JPH0687767A - C8芳香族炭化水素混合物の分離法 - Google Patents
C8芳香族炭化水素混合物の分離法Info
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Abstract
る方法を提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、C8芳香族炭化水素混合物を分離す
る方法であって、実質的に、前記混合物を2種類の流
れ、それぞれが、p-キシレン及びエチルベンゼンを含む
第一の流れ、並びにm-キシレン及びo-キシレンを含む第
二の流れに分離する工程;二成分系のp-キシレン/エチ
ルベンゼン混合物を精留し、塔頂留分としてエチルベン
ゼンを分離する工程;二成分系のm-キシレン/o-キシレ
ン混合物を精留し、塔底留分としてo-キシレンを分離す
る工程を含む方法を提供する。
Description
物の成分を分離する方法に関する。これは実質的に、該
混合物を2種類の流れ、p-キシレン及びエチルベンゼン
を含有する第一流れ、m-キシレン及びo-キシレンで構成
される第二流れに予備分離する工程、並びにそれに続く
精留の二種類の異なる操作をし、この工程の間にエチル
ベンゼンは塔頂留分として回収され、o-キシレンは塔底
留分として分離される工程を含む。
は、あらゆる化学工業において非常に興味深い。その目
的のために、特に非芳香族種から芳香族を分離するため
に、比較的簡便な方法があり;得られた芳香族種の混合
物は、蒸留によって、いずれにも使用可能な適当な純度
のC6芳香族(ベンゼン) 、及び高純度のC7芳香族(トル
エン) に容易に分離される。C8芳香族に関しては、状況
は完全に異なり、この混合物は必ずしも容易に分離でき
るとは限らない。その理由は、これらは非常に近い沸点
をもつ異性体の混合物で構成されているからである。工
業的観点から見て最も興味深いC8混合物は、エチルベン
ゼン、o-キシレン、p-キシレン及びm-キシレンで構成さ
れた混合物であり:そのような該混合物は、溶媒として
使用される、もしくはガソリン中に存在し、その一方
で、それらが高純度で分離されるならば、それぞれ個々
の異性体の使用可能な範囲が更に広がるであろう。それ
は、例えば、化学繊維合成用の中間体、テレフタル酸及
びテレフタル酸ジメチルの製造用の高純度のp-キシレン
の需要であり;エチルベンゼンについて、脱水素反応に
よるスチレン製造における興味深い中間体である。
にこれまで使用されていた方法は、超精留技術及び低温
結晶化法の適当な組み合わせを、主に基本としていて:
これらは、高経費かつ限定された収量を伴う。別の方法
では、パラ異性体を、吸着によって、又は分子篩を用い
ることによって分離し:その後各種の異性体を、異性化
することができ、かつ製造されたp-キシレンを、再び前
述の技術に従って分離することができる。o-キシレン及
びエチルベンゼンの異性体は、蒸留によって分離するこ
ともできる。しかし、前述の結晶化によるパラ異性体の
分離法は、該異性体の完全な回収を可能にせず;異性化
に送られる母液中の生成物の存在は、1回の工程当たり
の異性化の収量を減少し、再循環の必要性を高める。更
に、エチルベンゼンの存在は、更に重大な問題を引き起
こす。その理由は、この生成物は、異性化の工程におい
て、蓄積する傾向にあり、更に重大な再循環の問題を引
き起こし、可能な場合のその後のそれのジメチルベンゼ
ンへの転化において、常に少ない収量及び深刻な操作上
の問題を生じる。
物からのp-キシレンの回収のための、適当に改質された
ゼオライトとの該混合物の接触による、周知の方法を開
示している:更にこの形成は、下記によって構成される
二種類の留分を予期している: m-キシレン沸点: 139.12 ℃ │p-キシレン沸点
: 138.37 ℃ o-キシレン沸点: 144.41 ℃ │エチルベンゼン沸
点: 136.19 ℃ その後このような留分を、蒸留によって分離することが
できる。メタ/オルト混合物は、還流比が10〜20の範
囲、かつ棚段数が150 〜200 の範囲で、塔頂留分として
メタ異性体を、塔底留分としてオルト異性体を産するこ
とができる。p-キシレン/エチルベンゼン混合物も、困
難な条件下で、蒸留によって分離することができる(し
かし明らかに、それらは、全部の流れが蒸留される場合
ほど、困難ではない。)。
混合物の四種類の異性体を、該混合物の二種類の流れへ
予備分離し、かつその後の精留操作を実質的に含む加工
サイクルの採用による、簡便かつ安価な方法で分離する
方法を発明した。
な混合物の組成物を、下記に示す: エチルベンゼン 20 p-キシレン 20 m-キシレン 40 o-キシレン 20 本発明の方法に従ったサイクルの第一工程において、該
混合物は、適当な試薬を含む分離区画に送られ、そこで
p-キシレン及びエチルベンゼンが、o-及びm-キシレンか
ら成る他の二成分混合系から分離される。この分離は、
先行技術における周知の方法、例えば前述の米国特許第
3,698,157 号、又は米国特許第3,656,278 号で開示され
た方法などを用いて行うことができる。
レンは、その後、還流比が50〜80の範囲、かつ棚段数が
300 〜400 の範囲で操作される精留塔に送られる。規格
内のエチルベンゼン及びp-キシレンは、それぞれ、塔頂
留分及び塔底留分として得られる。p-キシレンは、更に
他の異性体を1〜10重量%含むことがあり:この場合、
結晶化によってさらに精製が行われ、その母液は再循環
される。対応するo-キシレン及びm-キシレン混合物は、
これらの異性体が、それぞれ99%以上の純度で分離され
る精留塔に送られ:塔底留分としてo-キシレンが、塔頂
留分としてm-キシレンが、両者とも、実質的に該供給原
料に比例する収量で得られる。
不純物がまだ存在し、これは容易に蒸留除去される。メ
タ及びオルト異性体の製造は、重大ではないので、この
混合物は、適当に異性化工程に送ることができ:このよ
うな場合、異性化区画からの流出液の流れは、更に最初
の分離工程に直結する(on-line) 分離工程に送られるの
で、本発明の操作サイクルは、純度規格内のエチルベン
ゼン及びp-キシレンだけを生じる。更に異性化が存在す
る場合には、先行技術の周知の技術に従って行われる。
本発明のサイクルによって規定されるように、o-キシレ
ン/m-キシレン混合物の精留塔は、還流比が10〜20の範
囲、かつ棚段数が150 〜200 の範囲で操作される。本発
明のサイクルは、下記の実施例において作成された参照
についての添付する図を引用することによって、さらに
良く理解される。これは、本発明を更に良く説明する目
的のためだけに提供され、本発明の保護の範囲を制限す
るものではない。
から得られるC8芳香族組成物にほぼ一致した。図1を参
照して、このような供給原料の流れ5を、分離ユニット
1の中で、2種の流れに分離し、その流れ6は、エチル
ベンゼン(EB)+p-キシレン(PX)を含み、流れ12は、
m-キシレン(MX)及びo-キシレン(OX)だけを含むもの
であった。流れ6を、ユニット2の中で蒸留し、塔頂留
分として純度規格内のEB7を産した。塔底留分は、残留
量のEBを含むので、流れ8を結晶化で処理し、規格内の
PX9を産し、かつそれらの母液10及び11は、再循環し
た。MX及びOXを含む第二の流れ12は、蒸留によって処理
することができ、MX留出液13及びOX留出液14を産し、こ
れらは両方とも規格内であった。一般的な物質収支(mat
erial balance)は、下記である: 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 EB 20 20 20 3 - 3 - - - - MX 40 - - - - - - 40 40 - PX 20 20 - 23 20 3 - - - - OX 20 - - - - - - 20 - 20 留出液7及び留出液14は、たとえMX-OX 及びPX-EB の分
離1が完全でなくとも、規格内であることができ;精留
塔4への供給(流れ12) が規格制限内のEB及びPXを含む
場合にだけ、留出液13は、規格内であることができた。
結晶化の母液は、もしもそれらがMX及びOXを含まないな
らば、精留塔2に再循環することができ(流れ10) 、さ
もなければ供給原料流れ5に加えた。
及びOXは完全に異性化した。図2の計画に従って、供給
原料の流れを、分離ユニット1に送り込み、そこからEB
+PX流れを、EB分離に送り込み、精留塔2の中で蒸留に
よって実施し;PX及び少量のEBで構成されたその塔底缶
出液は、結晶化ユニット3によるPX精製に送り込み、か
つ結晶化の母液は、それらがMX及びOXを含まないなら
ば、蒸留塔2の、そうでない場合は分離1の、逆上った
流れに再循環した。PX及びEBを含むMX+OX流れは、異性
化ユニット4に送り、かつそこから1と類似である分離
工程5に送り、形成されたPXを分離ユニット5から精製
(結晶化)ユニット3に送り;殆どMX及びOXからなる残
留部分を、異性化ユニット4に再循環した。
製造され;MX-OX 流れに関しては正確な規格は存在しな
かった。この計画は、所望であれば、5又は1からのMX
+OX流出液を蒸留するための精留塔を加え、残留流れを
再循環することによって、規格内のOX又はMXを製造する
ことを可能にすることができた。この場合、物質収支
は、下記である: 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 EB 20 20 20 5 - 5 - - - - PX 20 20 - 30 80 20 - 60 60 - MX 40 - - - - - 160 120 - 120 OX 20 - - - - - 80 60 - 60
混合物がキシレン異性体(PX、OX及びMX) に関し変化す
ることを可能にする、更に一般的な実施例は、図3に記
載された計画に基づいた。このような計画は、異なる立
体配置に従って操作される工程を可能にした。全ての前
述の立体配置のために、EBの生成は、供給原料中に含ま
れる量、及び精留塔2の回収率(recovery capacity)に
よって制限された。精留塔6は、塔頂の規格に従ってMX
を所望の量産し、塔底缶出液は異性化5に送った。異性
化は、精留塔6からの塔底缶出液を、結晶化の母液と一
緒にして処理した。脱アルキル化のために、EBの消失が
生じた。精留塔4は、その塔底で、C8類から規格内OXを
分離することができる、もしくはその缶出液としてOXが
豊富な流れを得ることができ、その後の結晶化3は、PX
濃度の増加によって省かれた。
e)結晶化3は、母液に残っている全ての残留EBを除去
することによって、蒸留2から得られたPXの精製を可能
にし、母液は異性化に送られる。実証される物質収支
は、下記であることができる: 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 EB 20 20 17 3 - 6 6 - 3 3 6 - - - - PX 20 20 - 20 50 20 20 - 50 50 70 - - - - MX 40 - - - - 100 120 - 100 100 100 40 20 20 - OX 20 - - - - 40 60 - 50 40 40 20 - 20 10 規格内で異性体を全て製造するための実行例(run):供
給原料 100kgから、EB17kg 、PX 50kg 、OX 10kg 、MX
20kg(消失するEB 3kg) の製造が、予想される。
キシレン−o-キシレンの分離を行う。2 ..精留塔、 エチルベンゼンの蒸留3 ..分離ユニット、p-キシレンの結晶化4 ..精留塔離 、 m-キシレン−o-キシレンの蒸留 (2) 図2における符号の説明1 ..分離ユニット、 p-キシレン−エチルベンゼン/
m-キシレン−o-キシレンの分離を行う。2 ..精留塔、 エチルベンゼンの蒸留3 ..結晶化ユニット、p-キシレンの結晶化4 ..異性化ユニット、異性化処理5 ..分離ユニット、 1と同じ分離 (3) 図3における符号の説明1 ..分離ユニット、 p-キシレン−エチルベンゼン/
m-キシレン−o-キシレンの分離を行う。2 ..精留塔、 エチルベンゼンの蒸留3 ..結晶化ユニット、p-キシレンの結晶化4 ..精留塔、 o-キシレンの蒸留5 ..異性化ユニット、異性化処理6 ..精留塔、 m-キシレンの蒸留
Claims (8)
- 【請求項1】 実質的に下記の工程を含む、C8- 芳香族
炭化水素混合物の分離法; (a) 前記混合物を2種類の流れ、それぞれが、p-キシレ
ン及びエチルベンゼンを含む第一の流れ;並びにm-キシ
レン及びo-キシレンを含む第二の流れに分離する工程; (b) 二成分系のp-キシレン/エチルベンゼン混合物を精
留し、塔頂留分としてエチルベンゼンを分離する工程; (C) 二成分系のm-キシレン/o-キシレン混合物を精留
し、塔底留分としてo-キシレンを分離する工程。 - 【請求項2】 工程(b) で塔底留分として分離されたp-
キシレンは、結晶化によって更に精製され、その母液は
工程(b) 又は工程(a) に再循環される、請求項1に記載
のC8芳香族炭化水素の分離法。 - 【請求項3】 工程(c) で塔底留分として分離されたo-
キシレンは、可能性があるC9芳香族炭化水素を分離する
ために、更に蒸留される、請求項1に記載のC8芳香族炭
化水素の分離法。 - 【請求項4】 工程(c) の精留が、m-キシレン及びo-キ
シレンの二成分混合系が送入される、異性化によって置
き替えられた、請求項1に記載のC8芳香族炭化水素の分
離法。 - 【請求項5】 前記の異性化反応生成物が、請求項1に
記載された工程(a)で行われた分離に類似した分離に送
入される、請求項1又は4に記載のC8芳香族炭化水素混
合物の分離法。 - 【請求項6】 前述の第二の分離から得られたp-キシレ
ンは、結晶化による精製の工程に送られ、かつm-キシレ
ン及びo-キシレンの混合物は、異性化工程に再循環され
る、請求項5に記載のC8芳香族炭化水素混合物の分離
法。 - 【請求項7】 工程(c) の蒸留が、m-キシレン成分だけ
塔頂留分として回収されることを可能にし、かつ塔底留
分として分離されたm-キシレン/o-キシレン混合物は異
性化工程に送られる、請求項1に記載のC8芳香族炭化水
素混合物の分離法。 - 【請求項8】 異性化工程からの流出液を、o-キシレン
の塔底缶出液を生産するために蒸留し、塔頂留分をp-キ
シレンの結晶化工程に送り、かつその母液を異性化工程
に再循環する、請求項7に記載のC8芳香族炭化水素混合
物の分離法。
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