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JPH07124331A - 脳波による制御装置及びそれを用いたゲーム装置と覚醒装置と照明装置 - Google Patents

脳波による制御装置及びそれを用いたゲーム装置と覚醒装置と照明装置

Info

Publication number
JPH07124331A
JPH07124331A JP5275286A JP27528693A JPH07124331A JP H07124331 A JPH07124331 A JP H07124331A JP 5275286 A JP5275286 A JP 5275286A JP 27528693 A JP27528693 A JP 27528693A JP H07124331 A JPH07124331 A JP H07124331A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electroencephalogram
input
wave
spectrum
user
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5275286A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirokazu Akisada
浩和 秋定
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP5275286A priority Critical patent/JPH07124331A/ja
Publication of JPH07124331A publication Critical patent/JPH07124331A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63FCARD, BOARD, OR ROULETTE GAMES; INDOOR GAMES USING SMALL MOVING PLAYING BODIES; VIDEO GAMES; GAMES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • A63F2300/00Features of games using an electronically generated display having two or more dimensions, e.g. on a television screen, showing representations related to the game
    • A63F2300/10Features of games using an electronically generated display having two or more dimensions, e.g. on a television screen, showing representations related to the game characterized by input arrangements for converting player-generated signals into game device control signals
    • A63F2300/1012Features of games using an electronically generated display having two or more dimensions, e.g. on a television screen, showing representations related to the game characterized by input arrangements for converting player-generated signals into game device control signals involving biosensors worn by the player, e.g. for measuring heart beat, limb activity
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63FCARD, BOARD, OR ROULETTE GAMES; INDOOR GAMES USING SMALL MOVING PLAYING BODIES; VIDEO GAMES; GAMES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • A63F2300/00Features of games using an electronically generated display having two or more dimensions, e.g. on a television screen, showing representations related to the game
    • A63F2300/80Features of games using an electronically generated display having two or more dimensions, e.g. on a television screen, showing representations related to the game specially adapted for executing a specific type of game
    • A63F2300/8017Driving on land or water; Flying

Landscapes

  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)
  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)
  • Circuit Arrangement For Electric Light Sources In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ゲームや居眠りの防止あるいは照明の明るさな
どを脳波によって制御する。 【構成】画面上に表示された車両を走行させるゲームに
おいて、オペレータは動作入力装置4からハンドルやア
クセル・ブレーキなどの操作を行なう。それとともに、
波形入力装置5から脳波を入力する。演算装置6では入
力された脳波に含まれる周波数成分の分析を行なう。制
御装置は動作入力装置からの入力と、脳波の分析の結果
とから、次に表示する画像を決定し生成して表示する。
また、ゲームに限らず、音声を脳波により制御すること
で、入眠時の脳波を判定し、音を出して覚醒させること
もできるし、照明の明るさを変えることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,脳波状態を反映させる
脳波による制御装置と、それを用いて例えばゲームや居
眠りの防止あるいは照明の制御等をおこなうにゲーム装
置と覚醒装置と照明装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のゲーム装置には、映像を表示する
ためのモニタ、およびゲームの進行に指示を与えるため
のデータ入力装置が付随しているものが多かった。この
場合、通常ユーザは手や足で何らかのデータ入力装置を
操作しモニタ上の映像を変化させることでゲームを楽し
んでいた。
【0003】たとえば、このようなゲーム装置の一例と
して、図1にモニタ,ハンドル,アクセル,ブレーキ,
シートを有するレーシング装置を示す。
【0004】以下、このゲームの進め方を簡単に説明す
る。
【0005】まず、ユーザがシートに座ると目の前のモ
ニタ(a)画面上にはレーシングカーのドライバーズシ
ート(e)に座っているかのような状況が映像(f)と
して映し出される。そして、ユーザがゲームを開始した
後は、ユーザは足によるアクセル(c)操作とブレーキ
(d)操作によってレーシングカーの速度を、また手に
よるハンドル(b)操作によってレーシングカーの進行
方向を制御しながら、モニタ(a)に映し出されるコー
スを進んでいく。そして、もしユーザがハンドル操作を
誤りコースの外に飛出してしまった場合はレーシングカ
ーの速度は極めて低速になり、コースに復帰するまでは
速度はそのままの状態になるような設定がされている
(つまり、コース部分と比べてコース外部分の路面の抵
抗値をかなり高めに設定してある)。このような状況の
中で、ユーザが前述のレーシングコースをある周回数だ
け回り終えゴールに到達すると、スタートからの所要時
間が画面上に表示されゲームは終了する。
【0006】ただし、レーシングゲーム装置のモニタ上
における一連のアニメーション映像は、あらかじめ設定
されたレーシングコース関連の情報(コースの形状や路
面の抵抗値等)、およびその時点のレーシングカーのア
クセル角度とハンドル角度、およびレーシングカーの位
置や進行方向に基づいた画像生成と画像表示を高速で繰
り返すことで実現されたものである。
【0007】また従来、居眠り防止装置としては、以下
のようなものがあった。
【0008】まず、図21はユーザの頭部の動きを利用
した居眠り防止装置を示したものである。図において、
ユーザの頭部に取付けられた角度センサは、重力方向g
に対するユーザの頭部の傾斜方向pの角度θを検出し
(図21(a))、このθをユーザの頭部の傾斜角度と
する。そして、その傾斜角度があらかじめ装置に登録さ
れている一定角度λ(角度のしきい値)以上の状態で
(図21(b))、同様にあらかじめ装置に登録されて
いる一定時間(時間のしきい値)以上経過した場合、ユ
ーザが居眠り状態であると判断し、たとえばブザーによ
りユーザに警告を与えていた。つまり、これはユーザが
覚醒状態では頭部の傾きはわずかであり、また居眠り状
態では頭部が大きく傾くという経験的事実に基づいたも
のであった。
【0009】次に、図22はハンドルの動きを利用した
自動車用の居眠り防止装置を示したものである。図にお
いて、角度センサはハンドルの回転軸に取付けられてお
り、ユーザが自動車を運転中、ハンドルが角度ゼロの状
態(ハンドルを回していない状態:図22(a))から
の回転角θを検出する(図22(b))。そして、ハン
ドルの回転角がある同一角度(角度ゼロも含む)であら
かじめ装置に登録されている一定時間(時間のしきい
値)以上経過した場合(つまり、ハンドルの動きが一定
時間止まってしまった場合)、ユーザが居眠り状態であ
ると判断して、たとえばブザーによりユーザに警告を与
えていた。つまり、これはユーザが覚醒状態での運転で
はハンドルを絶えず少しは動かしており、また居眠り状
態ではハンドルの動きが完全に止ってしまうという経験
的事実に基づいたものであった。
【0010】そして、以上の二つの例においては、警告
ブザーが鳴り始めてから一定時間経過してもユーザが居
眠りをやめない場合、ユーザの眠りが深いと判断して警
告ブザーの音量を上げるというような二次的処置をして
いた。
【0011】また従来より、自動的に照明輝度の調節を
行う場合、特にユーザが自分の意識水準に応じて自動的
に照明輝度を調節しようとした場合、タイマ機能を持っ
た照明を用い、照明輝度を切替える時刻をユーザがあら
かじめ設定することで行っていた。
【0012】たとえば、就寝して入眠するまでは照明輝
度を弱輝度とし、睡眠中は照明を消灯させ、起床後は照
明輝度を強輝度に切替える場合、タイマに以下のような
設定を行い、ユーザがタイマを作動させることで照明輝
度の調整を行っていた。
【0013】(設定1)タイマ差動後は、照明輝度を弱
輝度とする。
【0014】(設定2)入眠時間(就寝から入眠までの
所要時間)を予想して、照明消灯時刻を設定する。
【0015】(設定3)睡眠時間(入眠から起床までの
所要時間)を予想して、照明輝度の強輝度への切替え時
刻を設定する。
【0016】ただし、ここで就寝とはとこにつくことを
意味し、また、入眠とは睡眠に入ることを意味するもの
とする。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例で
示したようなゲーム装置の場合、ゲームの制御は手と足
といった体の一部の動作による操作に限定されており、
ありふれた感覚でしかゲームを体験できなかった。特に
従来例で示したようなレーシングゲーム装置は世の中に
大量に出回っており、映像の品質や操作性には進歩があ
るもののゲームの醍醐味という点では頭打ちになってい
た。
【0018】また、人間の生体状態の一つである脳波状
態が進行に反映されるゲーム装置は今まで存在しなかっ
た。
【0019】さらに、従来例で示したレーシングゲーム
装置の場合は足を使うので、足が不自由な身体障害者は
楽しむことが不可能であった。
【0020】また、上記従来例で示した居眠り防止装置
の場合、以下のような欠点があった。
【0021】まず、図21に示した居眠り防止装置をた
とえば自動車の運転時に用い、自動車が長い急な坂道を
走行している場合には、計算されるユーザの頭部の傾斜
角度が不正確となり、ユーザが居眠り運転をしているの
に警告ブザーが鳴らなかったり、反対にユーザが覚醒状
態で運転しているのに警告ブザーが鳴ってしまう場合が
あった。また、居眠り状態でのユーザ頭部の傾斜角度に
は個人差があり、ユーザによっては居眠り状態になって
も頭部の傾斜角度があらじめ登録されている一定角度以
上にならず、警告ブザーが鳴らない場合も多かった。そ
して、この居眠り防止装置の場合、少なくともユーザの
上半身が直立した状態でしか用いることができず、ユー
ザが横になっている状態等ではまったく使えないという
欠点もあった。
【0022】また、図22に示した自動車用の居眠り防
止装置において、一般の車道での走行の場合は正常に動
作するが、たとえば高速道路のように直線部分が長距離
にわたって続くような場合、ユーザが覚醒状態で運転し
ていてもハンドルの動きが一定時間以上完全に止ってし
まい、警告ブザーが鳴ってしまう場合もあった。
【0023】また、人間の居眠りの深さは個人差があっ
たり状況によって変るが、従来例の二次的処置で示した
ような時間に基づいた音量切替え方法ではユーザの眠り
の深さに関する判断基準が非常に曖昧であり、不適切な
場合もあった。たとえば、ユーザが早い段階から深い意
識水準で居眠りをした場合は最初から大音量で警告ブザ
ーを鳴らした方が適切であるが、従来例における方法で
はこのようなことは実現できていなかった。
【0024】また、上記従来例で示した照明制御装置の
場合、ユーザは経験やカンにより入眠時間および睡眠時
間を予想して各切替え時刻を設定するわけだが、通常人
間の入眠時間や睡眠時間は一定ではなく、その時の体調
等に応じて変化するため正確性に欠けるという欠点があ
った。
【0025】たとえば、このような方法で設定を行った
場合、まだユーザが入眠していない内に照明が消灯して
しまったり、すでにユーザが入眠しているのに弱輝度に
切り替わってしまったり、まだユーザが起床とているの
に消灯したままであるというような場合が非常に多かっ
た。そして、このような場合、電力を無駄に消費してし
まう場合も少なくなかった。
【0026】また、ユーザの就寝時刻が日によって違う
場合、入眠時刻や起床時刻も変ってくるため、その都度
設定をやり直さなければならないという欠点もあたっ
た。
【0027】さらに、あるユーザが行った設定は、他の
では使えないということは言うまでもなかった。
【0028】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、人間の脳波信号を処理して利用することで、人間の
状態に応じた処理を遂行させる脳波による制御装置を提
供することを第1の目的とするまた、それを用いたゲー
ム装置と覚醒装置と照明装置とを提供することを第2の
目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明の脳波による制御装置は次のような構
成から成る。
【0030】脳波信号を入力する脳波入力手段と、該入
力手段により入力された脳波信号の周波数成分別のスペ
クトルを算出する算出手段と、該算出手段により算出さ
れた周波数別のスペクトルのうち、最大値を有する周波
数成分を判定する判定手段と、該判定手段による判定結
果に基づいて次段の処理を制御する制御手段とを備え
る。
【0031】この構成により、脳波に含まれる周波数成
分に応じて制御を行なうことができる。
【0032】更に望ましくは、前記周波数成分は、デル
タ波とシータ波とアルファ波とベータ波である。
【0033】この構成により、脳波の波形がデルタ波と
シータ波とアルファ波とベータ波のどれであるかに応じ
て制御を行なうことができる。
【0034】更に望ましくは、画像を生成する生成手段
を更に備え、前記次段の処理とは画像の生成である。
【0035】この構成により、脳波に含まれる周波数成
分に応じた画像の生成ができる。
【0036】更に望ましくは、オペレータによる指示を
入力する指示入力手段を更に備え、該指示入力手段と前
記判定手段衣よる判定結果とに基づいて前記画像を生成
する。
【0037】この構成によりオペレータによる指示と脳
波とに応じて画像を生成する。
【0038】更に望ましくは、音声を発する出音手段を
更に備え、前記次段の処理とは前記出音手段により発せ
られる音声のボリュームの決定である。
【0039】この構成により、脳波に含まれる周波数成
分に応じたボリュームの音声を発する。
【0040】更に望ましくは、照明手段を更に備え、前
記次段の処理とは前記照明手段による明るさの決定であ
る。
【0041】この構成により、脳波に含まれる周波数成
分に応じた明るさで照明する。
【0042】また、上記第2の目的を達成するために本
発明のゲーム装置は次のような構成から成る。
【0043】画面上で車両を走行させるゲーム装置であ
って、脳波信号を入力する脳波入力手段と、該入力手段
により入力された脳波信号の周波数成分別のスペクトル
を算出する算出手段と、該算出手段により算出された周
波数別のスペクトルのうち、最大値を有する周波数成分
を判定する判定手段と、前記車両の走行状態を指示する
指示手段と、前記判定手段による判定結果と前記指示手
段によリ指示される走行状態とに基づいて前記画面上に
おける前記車両の状態を更新し、新たな画像を生成する
生成手段と、該生成手段により生成された画像を表示す
る手段とを備える。
【0044】この構成により、画面上の車両の状態を、
オペレータの指示と脳波とに基づいて更新し、画像を更
新する。
【0045】また、本発明の覚醒装置は次のような構成
から成る。
【0046】脳波信号を入力する脳波入力手段と、該入
力手段により入力された脳波信号の周波数成分別のスペ
クトルを算出する算出手段と、該算出手段により算出さ
れた周波数別のスペクトルのうち、最大値を有する周波
数成分を判定する判定手段と、該判定手段による判定結
果に基づいて音量を決定する決定手段と、該決定手段に
より決定された音量で音声を発する手段とを備える。
【0047】この構成により、脳波の周波数成分に応じ
た音量で音声を発する。
【0048】また、本発明の照明装置は次のような構成
から成る。
【0049】脳波信号を入力する脳波入力手段と、該入
力手段により入力された脳波信号の周波数成分別のスペ
クトルを算出する算出手段と、該算出手段により算出さ
れた周波数別のスペクトルのうち、最大値を有する周波
数成分を判定する判定手段と、該判定手段による判定結
果に基づいて明るさを決定する決定手段と、該決定手段
により決定された明るさで光を発する手段とを備える。
【0050】この構成により、脳波の周波数成分に応じ
た明るさで照明する。
【0051】
【第1実施例】まず、本実施例の特徴を明確にするた
め、人間の脳波と精神状態の関係について簡単に説明す
る。
【0052】人間の脳波は通常0〜30Hzの周波数帯域
で変化するが、この周波数帯域には以下のような4種類
の特徴的な周波数が存在する。
【0053】1.5〜 3.5Hz帯→デルタ(δ)波、 4.0〜 7.0Hz帯→シータ(θ)波、 8.0〜13.0Hz帯→アルファ(α)波、 14.0〜30.0Hz帯→ベータ(β)波 そして、この4種類の脳波には、人間の精神状態と関連
した次のような特徴がある。デルタ波は、無意識な状態
や深い睡眠時に、シータ波は「うとうと」とした状態や
夢を見ている状態で、アルファ波は精神がゆるみ創造覚
醒状態で、また、ベータ波は不安,心配,精神的興奮状
態で主に表れるとされている。つまり、人間の精神状態
が安定する方向に向うほど低周波数の脳波のレベルが強
くなり、逆に、人間の精神状態が興奮する方向に向うほ
ど高周波数の脳波のレベルが強くなる傾向が見られる。
【0054】さて、このような説明から察すると一見脳
波状態は人間が意図的にコントロールすることはできな
いと思われがちであるが、自己精神訓練を行うことで徐
々に意図的にコントロールが可能になるといわれてい
る。つまりこれは、人間は訓練次第ではたとえ覚醒状態
にあるときでも、デルタ波からベータ波までの各特徴的
な波形をある程度意図的に出すことが可能になるという
ことを意味している。本実施例の装置は、このような波
形の性質に着目、ユーザが自己の精神状態をコントロー
ルすることにより脳波状態を変化させることで、人間の
精神状態をゲームの進行に反映させることを目的として
いる。
【0055】以下、本発明の第1実施例のゲーム装置を
図面に基づき詳細に説明する。
【0056】図2は、本発明の一実施例であるレーシン
グゲーム装置を示したブロック図である。
【0057】図2において、コマンド入力装置2は、ゲ
ームのスタート等の指示を入力するための入力装置であ
り、たとえばキーボードが用いられる。
【0058】データ入力装置3はコース関連データを入
力するための入力装置であり、たとえばマウスが用いら
れる。
【0059】動作入力装置4はハンドルの回転角度を入
力するための入力装置であり、たとえば角度センサが用
いられる。
【0060】脳波入力装置5は脳波を入力するための入
力装置であり、たとえば脳波計が用いられる。
【0061】演算装置6は、脳波状態の計算、レーシン
グカーの新しい位置と方向、および表示画像生成等の演
算処理を行うものである。
【0062】ファイル装置7は、コース関連データ(コ
ースデータ画像,スタート初期位置Ps(xs,y
s),スタート初期方向γs,初期路面抵抗値μs
等)、および各種変数を格納するための装置で、例えば
光ディスクや磁気ディスク等が用いられる。
【0063】表示装置8は生成画像を表示するための表
示装置であり、たとえばCRTモニタが用いられる。
【0064】制御装置1は、コマンド入力装置2,デー
タ入力装置3,動作入力装置4,脳波入力装置5,演算
装置6,ファイル装置7,表示装置8を制御するもので
ある。
【0065】以上のように構成されたゲーム装置につい
て、以下データの流れにしたがって説明する。この処理
の説明は、後で図18を参照してより詳しく説明する。
【0066】まず、ユーザがコマンド入力装置2である
キーボードのキーを押すことでゲームの処理が開始す
る。次に制御装置1の命令によりコース関連データ入力
状態となり、ユーザは後述の方法によりマウス等のデー
タ入力装置3でコース関連データを入力する(図4によ
り詳述する)。次にレーシングカーの位置と方向を表す
変数の初期化が行われる。ただし、レーシングカーの位
置および方向は、コース関連データ内のコースデータ画
像上の座標とその座標から見た方向を示すものとする。
そして、これらの変数を用い後述の方法により初期画像
が生成され、表示装置8による表示が行われる。次に制
御装置1の命令によりレース開始待機状態となり、ユー
ザがコマンド入力装置2であるキーボードで指示を与え
ることにより、レーシングゲームがスタートする。
【0067】次に現在のレーシングカーがゴール地点を
越えたかどうかの判断を行い、もし越えたならば所要時
間を表示装置8上に表示してからゲーム処理を終了し、
越えていないならば次の状態に進む。そして、制御装置
1の命令により動作入力装置4である角度センサはハン
ドルの回転角度の測定を行う。また、制御装置1の命令
により、演算装置6は後述の方法により計算された脳波
スペクトルデータから脳波状態値を計算する(図11に
より詳述する)。次に、制御装置1の命令により演算装
置6は回転角度データ,脳波状態のデータ,コース関連
データ、およびレーシングカーのその時点の位置と方向
のデータを用い後述の方法でレーシングカーの新しい位
置と方向を計算する。そして、この新しい位置と方向の
データ、およびコース関連データを用い、後述の方法に
より新しい表示画像を生成する(図14により詳述す
る)。そして次に制御装置1の命令により表示装置はそ
の生成画像を表示する。次に、現在の位置と方向のデー
タを新しい位置と方向のデータに更新し、再度ゴール位
置を越えたかどうかの判断に戻る。
【0068】次に上記説明の詳細を述べるが、説明の便
宜上の取り決めを述べておく。
【0069】画像の各画素を構成する赤,緑,青のデー
タをそれぞれR,G,Bで表し、ある色を表す場合、 Colidentifier=(Rの値),(Gの値),(Bの
値) のように記述することとする。ただし、identifierは識
別子を表すものとする。また、各成分値は8ビット構
成、すなわち256階調で表現可能なデータであり、最
高輝度255、最低輝度0とする。また、表示装置はこ
のような画素で構成された画像データを表示可能である
ものとする。また、画像の左上の点を原点とし、右方向
へx画素、下方向へy画素進んだ位置にある画素Pを、 P(x,y) で表すことにする(図3)。以上は本実施例における画
像に関する約束ごとであるが、本発明はこのような指定
に限られるものではない。
【0070】以下、(1),(2),(3),(4)で
はレーシングゲームの主要な部分処理について説明し、
(5)で全体のゲーム処理について詳述する。
【0071】 (1)コース関連データの入力(図4〜図6) 次に、コース関連データの入力手順について説明する。
【0072】図4はコース関連データの入力手順を示し
たフローチャートである。以下、データの流れにしたが
って説明する。なお、このフローチャートは、制御装置
1により実行される。制御装置は、RAM等に格納され
たプログラムを実行することでフローチャートの手順を
実現する。これは、これ以降説明するフローチャート全
てについて同様である。
【0073】ステップC1の説明 制御装置1は表示装置8の画面の全画素を、たとえば ColZ =(100,100,100) の色で初期化する。ただし、ここで表示装置8の縦横サ
イズをそれぞれX画素,Y画素とする(図5(a)) ステップC2の説明 制御装置1の命令により、コース幅に対応する円状ポイ
ンタの直径の入力待ち状態となり、ユーザはキーボード
等のコマンド入力装置2により円状ポインタの直径dを
入力する。
【0074】ステップC3の説明 制御装置1の命令により、コースの描画入力状態となり
表示装置8の画面上にステップC2で指定した直径dの
円状ポインタが現れる。そして、ユーザはマウス等のデ
ータ入力装置3により画面上の円状ポインタを動かすこ
とによりコースを描画する。このとき、描画した軌跡部
分の画素はたとえば、 ColC =(255,255,255) の色に変更される(図5(b),(c),(d))。
【0075】ステップC4の説明 制御装置1の命令によりスタート位置指定状態となり、
モニタ上には矢印状のポインタが現れる。ユーザはマウ
ス等のデータ入力装置3でコース上をクリックすること
でレーシングカーのスタート位置Ps(xs,ys)を
入力する(図6(e))。
【0076】ステップC5の説明 制御装置1の命令によりスタート方向指定状態となり、
モニタ上にはユーザはマウス等のデータ入力装置3によ
り、コース上でスタート位置に対するレーシングカーの
スタート方向γsを指定する。ただし、このγsは画面
上のx軸正方向から反時計周りに見た場合の角度を示す
ものとする(図6(f))。
【0077】ステップC6の説明 制御装置1の命令により、ゴールゾーン指定状態となり
表示装置8上には図のような正方形枠が現れる(図6
(g))。ただし、枠の一辺の長さ(画素数)は最低で
もコース幅より大きくなるように設定してある。ユーザ
はマウス等によりこの枠を移動させコース上でゴールゾ
ーンを指定する。そして、この指定された位置の正方形
の枠とステップC3で指定したコース部分が重なり合う
部分の色をたとえば ColG =(255,0,0) に変更し、この領域をゴールゾーンとする。そして、こ
の段階でコースデータ画像が完成する(図6(h))。
【0078】ステップC7の説明 制御装置1の命令により、路面抵抗値入力状態になり、
ユーザはマウス等のデータ入力装置3により、コース部
分(色がColC の部分)、およびゴール部分(色がC
olG の部分)の各画素、およびコース外部分(色がC
olZ となっている部分)の各画素のそれぞれに対応す
る路面抵抗値μC ,μZ を、たとえば、 μC =0.05 μZ =0.5 として入力する。
【0079】ステップC8の説明 制御装置1はコマンド入力待ち状態とし、ユーザは現在
のコース関連データの良し悪しを判断させ、もしよかっ
たならば次のステップに進むという指示を、また悪かっ
たならばステップC1に戻りコース関連データの入力を
やり直すという指示をコマンド入力装置2により与え
る。
【0080】ステップC9の説明 制御装置1は、表示装置8の画面上に表示されている画
像をコースデータ用画像としてファイル装置7に格納す
る。また同様に、スタート位置Ps,スタート方向γ
s、および路面抵抗値μC ,μZ もまたファイル装置7
に格納する。
【0081】以上の述べたコース関連データの入力手順
は、後述のゲーム処理の中で用いられる。
【0082】(2)脳波状態値の計算(図7〜図11) 本実施例における脳波状態値の計算には、脳波の周波数
成分別スペクトルが用いられている。したがって、脳波
状態値の計算の流れを示す前に、脳波の周波数成分別ス
ペクトルの計算方法について説明する。
【0083】まず図7のように、被験者の頭部にたとえ
ば脳波計のような波形入力装置5の測定部71を取付け
る。そして、その測定部における電極A,B間の電位の
時間による変化を測定すると、図8に示すような1次元
のアナログ波形信号となる。そして、このアナログ波形
信号から、たとえば0〜F(Hz)の周波数帯をN個の周
波数成分に分割したスペクトルを、離散フーリエ変換
(DFT:Discrete Fourier Transform)により計算す
る場合を考える。このDFTは、1次元の離散的信号を
周波数成分に分解して解析する場合に通常用いられる手
法である(また、DFTを少ない演算回数で実行する方
法としてFFT(First Fourier Transform) が有名であ
る)。
【0084】脳波入力装置5の1回のサンプリング時間
をTとすると、 N/T=F (式−1) が成立つ。ここで、波形入力装置のサンプリング間隔を
Δtとおくと、DFTにおける、入力数と出力数は等し
いという性質により、 Δt・N=T (式−2) がいえ、したがって、この2式から、 Δt=1/F (式−3) となり、Δtは分割数Nには依存しないことが判る。そ
して、図9のようなN個のサンプリング間隔ごとのデジ
タル波形データ v(t)=v(i・Δt)(i=0,1,2,3,…,N−1) (式−4) が得られたら、図10に示すような周波数成分別スペク
トルL(f)は、DFTの公式により次式で計算でき
る。
【0085】
【数1】 (式−5) 次に、上で説明した脳波の周波数成分別スペクトルを用
いた脳波状態値の計算方法について説明する。図11は
脳波状態値の計算手順を示したフローチャートである。
以下、データの流れにしたがって説明する。
【0086】ステップB1の説明 脳波入力装置5により、脳波のアナログ波形データをデ
ジタル波形データv(i・Δt)(i=0,…,N−
1)に変換して入力する。
【0087】ステップB2の説明 ステップB1で入力されたデジタル波形データv(i・
Δt)(i=0,…,N−1)を用いて、周波数成分別
スペクトルL(k/(Δt・N))(k=0,…,N−
1)を、上述の方法により計算する。ただし、Nは周波
数成分の分割数を示し、後述のゲーム処理の際にユーザ
によって入力されるものとする。またΔtは、同様に後
述のゲーム処理内で入力される脳波スペクトルにおける
最大周波数Fを用いて(式−3)によって計算されるも
のとする。
【0088】ここで、便宜上、 L(k/(Δt・N))=L’(k) とする。
【0089】ステップB3の説明 L’(k)(k=1,…,N−1)の内、 δmin ≦k/(Δt・N)<δmax が成立つkの中でL’(k)が最大(つまり、デルタ波
の中での最大値)となるkをkdelta とする。ただし、
ここで(δmin ,δmax )はデルタ波の周波数帯を示し
ており、後述するゲーム処理における脳波関連データの
入力の際に入力され、ファイル装置7内に格納されてい
るものとする。
【0090】ステップB4の説明 L’(k)(k=1,…,N−1)の内、 θmin ≦k/(Δt・N)<θmax が成立つkの中でL’(k)が最大(つまり、シータ波
の中での最大値)となるkをktheta とする。ただし、
ここで(θmin ,θmax )はシータ波の周波数帯を示し
ており、後述するゲーム処理における脳波関連データの
入力の際に入力され、ファイル装置7内に格納されてい
るものとする。
【0091】ステップB5の説明 L’(k)(k=1,…,N−1)の内、 αmin ≦k/(Δt・N)<αmax が成立つkの中でL’(k)が最大(つまり、アルファ
波の中での最大値)となるkを計算し、それをkalpha
としてファイル装置7内に格納する。ただし、ここで
(αmin ,αmax )はアルファ波の周波数帯を示してお
り、後述するゲーム処理における脳波関連データの入力
の際に入力されるものとする。
【0092】ステップB6の説明 L’(k)(k=1,…,N−1)の内、 βmin ≦k/(Δt・N)<βmax が成立つkの中でL’(k)が最大(つまり、ベータ波
の中での最大値)となるkをkbetaとする。ただし、こ
こで(βmin ,βmax )はベータ波の周波数帯を示して
おり、後述するゲーム処理における脳波関連データの入
力の際に入力されるものとする。
【0093】ステップB7の説明 L’(kdelta ),L’(ktheta ),L’(kalpha
),L’(kbeta)の中で最大のものを選び以下の処
理をする。
【0094】・L’(kdelta )が最大の場合:脳波状
態値Sを1とする。
【0095】・L’(ktheta )が最大の場合:脳波状
態値Sを2とする。
【0096】・L’(kalpha )が最大の場合:脳波状
態値Sを3とする。
【0097】・L’(kbeta))が最大の場合:脳波状
態値Sを4とする。
【0098】以上に述べた脳波状態値の計算手順は後述
のゲーム処理の中で用いられる。
【0099】(3)レーシングカーの新しい位置と方向
の計算(図12・図13) レーシングカーの新しい位置と方向の計算方法について
述べる前に、ハンドルの回転角度ρの測定方法について
述べる。図13はハンドルの回転角度の測定方法を示し
た図である。まず、図13(a)はハンドルが回転して
いない状態を示している。そして、ハンドルの中心に取
りつけられた角度センサが速度測定の基準方向から見た
回転角度ρを測定するわけだが、回転方向が右回りの場
合はρを正数、また左回りの場合はρを負数とする。た
とえば、図13(b)の場合は右回転であるのでρは正
数となる。
【0100】さて、レーシングカーの新しい位置と方向
の計算の様子を図12に示す。
【0101】ゲーム進行中のある時点でのレーシングカ
ーの位置と方向をそれぞれP(x,y),γ、またこの
時のハンドルの回転角をρ、脳波状態をS((2)の手
順で計算されたもの)、そして新しい位置と方向(次の
状態での位置と方向)をそれぞれP’(x’,y’),
γ’とする。まず、ρおよびγを用いγ’は、 γ’=γ+ρ で計算されるものとする。またこの計算式、ある時点の
進行方向とハンドルの回転角度が新しい進行方向に反映
される設定となっている。そして、P’(x’,y’)
の各成分は、新しい方向γ’、位置Pにおけ路面抵抗値
μ(P)、および脳波状態値Sにより、 x’=int(x+S/μ(P)・cosγ’) y’=int(y+S/μ(P)・sinγ’) で計算されるものとする。ただし、int(x)はxの
小数点以下を切り捨てる関数であるとする。ここで、点
P,P’間の距離はS/μ(P)であることにより、こ
の2点間の距離は脳波状態値Sに正比例し(また、路面
抵抗値に反比例する。つまり、高周波数の脳波のレベル
が高ければ高いほどスピードが早くなり(つまり、現在
の位置と新しい位置の距離が大きくなる)、また、コー
ス外に存在するときはコース内に存在するときと比べス
ピードが極めて遅くなる(つまり、現在の位置と新しい
位置の距離が小さくなる)ように設定されている。
【0102】以上に述べたレーシングカーの新しい位置
と方向の計算方法は、後述のゲーム処理の中で用いられ
る。
【0103】(4)表示画像の生成(図14〜図17) 表示装置8上に表示される画像は、コースデータ画像、
およびレーシングカーの位置と方向により、図14のフ
ローで示される方法で生成される。
【0104】以下、処理の流れにしたがって説明する。
【0105】ステップG1の説明 コースデータ画像より、以下の方法で部分画像の切り出
しを行う。
【0106】図15は、コースデータ画像からの部分画
像切り出し方法を示した図である。ただし、図ではコー
スデータ画像の一部分が見えており、コース部分152
と、コース外部分151とから成る。
【0107】まず、この図において位置P(x,y)を
通り進行方向ベクトルと直交する直線gを考える。ただ
し、この進行方向ベクトルとはPを始点とし、x軸との
成す角度γである任意のベクトルを意味するものとす
る。この直線g上で点Pとの距離がw/2である2つの
点の内、Pから進行方向を向いた時に左側にある点を
A、右側にある点をBとする。そして、点A,点Bを進
行方向へ距離h平行移動した点をそれぞれ点D,点Cと
する。ここで、点A,点B,点C,点Dの座標をそれぞ
れA(xA ,yA ),B(xB ,yB ),C(xC ,y
C ),D(xD ,yD )とすると、各座標値は、 xA =int(x+w/2・cosγ) yA =int(y+w/2・sinγ) xB =int(x−w/2・cosγ) yB =int(y−w/2・sinγ) xC =int(xB +h sinγ) yC =int(yB +h cosγ) xD =int(xA +h sinγ) yD =int(yA +h cosγ) で計算される。そして、この四角形ABCDの領域を部
分画像として切り出す(図16(a))。
【0108】ステップG2の説明 ステップG1で得られた部分画像の変形処理の過程を図
16および図17に示す。
【0109】まず、図において得られた部分画像におけ
る線分ABの中点をMとし、線分AM,BM上でMとの
距離がd/2である点をそれぞれA’,B’とする(図
16(b))。ここで、線分A’Bの長さはdとなって
いる。まず、台形A’B’CDの線分A’B’の長さが
wとなるように第1番目の変形を行い図16(c)の画
像を得る。次に、この画像に対し横方向がX画素、縦方
向がY/2画素となるような第2番目の変形を施し
(X,Yはそれぞれ表示装置8の横,体の画素数を示す
ものとする)、図17(d)の画像を得る。
【0110】ステップG3の説明 縦横の画素数が表示装置8と同じX,Yである背景画像
を生成しすべての画素の色をたとえば、 ColB =(0,0,255) で初期化する(図17(e))。
【0111】ステップG4の説明 ステップG3で得られた背景画像上にステップG2で得
られた変形画像を図17(f)のように合成し、表示画
像を得る。
【0112】以上で述べた表示画像の生成手順は後述の
ゲーム処理の中で用いられる。
【0113】(5)ゲーム処理(図18) 次に、本実施例におけるゲーム処理について説明する。
【0114】図18は、本実施例におけゲーム処理を示
したフローチャートである。
【0115】以下、データの流れにしたがって、処理方
法を詳細に説明する。
【0116】ステップS1の説明 制御装置1は、データ入力装置3をデータ入力待ち状態
とし、ユーザがデータ入力装置3を介して、デルタ波,
シータ波,アルファ波,ベータ波の各周波数帯(δmin
,δmax ),(θmin ,θmax ),(αmin ,αmax
),(βmin ,βmax )(各値の単位はHz)、脳波ス
ペクトルにおける最大周波数F(Hz)、脳波の周波数分
割数N(個)、表示装置8の横縦の画素数X(画素),
Y(画素)を入力したら、ファイル7に格納する。
【0117】ステップS2の説明 制御装置1は、演算装置6に命令を下し、(式−3)に
より波形入力装置のサンプリング間隔Δtを計算させ、
ファイル装置7に格納する。
【0118】ステップS3の説明 制御装置1は、データ入力装置3をコース関連データ入
力待ち状態とし、ユーザが前述の方法によりコース関連
データを入力したら、ファイル装置7に格納する。この
詳細は(1)で説明した通りである。
【0119】ステップS4の説明 制御装置1の命令により、レーシングカーの位置を示す
座標データP(x,y)、および進行方向γをそれぞれ
コース関連データ中のスタート位置データPs(xs,
ys)、およびスタート方向ベクトルγsで初期化す
る。つまり、 x←xs y←ys γ←γs とする。
【0120】ステップS5の説明 制御装置1の命令により、演算装置6はレーシングカー
の位置がゴールゾーン内にあるかどうかを判定する。つ
まり、コースデータ画像上の点P(x,y)がコースデ
ータ画像上のColG となっている画素群の中に含まれ
るならばステップ10に進み、また含まれないならば次
のステップに進む。
【0121】ステップS6の説明 制御命令1の命令により、動作入力装置4である角度セ
ンサはハンドルの回転角度ρを測定しファイル装置7に
格納する。
【0122】ステップS7の説明 制御装置1の命令により、演算装置6は(2)で述べた
手順により脳波状態値Sを計算しファイル装置7内に格
納する。
【0123】ステップS8の説明 制御装置1の命令により、演算装置6はレーシングカー
のその時点の状態、すなわち位置P(x,y)、方向
γ、この位置での路面抵抗値μ(P)、ハンドルの回転
角度ρ、脳波状態Sを用いて(3)で述べた手順により
レーシングカーの新しい位置P’(x’,y’)と方向
γ’を計算しファイル装置7内に格納する。
【0124】ステップS9の説明 制御装置1の命令により、演算装置6はステップS6で
計算されたP’(x’,y’)とγ’を用いて前述の方
法により表示画像の生成を行い、ファイル装置7に格納
する。
【0125】ステップS10の説明 制御装置1の命令により、表示装置8はステップS8で
生成されたファイル装置7内の表示画像の表示を行う。
このステップは(4)として詳述した。
【0126】ステップS11の説明 制御装置1の命令により、演算装置6は現在の位置P
(x,y)と方向γを新しい位置P’(x’,y’)と
方向γ’に更新、すなわち、 x←x’ y←y’ γ←γ’ とし、ステップS5へ進む。
【0127】ステップS12の説明 制御装置1は演算装置6にスタートからの経過時間を計
算させ、表示装置8に表示させた後、処理を終了する。
【0128】以上に説明した手順により、本実施例のゲ
ーム装置は、ユーザの脳波の波形データから周波数成分
別のスペクトルを計算し、その結果を用いてゲームの進
行に指示を与えることで、従来の手や足といった人間の
体の一部の操作だけを利用したゲーム装置とは違ったま
ったく新しい趣向のゲーム装置となる。
【0129】これにより、ユーザの精神状態が直接ゲー
ムの進行に反映されるので、ゲームとの一体感も深ま
り、面白さの度合いが飛躍的に高まる。
【0130】さらに、ユーザがゲームを楽しみながら自
己精神訓練(セルフマインドトレーニング)を行えると
いう付加的な利点もある。
【0131】また、たとえば従来例で示したレーシング
ゲームにおけるスピードの制御を脳波で行うとすれば足
は使わなくて済むようになるので、足が不自由な身体障
害者も楽しむことが可能である。
【0132】
【第2実施例】第2の実施例として脳波を利用した覚醒
装置すなわち居眠り防止機を説明する。
【0133】人間の脳波と意識水準の関係については第
1実施例で述べた通りであるが、本実施例の特徴を明確
にするため簡単に説明する。
【0134】人間の脳波は通常0〜30Hzの周波数帯域
で変化するが、この周波数帯域には以下のような4種類
の特徴的な周波数が存在する。
【0135】1.5〜 3.5Hz帯→デルタ(δ)波、 4.0〜 7.0Hz帯→シータ(θ)波、 8.0〜13.0Hz帯→アルファ(α)波、 14.0〜30.0Hz帯→ベータ(β)波 そして、この4種類の脳波には、人間の意識水準と関連
した次のような特徴がある。デルタ波は、無意識な状態
や深い睡眠時に、シータ波はうとうととした状態や夢を
見ている状態で、アルファ波はぼんやり目覚め状態で、
また、ベータ波は何かに集中したり精神的な活動をして
いるときのようなはっきり目覚め状態で表れるとされて
いる。つまり、人間の意識水準が安定方向に向うほど低
周波数の脳波のレベルが強くなり、逆に、人間の意識水
準が集中方向に向うほど高周波数の脳波のレベルが強く
なる傾向が見られる。本発明は、このような人間の脳波
を用いることで、人間の意識水準を警告ブザーの音量の
調節に反映させることを目的としている。
【0136】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細
に説明する。
【0137】図19に、本発明の一実施例を示す。
【0138】データ入力装置191はデータを入力する
ための入力装置であり、たとえばキーボードが用いられ
る。
【0139】脳波入力装置192は脳波を入力するため
の入力装置であり、例えば脳波計が用いられる。
【0140】コマンド入力装置193は制御装置に指示
を与えるための入力装置であり、たとえばマウスが用い
られる。
【0141】表示装置195は入力データや入力コマン
ドを表示するためのものであり、たとえばCRTが用い
られる。
【0142】ファイル装置196は被験者が入力するデ
ータ、ユーザのデジタル脳波データ、および計算された
スペクトルデータを格納するためのファイル装置であ
り、たとえば磁気ディスクのような不揮発性メモリが用
いられる。
【0143】演算装置197は音量選択のための演算処
理を行うものである。
【0144】出音装置198は、たとえばブザーが用い
られる。
【0145】制御装置194は、データ入力装置19
1,波形入力装置192,コマンド入力装置193,表
示装置195,ファイル装置196,演算装置197,
出音装置198を制御するものである。
【0146】以上のように構成された居眠り防止装置に
ついて、以下データの流れにしたがって説明する。
【0147】まず、最初、ユーザはデータ入力装置19
1により各意識水準に対応するブザー音量をわりあて
る。そして、波形入力装置192は一定時間に送られて
くるユーザの脳波のアナログ波形データをA/D変換
し、得られたデジタル波形データはファイル装置196
に格納される。そして、このデジタル波形データを基
に、後述の方法により周波数成分別のスペクトルが計算
され、ファイル装置196に格納される。そして、この
結果を用いて、演算装置197によりその時点の意識水
準に対応するブザー音量が前述のユーザに割当てによる
ブザー音量中より選択され、出音装置198の音量はそ
の選択音量に切替えられる。
【0148】次に、脳波の周波数成分別スペクトルの計
算方法について説明する。
【0149】まず、図7のように、ユーザの頭部にたと
えば脳波計のような波形入力装置の測定部71を取付け
る。そして、時間に対する電極A,B間の電位差を測定
すると、図8に示すような1次元のアナログ波形信号と
なる。そして、このアナログ波形信号から、たとえば、
0〜F(Hz)の周波数帯をN個の周波数成分に分割した
スペクトルを、離散フーリエ変換(DFT:Discrete F
ourier Transform)により計算する場合を考える。この
DFTは、1次元の離散的信号を周波数成分に分解して
解析する場合に通常用いられる手法である(また、DF
Tを少ない演算回数で実行する方法としてFFT(First
Fourier Transform) が有名である)。
【0150】まず、波形入力装置192の一回のサンプ
リング時間をTとすると、 N/T=F (式−6) が成立つ。ここで、波形入力装置192のサンプリング
間隔をΔtとおくと、DFTにおける、入力数と出力数
は等しいという性質により、 Δt・N=T (式−7) がいえ、したがって、この2式から、 Δt=1/F (式−8) となり、Δtは分割数Nには依存しないことが判る。そ
して、図9のようなN個のサンプリング間隔ごとのデジ
タル波形データ v(t)=v(i・Δt)(i=0,1,2,3,…,N−1) (式−9) が得られたら、図10に示すような周波数成分別スペク
トルL(f)は、DFTの公式により次式で計算でき
る。
【0151】
【数2】 (式−10) 以上に述べた脳波の波形データに基づいた周波数成分別
スペクトルの計算方法は、後述する居眠り防止処理の中
で用いられる。
【0152】次に、本実施例における居眠り防止処理に
ついて説明する。
【0153】図20は、本実施例における居眠り防止処
理を示したフローチャートである。
【0154】以下、データの流れにしたがって、処理方
法を詳細に説明する。
【0155】ステップS201の説明 制御装置194は、コマンド入力装置193をコマンド
入力待ち状態とし、ユーザが各種データ入力、および各
意識水準へのブザー音量の割当てを新たに行うという命
令を下したら次のステップS202に進み、行わない
(つまり、ファイル装置196内に格納されている前回
の各種データおよび各意識水準へのブザー音量の割当て
を今回も用いる)という命令を下したらステップS20
4に進む。
【0156】ステップS202の説明 制御装置194は、データ入力装置191をデータ入力
待ち状態とし、ユーザはデルタ波,シータ波,アルファ
波,ベータ波の各周波数帯(δmin ,δmax ),(θmi
n ,θmax ),(αmin ,αmax ),(βmin ,βmax
)、脳波のスペクトルにおける周波数最大値p(H
z)、脳波の周波数分割数N(個)、命令受信待機時間
s(秒)を入力したら、ファイル装置196に格納す
る。
【0157】ステップS203の説明 制御装置194は、データ入力装置191を入力待ち状
態とし、ユーザは各意識水準に対応するブザー音量を、
たとえば、 デルタ波用ブザー音量 → 大音量 シータ波用ブザー音量 → 中音量 アルファ波用ブザー音量→ 小音量 ベータ波用ブザー音量 → 音量ゼロ(消音) のように設定する。そして、これらのデータはファイル
装置196に格納される。
【0158】ステップS204の説明 制御装置194は、演算装置197に命令を下し、(式
−8)により波形入力装置192のサンプリング間隔Δ
tを計算させる。
【0159】ステップS205の説明 制御装置194は、波形入力装置192にサンプリング
間隔ΔtでN個の脳波を測定させ、得られた脳波のデジ
タル波形データv(t)=v(i・Δt)(i=0,
…,N−1)をファイル装置196に格納する。
【0160】ステップS206の説明 制御装置194は、ファイル装置196内のデジタル波
形データv(i・Δt)(i=0,…,N−1)を用い
て、(式−10)および前述の方法により周波数成分別
スペクトルL(k/(Δt・N))(k=0,…,N−
1)を、演算装置197に計算させ、ファイル装置19
6に格納する。
【0161】ここで、便宜上、 L(k/(Δt・N))=L’(k) とする。
【0162】ステップS207の説明 制御装置194は、ファイル装置196内のL’(k)
(k=1,…,N−1)の内、 δmin ≦k/(Δt・N)<δmax が成立つkの中でL’(k)に最大(つまり、デルタ波
の中での最大値)となるkを演算装置197に計算さ
せ、それをkdelta としてファイル装置196内に格納
する。
【0163】ステップS208の説明 制御装置194は、ファイル装置196内のL’(k)
(k=1,…,N−1)の内、 θmin ≦k/(Δt・N)<θmax が成立つkの中でL’(k)に最大(つまり、シータ波
の中での最大値)となるkを演算装置197に計算さ
せ、それをktheta としてファイル装置196内に格納
する。
【0164】ステップS209の説明 制御装置194は、ファイル装置196内のL’(k)
(k=1,…,N−1)の内、 αmin ≦k/(Δt・N)<αmax が成立つkの中でL’(k)に最大(つまり、アルファ
波の中での最大値)となるkを演算装置197に計算さ
せ、それをkalpha としてファイル装置196内に格納
する。
【0165】ステップS210の説明 制御装置194は、ファイル装置196内のL’(k)
(k=1,…,N−1)の内、 βmin ≦k/(Δt・N)<βmax が成立つkの中でL’(k)に最大(つまり、ベータ波
の中での最大値)となるkを演算装置197に計算さ
せ、それをkbetaとしてファイル装置196内に格納す
る。
【0166】ステップS211の説明 制御装置194は、演算装置197にL’(kdelta
),L’(ktheta ),L’(kalpha ),L’(kb
eta)の中で最大のものを選択させ、以下の処理をす
る。
【0167】・L’(kdelta )が最大の場合:選択音
量をデルタ波用音量とする。
【0168】・L’(ktheta )が最大の場合:選択音
量をシータ波用音量とする。
【0169】・L’(kalpha )が最大の場合:選択音
量をアルファ波用音量とする。
【0170】・L’(kbeta )が最大の場合:選択音
量をデルタ波用音量とする。
【0171】ステップS212の説明 制御装置194は、出量装置198のブザー音量をステ
ップS211での選択音量に切替える。
【0172】ステップS213の説明 制御装置194は、コマンド入力装置193を一定時間
sだけ入力待ち状態とし、その時間内にユーザが処理終
了命令を送った場合は処理を終了させ、そうでない場合
はステップS205に戻る。
【0173】以上に説明したように、本実施例によれ
ば、ユーザの脳波の波形データから周波数成分別のスペ
クトルを計算し、その結果を用いてあらかじめ各意識水
準に割当てておいた音量中よりその時点のユーザの識別
状態に対応する音量を選択し、その選択音量で警告ブザ
ーを鳴らすことで、ユーザの意識水準つまり眠りの深さ
を反映させて警告ブザーの音量を調節できる、いままで
にない居眠り防止装置を提供することができる。
【0174】これにより、ユーザがおかれている状況
(ユーザが直立しているか横になっているかといった状
況や、ユーザの自動車運転時には道路の傾斜角度等)や
各ユーザの居眠り時の特徴(居眠り時のユーザの頭部の
傾斜角度や睡眠の深さ)に影響されず、正確にユーザの
居眠り状態を判断し、適切な音量で警告ブザーを鳴らす
ことが可能となる。
【0175】
【第3実施例】第3実施例として、脳波を利用して照明
の明るさを制御する照明制御装置を説明する。
【0176】まず、本実施例の特徴を明確にするため、
人間の脳波と意識水準の関係について簡単に説明する。
【0177】人間の脳波は通常0〜30Hzの周波数帯域
で変化するが、この周波数帯域には以下のような4種類
の特徴的な周波数が存在する。
【0178】1.5〜 3.5Hz帯→デルタ(δ)波、 4.0〜 7.0Hz帯→シータ(θ)波、 8.0〜13.0Hz帯→アルファ(α)波、 14.0〜30.0Hz帯→ベータ(β)波 そして、この4種類の脳波には、人間の意識水準と関連
した次のような特徴がある。デルタ波は、無意識な状態
や深い睡眠時に、シータ波はうとうととした状態や夢を
見ている状態で、アルファ波はぼんやり目覚め状態で、
また、ベータ波は何かに集中したり精神的な活動をして
いるときのようなはっきり目覚め状態で表れるとされて
いる。つまり、人間の意識水準が安定方向に向うほど低
周波数の脳波のレベルが強くなり、逆に、人間の意識水
準が集中方向に向うほど高周波数の脳波のレベルが強く
なる傾向が見られる。本発明は、このような人間の脳波
を用いることで、人間の意識水準を照明輝度の張設に反
映させることを目的としている。
【0179】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細
に説明する。
【0180】図23に、本発明の第3実施例を示す。
【0181】データ入力装置231はデータを入力する
ための入力装置であり、たとえばキーボードが用いられ
る。
【0182】波形入力装置232は脳波を入力するため
の入力装置であり、たとえば脳波計が用いられる。
【0183】コマンド入力装置233は制御装置に指示
を与えるための入力装置であり、たとえばマウスが用い
られる。
【0184】表示装置235は入力データや入力コマン
ドを表示するためのものであり、たとえばCRTが用い
られる。
【0185】ファイル装置236、は被験者が入力する
データ、ユーザのデジタル脳波データ、および計算され
たスペクトルデータを格納するためのファイル装置であ
り、たとえば磁気ディスクのような不揮発性メモリが用
いられる。
【0186】演算装置237は輝度選択のための演算処
理を行うものである。
【0187】照明装置238は、たとえば蛍光灯が用い
られる。
【0188】制御装置234は、データ入力装置23
1、波形入力装置232、コマンド入力装置233、表
示装置235、ファイル装置236、演算装置237、
照明装置238を制御するものである。
【0189】以上のように構成された照明制御装置につ
いて、以下データの流れにしたがって説明する。
【0190】まず、最初、ユーザはデータ入力装置23
1により各意識水準に対応する照明輝度をあわりてる。
そして、波形入力装置232は一定時間に送られてくる
ユーザの脳波のアナログ波形データをA/D変換し、得
られたデジタル波形データはファイル装置236に格納
される。そして、このデジタル波形データを元に、後述
の方法により周波数成分別のスペクトルが計算され、フ
ァイル装置236に格納される。そして、この結果を用
いて、演算装置237によりその時点の意識水準に対応
する輝度が前述のユーザ割当てによる輝度中より選択さ
れ、照明装置238の輝度はその選択輝度に切替えられ
る。
【0191】次に、脳波の周波数成分別スペクトルの計
算方法について説明する。
【0192】まず、図7のように、ユーザの頭部にたと
えば脳波計のような波形入力装置の測定部71を取付け
る。そして、時間に対する電極A,B間の電位差を測定
すると、図8に示すような1次元のアナログ波形信号と
なる。そして、このアナログ波形信号から、たとえば、
0〜F(Hz)の周波数帯をN個の周波数成分に分割した
スペクトルを、離散フーリエ変換(DFT:Discrete F
ourier Transform)により計算する場合を考える。この
DFTは、1次元の離散的信号を周波数成分に分解して
解析する場合に通常用いられる手法である(また、DF
Tを少ない演算回数で実行する方法としてFFT(First
Fourier Transform) が有名である)。
【0193】まず、波形入力装置232の一回のサンプ
リング時間をTとすると、 N/T=F (式−11) が成立つ。ここで、波形入力装置232のサンプリング
間隔をΔtとおくと、DFTにおける、入力数と出力数
は等しいという性質により、 Δt・N=T (式−12) がいえ、したがって、この2式から、 Δt=1/F (式−13) となり、Δtは分割数Nには依存しないことが判る。そ
して、図9のようなN個のサンプリング間隔ごとのデジ
タル波形データ v(t)=v(i・Δt)(i=0,1,2,3,…,N−1) (式−14) が得られたら、図10に示すような周波数成分別スペク
トルL(f)は、DFTの公式により次式で計算でき
る。
【0194】
【数3】 (式−15) 以上に述べた脳波の波形データに基づいた周波数成分別
スペクトルの計算方法は、後述する照明制御処理の中で
用いられる。
【0195】次に、本実施例における照明制御処理につ
いて説明する。
【0196】図24は、本実施例における照明制御処理
を示したフローチャートである。
【0197】以下、データの流れにしたがって、処理方
法を詳細に説明する。
【0198】ステップS241の説明 制御装置234は、コマンド入力装置233をコマンド
入力待ち状態とし、ユーザが各種データ入力、および各
意識水準への輝度の割当てを新たに行うという命令を下
したら次のステップS242に進み、行わない(つま
り、ファイル装置236内に格納されている前回の各種
データおよび各意識水準への輝度の割当てを今回も用い
る)という命令を下したらステップS244に進む。
【0199】ステップS242の説明 制御装置234は、データ入力装置231をデータ入力
待ち状態とし、ユーザはデルタ波,シータ波,アルファ
波,ベータ波の各周波数帯(δmin ,δmax ),(θmi
n ,θmax ),(αmin ,αmax ),(βmin ,βmax
)脳波のスペクトルにおける周波数最大値p(Hz)、
脳波の周波数分割数N(個)、命令受信待機時間s
(秒)を入力したら、ファイル装置236に格納する。
【0200】ステップS243の説明 制御装置234は、データ入力装置231を入力待ち状
態とし、ユーザは各意識水準に対応する照明輝度を、た
とえば、 デルタ波用輝度 → 輝度ゼロ(消灯) シータ波用輝度 → 弱輝度 アルファ波用輝度→ 強輝度 ベータ波用輝度 → 強輝度 のように設定する。そして、これらのデータはファイル
装置236に格納される。
【0201】ステップS244の説明 制御装置234は、演算装置237に命令を下し、(式
−13)により波形入力装置232のサンプリング間隔
Δtを計算させる。
【0202】ステップS245の説明 制御装置234は、波形入力装置232にサンプリング
間隔ΔtでN個の脳波を測定させ、得られた脳波のデジ
タル波形データv(t)=v(i・Δt)(i=0,
…,N−1)をファイル装置236に格納する。
【0203】ステップS246の説明 制御装置234は、ファイル装置236内のデジタル波
形データv(i・Δt)(i=0,…,N−1)を用い
て、(式−15)および前述の方法により周波数成分別
スペクトルL(k/(Δt・N))(k=0,…,N−
1)を、演算装置237に計算させ、ファイル装置23
6に格納する。
【0204】ここで、便宜上、 L(k/(Δt・N))=L’(k) とする。
【0205】ステップS247の説明 制御装置234は、ファイル装置236内のL’(k)
(k=1,…,N−1)の内、 δmin ≦k/(Δt・N)<δmax が成立つkの中でL’(k)に最大(つまり、デルタ波
の中での最大値)となるkを演算装置237に計算さ
せ、それをkdelta としてファイル装置236内に格納
する。
【0206】ステップS248の説明 制御装置234は、ファイル装置236内のL’(k)
(k=1,…,N−1)の内、 θmin ≦k/(Δt・N)<θmax が成立つkの中でL’(k)に最大(つまり、シータ波
の中での最大値)となるkを演算装置237に計算さ
せ、それをktheta としてファイル装置236内に格納
する。
【0207】ステップS249の説明 制御装置234は、ファイル装置236内のL’(k)
(k=1,…,N−1)の内、 αmin ≦k/(Δt・N)<αmax が成立つkの中でL’(k)に最大(つまり、アルファ
波の中での最大値)となるkを演算装置237に計算さ
せ、それをkalpha としてファイル装置236内に格納
する。
【0208】ステップS250の説明 制御装置234は、ファイル装置236内のL’(k)
(k=1,…,N−1)の内、 βmin ≦k/(Δt・N)<βmax が成立つkの中でL’(k)に最大(つまり、ベータ波
の中での最大値)となるkを演算装置237に計算さ
せ、それをkbetaとしてファイル装置236内に格納す
る。
【0209】ステップS251の説明 制御装置234は、演算装置237にL’(kdelta
),L’(ktheta ),L’(kalpha ),L’(kb
eta)の中で最大のものを選択させ、以下の処理をす
る。
【0210】・L’(kdelta )が最大の場合:選択輝
度をデルタ波用輝度とする。
【0211】・L’(ktheta )が最大の場合:選択輝
度をシータ波用輝度とする。
【0212】・L’(kalpha )が最大の場合:選択輝
度をアルファ波用輝度とする。
【0213】・L’(kbeta )が最大の場合:選択輝
度をデルタ波用輝度とする。
【0214】ステップS252の説明 制御装置234は、照明輝度をステップS251での選
択輝度に切替える。
【0215】ステップS253の説明 制御装置234は、コマンド入力装置233を一定時間
sだけ入力待ち状態とし、その時間内にユーザが処理終
了命令を送った場合は照明制御処理を終了させ、そうで
ない場合はステップS245に戻る。
【0216】以上に説明したように、本実施例によれ
ば、ユーザの脳波の波形データから周波数成分別のスペ
クトルを計算し、その結果を用いてあらかじめ各意識水
準に割当てておいた輝度中よりその時点のユーザの識別
状態に対応する輝度を選択し照明輝度とすることで、ユ
ーザの意識水準を正確に反映させて照明輝度を調節でき
る、いままでにない照明制御装置を提供することができ
る。
【0217】なお、本発明は、複数の機器から構成され
るシステムに適用しても、1つの機器からなるシステム
に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは
装置にプログラムを供給することで達成される場合にも
適用できることはいうまでもない。
【0218】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る脳波
による制御装置よれば、人間の脳波信号を処理して利用
することで、人間の状態に応じた処理を遂行させること
ができるという効果がある。
【0219】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のゲーム装置(レーシングゲーム装置)の
一例を示す図である。
【図2】第1実施例のゲーム装置を示すブロック図であ
る。
【図3】画像中の画素の座標の表現方法を示す図であ
る。
【図4】コース関連データ入力方法のフローチャートで
ある。
【図5】コース関連データ入力方法を示した第1番目の
図である。
【図6】コース関連データ入力方法を示した第2番目の
図である。
【図7】脳波入力の様子を示した図である。
【図8】脳波計の表示例を示した図である。
【図9】脳波の波形データのA/D変換を示した図であ
る。
【図10】離散フーリエ変換によって得られる周波数成
分別スペクトルの例を示した図である。
【図11】脳波状態値の計算を示すフローチャートであ
る。
【図12】レーシングカーの新しい位置と方向の決定方
法を示した図である。
【図13】ハンドルの回転方向とρの正負の関係を示し
た図である。
【図14】表示画像の生成処理を示すフローチャートで
ある。
【図15】コースデータ画像上の画像切り取り領域を示
した図である。
【図16】画像処理方法を示した第1番目の図である。
【図17】画像処理方法を示した第2番目の図である。
【図18】第1実施例におけるゲーム処理を示すフロー
チャートである。
【図19】第2実施例の居眠り防止装置を示すブロック
図である。
【図20】第2実施例の居眠り防止処理を示すフローチ
ャートである。
【図21】ユーザの頭部の動きを利用した居眠り防止装
置の一例を示した図である。
【図22】自動車のハンドルの動きを利用した居眠り防
止装置の一例を示した図である。
【図23】第3実施例の照明制御装置を示すブロック図
である。
【図24】第3実施例の照明制御処理を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1 制御装置、 2 コマンド入力装置、 3 データ入力装置、 4 動作入力装置、 5 脳波入力装置、 6 演算装置、 7 制御装置、 8 表示装置である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脳波信号を入力する脳波入力手段と、 該入力手段により入力された脳波信号の周波数成分別の
    スペクトルを算出する算出手段と、 該算出手段により算出された周波数別のスペクトルのう
    ち、最大値を有する周波数成分を判定する判定手段と、 該判定手段による判定結果に基づいて次段の処理を制御
    する制御手段と、を備えることを特徴とする脳波による
    制御装置。
  2. 【請求項2】 前記周波数成分は、デルタ波とシータ波
    とアルファ波とベータ波であることを特徴とする請求項
    1項記載の脳波による制御装置。
  3. 【請求項3】 画像を生成する生成手段を更に備え、前
    記次段の処理とは画像の生成であることを特徴とする請
    求項1項記載の脳波を用いた制御装置。
  4. 【請求項4】 オペレータによる指示を入力する指示入
    力手段を更に備え、該指示入力手段と前記判定手段によ
    る判定結果とに基づいて前記画像を生成することを特徴
    とする請求項3項記載の脳波による制御装置。
  5. 【請求項5】 音声を発する出音手段を更に備え、前記
    次段の処理とは前記出音手段により発せられる音声のボ
    リュームの決定であることを特徴とする請求項1項記載
    の脳波による制御装置。
  6. 【請求項6】 照明手段を更に備え、前記次段の処理と
    は前記照明手段による明るさの決定であることを特徴と
    する請求項5項記載の脳波による制御装置。
  7. 【請求項7】 画面上で車両を走行させるゲーム装置で
    あって、 脳波信号を入力する脳波入力手段と、 該入力手段により入力された脳波信号の周波数成分別の
    スペクトルを算出する算出手段と、 該算出手段により算出された周波数別のスペクトルのう
    ち、最大値を有する周波数成分を判定する判定手段と、 前記車両の走行状態を指示する指示手段と、 前記判定手段による判定結果と前記指示手段によリ指示
    される走行状態とに基づいて前記画面上における前記車
    両の状態を更新し、新たな画像を生成する生成手段と、 該生成手段により生成された画像を表示する手段と、を
    備えることを特徴とするゲーム装置。
  8. 【請求項8】 脳波信号を入力する脳波入力手段と、 該入力手段により入力された脳波信号の周波数成分別の
    スペクトルを算出する算出手段と、 該算出手段により算出された周波数別のスペクトルのう
    ち、最大値を有する周波数成分を判定する判定手段と、 該判定手段による判定結果に基づいて音量を決定する決
    定手段と、 該決定手段により決定された音量で音声を発する手段
    と、を備えることを特徴とする覚醒装置。
  9. 【請求項9】 脳波信号を入力する脳波入力手段と、 該入力手段により入力された脳波信号の周波数成分別の
    スペクトルを算出する算出手段と、 該算出手段により算出された周波数別のスペクトルのう
    ち、最大値を有する周波数成分を判定する判定手段と、 該判定手段による判定結果に基づいて明るさを決定する
    決定手段と、 該決定手段により決定された明るさで光を発する手段
    と、を備えることを特徴とする照明装置。
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