JPH0673459U - 車輪支持装置 - Google Patents
車輪支持装置Info
- Publication number
- JPH0673459U JPH0673459U JP1576093U JP1576093U JPH0673459U JP H0673459 U JPH0673459 U JP H0673459U JP 1576093 U JP1576093 U JP 1576093U JP 1576093 U JP1576093 U JP 1576093U JP H0673459 U JPH0673459 U JP H0673459U
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- hub
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- outer ring
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ハブと軸受により車輪を車軸に支持する装置
において、車輪から車軸に加わる荷重を小さくし、車軸
の必要強度を低減させる。 【構成】 車軸1の端部外周に設けたセレーション部1
6に、ハブ3を嵌合させ、そのハブ3と車軸1の肩部1
5の間に内輪4を圧入嵌合させる。外輪5に、取付け用
フランジ13を一体に形成し、その外輪5と内輪4に、
ボール12を収納する複列の転走面10、11と8、9
を設ける。ハブ3と内輪4をナット25により軸方向に
締付けて車軸1に固定し、外輪5を取付け用フランジ1
3により車軸管2に固定し、車輪から加わるモーメント
荷重を、外輪5と内輪4で構成する軸受で受け止めるよ
うにする。
において、車輪から車軸に加わる荷重を小さくし、車軸
の必要強度を低減させる。 【構成】 車軸1の端部外周に設けたセレーション部1
6に、ハブ3を嵌合させ、そのハブ3と車軸1の肩部1
5の間に内輪4を圧入嵌合させる。外輪5に、取付け用
フランジ13を一体に形成し、その外輪5と内輪4に、
ボール12を収納する複列の転走面10、11と8、9
を設ける。ハブ3と内輪4をナット25により軸方向に
締付けて車軸1に固定し、外輪5を取付け用フランジ1
3により車軸管2に固定し、車輪から加わるモーメント
荷重を、外輪5と内輪4で構成する軸受で受け止めるよ
うにする。
Description
【0001】
この考案は、自動車の車輪を車軸に対して支持するための支持装置に関するも のである。
【0002】
従来、自動車の車軸の両端部に車輪を支持する装置として、図2に示すような 構造のものがある。
【0003】 この装置は、車軸管32から露出した車軸31の端部に、その車軸と一体でハ ブ33を形成し、このハブ33にボルトを介して車輪34を装着している。また 、車軸34の外周と、車輪管32の端部に固着したハブケーシング35の間に深 みぞ玉軸受36又は円すいころ軸受やころ軸受を設け、この軸受36により車軸 31を回転自在に支持している。
【0004】
上記図2に示す装置においては、車軸31とハブ33が一体に形成されている ため、車軸31には、車輪と路面からのモーメント荷重と、エンジンから車輪へ 伝達するトルク(捩り力)の両応力が作用することになり、車軸31の軸径は、 その応力に耐え得るだけの十分な強度を確保できる大きさで設定する必要がある 。
【0005】 しかし、車軸31の径を大きくすると、車軸管32や軸受36が大型化し、取 付けスペースの増大と重量増を生じさせる不具合がある。
【0006】 また、従来の装置に使用される深みぞ玉軸受36は、内輪と外輪がそれぞれ車 軸31とハブケーシング35に直接圧入嵌合して組込まれるが、このような圧入 により深みぞ玉軸受36には大きな軸受すきまが残留し、ガタが生じやすい不具 合がある。このため、車輪の支持剛性が低くなり、ブレーキの作動フィーリング が悪くなる問題がある。
【0007】 さらに、車軸31とハブ33が一体に形成されているため、それらの加工性が 悪く、又車軸31が長尺になるため、車軸31の加工精度や、ハブ33の車輪装 着面の振れ精度を高精度に出すことが難しい問題もある。
【0008】 この考案は、上述した従来の支持装置の問題点を解決するためになされたもの で、車軸に対する必要強度を低くでき、しかも組込後の軸受すきまが小さくて高 精度に車輪を支持できる車輪支持装置を提供することを目的としている。
【0009】
上記の課題を解決するため、この考案は、車軸管から露出する車軸の端部周面 に、車輪を装着するハブと、軸受の内輪を軸方向に並列して嵌合させ、上記内輪 の外周面と、その内輪の外側に嵌合させた外輪の内周面に、それぞれ径方向に対 向する複列の転走面を設け、この対向する各転走面の間に複数の転動体を組込み 、上記外輪の外周面に、外輪を車輪管に固定する取付け用フランジを一体に形成 した構造としたのである。
【0010】 なお、上記の構造において、上記ハブを、軸方向の移動を許容する回り止め手 段を介して車軸に連結し、そのハブと車軸の周面に設けた突出部との間で上記内 輪を締付けるようにしてもよい。
【0011】
上記構造の支持装置においては、外輪を取付け用フランジを用いて車軸管に固 定し、ハブと内輪を共に車軸に固定する。この構造では、エンジントルクは車軸 とハブを介して車輪に伝達されるが、車輪から車軸に加わるスラスト荷重やモー メント荷重は、ハブを介して軸方向に並列した外輪と内輪とから成る軸受で受け 止められる。このため、車軸には直接車輪からのスラスト荷重や曲げモーメント が作用せず、車軸の軸径を小さく設定することができる。また、フランジと車軸 は別体構造のため、各々の加工性が向上する。
【0012】 また、軸受の外輪が取付け用フランジを介して車軸管に固定されるため、外輪 を車軸管に直接圧入する構造に比べて、組込み後の軸受に残留するすきま量を小 さくすることができる。
【0013】
図1は実施例の車輪支持装置を示している。 車軸1の端部には、奥側から順に肩部14、ランド部15、セレーション部1 6、及びねじ部17が形成され、ランド部15から先端側の部分が車軸管2の端 部から露出している。
【0014】 上記セレーション部16には、ハブ3の円筒部19が嵌合され、そのハブ3の 前端に、車輪(図示略)を装着するためのフランジ18が一体に形成されている 。
【0015】 また、上記ランド部15の外周には、軸受の内輪4が嵌合されている。この内 輪4は、軸方向に分割可能な2つのリング部材6、7から形成され、その各リン グ部材6、7の外周面に、それぞれボールの転走面8、9が形成されている。
【0016】 一方、内輪4の外側には外輪5が嵌合され、その外輪5の内周面に、上記内輪 4の転走面8、9と径方向に対向する複列の転走面10、11が形成されている 。この対向する内外輪の転走面8、10と転走面9、11の間には、それぞれ保 持器20で保持される複数のボール12が組込まれており、この各転走面8、1 0及び9、11とボール12との間で、互いに反対方向のスラスト荷重を受け止 める複列のアンギュラ玉軸受を構成している。
【0017】 また、外輪5の外周面には、取付け用フランジ13が一体に形成され、その取 付け用フランジ13が、車軸管2の端部に設けたフランジ21にボルト22を介 して固定されるようになっている。
【0018】 また、外輪5の内周面の両端部には、内輪4の外周面とのすき間を塞ぐシール 部材23、24が取付けられ、このシール部材23、24により軸受内部が外部 から密封されている。
【0019】 上記の構造で成る実施例の支持装置においては、車軸1のねじ部17にねじ込 んだナット25により、ハブ3を軸方向に押圧し、ハブ3と内輪4を車軸1の肩 部14に締付けて固定する。また、外輪5を、取付け用フランジ13とボルト2 2を用いて車軸管2に固定する。
【0020】 この組込み状態では、車軸1に加えられたエンジントルクはセレーション部1 6とハブ3を介して車輪に伝達される。また、車輪から車軸1に向かう荷重、す なわち車重によるラジアル荷重や、自動車が旋回することによるスラスト荷重及 びモーメント荷重は、ハブ3を介してそのハブ3と車軸管2の間に介在する軸受 (内輪4、外輪5、ボール12により構成される)により受け止められる。した がって、車軸1には直接車輪からのスラスト荷重や曲げモーメントが作用しない 。
【0021】 上記のように組込まれる実施例の装置においては、軸受の組込み前後で軸受す きまに影響を与えるものは、ナット25によるハブ3と内輪4の締結及び内輪4 とハブ3の圧入だけとなり、これは外輪を直接圧入嵌合する場合の影響に比べて 極めて小さいため、結果的に組込み後の残留すきまの範囲を小さくすることがで きる。また、ナット25の締付け力を変化させることにより、軸受に対する予圧 調整が簡単に行なえる。
【0022】 また、車軸1とハブ3を別体で形成できるので、図2に示す従来の一体構造に 比べて車軸1やハブ3の製造や組立てが容易にでき、車軸1の加工精度やハブ3 の車輪取付け部分の振れ精度を高い精度に入れることができる。
【0023】 なお、上述した実施例では、車軸1とハブ3を支持する軸受として、内輪4と 外輪5の間にボール12を組込んだ複列のアンギュラ玉軸受を示したが、この軸 受は両方向のスラスト荷重を受けられる構造であれば任意の構造のものを採用す ることができ、例えば複列の円すいころ軸受とすることができる。
【0024】 また、ハブ3を車軸1に連結する回り止め手段は、上述したセレーションの他 に、スプラインや、キーとキー溝の組合せ構造などとすることもできる。
【0025】
以上のように、この考案は、ハブと軸受を軸方向に並列させ、軸受の外輪を取 付け用フランジにより車軸管に固定し、車輪から加わるモーメント荷重やスラス ト荷重を軸受で受けるようにしたので、車軸に対する必要強度を低く設定するこ とができ、車軸の軸径の縮小による装置のコンパクトを図ることができる。
【0026】 また、外輪を取付け用フランジを用いて固定し、車軸管に対して圧入しないの で、内外輪を圧入嵌合する従来構造に比べて組込み後の軸受の残留すきまを小さ くでき、軸受の性能向上と組込み作業性の向上を実現することができる。
【0027】 さらに、ハブと車軸とを別体に形成できるので、ハブと車軸の製作が容易にな り、加工精度や組立て精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の支持装置を示す断面図
【図2】従来例を示す断面図
1 車軸 2 車軸管 3 ハブ 4 内輪 5 外輪 6、7 リング部材 8、9、10、11 転走面 12 ボール 13 取付け用フランジ 25 ナット
Claims (2)
- 【請求項1】 車軸管から露出する車軸の端部周面に、
車輪を装着するハブと、軸受の内輪を軸方向に並列して
嵌合させ、上記内輪の外周面と、その内輪の外側に嵌合
させた外輪の内周面に、それぞれ径方向に対向する複列
の転走面を設け、この対向する各転走面の間に複数の転
動体を組込み、上記外輪の外周面に、外輪を車輪管に固
定する取付け用フランジを一体に形成した車輪支持装
置。 - 【請求項2】 上記ハブを、軸方向の移動を許容する回
り止め手段を介して車軸に連結し、そのハブと車軸の周
面に設けた突出部との間で上記内輪を締付けるようにし
た請求項1に記載の車輪支持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1576093U JPH0673459U (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 車輪支持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1576093U JPH0673459U (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 車輪支持装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0673459U true JPH0673459U (ja) | 1994-10-18 |
Family
ID=11897745
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1576093U Pending JPH0673459U (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 車輪支持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0673459U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08312730A (ja) * | 1995-05-19 | 1996-11-26 | Harmonic Drive Syst Ind Co Ltd | 偏平型波動歯車装置 |
JPH115404A (ja) * | 1997-06-16 | 1999-01-12 | Nippon Seiko Kk | 車輪支持用ハブユニット |
JP2001099172A (ja) * | 1999-09-27 | 2001-04-10 | Ntn Corp | 駆動輪支持装置 |
-
1993
- 1993-03-31 JP JP1576093U patent/JPH0673459U/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08312730A (ja) * | 1995-05-19 | 1996-11-26 | Harmonic Drive Syst Ind Co Ltd | 偏平型波動歯車装置 |
JPH115404A (ja) * | 1997-06-16 | 1999-01-12 | Nippon Seiko Kk | 車輪支持用ハブユニット |
JP2001099172A (ja) * | 1999-09-27 | 2001-04-10 | Ntn Corp | 駆動輪支持装置 |
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