JPH0667210A - アクティブマトリクス液晶表示装置とその作製方法 - Google Patents
アクティブマトリクス液晶表示装置とその作製方法Info
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Abstract
T側の基板に遮光領域を形成する方法において、新奇な
遮光領域の作製方法およびその方法によって得られた遮
光領域を有する液晶表示装置を提供する。 【構成】 アクティブマトリクス型液晶表示装置におい
て、走査線と接地線を同一金属被膜のパターニングによ
って形成したのち、この配線を陽極酸化せしめ、これに
染色を施すことによって、この被膜を遮光ならびに反射
防止の目的にかなったものとし、また、その後、形成さ
れたデータ線も同様に陽極酸化した後、染色して、遮光
領域をマトリクス上に形成することを特徴とするアクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置の作製方法および上記方
法によって得られた液晶表示装置。
Description
ィブマトリクス液晶表示装置(AMLCD)の作製方法
に関する。
開発されている。特に、カラー表示は高いコントラスト
が要求されるのでLCDとしては薄膜トランジスタ(T
FT)を各画素に配置して、これをアクティブ素子とし
たTFTLCD等のAMLCDが用いられている。
られた基板に対向する基板(対向基板)にカラーフィル
ターを配置するが、各原色フィルターに他の画素の光が
混入しないように、その境界部に遮光領域を形成する。
これをブラックマトリクスと称する。しかし、このブラ
ックマトリクスだけでは、特に液晶をノーマリーオン
(画素電極に電圧を印加しない状態で光を透過するモー
ド)で使用すると、TFT基板の画素の電極以外の部分
を透過した光の一部がカラーフィルターに侵入すること
があった。このような光はコントラストを低下させた。
TFT基板とを精度良く合わせることは非常に高度な技
術を要するものであり、歩留りも低かった。このような
問題を解決するために従来のカラーTFTLCDでは、
TFT基板にも遮光層を形成し、これを対向基板側のブ
ラックストライプと合わせることによって、基板の合わ
せ精度を低くし、よって、作製を容易なものとしてい
た。基板側の遮光層の配置例を図4に示す。
タ線である。この2種類の線で形成されるマトリクスの
内部に画素電極23が設けられている。画素電極23は
通常、透明導電膜で形成され、その一端は電極25を介
してTFTの不純物領域(ソース/ドレイン)の一方に
接続している。また、データ線もやはり、TFTの不純
物領域の他の一方に接続している。さらに、走査線はT
FTのゲイト電極24に連続している。また、通常は画
素に蓄積される電荷の消失を遅らせるために補助容量2
6が設けられる。TFTは、半導体としてアモルファス
シリコンを用いる場合も、結晶性シリコンを用いる場合
も同じような構成をとる。
電極23の間に空白部分が生じ、そこから漏出する光が
問題となるので遮光領域27を形成し、配線と画素電極
の間に空白部分が存在しないようにしておく。明らかな
ことであるが、このような遮光領域を形成するために
は、そのためのフォトリソグラフィー工程が必要である
ので、そのために歩留りとスループットの低下が問題と
なる。
要請から設けられる遮光領域を効率的に作製し、また、
そのための歩留りの低下を引き起こさない方法を提供す
る。
に接地線を配置し、これを画素電極を取り囲むように形
成することによって、これを遮光領域とする。なお、走
査線とこの遮光領域とは同一金属被膜のパターニングに
よって形成され、これらの金属被膜は適切な方法によっ
て着色されることを特徴とする。着色の方法としては、
これらの金属被膜を陽極酸化したのち、適切な金属イオ
ンを有する溶液に浸漬することによって、該イオンを酸
化・還元せしめる方法や、あるいは陽極酸化中もしくは
酸化後に有機染料溶液に浸漬する方法が用いられる。一
般に有機染料による着色よりもこのように無機材料によ
って着色する方法が光や熱に対する耐性がよい。しかし
ながら、有機染料を用いると無機材料よりもはるかに多
彩な色彩を得ることができる。
おいて、配線18は走査線、配線19はデータ線、電極
13は画素電極である。画素電極13は電極15を介し
てTFTの不純物領域の一方に接続されている。また、
データ線19もTFTの不純物領域の他の一方に接続さ
れている。また、走査線19はTFTのゲイト電極8に
接続している。この構成は図4に示した一般的なTFT
LCDの画素と同じである。本発明では、これに配線1
7を配置し、これによって画素電極13を取り囲むこと
によって、これを遮光領域として利用する。また、同時
に配線17は画素電極13とオーバーラップし、その間
に補助容量20を形成することとなる。
あり、好ましくは配線17は一定の電位に保たれてお
り、また、これらの配線はいずれも陽極酸化後、着色さ
れている。特に、配線の材料としてアルミニウムを使用
する場合には、光の反射が強いので、着色によって光が
反射しないようにすることが求められる。なお、同じ理
由で好ましくは、データ線19も着色されていることが
望まれる。特に、陽極酸化によって染色する方法によっ
ては配線の側面も着色されるので、光の乱反射を防止す
るうえで好ましい。さらに、陽極酸化膜は絶縁性が良好
であるので、配線層間のショートを防止する上で効果が
大きい。特に、データ線に陽極酸化膜を形成した場合に
は、対向基板の電極とのショートを防止することとな
る。すなわち、画素と対向電極とのショートは点欠陥で
あるのでそれほど重大なダメージはないが、データ線と
対向電極とのショートは線欠陥となるので致命的であ
る。
しかしながら、例えば、画素の対向基板側のフィルター
の色と同じ系統の色を着色してもよい。例えば、図2に
示すように画素の色の配列が縦方向にR(赤)、G
(緑)、B(青)というように配列している場合には、
着色を3段階に分けておこなってもよい。すなわち、最
初にRの配線(走査線と接地線、合わせてX)のみを陽
極酸化し、これを赤に着色し、次にGの配線Yのみを陽
極酸化して、これを緑に着色し、最後にBの配線Zのみ
を陽極酸化して、これを青に着色する。
度のアンモニア溶液によって中和し、さらにこれを水洗
してから染色槽に浸漬する。洗浄は冷水でおこなうこと
が好ましい。以下に実施例を示し、より詳細に本発明を
説明する。
した例を図3に示す。基板1としてはコーニング705
9ガラス基板(厚さ1.1mm、300×400mm)
を使用した。この基板上にプラズマCVD法で全面に厚
さ5〜50nm、好ましくは5〜20nmの窒化珪素膜
2を形成した。このように、基板を窒化珪素または酸化
アルミニウムの皮膜でコーティングしてこれをブロッキ
ング層とする技術は、本発明人等の出願である特願平3
−238710、同3−238714に記述されてい
る。
00nmの酸化珪素膜を形成した。この酸化膜の形成方
法としては、酸素雰囲気中でのスパッタ法やTEOSを
プラズマCVD法で分解・堆積した膜を450〜650
℃でアニールしてもよい。
によってアモルファス状のシリコン膜4を30〜150
nm、好ましくは50〜100nm堆積し、さらに、プ
ラズマCVD法によって、保護層5として、厚さ20〜
100nm、好ましくは50〜70nmの酸化珪素また
は窒化珪素膜を形成した。そして、基板を600℃で2
4時間アニールして結晶化せしめた。このような長時間
のアニールの代わりに、スループットを向上させる方法
として、レーザー光を照射して、このシリコン膜4の結
晶性を改善せしめてもよい。このときにはレーザー光の
エネルギー密度は200〜350mJ/cm2 が好まし
い。また、ショット数も1〜20回が好ましい。ここま
での工程を図3(A)に示す。
状の領域6にパターニングし、さらに、酸素雰囲気中で
のスパッタ法やTEOSをプラズマCVD法で分解・堆
積した膜を450〜650℃でアニールする方法によっ
て、ゲイト酸化膜7を形成した。特に後者の方法を採用
する場合には、本工程の温度によって、基板に歪みや縮
みが生じ、後のマスク合わせが困難となる恐れがあるの
で大面積基板を扱う場合には十分に注意しなければなら
ない。また、スパッタ法では基板温度は150℃以下に
できるが、膜中のダングリングボンド等を減らして、固
定電荷の影響を減らすために水素中で450℃程度のア
ニールをすることが望ましい。
ニウム膜を電子ビーム蒸着法によって形成して、これを
パターニングし、図3(B)に示すようにゲイト電極8
と配線17を形成した。さらに、基板を電解溶液に浸し
てゲイト電極に電流を通じ、その周囲に陽極酸化物の層
9を形成した。なお、この陽極酸化の詳細な条件は、本
発明人等の発明である特願平4−30220、同4−3
8637および同4−54322に示される。本実施例
では、いずれも陽極酸化膜の厚さは200〜250nm
とした。
TFTの島状シリコン膜中に、ゲイト電極部(すなわち
ゲイト電極とその周囲の陽極酸化膜)をマスクとして自
己整合的に不純物を注入した。この際には、フォスフィ
ン(PH3 )をドーピングガスとして燐を注入した。ド
ーズ量は、燐は2〜8×1015cm-2とした。
キシマーレーザー(波長248nm、パルス幅20ns
ec)を照射して、上記不純物領域の導入によって、結
晶性の劣化した部分の結晶性を改善させた。レーザーの
エネルギー密度は200〜400mJ/cm2 、好まし
くは250〜300mJ/cm2 とした。
れた。この領域のシート抵抗は200〜800Ω/□で
あった。その後、基板を酢酸コバルト、塩化コバルト、
もしくは硝酸コバルトの溶液に浸し、しかして(N
H4 )2 S溶液に浸すことによって、陽極酸化膜を黒色
に染色せしめた。
ミドによって層間絶縁物12を形成し、さらに、画素電
極13をITOによって形成した。そして、コンタクト
ホールを形成して、TFTのソース/ドレイン領域にア
ルミニウムで電極14、15を形成し、このうち一方の
電極15はITOにも接続するようにした。そして、水
素中で300℃で2時間アニールして、シリコンの水素
化を完了した。
線を陽極酸化せしめて、データ線およびこれに接続する
電極14の表面に陽極酸化物16を生成せしめ、これを
先のものと同様に黒色に染色した。この陽極酸化の工程
においては、電極15は既にデータ線から分離されてい
る(図1参考)ので、電極15の周囲には陽極酸化膜は
形成されない。したがって、後の染色工程においても染
色されない。なお、このときには配線17と画素電極1
3の間に補助容量20が形成されている。このようにし
てアクティブマトリクスを完成させた。
フィー工程を必要としないで遮光領域をTFT基板側に
形成することができた。この結果、TFT基板の作製歩
留りは著しく向上し、特に基盤を重ねる工程での歩留り
が上昇することとなった。このように本発明は工業上有
益な発明である。
Claims (4)
- 【請求項1】 走査線と並列に接地線を有し、該走査線
と接地線は同一金属被膜から形成され、かつ、陽極酸化
物をその表面に有し、該陽極酸化物は染色されているこ
とを特徴とするアクティブマトリクス液晶表示装置。 - 【請求項2】 請求項1において、データ線は陽極酸化
物をその表面に有し、該陽極酸化物は染色されているこ
とを特徴とするアクティブマトリクス液晶表示装置。 - 【請求項3】 請求項1において、接地線は画素電極と
重なって、補助容量を形成していることを特徴とするア
クティブマトリクス液晶表示装置。 - 【請求項4】 走査線と接地線を同一金属被膜から形成
する工程と、前記走査線および接地線に電流を通じて陽
極酸化をおこなう工程と、レーザー光を照射する工程
と、前記陽極酸化物を染色する工程と、接地線の一部に
重なるように画素電極を透明導伝材料で形成する工程
と、データ線を形成する工程と、前記データ線を陽極酸
化する工程と、前記データ線の陽極酸化物を染色する工
程とを有することを特徴とするアクティブマトリクス液
晶表示装置の作製方法。
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JPH07147413A (ja) | 絶縁ゲート型トランジスタおよびその製造方法 |
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