JPH07113067A - 感熱性粘着ラベル - Google Patents
感熱性粘着ラベルInfo
- Publication number
- JPH07113067A JPH07113067A JP5259695A JP25969593A JPH07113067A JP H07113067 A JPH07113067 A JP H07113067A JP 5259695 A JP5259695 A JP 5259695A JP 25969593 A JP25969593 A JP 25969593A JP H07113067 A JPH07113067 A JP H07113067A
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- JP
- Japan
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- heat
- label
- sensitive adhesive
- agent
- sensitive tacky
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Abstract
(57)【要約】
【目的】常温水あるいは冷水に長時間浸水させても脱落
することなく、熱溶媒中に浸漬して容易に自己剥離する
感熱性粘着ラベルを提供する。 【構成】少なくともラベル基材1の裏面に感熱性粘着剤
層3を設けてなる感熱性粘着ラベルにおいて、前記感熱
性粘着剤層が、高分子材料と固体可塑剤と軟化点が10
0℃以下の粘着付与剤からなる感熱性粘着組成物に、膨
張開始温度が60〜120℃の熱膨張剤4と、ケン化度
が95モル%以上のポリビニルアルコール5と、架橋剤
又は硬化剤とを添加したものからなることを特徴とす
る。
することなく、熱溶媒中に浸漬して容易に自己剥離する
感熱性粘着ラベルを提供する。 【構成】少なくともラベル基材1の裏面に感熱性粘着剤
層3を設けてなる感熱性粘着ラベルにおいて、前記感熱
性粘着剤層が、高分子材料と固体可塑剤と軟化点が10
0℃以下の粘着付与剤からなる感熱性粘着組成物に、膨
張開始温度が60〜120℃の熱膨張剤4と、ケン化度
が95モル%以上のポリビニルアルコール5と、架橋剤
又は硬化剤とを添加したものからなることを特徴とす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス瓶、プラスチッ
クボトル等の容器、あるいはその他の物品等の被着体に
貼着して使用し、被着体から粘着ラベルを剥離して被着
体の回収、再利用を図るための粘着ラベルに関し、特に
加熱処理にて粘着性を付与するタイプの感熱性粘着ラベ
ルに関する。
クボトル等の容器、あるいはその他の物品等の被着体に
貼着して使用し、被着体から粘着ラベルを剥離して被着
体の回収、再利用を図るための粘着ラベルに関し、特に
加熱処理にて粘着性を付与するタイプの感熱性粘着ラベ
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】感熱性粘着ラベルは、ラベル基材(シー
ト状基材)の表面に、絵柄、文字、記号等の表示が印刷
等によって設けられており、その裏面に感熱性粘着組成
物を用いて塗工処理した感熱性粘着剤層が設けられてい
るものである。
ト状基材)の表面に、絵柄、文字、記号等の表示が印刷
等によって設けられており、その裏面に感熱性粘着組成
物を用いて塗工処理した感熱性粘着剤層が設けられてい
るものである。
【0003】感熱性粘着組成物については既に知られて
いて、例えば「接着便覧」第12版第131頁(高分子
刊行会昭和55年発行)に記載されている。感熱性粘着
組成物の基本的な組成は、高分子材料、粘着付与剤、固
体可塑剤からなり、常温では粘着性がないが加熱によっ
て粘着性が生じて、それが冷却後もかなりの期間持続す
るような接着剤(粘着剤)をいう。通常、この粘着剤の
乾燥塗膜はタックがなく、剥離紙が不要である。
いて、例えば「接着便覧」第12版第131頁(高分子
刊行会昭和55年発行)に記載されている。感熱性粘着
組成物の基本的な組成は、高分子材料、粘着付与剤、固
体可塑剤からなり、常温では粘着性がないが加熱によっ
て粘着性が生じて、それが冷却後もかなりの期間持続す
るような接着剤(粘着剤)をいう。通常、この粘着剤の
乾燥塗膜はタックがなく、剥離紙が不要である。
【0004】ここで前記高分子材料は、接着力を与える
成分であり、例えば、ポリ酢酸ビニル、コポリエチレン
−酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル系、ポリ塩化ビ
ニル系、天然ゴム、合成ゴム、コポリ酢酸ビニル−アク
リル酸エステル、ポリエステル系、ポリウレタン系の高
分子化合物類が使用される。
成分であり、例えば、ポリ酢酸ビニル、コポリエチレン
−酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル系、ポリ塩化ビ
ニル系、天然ゴム、合成ゴム、コポリ酢酸ビニル−アク
リル酸エステル、ポリエステル系、ポリウレタン系の高
分子化合物類が使用される。
【0005】また、前記固体可塑剤は、常温では固体で
あって、その融点以上に加熱されると溶融し、前記高分
子材料や粘着付与剤を膨潤・溶解して、粘・接着性を発
現させる。そして、一旦溶融した後はなかなか結晶化し
ないので、熱活性化後の粘着保持時間を長くとることが
でき、例えば、フタル酸ジフェニル、フタル酸ジヘキス
ル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ジヒドロアビ
エチル、イソフタル酸ジメチル、安息香酸スクロール、
ジ安息香酸エチレングリコール、トリ安息香酸トリメチ
ロールエタン、トリ安息香酸グリセリド、テトラ安息香
酸ペンタエリエット、オクタ酢酸スクロール、クエン酸
トリシクロヘキシルN−シクロヘキシル−P−トルエン
スルホンアミド等の常温で固体の有機化合物が使用され
る。
あって、その融点以上に加熱されると溶融し、前記高分
子材料や粘着付与剤を膨潤・溶解して、粘・接着性を発
現させる。そして、一旦溶融した後はなかなか結晶化し
ないので、熱活性化後の粘着保持時間を長くとることが
でき、例えば、フタル酸ジフェニル、フタル酸ジヘキス
ル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ジヒドロアビ
エチル、イソフタル酸ジメチル、安息香酸スクロール、
ジ安息香酸エチレングリコール、トリ安息香酸トリメチ
ロールエタン、トリ安息香酸グリセリド、テトラ安息香
酸ペンタエリエット、オクタ酢酸スクロール、クエン酸
トリシクロヘキシルN−シクロヘキシル−P−トルエン
スルホンアミド等の常温で固体の有機化合物が使用され
る。
【0006】また、前記粘着付与剤は、加熱により活性
化された際に粘着性を増強するための成分であり、例え
ば、ロジン誘導体、テルペン樹脂系、石油樹脂系、フェ
ノール樹脂系、キシレン樹脂系等の樹脂類が使用され
る。
化された際に粘着性を増強するための成分であり、例え
ば、ロジン誘導体、テルペン樹脂系、石油樹脂系、フェ
ノール樹脂系、キシレン樹脂系等の樹脂類が使用され
る。
【0007】このような、高分子材料、粘着付与剤、固
体可塑剤を基本成分とする感熱性粘着剤を、紙やフィル
ム等の基材に、少なくとも片面に塗布、乾燥することに
より感熱性粘着シートを製造し、それを適宜ラベル形状
の小切れ状に打抜断裁することによって感熱性粘着ラベ
ルを製造するものである。
体可塑剤を基本成分とする感熱性粘着剤を、紙やフィル
ム等の基材に、少なくとも片面に塗布、乾燥することに
より感熱性粘着シートを製造し、それを適宜ラベル形状
の小切れ状に打抜断裁することによって感熱性粘着ラベ
ルを製造するものである。
【0008】この感熱性粘着ラベルは、加熱して粘着剤
層を活性化することによって粘着性を付与した後に、例
えばガラス板、ステンレス板、ポリエチレン板、ポリエ
ステルフィルム等、あるいは、ガラス瓶、プラスチック
ボトル等の各種容器、その他物品等の被着体に貼着され
る。
層を活性化することによって粘着性を付与した後に、例
えばガラス板、ステンレス板、ポリエチレン板、ポリエ
ステルフィルム等、あるいは、ガラス瓶、プラスチック
ボトル等の各種容器、その他物品等の被着体に貼着され
る。
【0009】しかし、この感熱性粘着ラベルをこれらの
被着体から剥離するような場合、特に被着体を再利用す
る等の目的で剥離する場合には、その被着体によって接
着強度(粘着強度)に格差はあるものの、粘着剤層が被
着体側にしっかり転着して残ってしまってきれいに剥離
されず、被着体に残存した粘着剤を除去するのに多大な
労力を要したり、あるいはラベル基材の破断等を生じて
容易に剥離することが困難であった。また、粘着物を熱
溶媒中(例えば、水やアルコール、NaOH水溶液等)
に浸漬しても、容易に短時間で自己剥離(外力なしでラ
ベル自身が剥離)せず、従来の感熱性粘着シートはその
ような自己剥離機能を備えていなかった。
被着体から剥離するような場合、特に被着体を再利用す
る等の目的で剥離する場合には、その被着体によって接
着強度(粘着強度)に格差はあるものの、粘着剤層が被
着体側にしっかり転着して残ってしまってきれいに剥離
されず、被着体に残存した粘着剤を除去するのに多大な
労力を要したり、あるいはラベル基材の破断等を生じて
容易に剥離することが困難であった。また、粘着物を熱
溶媒中(例えば、水やアルコール、NaOH水溶液等)
に浸漬しても、容易に短時間で自己剥離(外力なしでラ
ベル自身が剥離)せず、従来の感熱性粘着シートはその
ような自己剥離機能を備えていなかった。
【0010】また、常温水あるいは冷水に長時間浸水さ
せるとラベルが脱落してしまい、耐水性がなかった。
せるとラベルが脱落してしまい、耐水性がなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの様な問題
点に着目してなされたものであって、その課題とすると
ころは、被着体に粘着された感熱性粘着ラベルを、水性
の熱溶媒中(例えば、水やアルコール、NaOH水溶液
等)に浸漬して容易に粘着剤層を溶解させ、ラベル基材
を容易に自己剥離(外力なしでラベル自身が剥離)さ
せ、粘着ラベルの自己剥離時に被着体への粘着剤の転着
残留をなくすことにあり、一方、常温水あるいは冷水に
長時間浸水させても脱落しない感熱性粘着ラベルを提供
することにある。
点に着目してなされたものであって、その課題とすると
ころは、被着体に粘着された感熱性粘着ラベルを、水性
の熱溶媒中(例えば、水やアルコール、NaOH水溶液
等)に浸漬して容易に粘着剤層を溶解させ、ラベル基材
を容易に自己剥離(外力なしでラベル自身が剥離)さ
せ、粘着ラベルの自己剥離時に被着体への粘着剤の転着
残留をなくすことにあり、一方、常温水あるいは冷水に
長時間浸水させても脱落しない感熱性粘着ラベルを提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明はこの課題を解決
するため、少なくともラベル基材の裏面に感熱性粘着剤
層を設けてなる感熱性粘着ラベルにおいて、前記感熱性
粘着剤層が、高分子材料と固体可塑剤と軟化点が100
℃以下の粘着付与剤からなる感熱性粘着組成物に、膨張
開始温度が60〜120℃の熱膨張剤と、ケン化度が9
5モル%以上のポリビニルアルコールと、架橋剤又は硬
化剤とを添加したものからなることを特徴とする感熱性
粘着ラベルを提供する。
するため、少なくともラベル基材の裏面に感熱性粘着剤
層を設けてなる感熱性粘着ラベルにおいて、前記感熱性
粘着剤層が、高分子材料と固体可塑剤と軟化点が100
℃以下の粘着付与剤からなる感熱性粘着組成物に、膨張
開始温度が60〜120℃の熱膨張剤と、ケン化度が9
5モル%以上のポリビニルアルコールと、架橋剤又は硬
化剤とを添加したものからなることを特徴とする感熱性
粘着ラベルを提供する。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。図1に本
発明の感熱性粘着ラベルの断面の構成の一例を示す。ラ
ベル基材1の表面に、絵柄、文字、記号等の表示層2が
印刷等によって形成され、ラベル基材1裏面に、高分子
材料と固体可塑剤と粘着付与剤とからなる感熱性粘着組
成物に、膨張開始温度が60〜120℃の熱膨張剤4
と、95モル%以上ケン化されたポリビニルアルコール
5と、架橋剤又は硬化剤とを添加した感熱性粘着剤層3
が施されている。
発明の感熱性粘着ラベルの断面の構成の一例を示す。ラ
ベル基材1の表面に、絵柄、文字、記号等の表示層2が
印刷等によって形成され、ラベル基材1裏面に、高分子
材料と固体可塑剤と粘着付与剤とからなる感熱性粘着組
成物に、膨張開始温度が60〜120℃の熱膨張剤4
と、95モル%以上ケン化されたポリビニルアルコール
5と、架橋剤又は硬化剤とを添加した感熱性粘着剤層3
が施されている。
【0014】ラベル基材1としては、紙、プラスチック
フィルム等、あるいはそれらの複合材からなるシート
材、テープ材等適宜用いることができる。また、ラベル
基材1の表面には印刷等によって適宜絵柄、文字、記号
等による表示層を適宜施す。
フィルム等、あるいはそれらの複合材からなるシート
材、テープ材等適宜用いることができる。また、ラベル
基材1の表面には印刷等によって適宜絵柄、文字、記号
等による表示層を適宜施す。
【0015】前記構成からなる感熱性粘着剤をラベル裏
面に塗工し、乾燥処理することによって感熱性粘着剤層
を設ける。これを加熱活性化処理することによって感熱
性粘着剤層3に粘着性を付与した後に、適宜容器、その
他物品(被着体)に貼着して使用する。
面に塗工し、乾燥処理することによって感熱性粘着剤層
を設ける。これを加熱活性化処理することによって感熱
性粘着剤層3に粘着性を付与した後に、適宜容器、その
他物品(被着体)に貼着して使用する。
【0016】本発明における感熱性粘着剤層の高分子材
料、固体可塑剤は、従来よりのものが使用可能である
が、粘着付与剤は、軟化点が100℃以下のものを用い
る。粘着付与剤の軟化点が100℃より低いと、初期接
着力および永久接着力が強いが、洗瓶工程において、ガ
ラス瓶やプラスチックボトル等の容器、あるいはその他
の物品等の被着体に貼着されたラベルは、粘着剤層で凝
集破壊したり転着したりしてしまう。
料、固体可塑剤は、従来よりのものが使用可能である
が、粘着付与剤は、軟化点が100℃以下のものを用い
る。粘着付与剤の軟化点が100℃より低いと、初期接
着力および永久接着力が強いが、洗瓶工程において、ガ
ラス瓶やプラスチックボトル等の容器、あるいはその他
の物品等の被着体に貼着されたラベルは、粘着剤層で凝
集破壊したり転着したりしてしまう。
【0017】そこで、95モル%以上ケン化されたポリ
ビニルアルコールを用いれば、被着体に粘着剤を残すこ
となくラベルが剥離する。従って、粘着剤は被着体に残
らない。また、常温水中で95モル%以上ケン化された
ポリビニルアルコールは溶解しにくいことから、耐水試
験への影響は少ない。
ビニルアルコールを用いれば、被着体に粘着剤を残すこ
となくラベルが剥離する。従って、粘着剤は被着体に残
らない。また、常温水中で95モル%以上ケン化された
ポリビニルアルコールは溶解しにくいことから、耐水試
験への影響は少ない。
【0018】熱膨張剤としては、芯物質を外殻物質のポ
リマーが封じ込んだもので、温度を上げると内包された
芯物質がガス化し、熱膨張剤自身が風船玉のごとく膨れ
上がるものである。外殻物質としては、無機系と有機系
とに区分され、その代表的なものは、ガラス、シリカ、
シラン、カーボン、フェノール、塩化ビニリデン、塩化
ビニリデン・アクリロニトリルコポリマー、アルミナ、
ジリコニアなどがある。内包された芯物質としては、例
えば、イソブタン、プロパン等の炭化水素があり、ま
た、重炭酸ソーダ、アゾビスイソブチロニトリル、炭酸
アンモニウム等の発泡剤を使用しても良い。
リマーが封じ込んだもので、温度を上げると内包された
芯物質がガス化し、熱膨張剤自身が風船玉のごとく膨れ
上がるものである。外殻物質としては、無機系と有機系
とに区分され、その代表的なものは、ガラス、シリカ、
シラン、カーボン、フェノール、塩化ビニリデン、塩化
ビニリデン・アクリロニトリルコポリマー、アルミナ、
ジリコニアなどがある。内包された芯物質としては、例
えば、イソブタン、プロパン等の炭化水素があり、ま
た、重炭酸ソーダ、アゾビスイソブチロニトリル、炭酸
アンモニウム等の発泡剤を使用しても良い。
【0019】膨張開始温度の調整については、外殻物質
と芯物質の組合せを変えることによりできる。これらの
熱膨張剤の粒径は1〜100μmの範囲が好ましく、特
に5〜30μmの範囲が適している。また、膨張開始温
度は60〜120℃の範囲とし、特に80〜100℃の
範囲が適している。熱膨張剤の膨張開始温度が60℃未
満であると、感熱性粘着剤を熱活性させラベルを貼着す
る工程の際、膨張剤が大きく膨らんでしまい、接着力が
低下してしまう。また、120℃より高いと洗瓶工程に
おいて、ラベルの剥離時間が長くなってしまう。
と芯物質の組合せを変えることによりできる。これらの
熱膨張剤の粒径は1〜100μmの範囲が好ましく、特
に5〜30μmの範囲が適している。また、膨張開始温
度は60〜120℃の範囲とし、特に80〜100℃の
範囲が適している。熱膨張剤の膨張開始温度が60℃未
満であると、感熱性粘着剤を熱活性させラベルを貼着す
る工程の際、膨張剤が大きく膨らんでしまい、接着力が
低下してしまう。また、120℃より高いと洗瓶工程に
おいて、ラベルの剥離時間が長くなってしまう。
【0020】95モル%以上ケン化されたポリビニルア
ルコールは、常温水に24時間浸漬しても溶解度がわず
か30%と低いが、80℃温水に2時間浸漬すると溶解
度は100%となる。また、80℃の3%苛性ソーダ水
に2時間浸漬すると溶解度は90%となる。
ルコールは、常温水に24時間浸漬しても溶解度がわず
か30%と低いが、80℃温水に2時間浸漬すると溶解
度は100%となる。また、80℃の3%苛性ソーダ水
に2時間浸漬すると溶解度は90%となる。
【0021】本発明における架橋剤又は硬化剤は、2以
上のエポキシ基あるいは2以上のイソシアネート基を有
する化合物であり、基材シートとの密着性を上げ、且
つ、耐水性を上げるために添加される。感熱性粘着剤に
含有された架橋剤又は硬化剤は、基材に塗工された状態
では反応が進みにくいが、加熱処理することにより感熱
性粘着剤層を活性化すると、架橋剤又は硬化剤が感熱性
粘着樹脂中の水酸基やカルボキシル基と著しく反応しは
じめ耐水性が向上する。
上のエポキシ基あるいは2以上のイソシアネート基を有
する化合物であり、基材シートとの密着性を上げ、且
つ、耐水性を上げるために添加される。感熱性粘着剤に
含有された架橋剤又は硬化剤は、基材に塗工された状態
では反応が進みにくいが、加熱処理することにより感熱
性粘着剤層を活性化すると、架橋剤又は硬化剤が感熱性
粘着樹脂中の水酸基やカルボキシル基と著しく反応しは
じめ耐水性が向上する。
【0022】本発明における感熱性粘着組成物におい
て、高分子材料、固体可塑剤、粘着付与性、熱膨張剤
4、ポリビニールアルコール、架橋剤又は硬化剤の好ま
しい配合比は、高分子材料100重量部に対して、固体
可塑剤が30〜300重量部、粘着付与剤が20〜15
0重量部、熱膨張剤が0.1〜50重量部、ポリビニル
アルコールが1〜100重量部、架橋剤又は硬化剤が
1.0〜90重量部であるが、これに限定されるもので
はない。また、必要に応じて、防腐剤、分散剤、消泡剤
等を添加しても良い。
て、高分子材料、固体可塑剤、粘着付与性、熱膨張剤
4、ポリビニールアルコール、架橋剤又は硬化剤の好ま
しい配合比は、高分子材料100重量部に対して、固体
可塑剤が30〜300重量部、粘着付与剤が20〜15
0重量部、熱膨張剤が0.1〜50重量部、ポリビニル
アルコールが1〜100重量部、架橋剤又は硬化剤が
1.0〜90重量部であるが、これに限定されるもので
はない。また、必要に応じて、防腐剤、分散剤、消泡剤
等を添加しても良い。
【0023】図2に本発明の感熱性粘着ラベルを被着体
に貼着した状態の断面の構成の一例を示す。感熱性粘着
ラベルを被着体6上に載置し、ラベルの上側より、例え
ば100℃以上の温度で数秒間だけ加熱処理(加熱量
R)する.これにより、感熱性粘着剤層3が活性化して
粘着性を得、ラベルを被着体5面に貼着させる。
に貼着した状態の断面の構成の一例を示す。感熱性粘着
ラベルを被着体6上に載置し、ラベルの上側より、例え
ば100℃以上の温度で数秒間だけ加熱処理(加熱量
R)する.これにより、感熱性粘着剤層3が活性化して
粘着性を得、ラベルを被着体5面に貼着させる。
【0024】次に感熱性粘着ラベルの剥離方法を図3に
示す。図3(a)に示すように、被着体6に貼着した感
熱性粘着ラベルを、60℃以上に加熱された水性溶媒w
(水、アルコール類)中に数分間浸漬する。この水性溶
媒熱によって、感熱性粘着剤層3に含まれる膨張しきれ
ていない熱膨張剤4が熱膨張して、感熱性粘着剤層3内
に膨張空間が形成される。水性溶媒wは、膨張空間を通
って感熱性粘着剤層3全体に進入し、感熱性粘着剤層3
の溶解を促進し、進入した水性溶媒wによって直ちに溶
解を開始して、剥離しやすい状態になり、(b)に示す
ように数分間で自己剥離をする。
示す。図3(a)に示すように、被着体6に貼着した感
熱性粘着ラベルを、60℃以上に加熱された水性溶媒w
(水、アルコール類)中に数分間浸漬する。この水性溶
媒熱によって、感熱性粘着剤層3に含まれる膨張しきれ
ていない熱膨張剤4が熱膨張して、感熱性粘着剤層3内
に膨張空間が形成される。水性溶媒wは、膨張空間を通
って感熱性粘着剤層3全体に進入し、感熱性粘着剤層3
の溶解を促進し、進入した水性溶媒wによって直ちに溶
解を開始して、剥離しやすい状態になり、(b)に示す
ように数分間で自己剥離をする。
【0025】また、感熱性粘着剤が被着体に残っても感
熱性粘着剤中に含まれる95モル%以上ケン化されたポ
リビニルアルコールが加熱された水性溶媒に溶解するた
め、被着体から感熱性粘着剤は溶解脱落する。
熱性粘着剤中に含まれる95モル%以上ケン化されたポ
リビニルアルコールが加熱された水性溶媒に溶解するた
め、被着体から感熱性粘着剤は溶解脱落する。
【0026】
【作用】以上に示したように本発明の感熱性粘着ラベル
は、60℃以上の水性の加熱溶媒中に1〜数分間浸漬し
た際において、ラベル基材1裏面の該感熱性粘着剤層3
は熱膨張剤4の膨張する方向に伸びて、被着体6に対し
て例えば外側にカールしながら自己剥離するものであ
る。また、架橋剤又は硬化剤が、感熱性粘着剤中の水酸
基やカルボキシル基がと反応するため、水と反応する官
能基が少なくなり、耐水性が上昇する。これによりラベ
ルが常温水あるいは冷水に長時間浸水されても脱落しな
くなる。
は、60℃以上の水性の加熱溶媒中に1〜数分間浸漬し
た際において、ラベル基材1裏面の該感熱性粘着剤層3
は熱膨張剤4の膨張する方向に伸びて、被着体6に対し
て例えば外側にカールしながら自己剥離するものであ
る。また、架橋剤又は硬化剤が、感熱性粘着剤中の水酸
基やカルボキシル基がと反応するため、水と反応する官
能基が少なくなり、耐水性が上昇する。これによりラベ
ルが常温水あるいは冷水に長時間浸水されても脱落しな
くなる。
【0027】
【実施例】高分子材料としてアクリル酸エステル共重合
物の水性エマルジョン(固形分)100重量部と、粘着
付与剤としてロジンエステルの水性エマルジョン(軟化
点120℃)(固形分)100重量部と、固体可塑剤と
してフタル酸ジシクロヘキシル水性分散体(融点64
℃)(固形分)100重量部と、熱膨張剤(粒径10〜
20μm、膨張開始温度80℃)として外殻物質:塩化
ビニリデン・アクリロニトリルコポリマー、芯物質 :
イソブタンを用いた熱膨張剤(固形分)10重量部と、
95モル%以上ケン化されたポリビニルアルコール(固
形分)15重量部と、架橋剤又は硬化剤としてビスフェ
ノールA系エポキシ樹脂(固形分)5重量部、これらを
固形分濃度50%の低級アルコール溶媒を用いて混合し
て、水性樹脂分散体(エマルジョン)を呈する感熱性粘
着組成物を調整した。
物の水性エマルジョン(固形分)100重量部と、粘着
付与剤としてロジンエステルの水性エマルジョン(軟化
点120℃)(固形分)100重量部と、固体可塑剤と
してフタル酸ジシクロヘキシル水性分散体(融点64
℃)(固形分)100重量部と、熱膨張剤(粒径10〜
20μm、膨張開始温度80℃)として外殻物質:塩化
ビニリデン・アクリロニトリルコポリマー、芯物質 :
イソブタンを用いた熱膨張剤(固形分)10重量部と、
95モル%以上ケン化されたポリビニルアルコール(固
形分)15重量部と、架橋剤又は硬化剤としてビスフェ
ノールA系エポキシ樹脂(固形分)5重量部、これらを
固形分濃度50%の低級アルコール溶媒を用いて混合し
て、水性樹脂分散体(エマルジョン)を呈する感熱性粘
着組成物を調整した。
【0028】その後、この感熱性粘着組成物を、25μ
mのポリエステルフィルムのラベル基材の片面に塗工し
て45℃で2分間乾燥させ、該ラベル基材の片面に18
μm膜厚の感熱性粘着剤層を有する感熱性粘着ラベルを
作成した。
mのポリエステルフィルムのラベル基材の片面に塗工し
て45℃で2分間乾燥させ、該ラベル基材の片面に18
μm膜厚の感熱性粘着剤層を有する感熱性粘着ラベルを
作成した。
【0029】<比較例>架橋剤又は硬化剤を添加しない
以外は、実施例1と同様にして感熱性粘着ラベルを作成
した。
以外は、実施例1と同様にして感熱性粘着ラベルを作成
した。
【0030】<常温水浸漬>実施例、比較例の感熱性粘
着ラベルを50mm×100mmサイズにし、ガラス板
に貼合せて貼着物を得、該貼着物を25℃の水中に、4
8時間浸漬させてラベル基材の剥離の有無を観察したと
ころ、実施例では剥離脱落しなかったものの、比較例で
は3時間で脱落してしまった。
着ラベルを50mm×100mmサイズにし、ガラス板
に貼合せて貼着物を得、該貼着物を25℃の水中に、4
8時間浸漬させてラベル基材の剥離の有無を観察したと
ころ、実施例では剥離脱落しなかったものの、比較例で
は3時間で脱落してしまった。
【0031】
【発明の効果】以上に示したように、本発明の感熱性粘
着ラベルは、熱活性化して被着体(例えば、ガラス板、
ステンレス板、ポリエステルフィルム等)に貼着し、冷
水や常温水あるいはその他冷却した叉は常温の水性溶媒
に対しては耐剥離性があるが、60℃以上の水性の熱溶
媒中(例えば、水、アルコール、NaOH水溶液等)に
浸漬することによって容易に自己剥離でき、粘着剤の被
着体に対する転着残りがない等の効果がある。
着ラベルは、熱活性化して被着体(例えば、ガラス板、
ステンレス板、ポリエステルフィルム等)に貼着し、冷
水や常温水あるいはその他冷却した叉は常温の水性溶媒
に対しては耐剥離性があるが、60℃以上の水性の熱溶
媒中(例えば、水、アルコール、NaOH水溶液等)に
浸漬することによって容易に自己剥離でき、粘着剤の被
着体に対する転着残りがない等の効果がある。
【0032】
【図1】本発明の感熱性粘着ラベルの一実施例の断面の
構成を示す説明図である。
構成を示す説明図である。
【図2】本発明の感熱性粘着ラベルの一実施例を被着体
に貼着した状態の断面の構成を示す説明図である。
に貼着した状態の断面の構成を示す説明図である。
【図3】本発明の感熱性粘着ラベルの一実施例を60℃
以上の水性溶媒に浸漬して剥離する工程の状態を示す説
明図である。
以上の水性溶媒に浸漬して剥離する工程の状態を示す説
明図である。
1…ラベル基材 2…表示層 3…感熱性粘着剤層 4…熱膨張剤 5…ポリビニールアルコール 6…被着
体 R…加熱量 w…水性溶媒
体 R…加熱量 w…水性溶媒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/26 8413−4F 27/30 A 8115−4F C09J 11/02 JAQ G09F 3/10 C 7323−5G (72)発明者 今井 ゆか 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】少なくともラベル基材の裏面に感熱性粘着
剤層を設けてなる感熱性粘着ラベルにおいて、前記感熱
性粘着剤層が、高分子材料と固体可塑剤と軟化点が10
0℃以下の粘着付与剤からなる感熱性粘着組成物に、膨
張開始温度が60〜120℃の熱膨張剤と、ケン化度が
95モル%以上のポリビニルアルコールと、架橋剤又は
硬化剤とを添加したものからなることを特徴とする感熱
性粘着ラベル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5259695A JPH07113067A (ja) | 1993-10-18 | 1993-10-18 | 感熱性粘着ラベル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5259695A JPH07113067A (ja) | 1993-10-18 | 1993-10-18 | 感熱性粘着ラベル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07113067A true JPH07113067A (ja) | 1995-05-02 |
Family
ID=17337645
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5259695A Pending JPH07113067A (ja) | 1993-10-18 | 1993-10-18 | 感熱性粘着ラベル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07113067A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997012010A1 (en) * | 1995-09-25 | 1997-04-03 | Kao Corporation | Delayed-tack adhesive composition |
JP2017173562A (ja) * | 2016-03-24 | 2017-09-28 | 株式会社トッパンTdkレーベル | 加熱剥離型粘着ラベル |
WO2022210215A1 (ja) | 2021-03-30 | 2022-10-06 | 日東電工株式会社 | 積層シート処理方法および積層シート処理装置 |
WO2022210216A1 (ja) | 2021-03-30 | 2022-10-06 | 日東電工株式会社 | 粘着テープ処理方法および粘着テープ処理装置 |
-
1993
- 1993-10-18 JP JP5259695A patent/JPH07113067A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997012010A1 (en) * | 1995-09-25 | 1997-04-03 | Kao Corporation | Delayed-tack adhesive composition |
US6080480A (en) * | 1995-09-25 | 2000-06-27 | Toyo Ink Manufacturing Co., Ltd. | Delayed-tack adhesive composition |
JP2017173562A (ja) * | 2016-03-24 | 2017-09-28 | 株式会社トッパンTdkレーベル | 加熱剥離型粘着ラベル |
WO2022210215A1 (ja) | 2021-03-30 | 2022-10-06 | 日東電工株式会社 | 積層シート処理方法および積層シート処理装置 |
WO2022210216A1 (ja) | 2021-03-30 | 2022-10-06 | 日東電工株式会社 | 粘着テープ処理方法および粘着テープ処理装置 |
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