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JPH07124900A - 中空ヒータ及び中空ヒータユニット及び熱カッタ - Google Patents

中空ヒータ及び中空ヒータユニット及び熱カッタ

Info

Publication number
JPH07124900A
JPH07124900A JP27269593A JP27269593A JPH07124900A JP H07124900 A JPH07124900 A JP H07124900A JP 27269593 A JP27269593 A JP 27269593A JP 27269593 A JP27269593 A JP 27269593A JP H07124900 A JPH07124900 A JP H07124900A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heater
hollow
main body
heater body
hollow heater
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27269593A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Takahashi
博 高橋
Shinichi Chiba
真一 千葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ISHIZAKI DENKI SEISAKUSHO KK
Original Assignee
ISHIZAKI DENKI SEISAKUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ISHIZAKI DENKI SEISAKUSHO KK filed Critical ISHIZAKI DENKI SEISAKUSHO KK
Priority to JP27269593A priority Critical patent/JPH07124900A/ja
Publication of JPH07124900A publication Critical patent/JPH07124900A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Perforating, Stamping-Out Or Severing By Means Other Than Cutting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は発砲スチロール等の被切断材を切断す
るのに用いて好適な中空ヒータ及び中空ヒータユニット
及び熱カッタに関し、低消費電力で大きな被切断物の切
断を行うことを目的とする。 【構成】ヒータ材料よりなり中空形状とされたヒータ本
体2と、このヒータ本体2に設けられヒータ本体2を加
熱する電源が接続される電極部3とにより中空ヒータ1
を構成する。 【効果】ヒータ本体は中空形状とされているため、ヒー
タ本体の断面積を小さくすることができ、同一長さ及び
同一外形寸法を有する中空ではないヒータ線と比べて電
気抵抗値を大きくすることができ、よって発熱量を増大
することができる。また、中空形状のヒータ本体は中空
でない構成に比べて剛性が高いため、機械的強度を向上
させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は中空ヒータ及び中空ヒー
タユニット及び熱カッタに係り、特に発砲スチロール等
の被切断材を切断するのに用いて好適な中空ヒータ及び
中空ヒータユニット及び熱カッタに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば発砲スチロール等の被切断材を切
断する場合、通常の金属刃を有するカッタを用いて切断
しようとすると、発砲スチロールは小粒塊が集合固着さ
れた構造となっているため、良好で滑らかな切断面をも
って切断することができない。このため、発砲スチロー
ルの切断には熱切断法が一般に用いられている。
【0003】この熱切断法は、ヒータ材料によりなる熱
刃を有した熱カッタを用い、この熱刃に給電して熱刃を
加熱させ、この発生する熱を利用して発砲スチロールを
切断する方法である。この熱切断法を用いることによ
り、発砲スチロールは熱切断されるため、切断された発
砲スチロールの切断面を滑らかな面とすることができ
る。
【0004】また発砲スチロールは、一般に梱包材とし
て多用されているが、こればかりではなく例えば自動車
の製品開発等において外観のデザインを決定するのにも
用いられている。この自動車の外観デザインの設計にお
いては、発砲スチロールにより自動車と略同じ大きさの
実物大のモデルが作成される。従って、この実物大のモ
デル作成時においては、大きな発砲スチロールのブロッ
クを熱カッタで切断して所望の形状に成形してゆく。こ
のように、大きな発砲スチロールを切断する場合におい
ては、当然のことながら熱刃を大型化する必要がある。
また、切断時に作業性を向上させる面より熱カッタは片
手で操作できるハンディなものが望ましい。
【0005】しかるに、剛体の熱刃を大型化した場合に
は、大重量となってしまい片手で操作することが困難と
なると共に、大きな消費電力を要するためにハンディタ
イプの熱カッタとしては実用的でない。そこで一部で
は、例えば実開昭59−188064号公報,実開昭5
9−193700号公報,実開昭60−53500号公
報等に開示されているように、ヒータ線を用いた熱カッ
タが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
熱カッタにおいては、ヒータ線で発砲スチロール等の被
切断物を熱切断するに際し、支持部材が邪魔にならない
ようにする必要から、支持部材をコ字状等に屈曲させて
糸のこぎり状の形状とし、この糸のこぎりの鋸刃の配設
位置に相当する位置にヒータ線を配設した構成のものが
提案されている。
【0007】しかるにこの構成では、支持部材の機械的
強度を出す点よりヒータ線の径寸法に対して支持部材の
幅寸法を大きくせざるおえず、熱カッタが大型化してし
まうという問題点があった。
【0008】また、支持部材の屈曲量よりも大きな被切
断物を切断しようとした場合、ヒータ線の径寸法に対し
て支持部材の幅寸法が大きいため、切断時に被切断物が
支持部材とぶつかるため、支持部材の屈曲量よりも大き
な被切断物を切断できないという問題点があった。
【0009】このため、支持部材を設けることなく、ヒ
ータ線のみを用いて被切断物を切断する方法が考えられ
るが、この構成ではヒータ線に機械的強度を持たせる必
要が生じる。ヒータ線に機械的強度を持たせようとした
場合、ヒータ線の径寸法を大きくする必要が生じるが、
従来のヒータ線は円柱形状とされていたためヒータ線の
径寸法を大きくすると断面積が大きくなり、ヒータ線の
有する抵抗値が低下してしまう。従って、このように抵
抗値が低下したヒータ線を、被切断物を切断するに足る
所定の温度まで加熱するためには、極端に大きな消費電
力を供給する必要が生じる。
【0010】上記のように従来の熱カッタでは、消費電
力の低減を図るためにはヒータ線の径寸法を小さくする
必要があり、この場合には大きな被切断物の切断を行う
ことができず、また大きな被切断物の切断を可能とする
ためにヒータ線の径寸法を大きくすると消費電力が増大
してしまうという各問題点があった。
【0011】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、低消費電力で大きな被切断物の切断を行うことを
可能とした中空ヒータ及び中空ヒータユニット及び熱カ
ッタを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題は下記の手段
を講ずることにより解決することができる。
【0013】請求項1の発明では、ヒータ材料よりな
り、中空形状とされたヒータ本体と、このヒータ本体に
設けられており、ヒータ本体を加熱する電源が接続され
る電極部とにより中空ヒータを構成したことを特徴とす
るものである。
【0014】また、請求項2の発明では、ヒータ材料よ
りなる中空形状とされたヒータ本体と、このヒータ本体
に設けられヒータ本体を加熱する電源が接続される電極
部とにより構成される径寸法の異なる複数の中空ヒータ
より中空ヒータユニットを構成し、かつ上記複数の中空
ヒータを同心円状に重ねると共に、この複数の中空ヒー
タに形成された電極部を接続されることにより複数の中
空ヒータを電気的に接続したことを特徴とするものであ
る。
【0015】更に、請求項3の発明に係る熱カッタで
は、ヒータ材料よりなる中空形状とされたヒータ本体を
U字状に形成すると共に、このヒータ本体の両端部に電
極部を形成してなる中空ヒータと、この中空ヒータの両
端部が固定されると共に、作業時に作業者が把持する部
位となる把持部と、上記中空ヒータの電極部と接続さ
れ、ヒータ本体を加熱するための電力をヒータ本体に供
給する電力供給装置とを設けたことを特徴とするもので
ある。
【0016】
【作用】上記各手段は下記のように作用する。
【0017】請求項1の発明によれば、ヒータ本体は中
空形状とされているため、ヒータ本体の断面積を小さく
することができる。よって、同一長さ及び同一外形寸法
を有する従来構成のヒータ線(中空ではないヒータ線)
と比べ、電気抵抗値を大きくすることができる。また、
中空状とされたヒータ本体の肉厚を適宜選定することに
より任意の電気抵抗値を設定することができる。
【0018】従って、ヒータ本体を中空形状しその肉厚
寸法を適宜選定することにより、パイプの径寸法を大き
く設定しても電気的抵抗の小さなヒータ本体を実現する
ことができる。また、中空形状のヒータ本体は中空でな
い構成に比べて剛性が高いため、機械的強度を向上させ
ることができる。
【0019】また、請求項2の発明によれば、中空形状
とされると共に径寸法の異なる複数のヒータ本体を有す
る中空ヒータを同心円状に重ねると共に、この複数の中
空ヒータを電極部で接続することにより、単位長さ当た
りの発熱量を増大することができる。
【0020】更に、請求項3の発明によれば、中空形状
とされたヒータ本体をU字状に形成すると共にその両端
部に電極部を形成し、かつこの両端部を把持部に固定す
ることにより、ヒータ本体を直線状とした場合のように
ヒータ本体の両端部に電極を設ける必要がなく、電極を
把持部側にまとめて配置することがてきる。また、この
構成とすることにより把持部と反対側の部位はU字状の
ヒータ本体のみが存在することになり、被切断物が大き
いような場合でも確実に被切断物を切断することが可能
となる。
【0021】
【実施例】次に本発明の実施例について図面と共に説明
する。
【0022】図1は本発明の一実施例である中空ヒータ
1を示している。この中空ヒータ1は、ヒータ本体部2
と、このヒータ本体部2に一体的に構成された電極部3
とにより構成されている。ヒータ本体部2は、中空部4
を有したパイプ形状とされており、ヒータ材料を引き抜
き加工或いは塑性加工等の周知の加工技術を用いてパイ
プ状に形成したものである。従って、ヒータ本体部2は
極めて容易に形成することができる。
【0023】また、電極部3はヒータ本体2を加熱する
電源が接続される部位である。この電極部3は、電源を
接続する機能を奏する構成であればどのような構成とし
てもよい。図1に示す例では、ヒータ本体2の両端部に
形成された中空部4をそのまま電極部3として利用し、
電源に接続されたリード線5の端部に中空部4に嵌入さ
れる電極ピン6を配設し、この電極ピン6を中空部4に
嵌入することにより電源とヒータ本体2とを電気的に接
続する構成とされている。
【0024】上記のようにヒータ本体2が中空形状とさ
れた中空ヒータ1によれば、従来のように中空部が形成
されていないヒータ線(以下、このヒータ線を中実ヒー
タという)に比べて、同一径寸法及び同一長さの場合、
発熱量を増大することができる。以下、その理由につい
て図2を用いて説明する。
【0025】図2は本発明に係る中空ヒータ1と、従来
における中実ヒータ7とを比較して示す図である。いま
同図において、中空ヒータ1及び中実ヒータ7の長さは
共に等しく(図中、Lで示す)、また外形寸法も共に等
しく(図中、2Dで示す)、更に各ヒータ1,7のヒー
タ本体2,8を構成するヒータ材料も同一材料であった
とする。ここで、上記の条件下における中空ヒータ1の
電気抵抗値R1と、中実ヒータ7の電気抵抗値R7を夫
々計算する。
【0026】周知のように、電気抵抗値は下式により求
めることができる。
【0027】R=ρ・(L/S) … 但し、R:抵抗値 ρ:固有抵抗値 L:長さ S:断面積 この式に基づき、先ず中空ヒータ1の電気抵抗値R1
を求める。いま、中空部4の径寸法を2dとすると、断
面積S1は S1=π・(D2 −d2 ) … 但し、π:円周率 と表せるため、電気抵抗値R1は下式により求められ
る。
【0028】 R1=ρ・{L/π・(D2 −d2 )} … 一方、中実ヒータ7の断面積S7は S7=π・D2 … で示されるため、電気抵抗値R7は下式により求められ
る。
【0029】R7=ρ・(L/π・D2 ) … ここで、式及び式から明らかなように、中空ヒータ
1の断面積S1は中実ヒータ7の断面積S7は小さくな
っている(S1<S7)。従って、式及び式より、
中空ヒータ1の電気抵抗値R1は中実ヒータ7の電気抵
抗値R7よりも大きくなる(R1>R7)。
【0030】一方、周知のようにヒータが発熱するジュ
ール熱Wは、ヒータの電気抵抗値をRとし、このヒータ
に電流Iアンペアをt秒連続して流したとすると、下式
により求めることができる。
【0031】W=0.24×I2 ×R×t … この式より、電流I及び通電時間tを一定とした場
合、電気抵抗値が大きい程発熱量が大きいことが判る。
【0032】よって、本発明に係る中空ヒータ1は、同
一条件とされた従来の中実ヒータ7に対して発熱量を大
きくすることができる。これは、ある発熱量が要求され
ている場合、本発明に係る中空ヒータ1は従来の中実ヒ
ータ7に対して小さな形状で要求されている発熱量を確
保できることを意味する。
【0033】また、従来の中実ヒータ7においてその抵
抗値を変更しようとした場合、 (1)径寸法を変更する、
(2)長さを変更する、のふたつのパラメータを変更する
しかなかったが、本発明に係る中空ヒータ1では、上記
(1),(2)のパラメータの他に(3)中空部4の径寸法を変
更する、というパラメータが加わる。このため、中空ヒ
ータ1によればヒータ設計の自由度を向上することがで
きる。
【0034】更に、中空ヒータ1は同一外形形状を有す
る中実ヒータ7に対し、中空部4が形成されている分だ
け軽量となり、またパイプ形状は中空部4が形成されて
いないものに比べて剛性が大きいため、機械的強度が高
いという効果も有する。
【0035】続いて、中空ヒータ1(ヒータ本体2)の
材料について考察する。ヒータ本体2は給電することに
より発熱するものであるため、良電導体或いは非導電体
を用いることはできない。また、後述するように中空ヒ
ータ1を熱カッタとしても用いようとした場合にはある
程度の機械的強度も要求される。これらの面より、ヒー
タ本体2の材料の一例としては、例えばNi(ニッケ
ル)−クロム(Cr)鋼或いはステンレス鋼が考えられ
る。
【0036】また、周知のようにヒータ材料としては固
有抵抗値ρが大きい方が望ましい。しかるに、現在一般
に市販されているNi−Cr鋼或いはステンレス鋼では
固有抵抗値ρがヒータ材料として用いるには低い値とな
っている。よって、Ni−Cr鋼,ステンレス鋼を上記
中空ヒータ1(ヒータ本体2)の材料として用いる場
合、固有抵抗値ρを増大させる機能を有するアルミニウ
ム(Al)を4〜6パーセント含有させたNi−Cr鋼
或いはステンレス鋼を用いるのが望ましい。
【0037】図3及び図4は、図1に示した中空ヒータ
1の変形例を示している。
【0038】図3に示す中空ヒータ9は、ヒータ本体2
の両端部に導電金属よりなる端子部材10をかしめ固定
することにより電極部4を構成したものである。
【0039】また、図4に示す中空ヒータ11は、ヒー
タ本体12として塑性加工により形成したパイプ状部材
を用いている。従って、ヒータ本体12の側部には間隙
13が形成されている。また、電極部15の構造として
はリード線14を直接ヒータ本体12に溶接した構成と
されている。
【0040】このように、ヒータ本体は引き抜き加工に
より形成された間隙13の形成されていない構成のヒー
タ本体2でも、また間隙13を有する塑性加工により形
成されたヒータ本体12でも共に本発明の効果を実現す
ることができる。
【0041】また、図1乃至図4に示した各中空ヒータ
1,9,11は、ヒータ本体2,12の断面外形形状が
共に円形状となってるが、中空ヒータの断面外形形状は
円形状に限定されるものではなく、矩形状,楕円形状,
三角形状等、種々の形状とすることができる。但し、外
形形状を円形状以外の形状としても、本発明の効果を実
現するためには、ヒータ本体をその内部に中空部4が形
成された中空形状とする必要があることは勿論である。
【0042】図5は、前記した中空ヒータ1,9,11
を用いた場合の他の効果を説明するための図である。同
図は、中空ヒータ1,9,11により水槽16に充填さ
れた液体17を加熱する構成を示している。尚、同図で
は図4に示した中空ヒータ11を適用した例を示してお
り、図中18は電源を示している。
【0043】本発明に係る中空ヒータ11は中空部4を
有しているため、ヒータ本体12が外部に露出した面積
は中実ヒータ7に比べて中空部4の面積分広くなってい
る。よって、液体17とヒータ本体12との接触面積は
中実ヒータ7に比べて広くなり、ヒータ本体12で発熱
した熱を熱効率よく液体17に熱伝達することができ
る。これにより、短時間で液体17を加熱することが可
能となる。尚、図5に示す例では液体17を加熱する構
成を示しているが、被加熱体が中空部4内に侵入するも
のである場合(例えば被加熱体が気体であるような場
合)においても同様の効果を奏することができる。
【0044】図6は上記した中空ヒータを利用した中空
ヒータユニット20を示している。
【0045】中空ヒータユニット20は、径寸法の異な
る複数(本実施例では2本)の中空ヒータ21,22よ
りなり、この2本の中空ヒータ21,22を同心円状に
重ねた構成とされている。また、図中左端部には中空ヒ
ータ21,22を電気的に接続させると共に保持する環
状接続部材23が配設されており、図中右端部には中空
ヒータ21,22を電気的に絶縁した状態で保持する環
状絶縁部材24が配設されている。尚、27,28は中
空ヒータユニット20を電源と接続するための電極部で
ある。
【0046】このように径寸法が異なり、また中空部2
5,26を有する中空ヒータ21,22を用いることに
より、複数の中空ヒータ21,22を同心円状に重ね合
わせた構成とすることができる。この構成とすることに
より、同一容積内に複数の中空ヒータ21,22を配設
できるため、小型でありながら大きな発熱量の中空ヒー
タユニット20を実現することができる。また本実施例
のように、配設する中空ヒータの数を偶数個に設定する
ことにより、電極部27,28を中空ヒータユニット2
0の右端部或いは左端部にまとめて配設することがで
き、両端において電源と接続する構成に対して電源との
接続性を向上させることができる。
【0047】図7及び図8は、上記した中空ヒータを用
いた熱カッタ30を示している。この熱カッタ30は、
大略すると中空ヒータ31,把持部32,及び電力供給
装置33等により構成されており、例えば発砲スチロー
ル等の被切断物38を切断するのに用いられるものであ
る。
【0048】中空ヒータ31は、図7(A)及び(D)
示すようにU字形状を有しており、前記した各中空ヒー
タと同様に中空のパイプ形状とされている。また、中空
ヒータ31は側面から見ると図7(B)及び(C)に示
すようにU字形状の各直線部31a,31bが重なりち
ょうど1本のパイプとなるよう構成されている。また中
空ヒータ31のU字状に折曲された両端部には電極部3
4が夫々圧入固定されている。このように中空ヒータ3
1がU字状に折曲された構成であるため、一対の電極部
34を中空ヒータ31の一端部にまとめて配設すること
ができる。従って、上記の2点より被切断物が大きく長
い形状であっても連続的に切断処理を行うことが可能と
なる。
【0049】把持部32は木製或いは樹脂製であり、図
中左端近傍部分に中空ヒータ31の電極部34が挿通さ
れネジ35により固定される。また、把持部32の右端
からは電力供給装置33(図8参照)に接続された電力
供給ケーブル36が挿入されている。この電力供給ケー
ブル36は、把持部32に内設されている一対の接続片
37を介して電極部34と電気的に接続されており、こ
れにより電力供給装置33から中空ヒータ31に給電さ
れる構成とされている。
【0050】上記構成とされた熱カッタ30は、電力供
給装置33から中空ヒータ31に給電されることにより
中空ヒータ31を加熱し被切断物38を切断する。この
際、前記のように中空ヒータ31は電気抵抗が高いた
め、比較的低電圧(例えば30ボルト)で加熱すること
ができるため、電力供給装置33として容量の小さな小
型の電力供給装置を用いることができる。よって、熱カ
ッタ30全体としての構成の簡単化を図ることができ
る。
【0051】また、熱カッタ30の使用時に中空ヒータ
31が熱膨張により変形することが考えられるが、本発
明の実験によれば、中空ヒータ31の熱膨張により変形
は図8に矢印Aで示す方向のみに発生し、図7(A)に
矢印Bで示す方向、また図7(C)に矢印Cで示す方向
には発生しなかった。この理由は定かではないが、U字
形状の中空ヒータ31の場合、折り曲げ部31cにおけ
る変形量は少なく、これに対して直線部31a,31b
の変形量が大きいことに起因しているのではないかと思
われる。
【0052】尚、上記した実施例では中空ヒータを熱カ
ッタに利用した例を示したが、本発明に係る中空ヒータ
は熱カッタに限らず、ヒータを用いるあらゆる分野にお
いて利用することができるものである。
【0053】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、次のような
効果を奏することができる。
【0054】請求項1の発明によれば、ヒータ本体は中
空形状とされているため、ヒータ本体の断面積を小さく
することができ、よって同一長さ及び同一外形寸法を有
する従来構成のヒータ線(中空ではないヒータ線)と比
べ、電気抵抗値を大きくすることができる。また、中空
状とされたヒータ本体の肉厚を適宜選定することにより
任意の電気抵抗値を設定することができる。
【0055】従って、ヒータ本体を中空形状しその肉厚
寸法を適宜選定することにより、パイプの径寸法を大き
く設定しても電気的抵抗の小さなヒータ本体を実現する
ことができる。
【0056】また、中空形状のヒータ本体は中空でない
構成に比べて剛性が高いため、機械的強度を向上させる
ことができる。
【0057】また請求項2の発明によれば、中空形状と
されると共に径寸法の異なる複数のヒータ本体を有する
中空ヒータを同心円状に重ねると共に、この複数の中空
ヒータを電極部で接続することにより、単位長さ当たり
の発熱量を増大することができる。
【0058】更に、請求項3の発明によれば、中空形状
とされたヒータ本体をU字状に形成すると共にその両端
部に電極部を形成し、かつこの両端部を把持部に固定す
ることにより、ヒータ本体を直線状とした場合のように
ヒータ本体の両端部に電極を設ける必要がなく、電極を
把持部側にまとめて配置することがてきる。また、この
構成とすることにより把持部と半体側の部位はU字状の
ヒータ本体のみが存在することになり、被切断物が大き
いような場合でも確実に被切断物を切断することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である中空ヒータを示す斜視
図である。
【図2】本発明になる中空ヒータの効果を従来技術と比
較しつつ説明するための図である。
【図3】図1に示す中空ヒータの変形例を示す図であ
る。
【図4】図1に示す中空ヒータの変形例を示す図であ
る。
【図5】本発明になる中空ヒータの他の効果を説明する
ための図である。
【図6】本発明の一実施例である中空ヒータユニットを
示す断面図である。
【図7】本発明の一実施例である熱カッタを示す断面図
である。
【図8】本発明の一実施例である熱カッタを示す断面図
である。
【符号の説明】
1,9,11,21,22,31 中空ヒータ 2,12 ヒータ本体 3,15,27,28,34 電極部 4,25,26 中空部 5,14 リード線 6 電極ピン 13 間隙 16 水槽 14 流体 18 電源 20 中空ヒータユニット 23 環状接続部材 24 環状絶縁部材 30 熱カッタ 32 把持部 33 電力供給装置 36 電力供給ケーブル 38 被切断物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒータ材料よりなり、中空形状とされた
    ヒータ本体と、 該ヒータ本体に設けられており、該ヒータ本体を加熱す
    る電源が接続される電極部とにより構成されることを特
    徴とする中空ヒータ。
  2. 【請求項2】 ヒータ材料よりなる中空形状とされたヒ
    ータ本体と、該ヒータ本体に設けられ該ヒータ本体を加
    熱する電源が接続される電極部とにより構成される径寸
    法の異なる複数の中空ヒータよりなり、 該複数の中空ヒータを同心円状に重ねると共に、該複数
    の中空ヒータに形成された電極部を接続されることによ
    り該複数の中空ヒータを電気的に接続した構成としたこ
    とを特徴とする中空ヒータユニット。
  3. 【請求項3】 ヒータ材料よりなる中空形状とされたヒ
    ータ本体をU字状に形成すると共に、該ヒータ本体の両
    端部に電極部を形成してなる中空ヒータと、 該中空ヒータの両端部が固定されると共に、作業時に作
    業者が把持する部位となる把持部と、 該中空ヒータの電極部と接続され、該ヒータ本体を加熱
    するための電力を該ヒータ本体に供給する電力供給装置
    とを具備することを特徴とする熱カッタ。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01295800A (ja) * 1988-05-20 1989-11-29 Alps Electric Co Ltd 切断装置
JPH04244400A (ja) * 1991-01-29 1992-09-01 Achilles Corp 発泡成形体用加工具

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