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JPH07105761A - 繊維強化複合線の製造方法 - Google Patents

繊維強化複合線の製造方法

Info

Publication number
JPH07105761A
JPH07105761A JP25167993A JP25167993A JPH07105761A JP H07105761 A JPH07105761 A JP H07105761A JP 25167993 A JP25167993 A JP 25167993A JP 25167993 A JP25167993 A JP 25167993A JP H07105761 A JPH07105761 A JP H07105761A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum
wire
molten metal
composite wire
aluminum alloy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25167993A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Ozawa
明夫 小澤
Takeshi Ishibashi
武 石橋
Hiromitsu Kuroda
洋光 黒田
Hiroshi Kubokawa
弘 窪川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Tokyo Electric Power Co Holdings Inc
Original Assignee
Tokyo Electric Power Co Inc
Hitachi Cable Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electric Power Co Inc, Hitachi Cable Ltd filed Critical Tokyo Electric Power Co Inc
Priority to JP25167993A priority Critical patent/JPH07105761A/ja
Publication of JPH07105761A publication Critical patent/JPH07105761A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長尺の炭化ケイ素繊維により強化されると共
に送電線として満足する構造をもつ繊維強化複合線を製
造する方法を提供することである。 【構成】 長尺繊維とアルミ又はアルミ合金とからなる
プリフォームワイヤ1本又は複数本を芯線とし、これを
アルミ又はアルミ合金の溶湯中に連続的に通してアルミ
又はアルミ合金で被覆し、複合線6を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維強化複合線の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】送電線用複合線の製造方法としては従来
から幾つか知られており、繊維で強化する方法も既にあ
る。この繊維で強化する方法としては、特開平2-181303
号公報に開示されているものがあり、この方法は、アル
ミニウムに強化用短繊維を分散して固化して製造した短
繊維分散材を、鋳造間隙の位置でアルミニウム溶湯中に
添加し、この溶湯をベルト・アンド・ホイール方法によ
り連続的に複合線として鋳造圧延するものである。
【0003】また、一般的な複合材の製造方法として
は、(1) 金属箔あるいは薄板と繊維を重ね合わせ、ホッ
トプレスにより高温で圧力を加えながら、繊維とマトリ
クスを拡散結合させる拡散結合方法、(2) 整列した繊維
束の間に溶融金属を浸透させ、これを高圧で鋳造する高
圧鋳造方法、(3) 繊維束を溶湯中に通して連続的に引き
上げ、あるいは引きおろして複合する溶融浸透方法など
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述の複合
線の製造方法では、送電線として満足する構造をもった
複合線を連続的に製造することが困難な場合がある。
【0005】すなわち、ベルト・アンド・ホイール方法
を用いた連続鋳造法の場合、短繊維を複合したインゴッ
トを圧延・伸線することにより素線製造が可能である
が、長尺繊維を複合する場合、繊維がほとんど伸びない
という特性から圧延・伸線が困難である。
【0006】ホットプレスを用いた拡散結合法、あるい
は高圧鋳造法の場合、短尺あるいは短繊維を複合する場
合には有効ではあるが、長尺繊維(1000m程度)を連続
的に複合することは困難である。
【0007】繊維束を溶湯中に通して、連続的に複合さ
せる溶融浸透法の場合、繊維のフィラメント数(一束の
繊維数)がある範囲に限定されていることや、製造法の
理由から、素線径が小さく(φ0.5 程度)、かつ構造が
一定のものしか得られない。又、素線はダイスを用い絞
って製造するため、繊維が表面に露出し、損傷を招くお
それがある。
【0008】本発明は、このような事情を考慮してなさ
れたものであり、その目的は、長尺の炭化ケイ素繊維に
より強化されると共に送電線として満足する構造をもつ
繊維強化複合線の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、長尺繊維とアルミ又はアルミ合金とから
なるプリフォームワイヤ1本又は複数本を芯線とし、こ
れをアルミ又はアルミ合金の溶湯中に連続的に通してア
ルミ又はアルミ合金で被覆し、複合線を製造するもので
ある。
【0010】また、長尺繊維とアルミ又はアルミ合金と
からなるプリフォームワイヤ複数本を芯線とし、これを
アルミ又はアルミ合金の溶湯中に通すと共にその溶湯中
に備えられたワイヤ束の径を絞るガイドを通過させてア
ルミ又はアルミ合金で被覆し、複合線を製造するもので
ある。
【0011】さらに、長尺繊維とアルミ又はアルミ合金
とからなるプリフォームワイヤ1本又は複数本を芯線と
し、これをアルミ又はアルミ合金の2つの溶湯槽を通し
てアルミ又はアルミ合金で被覆し、複合線を製造するも
のである。
【0012】さらにまた、長尺繊維とアルミ又はアルミ
合金とからなるプリフォームワイヤ複数本を芯線とし、
これをアルミ又はアルミ合金の第1溶湯槽を通過させて
複数本のプリフォームワイヤを再溶融して一体化し、そ
の後、これを第2溶湯槽を通過させてアルミ又はアルミ
合金で被覆し、複合線を製造するものである。
【0013】
【作用】プリフォームワイヤを溶湯中に連続的に通して
アルミ又はアルミ合金で被覆することで、ワイヤ(複合
部)が繊維とAlからなるため、ワイヤ自身のアルミが
外層となるアルミと溶け合って一部一体化するので、ワ
イヤの外周にアルミが接着しやすく複合部が中心でアル
ミが外層となった構造の複合線が製造される。この構造
は撚線等の製造工程中のプレフォームが容易の構造であ
る。従って、長尺の繊維により強化されると共に送電線
として満足する構造をもつ繊維強化複合線が得られるこ
とになる。
【0014】また、芯線を溶湯中に通す際、ガイドを通
過させることで、複数のワイヤをより確実に中心に配置
することが可能となる。
【0015】さらに、芯線を2つの溶湯槽を通すこと
で、ワイヤの形状や外層のアルミの形状を任意に代えた
構造の複合線を製造することが可能となる。
【0016】さらにまた、複数のプリフォームワイヤを
第1溶湯槽を通過させて再溶融して一体化し、その後、
これを第2溶湯槽を通過させることで、中心部のワイヤ
束の径が小さくなる。即ち、中心部である繊維とAlの
複合部の径が小さくなり、外層のアルミの肉厚を大きく
することができ、よりプレフォームが容易となる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0018】図1は本発明の繊維強化複合線の製造方法
を実施するためのディップフォーミング法による複合線
の製造装置の一例を示す図である。
【0019】図1において、1はアルミ又はアルミ合金
の溶湯槽を示し、この溶湯槽1は例えば円筒状に形成さ
れ外側にアルミの溶融温度を制御するヒータ2が配設さ
れている。
【0020】溶湯槽1の下部中央部には複合するプリフ
ォームワイヤ3の本数(例えば7本)と同数の挿入穴4
を有するニップル5が設けられている。
【0021】ニップル5の挿入穴4は、製造される複合
線6の複合部6aの形状に応じて任意に配置される(例
えば図2及び図3に示すような複合線6を製造する場合
には1つが真ん中で、その周りに6つが60°間隔を隔て
て配置される)と共に、挿入穴4を通る際複数のワイヤ
が平行になるように形成され、これらの挿入穴4にワイ
ヤ供給源7からの長尺SiC繊維とアルミ又はアルミ合
金とからなるプリフォームワイヤ3が1本ずつ挿入され
る。
【0022】また、溶湯槽1の中央部には挿入されたワ
イヤ3の束を任意の径に絞るガイド8が配設され、この
ガイド8の内径dは複合線6の中心部(複合部)6aの
径と同じ大きさに形成される。すなわち、ガイド8の内
径dを任意に変えることにより、所望の径の複合部6a
を有する複合線6を製造することが可能となる。
【0023】さらに、溶湯槽1内の湯面の中央部には、
複合部6aに一定厚のアルミを被覆するための所定の内
径(所望する複合線6の外径と同じ大きさの径)のダイ
ス9が配設されており、ワイヤ供給源7から引き出され
た複数のプリフォームワイヤ3はそれぞれのニップル5
の挿入穴4を通って溶湯槽1内に入り、ガイド8で所定
の径に絞られてからダイス9を介してその外側にアルミ
が被覆され、最終素線(複合線6)となって湯面上に至
るようになっている。
【0024】さて、複合線6を得るには、先ず長尺Si
C繊維とアルミ又はアルミ合金とからなるプリフォーム
ワイヤ(例えば外径 0.5mmのプリフォームワイヤ)3
を、ワイヤ供給源7からそれぞれ引き出してニップル5
の挿入穴4に1本ずつ挿通する。このワイヤ3の本数
は、所望の繊維体積率を得るために任意に設定すること
ができ、本実施例では7本である。挿入穴4を挿通させ
たワイヤ3はガイド8を介してからダイス9を通るよう
に装着する。
【0025】そして、溶湯槽1内のアルミを例えば 680
〜700 ℃に加熱して溶融すると共に、装着したワイヤ3
をダイス9から連続的に引き出すように引っ張る。
【0026】これにより、ニップル5の挿入穴4から溶
湯槽1内に入り、ガイド8及びダイス9を介したプリフ
ォームワイヤ3の外側にアルミが被覆され、最終素線
(複合線6)となって湯面上に至る。この際、ガイド8
として内径d1 のものを用いることにより、図2に示す
ように、複合部6aの外径がd1 で、アルミの被覆厚が
1 の複合線6が得られる。また、ガイド8として内径
2 のものを用いることにより、図3に示すように、複
合部6aの外径がd2 の複合線6が得られる。
【0027】このように、溶湯槽1を用いてデイップフ
ォーミング法を適用し、プリフォームワイヤ3を溶湯中
に連続的に通してアルミで被覆することにより、ワイヤ
3(複合部6a)が繊維とAlからなるため、ワイヤ自
身のアルミの外周が外層となる被覆用のアルミと溶け合
って一部一体化するので、ワイヤの外周にアルミが密着
強度高く接着して、複合部6aが中心でアルミが外層の
構造の複合線6(例えば外径 2.4mmで繊維体積率12%の
アルミ充填率の高い複合線)が連続的に製造される。こ
の複合線6は、アルミが外層に配置されるため、撚線等
の製造工程中のプレフォーム(バラケないための加工)
を外層のアルミの塑性変形により達成することができ
る。よって、長尺の炭化ケイ素繊維により強化されると
共に送電線として満足する構造をもつ繊維強化複合線6
が得られることになる。
【0028】また、複数のワイヤ3を溶湯中に通す際、
ガイド8を通過させることで、複数のワイヤ3をより確
実に複合線6の中心に配置することができる。そのガイ
ド8の内径は、複合線6の複合部6aの外径と同じにな
るため、その内径を任意に変えることにより、所望の径
の複合部6aを有する複合線6を製造することが可能と
なる。これにより、複合部6aの外径が撚線工程におけ
る曲げ剛性(曲げやすさ)の点から非常に重要なパラメ
ータであり電線設計により最適な径を選定することがで
きる。また、外層のアルミの肉厚はダイス9の内径を変
えることにより、ある程度調節可能である。さらに、ダ
イス9を内径の異なるものと交換することにより任意の
外径の複合線6を製造することが可能である。
【0029】さらに、ニップル5のワイヤ3の挿入穴4
をワイヤ1本毎に設けることにより、ワイヤ3間へのア
ルミの充填が容易になる。すなわち、複数本のワイヤ3
はニップルの5挿入穴4の配置に従い相互に所定の間隔
を隔ててから溶湯内に供給されるため、ワイヤ3間にア
ルミが十分に浸透されることになる。よって、図3に示
すような複合線6を製造する場合には、特にワイヤ3間
にアルミが隙間なく充填され、かつワイヤ3自身のアル
ミの外周が外層となる被覆用のアルミと溶け合って一部
一体化するので、密着強度高くアルミが被覆された複合
線6を製造することができる。
【0030】従って、送電線として軽量化、低弛度化、
増容量化が期待できる繊維強化複合線6を連続的に製造
することが可能となる。
【0031】図4は本発明の繊維強化複合線の製造方法
を実施するためのディップフォーミング法による複合線
の製造装置の他の例を示す図である。
【0032】図4において、10はアルミ又はアルミ合
金の溶湯槽を示し、この溶湯槽10にはアルミ又はアル
ミ合金を溶融するヒータ11が配設されている。
【0033】溶湯槽10の溶湯面より下方の側部には上
下2段にノズル12,13が設けられ、これらノズル1
2,13は実質的に溶湯槽が2つ設けられたことにな
る。各ノズル12,13には、ノズル12,13内の溶
湯の温度を測定する温度計14,15が配設されている
と共に、ノズル内の溶融の温度を各温度計14,15に
基づいて所定の温度に維持するように制御されるヒータ
16,17がそれぞれ配設されている。
【0034】第1溶湯槽である下段のノズル13は、図
4及び図5に示すように、複数のプリフォームワイヤ3
の束を一体化せしめるもので、ワイヤ3中のアルミがあ
る程度溶融しても良い溶融温度(例えば 680〜700 ℃)
にヒータ17により維持されるようになっている。下段
のノズル13の下部には、ワイヤ3の浸漬距離hを可変
できるようにワイヤ3の長手方向に沿って移動自在に形
成されていると共に、複合するプリフォームワイヤ3の
本数と同数の挿入穴18を有する下段ニップル19が設
けられている。その下段ニップル19の挿入穴18に
は、ワイヤ供給源7からの長尺SiC繊維とアルミ又は
アルミ合金とからなるプリフォームワイヤ3が1本ずつ
挿入される。下段ノズル13の上部には、ワイヤ束の外
径(図8に示すように複数のワイヤを束ねた際の外径d
3 )より小さい内径d4 の下段ダイス20が設けられて
いる。
【0035】第2溶湯槽である上段のノズル12は、図
4及び図6に示すように、下段のノズル13で一体化し
たワイヤ21に一定厚(例えば図7に示す複合線を製造
する場合にはt2 )のアルミを被覆するもので、凝固に
よる被覆を行うため溶融しない程度の浸漬時間及び溶湯
温度(例えば 670〜680 ℃)に維持されるようになって
いる。上段のノズル12の下部には、ワイヤ21の浸漬
距離を可変できるようにワイヤ3の長手方向に沿って移
動自在なニップル(上段ニップル)22が設けられてい
ると共に、上部には一体化したワイヤ21の外径より大
きな内径d5 のダイス(上段ダイス)23が設けられて
いる。
【0036】前記下段ニップル19、下段ダイス20、
上段ニップル22及び上段ダイス23は直線状に配置さ
れていると共に、下段と上段のノズル13,12の間
(下段ダイス20と上段ニップル22の間)には、不活
性ガスが供給されて不活性ガス雰囲気になる不活性ガス
路24が設けられている。
【0037】尚、本複合線の製造装置では、1つの溶湯
槽の側部に2つのノズルを設けて実質的に2つの溶湯槽
を形成したが、2つの別々の溶湯槽を用いるようにして
もよい。
【0038】さて、例えば図7に示すような複合線25
を得るには、先ず長尺SiC繊維とアルミ又はアルミ合
金とからなる所定の径(例えば外径 0.5mm)のプリフォ
ームワイヤ3を、所望の繊維体積率を得るために設定し
た本数(例とえば13本)装着する。この装着は、複数
のワイヤ3を下段ニップル19の挿入穴18に1本ずつ
挿通する。そして、下段ダイス20、不活性ガス路2
4、上段ニップル22及び上段ダイス23を通って引き
出されるようにする。
【0039】その後、溶湯槽10内のアルミを加熱して
溶融し、下段ノズル13内の溶湯の温度を例えば 680〜
700 ℃にすると共に、上段ノズル12内の溶湯の温度を
例えば 670〜680 ℃に維持し、装着したワイヤ3を連続
的に上段ダイス23から引き出す。
【0040】これにより、ワイヤ供給源7からの複数の
プリフォームワイヤ3は下段ニップル19から下段ノズ
ル13に入り、ノズル13内を通って下段ダイス20に
至り、複数のワイヤ3の束が一体化された素線(ワイヤ
21)が製造される。この際、下段ダイス23として、
ワイヤ束の外径d3 より小さい内径d4 のダイスを用い
ることにより、ワイヤ間に隙間がなくなるので、強度が
向上した一体化素線を製造することができる。
【0041】一体化したワイヤ21は、下段ダイス20
から不活性雰囲気中の不活性ガス路24を通って上段ニ
ップル22から上段ノズル12内に入る。そして、ノズ
ル12内を通って上段ダイス23に至り、その外側に所
定厚t2 のアルミが被覆され、図7に示すような最終素
線(複合線25)となってノズル12から引き出され
る。例えば、下段ノズル13内の溶湯の温度を 680〜70
0 ℃、上段ノズル12内の溶湯んp温度 670〜680 ℃、
下段ノズル13内での浸漬距離を20mmにすることによ
り、外径 2.0mmで繊維体積率17%の複合線が製造可能で
ある。
【0042】このように、2つの異なる溶湯槽(ノズル
12,13)を有したデイップフォーミング法による製
造装置を用いて、プリフォームワイヤ3を溶湯中に連続
的に通してアルミ又はアルミ合金で被覆するため、ワイ
ヤ自身のアルミの外周が外層となる被覆用アルミと溶け
合って一部一体化するので、ワイヤ3の外周にアルミが
密着強度高く接着して、複合部が中心でアルミが外層の
構造の複合線25が連続的に製造される。よって、長尺
の炭化ケイ素繊維により強化されると共に送電線として
満足する構造をもつ繊維強化複合線25が得られること
になる。
【0043】また、複数のワイヤ3を下段ノズル13を
通して一体化するため、複合部(ワイヤ束)の径が小さ
くなる。すなわち、複数のワイヤ3を単に束ねるだけで
は図8に示すようにワイヤ束の外径はd3 となるが、そ
のワイヤ束を一体化することで図7に示すようにワイヤ
束の外径を小さくすることができ、かつそれに伴い外層
のアルミの厚さもt3 からt2 へと厚くなるので、撚線
時のプレフォームがより容易となる。
【0044】さらに、ワイヤ3の本数、ニップル19,
22、ダイス20,23を変えることにより、任意の繊
維体積率及び外径を有する複合線を製造することが可能
となる。
【0045】従って、送電線として軽量化、低弛度化、
増容量化が期待できる繊維強化複合線25を連続的に製
造することが可能となる。
【0046】また、前述の2つの複合線の製造装置を用
いることにより、本出願人が先に提案した図9及び図1
0に示す複合線30を製造することができる。この複合
線30は、図示するように、長尺炭化ケイ素繊維31が
中心部でその外周に短尺繊維又はウイスカー32を配設
した中心部複合線33の外周に、アルミ又はアルミ合金
のアルミ層34を設けた複合線であり、中心部複合線3
3を製造装置のニップルからアルミの溶湯中に通すこと
により、その外周にアルミを被覆することが可能とな
る。
【0047】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば次のような
効果を奏する。
【0048】(1) プリフォームワイヤを溶湯中に連続的
に通してアルミ又はアルミ合金で被覆するので、撚線等
の製造工程中のプレフォームが容易の構造をもつ繊維強
化複合線が得られる。
【0049】(2) 複数のプリフォームワイヤを溶湯中に
通す際、ガイドを通過させることで、複数のワイヤから
なる複合部をより確実に中心に配置することができる。
【0050】(3) プリフォームワイヤを2つの溶湯槽を
通すことで、ワイヤの形状や外層のアルミの形状を任意
に代えた構造の複合線を製造することができる。
【0051】(4) 複数のプリフォームワイヤを第1溶湯
槽を通過させて再溶融して一体化し、その後、これを第
2溶湯槽を通過させることで、複合部(中心部)の径を
小さくできると共に外層のアルミの肉厚を大きくするこ
とができ、よりプレフォームが容易の構造の繊維強化複
合線が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するための複合線の製造装
置の一例を示す概略断面図である。
【図2】複合線の一例を示す断面図である。
【図3】複合線の他の例を示す断面図である。
【図4】本発明の方法を実施するための複合線の製造装
置の他の例を示す概略断面図である。
【図5】図4に示す製造装置の下段のノズルの状態を示
す断面図である。
【図6】図4に示す製造装置の上段のノズルの状態を示
す断面図である。
【図7】複合線の他の例を示す断面図である。
【図8】複合線の他の例を示す断面図である。
【図9】本出願人が先に提案した複合線の横断面であ
る。
【図10】図9中A−A線矢視断面図である。
【符号の説明】
1 溶湯槽 3 プリフォームワイヤ 6 複合線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 洋光 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 窪川 弘 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺繊維とアルミ又はアルミ合金とから
    なるプリフォームワイヤ1本又は複数本を芯線とし、こ
    れをアルミ又はアルミ合金の溶湯中に連続的に通してア
    ルミ又はアルミ合金で被覆し、複合線を製造することを
    特徴とする繊維強化複合線の製造方法。
  2. 【請求項2】 長尺繊維とアルミ又はアルミ合金とから
    なるプリフォームワイヤ複数本を芯線とし、これをアル
    ミ又はアルミ合金の溶湯中に通すと共にその溶湯中に備
    えられたワイヤ束の径を絞るガイドを通過させてアルミ
    又はアルミ合金で被覆し、複合線を製造することを特徴
    とする繊維強化複合線の製造方法。
  3. 【請求項3】 長尺繊維とアルミ又はアルミ合金とから
    なるプリフォームワイヤ1本又は複数本を芯線とし、こ
    れをアルミ又はアルミ合金の2つの溶湯槽を通してアル
    ミ又はアルミ合金で被覆し、複合線を製造することを特
    徴とする繊維強化複合線の製造方法。
  4. 【請求項4】 長尺繊維とアルミ又はアルミ合金とから
    なるプリフォームワイヤ複数本を芯線とし、これをアル
    ミ又はアルミ合金の第1溶湯槽を通過させて複数本のプ
    リフォームワイヤを再溶融して一体化し、その後、これ
    を第2溶湯槽を通過させてアルミ又はアルミ合金で被覆
    し、複合線を製造することを特徴とする繊維強化複合線
    の製造方法。
JP25167993A 1993-10-07 1993-10-07 繊維強化複合線の製造方法 Pending JPH07105761A (ja)

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