JPH0661492U - 横型スライサー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 刃物のカバー部と、肉片の収容部を共に開放
可能にした横型スライサーの使用に際して、収容部とカ
バー部の開閉を別個に行なえるようにして、作業の安全
性を向上するとともに、切屑等の飛散を防止するように
する。 【構成】 刃物４のカバー部７は、固定カバー９と開閉
カバー１０とで構成され、肉片の収容部６を回避位置に
回動させるための丁番８とは別のヒンジ１４で開閉カバ
ー１０を取り付けて、カバー部７のみの閉鎖状態を保持
する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、材料を水平方向へ送る肉箱と、肉箱の前端部の側方に設けた回転 軸に固定されて、肉箱から押し出される材料を切断する勾玉型の刃物と、肉箱の 延長方向に設置されて、刃物が切断した肉片を順次収容する収容箱とを備え、主 として食肉を厚切りから薄切りまで所望の厚さの肉片にスライスできるようにし た横型スライサーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

横型スライサーの肉箱の前端部と収容箱との間に備えられて、刃物の回転部分 を覆うようにしたカバー部は、その内面をスライサーの使用の前後に清掃したり 、刃物を交換する場合に備えて開閉できるようにする必要がある。 そのために、従来のスライサーのカバー部は、収容箱側に開放端面を形成して 肉箱側に固定した固定カバーと、開放端面を閉鎖するように固定カバーと合体す る開閉カバーを備えている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来のスライサーの開閉カバーは、肉箱の前端部の側方に回動可能に設け られた収容箱に一体に固定されているので、肉箱の前端部から収容箱を回動して 開放された肉箱の前端部にコンベアなどを接続して、刃物に切り落とされる肉片 を受けさせるようとする場合に、固定カバーの開放端面が現れて刃物が剥き出し 状態で高速回転することになるので、切屑が飛んだり危険な作業状態となる欠点 があった。

【０００４】 このようなことから、カバー部を固定カバーと開閉カバーとで構成したこの種 のスライサーにおいて、収容箱を回避させた使用状態でも安全に作業ができるよ うにすることが解決すべき課題となっていた。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そこで本考案は、材料を水平方向へ送る肉箱と、肉箱の前端部の側方に設けた 回転軸に固定されて、肉箱から押し出される材料を切断する勾玉型の刃物と、肉 箱の延長方向に設置されて、刃物が切断した肉片を順次収容する収容箱とを備え て、上記収容箱を上記肉箱の前端部の側方に回動可能に設けた横型スライサーに おいて、前記刃物を覆うカバー部は、前記肉箱側に固定されて、前記収容箱側に 開放端面を形成した固定カバーと、この固定カバーに対向して上記開放端面を開 閉自在に閉鎖する開閉カバーとからなり、該開閉カバーは、固定カバーの背面側 の上下に取り付けたヒンジを介して取り付けられて、前記収容箱とは別に機台の 背後側に開放されるようにしたことを特徴とする横型スライサーを提供するもの である。

【０００６】

【作用】

本考案スライサーは、固定カバーの背面側の上下に取り付けたヒンジを介して 取り付けられている開閉カバーと、肉箱の前端部の側方に回動可能に設けた収容 箱とが互いに別々に回動するので、開閉カバーを固定カバーに合体させたまま、 収容箱のみを回避させて、肉箱の前端部を開放する使用ができる。また、カバー 内の清掃とか刃物の交換に際しては、自在にカバー部を開放できる。

【０００７】

【実施例】

以下に本考案の実施例を図面について説明する。 図１に示すように、横型スライサーＳは、機台Ｆの手前側に、断面コ字形で底 面２を傾斜させて材料（図示省略）を図示左へ水平方向に送る肉箱１と、図２に 示すように肉箱１の前端部３の側方に設けた回転軸５に固定されて、肉箱１から 押し出される材料を切断する勾玉型の刃物４と、図１に示すように肉箱１の延長 方向に設置されて、刃物４が切断した肉片（図示省略）を順次収容する収容箱６ と、刃物４の回転位置を囲んで、肉箱１の前端部３と収容箱６との接続部分に立 設したカバー部７とを備えている。

【０００８】 収容箱６は、機台Ｆの手前側側面との間に設けた上下一対の丁番８を介して、 図２に示すように、機台Ｆの手前側に回動可能である。 カバー部７は、肉箱１の前端部３を囲んで上方に起立する固定カバー９と、収 容箱６側から固定カバー９に合体する開閉カバー１０とからなる。 図２に示すように、固定カバー９は、上縁部１１の先を収容箱６側に折り下げ て、刃物４の回転位置を露出させる開放端面１２を形成しており、開閉カバー１ ０は、固定カバー９の上縁部１１に重ね合わされる上縁部１３を具えて、固定カ バー９の背面側に設けた上下一対のヒンジ１４を介し、機台Ｆの背面側に開閉自 在である。

【０００９】 開閉カバー１０は、上縁部１３の手前側に丁番１５で取り付けたコ字形の止め 具１６を固定カバー９の上縁部１１に嵌め込んでロックされる。そのロック状態 は、図２に示すように両カバー９，１０に取り付けた検知部１７の作動で確認さ れる。 収容箱６は、図２に示すように、下面に支持脚１８を垂下し、同脚１８を貫通 するねじ１９を、肉箱１の前端部３下方に棚状に設けた支承部２０のねじ孔２１ に螺合することによって、肉箱１との連結状態を固定される。また、その固定状 態は、支持脚１８と支承部２０の接合部に設けた検知部２２の作動により確認さ れる。 なお、図中、２３は、肉箱１内に摺動可能に付設され、図示省略の駆動装置に 駆動されて材料肉塊を後ろから把持して送る送り装置、２４は肉箱１の前端部３ 下方に棚状の支承部２０に摺動自在に嵌め込んで、細肉片、切屑等を収容する引 出しである。

【００１０】 上記のように構成したこのスライサーＳの収容部６と開閉カバー１０は、それ ぞれの丁番８とヒンジ１４を介して開閉するので、収容部６を回避させて肉箱１ の前端部３を開放した場合でも、開閉カバー１０を固定カバー９に合体させた状 態に保てる。したがって、収容部６の回避状態のもとでスライスするときに、カ バー部７は開閉カバー１０を閉じた状態で刃物４が回転するので、安全な作業が できる。また、スライスにともなって生ずる細肉片等の飛散も防止できる。

【００１１】

【考案の効果】

前記のように、材料を水平方向へ送る肉箱と、肉箱の前端部の側方に設けた回 転軸に固定されて、肉箱から押し出される材料を切断する勾玉型の刃物と、肉箱 の延長方向に設置されて、刃物が切断した肉片を順次収容する収容箱とを備えて 、上記収容箱を上記肉箱の前端部の側方に回動可能に設けた横型スライサーにお いて、本考案は、固定カバーの背面側の上下に取り付けたヒンジを介して取り付 けられている開閉カバーが、肉箱の前端部の側方に回動可能に設けた収容箱とは 互いに別個に回動するので、開閉カバーを固定カバーに合体させたままで、収容 箱のみを回避させて肉箱の前端部を開放したスライサーの使用ができる。また、 カバー内の清掃とか刃物の交換に際しては、自在にカバー部を開放できる。

【００１２】 したがって、収容箱を回避位置において刃物を駆動する場合に、本考案スライ サーは、カバー部を閉じた状態で刃物が回転するので安全な作業ができる。また 、スライスにともなって生ずる細肉片等の飛散も防止できる。 本考案には以上のようにきわめて優れた実用的効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の実施例を示す斜視図

【図２】図２は開閉カバーと収容箱を開放状態にして示
す一部切欠側面図

【符号の説明】

Ｓ スライサー Ｆ 機台 １ 肉箱 ２ 底面 ３ 前端部 ４ 刃物 ５ 回転軸 ６ 収容箱 ７ カバー部 ８ 丁番 ９ 固定カバー １０ 開閉カバー １１ 上縁部 １２ 開放端面 １３ 上縁部 １４ ヒンジ １５ 丁番 １６ 止め具 １７ 検知部 １８ 支持脚 １９ ねじ ２０ 支承部 ２１ ねじ孔 ２２ ストッパー ２３ 送り装置 ２４ 引出し

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 材料を水平方向へ送る肉箱１と、肉箱１
   の前端部３の側方に設けた回転軸５に固定されて、肉箱
   １から押し出される材料を切断する勾玉型の刃物４と、
   肉箱１の延長方向に設置されて、刃物４が切断した肉片
   を順次収容する収容箱６とを備えて、上記収容箱６を上
   記肉箱の前端部３の側方に回動可能に設けた横型スライ
   サーにおいて、前記刃物４を覆うカバー部７は、前記肉
   箱側に固定されて、前記収容箱側に開放端面１２を形成
   した固定カバー９と、この固定カバー９に対向して上記
   開放端面を開閉自在に閉鎖する開閉カバー１０とからな
   り、該開閉カバー１０は、固定カバー９の背面側の上下
   に取り付けたヒンジ１４を介して取り付けられて、前記
   収容箱６とは別に機台Ｆの背後側に開放されるようにし
   たことを特徴とする横型スライサー。