JPH0699528B2 - 硬化性組成物 - Google Patents
硬化性組成物Info
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- JPH0699528B2 JPH0699528B2 JP61308541A JP30854186A JPH0699528B2 JP H0699528 B2 JPH0699528 B2 JP H0699528B2 JP 61308541 A JP61308541 A JP 61308541A JP 30854186 A JP30854186 A JP 30854186A JP H0699528 B2 JPH0699528 B2 JP H0699528B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は常温付近の低温硬化性および耐水接着性に優
れ、しかもエナメル質や象牙質などの歯牙や歯科用合金
などに対して優れた接着性能を有しかつ歯髄に対する刺
激性などの悪影響がない歯科用接着剤として有効な硬化
性組成物に関する。
れ、しかもエナメル質や象牙質などの歯牙や歯科用合金
などに対して優れた接着性能を有しかつ歯髄に対する刺
激性などの悪影響がない歯科用接着剤として有効な硬化
性組成物に関する。
歯の矯正または修復のための接着剤として(メタ)アク
リル酸エステル系ビニルモノマーなどのラジカル重合性
モノマーと触媒とから成るものが多数提案されていて、
(メタ)アクリル酸エステル系ビニルモノマーと(メ
タ)アクリロイルオキシル基含有芳香族カルボン酸(無
水物)、アミンおよびスルフイン酸(塩)から成る硬化
性組成物(特開昭60-44508号)や常温で液状の(メタ)
アクリル酸エステル、アミン、スルフイン酸(塩)、過
酸化物から成る接着剤(特開昭53-39331号)、MMA、4-M
ETA、およびトリブチルボランからなる接着剤(日歯保
誌,28,452〜478(1985))などが報告されている。し
かしながら、従来の接着剤や硬化性組成物では歯質へ
の、特にEDTAなどのマイルドなエツチング剤で処理した
象牙質への十分な接着力を得ることが困難であつた。
リル酸エステル系ビニルモノマーなどのラジカル重合性
モノマーと触媒とから成るものが多数提案されていて、
(メタ)アクリル酸エステル系ビニルモノマーと(メ
タ)アクリロイルオキシル基含有芳香族カルボン酸(無
水物)、アミンおよびスルフイン酸(塩)から成る硬化
性組成物(特開昭60-44508号)や常温で液状の(メタ)
アクリル酸エステル、アミン、スルフイン酸(塩)、過
酸化物から成る接着剤(特開昭53-39331号)、MMA、4-M
ETA、およびトリブチルボランからなる接着剤(日歯保
誌,28,452〜478(1985))などが報告されている。し
かしながら、従来の接着剤や硬化性組成物では歯質へ
の、特にEDTAなどのマイルドなエツチング剤で処理した
象牙質への十分な接着力を得ることが困難であつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明者らは、常温付近の低温硬化性および耐水接着性
能に優れ、エナメル質、象牙質や歯科用合金、とくに象
牙質などの歯牙に対して優れた接着性能を有し、しかも
歯髄に対する刺激性などの悪影響がなくかつ歯の修復に
おける歯科用接着剤として優れた硬化性組成物を鋭意検
討した結果、 〔A〕単官能(メタ)アクリレート系単量体、 〔B〕特定の多官能(メタ)アクリレート系単量体、
〔C〕特定の酸性基含有(メタ)アクリレート系単量体
および〔D〕トリアルキルホウ素またはその酸化物から
なる硬化性組成物が上記目的を達成できることを見出
し、本発明に到達した。
能に優れ、エナメル質、象牙質や歯科用合金、とくに象
牙質などの歯牙に対して優れた接着性能を有し、しかも
歯髄に対する刺激性などの悪影響がなくかつ歯の修復に
おける歯科用接着剤として優れた硬化性組成物を鋭意検
討した結果、 〔A〕単官能(メタ)アクリレート系単量体、 〔B〕特定の多官能(メタ)アクリレート系単量体、
〔C〕特定の酸性基含有(メタ)アクリレート系単量体
および〔D〕トリアルキルホウ素またはその酸化物から
なる硬化性組成物が上記目的を達成できることを見出
し、本発明に到達した。
〔問題点を解決するための手段〕および〔作用〕 本発明によれば、 〔A〕単官能(メタ)アクリレート系単量体、 〔B〕多官能(メタ)アクリレート系単量体〔ただし、
1分子中に少なくとも1個のウレタン結合を有する多官
能(メタ)アクリレート系単量体および一般式〔I〕 (式中、R1は少なくとも1個の芳香族環を有しかつ分子
中に酸素原子または硫黄原子を有していてもよい2価の
芳香族残基を示し、R2およびR3はそれぞれ水素原子また
はメチル基を示し、nおよびmは正の整数を示す)で表
わされる多官能(メタ)アクリレート系単量体を除
く〕、 〔C〕1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイ
ルオキシル基を含有する酸性基含有(メタ)アクリレー
ト系単量体、および 〔D〕トリアルキルホウ素またはその酸化物 からなる硬化性組成物が提供される。
1分子中に少なくとも1個のウレタン結合を有する多官
能(メタ)アクリレート系単量体および一般式〔I〕 (式中、R1は少なくとも1個の芳香族環を有しかつ分子
中に酸素原子または硫黄原子を有していてもよい2価の
芳香族残基を示し、R2およびR3はそれぞれ水素原子また
はメチル基を示し、nおよびmは正の整数を示す)で表
わされる多官能(メタ)アクリレート系単量体を除
く〕、 〔C〕1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイ
ルオキシル基を含有する酸性基含有(メタ)アクリレー
ト系単量体、および 〔D〕トリアルキルホウ素またはその酸化物 からなる硬化性組成物が提供される。
本発明の硬化性組成物に使用される単官能(メタ)アク
リレート系単量体〔A〕は、酸性基以外の官能基を分子
中に含有していても良く、具体的にはメチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2-
エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シ
クロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)
アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなど
の炭化水素基含有(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリ
レート、エチレングリコールモノメチルエーテル(メ
タ)アクリレート、エチレングリコールモノエチルエー
テル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノド
デシルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリ
レート、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル
(メタ)アクリレートなどのエチレングリコール単位含
有(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)ア
クリレート、パーフルオロオクチル(メタ)アクリレー
トなどのフツ素置換基含有(メタ)アクリレート、γ−
(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリ(ト
リメチルシロキシ)シランなどのシラン系(メタ)アク
リレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレー
トなどを例示することができ、単独又は2種以上を混合
して使用することができる。これらのうちではメチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
ヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アク
リレートなどのアルキル(メタ)アクリレートまたは2-
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メ
タ)アクリレートが好ましく、とくにメチルメタクリレ
ート、n-ヘキシルメタクリレート、2-ヒドロキシエチル
メタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート
単独又はこれらの混合物を使用することが好ましい。
リレート系単量体〔A〕は、酸性基以外の官能基を分子
中に含有していても良く、具体的にはメチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2-
エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シ
クロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)
アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなど
の炭化水素基含有(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリ
レート、エチレングリコールモノメチルエーテル(メ
タ)アクリレート、エチレングリコールモノエチルエー
テル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノド
デシルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリ
レート、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル
(メタ)アクリレートなどのエチレングリコール単位含
有(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)ア
クリレート、パーフルオロオクチル(メタ)アクリレー
トなどのフツ素置換基含有(メタ)アクリレート、γ−
(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリ(ト
リメチルシロキシ)シランなどのシラン系(メタ)アク
リレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレー
トなどを例示することができ、単独又は2種以上を混合
して使用することができる。これらのうちではメチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
ヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アク
リレートなどのアルキル(メタ)アクリレートまたは2-
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メ
タ)アクリレートが好ましく、とくにメチルメタクリレ
ート、n-ヘキシルメタクリレート、2-ヒドロキシエチル
メタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート
単独又はこれらの混合物を使用することが好ましい。
本発明の硬化性組成物に配合される多官能(メタ)アク
リレート系単量体〔B〕は1分子中に少なくとも2個の
(メタ)アクリロイルオキシル基を有する多官能(メ
タ)アクリレート系単量体であり、ただし1分子中に少
なくとも1個のウレタン結合を有する多官能(メタ)ア
クリレート系単量体および一般式 (式中、R1は少なくとも1個の芳香族環を有しかつ分子
中に酸素原子または硫黄原子を有していてもよい2価の
芳香族残基を示し、R2およびR3はそれぞれ水素原子また
はメチル基を示し、nおよびmは正の整数を示す)で表
わされる多官能(メタ)アクリレート系単量体を除く多
官能(メタ)アクリレート系単量体である。該多官能
(メタ)アクリレート系単量体〔B〕として、具体的に
は、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ヘキシレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ
ートなどのアルカンポリオールのポリ(メタ)アクリレ
ート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジブチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサ(メタ)アクリレートなどの(ポリ)オキ
シアルカンポリオールのポリ(メタ)アクリレート、 一般式〔I〕 (R1はHまたはCH3であり、nは0または正の整数であ
り、R2はCH2 2、CH2 4、 である。)で表わされるエポキシ(メタ)アクリレー
ト、 一般式〔II〕 (R1はHまたはCH3、R2は である。)で表わされる脂環族あるいは芳香族系のジ
(メタ)アクリレート系化合物、 一般式〔III〕 (R1はHまたはCH3であり、R2は である。)で表される脂環式系ジ(メタ)アクリレート
系化合物を例示することができる。
リレート系単量体〔B〕は1分子中に少なくとも2個の
(メタ)アクリロイルオキシル基を有する多官能(メ
タ)アクリレート系単量体であり、ただし1分子中に少
なくとも1個のウレタン結合を有する多官能(メタ)ア
クリレート系単量体および一般式 (式中、R1は少なくとも1個の芳香族環を有しかつ分子
中に酸素原子または硫黄原子を有していてもよい2価の
芳香族残基を示し、R2およびR3はそれぞれ水素原子また
はメチル基を示し、nおよびmは正の整数を示す)で表
わされる多官能(メタ)アクリレート系単量体を除く多
官能(メタ)アクリレート系単量体である。該多官能
(メタ)アクリレート系単量体〔B〕として、具体的に
は、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ヘキシレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ
ートなどのアルカンポリオールのポリ(メタ)アクリレ
ート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジブチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサ(メタ)アクリレートなどの(ポリ)オキ
シアルカンポリオールのポリ(メタ)アクリレート、 一般式〔I〕 (R1はHまたはCH3であり、nは0または正の整数であ
り、R2はCH2 2、CH2 4、 である。)で表わされるエポキシ(メタ)アクリレー
ト、 一般式〔II〕 (R1はHまたはCH3、R2は である。)で表わされる脂環族あるいは芳香族系のジ
(メタ)アクリレート系化合物、 一般式〔III〕 (R1はHまたはCH3であり、R2は である。)で表される脂環式系ジ(メタ)アクリレート
系化合物を例示することができる。
これらの中ではアルカンポリオールのポリ(メタ)アク
リレート、(ポリ)オキシアルカンポリオールのポリ
(メタ)アクリレートおよびエポキシ(メタ)アクリレ
ートを使用するのが好ましく、特に、エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、 (R1はHまたはCH3である)を使用することが好まし
い。
リレート、(ポリ)オキシアルカンポリオールのポリ
(メタ)アクリレートおよびエポキシ(メタ)アクリレ
ートを使用するのが好ましく、特に、エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、 (R1はHまたはCH3である)を使用することが好まし
い。
前記(メタ)アクリレート系単量体〔B〕は2種以上を
混合して使用することができる。
混合して使用することができる。
本発明の硬化正組成物に使用される1分子中に少なくと
も1個の(メタ)アクリロイルオキシル基を含有する酸
性基含有(メタ)アクリレート系単量体〔C〕として
は、1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル
オキシル基を含有する芳香族ポリカルボン酸またはその
酸無水物(C1)または1分子中に少なくとも1個の(メ
タ)アクリロイルオキシル基を含有するリン酸またはス
ルホン酸の部分エステル(リン酸のモノエステル、ジエ
ステルまたはその混合物、スルホン酸のモノエステル)
など(C2)を挙げることができる。1分子中に少なくと
も1個の(メタ)アクリロイルオキシル基を含有する芳
香族ポリカルボン酸(C1)としてさらに具体的には、1
分子中に少なくとも2個のヒドロキシル基を有しかつ酸
素原子を含有していてもよいアルカンポリオールのうち
少なくとも1個のヒドロキシル基が(メタ)アクリル酸
のエステルを形成し、かつ少なくとも1個ヒドロキシル
基が少なくとも3個のカルボキシル基有する芳香族ポリ
カルボン酸の1個のカルボキシル基とエステルを形成し
た構造を有する(メタ)アクリロイルオキシル基含有芳
香族ポリカルボン酸またはその無水物をあげることがで
きる。該少なくとも3個のカルボキシル基を有する芳香
族ポリカルボン酸のうちでは、さらに少なくとも3個以
上のカルボキシル基のうちで少なくとも2個のカルボキ
シル基が芳香族核上の隣接する炭素原子に結合した芳香
族ポリカルボン酸であることが好適であり、具体的には
ヘミメリット酸、トリメリット酸、プレニト酸、メロフ
アン酸、ピロメリツト酸などを例示することができる。
も1個の(メタ)アクリロイルオキシル基を含有する酸
性基含有(メタ)アクリレート系単量体〔C〕として
は、1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル
オキシル基を含有する芳香族ポリカルボン酸またはその
酸無水物(C1)または1分子中に少なくとも1個の(メ
タ)アクリロイルオキシル基を含有するリン酸またはス
ルホン酸の部分エステル(リン酸のモノエステル、ジエ
ステルまたはその混合物、スルホン酸のモノエステル)
など(C2)を挙げることができる。1分子中に少なくと
も1個の(メタ)アクリロイルオキシル基を含有する芳
香族ポリカルボン酸(C1)としてさらに具体的には、1
分子中に少なくとも2個のヒドロキシル基を有しかつ酸
素原子を含有していてもよいアルカンポリオールのうち
少なくとも1個のヒドロキシル基が(メタ)アクリル酸
のエステルを形成し、かつ少なくとも1個ヒドロキシル
基が少なくとも3個のカルボキシル基有する芳香族ポリ
カルボン酸の1個のカルボキシル基とエステルを形成し
た構造を有する(メタ)アクリロイルオキシル基含有芳
香族ポリカルボン酸またはその無水物をあげることがで
きる。該少なくとも3個のカルボキシル基を有する芳香
族ポリカルボン酸のうちでは、さらに少なくとも3個以
上のカルボキシル基のうちで少なくとも2個のカルボキ
シル基が芳香族核上の隣接する炭素原子に結合した芳香
族ポリカルボン酸であることが好適であり、具体的には
ヘミメリット酸、トリメリット酸、プレニト酸、メロフ
アン酸、ピロメリツト酸などを例示することができる。
該(メタ)アクリロイルオキシル基含有芳香族ポリカル
ボン酸またはその酸無水物としては、4-(メタ)アクリ
ロイルオキシメトキシカルボニルフタル酸またはその酸
無水物、4-(メタ)アクリロイルオキシエトキシカルボ
ニルフタル酸またはその酸無水物、4-(メタ)アクリロ
イルオキシブトキシカルボニルフタル酸またはその酸無
水物、 (nは6〜12の整数,RはHまたはCH3である) (nは2〜50の整数,RはHまたはCH3である) (nは1〜50の整数,RはHまたはCH3である) 4-〔2-ヒドロキシ‐3-(メタ)アクリロイルオキシプロ
ポキシカルボニル〕フタル酸またはその酸無水物、2,3-
ビス(3,4-ジカルボキシベンゾイルオキシ)プロピル
(メタ)アクリレートまたはその酸無水物、2-(3,4-ジ
カルボキシベンゾイルオキシ)1,3-ジメタクリロイルオ
キシプロパン又はその酸無水物などを例示することがで
きる。
ボン酸またはその酸無水物としては、4-(メタ)アクリ
ロイルオキシメトキシカルボニルフタル酸またはその酸
無水物、4-(メタ)アクリロイルオキシエトキシカルボ
ニルフタル酸またはその酸無水物、4-(メタ)アクリロ
イルオキシブトキシカルボニルフタル酸またはその酸無
水物、 (nは6〜12の整数,RはHまたはCH3である) (nは2〜50の整数,RはHまたはCH3である) (nは1〜50の整数,RはHまたはCH3である) 4-〔2-ヒドロキシ‐3-(メタ)アクリロイルオキシプロ
ポキシカルボニル〕フタル酸またはその酸無水物、2,3-
ビス(3,4-ジカルボキシベンゾイルオキシ)プロピル
(メタ)アクリレートまたはその酸無水物、2-(3,4-ジ
カルボキシベンゾイルオキシ)1,3-ジメタクリロイルオ
キシプロパン又はその酸無水物などを例示することがで
きる。
また、1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイ
ルオキシル基を含有するリン酸またはスルホン酸の部分
エステル(リン酸のモノエステル、ジエステルまたはそ
の混合物、スルホン酸のモノエステル)(C2)として具
体的には、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルフエニ
ルアシドホスフエート、ビス〔2-(メタ)アクリロイル
オキシエチル〕アシドホスフエート、ビス〔3-(メタ)
アクリロキシプロピル〕アシドホスフエート、2-(メ
タ)アクリロイルオキシエチルフエニルホスホネート、 (RはHまたはCH3である) (RはHまたはCH3である) (RはHまたはCH3である) (RはHまたはCH3である) (RはHまたはCH3である) (RはHまたはCH3である) などを例示することができる。
ルオキシル基を含有するリン酸またはスルホン酸の部分
エステル(リン酸のモノエステル、ジエステルまたはそ
の混合物、スルホン酸のモノエステル)(C2)として具
体的には、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルフエニ
ルアシドホスフエート、ビス〔2-(メタ)アクリロイル
オキシエチル〕アシドホスフエート、ビス〔3-(メタ)
アクリロキシプロピル〕アシドホスフエート、2-(メ
タ)アクリロイルオキシエチルフエニルホスホネート、 (RはHまたはCH3である) (RはHまたはCH3である) (RはHまたはCH3である) (RはHまたはCH3である) (RはHまたはCH3である) (RはHまたはCH3である) などを例示することができる。
これらの1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロ
イルオキシル基を含有する酸性基含有(メタ)アクリレ
ート系単量体〔C〕のうちでは、1分子中に少なくとも
1個の(メタ)アクリロイルオキシル基を含有する芳香
族ポリカルボン酸またはその酸無水物(C1)が好まし
く、さらにこれらの中では4-(メタ)アクリロイルオキ
シエトキシカルボニルフタル酸またはその酸無水物が好
ましく、特に4-メタクリロイルオキシエトキシカルボニ
ル無水フタル酸を用いると歯牙に対する接着力、耐水耐
久性などが向上するので好ましい。
イルオキシル基を含有する酸性基含有(メタ)アクリレ
ート系単量体〔C〕のうちでは、1分子中に少なくとも
1個の(メタ)アクリロイルオキシル基を含有する芳香
族ポリカルボン酸またはその酸無水物(C1)が好まし
く、さらにこれらの中では4-(メタ)アクリロイルオキ
シエトキシカルボニルフタル酸またはその酸無水物が好
ましく、特に4-メタクリロイルオキシエトキシカルボニ
ル無水フタル酸を用いると歯牙に対する接着力、耐水耐
久性などが向上するので好ましい。
本発明の硬化正組成物に使用されるトリアルキルホウ素
またはその酸化物〔D〕として具体的には、トリエチル
ホウ素、トリプロピルホウ素、トリイソプロピルホウ
素、トリ‐n-ブチルホウ素、トリ‐n-アミルホウ素、ト
リイソアミルホウ素、トリ‐sec-アミルホウ素またはこ
れらの一部が酸化されたトリアルキルホウ素酸化物を用
いることができる。これらの中ではトリ‐n-ブチルホウ
素またはその部分酸化物を使用することが好ましい。
またはその酸化物〔D〕として具体的には、トリエチル
ホウ素、トリプロピルホウ素、トリイソプロピルホウ
素、トリ‐n-ブチルホウ素、トリ‐n-アミルホウ素、ト
リイソアミルホウ素、トリ‐sec-アミルホウ素またはこ
れらの一部が酸化されたトリアルキルホウ素酸化物を用
いることができる。これらの中ではトリ‐n-ブチルホウ
素またはその部分酸化物を使用することが好ましい。
本発明の硬化性組成物に配合される単官能(メタ)アク
リレート系単量体〔A〕と前記多官能(メタ)アクリレ
ート系単量体〔B〕の配合割合は特に規制されないが、
通常単官能(メタ)アクリレート系単量体〔A〕5ない
し95重量%、多官能(メタ)アクリレート系単量体
〔B〕95ないし5重量%、好ましくは単官能(メタ)ア
クリレート系単量体〔A〕10ないし95重量%、多官能
(メタ)アクリレート系単量体〔B〕90ないし5重量
%、特に好ましくは単官能(メタ)アクリレート系単量
体〔A〕40ないし80重量%、多官能(メタ)アクリレー
ト系単量体〔B〕60ないし20重量%の範囲にあると歯牙
に対する接着力、耐水耐久性、特に象牙質に対するエツ
チング処理がEDTAなどのマイルドな酸を用いた場合にも
高い接着力、耐水耐久性を示すので好ましい。
リレート系単量体〔A〕と前記多官能(メタ)アクリレ
ート系単量体〔B〕の配合割合は特に規制されないが、
通常単官能(メタ)アクリレート系単量体〔A〕5ない
し95重量%、多官能(メタ)アクリレート系単量体
〔B〕95ないし5重量%、好ましくは単官能(メタ)ア
クリレート系単量体〔A〕10ないし95重量%、多官能
(メタ)アクリレート系単量体〔B〕90ないし5重量
%、特に好ましくは単官能(メタ)アクリレート系単量
体〔A〕40ないし80重量%、多官能(メタ)アクリレー
ト系単量体〔B〕60ないし20重量%の範囲にあると歯牙
に対する接着力、耐水耐久性、特に象牙質に対するエツ
チング処理がEDTAなどのマイルドな酸を用いた場合にも
高い接着力、耐水耐久性を示すので好ましい。
また、本発明の硬化性組成物に配合される該酸性基含有
(メタ)アクリレート系単量体〔C〕の配合量は、前記
単官能(メタ)アクリレート系単量体〔A〕および前記
多官能系(メタ)アクリレート系単量体〔B〕の合計10
0重量部に対して通常1ないし50重量部、好ましくは3
ないし30重量部、特に好ましくは5ないし15重量部であ
る。
(メタ)アクリレート系単量体〔C〕の配合量は、前記
単官能(メタ)アクリレート系単量体〔A〕および前記
多官能系(メタ)アクリレート系単量体〔B〕の合計10
0重量部に対して通常1ないし50重量部、好ましくは3
ないし30重量部、特に好ましくは5ないし15重量部であ
る。
さらに、本発明の硬化性組成物に配合されるトリアルキ
ルホウ素またはその酸化物〔D〕の配合量は、前記単官
能(メタ)アクリレート系単量体〔A〕、前記多官能系
(メタ)アクリレート系単量体〔B〕および酸性基含有
(メタ)アクリレート系単量体〔C〕の合計100重量部
に対して通常2ないし100重量部、好ましくは5ないし7
0重量部、特に好ましくは5ないし50重量部の範囲であ
る。該トリアルキルホウ素またはその酸化物〔D〕は通
常前記(メタ)アクリレート系単量体〔A〕、〔B〕、
〔C〕と混合すると数秒から数十分の間で重合反応が開
始されるので、前記〔A〕、〔B〕、〔C〕とは分割し
て保存しておき、使用直前に混合される。
ルホウ素またはその酸化物〔D〕の配合量は、前記単官
能(メタ)アクリレート系単量体〔A〕、前記多官能系
(メタ)アクリレート系単量体〔B〕および酸性基含有
(メタ)アクリレート系単量体〔C〕の合計100重量部
に対して通常2ないし100重量部、好ましくは5ないし7
0重量部、特に好ましくは5ないし50重量部の範囲であ
る。該トリアルキルホウ素またはその酸化物〔D〕は通
常前記(メタ)アクリレート系単量体〔A〕、〔B〕、
〔C〕と混合すると数秒から数十分の間で重合反応が開
始されるので、前記〔A〕、〔B〕、〔C〕とは分割し
て保存しておき、使用直前に混合される。
本発明の硬化性組成物には前記必須成分の他に必要に応
じて他の成分、例えば粉末状無機充填剤、重合抑制剤な
どを配合することができる。粉末状無機充填剤として具
体的には、カオリン、タルク、クレー、炭酸カルシウ
ム、シリカ、シリカ・アルミナ、アルミナ、酸化チタ
ン、リン酸カルシウム、ガラス粉末、石英粉末などを例
示することができる。
じて他の成分、例えば粉末状無機充填剤、重合抑制剤な
どを配合することができる。粉末状無機充填剤として具
体的には、カオリン、タルク、クレー、炭酸カルシウ
ム、シリカ、シリカ・アルミナ、アルミナ、酸化チタ
ン、リン酸カルシウム、ガラス粉末、石英粉末などを例
示することができる。
本発明の硬化性組成物は常温付近の低温硬化性および耐
水接着性能に優れ、しかもエナメル質や象牙質などの歯
質や歯科用合金などに対して優れた接着性能を示し、か
つ歯髄に対して刺激性のない特徴を有しているので、歯
科用のコンポジツトレジン、硬質レジンなどのボンデイ
ング剤として使用できる他、歯牙用以外の精密工作性の
種々のコンポジツトレジンなどの用途にも使用できる。
これらの中では歯科用コンポジツトレジン用のボンデイ
ング剤として使用するのが最も好ましい。
水接着性能に優れ、しかもエナメル質や象牙質などの歯
質や歯科用合金などに対して優れた接着性能を示し、か
つ歯髄に対して刺激性のない特徴を有しているので、歯
科用のコンポジツトレジン、硬質レジンなどのボンデイ
ング剤として使用できる他、歯牙用以外の精密工作性の
種々のコンポジツトレジンなどの用途にも使用できる。
これらの中では歯科用コンポジツトレジン用のボンデイ
ング剤として使用するのが最も好ましい。
次に、本発明を実施例によつて具体的に説明する。
なお、本発明の硬化性組成物の評価方法および実施例、
比較例で使用した光硬化型コンポジツトレジンの製造例
を以下に示した。また以下の実施例および比較例で使用
した次の略記号はそれぞれ次の化合物を示す。
比較例で使用した光硬化型コンポジツトレジンの製造例
を以下に示した。また以下の実施例および比較例で使用
した次の略記号はそれぞれ次の化合物を示す。
MMA・・・メチルメタクリレート HMA・・・n−ヘキシルメタクリレート HEMA・・2-ヒドロキシエチルメタクリレート HPMA・・2-ヒドロキシプロピルメタクリレート NPG・・・ネオペンチルグリコールジメタクリレート 2G・・・・ジエチレングリコールメタクリレート TBB・O・・・トリ‐n-ブチルホウ素の部分酸化物 DEPT・・・・ジエタノールパラトルイジン BPO・・・・・ベンゾイルパーオキサイド PTSNa・・・パラトルエンスルフイン酸ナトリウム HQME・・・・ハイドロキノンモノメチルエーテル (I)接着力の評価方法 牛の前歯唇面のエナメル質面または象牙質面を#600エ
メリーペーパーで良く研磨し、表面を平滑にした後エチ
メル質は65%リン酸水溶液で30秒間、象牙質は0.3M EDT
A・2Na-0.2M EDTA・Fe.Na水溶液で60秒間エツチング処
理をした。十分に水洗を行つた後エツチング面をエアー
ブローして乾燥し、その後直径5mmの円孔のあいたセロ
ハンテープ(約13mm×13mm)をはつた。実施例または比
較例に記載のボンデイング剤を前記円孔に塗布し、軽く
エアーブローし前記円孔に合わせたテフロン製金型(直
径5mm、深さ2mmの円筒)に後述した光重合型コンポジツ
トレジンを充填し、セロフアン紙を表面にかぶせた後、
その上から可視光照射器(Kulzer社製、Translux)を用
いて可視光線を30秒照射し、コンポジツトレジンを硬化
させた。その後コンポジツトレジンの硬化表面とアクリ
ル棒とをスーパーボンドC&B (サンメデイカル社
製)で接着し接着試験片を作成した。室温で30分放置後
接着試験片を37℃水中24時間浸漬した後23℃の温度で空
気中10分間放置した後23℃の温度で速度2mm/minの条件
で引張り試験を行い、接着力を測定した。接着試験後の
破断面はいずれも牛歯破壊、コンポジツトレジンの凝集
破壊又はコンポジツレジンと象牙質間の界面破壊のいず
れかであつた。
メリーペーパーで良く研磨し、表面を平滑にした後エチ
メル質は65%リン酸水溶液で30秒間、象牙質は0.3M EDT
A・2Na-0.2M EDTA・Fe.Na水溶液で60秒間エツチング処
理をした。十分に水洗を行つた後エツチング面をエアー
ブローして乾燥し、その後直径5mmの円孔のあいたセロ
ハンテープ(約13mm×13mm)をはつた。実施例または比
較例に記載のボンデイング剤を前記円孔に塗布し、軽く
エアーブローし前記円孔に合わせたテフロン製金型(直
径5mm、深さ2mmの円筒)に後述した光重合型コンポジツ
トレジンを充填し、セロフアン紙を表面にかぶせた後、
その上から可視光照射器(Kulzer社製、Translux)を用
いて可視光線を30秒照射し、コンポジツトレジンを硬化
させた。その後コンポジツトレジンの硬化表面とアクリ
ル棒とをスーパーボンドC&B (サンメデイカル社
製)で接着し接着試験片を作成した。室温で30分放置後
接着試験片を37℃水中24時間浸漬した後23℃の温度で空
気中10分間放置した後23℃の温度で速度2mm/minの条件
で引張り試験を行い、接着力を測定した。接着試験後の
破断面はいずれも牛歯破壊、コンポジツトレジンの凝集
破壊又はコンポジツレジンと象牙質間の界面破壊のいず
れかであつた。
(II)光硬化型コンポジツトレジンの調製 トリエチレングリコールジメタクリレート7.5g、1,3-ビ
ス(メタクリロキシエトキシ)ベンゼン7.5g、2,2,4-ト
リメチルヘキサメチレンジアミンジイソシアナート1モ
ルと2-ヒドロキシエチルメタクリレート2モルとの付加
物15g、下記記載の方法で合成した複合充填剤40gおよび
微粉末シリカRM-50(日本アエロジル株式会社製、微粉
末シリカ)30g、ハイドロキノンモノメチルエーテル4mg
を35℃下2本ロールで混練し、組成物を作成した。この
組成物10gとカンフアーキノン45mgおよび4-ジエチルア
ミノ安息香酸45mgをスパチユラで十分に混合して光硬化
型コンポジツトレジンを作製した。
ス(メタクリロキシエトキシ)ベンゼン7.5g、2,2,4-ト
リメチルヘキサメチレンジアミンジイソシアナート1モ
ルと2-ヒドロキシエチルメタクリレート2モルとの付加
物15g、下記記載の方法で合成した複合充填剤40gおよび
微粉末シリカRM-50(日本アエロジル株式会社製、微粉
末シリカ)30g、ハイドロキノンモノメチルエーテル4mg
を35℃下2本ロールで混練し、組成物を作成した。この
組成物10gとカンフアーキノン45mgおよび4-ジエチルア
ミノ安息香酸45mgをスパチユラで十分に混合して光硬化
型コンポジツトレジンを作製した。
(III)複合充填剤の製造例 トリメチロールプロパンのトリメタクリレート10gにベ
ンゾイルパーオキサイド0.1gを溶解した溶液を、メノー
乳鉢に入れ、さらに微粉シリカ(日本アエロジル株式会
社製、アエロジルR972、平均粒径6mμ)を少量ずつ加え
て混合した。粘度が次第に増し、パサパサになりかかつ
た頃合いに、混合物を小型ゴムロールに懸け、さらに微
粉シリカ添加量を9.5gとした。得られたペーストをロー
ルからはずし、金型温度110℃のプレスにて150kg/cm2な
いし200kg/cm2の圧力で10分間加熱硬化した。硬化生成
物をボールミルにて粉砕し、230メツシユふるい通過の
複合充填剤18.0gを得た。この複合充填剤の平均粒径は1
1μであつた。
ンゾイルパーオキサイド0.1gを溶解した溶液を、メノー
乳鉢に入れ、さらに微粉シリカ(日本アエロジル株式会
社製、アエロジルR972、平均粒径6mμ)を少量ずつ加え
て混合した。粘度が次第に増し、パサパサになりかかつ
た頃合いに、混合物を小型ゴムロールに懸け、さらに微
粉シリカ添加量を9.5gとした。得られたペーストをロー
ルからはずし、金型温度110℃のプレスにて150kg/cm2な
いし200kg/cm2の圧力で10分間加熱硬化した。硬化生成
物をボールミルにて粉砕し、230メツシユふるい通過の
複合充填剤18.0gを得た。この複合充填剤の平均粒径は1
1μであつた。
実施例 1 メチルメタクリレート(MMA)6g、ネオペンチルグリコ
ールジメタクリレート(NPG)3g、4-メタクリロキシエ
トキシカルボニルフタル酸無水物(4−META)1g、ハイ
ドロキノンモノメチルエーテル(HQME)2mgを室温下混
合してモノマー混合液(A)を作製した。この(A)液
2重量部に対してトリ‐n-ブチルホウ素の部分酸化物
(TBB・O、サンメデイカル社製)1重量部を混合して
硬化性組成物を作製し、これを歯牙に小筆でうすく塗布
して前述した方法で接着試験片を作製した。結果を表1
に示した。
ールジメタクリレート(NPG)3g、4-メタクリロキシエ
トキシカルボニルフタル酸無水物(4−META)1g、ハイ
ドロキノンモノメチルエーテル(HQME)2mgを室温下混
合してモノマー混合液(A)を作製した。この(A)液
2重量部に対してトリ‐n-ブチルホウ素の部分酸化物
(TBB・O、サンメデイカル社製)1重量部を混合して
硬化性組成物を作製し、これを歯牙に小筆でうすく塗布
して前述した方法で接着試験片を作製した。結果を表1
に示した。
実施例2〜8、比較例1、比較例3〜4 実施例1において、実施例1に記載のモノマーを使用す
る代りに表1に記載のモノマーを表1に記載した量用い
てモノマー混合液(A)を作製し、この(A)液とトリ
‐n-ブチルホウ素の部分酸化合物(TBB・O、サンメデ
イカル社製)を表1に記載した量で配合して硬化性組成
物を作製し、実施例1に記載した方法で接着試験片を作
製した。結果を表1に示した。
る代りに表1に記載のモノマーを表1に記載した量用い
てモノマー混合液(A)を作製し、この(A)液とトリ
‐n-ブチルホウ素の部分酸化合物(TBB・O、サンメデ
イカル社製)を表1に記載した量で配合して硬化性組成
物を作製し、実施例1に記載した方法で接着試験片を作
製した。結果を表1に示した。
比較例 2 比較例1において比較例1に記載のモノマーを使用して
モノマー液(A)を作製する代わりに、MMA 100重量
部、4−META11重量部、ポリメチルメタクリレート(ス
ーパーボンドCB用、サンメデイカル社製)80重量部およ
びハイドロキノンモノメチルエーテル2mgからなるモノ
マー液(A)を作製した。この(A)液とトリ‐n-ブチ
ルホウ素の部分酸化物(TBB・O、サンメデイカル社
製)を表1に記載した量で配合して硬化性組成物を作製
した他は比較例1記載の方法で接着試験を作製した。結
果を表1に示した。
モノマー液(A)を作製する代わりに、MMA 100重量
部、4−META11重量部、ポリメチルメタクリレート(ス
ーパーボンドCB用、サンメデイカル社製)80重量部およ
びハイドロキノンモノメチルエーテル2mgからなるモノ
マー液(A)を作製した。この(A)液とトリ‐n-ブチ
ルホウ素の部分酸化物(TBB・O、サンメデイカル社
製)を表1に記載した量で配合して硬化性組成物を作製
した他は比較例1記載の方法で接着試験を作製した。結
果を表1に示した。
比較例 5 MMA6g、NPG3g、4−META1g、BPO0.2g、HQME2mgを室温下
混合し、モノマー液(A)を作製した。次いで、DEPT0.
1g、PTSNa0.4g、99%エタノール9.5gからなる液(B)
を作製した。(A)と(B)を室温下等量混合して硬化
組成物を作製し、これを歯牙に小筆で塗布した。その
後、実施例1に記載した方法で接着試験片を作製した。
結果を表1に示した。を作製した。結果を表1に示し
た。
混合し、モノマー液(A)を作製した。次いで、DEPT0.
1g、PTSNa0.4g、99%エタノール9.5gからなる液(B)
を作製した。(A)と(B)を室温下等量混合して硬化
組成物を作製し、これを歯牙に小筆で塗布した。その
後、実施例1に記載した方法で接着試験片を作製した。
結果を表1に示した。を作製した。結果を表1に示し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 220/38 MMU 230/02 MNS 299/02 MRS C09J 4/02 JBL
Claims (1)
- 【請求項1】〔A〕単官能(メタ)アクリレート系単量
体、 〔B〕多官能(メタ)アクリレート系単量体 〔ただし、1分子中に少なくとも1個のウレタン結合を
有する多官能(メタ)アクリレート系単量体および一般
式 (式中、R1は少なくとも1個の芳香族環を有しかつ分子
中に酸素原子または硫黄原子を有していてもよい2価の
芳香族残基を示し、R2およびR3はそれぞれ水素原子また
はメチル基を示し、nおよびmは正の整数を示す)で表
わされる多官能(メタ)アクリレート系単量体を除
く〕、 〔C〕1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイ
ルオキシル基を含有する酸性基含有(メタ)アクリレー
ト系単量体、および 〔D〕トリアルキルホウ素またはその酸化物 からなる硬化性組成物。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61308541A JPH0699528B2 (ja) | 1986-12-26 | 1986-12-26 | 硬化性組成物 |
CA000550574A CA1292591C (en) | 1986-10-30 | 1987-10-29 | Curable composition |
KR1019870011989A KR950003688B1 (ko) | 1986-10-30 | 1987-10-29 | 경화성 조성물 |
EP87309639A EP0266220B1 (en) | 1986-10-30 | 1987-10-30 | Curable composition |
DE8787309639T DE3783437T2 (de) | 1986-10-30 | 1987-10-30 | Heilmittel. |
US07/418,975 US4985516A (en) | 1985-10-30 | 1989-10-10 | Curable composition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61308541A JPH0699528B2 (ja) | 1986-12-26 | 1986-12-26 | 硬化性組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63162710A JPS63162710A (ja) | 1988-07-06 |
JPH0699528B2 true JPH0699528B2 (ja) | 1994-12-07 |
Family
ID=17982269
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61308541A Expired - Fee Related JPH0699528B2 (ja) | 1985-10-30 | 1986-12-26 | 硬化性組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0699528B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017218438A (ja) * | 2016-06-10 | 2017-12-14 | サンメディカル株式会社 | 歯科用硬化性組成物 |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0751695B2 (ja) * | 1987-09-28 | 1995-06-05 | ダイキン工業株式会社 | 生体材料用接着剤組成物 |
JPH0649737B2 (ja) * | 1990-04-20 | 1994-06-29 | 株式会社総合歯科医療研究所 | 強靭な厚肉注型品製造用の光硬化型樹脂用組成物 |
JP2576850B2 (ja) * | 1993-04-28 | 1997-01-29 | 株式会社総合歯科医療研究所 | 歯科用接着剤用ペースト組成物及び歯科用接着剤 |
CA2236939A1 (en) * | 1995-11-07 | 1997-05-15 | E. John Deviny | Initiator system and adhesive composition made therewith |
JP4578626B2 (ja) * | 1999-06-10 | 2010-11-10 | 電気化学工業株式会社 | 硬化性樹脂組成物、接着剤組成物、接合体及び接着方法 |
JP4724345B2 (ja) * | 1999-11-22 | 2011-07-13 | クラレメディカル株式会社 | 接着性組成物 |
JP5730061B2 (ja) * | 2011-02-18 | 2015-06-03 | クラレノリタケデンタル株式会社 | 重合収縮力を低減した接着性の歯科用修復材料 |
-
1986
- 1986-12-26 JP JP61308541A patent/JPH0699528B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017218438A (ja) * | 2016-06-10 | 2017-12-14 | サンメディカル株式会社 | 歯科用硬化性組成物 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63162710A (ja) | 1988-07-06 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |