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JPH0678737B2 - ディーゼル機関用アイドル運転制御装置 - Google Patents

ディーゼル機関用アイドル運転制御装置

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Publication number
JPH0678737B2
JPH0678737B2 JP60084650A JP8465085A JPH0678737B2 JP H0678737 B2 JPH0678737 B2 JP H0678737B2 JP 60084650 A JP60084650 A JP 60084650A JP 8465085 A JP8465085 A JP 8465085A JP H0678737 B2 JPH0678737 B2 JP H0678737B2
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JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
data
speed
diesel engine
control
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP60084650A
Other languages
English (en)
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JPS61244851A (ja
Inventor
洋三 滝本
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Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Zexel Corp filed Critical Zexel Corp
Priority to JP60084650A priority Critical patent/JPH0678737B2/ja
Publication of JPS61244851A publication Critical patent/JPS61244851A/ja
Publication of JPH0678737B2 publication Critical patent/JPH0678737B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はディーゼル機関用アイドル運転制御装置に関
し、更に特定して述べると、多気筒ディーゼル機関の各
気筒の出力のばらつきが小さくなるように各気筒毎に供
給燃料の調節を行ない、アイドル運転を安定に行なうこ
とができるようにしたディーゼル機関用アイドル運転制
御装置に関する。
(従来の技術) 従来の多気筒内燃機関の燃料噴射量の制御は、燃料噴射
量を全気筒共通に一律に制御するものであるため、内燃
機関及びまたは燃料噴射ポンプの製造公差などにより、
各気筒の出力が均一にならず、特にアイドル回転時に内
燃機関の安定性が著しく損なわれ、排気ガス中に含まれ
る有害成分の量が増大し、機関に振動が生じるほか、機
関の振動により騒音が発生する等の不具合が生じ易すか
った。
上述の不具合を解消するため、内燃機関の各気筒毎に噴
射される燃料の制御を行なう所謂各筒制御方式の装置が
種々提案されてきている。この種の装置として、例え
ば、気筒数の整数倍のサンプリングによって内燃機関の
平均回転速度を求めて目標値とし、各気筒の回転速度と
この目標値との差から、所謂学習方式によって、各気筒
に対する燃料噴射量の制御を行なうようにした装置が開
示されている(特開昭58−176424号公報、特開昭59−82
534号公報及び特開昭59−119039号公報参照)。
(発明が解決しようとする課題) ところで、ディーゼル機関では吸気に絞りを設けないの
が一般的であるため、上述した従来技術によってディー
ゼル機関のアイドル回転度を制御しようとすると、各筒
制御による噴射量補正のために、アイドル運転時の平均
機関速度が徐々に上昇または低下してしまうという問題
を生じる可能性がある。さらに、機関速度が安定してい
ない状態で各筒制御を行なうと、この不安定状態による
速度の変化と各筒制御の実行によって生じる回転速度変
化とを区別することができないため、かえって機関速度
が不安定になってしまうという別の問題点も有してい
る。
本発明の目的は、したがって、従来技術における上述の
問題点を複雑なアルゴリズムを必要とすることなしに解
決することができる、ディーゼル機関用アイドル運転制
御装置を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 上述課題を解決するための本発明の特徴は、多気筒ディ
ーゼル機関の平均回転速度を所要の目標アイドル回転速
度に一致させるための閉ループ制御系を有するディーゼ
ル機関用アイドル運転制御装置において、前記ディーゼ
ル機関の各気筒の爆発に関連した各気筒毎の瞬時速度を
順次検出する第1検出手段と、該第1検出手段からの検
出結果に基づいて前記瞬時速度の前記ディーゼル機関の
1サイクルに亘る平均値を演算する手段と、該平均値の
算出の基礎となった各瞬時速度と該平均値との差分に応
じた差データを得る手段と、該差データに所定の一定係
数を掛けて各気筒に対する補正データを夫々得る手段
と、前記ディーゼル機関の各気筒の作動タイミングを検
出する第2検出手段と、前記ディーゼル機関の平均速度
と目標アイドル回転速度との差が所定範囲内にあるとき
に該第2検出手段による検出結果に基づき前記補正デー
タを所要のタイミングで前記閉ループ制御系に供給しこ
れにより各気筒間の出力の不均量の補正を行なう手段と
を備えた点にある。
(作用) 第1検出手段によって各気筒毎の瞬時速度が検出され、
この瞬時速度の平均値と各瞬時速度との差分に応じた差
データに所定の一定係数を掛けた各筒制御のための補正
データが得られる。閉ループ制御系においてディーゼル
機関の平均回転速度と目標アイドル回転速度との差が所
定範囲内にある場合に、補正データが第2検出手段に従
う所要のタイミングで閉ループ制御系に供給され、各気
筒間の出力の不均量が補正される。
(実施例) 第1図には、本発明によるディーゼル機関用アイドル運
転制御装置の一実施例が示されている。アイドル運転制
御装置1は、燃料噴射ポンプ2から燃料の供給を受ける
ディーゼル機関3のアイドル回転速度の制御を行なうた
めの装置である。第1図に示す燃料噴射ポンプ2は分配
型の燃料噴射ポンプであり、プランジャバレル4に嵌挿
されいるプランジャ5が、ディーゼル機関3からの回転
入力により回転往復動し、ハイプレッシャチェンバ6内
で加圧された燃料をディーゼル機関3に供給する。燃料
の噴射量を調節するため、この燃料噴射ポンプ2におい
ては、ハイプレッシャチェンバ6に連通する常開電磁弁
7を有しており、電磁弁7が開かれている場合にハイプ
レッシャチェンバ6が燃料タンク(図示せず)に連通せ
しめられる構成となっている。一方、電磁弁7が付勢さ
れて閉じられると、ハイプレッシャチェンバ6と燃料タ
ンクとの間の連通状態は解消され、プランジャ5の動き
に従って燃料がハイプレッシャチェンバ6内で加圧さ
れ、燃料の噴射供給を行ないうる状態となる。従って、
燃料の圧送中に電磁弁が開かれると、ハイプレッシャチ
ェンバ6内の圧力は解放され、燃料噴射動作が終了す
る。電磁弁を用い上述の如くして燃料噴射量の調節を行
なう上記の燃料噴射ポンプの構成は公知であるから、そ
の構成の詳細な説明は省略する。
ディーゼル機関3の回転状態を検出するため、燃料噴射
ポンプ2の駆動軸8にはパルサ9と電磁ピックアップコ
イル10とから成る回転センサ11が設けられている。図示
の実施例では、ディーゼル機関3は4サイクル4気筒の
機関であり、パルサ9の周縁90゜間隔でコグ12a乃至12d
が形成されており、ディーゼル機関3の4つの気筒C1
至C4のピストンが上死点に達する毎にその対応するコグ
12a乃至12dのいずれかが電磁ピックアップコイル10に対
向するように、パルサ9と駆動軸8との間の相対位置関
係が定められている。パルサ9は、上述のコグ12a乃至1
2dのほかに、コグ12a乃至12dに夫々対応して設けられて
いるコグ13a乃至13dを有している。これらのコグ13a乃
至13dは、対応するコグ12a乃至12dより、所定の軸角度
θだけはなれた位置に設けられている。
第2図(a)には、ディーゼル機関3の瞬時回転速度N
が示されており、第2図(b)には、このとき回転セン
サ11から得られる交流信号ACの波形が示されている。交
流信号ACは、各コグが電磁ピックアップコイル10に対向
する毎にそのレベルが正負に変動して一対の正負のピー
クを生じる波形となっており、各正負のピーク間の零ク
ロス点の時刻t1,t3,t5,…t17が、夫々、ディーゼル機関
3のいずれかのシリンダピストンの上死点タイミングに
対応している。時刻t2,t4,…は、駆動軸8上で上死点か
ら角度θだけ過ぎたタイミングを示している。また、瞬
時回転速度Nの各谷となっている時刻t1,t3,t5,…t17
各気筒における爆発タイミングであり、この爆発によっ
て機関速度Nは一旦上昇した後に低下し、夫々次に爆発
する気筒の爆発工程の直前で機関速度はNは極小値とな
る。ディーゼル機関3の瞬時速度は上述の理由によっ
て、周期的に変動し、その変動回数は駆動軸8の1回転
中に4回である。
尚、瞬時回転速度Nの名谷は、厳密に言えば、各気筒の
ピストンが圧縮上死点のときと一致しない場合もある
が、本明細書においては、便宜上一致するものとして説
明する。
ここで、ディーゼル機関3つの4つの気筒C1乃至C4が、
夫々時刻t1,t3,t5,t7において爆発行程に入り、以後、
この順序で各気筒が順次爆発行程に入るものとして以下
の説明を行なう。
交流信号ACは、平均速度検出部14に入力され、ここで交
流信号ACに基づきディーゼル機関3の平均機関速度が検
出される。その検出結果を示す平均速度データNaは、加
算部15に入力されている。センサユニット16からは、デ
ィーゼル機関3の冷却水温の温度を示す水温データDw及
びバッテリ(図示せず)の端子電圧の値を示す電圧デー
タDvが出力され、目標値演算部17に入力されている。目
標値演算部17は、これらの入力データに基づき、その時
々の運転条件に見合った最適なアイドル回転速度を演算
し、その演算結果を示すデータを、目標速度データNtと
して出力する。目標速度データNtは、アクセル検出部18
においてアクセルペダル(図示せず)の踏込量が零とな
っていることが検出された場合に、アクセル検出部18か
ら出力されるスイッチ制御信号SW1に応答して閉じられ
るスイッチ19を介して加算部15に入力されている。
加算部15において目標速度データNtと平均速度データNa
とが図示の極性で加算され、これにより、その時のディ
ーゼル機関3の実平均速度と目標アドル回転速度との差
分に従う誤差データDeが出力され、PI制御演算部20に入
力される。PI制御演算部20は、電磁弁7に対する誤差デ
ータDeに基づくPI制御を行なうために必要なデータ処理
を、誤差データDeに対して行ない、その結果得られた第
1制御データD1は加算部21を介して取出され、電磁弁7
を駆動するための駆動回路22に入力される。
駆動回路22は、加算部21から入力される第1制御データ
D1に応答し、第1制御データD1により示される速度差の
情報を、電磁弁7の閉状態の長さを決める電磁弁7のオ
ン時間の情報に変換し、この変換された情報に基づいて
電磁弁7のオン,オフ制御を行ない、実平均機関速度が
所要の目標アイドル回転速度と一致するように噴射量の
制御が行なわれる。
アイドル運転制御装置1は、ディーゼル機関3のアイド
ル運転時の平均速度を所謂の目標アイドル速度に一致さ
せるよう全気筒に対する噴射量の均一な制御を行なうた
めの上述の閉ループ制御系に加えて機関の各気筒の燃料
噴射量の不均率を補正するための各筒制御を行なう各筒
制御ループ30を備えている。次に、この各筒制御ループ
30について説明する。
交流信号ACにより示されるタイミングがどの気筒の如何
なるタイミンズを示すのかを検出するため、交流信号AC
は、気筒C1に接着されている燃料噴射弁(図示せず)に
設けられた針弁リフトセンサ31からの針弁リフトパルス
信号NLP1が基準タイミング信号として印加されているタ
イミング検出部32に入力されている。針弁リフトパルス
信号NLP1は、第2図(c)に示されているように、気筒
C1の爆発タイミングであるt1,t9,t17…の直前に出力さ
れる。タイミング検出部32は、交流信号ACの正方向パル
スに応答してその入力パルス数を計数すると共に、針弁
リフトパルス信号NLP1によりリセットされる2進カウン
タとして構成されており、その計数結果を示す2進デー
タが、識別データDiとして出力される。従って、この識
別データDiにより、交流信号AC中の任意の零クロス点
が、どの気筒の如何なる作動タイミングに対応している
のかを容易に識別することができる。この識別データDi
は瞬時速度演算部33に入力されている。
瞬時速度演算部33は、各気筒の爆発に関連した各気筒の
瞬時速度を交流信号Aに基づいて演算するためのもので
あり、駆動軸8が接近して配置された一対のコグ12a−1
3a,12b−13b,12c−13c及び12d−13dの間の角度θだけ回
転するのに要するその時々の時間を計測し、これにより
各気筒毎の瞬時速度を駆動軸8の角度度として演算する
構成となっている。
第3図には、瞬時速度演算部33の具体的な回路図が示さ
れている。瞬時速度演算部33は、交流信号ACより充分に
周波数の高い一定周期のカウントパルスCPを出力するパ
ルス発生器81と、カウントパルスCPのパルス数を計数す
るためのカウンタ82とを備えている。カウンタ82は、カ
ウントパルスCPが入力されている入力端子82aのほか
に、カウンタ82の計数内容をリセットして計数動作をス
タートさせるためのスタートパルスを与えるためのスタ
ート端子82bと、カウンタ82の計数動作を停止させその
計数内容を保持しておくためのストップパルスを与える
ためのストップ端子82cとを備えている。各端子82b,82c
には、デコーダ83,84の各出力線83a,84aが接続されてお
り、これらのデコーダ83,84には識別データDiが入力さ
れている。
識別データDiは、既に説明したように、針弁リフトパル
ス信号NLP1によってリセットされたカウンタにより、交
流信号AC中にその後生じた正方向パルスの数を示すもの
であり、図示の実施例では、針弁リフトパルス信号NLP1
よりリセットされたときに識別データDiの内容が零とな
るようにタイミング検出部10が構成されている。従っ
て、識別データDiの内容は、第2図(d)に示されるよ
うに、t=t1にて1となり、t2で2,t3で3となり、この
ようにして交流信号ACの正方向パルスが発生する毎に1
だけ増加し、t8で8となったのち、t9の直前に出力され
る針弁リフトパルス信号NLP1より0となり、以後同様に
してその内容が変化する。
デコーダ83は、識別データDiの内容が1,3,5,7のいずれ
かになったことに応答して、その出力線83aのレベルを
短時間だけ「H」レベルとし、これによりカウンタ82の
スタート端子82bにスタートパルスを供給する。一方、
デコーダ84は、識別データDiの内容が2,4,6,8のいずれ
かになったことに応答して、その出力線84aのレベルを
短時間だけ「H」レベルとし、これによりカウンタ82の
ストップ端子82cにストップパルスを供給する。
この結果、カウンタ82は、各気筒の爆発タイミング
(t1,t3,t5,…)後駆動軸8が角度θ回転するまでの間
だけカウントパルスCPの計数を行なうことになる。従っ
て、各時間ta,tb,…,tf,tg,…に応じた計数データCDが
カウンタ82から出力される。計数データCDは、更に、変
換回路85に入力されており、ここで、計数データCDは各
気筒の爆発直後の機関の瞬時機関速度を示す瞬時速度デ
ータに変換され、瞬時速度データωとして出力される。
上述の如くして、各気筒の爆発タイミングを示す交流信
号ACの零クロス点タイミングから次の零クロス点タイミ
ングまでの時間ta,tb,…を示すデータが瞬時速度演算部
33から得られるが、以後、本明細書においては、気筒Ci
に対する瞬時回転速度を示す瞬時速度データの内容を、
瞬時速度演算部33において演算された順序に従って、一
般に、ωin(n=1,2,…)と表示することとする。
従って、瞬時速度演算部33から出力される瞬時速度デー
タωの内容は、第2図(e)に示す如くなる。
瞬時速度データωは、平均値演算部34に入力され、ディ
ーゼル機関3の1サイクルに亘る瞬時速度データωの平
均値が演算される。本実施例では、駆動軸8が1回転す
る毎に、 の演算が行なわれ、上記演算結果を示す平均データが
時刻t8とt9との間の期間、t16とt17との間の期間,…に
おいて得られる。
平均データと瞬時速度データωとは加算部35において
図示の極性で加算され−ωの結果を示す差分データΔ
ωが演算部36に入力される。第2図(g)には、差分デ
ータΔωの内容が示されている。ここで、気筒Ciに対す
る差分データをその得られた順序に従ってΔωin(n=
1,2,…)と表示する。
ここで、 である。
差分データΔωは、更に演算部36に入力され、ここで一
定係数hが差分データΔωに掛け合わされ、この結果を
示す第2制御データD2が出力される。
出力制御部37は、第2制御データD2を加算部21に印加す
るタイミングを、識別データDiの内容に従って以下のよ
うに制御する。
即ち、或るタイミングで得られた第2制御データD2は、
そのデータの基になっている瞬時速度データωに関連す
る気筒に対する次の燃料調節動作の制御のために出力さ
れ、その時の第1制御データD1と加算される。従って、
例えば、時刻t8において得られた差分データΔω11(=
=ω11)は、時刻t1からt9までの間の機関の1サイ
クルにおける瞬時速度の平均値に対する気筒C1の不均量
を示すものであり、従って、時刻t6より後であって気筒
C1が次に爆発行程に入る時刻t9より少なくとも前に出力
される。出力制御部37から上述のタイミングで出力され
た第2制御データD2は、スイッチ38を介して加算部21に
入力され、第1制御データD1と加算される。従って、差
分データΔωによって示される不均量を零とするように
噴射量の制御が行なわれる。同様の制御が、他の気筒
C2,C3,C4に対しても同様に行なわれ、これにより、各気
筒に供給すべき燃料が各気筒毎に制御され、各気筒間の
不均量が零に抑えられる。この結果、各気筒の出力が等
しくなり、各気筒の瞬時速度が等しくなり、安定したア
イドル運転が行なわれる。
尚、スイッチ38は誤差データDeに応答して作動する制御
部39により、Na≒Ntとなったことが制御部39により検出
された場合に閉じられ、この場合にのみ上述した各筒制
御が行なわれ、Na≠Ntの場合には各筒制御を中止し、各
筒制御によってアイドル運転がかえって不安定になるの
を防止する構成となっている。
即ち、上述の各気筒制御による角速度制御は、アイドル
回転速度が、所望の目標値に対して所定の範囲内に入っ
ている安定した状態にて行なうのが望ましい。これは、
噴射系及び内燃機関のばらつきが周期的に規則正しく現
われる場合において、上述の各筒制御がうまく作動する
ためであり、制御部39とスイッチ38とにより、Na≒Ntの
場合、すなわち、Naの値とNtの値との差分が所定範囲内
にあるときに、各筒制御を行なう構成となっている。
上述の構成によれば、アクセルペダルの踏込量が零の場
合に、ディーゼル機関3の平均速度を所要の目標アイド
ル回転速度に一致させるための閉ループ制御が構成さ
れ、これにより、機関のアンダシュート等の過渡的な変
化に対する制御及びアイドル回転速度を目標アイドル回
転速度に一致させるための制御が行なわれる。このアイ
ドル回転速度制御により、アイドル回転速度がほぼ安定
した状態においてスイッチ38が閉じられ、各筒制御によ
り、各気筒の瞬時速度が同一なるように各筒の不均量の
補正制御が行なわれる。
第1図に示した構成による上述の制御機能は、また、マ
イクロコンピュータに所要の制御プログラムを実行させ
ることにより実現することができる。第4図には、第1
図に示した構成による制御機能とほぼ同等の制御機能を
有する、制御プログラムの一例を示すフローチャートが
示されている。
第4図に示すフローチャートについて説明すると、プロ
グラムがスタートした後、ステップ51においてデータの
読み込みが行なわれ、ステップ52でアクセルペダルの踏
込量Aが零か否かの判別が行なわれる。A≠0の場合に
は、ディーゼル機関3はアイドル運転状態ではないの
で、ステップ53に進み、アイドル回転速度制御以外の他
の制御が実行され、しかる後ステップ51に戻る。ステッ
プ52の判別結果がYESとなると、ステップ54に進み、こ
こで目標速度データNtの演算、及び平均速度データNaと
Ntとの差分を示すデータΔNの演算が行なわれる。次い
で、ステップ55において、データΔNに基づくPI制御演
算が実行され、更にステップ56においてそのPI制御演算
結果に基づいて電磁弁7のオン時間を示すデータTが演
算される。
次に、データΔNの値が所定値以内となっているか否か
の判別がステップ57において行なわれ、その判別結果が
NOの場合には、ステップ54に進み、ここでデータTに基
づいて電磁弁の制御が行なわれ、Nt=Naとなるようにア
イドル回転速度の制御が行なわれる。ステップ57の判別
結果がYESの場合、すなわち、平均アイドル機関速度の
制御によりその目標値と実際値との誤差が所定値以下と
なっている場合には、識別データDiにより気筒C1の爆発
タイミングの識別を行ない(ステップ58)、瞬時速度デ
ータωが連続して4つ取り込めたか否かの判別がステッ
プ59において行なわれる。ステップ59の判別結果がNOの
場合にはステップ54に進み、ステップ59の判別結果がYE
Sの場合には、ステップ60において連続して得られた4
つの瞬時速度データの平均値を示す平均データが演算
される。
しかる後、各瞬時速度データωが平均データと一致し
ているか否かの判別がステップ61で行なわれ≠ωであ
れば、ステップ62に進み、ここで、両者の差分を示す差
分データΔω(=−ω)の演算が行なわれる。しかる
後、所要の気筒に対する前回の燃料噴射量を与えるため
の電磁弁オン時間を示すデータΔTと、ステップ62で得
られた差分データΔωと、所定の係数Kとから、今回の
所要噴射量を得るのに必要な電磁弁のオン時間を示すデ
ータが下式 K・Δω+ΔT によりステップ63で計算され、その結果がΔTとされ
る。次に、ステップ64において、上述の最新のΔTの値
がステップ56で得られたデータTと加えられ、その加算
結果がTとされる。ここで、データTは全筒均一制御の
ために必要な噴射量を得るために必要な電磁弁7のオン
時間を示すデータであり、ΔTは現在着目している所要
の気筒に対する瞬時速度データωを平均データに一致
させるために必要な各筒制御のための燃料補正量を得る
ための電磁弁7のオン時間を示すデータである。データ
ΔT,Tがメモリにストアされたのち(ストップ65)、電
磁弁7がステップ64で得られたデータTにより定められ
る時間だけオンされるように制御される(ステップ5
4)。この結果、現在着目している気筒には、目標アイ
ドル回転速度を維持し且つ差分データΔωを零とするの
に必要な燃料が供給される。この制御が各気筒毎に行な
われることにより、ディーゼル機関3は、目標アイドル
回転速度を維持すると共に各気筒の不均量が是正され、
各気筒の瞬時速度が等しくなるように制御される。この
ようにして、=ωとなると、ステップ61の判別結果は
YESとなり、ステップ66においてデータTの読出しが行
なわれ、電磁弁7のオン時間の制御は、このデータTに
基づきステップ54で行なわれることになる。
(発明の効果) 本発明によれば、多気筒ディーゼル機関のアイドル回転
速度の平均速度が所定の目標速度に一致するよう閉ルー
プ制御されており、この平均速度と目標速度との差分が
所定の範囲内に入っている場合に、第1検出手段によっ
て検出された各気筒の瞬時速度に基づいて得られた各筒
制御のための補正データが第2検出手段に従う所要のタ
イミングで閉ループ制御系に供給され、各気筒間の出力
の不均量の補正が行なわれる構成であるから、気筒間の
出力の不均量を正確に把握してこれを各気筒に供給すべ
き燃料補正の計算にフィードバックすることができ、デ
ィーゼル機関における各筒制御によるアイドル回転速度
制御を、平均機関速度が徐々に上昇または下降する不具
合を生じさせることなしに、実現させることができる。
この結果、ディーゼル機関のアイドル回転時の騒音レベ
ルを低下させることができるのは勿論のこと、ディーゼ
ル機関の各気筒へ燃料を噴射供給するための燃料噴射系
部品の製造公差が緩和されると共に、部品の摩耗等によ
る経時変化をも有効に補償することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロック図、第2図
(a)乃至第2図(g)は第1図に示す装置の作動を説
明するための図、第3図は第1図に示す瞬時速度演算部
の詳細ブロック図、第4図は第1図に示した装置の制御
をマイクロコンピュータで行なうための制御プログラム
の一例を示すフローチャートである。 1……アイドル運転装置、2……燃料噴射ポンプ、3…
…ディーゼル機関、11……回転センサ、30……各筒制御
ループ、32……タイミング検出部、33……瞬時速度演算
部、35……加算部、36……演算部、37……出力制御部、
C1乃至C4……気筒、AC……交流信号、D1……第1制御デ
ータ、D2……第2制御データ、Di……識別データ、ω…
…瞬時速度データ、……平均データ、Δω……差分デ
ータ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多気筒ディーゼル機関の平均回転速度を所
    要の目標アイドル回転速度に一致させるための閉ループ
    制御系を有するディーゼル機関用アイドル運転制御装置
    において、前記ディーゼル機関の各気筒の爆発に関連し
    た各気筒毎の瞬時速度を順次検出する第1検出手段と、
    該第1検出手段からの検出結果に基づいて前記瞬時速度
    の前記ディーゼル機関の1サイクルに亘る平均値を演算
    する手段と、該平均値の算出の基礎となった各瞬時速度
    と該平均値との差分に応じた差データを得る手段と、該
    差データに所定の一定係数を掛けて各気筒に対する補正
    データを夫々得る手段と、前記ディーゼル機関の各気筒
    の作動タイミングを検出する第2検出手段と、前記ディ
    ーゼル機関の平均速度と目標アイドル回転速度との差が
    所定範囲内にあるときに該第2検出手段による検出結果
    に基づき前記補正データを所要のタイミングで前記閉ル
    ープ制御系に供給しこれにより各気筒間の出力の不均量
    の補正を行なう手段とを備えたことを特徴とするディー
    ゼル機関用アイドル運転制御装置。
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