JPH07106219B2 - インターロイキン2レセプターの除去装置およびそれを備えた血液体外循環装置 - Google Patents
インターロイキン2レセプターの除去装置およびそれを備えた血液体外循環装置Info
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- JPH07106219B2 JPH07106219B2 JP63193294A JP19329488A JPH07106219B2 JP H07106219 B2 JPH07106219 B2 JP H07106219B2 JP 63193294 A JP63193294 A JP 63193294A JP 19329488 A JP19329488 A JP 19329488A JP H07106219 B2 JPH07106219 B2 JP H07106219B2
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- hollow fiber
- interleukin
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- fiber membrane
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はインターロイキン2レセプター(以下、IL−2R
と略す)、あるいはIL−2R発現細胞を血中より除去する
装置および該除去装置を備えた血液体外循環装置に関
し、特に、成人T細胞白血病患者の血中からIL−2Rを除
去することにより病態の悪化を防ぎ、又は治療を行なう
ためのインターロイキン2レセプターの除去装置とそれ
を備えた血液外循環装置に関するものである。
と略す)、あるいはIL−2R発現細胞を血中より除去する
装置および該除去装置を備えた血液体外循環装置に関
し、特に、成人T細胞白血病患者の血中からIL−2Rを除
去することにより病態の悪化を防ぎ、又は治療を行なう
ためのインターロイキン2レセプターの除去装置とそれ
を備えた血液外循環装置に関するものである。
[従来の技術] インターロイキン2は、抗原活性化T細胞によって合成
・分泌されるリンホカインの一種である。IL−2は、抗
原活性化T細胞の表面上に存在する特異的な高親和性レ
セプターIL−2Rとの相互作用によって、活性化T細胞の
増殖刺激などの生物学的効果を示すと考えられている。
・分泌されるリンホカインの一種である。IL−2は、抗
原活性化T細胞の表面上に存在する特異的な高親和性レ
セプターIL−2Rとの相互作用によって、活性化T細胞の
増殖刺激などの生物学的効果を示すと考えられている。
近年、西日本、特に九州地方を中心として高頻度に発生
しているために注目されている成人T細胞白血病(以
下、ATLと略す)の発症・進展は、白血病細胞の由来が
成熟したヘルパーT細胞であり、その表面に多数のIL−
2Rが構成的に異常発現していることなどから、IL−2シ
ステムの関与が示唆されている。そのような説明として
は、ATL発症におけるIL−2システムの2段階活性化モ
デルが提唱されており、ATL患者、HTLV−IまたはHIVな
どのウイルスに感染した患者の血中からIL−2Rを除去で
きれば患者の治療または感染者の発症防止が可能と考え
られている〔Maruyama M.et al,Cel148,343,(198
7)〕。
しているために注目されている成人T細胞白血病(以
下、ATLと略す)の発症・進展は、白血病細胞の由来が
成熟したヘルパーT細胞であり、その表面に多数のIL−
2Rが構成的に異常発現していることなどから、IL−2シ
ステムの関与が示唆されている。そのような説明として
は、ATL発症におけるIL−2システムの2段階活性化モ
デルが提唱されており、ATL患者、HTLV−IまたはHIVな
どのウイルスに感染した患者の血中からIL−2Rを除去で
きれば患者の治療または感染者の発症防止が可能と考え
られている〔Maruyama M.et al,Cel148,343,(198
7)〕。
従来、血中からIL−2Rを除去する方法としては、各種分
離膜を使用する方法、イオン交換樹脂カラムまたはゲル
を用いたアフィニティーカラムを使用する方法などがあ
る。
離膜を使用する方法、イオン交換樹脂カラムまたはゲル
を用いたアフィニティーカラムを使用する方法などがあ
る。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、従来から行なわれている、各種分離膜を
使用する方法ではIL−2Rを特異的に除去することはでき
ず、また、イオン交換樹脂カラム、又はセルロース、セ
ファロース(Sepharose)などのゲルを用いたアフィニ
ティーカラムを使用する方法ではイオン交換樹脂やアフ
ィニティーゲル自体が高価であり、かつその性能(試料
処理量、試料処理時間、試料処理効率など)に問題があ
る。
使用する方法ではIL−2Rを特異的に除去することはでき
ず、また、イオン交換樹脂カラム、又はセルロース、セ
ファロース(Sepharose)などのゲルを用いたアフィニ
ティーカラムを使用する方法ではイオン交換樹脂やアフ
ィニティーゲル自体が高価であり、かつその性能(試料
処理量、試料処理時間、試料処理効率など)に問題があ
る。
[課題を解決するための手段] そこで本発明者らは、前記の問題点を解決し、血中から
IL−2Rを安価に、かつ効果的に除去することができる装
置を見出すべく鋭意研究を行なった結果、本発明を完成
した。
IL−2Rを安価に、かつ効果的に除去することができる装
置を見出すべく鋭意研究を行なった結果、本発明を完成
した。
即ち、本発明は、担体にインターロイキン2レセプター
のモノクロナール抗体を吸着固定させたものを用い、そ
れに血液及び/又は血漿を接触させるインターロイキン
2レセプターの除去装置であって、上記担体が複数本の
中空糸膜であり、各中空糸膜の直径が100〜1000μm
で、かつ該複数本の中空糸膜の膜面積の合計が0.01〜1.
0m2であるインターロイキン2レセプターの除去装置
(第一発明)を提供するものである。
のモノクロナール抗体を吸着固定させたものを用い、そ
れに血液及び/又は血漿を接触させるインターロイキン
2レセプターの除去装置であって、上記担体が複数本の
中空糸膜であり、各中空糸膜の直径が100〜1000μm
で、かつ該複数本の中空糸膜の膜面積の合計が0.01〜1.
0m2であるインターロイキン2レセプターの除去装置
(第一発明)を提供するものである。
上記のインターロイキン2レセプターの除去装置におい
て、筒状容器の内部に上記の複数本の中空糸膜を集束
し、その中空糸膜の両端部を開口状態で隔壁に埋込み、
隔壁により中空糸膜の両端部を前記筒状容器に流密に封
止して成り、かつ、上記中空糸膜が高分子樹脂から成る
ことが好ましい。
て、筒状容器の内部に上記の複数本の中空糸膜を集束
し、その中空糸膜の両端部を開口状態で隔壁に埋込み、
隔壁により中空糸膜の両端部を前記筒状容器に流密に封
止して成り、かつ、上記中空糸膜が高分子樹脂から成る
ことが好ましい。
又、本発明は、上記のインターロイキン2レセプターの
除去装置を備えて成る血液体外循環装置(第二発明)、
を提供するものである。
除去装置を備えて成る血液体外循環装置(第二発明)、
を提供するものである。
ここで、血液体外循環装置の代表的な例としては、血漿
交換治療装置が挙げられ、その場合、血液処理装置は血
漿分離器を示すものである。
交換治療装置が挙げられ、その場合、血液処理装置は血
漿分離器を示すものである。
本発明に用いる中空糸膜の材質には、合成高分子や、ガ
ラス、シリカゲルなどの無機物質、または蛋白質、多糖
等の生物に由来する不溶性の生体高分子物質が使用でき
る。
ラス、シリカゲルなどの無機物質、または蛋白質、多糖
等の生物に由来する不溶性の生体高分子物質が使用でき
る。
[実施例] 以下、本発明を図示の実施例に基づき更に詳細に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されないことは明ら
かであろう。
るが、本発明はこれら実施例に限定されないことは明ら
かであろう。
第1図は、本発明に係る、血中及び/または血漿からの
IL−2Rの除去装置の一例を示したものである。
IL−2Rの除去装置の一例を示したものである。
筒状容器1の内部にはIL−2Rのモノクローナル抗体を吸
着・固定させた複数の高分子樹脂製中空糸膜2が配設さ
れており、該筒状容器1の両端部において、該筒状容器
1と該中空糸膜2の両端部をポリウレタン樹脂等のポッ
ティング材からなる隔壁3により流密に支持されるとと
もに、中空糸膜2の両端部は筒状容器1の両端に開口し
ている。
着・固定させた複数の高分子樹脂製中空糸膜2が配設さ
れており、該筒状容器1の両端部において、該筒状容器
1と該中空糸膜2の両端部をポリウレタン樹脂等のポッ
ティング材からなる隔壁3により流密に支持されるとと
もに、中空糸膜2の両端部は筒状容器1の両端に開口し
ている。
以上の構成において、血液及び/また血漿は、筒状容器
1の入口4より、IL−2Rのモノクローナル抗体が吸着固
定された中空糸膜2の中空部に入り、このモノクローナ
ル抗体と接触して、血液中及び/または血漿中のIL−2R
が除去され、次いで清浄化された血液及び/または血漿
は出口5を介して筒状容器1より流出されるのである。
1の入口4より、IL−2Rのモノクローナル抗体が吸着固
定された中空糸膜2の中空部に入り、このモノクローナ
ル抗体と接触して、血液中及び/または血漿中のIL−2R
が除去され、次いで清浄化された血液及び/または血漿
は出口5を介して筒状容器1より流出されるのである。
上記実施例における、IL−2Rに対するモノクローナル抗
体を吸着固定させる担体である中空糸膜としては、各種
の高分子重合体よりなるものであればよく、特にその種
類は限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコー
ル、4−メチルペンテン、ポリカーボネート、ポリフッ
化ビニリデン、シリコーンゴム等およびそれらの変性樹
脂などを通常用いることができるが、モノクローナル抗
体との結合方法及び結合力などの観点から考えるとポリ
プロピレン、ポリエチレンなどが好ましい。
体を吸着固定させる担体である中空糸膜としては、各種
の高分子重合体よりなるものであればよく、特にその種
類は限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコー
ル、4−メチルペンテン、ポリカーボネート、ポリフッ
化ビニリデン、シリコーンゴム等およびそれらの変性樹
脂などを通常用いることができるが、モノクローナル抗
体との結合方法及び結合力などの観点から考えるとポリ
プロピレン、ポリエチレンなどが好ましい。
中空糸膜のサイズも特に制限されないが、内径100〜100
0μm、好ましくは200〜400μm、膜厚10〜200μm、好
ましくは20〜60μmのものが望ましい。
0μm、好ましくは200〜400μm、膜厚10〜200μm、好
ましくは20〜60μmのものが望ましい。
また、中空糸膜の膜面積は、一般に0.01〜1.0m2程度の
ものが好ましい。
ものが好ましい。
中空糸膜へのモノクローナル抗体の吸着・固定方法とし
ては、物理的吸着法、化学的結合方法等の周知の方法が
適用可能であるが、比較的強固に固定でき、かつ抗体の
活性を損なわない方法でなければならない。
ては、物理的吸着法、化学的結合方法等の周知の方法が
適用可能であるが、比較的強固に固定でき、かつ抗体の
活性を損なわない方法でなければならない。
本発明において担体に吸着固定されるモノクローナル抗
体としては、IL−2Rに対して非常に高い特異的な反応性
を有するモノクローナル抗体であれば、どのようなモノ
クローナル抗体を用いてもよいが、好ましくはモノクロ
ーナル抗体H−48を用いる。
体としては、IL−2Rに対して非常に高い特異的な反応性
を有するモノクローナル抗体であれば、どのようなモノ
クローナル抗体を用いてもよいが、好ましくはモノクロ
ーナル抗体H−48を用いる。
本発明に使用される筒状容器の材質としては、ポリカー
ボネート、ポリスチレン、ABS樹脂、ガラスなどが使用
できる。
ボネート、ポリスチレン、ABS樹脂、ガラスなどが使用
できる。
本発明の血中及び/または血漿中からのIL−2Rの除去装
置は、全血をそのまま流すこともできるが、予め血漿分
離器で分離した血漿だけを流すこともできる。
置は、全血をそのまま流すこともできるが、予め血漿分
離器で分離した血漿だけを流すこともできる。
第2図は、血中のIL−2Rを除去する血液体外循環装置の
一例を示したものである。採血部8より血液ポンプ7に
よって患者の血液をインターロイキン2レセプター除去
装置6に導き、IL−2Rを取り除いた血液を返血部9から
患者の体内に戻す。
一例を示したものである。採血部8より血液ポンプ7に
よって患者の血液をインターロイキン2レセプター除去
装置6に導き、IL−2Rを取り除いた血液を返血部9から
患者の体内に戻す。
第3図は、血漿中からIL−2Rを除去する血液体外循環装
置の一例を示したものである。
置の一例を示したものである。
10は採血部であり、血液ポンプ11によって患者の血液を
体内から血漿分離器12に導く。血漿分離器12に入った血
液は、血漿成分が分離され、血漿ポンプ13で、インター
ロイキン2レセプター除去装置14に導かれ、IL−2Rを除
去した血漿は、A点で血漿分離器12から排出される濃縮
血液と混合され、返血部15から患者の体内に戻す。
体内から血漿分離器12に導く。血漿分離器12に入った血
液は、血漿成分が分離され、血漿ポンプ13で、インター
ロイキン2レセプター除去装置14に導かれ、IL−2Rを除
去した血漿は、A点で血漿分離器12から排出される濃縮
血液と混合され、返血部15から患者の体内に戻す。
(実施例1) インターロイキン2レセプター除去装置の作製 内径320μm、膜厚55μm、長さ210mmのポリプロピレン
製中空糸膜2000本束ねてポリカーボネート製の筒状容器
に挿入し、ポリウレタン樹脂で筒状容器と中空糸膜の両
端部を固定して膜面積0.35m2のモジュールを作成した。
製中空糸膜2000本束ねてポリカーボネート製の筒状容器
に挿入し、ポリウレタン樹脂で筒状容器と中空糸膜の両
端部を固定して膜面積0.35m2のモジュールを作成した。
このモジュールにエタノールを500ml/hrで30分間流して
洗浄を行なった後、更に精製水で十分にエタノールを洗
浄除去した。
洗浄を行なった後、更に精製水で十分にエタノールを洗
浄除去した。
次に、IL−2Rに対して非常に高い特異的な反応性を有す
るモノクローナル抗体(H−48)を、その濃度が200μg
/mlとなるように、リン酸緩衝食塩水に溶解し、この溶
液400mlを流速的25ml/hrで前記のエタノール洗浄済モジ
ュールに流すことによって、モノクローナル抗体を中空
糸の内面に物理的吸着によって結合した。
るモノクローナル抗体(H−48)を、その濃度が200μg
/mlとなるように、リン酸緩衝食塩水に溶解し、この溶
液400mlを流速的25ml/hrで前記のエタノール洗浄済モジ
ュールに流すことによって、モノクローナル抗体を中空
糸の内面に物理的吸着によって結合した。
次に、このモジュールに1%のヒトγ−グロブリン溶液
を50ml注入し、室温で3時間静置してモノクローナル抗
体で被覆されていない中空糸表面をヒトγ−グロプリン
で被覆した。これを0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.0、
0.15M塩化ナトリウム)を用いて十分に洗浄し、血中か
らIL−2Rを除去するために用いるモジュールとして、使
用時まで4℃で保存した。
を50ml注入し、室温で3時間静置してモノクローナル抗
体で被覆されていない中空糸表面をヒトγ−グロプリン
で被覆した。これを0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.0、
0.15M塩化ナトリウム)を用いて十分に洗浄し、血中か
らIL−2Rを除去するために用いるモジュールとして、使
用時まで4℃で保存した。
なお、このようにして作製したモジュールを、通常のア
フィニティークロマトグラフィーに用いても、また、保
存していても、モジュールからの蛋白質の離脱は殆ど認
められなかった。
フィニティークロマトグラフィーに用いても、また、保
存していても、モジュールからの蛋白質の離脱は殆ど認
められなかった。
(実施例2) ヒト清浄血清中のIL−2Rの除去 市販管理ヒト血清であるネスコールX(化血研製)の10
mlに、IL−2Rの濃度が約40ng/mlとなるようにIL−2Rを
加えた。
mlに、IL−2Rの濃度が約40ng/mlとなるようにIL−2Rを
加えた。
これを、実施例1と同様の方法で作成した膜面積0.01m2
のモジュール(吸着したモノクローナル抗体量は約10m
g)に第2図の装置に示す血液ポンプ(ペリスタポン
プ,井内盛栄堂製)9を用いて流速約20ml/hrまたは60m
l/hrで流し、モジュールの出口から流出した血清及びモ
ジュールに流す前のIL−2R濃度を次に示すサンドイッチ
酸素免疫測定法(ELISA)で測定した。
のモジュール(吸着したモノクローナル抗体量は約10m
g)に第2図の装置に示す血液ポンプ(ペリスタポン
プ,井内盛栄堂製)9を用いて流速約20ml/hrまたは60m
l/hrで流し、モジュールの出口から流出した血清及びモ
ジュールに流す前のIL−2R濃度を次に示すサンドイッチ
酸素免疫測定法(ELISA)で測定した。
その結果を表−1に示す。
(実施例3) ヒト全血中のIL−2Rの除去 ヘパリンを1単位/mlとなるように添加した全血15ml
に、IL−2Rを約40ng/ml濃度となるように添加した。こ
れを、実施例1と同様の方法で作製した膜面積0.01m2の
モジュール(吸着したモノクローナル抗体量は約10mg)
にペリスタポンプ(井内盛栄堂製)を用いて流速約20ml
/hr、40ml/hrまたは80ml/hrで流し、各流速においてモ
ジュールの出口から流出した全血及びモジュールに流す
前の全血を2000rpm、15分間の遠心分陸にて血漿を分離
し、各血漿中のIL−2Rの濃度を実施例2と同様のELISA
の方法で測定した。
に、IL−2Rを約40ng/ml濃度となるように添加した。こ
れを、実施例1と同様の方法で作製した膜面積0.01m2の
モジュール(吸着したモノクローナル抗体量は約10mg)
にペリスタポンプ(井内盛栄堂製)を用いて流速約20ml
/hr、40ml/hrまたは80ml/hrで流し、各流速においてモ
ジュールの出口から流出した全血及びモジュールに流す
前の全血を2000rpm、15分間の遠心分陸にて血漿を分離
し、各血漿中のIL−2Rの濃度を実施例2と同様のELISA
の方法で測定した。
その結果を表−2に示す。
(実施例4) ATL患者血清中のIL−2Rの除去 ATL患者の血清10mlを、実施例1と同様の方法で作製し
た膜面積0.01m2のモジュール(吸着したモノクローナル
抗体量は約10mg)にペリスタポンプ(井内盛栄堂製)を
用いて流速約20ml/hrまたは40ml/hrで流し、モジュール
の出口から流出した血清及びモジュールに流す前の血清
中のIL−2Rの濃度をELISAの方法で測定した。
た膜面積0.01m2のモジュール(吸着したモノクローナル
抗体量は約10mg)にペリスタポンプ(井内盛栄堂製)を
用いて流速約20ml/hrまたは40ml/hrで流し、モジュール
の出口から流出した血清及びモジュールに流す前の血清
中のIL−2Rの濃度をELISAの方法で測定した。
その結果を表−3に示す。
[発明の効果] 以上説明した通り、本発明のインターロイキン2レセプ
ターの除去装置によれば、モノクローナル抗体を吸着し
た中空糸膜を使用し、これに血液及び/又は血漿を接触
させているため、血中及び/または血漿中のIL−2Rを効
率的に且つ安価に除去することができる。特に、成人T
細胞患者の血中からIL−2Rを除去することによって病態
の悪化を防ぎ、または治療を行ない、更に感染者の発症
防止ができる等の優れた効果がある。
ターの除去装置によれば、モノクローナル抗体を吸着し
た中空糸膜を使用し、これに血液及び/又は血漿を接触
させているため、血中及び/または血漿中のIL−2Rを効
率的に且つ安価に除去することができる。特に、成人T
細胞患者の血中からIL−2Rを除去することによって病態
の悪化を防ぎ、または治療を行ない、更に感染者の発症
防止ができる等の優れた効果がある。
また、本発明の血液体外循環装置にこれば、血液処理装
置として、モノクローナル抗体を吸着した中空糸膜を使
用したインターロイキン2レセプターの除去装置を用い
ているので、血中及び/または血漿中のIL−2Rを効率的
に除去できるという効果がある。
置として、モノクローナル抗体を吸着した中空糸膜を使
用したインターロイキン2レセプターの除去装置を用い
ているので、血中及び/または血漿中のIL−2Rを効率的
に除去できるという効果がある。
第1は本発明に係るIL−2Rの除去装置の一例を示す概略
図、第2図は血中のIL−2Rを除去する血液体外循環装置
の一例を示す説明図、、第3図は血漿中のIL−2Rを除去
する血液体外循環装置の一例を示す説明図である。 1……筒状容器、2……中空糸膜、3……支持部材、4
……入口、5……出口、6……インターロイキン2レセ
プター除去装置(モジュール)、7……血液ポンプ、8
……採血部、9……返血部、10……採血部、11……血液
ポンプ、12……血漿分離器、13……血漿ポンプ、14……
インターロイキン2レセプター除去装置(モジュー
ル)、15……返血部。
図、第2図は血中のIL−2Rを除去する血液体外循環装置
の一例を示す説明図、、第3図は血漿中のIL−2Rを除去
する血液体外循環装置の一例を示す説明図である。 1……筒状容器、2……中空糸膜、3……支持部材、4
……入口、5……出口、6……インターロイキン2レセ
プター除去装置(モジュール)、7……血液ポンプ、8
……採血部、9……返血部、10……採血部、11……血液
ポンプ、12……血漿分離器、13……血漿ポンプ、14……
インターロイキン2レセプター除去装置(モジュー
ル)、15……返血部。
Claims (3)
- 【請求項1】担体にインターロイキン2レセプターのモ
ノクロナール抗体を吸着固定させたものを用い、それに
血液及び/又は血漿を接触させるインターロイキン2レ
セプターの除去装置であって、 該担体が複数本の中空糸膜であり、 各中空糸膜の直径が100〜100μmで、かつ該複数本の中
空糸膜の膜面積の合計が0.01〜1.0m2であることを特徴
とするインターロイキン2レセプターの除去装置。 - 【請求項2】筒状容器の内部に該複数本の中空糸膜を集
束し、該中空糸膜の両端部を開口状態で隔壁に埋込み、
該隔壁により該中空糸膜の両端部を前記筒状容器に流密
に封止して成り、該中空糸膜が高分子樹脂から成る請求
項1に記載のインターロイキン2レセプターの除去装
置。 - 【請求項3】血液ポンプおよび血液処理装置を少なくと
も備え、血液処理装置への送血と、該血液処理装置から
の返血とを行なわしめる血液体外循環装置であって、前
記血液処理装置として請求項1のインターロイキン2レ
セプター除去装置を備えたことを特徴とする血液対外循
環装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63193294A JPH07106219B2 (ja) | 1988-08-02 | 1988-08-02 | インターロイキン2レセプターの除去装置およびそれを備えた血液体外循環装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63193294A JPH07106219B2 (ja) | 1988-08-02 | 1988-08-02 | インターロイキン2レセプターの除去装置およびそれを備えた血液体外循環装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0245064A JPH0245064A (ja) | 1990-02-15 |
JPH07106219B2 true JPH07106219B2 (ja) | 1995-11-15 |
Family
ID=16305522
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63193294A Expired - Lifetime JPH07106219B2 (ja) | 1988-08-02 | 1988-08-02 | インターロイキン2レセプターの除去装置およびそれを備えた血液体外循環装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07106219B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008511340A (ja) * | 2004-04-30 | 2008-04-17 | バイオフェレシス テクノロジーズ, インコーポレイテッド | 患者において可溶性tnfr1、可溶性tnfr2、および可溶性il2を除去する方法およびシステム |
JP2009240822A (ja) * | 1998-05-22 | 2009-10-22 | Biopheresis Technologies Inc | 癌の治療のための方法および組成物 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP0426857A4 (en) * | 1989-02-08 | 1991-10-16 | Kuraray Co. Ltd. | Peptide and adsorbent comprising same immobilized on carrier |
JPH0526353A (ja) * | 1991-07-23 | 1993-02-02 | Nippon Pillar Packing Co Ltd | 耐熱ガスケツト |
CA2390095C (en) * | 1999-11-10 | 2013-01-08 | M. Rigdon Lentz | Method and system to remove cytokine inhibitor in patients |
US6379708B1 (en) * | 1999-11-20 | 2002-04-30 | Cytologic, Llc | Method for enhancing immune responses in mammals |
Family Cites Families (4)
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0245064A (ja) | 1990-02-15 |
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