねばなら
ず、その結果、粘着力が低下し、厚くなると貼付剤中の
薬物が有効に利用されなくなり、コストが上昇するだけ
で性能の向上が期待できないので、20〜300μmが
好ましい。
のではないが、薄くなると薬物を多量に添加せねばなら
ず、その結果、粘着力が低下し、厚くなると貼付剤中の
薬物が有効に利用されなくなり、コストが上昇するだけ
で性能の向上が期待できないので、20〜300μmが
好ましい。
【0030】本発明の経皮吸収貼付剤の形状は、シート
状、帯状、パッチ状、ロール状等任意の形状が採用され
る。
状、帯状、パッチ状、ロール状等任意の形状が採用され
る。
【0031】上記経皮吸収貼付剤は所定の形状に切断さ
れて包材中に収納、保管されるが、該包材としては酸素
を透過しないか、透過しにくい材料が好ましい。このよ
うな材料としては、例えば、表面がポリエチレンテレフ
タレート又はポリエチレンで被覆されたアルミ箔、ポリ
塩化ビニリデンとポリ塩化ビニルの積層フィルムが挙げ
られる。
れて包材中に収納、保管されるが、該包材としては酸素
を透過しないか、透過しにくい材料が好ましい。このよ
うな材料としては、例えば、表面がポリエチレンテレフ
タレート又はポリエチレンで被覆されたアルミ箔、ポリ
塩化ビニリデンとポリ塩化ビニルの積層フィルムが挙げ
られる。
【0032】さらに、薬物含有量の安定性を高めるため
に、包材中に脱酸素剤を同封するのが好ましい。脱酸素
剤としては、鉄系、ハイドロサルファイド系、アスコル
ビン酸系、BHT(ブチルヒドロキシトルエン)系のも
の使用可能であり、市販品としてエージレース(三菱瓦
斯化学社製)、鮮度保持剤F(凸版印刷社製)等が挙げ
られる。
に、包材中に脱酸素剤を同封するのが好ましい。脱酸素
剤としては、鉄系、ハイドロサルファイド系、アスコル
ビン酸系、BHT(ブチルヒドロキシトルエン)系のも
の使用可能であり、市販品としてエージレース(三菱瓦
斯化学社製)、鮮度保持剤F(凸版印刷社製)等が挙げ
られる。
【0033】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を説明する。 (実施例1〜5)スチレン−イソプレン−スチレンブロ
ック共重合体(シェル化学社製「カリフレックスT
R」)80重量部及び脂環族系炭化水素樹脂(荒川化学
社製「アルコン」、粘着付与樹脂)20重量部に、表1
に示した所定量のミリスチン酸イソプロピルを加えて1
15℃で5時間混合溶融し、さらに表1に示した所定量
のリドカインを添加して均一に混合した。得られた混合
液を、シリコン処理されたポリエチレンテレフタレ−ト
フィルム(厚さ40μm)上に塗布、60℃で30分間
乾燥して厚さ70μmの粘着剤層を形成し、次いで、厚
さ100μmのポリ塩化ビニルフィルム上に粘着剤層を
転写して本発明の経皮吸収貼付剤を得た。
ック共重合体(シェル化学社製「カリフレックスT
R」)80重量部及び脂環族系炭化水素樹脂(荒川化学
社製「アルコン」、粘着付与樹脂)20重量部に、表1
に示した所定量のミリスチン酸イソプロピルを加えて1
15℃で5時間混合溶融し、さらに表1に示した所定量
のリドカインを添加して均一に混合した。得られた混合
液を、シリコン処理されたポリエチレンテレフタレ−ト
フィルム(厚さ40μm)上に塗布、60℃で30分間
乾燥して厚さ70μmの粘着剤層を形成し、次いで、厚
さ100μmのポリ塩化ビニルフィルム上に粘着剤層を
転写して本発明の経皮吸収貼付剤を得た。
【0034】
【表1】 (比較例1〜4)スチレン−イソプレン−スチレンブロ
ック共重合体(シェル化学社製「カリフレックスT
R」)40重量部、脂環族系炭化水素樹脂(荒川化学社
製「アルコン」、粘着付与樹脂)20重量部及び流動パ
ラフィン40重量部に、表2に示した所定量のミリスチ
ン酸イソプロピルを加えて115℃で5時間混合溶融
し、さらに表1に示した所定量のリドカインを添加して
均一に混合した。得られた混合液を、シリコン処理され
たポリエチレンテレフタレ−トフィルム(厚さ40μ
m)上に塗布、60℃で30分間乾燥して厚さ70μm
の粘着剤層を形成し、次いで、厚さ100μmのポリ塩
化ビニルフィルム上に粘着剤層を転写して経皮吸収貼付
剤を得た。
ック共重合体(シェル化学社製「カリフレックスT
R」)40重量部、脂環族系炭化水素樹脂(荒川化学社
製「アルコン」、粘着付与樹脂)20重量部及び流動パ
ラフィン40重量部に、表2に示した所定量のミリスチ
ン酸イソプロピルを加えて115℃で5時間混合溶融
し、さらに表1に示した所定量のリドカインを添加して
均一に混合した。得られた混合液を、シリコン処理され
たポリエチレンテレフタレ−トフィルム(厚さ40μ
m)上に塗布、60℃で30分間乾燥して厚さ70μm
の粘着剤層を形成し、次いで、厚さ100μmのポリ塩
化ビニルフィルム上に粘着剤層を転写して経皮吸収貼付
剤を得た。
【0035】
【表2】
【0036】上記実施例および比較例で得られた経皮吸
収貼付剤につき、下記の評価を行いその結果を表3に示
した。尚、以下の各評価はサンプル数n=3で行った。麻酔効果試験 上記実施例および比較例で得られた経皮吸収貼付剤を1
0cm2 の正方形(3.16×3.16cm)に打ち抜
いた試料を、Hartley系モルモット(4週齢、
雄)の毛刈りした背部に貼付し、10分、20分及び3
0分後に、マンドリン線で1回刺激して皮膚の収縮反応
の有無を下記の判定基準に基づいて評価した。 (評価基準) 0:3匹ともに皮膚の収縮反応が認められず。 1:3匹のうち1匹に皮膚の収縮反応が認められた。 2:3匹のうち2匹に皮膚の収縮反応が認められた。 3:3匹ともに皮膚の収縮反応が認められた。 註)完全な麻酔状態では皮膚を刺激しても収縮反応が認
められない。
収貼付剤につき、下記の評価を行いその結果を表3に示
した。尚、以下の各評価はサンプル数n=3で行った。麻酔効果試験 上記実施例および比較例で得られた経皮吸収貼付剤を1
0cm2 の正方形(3.16×3.16cm)に打ち抜
いた試料を、Hartley系モルモット(4週齢、
雄)の毛刈りした背部に貼付し、10分、20分及び3
0分後に、マンドリン線で1回刺激して皮膚の収縮反応
の有無を下記の判定基準に基づいて評価した。 (評価基準) 0:3匹ともに皮膚の収縮反応が認められず。 1:3匹のうち1匹に皮膚の収縮反応が認められた。 2:3匹のうち2匹に皮膚の収縮反応が認められた。 3:3匹ともに皮膚の収縮反応が認められた。 註)完全な麻酔状態では皮膚を刺激しても収縮反応が認
められない。
【0037】皮膚接着性 上記実施例および比較例で得られた経皮吸収貼付剤を1
0cm2 の正方形(3.16×3.16cm)に打ち抜
いた試料を、Hartley系モルモット(4週齢、
雄)の毛刈りした背部に30分間貼付して接着性を評価
し、目視観察により、剥がれが生じなかったものを○、
剥がれが生じたものを×とした。
0cm2 の正方形(3.16×3.16cm)に打ち抜
いた試料を、Hartley系モルモット(4週齢、
雄)の毛刈りした背部に30分間貼付して接着性を評価
し、目視観察により、剥がれが生じなかったものを○、
剥がれが生じたものを×とした。
【0038】皮膚上へ糊残り 上記実施例及び比較例で得られた経皮吸収貼付剤を10
cm2 の正方形(3.16×3.16cm)に打ち抜い
た試料を、Hartley系モルモット(4週齢、雄)
の毛刈りした背部に貼付してから30分後に剥離し、目
視観察により、皮膚上で糊残りが生じなかったものを
○、糊残りが生じたものを×とした。
cm2 の正方形(3.16×3.16cm)に打ち抜い
た試料を、Hartley系モルモット(4週齢、雄)
の毛刈りした背部に貼付してから30分後に剥離し、目
視観察により、皮膚上で糊残りが生じなかったものを
○、糊残りが生じたものを×とした。
【0039】結晶の析出 上記実施例および比較例で得られた経皮吸収貼付剤を1
0cm2 の正方形(3.16×3.16cm)に打ち抜
いた試料を、塗工後24時間室温で放置し、顕微鏡観察
により、結晶析出の有無を確認した。
0cm2 の正方形(3.16×3.16cm)に打ち抜
いた試料を、塗工後24時間室温で放置し、顕微鏡観察
により、結晶析出の有無を確認した。
【0040】
【表3】
【0041】
【発明の効果】本発明の経皮吸収貼付剤の構成は上述の
通りであり、粘着剤中にミリスチン酸イソプロピルを添
加することにより、局所麻酔剤の経皮吸収性が促進され
るので、短時間に麻酔効果が得られ、しかも粘着剤中で
の結晶析出や皮膚での糊残りを起こさない。従って、手
術前の動静脈留置針処理を行う際の局所麻酔や硬膜・腰
椎穿刺や関節穿刺、皮膚小手術前の局所麻酔に利用で
き、患者の痛みを大幅に軽減し、多くの臨床応用を可能
にする。
通りであり、粘着剤中にミリスチン酸イソプロピルを添
加することにより、局所麻酔剤の経皮吸収性が促進され
るので、短時間に麻酔効果が得られ、しかも粘着剤中で
の結晶析出や皮膚での糊残りを起こさない。従って、手
術前の動静脈留置針処理を行う際の局所麻酔や硬膜・腰
椎穿刺や関節穿刺、皮膚小手術前の局所麻酔に利用で
き、患者の痛みを大幅に軽減し、多くの臨床応用を可能
にする。
Claims (1)
- 【請求項1】支持体の一面に、粘着剤100重量部、局
所麻酔剤であるリドカイン5〜100重量部及びミリス
チン酸イソプロピル5〜150重量からなる粘着剤層が
積層されていることを特徴とする経皮吸収貼付剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5278482A JPH07126157A (ja) | 1993-11-08 | 1993-11-08 | 経皮吸収貼付剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5278482A JPH07126157A (ja) | 1993-11-08 | 1993-11-08 | 経皮吸収貼付剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07126157A true JPH07126157A (ja) | 1995-05-16 |
Family
ID=17597950
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5278482A Pending JPH07126157A (ja) | 1993-11-08 | 1993-11-08 | 経皮吸収貼付剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07126157A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000178186A (ja) * | 1998-10-05 | 2000-06-27 | Yuutoku Yakuhin Kogyo Kk | 経皮吸収テ―プ剤 |
US6953590B1 (en) * | 1998-10-05 | 2005-10-11 | Yutoku Pharmaceutical Ind. Co., Ltd. | Tape material for transcutaneous absorption |
WO2017099246A1 (ja) * | 2015-12-10 | 2017-06-15 | 株式会社 ケイ・エム トランスダーム | 経皮吸収製剤 |
-
1993
- 1993-11-08 JP JP5278482A patent/JPH07126157A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000178186A (ja) * | 1998-10-05 | 2000-06-27 | Yuutoku Yakuhin Kogyo Kk | 経皮吸収テ―プ剤 |
US6953590B1 (en) * | 1998-10-05 | 2005-10-11 | Yutoku Pharmaceutical Ind. Co., Ltd. | Tape material for transcutaneous absorption |
WO2017099246A1 (ja) * | 2015-12-10 | 2017-06-15 | 株式会社 ケイ・エム トランスダーム | 経皮吸収製剤 |
JPWO2017099246A1 (ja) * | 2015-12-10 | 2018-10-04 | 株式会社 ケイ・エム トランスダーム | 経皮吸収製剤 |
CN108778272A (zh) * | 2015-12-10 | 2018-11-09 | Km特兰斯达股份有限公司 | 经皮吸收制剂 |
JP2021130693A (ja) * | 2015-12-10 | 2021-09-09 | 株式会社 ケイ・エム トランスダーム | 経皮吸収製剤 |
US11786480B2 (en) | 2015-12-10 | 2023-10-17 | KM Transderm Ltd. | Transdermally absorbable preparation |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041201 |