JPH0693789B2 - 移動機位置情報の検出方式 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車電話方式や携帯電話方式等の移動通信
方式において、移動している相手方（以下、移動機と云
うこともある）の位置情報を検出する移動機位置情報の
検出方式に関するものである。

かかる移動通信方式において、移動機に電話をかけると
いうのではなく、唯移動機の所在位置を或る程度詳しく
知りたいという場合がある。例えば宅配便の車が自動車
電話を積んだ移動機である場合など、その移動機の所在
位置を電話局に問い合わせて簡単に知ることができれば
大変、都合が良いという場合がある。このような場合
に、電話局側でそのような要求に答えるサービスを提供
可能にするための移動機位置情報の検出方式に本発明は
関するものである。

〔従来の技術〕

第３図は、従来の移動通信網構成の一例を示す説明図で
ある。同図において、101は固定網、121,122は移動通信
交換機（局）、131,132,133,134,135,136は無線基地
局、141,142はホームメモリ、151,152,153,154,155,156
は無線ゾーン、161,162は交換制御ゾーン、171,172は固
定網−移動通信交換機間回線、173,174,175,177,178,17
9は移動通信交換機−無線基地局間回線、181は移動機で
ある。

第３図で、移動機181が発呼または、交換制御ゾーン161
から162へ移動する場合、移動機181の位置情報は移動機
181を収容するホームメモリ例えばホームメモリ141に交
換制御ゾーン単位で登録される。

固定網101から固定網−移動通信交換機間回線171経由で
移動通信交換機121に着信した場合、移動通信交換機121
は、移動機181のホームメモリ141における位置情報をも
とに無線基地局131,132,133へ一般接続用の着信接続信
号により一斉呼び出しをかけ、移動機181からの応答信
号のレベルの一番高い無線基地局、例えば、無線基地局
131への回線173を選択し、移動機181の加入者に呼び出
し信号を送出し、加入者からの応答を持ち合わせ、加入
者の応答後通話を開始させる。すなわち、着信接続で
は、移動機の交換制御ゾーン単位での位置情報ではな
く、それより詳しい位置情報（例えば無線ゾーン単位で
の位置情報）の登録は成されていない。

〔発明を解決しようとする問題点〕

上記のように従来の方式では、電話網から詳しい位置情
報の問い合わせがあった場合でも、交換制御ゾーン単位
での位置情報しか分からず、答えられないという難点が
あった。また、答えられるようにするため、移動機が一
つの無線ゾーンから他の無線ゾーンへ横切る毎に位置登
録信号を交換機に送出する方式を採用したとすると、そ
の場合には、無線区間の制御回線がこの位置情報登録の
ためのトラヒックにより、呼制御信号が圧迫されてしま
うという問題点がある。

本発明の目的は、呼制御信号を圧迫することなしに、移
動機の詳しい位置情報の検出を可能とする移動機位置情
報の検出方式を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明では、移動機を移動通信交換機より呼び出す信号
として、一般の着信接続を実施する着信呼び出し信号以
外に、移動機に在圈する無線基地局のみを検出するため
の応答信号を返すように指示する位置情報呼び出し信号
を設けた。

〔作用〕 移動機が移動し無線基地局が変化するたびに無線基地局
単位で位置登録することなく、必要な時のみ、移動機の
在圈位置を細かく識別出来るようにし、電話網よりの位
置情報の問い合わせに対して無線基地局単位の位置情報
案内ができるようにした。

〔実施例〕

第１図は本発明の１実施例を示すブロック図である。同
図において、１は固定電話、２は固定網、３は固定網２
と移動通信交換機４を結ぶ通信回線、４は移動通信交換
機、５は固定網２からの通信改選３を収容している入ト
ランク装置、６はスイッチネットワーク、７は固定網２
から送られてくるダイヤル信号を受信するダイヤル信号
受信器、８は第２ダイヤルを受信するめたのPB信号受信
器、９は制御装置10の制御で音声案内を実施する音声合
成装置、10は移動通信交換機４を制御している制御装
置、11は移動通信交換機４と無線基地局14をむすぶ制御
改選、12は移動通信交換機４と無線基地局15をむすぶ制
御改選、13は移動通信交換機４と無線基地局16をむすぶ
制御改選、14,15,16は無線基地局、17は各無線基地局に
対して共通な無線制御改選、18は移動機である。

第２図は本発明の１実施例の制御シーケンスの１例を示
す説明図である。同図において、21は着信信号、22はダ
イヤル信号、23は固定電話１に位置情報の欲しい移動機
の番号を入力するように指示する第２ダイヤル要求、24
は固定電話１より入力された移動機番号である第２ダイ
ヤル信号、25は位置情報の欲しい移動機18の移動機番号
を含む位置情報要求信号、26は位置情報の欲しい移動機
18の移動機番号を含む位置情報呼出信号、27は移動機18
の移動機番号を含む位置情報応答信号、28は移動機18の
移動機番号を含む位置情報信号、29は音声合成装置９で
案内される位置情報案内、30は固定網からの切断信号で
ある。以下、第１図及び第２図を使って本発明の実施例
を説明する。

位置情報通知サービスを利用する場合は、固定電話１よ
り（移動サービス指定番号＋位置情報通知サービス番
号）（例えば123などの特番）をダイヤルする。固定網
２は固定電話１よりダイヤルされた移動サービス指定番
号より、移動通信交換機４と接続されている回線３で移
動通信交換機４のトランク装置５を起動し、位置情報通
知サービス番号を送出する。

移動通信交換機４の制御装置10は入トランク装置５を監
視しており固定網２からの着信信号21を検出すると、ス
イッチネットワーク６を制御し、通信回線３とダイヤル
信号受信機７を接続し、固定網２から送られてくるダイ
ヤル信号22を受信する。

ダイヤル信号22を受信した制御装置10は、ダイヤル信号
22を分析し、位置情報通知サービス番号（例えば123な
どの特番）でなかったならば、通常の着信信号を無線基
地局へ送出し着信接続を実施する。ダイヤル信号の分析
の結果、位置情報通知サービス番号ならば、制御装置10
はスイッチネットワーク６を制御し、通信回線３と音声
合成装置９を接続し、音声合成装置９を動作させ、固定
番号１の利用者に位置情報のほしい移動機番号をPB信号
で入力するように案内することで第２ダイヤル要求23を
行う。その後、制御装置10はスイッチネットワーク６を
制御し通信回線３とPB信号受信器８を接続し、固定電話
１より第２ダイヤルの送られて来るのを監視する。

固定電話１の利用者は第２ダイヤル要求23を確認した
ら、位置情報のほしい移動器番号をPB信号で第２ダイヤ
ル信号として入力する。

移動通信交換機４の制御装置10は、PB信号受信機８で固
定電話１の利用者からの第２ダイヤルを受信すると、移
動通信交換機４の制御している各無線基地局14,15,16に
対して、PB信号受信機８で受信した固定電話１の利用者
のダイヤルした位置情報のほしい移動機18の移動機番号
を含む位置情報要求信号25を送出し、一斉呼び出しを実
施するように要求する。

位置情報要求信号25を受けた各無線基地局14,15,16は移
動機が常時監視している各無線局14,15,16で共通の無線
制御回線17を使用し、移動機18の移動機番号を含む位置
情報呼出信号26を送出し、一斉呼び出しを実施する。

移動機18は常時、無線制御回路17を監視している。移動
機18は無線制御回線17で位置情呼出信号26を受信する
と、該信号に含まれる移動機番号を検査し、自分の移動
機番号に一致した場合は、自分の移動機番号を含む位置
情報応答信号27を無線制御回線17で送出する。

各無線基地局14,15,16は、無線制御回線17で位置情報応
答信号27を受信した場合、該信号の受信電界強度情報及
び受信した移動機番号無線基地局番号を含めた位置情報
信号28を移動通信交換機４と接続されている制御回線1
1,12,13で送出する。

移動通信交換機４の制御装置10は各無線基地局14,15,16
より送られてきた移動機18の移動機番号を含む位置情報
信号28の位置情報応答信号27の受信電解強度情報を検査
し、一番強く受信している無線基地局（ここでは無線基
地局14からの情報が一番強いと仮定する）14を選びだ
し、その無線基地局に移動機がいると識別する。その
後、制御装置10はスイッチネットワーク６を制御し通信
回線３と音声合成装置９を接続する。その後、制御装置
10は音声合成装置９を制御し無線基地局14のエリアに移
動機18が在圈していることを伝えるメッセージ（たとえ
ば、「おたずねの移動機は千代田区のエリアにおりま
す」といったアンウンス）を送出する。

固定電話１の利用者は移動通信交換機４からの移動機18
の現在在圈中のエリアのメッセージを確認したら終話す
る。固定網２は固定電話１の終話を検出すると、通信回
線３で移動通信交換機４へ切断信号を送出する。移動通
信交換機４の制御装置10は通話回線３の切断信号30をト
ランク装置５で検出すると、音声合成装置９の動作を止
めた後、スイッチネットワーク６を制御し通信回線３と
音声合成装置９との間の接続を切断する。

以上述べたように無線基地局単位で常時位置登録を実施
することなく、必要な時のみ無線基地局単位で移動機の
在圈位置を検出でき、細かな位置情報通知案内を実施す
ることが可能である。

〔発明の効果〕

以上述べたように、本発明によれば、固定網よりサービ
ス識別番号で交換局に接続することにより一般の着信
と、位置情報のみを知るサービスを識別し、一般の着信
信号のほかに、位置情報要求用の信号を設けることで、
無線基地局単位で常時位置登録を実施することなく、必
要な時のみ無線基地局単位で移動機の在圈位置を検出で
き、細かな位置情報通知案内を実施することが可能とな
る。またこの際、移動機で呼び出し音が鳴ることをもな
く簡単な制御で、目的とする移動機の現在の在圈場所を
無線基地局単位で知ることが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すブロック図、第２図は
その制御シーケンス例を示す説明図、第３図は従来の移
動通信網の構成例を示すブロック図、である。 符号の説明 １……固定電話、２……固定網、３……通信回線、４…
…移動通信交換機、５……入トランク装置、６……スイ
ッチネットワーク、７……ダイヤル信号受信器、８……
PB信号受信器、９……音声合成装置、10……制御装置、
11,12,13……制御回線、14,15,16……無線基地局、17…
…無線制御回線、18……移動機。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 池田 敏行

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】移動通信交換局にホームメモリを具備し、
   移動機がどの交換制御ゾーンにいるかを該メモリに登録
   しておき、移動機への着信接続の際は、移動通信交換局
   において、該メモリから読み出した情報によって当該移
   動機の所在する交換制御ゾーンを知り、該ゾーンにある
   無線基地局から移動機に対して呼び出しをかけるように
   した移動通信方式において、 或る移動機の所在位置を前記制御ゾーン単位より細かい
   単位で知りたいという移動機位置情報の要求が移動通信
   交換局に対してなされたとき、該移動通信交換局では、
   着信接続の場合と同様に前記ホームメモリから読み出し
   た情報によって当該移動機の所在する交換制御ゾーンを
   知り、該ゾーン内の無線基地局に対して、着信接続用の
   信号とは別に設定してある位置情報要求信号を送ること
   により、それら無線基地局から移動機に対して呼び出し
   をかけ、その応答を無線基地局を介して移動通信交換局
   において受信し、その受信した応答情報から当該移動機
   に関する所望の位置情報を検出することを特徴とする移
   動機位置情報の検出方式。