JPH0710702A - 切花用固体状活力剤 - Google Patents
切花用固体状活力剤Info
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- JPH0710702A JPH0710702A JP21205793A JP21205793A JPH0710702A JP H0710702 A JPH0710702 A JP H0710702A JP 21205793 A JP21205793 A JP 21205793A JP 21205793 A JP21205793 A JP 21205793A JP H0710702 A JPH0710702 A JP H0710702A
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Abstract
(57)【要約】
【目 的】 切花用固体状活力剤の提供。
【構 成】 亜塩素酸のアルカリ金属塩またはア
ルカリ土金属塩の0.1〜20.0重量部%を含むpH
7.5〜12.0の水10〜95重量部%、および日本
酒またはビールの5〜90重量%とからなる水溶液を主
成分とし、これを自重量の10重量%以上担持させた固
体としたことを特徴とする切花用固体状活力剤。 【効 果】 切花の水中に用いて切花の日持ちを
良くし、切花の寿命を延ばす効果を有する。
ルカリ土金属塩の0.1〜20.0重量部%を含むpH
7.5〜12.0の水10〜95重量部%、および日本
酒またはビールの5〜90重量%とからなる水溶液を主
成分とし、これを自重量の10重量%以上担持させた固
体としたことを特徴とする切花用固体状活力剤。 【効 果】 切花の水中に用いて切花の日持ちを
良くし、切花の寿命を延ばす効果を有する。
Description
【産業上の利用分野】本発明は、切花の水中に添加して
その寿命を延ばす効果を有する固体状活力剤に関する。
その寿命を延ばす効果を有する固体状活力剤に関する。
【従来の技術とその問題点】従来、切花、生花が日持ち
するように、切花を活けた水中に各種添加剤を加えてそ
の鮮度保持、延命を計ることは一般に行われており公知
である。また、この目的のために液状の市販品が販売さ
れていることも周知の通りである。ところが、これらの
従来市販品は液体を切花の使用水量に応じてうすめて使
用するものであり、切花に使った水量を正確に秤量した
上で加えるものでないから濃度にばらつきが生じ効果の
ない場合が多かった。すなわち、使用濃度の巾がせまい
欠点があった。さらに、花の種類によっては効果が少な
い例が経験されており、より簡便に使用できて、効果の
ばらつきのない商品が求められていた。亜塩素酸のアル
カリまたはアルカリ土金属塩が常温では安定な酸化剤で
あること、および、この水溶液がおだやかな酸化作用を
有するため水の防腐剤として使用されていることは公知
である。この酸化作用を利用して、例えば亜塩素酸ナト
リウムの稀薄水溶液を切花用の水中に添加してその延命
を計ることが試みられているが、次の欠点があることが
明らかになっている。すなわち、切花の鮮度保持に効果
は認められるものゝ、その効果の持続期間が不十分であ
ること、しかして、その原因は酸化作用の源となる水溶
液中のClO2分が酸化作用の対象となる有機物(切花
の水中浸漬部分)の存在で比較的早く消耗されることに
由来すると推考されている。
するように、切花を活けた水中に各種添加剤を加えてそ
の鮮度保持、延命を計ることは一般に行われており公知
である。また、この目的のために液状の市販品が販売さ
れていることも周知の通りである。ところが、これらの
従来市販品は液体を切花の使用水量に応じてうすめて使
用するものであり、切花に使った水量を正確に秤量した
上で加えるものでないから濃度にばらつきが生じ効果の
ない場合が多かった。すなわち、使用濃度の巾がせまい
欠点があった。さらに、花の種類によっては効果が少な
い例が経験されており、より簡便に使用できて、効果の
ばらつきのない商品が求められていた。亜塩素酸のアル
カリまたはアルカリ土金属塩が常温では安定な酸化剤で
あること、および、この水溶液がおだやかな酸化作用を
有するため水の防腐剤として使用されていることは公知
である。この酸化作用を利用して、例えば亜塩素酸ナト
リウムの稀薄水溶液を切花用の水中に添加してその延命
を計ることが試みられているが、次の欠点があることが
明らかになっている。すなわち、切花の鮮度保持に効果
は認められるものゝ、その効果の持続期間が不十分であ
ること、しかして、その原因は酸化作用の源となる水溶
液中のClO2分が酸化作用の対象となる有機物(切花
の水中浸漬部分)の存在で比較的早く消耗されることに
由来すると推考されている。
【問題点を解決するための手段】本発明者は、上述した
従来品の切花用鮮度保持液の欠点を改良すべく、亜塩素
酸塩水溶液の酸化作用の持続期間を延ばす方法、およ
び、切花の延命に有効な他の薬剤の探索などについて鋭
意研究を重ねた結果、亜塩素酸塩の水溶液を一旦、固体
状吸着担体に吸着させるか、または、亜塩素酸塩の水溶
液を水硬性無機粉末を用いて固化させてその固形物を切
花用水中に添加すると、担持された亜塩素酸塩が除々に
水中に放出されてClO2分が一土に消耗されないこ
と、さらに、これと日本酒またはビールとを併用すると
切花の鮮度保持に効果が大きいことを見出して本発明を
完成するに至った。すなわち、本発明は、亜塩素酸のア
ルカリ金属塩またはアルカリ土金属塩の0.1〜20.
0重量%を含むpH7.5〜12.0の水10〜95重
量%、および日本酒またはビールの5〜90重量%とか
らなる水溶液を主成分とし、これを自重量の10重量%
以上担持させた固体とした切花用固体状活力剤を提供す
るものである。
従来品の切花用鮮度保持液の欠点を改良すべく、亜塩素
酸塩水溶液の酸化作用の持続期間を延ばす方法、およ
び、切花の延命に有効な他の薬剤の探索などについて鋭
意研究を重ねた結果、亜塩素酸塩の水溶液を一旦、固体
状吸着担体に吸着させるか、または、亜塩素酸塩の水溶
液を水硬性無機粉末を用いて固化させてその固形物を切
花用水中に添加すると、担持された亜塩素酸塩が除々に
水中に放出されてClO2分が一土に消耗されないこ
と、さらに、これと日本酒またはビールとを併用すると
切花の鮮度保持に効果が大きいことを見出して本発明を
完成するに至った。すなわち、本発明は、亜塩素酸のア
ルカリ金属塩またはアルカリ土金属塩の0.1〜20.
0重量%を含むpH7.5〜12.0の水10〜95重
量%、および日本酒またはビールの5〜90重量%とか
らなる水溶液を主成分とし、これを自重量の10重量%
以上担持させた固体とした切花用固体状活力剤を提供す
るものである。
【作 用】本発明の構成と作用とを説明する。本発明で
用いる亜塩素酸の金属塩としては、亜塩素酸ナトリウ
ム、亜塩素酸カリウム、亜塩素酸リチウム、亜塩素酸の
アルカリ土金属塩としては、亜塩素酸カルシウム、亜塩
素酸マグネシウム、亜塩素酸バリウムがあげられるが、
このうち亜塩素酸ナトリウムが好適に用いられる。次
に、本発明で用いるpHが7.5〜12.0の水として
は、好ましくは脱イオン水あるいは、蒸溜水を水酸化ナ
トリウム、重炭酸ナトリウムなどのアルカリ性化合物で
上記範囲に調製したものが用いられるが、脱イオン水の
代りに水道水を用いてもよい。こゝで、用いる水のpH
を7.5〜12.0の範囲に特定した意義は以下の通り
である。すなわち、本発明で用いる亜塩素酸塩をpHの
調整をしない水を用いて水溶液となし、これを10重量
%以上担持するように固体とした場合、用いる吸着担体
または固化用の水硬性無機粉末の種類によっては、得ら
れた固体のpH(5%水懸濁液で測定)が5.5〜7.
5の範囲を示し、これを保存中にきわめて徐々に二酸化
塩素を発生する現象が観察されて長期保存性に欠けるこ
とが明らかになったことによる。このように吸着担体な
どとの混合によるpHの変動をさけるために7.5〜1
2.0に調整した水を用いるものであるが、pHの維持
をより適確にするためには用いる水としてpH緩衝液の
使用がより好ましい。この目的に使用できるpH緩衝液
としては、Clerk−LubsおよびBates−B
ower緩衝溶液が用いられ、具体的には、リン酸二水
素カリウム−水酸化ナトリウム緩衝液(pH7.5〜
8.0)リン酸水素二ナトリウム−水酸化ナトリウム緩
衝液(pH10.9〜12.0)などがあげられる。用
いる水のpHをどの程度にするかは、おもに吸着担体や
固化用水硬性無機粉末のpH値によって選べばよい。p
Hが7.5未満であると、上述したように保存安定性が
劣り、12.0以上であると使用した水がアルカリ側へ
傾きやすく切花への影響があり好ましくない。本発明で
用いる日本酒またはビールとしては一般の市販品を用い
うる。焼酎やブランデーなどの蒸溜酒は本発明より除外
される。次に本発明で亜塩素酸塩と日本酒(またはビー
ル,以下同じ)を担持させる固体としては、該溶液を自
重量の10重量%以上安定的に担持できる粉末、顆粒あ
るいは成形物であればとくに制限はないが使用の簡便性
から粒状、錠剤などの成形物が好適に用いられる。具体
的には、例えばゼオライト、パーライト、けい藻土、ケ
イ酸カルシウム、アルミナ、結晶セルロース、ヒドロキ
シアルキルセルロースなどの無機または有機の粒状物や
打錠成形物、あるいは、該水溶液を水硬性アルミナセメ
ントや硫酸カルシウムの半水塩などの水硬性粉末を用い
て任意の形状に固化して得られる成形物があげられる。
本発明で用いる各成分の量比と本活力剤の調製法につい
て述べる。まず、亜塩素酸の水溶液は0.1〜20.0
重量%の範囲内でおもに本活力剤の使途、例えば家庭用
の180ml水量用か、業務用の3〜5l水量用かなど
の切花に使用する水量の多少によって、選択すればよ
い。亜塩素酸塩の0.1%未満は効果が不十分なため、
また20.0重量%を超えると保存安定性が劣るため本
発明から除かれる。亜塩素酸塩と日本酒との比率は前者
の10〜95重量%に対して後者の5〜90重量%を用
いるものであるが、その比率の選定は、おもに使用する
対象切花の種類、例えば、草花か樹木花(梅、挑などの
木の花)かによって行えばよい。これは、一般的には、
草花用には日本酒の比率を少なくし、樹木花にはその比
率を多くした方が延命効果がすぐれていたことによる。
日本酒がその効果に寄与する理由については、現状では
学問的に明らかにされていないが、日本酒中に含まれて
いるアミノ酸他の微量成分がきいているのでないかと推
考されている。本発明活力剤を調製するには、前述した
水溶液を常法に従って担体に10重量%以上吸着担持さ
せるか、あるいは、水溶液中に水硬性アルミナセメント
の如き水硬性無機粉末を加えてスラリー状として放置し
固化成形すればよい。固化成形に当って、水溶液の担持
量を高めたい場合は、例えば、けい藻土やアルミナなど
の吸水性粉末を水硬性無機粉末に混合する手段を採用で
きる。該水溶液に対する粉末の量比は、用いる粉末の種
類とその配合によって左右されるが、通常66重量%
(液の担持量60重量%)から900重量%(液の担持
量10重量%)の範囲で選べばよい。66重量%未満は
成形物が水中で崩れやすいこと、また900重量%を超
える量は液の担持量が少ないため不利である。なお、上
述した二件の調製法、すなわち、担体に吸着担持させる
方法と粉末で固化させる方法のいずれを採用するにして
も、亜塩素酸塩水溶液と日本酒とを混合して同時に担持
させるか、それぞれの液を別個に単独で担持させて得ら
れた担持物を混合して用いるかの選択は任意に行ってよ
い。担持量が自重量の10重量%未満は切花の水中に用
いてその効果が劣るので本発明より除外される。本発明
活力剤の効果を切花の種類に応じてさらに向上させるた
めに、尿素や硫安、水溶性リン化合物、水溶性カリウム
化合物などのいわゆる窒素、リン、カリの肥料成分、マ
グネシウム、モリブデン、バナジウムなどの微量元素成
分あるいは植物の必須アミノ酸成分を水溶性の形で担持
させる液中に添加することは任意に行ってよい。本発明
活力剤と液状の従来市販品との作用の大きな相違点は、
従来品が液状であるためにその有効成分が一度に水中に
溶解または分散されるのに対し、本発明品は液を一旦吸
着担持させて水中に添加するものであるから成分の水中
への溶解分散が徐々に行われる点にあり、これが鮮度の
保持、活力付与の効果の差となって現われてくるものと
考えられている。本発明活力剤を用いるには、粒状また
は成形物の本発明品を切花用水中に使用水量に応じて、
定められた個数だけ投入すればよく、担持された成分は
約1〜14日間にわたって水中に溶出していって効果を
発揮するものである。また本発明活力剤を保存するに
は、ガスバリヤー性の袋または容器中に入れておけば成
分の揮発を防止できて、1年以上の保存に耐えることが
可能である。
用いる亜塩素酸の金属塩としては、亜塩素酸ナトリウ
ム、亜塩素酸カリウム、亜塩素酸リチウム、亜塩素酸の
アルカリ土金属塩としては、亜塩素酸カルシウム、亜塩
素酸マグネシウム、亜塩素酸バリウムがあげられるが、
このうち亜塩素酸ナトリウムが好適に用いられる。次
に、本発明で用いるpHが7.5〜12.0の水として
は、好ましくは脱イオン水あるいは、蒸溜水を水酸化ナ
トリウム、重炭酸ナトリウムなどのアルカリ性化合物で
上記範囲に調製したものが用いられるが、脱イオン水の
代りに水道水を用いてもよい。こゝで、用いる水のpH
を7.5〜12.0の範囲に特定した意義は以下の通り
である。すなわち、本発明で用いる亜塩素酸塩をpHの
調整をしない水を用いて水溶液となし、これを10重量
%以上担持するように固体とした場合、用いる吸着担体
または固化用の水硬性無機粉末の種類によっては、得ら
れた固体のpH(5%水懸濁液で測定)が5.5〜7.
5の範囲を示し、これを保存中にきわめて徐々に二酸化
塩素を発生する現象が観察されて長期保存性に欠けるこ
とが明らかになったことによる。このように吸着担体な
どとの混合によるpHの変動をさけるために7.5〜1
2.0に調整した水を用いるものであるが、pHの維持
をより適確にするためには用いる水としてpH緩衝液の
使用がより好ましい。この目的に使用できるpH緩衝液
としては、Clerk−LubsおよびBates−B
ower緩衝溶液が用いられ、具体的には、リン酸二水
素カリウム−水酸化ナトリウム緩衝液(pH7.5〜
8.0)リン酸水素二ナトリウム−水酸化ナトリウム緩
衝液(pH10.9〜12.0)などがあげられる。用
いる水のpHをどの程度にするかは、おもに吸着担体や
固化用水硬性無機粉末のpH値によって選べばよい。p
Hが7.5未満であると、上述したように保存安定性が
劣り、12.0以上であると使用した水がアルカリ側へ
傾きやすく切花への影響があり好ましくない。本発明で
用いる日本酒またはビールとしては一般の市販品を用い
うる。焼酎やブランデーなどの蒸溜酒は本発明より除外
される。次に本発明で亜塩素酸塩と日本酒(またはビー
ル,以下同じ)を担持させる固体としては、該溶液を自
重量の10重量%以上安定的に担持できる粉末、顆粒あ
るいは成形物であればとくに制限はないが使用の簡便性
から粒状、錠剤などの成形物が好適に用いられる。具体
的には、例えばゼオライト、パーライト、けい藻土、ケ
イ酸カルシウム、アルミナ、結晶セルロース、ヒドロキ
シアルキルセルロースなどの無機または有機の粒状物や
打錠成形物、あるいは、該水溶液を水硬性アルミナセメ
ントや硫酸カルシウムの半水塩などの水硬性粉末を用い
て任意の形状に固化して得られる成形物があげられる。
本発明で用いる各成分の量比と本活力剤の調製法につい
て述べる。まず、亜塩素酸の水溶液は0.1〜20.0
重量%の範囲内でおもに本活力剤の使途、例えば家庭用
の180ml水量用か、業務用の3〜5l水量用かなど
の切花に使用する水量の多少によって、選択すればよ
い。亜塩素酸塩の0.1%未満は効果が不十分なため、
また20.0重量%を超えると保存安定性が劣るため本
発明から除かれる。亜塩素酸塩と日本酒との比率は前者
の10〜95重量%に対して後者の5〜90重量%を用
いるものであるが、その比率の選定は、おもに使用する
対象切花の種類、例えば、草花か樹木花(梅、挑などの
木の花)かによって行えばよい。これは、一般的には、
草花用には日本酒の比率を少なくし、樹木花にはその比
率を多くした方が延命効果がすぐれていたことによる。
日本酒がその効果に寄与する理由については、現状では
学問的に明らかにされていないが、日本酒中に含まれて
いるアミノ酸他の微量成分がきいているのでないかと推
考されている。本発明活力剤を調製するには、前述した
水溶液を常法に従って担体に10重量%以上吸着担持さ
せるか、あるいは、水溶液中に水硬性アルミナセメント
の如き水硬性無機粉末を加えてスラリー状として放置し
固化成形すればよい。固化成形に当って、水溶液の担持
量を高めたい場合は、例えば、けい藻土やアルミナなど
の吸水性粉末を水硬性無機粉末に混合する手段を採用で
きる。該水溶液に対する粉末の量比は、用いる粉末の種
類とその配合によって左右されるが、通常66重量%
(液の担持量60重量%)から900重量%(液の担持
量10重量%)の範囲で選べばよい。66重量%未満は
成形物が水中で崩れやすいこと、また900重量%を超
える量は液の担持量が少ないため不利である。なお、上
述した二件の調製法、すなわち、担体に吸着担持させる
方法と粉末で固化させる方法のいずれを採用するにして
も、亜塩素酸塩水溶液と日本酒とを混合して同時に担持
させるか、それぞれの液を別個に単独で担持させて得ら
れた担持物を混合して用いるかの選択は任意に行ってよ
い。担持量が自重量の10重量%未満は切花の水中に用
いてその効果が劣るので本発明より除外される。本発明
活力剤の効果を切花の種類に応じてさらに向上させるた
めに、尿素や硫安、水溶性リン化合物、水溶性カリウム
化合物などのいわゆる窒素、リン、カリの肥料成分、マ
グネシウム、モリブデン、バナジウムなどの微量元素成
分あるいは植物の必須アミノ酸成分を水溶性の形で担持
させる液中に添加することは任意に行ってよい。本発明
活力剤と液状の従来市販品との作用の大きな相違点は、
従来品が液状であるためにその有効成分が一度に水中に
溶解または分散されるのに対し、本発明品は液を一旦吸
着担持させて水中に添加するものであるから成分の水中
への溶解分散が徐々に行われる点にあり、これが鮮度の
保持、活力付与の効果の差となって現われてくるものと
考えられている。本発明活力剤を用いるには、粒状また
は成形物の本発明品を切花用水中に使用水量に応じて、
定められた個数だけ投入すればよく、担持された成分は
約1〜14日間にわたって水中に溶出していって効果を
発揮するものである。また本発明活力剤を保存するに
は、ガスバリヤー性の袋または容器中に入れておけば成
分の揮発を防止できて、1年以上の保存に耐えることが
可能である。
【実 施 例】本発明を実施例によって具体的に説明す
るが、これによって本発明は限定されるものではない。
なお、部および%は特に明示しない限り重量部、重量%
である。 〔実施例1〕市販亜塩素酸ナトリウム(和光純薬製、試
薬一級)1.0部を、重炭酸ナトリウムを用いてpHを
7.5に調整した脱イオン水1,000部に溶解して
0.1%溶液とした。市販粒状アルミナ(住友化学工業
製、2〜4mmφ)100部に対し上記液95部と日本
酒(菊正宗酒造、本醸造酒)5部との混合液の60部を
吸着担持させて本発明切花用固体状活力剤とした。30
0mlのビーカーに180mlの水道水と上記活力剤4
部を入れて、菊花3本を入れて室内に放置した。対照と
して、市販切花用鮮度保持液(大正製薬製、商品名リピ
ート)を所定のうすめ処法に従って添加した分と、水道
水のみで無添加の分を同様の条件で用意して放置した。
10日後、対照品のうち水道水のみの分が葉と花にみず
みずしさが失われ、14日後には本発明活力剤を添加し
た分は、葉、花ともに対照品にくらべ鮮度が良く、日持
ちの効果が明らかであった。一方、本発明活力剤を水中
に添加した場合の亜塩素酸ナトリウムの水中への溶出性
について以下の方法でテストした。上記の活力剤粒状物
30部を270部の脱イオン水と共に300mlのマイ
ヤーフラスコ中に密栓保存し経日毎に水中の二酸化塩素
の溶出量をヨードメトリーによって分析して表1の結果
を得た。 この結果から、本発明活力剤は有効成分を水中で徐放す
る性質があることが明らかになった。 〔実施例2〕亜塩素酸ナトリウムの100重量部をpH
が12.0のリン酸水素二ナトリウム−水酸化ナトリウ
ム緩衝液400部に溶解して20%の水溶液とする。こ
の液を実施例1で用いた粒状アルミナに10%担持させ
た。(Aとする。) 一方、市販ビール(サッポロビール製、サッポロ生)を
同じく粒状アルミナに10%担持させた。(Bとす
る。) 1,000mlの水道水とAを0.5部、Bを4.5部
(A10%、B90%の比率)加えた容器に榊(さか
き)を3本入れて、水道水のみを用いた分を対照として
比較した。その結果、7日間までは差が両者にみられな
かったが、10日後には、対照分が下葉にしおれが現わ
れ、14日後には本発明活力剤を使用した分が全体的に
みずみずしく鮮度が良い結果が得られた。 〔実施例3〕亜塩素酸ナトリウムの1%液を炭酸ナトリ
ウムでpHを9.0に調整した後、その100部に対し
けい藻土粉末(和光純薬製)10部、ガンマーアルミナ
粉末(住友化学工業製)10部、水硬性アルミナ粉末3
0部および硫酸カルシウムの半水塩16部の混合物を加
えてスラリー状となし、10mmφ深さ3mmのプラス
チック型に流しこみ放置したものは約2時間後に型抜き
できる固化成形物となった。日本酒(白鶴酒造製)を上
記同様に固化して日本酒を担持した成形物を準備する。
1,000mlのトールビーカー中に600mlの水道
水を入れ、上記の二種類の成形物を各1個(約5g)添
加し、カーネション切花5本を入れて室内に放置する。
対照として、市販液(清水製糖製、商品名フレッシュキ
ープ)を処法に従って40倍にうすめて同様にビーカー
にとり比較した。約7日後には本活力剤を使用したカー
ネションは花のしおれ程度が対照品にくらべて少なく、
明らかに鮮度保持効果があることが明らかになった。
るが、これによって本発明は限定されるものではない。
なお、部および%は特に明示しない限り重量部、重量%
である。 〔実施例1〕市販亜塩素酸ナトリウム(和光純薬製、試
薬一級)1.0部を、重炭酸ナトリウムを用いてpHを
7.5に調整した脱イオン水1,000部に溶解して
0.1%溶液とした。市販粒状アルミナ(住友化学工業
製、2〜4mmφ)100部に対し上記液95部と日本
酒(菊正宗酒造、本醸造酒)5部との混合液の60部を
吸着担持させて本発明切花用固体状活力剤とした。30
0mlのビーカーに180mlの水道水と上記活力剤4
部を入れて、菊花3本を入れて室内に放置した。対照と
して、市販切花用鮮度保持液(大正製薬製、商品名リピ
ート)を所定のうすめ処法に従って添加した分と、水道
水のみで無添加の分を同様の条件で用意して放置した。
10日後、対照品のうち水道水のみの分が葉と花にみず
みずしさが失われ、14日後には本発明活力剤を添加し
た分は、葉、花ともに対照品にくらべ鮮度が良く、日持
ちの効果が明らかであった。一方、本発明活力剤を水中
に添加した場合の亜塩素酸ナトリウムの水中への溶出性
について以下の方法でテストした。上記の活力剤粒状物
30部を270部の脱イオン水と共に300mlのマイ
ヤーフラスコ中に密栓保存し経日毎に水中の二酸化塩素
の溶出量をヨードメトリーによって分析して表1の結果
を得た。 この結果から、本発明活力剤は有効成分を水中で徐放す
る性質があることが明らかになった。 〔実施例2〕亜塩素酸ナトリウムの100重量部をpH
が12.0のリン酸水素二ナトリウム−水酸化ナトリウ
ム緩衝液400部に溶解して20%の水溶液とする。こ
の液を実施例1で用いた粒状アルミナに10%担持させ
た。(Aとする。) 一方、市販ビール(サッポロビール製、サッポロ生)を
同じく粒状アルミナに10%担持させた。(Bとす
る。) 1,000mlの水道水とAを0.5部、Bを4.5部
(A10%、B90%の比率)加えた容器に榊(さか
き)を3本入れて、水道水のみを用いた分を対照として
比較した。その結果、7日間までは差が両者にみられな
かったが、10日後には、対照分が下葉にしおれが現わ
れ、14日後には本発明活力剤を使用した分が全体的に
みずみずしく鮮度が良い結果が得られた。 〔実施例3〕亜塩素酸ナトリウムの1%液を炭酸ナトリ
ウムでpHを9.0に調整した後、その100部に対し
けい藻土粉末(和光純薬製)10部、ガンマーアルミナ
粉末(住友化学工業製)10部、水硬性アルミナ粉末3
0部および硫酸カルシウムの半水塩16部の混合物を加
えてスラリー状となし、10mmφ深さ3mmのプラス
チック型に流しこみ放置したものは約2時間後に型抜き
できる固化成形物となった。日本酒(白鶴酒造製)を上
記同様に固化して日本酒を担持した成形物を準備する。
1,000mlのトールビーカー中に600mlの水道
水を入れ、上記の二種類の成形物を各1個(約5g)添
加し、カーネション切花5本を入れて室内に放置する。
対照として、市販液(清水製糖製、商品名フレッシュキ
ープ)を処法に従って40倍にうすめて同様にビーカー
にとり比較した。約7日後には本活力剤を使用したカー
ネションは花のしおれ程度が対照品にくらべて少なく、
明らかに鮮度保持効果があることが明らかになった。
【発明の効果】実施例から明らかなように、本発明切花
用固体状活力剤は、切花の使用水量の多少の差にも液状
品をうすめて使用する従来品にくらべて濃度のバラツキ
なく使用でき、しかも有効成分が水中に徐放されるため
に切花の日持ち効果にすぐれ、さらに、固形であるため
の使用の簡便性も向上した特徴を有するもので、その効
果はこの種従来品では到底成し得なかったものである。
従って、本発明活力剤は、家庭用、業務用を問わず切花
の日持ちの延命用として広く利用でき日常生活や産業上
きわめて有益である。
用固体状活力剤は、切花の使用水量の多少の差にも液状
品をうすめて使用する従来品にくらべて濃度のバラツキ
なく使用でき、しかも有効成分が水中に徐放されるため
に切花の日持ち効果にすぐれ、さらに、固形であるため
の使用の簡便性も向上した特徴を有するもので、その効
果はこの種従来品では到底成し得なかったものである。
従って、本発明活力剤は、家庭用、業務用を問わず切花
の日持ちの延命用として広く利用でき日常生活や産業上
きわめて有益である。
Claims (5)
- 【請求項1】亜塩素酸のアルカリ金属塩またはアルカリ
土金属塩の0.1〜20.0重量%を含むpH7.5〜
12.0の水10〜95重量%、および日本酒またはビ
ールの5〜90重量%とからなる水溶液を主成分とし、
これを自重量の10重量%以上担持させた固体としたこ
とを特徴とする切花用固体状活力剤。 - 【請求項2】pH7.5〜12.0の水がpH緩衝液で
ある請求項1記載の切花用固体状活力剤。 - 【請求項3】10重量%以上担持させた固体が、無機の
吸着担体成形物に担持させた固体である請求項1記載の
切花用固体状活力剤。 - 【請求項4】10重量%以上担持させた固体が、該水溶
液を水硬性無機粉末を用いて固化して得られる成形物で
ある請求項1記載の切花用固体状活力剤。 - 【請求項5】10重量%以上担持させた固体が、亜塩素
酸塩のアルカリまたはアルカリ土金属塩の水溶液と日本
酒またはビールとをそれぞれ別個に単独で担持させた固
体からなる請求項1記載の切花用固体状活力剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21205793A JPH0710702A (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | 切花用固体状活力剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21205793A JPH0710702A (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | 切花用固体状活力剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0710702A true JPH0710702A (ja) | 1995-01-13 |
Family
ID=16616156
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21205793A Pending JPH0710702A (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | 切花用固体状活力剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0710702A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7395927B2 (en) | 2002-03-28 | 2008-07-08 | Deutsche Sisi-Werke Gmbh & Co. Betriebs Kg | Pocket tape with alternating adhesive and non-adhesive zones and overlying carrier tape |
JP2010222296A (ja) * | 2009-03-24 | 2010-10-07 | Japan Plants Co Ltd | 長期保存可能な植物 |
JP2012153607A (ja) * | 2011-01-21 | 2012-08-16 | Toyama Prefecture | 切り花延命剤 |
-
1993
- 1993-06-28 JP JP21205793A patent/JPH0710702A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7395927B2 (en) | 2002-03-28 | 2008-07-08 | Deutsche Sisi-Werke Gmbh & Co. Betriebs Kg | Pocket tape with alternating adhesive and non-adhesive zones and overlying carrier tape |
US9527618B2 (en) | 2002-03-28 | 2016-12-27 | Deutsche Sisi-Werke Betriebs Gmbh | Procedure and device for sticking objects |
JP2010222296A (ja) * | 2009-03-24 | 2010-10-07 | Japan Plants Co Ltd | 長期保存可能な植物 |
JP2012153607A (ja) * | 2011-01-21 | 2012-08-16 | Toyama Prefecture | 切り花延命剤 |
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