JPH0693136A - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents
タイヤトレッド用ゴム組成物Info
- Publication number
- JPH0693136A JPH0693136A JP4240854A JP24085492A JPH0693136A JP H0693136 A JPH0693136 A JP H0693136A JP 4240854 A JP4240854 A JP 4240854A JP 24085492 A JP24085492 A JP 24085492A JP H0693136 A JPH0693136 A JP H0693136A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- carbon black
- rubber
- rubber composition
- aggregate
- weight
- Prior art date
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- Pending
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C1/00—Tyres characterised by the chemical composition or the physical arrangement or mixture of the composition
- B60C1/0016—Compositions of the tread
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K3/00—Use of inorganic substances as compounding ingredients
- C08K3/02—Elements
- C08K3/04—Carbon
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09C—TREATMENT OF INORGANIC MATERIALS, OTHER THAN FIBROUS FILLERS, TO ENHANCE THEIR PIGMENTING OR FILLING PROPERTIES ; PREPARATION OF CARBON BLACK ; PREPARATION OF INORGANIC MATERIALS WHICH ARE NO SINGLE CHEMICAL COMPOUNDS AND WHICH ARE MAINLY USED AS PIGMENTS OR FILLERS
- C09C1/00—Treatment of specific inorganic materials other than fibrous fillers; Preparation of carbon black
- C09C1/44—Carbon
- C09C1/48—Carbon black
- C09C1/50—Furnace black ; Preparation thereof
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01P—INDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
- C01P2006/00—Physical properties of inorganic compounds
- C01P2006/12—Surface area
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01P—INDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
- C01P2006/00—Physical properties of inorganic compounds
- C01P2006/19—Oil-absorption capacity, e.g. DBP values
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- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Tires In General (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 グリップ力および耐摩耗性に優れたタイヤト
レッド用ゴム組成物を提供すること。 【構成】 本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、C
TABが 140〜200m2/g、24M4DBP吸油量が 106〜1
40ml/100g、遠心沈降法による凝集体ストークス相当径
Dstが75nm以下、およびこのDstと遠心沈降法により測
定される凝集体分布の半値幅ΔDStとの比ΔDSt/Dst
が0.65〜0.85であるカーボンブラックを、ゴム成分100
重量部に対して、40〜200 重量部配合してなる。
レッド用ゴム組成物を提供すること。 【構成】 本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、C
TABが 140〜200m2/g、24M4DBP吸油量が 106〜1
40ml/100g、遠心沈降法による凝集体ストークス相当径
Dstが75nm以下、およびこのDstと遠心沈降法により測
定される凝集体分布の半値幅ΔDStとの比ΔDSt/Dst
が0.65〜0.85であるカーボンブラックを、ゴム成分100
重量部に対して、40〜200 重量部配合してなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイヤトレッド用ゴム
組成物に関し、詳しくは、耐摩耗性に優れ、グリップ力
に優れた、特にサーキット走行を目的とした競技用タイ
ヤのトレッド用として好適なゴム組成物に関する。
組成物に関し、詳しくは、耐摩耗性に優れ、グリップ力
に優れた、特にサーキット走行を目的とした競技用タイ
ヤのトレッド用として好適なゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トレッド用ゴム組成物のグリップ
力 (路面把握力) を向上させるには、スチレン含有率の
高いスチレン−ブタジエン共重合体ゴム (SBR) やブ
チルゴム等のガラス転移温度の高いポリマーをそのゴム
組成物に使用することによることが多い。さらに、これ
に粒子径の小さい、即ち比表面積の大きいカーボンブラ
ックを多量配合したり、高アロマ系オイルを多量に配合
したりしている。しかしながら、通常ゴム用として使用
されるカーボンブラック中、最も粒子径の小さいSAF
を使用しても、カーボンブラックの粒径の小さいことに
よる効果のみで十分なグリップ力を得ることは困難であ
り、十分なグリップ力を得るには、さらに多量のオイル
を配合しなければならなかった。
力 (路面把握力) を向上させるには、スチレン含有率の
高いスチレン−ブタジエン共重合体ゴム (SBR) やブ
チルゴム等のガラス転移温度の高いポリマーをそのゴム
組成物に使用することによることが多い。さらに、これ
に粒子径の小さい、即ち比表面積の大きいカーボンブラ
ックを多量配合したり、高アロマ系オイルを多量に配合
したりしている。しかしながら、通常ゴム用として使用
されるカーボンブラック中、最も粒子径の小さいSAF
を使用しても、カーボンブラックの粒径の小さいことに
よる効果のみで十分なグリップ力を得ることは困難であ
り、十分なグリップ力を得るには、さらに多量のオイル
を配合しなければならなかった。
【0003】このため、耐摩耗性がよいとされる小粒径
のカーボンブラックを使用しているにもかかわらず、耐
摩耗性が著しく低下して摩耗外観の悪化を招き、また、
グリップ力が低下するという問題点があった。そこで、
これらの問題点を改善すべく特開昭61−143454号公報に
は、N2SAが 200〜500m2/g、DBP吸油量が 91ml/1
00g以上、TINTが 120〜150 、揮発分が6.0%以下
のカラー用カーボンブラックを用いた場合の耐摩耗性の
改良効果が、また、特開平03−111455号公報にはN2S
Aが 180〜250m2/g、DBP吸油量が 115〜135ml/100
g、N2SA/IAが0.90〜1.50、ΔD50/Dモードが
0.67〜0.81、ΔDBPが、20ml/100g 以下のカーボンブ
ラックを用いた場合の耐摩耗性の改良効果が開示されて
いる。しかし、これらとても未だ充分満足できるレベル
には達していない。
のカーボンブラックを使用しているにもかかわらず、耐
摩耗性が著しく低下して摩耗外観の悪化を招き、また、
グリップ力が低下するという問題点があった。そこで、
これらの問題点を改善すべく特開昭61−143454号公報に
は、N2SAが 200〜500m2/g、DBP吸油量が 91ml/1
00g以上、TINTが 120〜150 、揮発分が6.0%以下
のカラー用カーボンブラックを用いた場合の耐摩耗性の
改良効果が、また、特開平03−111455号公報にはN2S
Aが 180〜250m2/g、DBP吸油量が 115〜135ml/100
g、N2SA/IAが0.90〜1.50、ΔD50/Dモードが
0.67〜0.81、ΔDBPが、20ml/100g 以下のカーボンブ
ラックを用いた場合の耐摩耗性の改良効果が開示されて
いる。しかし、これらとても未だ充分満足できるレベル
には達していない。
【0004】このように、高いグリップ力と優れた耐摩
耗性とを持つことは著しく困難であり、少なくとも従来
技術では満足し得るトレッド用ゴム組成物は得られてい
なかった。
耗性とを持つことは著しく困難であり、少なくとも従来
技術では満足し得るトレッド用ゴム組成物は得られてい
なかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、グリップ力
に優れ、かつ耐摩耗性も良好な、特に高性能タイヤおよ
び過酷な走行条件が要求されるレース、ラリー等の競技
用タイヤのトレッド用として好適なゴム組成物を提供す
ることを目的とする。
に優れ、かつ耐摩耗性も良好な、特に高性能タイヤおよ
び過酷な走行条件が要求されるレース、ラリー等の競技
用タイヤのトレッド用として好適なゴム組成物を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のタイヤトレッド
用ゴム組成物は、CTABが 140〜200m2/g 、24M4D
BP吸油量が 106〜140ml/100g、遠心沈降法による凝集
体ストークス相当径D stが75nm以下、およびこのDstと
遠心沈降法により測定される凝集体分布の半値幅ΔDSt
との比ΔDSt/Dstが0.65〜0.85であるカーボンブラッ
クを、ゴム成分100 重量部に対して、40〜200 重量部配
合してなることを特徴とする。ここで、CTABは、ゴ
ムとの有効比表面積を表し、前記先行技術で示されてい
るN2SA (窒素比表面積) とは異なる指標である。N
2SAはカーボンブラック表面のゴムと関与しない細孔
まで測定値に入るばかりか、その製造方法によって同じ
粒径のカーボンブラックでも小粒径になるほど、CTA
Bとは大きく異なることが知られている。
用ゴム組成物は、CTABが 140〜200m2/g 、24M4D
BP吸油量が 106〜140ml/100g、遠心沈降法による凝集
体ストークス相当径D stが75nm以下、およびこのDstと
遠心沈降法により測定される凝集体分布の半値幅ΔDSt
との比ΔDSt/Dstが0.65〜0.85であるカーボンブラッ
クを、ゴム成分100 重量部に対して、40〜200 重量部配
合してなることを特徴とする。ここで、CTABは、ゴ
ムとの有効比表面積を表し、前記先行技術で示されてい
るN2SA (窒素比表面積) とは異なる指標である。N
2SAはカーボンブラック表面のゴムと関与しない細孔
まで測定値に入るばかりか、その製造方法によって同じ
粒径のカーボンブラックでも小粒径になるほど、CTA
Bとは大きく異なることが知られている。
【0007】本発明者らは、特に小粒径カーボンブラッ
クにおいては、CTABがゴム−カーボンブラック相互
作用の指標として有効であることを確認し、この値が高
い程耐摩耗性、およびグリップ力が向上することを確認
するに至った。さらに、24M4DBP吸油量 (圧縮ジブ
チルフタレート吸油量) は、1次ストラクチャーの発達
の程度を示し耐摩耗性を向上させるためには、この値が
高いことが必要であることを確認した。また、凝集体分
布のシャープ化、すなわちDstをなるべく小さくすると
共にΔDSt/Dstを一定の範囲とすることにより耐摩耗
性およびグリップ力がいっそう向上することを確認し
た。本発明は、このような知見に基づいてなされたもの
である。
クにおいては、CTABがゴム−カーボンブラック相互
作用の指標として有効であることを確認し、この値が高
い程耐摩耗性、およびグリップ力が向上することを確認
するに至った。さらに、24M4DBP吸油量 (圧縮ジブ
チルフタレート吸油量) は、1次ストラクチャーの発達
の程度を示し耐摩耗性を向上させるためには、この値が
高いことが必要であることを確認した。また、凝集体分
布のシャープ化、すなわちDstをなるべく小さくすると
共にΔDSt/Dstを一定の範囲とすることにより耐摩耗
性およびグリップ力がいっそう向上することを確認し
た。本発明は、このような知見に基づいてなされたもの
である。
【0008】以下、本発明の構成につき詳しく説明す
る。 本発明で用いるカーボンブラックは、下記特性を有
する例えばファーネス型のカーボンブラックである。す
なわち、CTABが 140〜200m2/g、好ましくは160 〜1
95m2/g であり、24M4DBP吸油量が 106〜140ml/100
g、好ましくは110 〜130 ml/100g であり、Dstが75nm
以下、ΔDSt/Dstが0.65〜0.85である。
る。 本発明で用いるカーボンブラックは、下記特性を有
する例えばファーネス型のカーボンブラックである。す
なわち、CTABが 140〜200m2/g、好ましくは160 〜1
95m2/g であり、24M4DBP吸油量が 106〜140ml/100
g、好ましくは110 〜130 ml/100g であり、Dstが75nm
以下、ΔDSt/Dstが0.65〜0.85である。
【0009】CTABが140m2/gに満たないと、通常の
カーボンブラックの使用に比較して大幅な耐摩耗性およ
びグリップ力の向上を望むことができない。また、CT
ABが200m2/gを越えると、ゴム成分との通常の混合方
法において分散性が悪くなり、やはり耐摩耗性が悪化す
る。24M4DBP吸油量は、カーボンブラックに特に重
要な特性であり、24M4DBP吸油量を高めることで非
常に粒径が細かいカーボンブラックの分散性を向上させ
ることができると同時に、引張強さおよび耐摩耗性を高
めることができる。24M4DBP吸油量が106ml/100gよ
りも小さいと、分散性が悪くなるばかりか、耐摩耗性も
低下する。140ml/100gを越えると混練性が著しく低下す
る。
カーボンブラックの使用に比較して大幅な耐摩耗性およ
びグリップ力の向上を望むことができない。また、CT
ABが200m2/gを越えると、ゴム成分との通常の混合方
法において分散性が悪くなり、やはり耐摩耗性が悪化す
る。24M4DBP吸油量は、カーボンブラックに特に重
要な特性であり、24M4DBP吸油量を高めることで非
常に粒径が細かいカーボンブラックの分散性を向上させ
ることができると同時に、引張強さおよび耐摩耗性を高
めることができる。24M4DBP吸油量が106ml/100gよ
りも小さいと、分散性が悪くなるばかりか、耐摩耗性も
低下する。140ml/100gを越えると混練性が著しく低下す
る。
【0010】Dstは遠心沈降法による凝集体ストークス
相当径分布における最大頻度のストークス相当径(nm)で
あって、この値が75nmより大きいと耐摩耗性、グリップ
力ともに悪くなる。また、このDstと遠心沈降法により
測定される凝集体分布の半値幅ΔDStとの比ΔDSt/D
stが0.65未満ではカーボンブラックの製造が困難であ
り、一方、0.85を超えると耐摩耗性、グリップ力ともに
悪くなる。なお、ここでいう遠心沈降法とは、ジョイス
・レーブル社製ディスク・セントリフュージを使用して
凝集体分布を測定する方法であって、これはストークス
径の大きい粒子ほど速く拡散することを利用して、沈降
粒子の大きさを求めるという方法である。
相当径分布における最大頻度のストークス相当径(nm)で
あって、この値が75nmより大きいと耐摩耗性、グリップ
力ともに悪くなる。また、このDstと遠心沈降法により
測定される凝集体分布の半値幅ΔDStとの比ΔDSt/D
stが0.65未満ではカーボンブラックの製造が困難であ
り、一方、0.85を超えると耐摩耗性、グリップ力ともに
悪くなる。なお、ここでいう遠心沈降法とは、ジョイス
・レーブル社製ディスク・セントリフュージを使用して
凝集体分布を測定する方法であって、これはストークス
径の大きい粒子ほど速く拡散することを利用して、沈降
粒子の大きさを求めるという方法である。
【0011】 本発明において使用されるゴム成分と
しては、通常のジエン系ゴムを挙げることができ、例え
ばスチレン−ブタジエン共重合ゴム、スチレン含量が30
重量%以上の高スチレン含量スチレン−ブタジエン共重
合ゴム、ブタジエンゴム、合成イソプレンゴム、天然ゴ
ム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム等の1種または
ブレンド物が含まれ、好ましくは高スチレン含量スチレ
ン−ブタジエン共重合ゴムまたはこの共重合ゴムと他の
ゴムとのブレンド物である。
しては、通常のジエン系ゴムを挙げることができ、例え
ばスチレン−ブタジエン共重合ゴム、スチレン含量が30
重量%以上の高スチレン含量スチレン−ブタジエン共重
合ゴム、ブタジエンゴム、合成イソプレンゴム、天然ゴ
ム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム等の1種または
ブレンド物が含まれ、好ましくは高スチレン含量スチレ
ン−ブタジエン共重合ゴムまたはこの共重合ゴムと他の
ゴムとのブレンド物である。
【0012】 本発明においては、かかるゴム成分に
前記のカーボンブラックが配合される。このカーボンブ
ラックの配合量は、ゴム用カーボンブラックの場合に通
常採用される配合量で良く、例えば一般道路を走行する
高性能タイヤのトレッド用ゴム組成物の場合には、ゴム
成分 100重量部に対して、カーボンブラック40〜90重量
部であり、競技用タイヤトレッド用ゴム組成物の場合で
はゴム成分 100重量部に対して90〜200 重量部使用され
る。また、前記のカーボンブラックと一般ゴム用カーボ
ンブラックとをブレンドして使用することもでき、この
ブレンドの場合のカーボンブラックの配合量は上記独立
使用の場合と同様であるが、本発明のカーボンブラック
は40重量部以上配合されることが好ましい。 更に本発明のゴム組成物は、通常のゴム工業で使用され
る配合剤、即ち加硫促進剤、亜鉛華、ステアリン酸、老
化防止剤、オイル等を配合することもできる。
前記のカーボンブラックが配合される。このカーボンブ
ラックの配合量は、ゴム用カーボンブラックの場合に通
常採用される配合量で良く、例えば一般道路を走行する
高性能タイヤのトレッド用ゴム組成物の場合には、ゴム
成分 100重量部に対して、カーボンブラック40〜90重量
部であり、競技用タイヤトレッド用ゴム組成物の場合で
はゴム成分 100重量部に対して90〜200 重量部使用され
る。また、前記のカーボンブラックと一般ゴム用カーボ
ンブラックとをブレンドして使用することもでき、この
ブレンドの場合のカーボンブラックの配合量は上記独立
使用の場合と同様であるが、本発明のカーボンブラック
は40重量部以上配合されることが好ましい。 更に本発明のゴム組成物は、通常のゴム工業で使用され
る配合剤、即ち加硫促進剤、亜鉛華、ステアリン酸、老
化防止剤、オイル等を配合することもできる。
【0013】
【実施例】表1に示した配合内容 (重量部) でゴム組成
物を調製した。この場合、ゴム成分および配合剤のう
ち、加硫促進剤TBBSと硫黄を除くゴム成分および配
合剤を、神戸製鋼 (株) 製B型バンバリーミキサー (1.
8L) を用いて5分間、混合した後、この混合物に加硫
促進剤と硫黄を8インチの試験用練りロール機で4分間
混練してゴム組成物を得た。使用したカーボンブラック
の種類および特性の測定結果を表2に示す。なお、カー
ボンブラック特性の測定方法は下記のとおりである。CTAB :ASTM-D3765-80 による。24M4DBP吸油量 :ASTM D-3493 による。Dst、ΔDSt :乾燥カーボンブラック試料を少量の界面
活性剤を含む20容量%エタノール水溶液と混合してカー
ボンブラック濃度5mg/100ccの分散液を作製し、これを
超音波で十分に分散させて試料とする。ディスクセント
リフュージ装置(英国 JoiceLoebl 社製) を8000rpm
の回転速度に設定し、スピン液(蒸溜水)を10ml加えた
のち、0.5ml のバッファー液(エタノール水溶液)を注
入する。ついで試料液0.5ml を注射器で加えて遠心沈降
を開始し、同時に記録計を作動させて光学的に凝集体ス
トークス相当径の分布曲線を作成する。得られた分布曲
線における最大頻度のストークス相当径をDst(nm)とす
る。また、最多頻度の1/2のときの凝集体分布値を半値
幅(ΔDSt)とする。
物を調製した。この場合、ゴム成分および配合剤のう
ち、加硫促進剤TBBSと硫黄を除くゴム成分および配
合剤を、神戸製鋼 (株) 製B型バンバリーミキサー (1.
8L) を用いて5分間、混合した後、この混合物に加硫
促進剤と硫黄を8インチの試験用練りロール機で4分間
混練してゴム組成物を得た。使用したカーボンブラック
の種類および特性の測定結果を表2に示す。なお、カー
ボンブラック特性の測定方法は下記のとおりである。CTAB :ASTM-D3765-80 による。24M4DBP吸油量 :ASTM D-3493 による。Dst、ΔDSt :乾燥カーボンブラック試料を少量の界面
活性剤を含む20容量%エタノール水溶液と混合してカー
ボンブラック濃度5mg/100ccの分散液を作製し、これを
超音波で十分に分散させて試料とする。ディスクセント
リフュージ装置(英国 JoiceLoebl 社製) を8000rpm
の回転速度に設定し、スピン液(蒸溜水)を10ml加えた
のち、0.5ml のバッファー液(エタノール水溶液)を注
入する。ついで試料液0.5ml を注射器で加えて遠心沈降
を開始し、同時に記録計を作動させて光学的に凝集体ス
トークス相当径の分布曲線を作成する。得られた分布曲
線における最大頻度のストークス相当径をDst(nm)とす
る。また、最多頻度の1/2のときの凝集体分布値を半値
幅(ΔDSt)とする。
【0014】得られたゴム組成物を、JIS K6301に規
定した加硫用プレス機を用いて、160℃で20分間プレス
加硫し、加硫物の物性を評価した。この結果を表3に示
す。なお、加硫物物性の測定方法は下記のとおりであ
る。引張強さ、伸び、300%引張り応力 :JIS K6301によ
る。耐摩耗性 :上島製作所のランボーン式摩耗試験機を用い
て荷重5kg、スリップ率25%、砥石 GC-80-K、試験片速
度80m/分、落砂量15g/分の条件下で、4分走行後の摩耗
減量を測定し、 (SAFの摩耗量) × 100/ (試料の摩
耗量) で表示した。値が大きい程摩耗性が良好であり、
摩耗外観も良くなる。
定した加硫用プレス機を用いて、160℃で20分間プレス
加硫し、加硫物の物性を評価した。この結果を表3に示
す。なお、加硫物物性の測定方法は下記のとおりであ
る。引張強さ、伸び、300%引張り応力 :JIS K6301によ
る。耐摩耗性 :上島製作所のランボーン式摩耗試験機を用い
て荷重5kg、スリップ率25%、砥石 GC-80-K、試験片速
度80m/分、落砂量15g/分の条件下で、4分走行後の摩耗
減量を測定し、 (SAFの摩耗量) × 100/ (試料の摩
耗量) で表示した。値が大きい程摩耗性が良好であり、
摩耗外観も良くなる。
【0015】tan δ:岩本製作所製の粘弾性スペクトロ
メーターを用い、伸長変形歪率10±2%、振動数、20Hz
の条件で測定した。tan δは、グリップ力の尺度であ
り、tan δの値が大きい程、グリップ力は大きい。表 1 ゴム及び配合剤 重量部 SBR1712 *1 137.5 亜 鉛 華*2 3.0 ステアリン酸 1.0 アロマオイル*3 2.5 カーボンブラック 80.0 加硫促進剤TBBS*4 1.38 硫 黄 1.75 注) * 1 日本ゼオン製 Nipol 1712 (スチレン含有率23.5
%)。
メーターを用い、伸長変形歪率10±2%、振動数、20Hz
の条件で測定した。tan δは、グリップ力の尺度であ
り、tan δの値が大きい程、グリップ力は大きい。表 1 ゴム及び配合剤 重量部 SBR1712 *1 137.5 亜 鉛 華*2 3.0 ステアリン酸 1.0 アロマオイル*3 2.5 カーボンブラック 80.0 加硫促進剤TBBS*4 1.38 硫 黄 1.75 注) * 1 日本ゼオン製 Nipol 1712 (スチレン含有率23.5
%)。
【0016】* 2 正同化学製 亜鉛華3号。 * 3 共石プロセス X-140。 * 4 N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェ
ンアミド、モンサント製 Santocure NS。
ンアミド、モンサント製 Santocure NS。
【0017】
【0018】 表3において、比較ゴム組成物1はゴム用カーボンブラ
ック中の最高グレード、すなわち、最大の比表面積を有
するSAFを用いた場合、比較ゴム組成物2は、SAF
級で24M4DBPが高いカーボンブラックを用いた場
合、比較ゴム組成物3は通常の24M4DBP値で、CT
ABが高いカーボンブラックを用いた場合を示す。本発
明ゴム組成物1および2が本発明に該当するカーボンブ
ラックを用いた場合である。
ック中の最高グレード、すなわち、最大の比表面積を有
するSAFを用いた場合、比較ゴム組成物2は、SAF
級で24M4DBPが高いカーボンブラックを用いた場
合、比較ゴム組成物3は通常の24M4DBP値で、CT
ABが高いカーボンブラックを用いた場合を示す。本発
明ゴム組成物1および2が本発明に該当するカーボンブ
ラックを用いた場合である。
【0019】かかる表3の測定値から明らかなように、
本発明ゴム組成物1〜2は、通常のカーボンブラックを
用いた比較ゴム組成物1、比較ゴム組成物2〜3と比べ
てグリップ力と耐摩耗性のバランスが大幅に改良されて
いることがわかる。
本発明ゴム組成物1〜2は、通常のカーボンブラックを
用いた比較ゴム組成物1、比較ゴム組成物2〜3と比べ
てグリップ力と耐摩耗性のバランスが大幅に改良されて
いることがわかる。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように本発明のタイヤトレッ
ド用ゴム組成物は、CTABが 140〜200 m2/g 、24M
4DBP吸油量が 106〜140ml/100g、Dstが75nm以下、
およびΔDSt/Dstが0.65〜0.85であるカーボンブラッ
クをゴム成分に配合したことにより、グリップ力に優
れ、オイルを多量配合しても耐摩耗性の低下が少なく摩
耗外観が良好である。従って、本発明のゴム組成物は、
高性能タイヤあるいは競技用タイヤのトレッド用として
好適である。
ド用ゴム組成物は、CTABが 140〜200 m2/g 、24M
4DBP吸油量が 106〜140ml/100g、Dstが75nm以下、
およびΔDSt/Dstが0.65〜0.85であるカーボンブラッ
クをゴム成分に配合したことにより、グリップ力に優
れ、オイルを多量配合しても耐摩耗性の低下が少なく摩
耗外観が良好である。従って、本発明のゴム組成物は、
高性能タイヤあるいは競技用タイヤのトレッド用として
好適である。
Claims (1)
- 【請求項1】 CTABが 140〜200m2/g 、24M4DB
P吸油量が 106〜140ml/100g、遠心沈降法による凝集体
ストークス相当径Dstが75nm以下、およびこのDstと遠
心沈降法により測定される凝集体分布の半値幅ΔDStと
の比ΔDSt/Dstが0.65〜0.85であるカーボンブラック
を、ゴム成分100 重量部に対して、40〜200 重量部配合
してなるタイヤトレッド用ゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4240854A JPH0693136A (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | タイヤトレッド用ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4240854A JPH0693136A (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | タイヤトレッド用ゴム組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0693136A true JPH0693136A (ja) | 1994-04-05 |
Family
ID=17065703
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4240854A Pending JPH0693136A (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | タイヤトレッド用ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0693136A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US7740998B2 (en) | 2004-11-19 | 2010-06-22 | Canon Kabushiki Kaisha | Positively chargeable developer |
WO2012132235A1 (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-04 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物及びタイヤ |
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-
1992
- 1992-09-09 JP JP4240854A patent/JPH0693136A/ja active Pending
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