JPH07119834B2 - 放射性物質で汚染された表面の汚染物質除去方法 - Google Patents
放射性物質で汚染された表面の汚染物質除去方法Info
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- JPH07119834B2 JPH07119834B2 JP61278927A JP27892786A JPH07119834B2 JP H07119834 B2 JPH07119834 B2 JP H07119834B2 JP 61278927 A JP61278927 A JP 61278927A JP 27892786 A JP27892786 A JP 27892786A JP H07119834 B2 JPH07119834 B2 JP H07119834B2
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Description
【発明の詳細な説明】 発明の背景 放射性元素含有沈着物が原子炉の冷却系内にしばしば形
成される。冷却系を安全に維持及び補修するために、こ
れらの放射性元素含有沈着物を除去することが必要であ
る。例えば、これはアルカリ過マンガン酸塩の酸化性溶
液を使用し、次にシュウ酸、クエン酸、及びエチレンジ
アミン四酢酸(EDTA)の汚染物質除去溶液を使用するこ
とによって行なうことができる。これらの溶液は沈着物
中の放射性金属イオン及び他のイオンを可溶化する。溶
液は冷却系とイオン交換樹脂の間を循環し、イオン交換
樹脂で溶液からイオンが除去される。
成される。冷却系を安全に維持及び補修するために、こ
れらの放射性元素含有沈着物を除去することが必要であ
る。例えば、これはアルカリ過マンガン酸塩の酸化性溶
液を使用し、次にシュウ酸、クエン酸、及びエチレンジ
アミン四酢酸(EDTA)の汚染物質除去溶液を使用するこ
とによって行なうことができる。これらの溶液は沈着物
中の放射性金属イオン及び他のイオンを可溶化する。溶
液は冷却系とイオン交換樹脂の間を循環し、イオン交換
樹脂で溶液からイオンが除去される。
多くの有効な汚染物質除去溶液及び酸化溶液が見出され
ているが、沈着物を容易に除去し、安価で、また廃棄物
の体積が少ない(例えば、使用済みイオン交換樹脂)改
良された溶液が常に要求されている。また、沈着物を除
去するための原子炉の停止時間は非常に高価であるため
に、冷却系をより迅速に洗浄することができる溶液は経
費を大幅に抑制することができる。
ているが、沈着物を容易に除去し、安価で、また廃棄物
の体積が少ない(例えば、使用済みイオン交換樹脂)改
良された溶液が常に要求されている。また、沈着物を除
去するための原子炉の停止時間は非常に高価であるため
に、冷却系をより迅速に洗浄することができる溶液は経
費を大幅に抑制することができる。
原子力工業における他の問題は蒸気発生器の有効寿命末
期における該寿命発生器の廃棄である。蒸気発生器は高
い放射能を有するために、放射線の逸出を防止するため
に蒸気発生器の周囲に放射能封込建築物を構築する必要
がある。汚染物質除去溶液は上述の蒸気発生器の放射能
を放射能封込建築物を必要としないレベルにまで減少さ
せるためには有効でなかった。
期における該寿命発生器の廃棄である。蒸気発生器は高
い放射能を有するために、放射線の逸出を防止するため
に蒸気発生器の周囲に放射能封込建築物を構築する必要
がある。汚染物質除去溶液は上述の蒸気発生器の放射能
を放射能封込建築物を必要としないレベルにまで減少さ
せるためには有効でなかった。
原子力工業における更に他の問題は核燃料の採鉱、処理
/再処理及び製造の際に生ずる。装置が放射能で汚染さ
れてくるばかりでなく、汚染物質はウラン及びプルトニ
ウムを含有し、これらを汚染された装置から迅速且つ安
価に回収することができれば核燃料を製造する際に使用
することができる。
/再処理及び製造の際に生ずる。装置が放射能で汚染さ
れてくるばかりでなく、汚染物質はウラン及びプルトニ
ウムを含有し、これらを汚染された装置から迅速且つ安
価に回収することができれば核燃料を製造する際に使用
することができる。
発明の概要 我々はセリウム酸と無機酸の錯化合物溶液が特定の臨界
濃度範囲で原子炉の冷却系から沈着物を除去するために
非常に有効であることを見出した。この溶液は非常に有
効であり、事実、この溶液のみで冷却系内の放射能を少
なくとも97%除去することができ、別個の酸化溶液及び
汚染物質除去溶液の使用する必要性がなくなる。また、
我々は該溶液が特別に構築された放射能封込建築物中へ
の使用済み蒸気発生器の貯蔵を必要としない程度に使用
済み蒸気発生器の沈着物から放射能を除去できることを
見出した;更に、使用済み蒸気発生器はその開口部を溶
接により封止すれば外界に安全に貯蔵することができ
る。
濃度範囲で原子炉の冷却系から沈着物を除去するために
非常に有効であることを見出した。この溶液は非常に有
効であり、事実、この溶液のみで冷却系内の放射能を少
なくとも97%除去することができ、別個の酸化溶液及び
汚染物質除去溶液の使用する必要性がなくなる。また、
我々は該溶液が特別に構築された放射能封込建築物中へ
の使用済み蒸気発生器の貯蔵を必要としない程度に使用
済み蒸気発生器の沈着物から放射能を除去できることを
見出した;更に、使用済み蒸気発生器はその開口部を溶
接により封止すれば外界に安全に貯蔵することができ
る。
また、我々はセリウム酸溶液を循環させる場合に、セリ
ウムを酸化することによってセリウム酸溶液を連続的に
再生することができることを見出した。更に、我々は循
環する溶液の放射能がコバルトのような放射性金属カチ
オン類を除去する水素型陽イオン交換樹脂塔に循環する
溶液を通すことによって低減できることを見出した。こ
れは前記溶液が他の方法より非常に多量の放射性沈着物
を酸化及び除去できるものである。また、該溶液は処理
しなければならない放射性廃棄物の量を低減する。
ウムを酸化することによってセリウム酸溶液を連続的に
再生することができることを見出した。更に、我々は循
環する溶液の放射能がコバルトのような放射性金属カチ
オン類を除去する水素型陽イオン交換樹脂塔に循環する
溶液を通すことによって低減できることを見出した。こ
れは前記溶液が他の方法より非常に多量の放射性沈着物
を酸化及び除去できるものである。また、該溶液は処理
しなければならない放射性廃棄物の量を低減する。
更に、我々は存在するウランまたはプルトニウムをセリ
ウム酸溶液から抽出することによって回収することがで
きることを見出した。このようにして、他の方法では失
われるばかりでなく、超ウラン(TRU)放射性廃棄物と
して処理することが必要である少量のウランまたはプル
トニウムは今般回収することができ、核燃料を製造する
ために使用できる。
ウム酸溶液から抽出することによって回収することがで
きることを見出した。このようにして、他の方法では失
われるばかりでなく、超ウラン(TRU)放射性廃棄物と
して処理することが必要である少量のウランまたはプル
トニウムは今般回収することができ、核燃料を製造する
ために使用できる。
関連する技術 米国特許第4,162,229号明細書は原子炉の金属表面の汚
染物質を除去するためにセリウム(IV)塩の使用を開示
している。硫酸または硝酸のような酸が存在することが
できる。
染物質を除去するためにセリウム(IV)塩の使用を開示
している。硫酸または硝酸のような酸が存在することが
できる。
発明の説明 本発明の原理は加圧水型原子炉、沸騰水型原子炉及びガ
ス冷却型原子炉を包含する任意の原子炉の冷却系に適用
することができる。原子炉全体が汚染物質除去される場
合には、まず、原子炉の運転を停止する。運転の停止は
冷却材の温度を21〜93℃(70〜200゜F)に低下させるこ
とを意味する。次に、セリウム酸及び無機酸を直接冷却
水に添加する。蒸気発生器のような冷却系または核燃料
プラント装置からのような放射能で汚染された他の装置
の1部分から汚染物質を除去する場合には、装置を排水
して水溶液を造り、次に、この水溶液を装置に循環す
る。
ス冷却型原子炉を包含する任意の原子炉の冷却系に適用
することができる。原子炉全体が汚染物質除去される場
合には、まず、原子炉の運転を停止する。運転の停止は
冷却材の温度を21〜93℃(70〜200゜F)に低下させるこ
とを意味する。次に、セリウム酸及び無機酸を直接冷却
水に添加する。蒸気発生器のような冷却系または核燃料
プラント装置からのような放射能で汚染された他の装置
の1部分から汚染物質を除去する場合には、装置を排水
して水溶液を造り、次に、この水溶液を装置に循環す
る。
本発明のセリウム酸溶液は3種のセリウム酸溶液の1種
または2種以上及び前記セリウム酸溶液と錯化合物を形
成する無機酸よりなる水溶液である。この溶液に使用さ
れるセリウム酸はテトラスルファトセリウム酸[H4Ce(S
O4)4、通常硫酸セリウムと呼称される]、ヘキサスルフ
ァメートセリウム酸[H2Ce(SO3NH2)6、通常スルファミ
ン酸セリウムと呼称される]、ヘキサパークロラトセリ
ウム酸[H2Ce(ClO4)6、通常過塩素酸セリウムと呼称さ
れる]またはそれらの混合物である。3種のセリウム酸
のなかで、テトラスルファトセリウム酸は腐食が少ない
ために好適である。ヘキサパークロラトセリウム酸の使
用はこの酸溶液中に塩素が存在するために使用済み冷却
系装置の処理に限定される。ヘキサパークロラトセリウ
ム酸は酸化物を生ずることがあり、この塩化物はステン
レス鋼の応力腐食割れの原因となることがある。
または2種以上及び前記セリウム酸溶液と錯化合物を形
成する無機酸よりなる水溶液である。この溶液に使用さ
れるセリウム酸はテトラスルファトセリウム酸[H4Ce(S
O4)4、通常硫酸セリウムと呼称される]、ヘキサスルフ
ァメートセリウム酸[H2Ce(SO3NH2)6、通常スルファミ
ン酸セリウムと呼称される]、ヘキサパークロラトセリ
ウム酸[H2Ce(ClO4)6、通常過塩素酸セリウムと呼称さ
れる]またはそれらの混合物である。3種のセリウム酸
のなかで、テトラスルファトセリウム酸は腐食が少ない
ために好適である。ヘキサパークロラトセリウム酸の使
用はこの酸溶液中に塩素が存在するために使用済み冷却
系装置の処理に限定される。ヘキサパークロラトセリウ
ム酸は酸化物を生ずることがあり、この塩化物はステン
レス鋼の応力腐食割れの原因となることがある。
溶液中でセリウム酸と錯化合物を形成することができる
任意の無機酸または無機酸の混合物を使用できる。セリ
ウム酸は有機酸を酸化し、セリウム酸を浪費し、処理す
べき廃棄生成物の量を増加するために、使用する酸は無
機酸でなければならない。錯化合物を形成しない化合物
は非常に反応しにくいために、セリウム酸と錯化合物を
形成しない無機酸は適当でない。好適には、無機酸は溶
液中のセリウム酸に対応すべきである。例えば、セリウ
ム酸がテトラスルファトセリウム酸の場合には硫酸が使
用でき、セリウム酸がヘキサスルファメートセリウム酸
の場合にはスルファミン酸が使用でき、セリウム酸がヘ
キサパークロラトセリウム酸の場合には過塩素酸が使用
できる。上述のセリウム酸と無機酸の組み合わせはより
容易に錯化合物を形成し、溶液の廃棄処理中の監視し、
処理しなければならないイオンの種類が少なくなること
を意味する。対応する酸の使用が好適であるが、硝酸の
ようなセリウム酸と錯化合物を形成する他の無機酸もま
た使用できる。
任意の無機酸または無機酸の混合物を使用できる。セリ
ウム酸は有機酸を酸化し、セリウム酸を浪費し、処理す
べき廃棄生成物の量を増加するために、使用する酸は無
機酸でなければならない。錯化合物を形成しない化合物
は非常に反応しにくいために、セリウム酸と錯化合物を
形成しない無機酸は適当でない。好適には、無機酸は溶
液中のセリウム酸に対応すべきである。例えば、セリウ
ム酸がテトラスルファトセリウム酸の場合には硫酸が使
用でき、セリウム酸がヘキサスルファメートセリウム酸
の場合にはスルファミン酸が使用でき、セリウム酸がヘ
キサパークロラトセリウム酸の場合には過塩素酸が使用
できる。上述のセリウム酸と無機酸の組み合わせはより
容易に錯化合物を形成し、溶液の廃棄処理中の監視し、
処理しなければならないイオンの種類が少なくなること
を意味する。対応する酸の使用が好適であるが、硝酸の
ようなセリウム酸と錯化合物を形成する他の無機酸もま
た使用できる。
我々は最小限量の無機酸とセリウム酸が存在しない場合
には錯化合物が形成されないことを見出した。すなわ
ち、溶液中のセリウム酸と無機酸の濃度は金属表面の汚
染物質除去を行なう際に溶液の有効性に対して重要であ
るとみなされる。溶液中のセリウム酸の濃度は約0.5〜
3%とすべきである(本明細書において、%は全て溶液
の重量を基準とする重量%である)。セリウム酸が0.5
%未満であると、実質上汚染物質除去効果がなく、ま
た、セリウム酸が3%を超える必要はなく、また、更
に、汚染物質除去を生ずることなしに廃棄物の体積を増
加する。また、より多量のセリウム酸が存在すれば、よ
り多量の無機酸を存在させることが必要となるが、より
多量の無機酸が存在すれば、金属表面をより腐食させる
ことになる。溶液中の無機酸の濃度は約1〜5%であ
る。1%未満の無機酸を使用する場合には、セリウム酸
の濃度をより高くする時でさえも金属表面の汚染物質除
去に実質上効果がない。無機酸が5%を超える場合に
は、金属表面を腐食し過ぎ且つ廃棄物体積を不必要に増
加する。
には錯化合物が形成されないことを見出した。すなわ
ち、溶液中のセリウム酸と無機酸の濃度は金属表面の汚
染物質除去を行なう際に溶液の有効性に対して重要であ
るとみなされる。溶液中のセリウム酸の濃度は約0.5〜
3%とすべきである(本明細書において、%は全て溶液
の重量を基準とする重量%である)。セリウム酸が0.5
%未満であると、実質上汚染物質除去効果がなく、ま
た、セリウム酸が3%を超える必要はなく、また、更
に、汚染物質除去を生ずることなしに廃棄物の体積を増
加する。また、より多量のセリウム酸が存在すれば、よ
り多量の無機酸を存在させることが必要となるが、より
多量の無機酸が存在すれば、金属表面をより腐食させる
ことになる。溶液中の無機酸の濃度は約1〜5%であ
る。1%未満の無機酸を使用する場合には、セリウム酸
の濃度をより高くする時でさえも金属表面の汚染物質除
去に実質上効果がない。無機酸が5%を超える場合に
は、金属表面を腐食し過ぎ且つ廃棄物体積を不必要に増
加する。
溶液の温度は約70〜200℃とすべきである。我々は室温
(すなわち20〜25℃)の低温では汚染物質除去が実質上
起こらないことを見出した。しかし、約200℃以上の温
度で、溶液は金属表面に対して腐食性となり過ぎる。
(すなわち20〜25℃)の低温では汚染物質除去が実質上
起こらないことを見出した。しかし、約200℃以上の温
度で、溶液は金属表面に対して腐食性となり過ぎる。
セリウム酸溶液は溶液の放射能レベルが安定化するまで
装置中を循環させる。すなわち、装置を出る溶液の放射
能レベルが装置へ入る溶液の放射能レベルより高くなら
なくなるまで前記溶液を循環させる。次に、装置を排水
し、好適には約70〜200℃の温度で脱イオン水を用いて
すすぎ洗いを行なう。
装置中を循環させる。すなわち、装置を出る溶液の放射
能レベルが装置へ入る溶液の放射能レベルより高くなら
なくなるまで前記溶液を循環させる。次に、装置を排水
し、好適には約70〜200℃の温度で脱イオン水を用いて
すすぎ洗いを行なう。
セリウム酸溶液のみで放射能の少なくとも97%が除去さ
れるが、更に残存する放射能の若干の除去はセリウム酸
溶液使用後に慣用の汚染物質除去溶液を使用することに
よって行なうことができる。慣用の汚染物質除去溶液は
エキレンジアミン四酢酸またはニトリロ三酢酸のような
キレート化合物とクエン酸またはシュウ酸のような有機
酸の混合物である。慣用の汚染物質除去溶液は70℃〜約
200℃の温度で装置と陽イオン交換樹脂塔の間を、装置
を出る溶液の放射能レベルが装置へ入る溶液の放射能レ
ベルより高くならなくなるまで前記溶液を循環させる。
次に、装置を脱イオン水ですすぎ洗いし、慣用の汚染物
質除去操作は完了する。使用済みセリウム溶液を陰イオ
ン交換樹脂−陽イオン交換樹脂混合物を使用して浄化す
るか、または水酸化物を使用して中和し、蒸発して固体
廃棄物として廃棄することができる。使用済み汚染物質
除去溶液は陰イオン交換樹脂またはイオン交換樹脂混合
物を用いて浄化できる。
れるが、更に残存する放射能の若干の除去はセリウム酸
溶液使用後に慣用の汚染物質除去溶液を使用することに
よって行なうことができる。慣用の汚染物質除去溶液は
エキレンジアミン四酢酸またはニトリロ三酢酸のような
キレート化合物とクエン酸またはシュウ酸のような有機
酸の混合物である。慣用の汚染物質除去溶液は70℃〜約
200℃の温度で装置と陽イオン交換樹脂塔の間を、装置
を出る溶液の放射能レベルが装置へ入る溶液の放射能レ
ベルより高くならなくなるまで前記溶液を循環させる。
次に、装置を脱イオン水ですすぎ洗いし、慣用の汚染物
質除去操作は完了する。使用済みセリウム溶液を陰イオ
ン交換樹脂−陽イオン交換樹脂混合物を使用して浄化す
るか、または水酸化物を使用して中和し、蒸発して固体
廃棄物として廃棄することができる。使用済み汚染物質
除去溶液は陰イオン交換樹脂またはイオン交換樹脂混合
物を用いて浄化できる。
溶液中のセリウム(IV)の減少は溶液を汚染された装置
へ再循環する前にセリウム(III)をセリウム(IV)へ
酸化することによって防止できる。この酸化は例えば溶
液へオゾンまたは過酸化物のような酸化剤を添加する
か、または溶液を電解することによって行なうことがで
きる。オゾンは最も高い潜在的酸化能力をもち、最も反
応性のある酸化剤であり且つ溶液へ添加することが容易
であるために、オゾンの使用が好適である。溶液へのオ
ゾンの添加はオゾンを溶液へバブリング(スパージン
グ)することによって行なうことが好適であり、また、
オゾンは適当な位置で隔膜を使用することによって電気
的に形成することができる。(また、遷移金属または他
の金属を除去するための陽イオン交換塔の代わりにオゾ
ンを形成するために使用する電解を使用することができ
る。) セリウム(III)をセリウム(IV)へ酸化した後、溶液
を水素型陽イオン交換樹脂に通すことが有利である。陽
イオン交換樹脂は鉄、コバルト及びニッケルのようなセ
リウム(IV)酸溶液と錯化合物を形成しない放射性金属
イオンを除去する。セリウム(III)は強いアニオン性
錯化合物を形成せず、陽イオン交換塔で除去されてしま
うが、セリウム(IV)は無機酸と強固な錯化合物を形成
して陽イオン交換塔を通過するために、セリウム(II
I)のセリウム(IV)への酸化は溶液を陽イオン交換塔
へ送り前に行わなければならない。陽イオン交換塔は水
素型(すなわち、ヒドロニウムイオンを放出する)でな
ければならず、スルホン酸タイプ樹脂またはキレート化
タイプ樹脂のような強酸型イオン交換樹脂が好適であ
る。樹脂塔で汚染金属イオンは除去されてセリウム錯化
合物を遊離させ、この遊離したセリウム錯化合物は更に
汚染された装置から汚染した金属イオンの除去に使用で
きる。
へ再循環する前にセリウム(III)をセリウム(IV)へ
酸化することによって防止できる。この酸化は例えば溶
液へオゾンまたは過酸化物のような酸化剤を添加する
か、または溶液を電解することによって行なうことがで
きる。オゾンは最も高い潜在的酸化能力をもち、最も反
応性のある酸化剤であり且つ溶液へ添加することが容易
であるために、オゾンの使用が好適である。溶液へのオ
ゾンの添加はオゾンを溶液へバブリング(スパージン
グ)することによって行なうことが好適であり、また、
オゾンは適当な位置で隔膜を使用することによって電気
的に形成することができる。(また、遷移金属または他
の金属を除去するための陽イオン交換塔の代わりにオゾ
ンを形成するために使用する電解を使用することができ
る。) セリウム(III)をセリウム(IV)へ酸化した後、溶液
を水素型陽イオン交換樹脂に通すことが有利である。陽
イオン交換樹脂は鉄、コバルト及びニッケルのようなセ
リウム(IV)酸溶液と錯化合物を形成しない放射性金属
イオンを除去する。セリウム(III)は強いアニオン性
錯化合物を形成せず、陽イオン交換塔で除去されてしま
うが、セリウム(IV)は無機酸と強固な錯化合物を形成
して陽イオン交換塔を通過するために、セリウム(II
I)のセリウム(IV)への酸化は溶液を陽イオン交換塔
へ送り前に行わなければならない。陽イオン交換塔は水
素型(すなわち、ヒドロニウムイオンを放出する)でな
ければならず、スルホン酸タイプ樹脂またはキレート化
タイプ樹脂のような強酸型イオン交換樹脂が好適であ
る。樹脂塔で汚染金属イオンは除去されてセリウム錯化
合物を遊離させ、この遊離したセリウム錯化合物は更に
汚染された装置から汚染した金属イオンの除去に使用で
きる。
ウラニルイオンまたはプルニルイオン(それぞれU
O2 2+、PuO2 2+であると思われる)は無機酸アニオンとア
ニオン性錯化合物を形成するために、ウラン及びプルト
ニウムもまた樹脂塔を通過する。溶液を汚染された装置
へ再循環する前に連続的に、または装置の汚染物質除去
が完了した後に、ウラン及びプルトニウムを溶液から回
収することができる。ウラン及びプルトニウムの回収は
業界において既知の方法で行なうことができる。これら
の方法はデカン中のトリブチルホスフェートまたは灯油
中のDEPA−TOPA[ジ(2−エチルヘキシル)リン酸−ト
リ(n−オクチル)ホスフィンオキサイド]のような抽
出剤含有有機溶媒への溶媒抽出を包含する。また、ウラ
ン及びプルトニウムは陰イオン交換樹脂塔(クロマトグ
ラフィー分離)を使用して回収することもできる。溶媒
抽出は陽イン交換樹脂塔へ水溶液を送る前に行なうこと
ができるが、陽イオン交換樹脂塔を通過させた後に抽出
を行なえば、存在する金属イオンが少なく、放射線、特
にガンマー線も少なくためにイオン交換樹脂塔通過後が
好ましい。
O2 2+、PuO2 2+であると思われる)は無機酸アニオンとア
ニオン性錯化合物を形成するために、ウラン及びプルト
ニウムもまた樹脂塔を通過する。溶液を汚染された装置
へ再循環する前に連続的に、または装置の汚染物質除去
が完了した後に、ウラン及びプルトニウムを溶液から回
収することができる。ウラン及びプルトニウムの回収は
業界において既知の方法で行なうことができる。これら
の方法はデカン中のトリブチルホスフェートまたは灯油
中のDEPA−TOPA[ジ(2−エチルヘキシル)リン酸−ト
リ(n−オクチル)ホスフィンオキサイド]のような抽
出剤含有有機溶媒への溶媒抽出を包含する。また、ウラ
ン及びプルトニウムは陰イオン交換樹脂塔(クロマトグ
ラフィー分離)を使用して回収することもできる。溶媒
抽出は陽イン交換樹脂塔へ水溶液を送る前に行なうこと
ができるが、陽イオン交換樹脂塔を通過させた後に抽出
を行なえば、存在する金属イオンが少なく、放射線、特
にガンマー線も少なくためにイオン交換樹脂塔通過後が
好ましい。
以下に例を挙げ、本発明を更に説明する。
実施例1 加圧水型原子炉の蒸気発生器からの長さ約38mm(1.5イ
ンチ)、直径約19mm(3/4インチ)の管の試料を縦方向
に半分に切断した。この試料を種々の汚染物質除去溶液
を含むビーカーに装填した(若干の実験では溶液をビー
カー中の試料に循環した)。個々の試料を汚染物質除去
溶液で処理した後、汚染物質除去係数を測定した。[汚
染物質除去係数(DF)は汚染物質除去処理前の放射能値
(マイクロキュリー)を処理後の放射能値(マイクロキ
ュリー)で割った値である。]以下の表には異なる時間
及び温度で種々の汚染物質除去溶液を用いて処理した11
個の異なる試料の処理手順を記載する。表中、「CM」は
クエン酸30%、シュウ酸30%、エチレンジアミン四酢酸
40%及びチオ尿素と思料される抑制剤を含有するものと
思われる市販の汚染物質除去溶液である。
ンチ)、直径約19mm(3/4インチ)の管の試料を縦方向
に半分に切断した。この試料を種々の汚染物質除去溶液
を含むビーカーに装填した(若干の実験では溶液をビー
カー中の試料に循環した)。個々の試料を汚染物質除去
溶液で処理した後、汚染物質除去係数を測定した。[汚
染物質除去係数(DF)は汚染物質除去処理前の放射能値
(マイクロキュリー)を処理後の放射能値(マイクロキ
ュリー)で割った値である。]以下の表には異なる時間
及び温度で種々の汚染物質除去溶液を用いて処理した11
個の異なる試料の処理手順を記載する。表中、「CM」は
クエン酸30%、シュウ酸30%、エチレンジアミン四酢酸
40%及びチオ尿素と思料される抑制剤を含有するものと
思われる市販の汚染物質除去溶液である。
「CAS」は硫酸セリウムアンモニウムであり、 「CAN」は硝酸セリウムアンモニウムであり、 「TSCA」はテトラスルファトセリウム酸である。
上述の表は硝酸セリウムアンモニウムは試料の汚染物質
除去を行なう際に有効でないことを示す。また、テトラ
スルファトセリウム酸は高濃度では非常に有効である
が、0.25%またはそれ以下の濃度では有効でないことを
示す。
除去を行なう際に有効でないことを示す。また、テトラ
スルファトセリウム酸は高濃度では非常に有効である
が、0.25%またはそれ以下の濃度では有効でないことを
示す。
実施例2 実施例1を反復した。得られた結果を以下の表に示す。
上述の表は1%の硫酸のみでは有効ではなく、5%の硫
酸は22℃では有効ではないが、100℃ではかなりの腐食
を伴うが有効であることを示す。(100℃の温度は溶液
を沸騰させずに得ることができる実質上最も高い温度で
ある)。また、上述の表は硝酸セリウムアンモニウム−
硝酸溶液が試料の汚染物質除去を行なうために有効でな
いことを示す。また、テトラスルファトセリウム酸と硫
酸の併用も20℃では有効でないが、100℃では非常に有
効であり、5〜6%の濃度の硫酸の併用は硫酸単独の場
合より非常に有効であった。
酸は22℃では有効ではないが、100℃ではかなりの腐食
を伴うが有効であることを示す。(100℃の温度は溶液
を沸騰させずに得ることができる実質上最も高い温度で
ある)。また、上述の表は硝酸セリウムアンモニウム−
硝酸溶液が試料の汚染物質除去を行なうために有効でな
いことを示す。また、テトラスルファトセリウム酸と硫
酸の併用も20℃では有効でないが、100℃では非常に有
効であり、5〜6%の濃度の硫酸の併用は硫酸単独の場
合より非常に有効であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロバート・ウィリアム・ホワイト アメリカ合衆国,ペンシルベニア州,ニュ ー・ケンジントン,フロンテナック・ロー ド 103 (56)参考文献 特公 平3−10920(JP,B2)
Claims (12)
- 【請求項1】放射線物質で汚染された表面の汚染物質除
去方法において、該表面をテトラスルファトセリウム
酸、ヘキサスルファトセリウム酸、ヘキサパークロラト
セリウム酸またはそれらの混合物からなる群より選択さ
れたセリウム酸0.5〜3%及び前記セリウム酸と錯化合
物を形成する無機酸1〜5%を含有する水溶液と接触さ
せ、該水溶液を該表面上に連続的に循環させ、その際該
水溶液中のセリウム(III)をセリウム(IV)に酸化す
ることを特徴とする放射線物質で汚染された表面の汚染
物質除去方法。 - 【請求項2】前記セリウム酸がテトラスルファトセリウ
ム酸である特許請求の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項3】前記セリウム酸がテトラスルファトセリウ
ム酸である場合は、前記無機酸が硫酸である特許請求の
範囲第1項記載の方法。 - 【請求項4】前記セリウム酸がヘキサスルファトセリウ
ム酸である場合は、前記無機酸がスルファミン酸である
特許請求の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項5】前記セリウム酸がヘキサパークロラトセリ
ウム酸である場合は、前記無機酸が過塩素酸である特許
請求の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項6】前記水溶液の温度が7〜200℃である特許
請求の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項7】前記表面が加圧水型原子炉からの使用済み
蒸気発生器における金属表面である特許請求の範囲第1
項記載の方法。 - 【請求項8】前記表面をセリウム酸溶液と接触させた
後、該表面を有機酸及びキレートを含有する汚染物除去
溶液と接触させる付加工程を包含する特許請求の範囲第
1項記載の方法。 - 【請求項9】前記セリウム(III)をオゾンで酸化する
特許請求の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項10】前記セリウム(III)をセリウム(IV)
に酸化した後、前記水溶液を水素型カチオン交換カラム
に通す特許請求の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項11】前記カチオン交換カラムが強酸のカチオ
ン交換カラムである特許請求の範囲第10項記載の方法。 - 【請求項12】前記カラムに前記水溶液を通す前または
後に、前記水溶液がウラニルイオン及び/またはプルニ
ルイオンを含有し、これらイオンを有機溶媒で抽出する
特許請求の範囲10記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US06/802,132 US4657596A (en) | 1984-05-29 | 1985-11-26 | Ceric acid decontamination of nuclear reactors |
US802132 | 1985-11-26 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62144100A JPS62144100A (ja) | 1987-06-27 |
JPH07119834B2 true JPH07119834B2 (ja) | 1995-12-20 |
Family
ID=25182918
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61278927A Expired - Lifetime JPH07119834B2 (ja) | 1985-11-26 | 1986-11-25 | 放射性物質で汚染された表面の汚染物質除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07119834B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SE465142B (sv) * | 1988-08-11 | 1991-07-29 | Studsvik Ab | Foerfarande foer dekontaminering av korrosionsprodukter i kaernkraftsreaktorer |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2663015B2 (ja) * | 1989-06-06 | 1997-10-15 | 株式会社豊田中央研究所 | 振動制御用非干渉化装置およびサスペンションの統合制御装置 |
-
1986
- 1986-11-25 JP JP61278927A patent/JPH07119834B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62144100A (ja) | 1987-06-27 |
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