JPH0660423A - 薄型光記録媒体 - Google Patents
薄型光記録媒体Info
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- JPH0660423A JPH0660423A JP4211723A JP21172392A JPH0660423A JP H0660423 A JPH0660423 A JP H0660423A JP 4211723 A JP4211723 A JP 4211723A JP 21172392 A JP21172392 A JP 21172392A JP H0660423 A JPH0660423 A JP H0660423A
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- optical recording
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Abstract
(57)【要約】
【目的】記録媒体の面振れが少なく、しかもC/N及び
消去比特性、並びに書き換え寿命が良好な情報記録媒体
を提供する。 【構成】基板と、前記基板上に設けられた、光信号を記
憶するため記録層とを有する光記録媒体において、前記
基板は、光信号を発信するための凹凸部が設けられた可
撓性を有する基板であることを特徴とする光記録媒体。
消去比特性、並びに書き換え寿命が良好な情報記録媒体
を提供する。 【構成】基板と、前記基板上に設けられた、光信号を記
憶するため記録層とを有する光記録媒体において、前記
基板は、光信号を発信するための凹凸部が設けられた可
撓性を有する基板であることを特徴とする光記録媒体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク等の光記録
媒体に係り、特に、光記録媒体を小型及び薄型化した場
合にも、高感度長寿命な薄型光記録媒体に関する。
媒体に係り、特に、光記録媒体を小型及び薄型化した場
合にも、高感度長寿命な薄型光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク等による光記録方式は高密度
記録ができ、かつ媒体に非接触で高速読み出し、書き込
みできる事から従来の磁気デイスクに変わる記録媒体と
して精力的に開発が進められている。
記録ができ、かつ媒体に非接触で高速読み出し、書き込
みできる事から従来の磁気デイスクに変わる記録媒体と
して精力的に開発が進められている。
【0003】書き換え可能型光ディスクとしては、光磁
気方式と、結晶の相変化を利用した相変化型記録媒体方
式とが知られている。光磁気方式は、光と磁気とを併用
したもので、キュリ−温度付近での媒体の局部的な磁気
異方性を反転させ記録し、その部分での偏光入射光の磁
気ファラデ−効果及び磁気カ−効果による偏光面の回転
量により再生させるものであり、既に実用化がなされて
いる。しかし、この方式では光及び磁気の両ヘッドを用
いるため、光ヘッドの重量軽減及び小型化が困難となっ
ている。
気方式と、結晶の相変化を利用した相変化型記録媒体方
式とが知られている。光磁気方式は、光と磁気とを併用
したもので、キュリ−温度付近での媒体の局部的な磁気
異方性を反転させ記録し、その部分での偏光入射光の磁
気ファラデ−効果及び磁気カ−効果による偏光面の回転
量により再生させるものであり、既に実用化がなされて
いる。しかし、この方式では光及び磁気の両ヘッドを用
いるため、光ヘッドの重量軽減及び小型化が困難となっ
ている。
【0004】一方、相変化型記録媒体方式の場合は、結
晶と結晶との間の相変化、或は非晶質と結晶との相変化
を利用するものである。前者に用いる媒体としては、特
開昭60−46339号公報に記載のCu−Al−Ni
合金やIn−Sb合金等が知られている。また、後者に
用いる媒体は、主としてカルコゲナイト系物質であり、
例えば特公昭47−26897号公報に記載されてい
る。さらに、特開昭60−253034号公報にはテル
ル化合物が、特開昭63−251290号公報にはIn
−Sb−Te系合金がそれぞれ記載されている。
晶と結晶との間の相変化、或は非晶質と結晶との相変化
を利用するものである。前者に用いる媒体としては、特
開昭60−46339号公報に記載のCu−Al−Ni
合金やIn−Sb合金等が知られている。また、後者に
用いる媒体は、主としてカルコゲナイト系物質であり、
例えば特公昭47−26897号公報に記載されてい
る。さらに、特開昭60−253034号公報にはテル
ル化合物が、特開昭63−251290号公報にはIn
−Sb−Te系合金がそれぞれ記載されている。
【0005】一方、ラツプトツプコンピユータやその他
のポータブルな情報処理装置のメモリとして光デイスク
を使用する場合は、記録媒体の薄型化が要求されてい
る。記録媒体を薄型化するには、光記録媒体の基板を従
来の1.2mmから1.2mm以下に薄くする必要があ
る。ここで、基板を薄くすれば基板の薄型化に伴って、
記録媒体成膜時の、成膜応力による基板の変形が著し
い。このような基板の変形は、記録媒体の面振れを増加
させ、記録再生時のトラッキング性能や記録再生信号の
C/N、又は書き換え特性を損なうため、その対策が必
要である。
のポータブルな情報処理装置のメモリとして光デイスク
を使用する場合は、記録媒体の薄型化が要求されてい
る。記録媒体を薄型化するには、光記録媒体の基板を従
来の1.2mmから1.2mm以下に薄くする必要があ
る。ここで、基板を薄くすれば基板の薄型化に伴って、
記録媒体成膜時の、成膜応力による基板の変形が著し
い。このような基板の変形は、記録媒体の面振れを増加
させ、記録再生時のトラッキング性能や記録再生信号の
C/N、又は書き換え特性を損なうため、その対策が必
要である。
【0006】なお、基板を薄くする技術としては、特開
昭60−79581号にサ−ボ用のプリフォマットの形
成されない薄い金属基板を用いた例が記載されている。
昭60−79581号にサ−ボ用のプリフォマットの形
成されない薄い金属基板を用いた例が記載されている。
【0007】また、光情報記録媒体、特に、相変化型記
録媒体を用いた光ディスクは、記録再生特性の向上を目
的として、光の干渉効果を利用するために誘電体膜を設
けることや、干渉効果を高めるためにさらに反射膜を設
けることが一般的に行われている。例えば、特開昭63
−251290号公報に記載の書き換え可能型光ディス
クは、In−Sb−Te系合金を記録媒体として、透明
な剛性基板/誘電体膜/In−Sb−Te記録媒体/誘
電体膜/反射膜/保護層より構成されている。前記誘電
体膜としては屈折率と透過率の大きな珪素、ジルコニウ
ム、アルミニウム、亜鉛、チタン、タンタル等の窒化
物、酸化物、硫化物、炭化物または硼化物が用いられて
いる。反射膜には、通常、アルミニウム、金、銀、銅、
白金、ニッケルまたはこれらの合金からなる高反射率の
物質が用いられている。
録媒体を用いた光ディスクは、記録再生特性の向上を目
的として、光の干渉効果を利用するために誘電体膜を設
けることや、干渉効果を高めるためにさらに反射膜を設
けることが一般的に行われている。例えば、特開昭63
−251290号公報に記載の書き換え可能型光ディス
クは、In−Sb−Te系合金を記録媒体として、透明
な剛性基板/誘電体膜/In−Sb−Te記録媒体/誘
電体膜/反射膜/保護層より構成されている。前記誘電
体膜としては屈折率と透過率の大きな珪素、ジルコニウ
ム、アルミニウム、亜鉛、チタン、タンタル等の窒化
物、酸化物、硫化物、炭化物または硼化物が用いられて
いる。反射膜には、通常、アルミニウム、金、銀、銅、
白金、ニッケルまたはこれらの合金からなる高反射率の
物質が用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、光ディ
スクの特性向上を目的として前記の誘電体膜又は反射膜
を成膜形成させる場合、大きな成膜応力が剛性基板に作
用する。この剛性基板に作用する成膜応力は剛性基板を
変形させて、記録再生時のトラッキング性能や記録再生
信号のC/N、又は書き換え特性を損なう場合が多い。
特に、ラツプトツプコンピユータやその他のポータブル
な情報処理装置のメモリとして光記録媒体の剛性基板を
従来の1.2mmから1.2mm以下に薄くする場合に
は、剛性基板が薄くなるほど記録媒体の変形量が増大す
る。前述したように、このような剛性基板の変形は、記
録再生時のトラッキング性能や記録再生信号のC/N又
は書き換え特性を損なうため、その対策が必要である。
スクの特性向上を目的として前記の誘電体膜又は反射膜
を成膜形成させる場合、大きな成膜応力が剛性基板に作
用する。この剛性基板に作用する成膜応力は剛性基板を
変形させて、記録再生時のトラッキング性能や記録再生
信号のC/N、又は書き換え特性を損なう場合が多い。
特に、ラツプトツプコンピユータやその他のポータブル
な情報処理装置のメモリとして光記録媒体の剛性基板を
従来の1.2mmから1.2mm以下に薄くする場合に
は、剛性基板が薄くなるほど記録媒体の変形量が増大す
る。前述したように、このような剛性基板の変形は、記
録再生時のトラッキング性能や記録再生信号のC/N又
は書き換え特性を損なうため、その対策が必要である。
【0009】一方、薄い基板を用いた例としては、前述
した特開報昭60−79581号にサ−ボ用のプリフォ
マットの形成されない薄い金属基板を用いた例が記載さ
れている。この場合、基板にサ−ボ用のプリフォマット
が形成されていないため、前記のポータブルな情報処理
装置の記録媒体としては適用できない。また、金属基板
の場合、金属基板へのサ−ボ用のプリフォマットの形成
が困難であった。
した特開報昭60−79581号にサ−ボ用のプリフォ
マットの形成されない薄い金属基板を用いた例が記載さ
れている。この場合、基板にサ−ボ用のプリフォマット
が形成されていないため、前記のポータブルな情報処理
装置の記録媒体としては適用できない。また、金属基板
の場合、金属基板へのサ−ボ用のプリフォマットの形成
が困難であった。
【0010】本発明の目的は、かかる問題を解決して、
記録媒体の面振れが少なく、しかもC/N及び消去比特
性、並びに書き換え寿命が良好な情報記録媒体を提供す
ることにある。
記録媒体の面振れが少なく、しかもC/N及び消去比特
性、並びに書き換え寿命が良好な情報記録媒体を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、光ディスクの
記録再生効率の向上や信頼性の増加を目的として、光記
録媒体を多層膜構造とした場合に於いて、しかも、ラツ
プトツプコンピユータやその他のポータブルな情報処理
装置のメモリとして好適となるように、光記録媒体の厚
さを従来の1.2mmから1.2mm以下に薄くした場
合の、基板の成膜による変形を防止して、記録再生時の
トラッキング性能や記録再生信号のC/N、又は書き換
え特性を改善するものである。
記録再生効率の向上や信頼性の増加を目的として、光記
録媒体を多層膜構造とした場合に於いて、しかも、ラツ
プトツプコンピユータやその他のポータブルな情報処理
装置のメモリとして好適となるように、光記録媒体の厚
さを従来の1.2mmから1.2mm以下に薄くした場
合の、基板の成膜による変形を防止して、記録再生時の
トラッキング性能や記録再生信号のC/N、又は書き換
え特性を改善するものである。
【0012】上記目的を達成するために本発明によれ
ば、基板と、前記基板上に設けられた、光信号を記憶す
るため記録層とを有する光記録媒体において、前記基板
は、光信号を発信するための凹凸部が設けられた可撓性
を有する基板であることを特徴とする光記録媒体が提供
される。
ば、基板と、前記基板上に設けられた、光信号を記憶す
るため記録層とを有する光記録媒体において、前記基板
は、光信号を発信するための凹凸部が設けられた可撓性
を有する基板であることを特徴とする光記録媒体が提供
される。
【0013】
【作用】基板上に、記録層を成膜した場合、記録層には
成膜応力が派生するため、この成膜応力の作用により剛
性基板に変形が生じる。特に、光記録媒体の膜構成を、
例えば、従来のように、透明剛性基板/誘電体膜/記録
媒体膜/誘電体膜/反射膜/保護層とする多層膜構造と
した場合、各層には成膜応力が派生するため、この成膜
応力の作用により剛性基板に変形が生じる。この剛性基
板の変形は、成膜層が多層で成膜層の厚さが大きい場合
ほど増大する。これは、各成膜層での成膜応力が剛性基
板の変形に加算されるためである。このため、剛性基板
が薄くなる場合ほど成膜応力が大きく作用し、薄型光記
録媒体の変形を増大させる。
成膜応力が派生するため、この成膜応力の作用により剛
性基板に変形が生じる。特に、光記録媒体の膜構成を、
例えば、従来のように、透明剛性基板/誘電体膜/記録
媒体膜/誘電体膜/反射膜/保護層とする多層膜構造と
した場合、各層には成膜応力が派生するため、この成膜
応力の作用により剛性基板に変形が生じる。この剛性基
板の変形は、成膜層が多層で成膜層の厚さが大きい場合
ほど増大する。これは、各成膜層での成膜応力が剛性基
板の変形に加算されるためである。このため、剛性基板
が薄くなる場合ほど成膜応力が大きく作用し、薄型光記
録媒体の変形を増大させる。
【0014】ここで、記録媒体の変形防止するために、
成膜中に剛性基板と成膜物質との収縮率の差によって生
じる成膜応力を減少させる必要がある。そこで、スパッ
タ成膜法での成膜応力を減じさせる手段として、スパッ
タ電流及び電圧又はスパッタガス等のスパッタ条件を変
化させて、成膜応力の低減を試みた。しかしながら、ス
パッタ条件を種々変化させても剛性基板の変形を防止す
ることは不可能であった。
成膜中に剛性基板と成膜物質との収縮率の差によって生
じる成膜応力を減少させる必要がある。そこで、スパッ
タ成膜法での成膜応力を減じさせる手段として、スパッ
タ電流及び電圧又はスパッタガス等のスパッタ条件を変
化させて、成膜応力の低減を試みた。しかしながら、ス
パッタ条件を種々変化させても剛性基板の変形を防止す
ることは不可能であった。
【0015】そこで、基板の変形防止法について種々検
討した結果本発明を知見したものである。すなわち、記
録媒体をスパッタ法により成膜形成する場合において、
基板に剛性の大きな基板を用いた場合は、成膜形成で派
生する成膜応力は、成膜量の増加に伴って増大する。こ
のように、前述の記録媒体をスパッタ法により剛性基板
に成膜形成した場合は、スパッタの成膜応力によって派
生する基板の変形は軽減できないが、基板に剛性の小さ
な、フレキシブル基板を用いた場合は、記録媒体の各成
膜層に派生する成膜応力が軽減して、基板の変形が防止
出来ることを知見したものである。すなわち、基板に剛
性の小さなフレキシブル基板を用いた場合、基板のフレ
キシブル特性を損なうことなく各成膜層を成膜形成出来
るため、基板の成膜応力による変形を防止出来ることが
分かった。このフレキシブル基板へのスパッタ成膜は、
複数の材料及び成膜層を成膜形成した場合でも、単層成
膜の場合と同様の成膜挙動を示すことがが確認されてい
る。
討した結果本発明を知見したものである。すなわち、記
録媒体をスパッタ法により成膜形成する場合において、
基板に剛性の大きな基板を用いた場合は、成膜形成で派
生する成膜応力は、成膜量の増加に伴って増大する。こ
のように、前述の記録媒体をスパッタ法により剛性基板
に成膜形成した場合は、スパッタの成膜応力によって派
生する基板の変形は軽減できないが、基板に剛性の小さ
な、フレキシブル基板を用いた場合は、記録媒体の各成
膜層に派生する成膜応力が軽減して、基板の変形が防止
出来ることを知見したものである。すなわち、基板に剛
性の小さなフレキシブル基板を用いた場合、基板のフレ
キシブル特性を損なうことなく各成膜層を成膜形成出来
るため、基板の成膜応力による変形を防止出来ることが
分かった。このフレキシブル基板へのスパッタ成膜は、
複数の材料及び成膜層を成膜形成した場合でも、単層成
膜の場合と同様の成膜挙動を示すことがが確認されてい
る。
【0016】ここで、光記録媒体の基板として、剛性の
小さなフレキシブル基板を用いた場合は、フレキシブル
特性を有した状態で基板に光記録媒体が成膜形成出来る
ため、基板にはトラッキング性能や記録再生信号のC/
N、又は書き換え特性を損なう要因となる基板の反り等
の変形は低減される。
小さなフレキシブル基板を用いた場合は、フレキシブル
特性を有した状態で基板に光記録媒体が成膜形成出来る
ため、基板にはトラッキング性能や記録再生信号のC/
N、又は書き換え特性を損なう要因となる基板の反り等
の変形は低減される。
【0017】従って、フレキシブル基板に光記録媒体層
を成膜形成することで、ラツプトツプコンピユータやそ
の他のポータブルな光情報処理装置のメモリとして好適
な薄型の光記録媒体を提供出来る。
を成膜形成することで、ラツプトツプコンピユータやそ
の他のポータブルな光情報処理装置のメモリとして好適
な薄型の光記録媒体を提供出来る。
【0018】このように、フレキシブル基板に光記録媒
体層を成膜形成した光記録媒体のみでも、前述したラツ
プトツプコンピユータやその他のポータブルな情報処理
装置の好適なメモリとして十分に適用出来る。
体層を成膜形成した光記録媒体のみでも、前述したラツ
プトツプコンピユータやその他のポータブルな情報処理
装置の好適なメモリとして十分に適用出来る。
【0019】さらに、本発明の記録媒体では、サ−ボ用
の光信号を出力するためのプリフォマットを形成したフ
レキシブル基板に光記録媒体層を成膜形成後、該フレキ
シブル光記録媒体と剛性の保護基板を貼り合わせること
によって、反りなどの変形の少ない剛性の薄型光記録媒
体の作製が可能となる。
の光信号を出力するためのプリフォマットを形成したフ
レキシブル基板に光記録媒体層を成膜形成後、該フレキ
シブル光記録媒体と剛性の保護基板を貼り合わせること
によって、反りなどの変形の少ない剛性の薄型光記録媒
体の作製が可能となる。
【0020】すなわち、前述したように、従来剛性基板
を1.2mm以下に薄くした場合、剛性基板が薄くなる
ほど増大するスパッタ成膜による基板の変形を、フレキ
シブル基板を用いることで防止して、この光記録媒体を
成膜形成したフレキシブル基板を剛性基板に貼り合わせ
ることによって剛性を有する薄型光記録媒体を提供する
ものである。
を1.2mm以下に薄くした場合、剛性基板が薄くなる
ほど増大するスパッタ成膜による基板の変形を、フレキ
シブル基板を用いることで防止して、この光記録媒体を
成膜形成したフレキシブル基板を剛性基板に貼り合わせ
ることによって剛性を有する薄型光記録媒体を提供する
ものである。
【0021】上記の、記録媒体を成膜形成したフレキシ
ブル基板と、剛性基板とを貼り合わせることによって作
製する本発明の薄型光記録媒体では、サ−ボ用のプリフ
ォマットは、フレキシブル基板に形成される。すなわ
ち、サ−ボ用のプリフォマットを形成した剛性基板と、
フレキシブル基板とで薄型光記録媒体を作製する場合、
薄型剛性基板に直接記録媒体を成膜形成した場合は、前
述のごとく、成膜応力による基板の変形を防止出来ない
ため、記録記録媒体層はフレキシブル基板に成膜形成し
て基板の変形を防止する必要がある。
ブル基板と、剛性基板とを貼り合わせることによって作
製する本発明の薄型光記録媒体では、サ−ボ用のプリフ
ォマットは、フレキシブル基板に形成される。すなわ
ち、サ−ボ用のプリフォマットを形成した剛性基板と、
フレキシブル基板とで薄型光記録媒体を作製する場合、
薄型剛性基板に直接記録媒体を成膜形成した場合は、前
述のごとく、成膜応力による基板の変形を防止出来ない
ため、記録記録媒体層はフレキシブル基板に成膜形成し
て基板の変形を防止する必要がある。
【0022】この場合、プリフォマットを剛性基板に作
成し、プリフォマットを形成しないフレキシブル基板に
記録媒体を成膜して、これらを貼り合わせると下記に述
べる欠点が生じる。すなわち、プリフォマットの形成す
る剛性基板に、記録媒体層を形成したフレキシブル基板
を貼り合わせて薄型光記録媒体を作製した場合は、貼り
合わせによる接着層によりプリフォマットと記録媒体層
とが隔てられるため、プリフォマットと記録媒体層との
同時フォカスを得ることが困難になることによるもので
ある。もちろん、プリフォマットと記録媒体層との同時
フォカスが得られない場合には、記録再生信号のC/
N、又はトラッキング性能などの諸特性が低下すため、
ポータブルな情報処理装置のメモリとしては適用できな
い。そのため、本発明の薄型光記録媒体は、サ−ボ用の
プリフォマットを形成したフレキシブル基板に記録媒体
を成膜形成して作製することを特徴とする。
成し、プリフォマットを形成しないフレキシブル基板に
記録媒体を成膜して、これらを貼り合わせると下記に述
べる欠点が生じる。すなわち、プリフォマットの形成す
る剛性基板に、記録媒体層を形成したフレキシブル基板
を貼り合わせて薄型光記録媒体を作製した場合は、貼り
合わせによる接着層によりプリフォマットと記録媒体層
とが隔てられるため、プリフォマットと記録媒体層との
同時フォカスを得ることが困難になることによるもので
ある。もちろん、プリフォマットと記録媒体層との同時
フォカスが得られない場合には、記録再生信号のC/
N、又はトラッキング性能などの諸特性が低下すため、
ポータブルな情報処理装置のメモリとしては適用できな
い。そのため、本発明の薄型光記録媒体は、サ−ボ用の
プリフォマットを形成したフレキシブル基板に記録媒体
を成膜形成して作製することを特徴とする。
【0023】ここで、前述のフレキシブル基板は、透明
でも不透明でも良いが、反射膜と間漿膜とを用いる場
合、薄型光記録媒体に用いる基板の透明又は不透明性に
よって、薄型光記録媒体の記録層の膜構成が異なる。す
なわち、透明基板を用いる場合は、光の入射する側か
ら、基板上に、光干渉膜/光記録膜/光干渉膜/光反射
膜の膜構成で、光記録媒体層を形成させる。しかし、不
透明基板を用いる場合は、光の入射が不透明基板の反対
側から必然的になされるため、光記録媒体層は、不透明
フレキシブル基板/光反射膜/光干渉膜/光記録媒体膜
/光干渉膜の膜構成で光記録媒体層を形成する。
でも不透明でも良いが、反射膜と間漿膜とを用いる場
合、薄型光記録媒体に用いる基板の透明又は不透明性に
よって、薄型光記録媒体の記録層の膜構成が異なる。す
なわち、透明基板を用いる場合は、光の入射する側か
ら、基板上に、光干渉膜/光記録膜/光干渉膜/光反射
膜の膜構成で、光記録媒体層を形成させる。しかし、不
透明基板を用いる場合は、光の入射が不透明基板の反対
側から必然的になされるため、光記録媒体層は、不透明
フレキシブル基板/光反射膜/光干渉膜/光記録媒体膜
/光干渉膜の膜構成で光記録媒体層を形成する。
【0024】すなわち、上述のように本発明は、光記録
媒体の記録再生特性が低下するという問題と情報書き換
え寿命が低下するという問題とについて種々検討した結
果、剛性基板に派生する基板の変形をフレキシブル基板
を適用することで低減出来る事を、後述する実験によっ
て発見したことに基づくものである。すなわち、図3の
ように、基板を薄くし、フレキシブル性のある基板にス
パッタ成膜した場合、スパッタ成膜による基板の変形が
大幅に低減出来ることを知見した。
媒体の記録再生特性が低下するという問題と情報書き換
え寿命が低下するという問題とについて種々検討した結
果、剛性基板に派生する基板の変形をフレキシブル基板
を適用することで低減出来る事を、後述する実験によっ
て発見したことに基づくものである。すなわち、図3の
ように、基板を薄くし、フレキシブル性のある基板にス
パッタ成膜した場合、スパッタ成膜による基板の変形が
大幅に低減出来ることを知見した。
【0025】一般に、相変化型記録媒体を用いた光記録
媒体の場合、非晶質と結晶との相変化を利用して情報の
記録及び再生を行っており、この場合、記録媒体の非晶
質と結晶質との可逆的相変化を生じせしめるため、記録
媒体を融点以上の高温度に繰り返し加熱される。
媒体の場合、非晶質と結晶との相変化を利用して情報の
記録及び再生を行っており、この場合、記録媒体の非晶
質と結晶質との可逆的相変化を生じせしめるため、記録
媒体を融点以上の高温度に繰り返し加熱される。
【0026】このため、記録媒体に接して形成される光
干渉膜は、記録媒体の溶融凝固に伴う膨張及び収縮が繰
り返しなされる事により、大きな熱歪が生じる。相変化
型記録媒体を用いた光記録媒体で、情報の記録及び再生
を繰り返し行う場合、この熱歪の繰り返し作用により、
熱疲労が発生し、光干渉膜に剥離又は亀裂が生じが生じ
易くなる。この場合、これら光記録媒体の構成膜に成膜
応力が残存した場合は、構成膜の剥離又は亀裂の発生が
助長される。
干渉膜は、記録媒体の溶融凝固に伴う膨張及び収縮が繰
り返しなされる事により、大きな熱歪が生じる。相変化
型記録媒体を用いた光記録媒体で、情報の記録及び再生
を繰り返し行う場合、この熱歪の繰り返し作用により、
熱疲労が発生し、光干渉膜に剥離又は亀裂が生じが生じ
易くなる。この場合、これら光記録媒体の構成膜に成膜
応力が残存した場合は、構成膜の剥離又は亀裂の発生が
助長される。
【0027】光記録媒体の構成膜に剥離又は亀裂が生じ
れば、記録層の記録溶融時の流出移動が起こること、誘
電体膜による干渉効果が減少すること等により、光記録
媒体の光学特性が異なって来る。このため、光ディスク
のC/N及び消去比特性、並びに書き換え特性が低下す
るが、本発明により、光記録媒体を成膜する基板にフレ
キシブル基板を用いて、各記録層の成膜応力を緩和した
薄型光記録媒体は、記録再生のトラッキング性能や記録
媒体構成膜の熱疲労特性を改善し、剥離又は亀裂の発生
を防止すると共に、光ディスクのC/N及び消去比特
性、並びに書き換え寿命を増大させる。
れば、記録層の記録溶融時の流出移動が起こること、誘
電体膜による干渉効果が減少すること等により、光記録
媒体の光学特性が異なって来る。このため、光ディスク
のC/N及び消去比特性、並びに書き換え特性が低下す
るが、本発明により、光記録媒体を成膜する基板にフレ
キシブル基板を用いて、各記録層の成膜応力を緩和した
薄型光記録媒体は、記録再生のトラッキング性能や記録
媒体構成膜の熱疲労特性を改善し、剥離又は亀裂の発生
を防止すると共に、光ディスクのC/N及び消去比特
性、並びに書き換え寿命を増大させる。
【0028】
【実施例】本発明の実施例を、以下図面を用いて説明す
る。
る。
【0029】実施例1 図1に、本発明の一実施例の薄型光情報記録媒体の断面
模式図を示す。図1の薄型光情報記録媒体は、サ−ボ用
のピット100がプリフォマットされたフレキシブル基
板1上に、記録媒体層2を備えて構成される。記録媒体
層2を成膜形成することで、成膜形成の際基板に生じる
変形を防止して、薄型光情報記録媒体のトラッキング性
能及び書き換え特性を向上させるものである。フレキシ
ブル基板1に、記録媒体層を成膜形成することによる、
基板1の変形量低減理由については後述する。
模式図を示す。図1の薄型光情報記録媒体は、サ−ボ用
のピット100がプリフォマットされたフレキシブル基
板1上に、記録媒体層2を備えて構成される。記録媒体
層2を成膜形成することで、成膜形成の際基板に生じる
変形を防止して、薄型光情報記録媒体のトラッキング性
能及び書き換え特性を向上させるものである。フレキシ
ブル基板1に、記録媒体層を成膜形成することによる、
基板1の変形量低減理由については後述する。
【0030】つぎに、図2を用いて、本発明の別の実施
例として、図1に示した薄型光情報記録媒体に水平保持
力を付与するため、保護基板4を貼り合わせた構造とし
た、薄型光情報記録媒体の基本的な断面模式図を示す。
図2の薄型光情報記録媒体のこの膜構成では、基板1の
フレキシブル性及びおよび保護基板4の剛性を有し、し
かも、基板の変形量が低減した薄型光情報記録媒体の作
製が可能である。すなわち、フレキシブルな基板1に記
録媒体層2を成膜形成することで基板の変形量を低減さ
せ、該記録媒体層2に、接着剤で構成される接着層3を
もちいて、剛性の保護基板4を貼り合わせることにより
剛性の薄型光情報記録媒体を作製するものである。もち
ろん、保護基板4にフレキシブル性を有する基板を用い
れば、フレキシブル性を有する薄型光情報記録媒体が作
製できる。
例として、図1に示した薄型光情報記録媒体に水平保持
力を付与するため、保護基板4を貼り合わせた構造とし
た、薄型光情報記録媒体の基本的な断面模式図を示す。
図2の薄型光情報記録媒体のこの膜構成では、基板1の
フレキシブル性及びおよび保護基板4の剛性を有し、し
かも、基板の変形量が低減した薄型光情報記録媒体の作
製が可能である。すなわち、フレキシブルな基板1に記
録媒体層2を成膜形成することで基板の変形量を低減さ
せ、該記録媒体層2に、接着剤で構成される接着層3を
もちいて、剛性の保護基板4を貼り合わせることにより
剛性の薄型光情報記録媒体を作製するものである。もち
ろん、保護基板4にフレキシブル性を有する基板を用い
れば、フレキシブル性を有する薄型光情報記録媒体が作
製できる。
【0031】本実施例は、小型の情報処理装置に好適な
薄型光情報記録媒体を提供するためになされたものであ
り、その要旨を以下に述べる。すなわち、ラツプトツプ
コンピユータやその他のポータブルな情報処理装置のメ
モリとして光デイスクを使用する場合は、記録媒体の薄
型化が要求されている。記録媒体を薄型化するには、光
記録媒体の基板も従来より薄くする必要がある。しか
し、基板を薄くすれば従来の剛性基板の場合、記録媒体
を形成する際の成膜応力による変形が著しい。このよう
な基板の変形は、記録媒体の面振れを増加させ、記録再
生時のトラッキング性能や記録再生信号のC/N、又は
書き換え特性を損なうため、その対策が望まれている。
本実施例は、フレキシブル基板に記録媒体を成膜するこ
とで、記録媒体成膜時に派生する基板の変形を低減する
新規な技術を提供するものである。このことは、剛性基
板に記録媒体を成膜した場合に避けることが困難であっ
た基板の変形を、フレキシブル基板に記録媒体を成膜す
ることで低減できることを知見したことに基ずくもので
ある。すなわち、図3に後述するように、基板1のフレ
キシブル性と、記録媒体層2を成膜した後の基板1の変
形について種々調査検討した結果、フレキシブル性を有
する基板1では、記録媒体層2の成膜時の成膜応力が緩
和されて基板変形が低減することを知見したものであ
る。
薄型光情報記録媒体を提供するためになされたものであ
り、その要旨を以下に述べる。すなわち、ラツプトツプ
コンピユータやその他のポータブルな情報処理装置のメ
モリとして光デイスクを使用する場合は、記録媒体の薄
型化が要求されている。記録媒体を薄型化するには、光
記録媒体の基板も従来より薄くする必要がある。しか
し、基板を薄くすれば従来の剛性基板の場合、記録媒体
を形成する際の成膜応力による変形が著しい。このよう
な基板の変形は、記録媒体の面振れを増加させ、記録再
生時のトラッキング性能や記録再生信号のC/N、又は
書き換え特性を損なうため、その対策が望まれている。
本実施例は、フレキシブル基板に記録媒体を成膜するこ
とで、記録媒体成膜時に派生する基板の変形を低減する
新規な技術を提供するものである。このことは、剛性基
板に記録媒体を成膜した場合に避けることが困難であっ
た基板の変形を、フレキシブル基板に記録媒体を成膜す
ることで低減できることを知見したことに基ずくもので
ある。すなわち、図3に後述するように、基板1のフレ
キシブル性と、記録媒体層2を成膜した後の基板1の変
形について種々調査検討した結果、フレキシブル性を有
する基板1では、記録媒体層2の成膜時の成膜応力が緩
和されて基板変形が低減することを知見したものであ
る。
【0032】図3は、厚さの異なるプラスチック基板1
に記録媒体層2を成膜形成した場合の、基板の変形量の
調査結果を示す。図3には、プラスチック基板1として
直径64mmのPMMA(ポリメチルメタクリレイト)
を用いて、後述する表1に記載したNo.D1の膜構成
の記録媒体層2を成膜した場合の基板の変形量の調査結
果を示したものである。
に記録媒体層2を成膜形成した場合の、基板の変形量の
調査結果を示す。図3には、プラスチック基板1として
直径64mmのPMMA(ポリメチルメタクリレイト)
を用いて、後述する表1に記載したNo.D1の膜構成
の記録媒体層2を成膜した場合の基板の変形量の調査結
果を示したものである。
【0033】図3から明らかなように、基板1の厚さが
0.3mm以下では基板1の変形が著しく低減すること
が知られる。PMMA(ポリメチルメタクリレイト)の
場合は、0.3mm以下の基板1の厚さで良好なフレキ
シブル性を有するものであり、この実験結果から、フレ
キシブル基板1を薄型光情報記録媒体の成膜基板1とし
て適用することが有効となることを知見したものであ
る。なお、図3では記録媒体の成膜基板として、PMM
Aの場合の基板の変形量の調査結果例を示したが、PM
MAに限らず、記録媒体層2を成膜する場合に、フレキ
シブルな基板1を用いれば変形の少ない薄型光情報記録
媒体を作製できることを確認している。
0.3mm以下では基板1の変形が著しく低減すること
が知られる。PMMA(ポリメチルメタクリレイト)の
場合は、0.3mm以下の基板1の厚さで良好なフレキ
シブル性を有するものであり、この実験結果から、フレ
キシブル基板1を薄型光情報記録媒体の成膜基板1とし
て適用することが有効となることを知見したものであ
る。なお、図3では記録媒体の成膜基板として、PMM
Aの場合の基板の変形量の調査結果例を示したが、PM
MAに限らず、記録媒体層2を成膜する場合に、フレキ
シブルな基板1を用いれば変形の少ない薄型光情報記録
媒体を作製できることを確認している。
【0034】上述したように、フレキシブル基板1に記
録媒体層2を成膜形成することで変形の少ない薄型光情
報記録媒体を図1、2の膜構成で作製できる。これらは
いずれも原則的には、ゴミ対策のためカ−トリッジに収
納して適用するものである。
録媒体層2を成膜形成することで変形の少ない薄型光情
報記録媒体を図1、2の膜構成で作製できる。これらは
いずれも原則的には、ゴミ対策のためカ−トリッジに収
納して適用するものである。
【0035】ここで、フレキシブル基板1は、後述する
適用条件に従えば、フレキシブル性を有すれば、透明又
は不透明の何れの材料でも良い。すなわち、先ず、薄型
光記録媒体への光の入射が、フレキシブル基板1側より
なされる場合には、フレキシブル基板1は透明材を用い
る必要がある。透明なフレキシブル基板としては、シ−
ト状に薄くしたPMMA(ポリメチルメタクリレイト)
やPC(ポリカ−ボネ−ト)で代表されるアクリル樹脂
又はエポキシ樹脂が好適である。
適用条件に従えば、フレキシブル性を有すれば、透明又
は不透明の何れの材料でも良い。すなわち、先ず、薄型
光記録媒体への光の入射が、フレキシブル基板1側より
なされる場合には、フレキシブル基板1は透明材を用い
る必要がある。透明なフレキシブル基板としては、シ−
ト状に薄くしたPMMA(ポリメチルメタクリレイト)
やPC(ポリカ−ボネ−ト)で代表されるアクリル樹脂
又はエポキシ樹脂が好適である。
【0036】なお、光の入射が、透明なフレキシブル基
板1側よりなされる場合は、図2に示した保護基板4
は、特に材料の透明性及び剛性には関わらない。保護基
板4に剛性を有する材料を用いれば、上述したように剛
性を有する薄型光情報記録媒体を作製出来る。保護基板
4の材料としては、軽量で高強度のアルミ合金や耐蝕性
の良いステンレス等の金属材料又はポリ塩化ビニ−ル、
ポリエチレン等の熱可塑性樹脂やフェノ−ル樹脂、不飽
和ポリエステル、ケイ素樹脂等の熱硬化性樹脂及びこれ
らポリマの混合物や、補強材と組み合わせた複合プラス
チックが用いられる。
板1側よりなされる場合は、図2に示した保護基板4
は、特に材料の透明性及び剛性には関わらない。保護基
板4に剛性を有する材料を用いれば、上述したように剛
性を有する薄型光情報記録媒体を作製出来る。保護基板
4の材料としては、軽量で高強度のアルミ合金や耐蝕性
の良いステンレス等の金属材料又はポリ塩化ビニ−ル、
ポリエチレン等の熱可塑性樹脂やフェノ−ル樹脂、不飽
和ポリエステル、ケイ素樹脂等の熱硬化性樹脂及びこれ
らポリマの混合物や、補強材と組み合わせた複合プラス
チックが用いられる。
【0037】ついで、薄型光記録媒体への光の入射が、
フレキシブル基板1の反対側よりなされる場合には、フ
レキシブル基板1はフレキシブル性を有すれば、透明又
は不透明の何れの材料でも良い。しかし、図2に示す保
護基板4には透明材を用いる必要がある。この場合、保
護基板4は透明な基板であれば良く、前述のPMMAや
PCで代表されるアクリル樹脂又はエポキシ樹脂等の透
明プラスチック及びガラスが適用される。
フレキシブル基板1の反対側よりなされる場合には、フ
レキシブル基板1はフレキシブル性を有すれば、透明又
は不透明の何れの材料でも良い。しかし、図2に示す保
護基板4には透明材を用いる必要がある。この場合、保
護基板4は透明な基板であれば良く、前述のPMMAや
PCで代表されるアクリル樹脂又はエポキシ樹脂等の透
明プラスチック及びガラスが適用される。
【0038】この場合、フレキシブル基板1は、フレキ
シブル性を有し、記録媒体層2との密着性の良い材料で
あれば良く、例えば前述のPMMAやPC、ポリエステ
ル、ポリ塩化ビニ−ル、ポリアミド等が好適である。こ
れらは、フレキシブル基板へのピット100を形成する
際、加工性が優れており、何れも基板1の厚さが薄い場
合に優れたフレキシブル性を有している。ここで、これ
ら基板1のフレキシブル性は、基板厚さが薄い場合ほど
優れた特性を有するが、基板厚さが0.01mmより薄
いと基板にピンホ−ル等の欠陥が生じるため、前述の薄
型光情報記録媒体用フレキシブル基板としては好ましく
ない。また、基板1の厚さが0.3より厚い場合は、基
板1のフレキシブル特性が低下するため、本実施例のフ
レキシブル基板としては好ましくない。そのため、薄型
光情報記録媒体に適用するためのフレキシブル基板1を
上述した有機材料で作製する場合、基板厚さが0.01
mm以上0.3mm以下の範囲とすることが好ましい。
シブル性を有し、記録媒体層2との密着性の良い材料で
あれば良く、例えば前述のPMMAやPC、ポリエステ
ル、ポリ塩化ビニ−ル、ポリアミド等が好適である。こ
れらは、フレキシブル基板へのピット100を形成する
際、加工性が優れており、何れも基板1の厚さが薄い場
合に優れたフレキシブル性を有している。ここで、これ
ら基板1のフレキシブル性は、基板厚さが薄い場合ほど
優れた特性を有するが、基板厚さが0.01mmより薄
いと基板にピンホ−ル等の欠陥が生じるため、前述の薄
型光情報記録媒体用フレキシブル基板としては好ましく
ない。また、基板1の厚さが0.3より厚い場合は、基
板1のフレキシブル特性が低下するため、本実施例のフ
レキシブル基板としては好ましくない。そのため、薄型
光情報記録媒体に適用するためのフレキシブル基板1を
上述した有機材料で作製する場合、基板厚さが0.01
mm以上0.3mm以下の範囲とすることが好ましい。
【0039】なお、図2の膜構造の場合、保護基板4は
接着剤で構成される接着層3を用いて貼り合わせるが、
この接着剤には、常温及び熱硬化型のエポキシ接着剤
や、ホットメルト接着剤及び紫外線硬化接着剤が適す
る。
接着剤で構成される接着層3を用いて貼り合わせるが、
この接着剤には、常温及び熱硬化型のエポキシ接着剤
や、ホットメルト接着剤及び紫外線硬化接着剤が適す
る。
【0040】なお、光の入射が、透明な保護基板4側よ
りなされる場合は、保護基板4の両面に透明フレキシブ
ル基板を貼り合わせた構造として、情報量を増加出来
る。しかしながら光の入射が、透明なフレキシブル基板
1側よりなされる場合は、フレキシブル基板の厚さが
0.01〜0.3mm範囲で薄いため、光の集点誤差を
生じさせるゴミ対策のため、本薄型光記録媒体は、後述
するカ−トリッジに収納して用いられる。
りなされる場合は、保護基板4の両面に透明フレキシブ
ル基板を貼り合わせた構造として、情報量を増加出来
る。しかしながら光の入射が、透明なフレキシブル基板
1側よりなされる場合は、フレキシブル基板の厚さが
0.01〜0.3mm範囲で薄いため、光の集点誤差を
生じさせるゴミ対策のため、本薄型光記録媒体は、後述
するカ−トリッジに収納して用いられる。
【0041】この図1、2の膜構造とした薄型光記録媒
体は、基板を薄くした場合でも、基板の変形及び成膜応
力の少ない記録媒体が成膜形成されるために、トラッキ
ング性能及び書き換え特性の良好な前記薄型光記録媒体
が得られる。
体は、基板を薄くした場合でも、基板の変形及び成膜応
力の少ない記録媒体が成膜形成されるために、トラッキ
ング性能及び書き換え特性の良好な前記薄型光記録媒体
が得られる。
【0042】実施例2 本実施例で用いた、サ−ボ用の案内溝、或はピットがプ
リフォマットされたフレキシブル基板の製造過程を、図
4、図5を用いて以下に述べる。図4、図5は、上述し
た案内溝及びピット等のプリフォマットを形成するフレ
キシブル基板の製造過程を示す斜視図である。図4、図
5のように、製造装置は、2本のベルト駆動ロール10
と、2本のベルト駆動ロール10に巻装されたスタンパ
搬送用ベルト7を有して構成される。スタンパ搬送用ベ
ルトには、スタンパ6を支持するスタンパ支持台13が
複数個取り付けられている。また、スタンパ搬送用ベル
ト7の下部には、加熱板8と冷却板9とが配置されてい
る。また、基板を搬送するためのシート搬送ロール11
が配置されている。
リフォマットされたフレキシブル基板の製造過程を、図
4、図5を用いて以下に述べる。図4、図5は、上述し
た案内溝及びピット等のプリフォマットを形成するフレ
キシブル基板の製造過程を示す斜視図である。図4、図
5のように、製造装置は、2本のベルト駆動ロール10
と、2本のベルト駆動ロール10に巻装されたスタンパ
搬送用ベルト7を有して構成される。スタンパ搬送用ベ
ルトには、スタンパ6を支持するスタンパ支持台13が
複数個取り付けられている。また、スタンパ搬送用ベル
ト7の下部には、加熱板8と冷却板9とが配置されてい
る。また、基板を搬送するためのシート搬送ロール11
が配置されている。
【0043】図4に示すように、先ず、フレキシブルシ
−ト5を加熱板8上に駆動ロ−ル11により搬送して軟
化温度以上に加熱する。この軟化温度以上に加熱したフ
レキシブルシ−ト5にスタンパ6により案内溝及びピッ
ト等のプリフォマットを刻印形成する。次いで、このフ
レキシブルシ−ト5をスタンパ6で刻印状態のまま、冷
却板9上に搬送して、50℃付近の温度まで冷却させた
後、該フレキシブルシ−ト5とスタンパ6を剥離させ
る。さらに、図には示さなかったが、プリフォマットの
刻印形成部を打ち抜いて、フレキシブル基板を製造す
る。
−ト5を加熱板8上に駆動ロ−ル11により搬送して軟
化温度以上に加熱する。この軟化温度以上に加熱したフ
レキシブルシ−ト5にスタンパ6により案内溝及びピッ
ト等のプリフォマットを刻印形成する。次いで、このフ
レキシブルシ−ト5をスタンパ6で刻印状態のまま、冷
却板9上に搬送して、50℃付近の温度まで冷却させた
後、該フレキシブルシ−ト5とスタンパ6を剥離させ
る。さらに、図には示さなかったが、プリフォマットの
刻印形成部を打ち抜いて、フレキシブル基板を製造す
る。
【0044】ここで、フレキシブルシ−ト5には、前述
した熱可塑性のプラスチック材料を用いるが、フレキシ
ブル基板側から光を入射させる場合は、透明なPMMA
(ポリメチルメタクリレイト)やPC(ポリカ−ボネ−
ト)で代表されるアクリル樹脂又はエポキシ樹脂が好適
である。しかし、フレキシブル基板側から光を入射させ
ない場合は、熱可塑性を有する材料であれば良い。ま
た、フレキシブルシ−ト5とスタンパ6の剥離は、50
℃付近の温度で施工する場合に良好なプリフォマットが
形成できる。すなわち、50℃以上の温度で剥離した場
合は、剥離時にシ−トの伸び等に起因して、プリフォマ
ットの寸法又は形状のずれ等が生じ易くなる。また、剥
離温度が低い場合は、プリフォマットの刻印転写精度は
良好となるが、他方、剥離が困難となる。このため、フ
レキシブルシ−ト5からのスタンパ6の剥離温度は50
〜20℃が好適である。
した熱可塑性のプラスチック材料を用いるが、フレキシ
ブル基板側から光を入射させる場合は、透明なPMMA
(ポリメチルメタクリレイト)やPC(ポリカ−ボネ−
ト)で代表されるアクリル樹脂又はエポキシ樹脂が好適
である。しかし、フレキシブル基板側から光を入射させ
ない場合は、熱可塑性を有する材料であれば良い。ま
た、フレキシブルシ−ト5とスタンパ6の剥離は、50
℃付近の温度で施工する場合に良好なプリフォマットが
形成できる。すなわち、50℃以上の温度で剥離した場
合は、剥離時にシ−トの伸び等に起因して、プリフォマ
ットの寸法又は形状のずれ等が生じ易くなる。また、剥
離温度が低い場合は、プリフォマットの刻印転写精度は
良好となるが、他方、剥離が困難となる。このため、フ
レキシブルシ−ト5からのスタンパ6の剥離温度は50
〜20℃が好適である。
【0045】また、スタンパ6はフレキシブルシ−ト5
にプリフォマットを刻印転写する際、スタンパ6の各位
置がフレキシブルシ−ト5に対応して、等しい応力状態
で刻印転写させる必要がある。すなわち、刻印転写する
際にスタンパ6とフレキシブルシ−ト5との、対応する
各位置での応力状態が異なる場合は刻印転写精度が低下
することによる。
にプリフォマットを刻印転写する際、スタンパ6の各位
置がフレキシブルシ−ト5に対応して、等しい応力状態
で刻印転写させる必要がある。すなわち、刻印転写する
際にスタンパ6とフレキシブルシ−ト5との、対応する
各位置での応力状態が異なる場合は刻印転写精度が低下
することによる。
【0046】そのため、スタンパ6は、図5に示すよう
に、剛性のスタンパ支持台に設置して、スタンパの搬送
ベルトに搭載することが好ましい。図5はスタンパ搬送
ベルトへのスタンパの搭載状況例を示している。図に於
いて、6がスタンパであり、7がスタンパ搬送ベルト、
12はロ−ル、13はスタンパ支持台をである。図に示
すように、スタンパ6をスタンパ支持台13を介して搬
送ベルトに7に搭載することで、フレキシブルシ−ト5
への刻印転写精度が大幅に向上することを実験により確
認している。このことは、スタンパ支持台13を介して
搬送ベルト7に搭載することで、スタンパ6とフレキシ
ブルシ−ト5との対向性が向上することによるものだあ
り、また、スタンパ支持台を設けることで、ロ−ル等に
よるスタンパへの応力印加が容易になることによるもの
である。なお、スタンパ支持台13へのスタンパ6の搭
載は、単数よりも複数個搭載した場合に刻印転写精度は
良好となる。
に、剛性のスタンパ支持台に設置して、スタンパの搬送
ベルトに搭載することが好ましい。図5はスタンパ搬送
ベルトへのスタンパの搭載状況例を示している。図に於
いて、6がスタンパであり、7がスタンパ搬送ベルト、
12はロ−ル、13はスタンパ支持台をである。図に示
すように、スタンパ6をスタンパ支持台13を介して搬
送ベルトに7に搭載することで、フレキシブルシ−ト5
への刻印転写精度が大幅に向上することを実験により確
認している。このことは、スタンパ支持台13を介して
搬送ベルト7に搭載することで、スタンパ6とフレキシ
ブルシ−ト5との対向性が向上することによるものだあ
り、また、スタンパ支持台を設けることで、ロ−ル等に
よるスタンパへの応力印加が容易になることによるもの
である。なお、スタンパ支持台13へのスタンパ6の搭
載は、単数よりも複数個搭載した場合に刻印転写精度は
良好となる。
【0047】実施例3 上述の実施例1の薄型光記録媒体の、記録媒体層2の膜
構造及び成膜方法について以下に述べる。先ず、薄型光
記録媒体の記録媒体層2の膜構造の要旨を図6〜11を
用いて説明する。著者らの実験によれば、薄型光記録媒
体の記録媒体に、相変化型記録媒体を用いた場合、C/
N及び消去比特性又は書き換え特性等の向上には、光の
干渉効果を利用するための干渉膜となる誘電体膜を設け
ることや、反射膜を設けた多層膜構造とすることが効果
的であることをわかっている。
構造及び成膜方法について以下に述べる。先ず、薄型光
記録媒体の記録媒体層2の膜構造の要旨を図6〜11を
用いて説明する。著者らの実験によれば、薄型光記録媒
体の記録媒体に、相変化型記録媒体を用いた場合、C/
N及び消去比特性又は書き換え特性等の向上には、光の
干渉効果を利用するための干渉膜となる誘電体膜を設け
ることや、反射膜を設けた多層膜構造とすることが効果
的であることをわかっている。
【0048】図6〜11に、多層膜構造とした、本実施
例の薄型光記録媒体の一実施例の記録層2の断面模式図
を示す。図6から11に示すように、透明フレキシブル
基板1aまたは不透明フレキシブル基板1b上には、保
護基板4aまたは4bは、光干渉膜14〜18、記録媒
体膜19、光反射膜20が積層されている。ここで、光
干渉膜14〜15は、光の入射方向に対して、記録媒体
膜19の前方に成膜形成するものであり、光干渉膜16
〜18は、光の入射方向に対して、記録媒体膜19の後
方に成膜形成したものである。このように、光干渉膜1
4〜18は、光の入射方向に対して、記録媒体膜19の
前後に成膜形成させることで、記録媒体膜19への光吸
収効率を高め,また、再生時の反射光量を増幅し、さら
に記録媒体膜19が記録再生を繰り返した時に破壊され
るのを防止するために設けられている。ここで、光干渉
膜14から18の前記誘電体膜としては屈折率と透過率
の大きなものであればよく、珪素、ジルコニウム、アル
ミニウム、タンタル、チタン、亜鉛等の窒化物、酸化
物、硫化物、炭化物または硼化物が用いられている。
例の薄型光記録媒体の一実施例の記録層2の断面模式図
を示す。図6から11に示すように、透明フレキシブル
基板1aまたは不透明フレキシブル基板1b上には、保
護基板4aまたは4bは、光干渉膜14〜18、記録媒
体膜19、光反射膜20が積層されている。ここで、光
干渉膜14〜15は、光の入射方向に対して、記録媒体
膜19の前方に成膜形成するものであり、光干渉膜16
〜18は、光の入射方向に対して、記録媒体膜19の後
方に成膜形成したものである。このように、光干渉膜1
4〜18は、光の入射方向に対して、記録媒体膜19の
前後に成膜形成させることで、記録媒体膜19への光吸
収効率を高め,また、再生時の反射光量を増幅し、さら
に記録媒体膜19が記録再生を繰り返した時に破壊され
るのを防止するために設けられている。ここで、光干渉
膜14から18の前記誘電体膜としては屈折率と透過率
の大きなものであればよく、珪素、ジルコニウム、アル
ミニウム、タンタル、チタン、亜鉛等の窒化物、酸化
物、硫化物、炭化物または硼化物が用いられている。
【0049】また、干渉効果を高めるために、前記干渉
膜14から18および記録媒体膜19を透過した光を反
射させるために反射膜20が設けられている。反射膜2
0には、通常、アルミニウム、金、銀、銅、白金、ニッ
ケルまたはこれらの合金からなる高反射率の物質が用い
られている。
膜14から18および記録媒体膜19を透過した光を反
射させるために反射膜20が設けられている。反射膜2
0には、通常、アルミニウム、金、銀、銅、白金、ニッ
ケルまたはこれらの合金からなる高反射率の物質が用い
られている。
【0050】図6〜9に、本実施例薄型光記録媒体記録
層の基本的な断面模式図を光の入射方向との関係として
示す。図6はフレキシブル基板側1aから、図7はフレ
キシブル基板1bの反対側から光が入射する場合の、薄
型光記録媒体記録層の断面模式図である。また、図8、
9は、上記の図6及び図7の場合に保護基板4aまたは
4bを貼りあわせた膜構成としたものである。図6及び
図8のように、光がフレキシブル基板側1aから入射す
る場合は、フレキシブル基板にはPMMA,ポリカ−ボ
ネイト等の光を透過する透明材料を用いる必要がある
が,図7及び図9のフレキシブル基板1bの反対側から
光が入射する場合は、フレキシブル基板1bは透明な材
料である必要はなく,不透明な材料でも用いる事が出来
る。一方、保護基板4aは、図8に示すフレキシブル基
板1a側から光が入射する場合は、保護基板4aは透明
又は不透明性に関わらず材料を選定できる。しかし、図
9のフレキシブル基板1bの反対側から光が入射する場
合は、保護基板4bは透明な材料に限られる。
層の基本的な断面模式図を光の入射方向との関係として
示す。図6はフレキシブル基板側1aから、図7はフレ
キシブル基板1bの反対側から光が入射する場合の、薄
型光記録媒体記録層の断面模式図である。また、図8、
9は、上記の図6及び図7の場合に保護基板4aまたは
4bを貼りあわせた膜構成としたものである。図6及び
図8のように、光がフレキシブル基板側1aから入射す
る場合は、フレキシブル基板にはPMMA,ポリカ−ボ
ネイト等の光を透過する透明材料を用いる必要がある
が,図7及び図9のフレキシブル基板1bの反対側から
光が入射する場合は、フレキシブル基板1bは透明な材
料である必要はなく,不透明な材料でも用いる事が出来
る。一方、保護基板4aは、図8に示すフレキシブル基
板1a側から光が入射する場合は、保護基板4aは透明
又は不透明性に関わらず材料を選定できる。しかし、図
9のフレキシブル基板1bの反対側から光が入射する場
合は、保護基板4bは透明な材料に限られる。
【0051】図6から11に示すように、薄型光記録媒
体の基本的な録媒層の構成は、光の入射方向にたいして
光干渉膜/記録媒体膜/光干渉膜/光反射膜となるもの
であり、薄型光記録媒体に剛性を付与させる場合は、こ
れに保護基板4aまたは4bを貼り合わせた膜構成とし
ている。
体の基本的な録媒層の構成は、光の入射方向にたいして
光干渉膜/記録媒体膜/光干渉膜/光反射膜となるもの
であり、薄型光記録媒体に剛性を付与させる場合は、こ
れに保護基板4aまたは4bを貼り合わせた膜構成とし
ている。
【0052】上記したように、光干渉膜14から18
は、光の多重干渉効果を利用して記録媒体膜19への光
吸収効率を高めるためと,再生時の反射光量を増幅する
ためと,記録媒体膜19が記録再生を繰り返した時に破
壊されるのを防止するために設けられており,図10,
11に示すように、多層膜構造とした場合に効果が大き
い。
は、光の多重干渉効果を利用して記録媒体膜19への光
吸収効率を高めるためと,再生時の反射光量を増幅する
ためと,記録媒体膜19が記録再生を繰り返した時に破
壊されるのを防止するために設けられており,図10,
11に示すように、多層膜構造とした場合に効果が大き
い。
【0053】また、光反射膜20は、記録媒体膜19に
おける入射光の吸収効率を高めること又は、他の層の屈
折率n,消衰係数k,膜厚dと関連して,薄型光記録媒
体の光学特性を増大すること、及び、記録層2の相変化
効率を高めるための適切な冷媒とするために設けられて
いる。この光反射膜20の場合も密着性を向上させるた
めにクロム、チタン、モリブデン,タングステン等の炭
化物や窒化物等化合物の形成し易い元素との多層膜構造
とする場合が多い。
おける入射光の吸収効率を高めること又は、他の層の屈
折率n,消衰係数k,膜厚dと関連して,薄型光記録媒
体の光学特性を増大すること、及び、記録層2の相変化
効率を高めるための適切な冷媒とするために設けられて
いる。この光反射膜20の場合も密着性を向上させるた
めにクロム、チタン、モリブデン,タングステン等の炭
化物や窒化物等化合物の形成し易い元素との多層膜構造
とする場合が多い。
【0054】表1、表2は、本実施例薄型光記録媒体の
具体的な膜構成の実施例を示す。表中,No.C1〜N
o.C3及びNo.C7は、上記した図6の具体的な各
膜構成の材料例を示すものであり、No.C4〜No.
C6は、図8の各膜構成の材料例を示す。同様に、N
o.D1〜No.E6には、光干渉膜および光反射膜を
多層膜構造とした場合の材料例を示す先ず、表1に記載
したNo.C1は、前述の実施例2の方法で、サ−ボ用
のプリフォマットを形成させた厚さ0.2mmのPC製
透明フレキシブル基板1aを用いて、光干渉膜14とし
てZnSに20Mol%のSiO2を混入させたた誘電
体膜を70nmの厚さに成膜後、記録膜19の相変化型
記録媒体のIn3SbTe2合金を30nm,ついでZn
S−20Mol%SiO2を120nm成膜し、さらに
光反射膜20として、Tiを2nm、Tiを3%含有し
たAl合金を200nmの膜厚になるように順次成膜形
成し薄型光記録媒体を作製した。
具体的な膜構成の実施例を示す。表中,No.C1〜N
o.C3及びNo.C7は、上記した図6の具体的な各
膜構成の材料例を示すものであり、No.C4〜No.
C6は、図8の各膜構成の材料例を示す。同様に、N
o.D1〜No.E6には、光干渉膜および光反射膜を
多層膜構造とした場合の材料例を示す先ず、表1に記載
したNo.C1は、前述の実施例2の方法で、サ−ボ用
のプリフォマットを形成させた厚さ0.2mmのPC製
透明フレキシブル基板1aを用いて、光干渉膜14とし
てZnSに20Mol%のSiO2を混入させたた誘電
体膜を70nmの厚さに成膜後、記録膜19の相変化型
記録媒体のIn3SbTe2合金を30nm,ついでZn
S−20Mol%SiO2を120nm成膜し、さらに
光反射膜20として、Tiを2nm、Tiを3%含有し
たAl合金を200nmの膜厚になるように順次成膜形
成し薄型光記録媒体を作製した。
【0055】ここで、上記の薄型光記録媒体の成膜形成
条件はいずれもスパッタ法により行い、ZnS−20M
ol%SiO2の場合は純度99.9%以上の混合組成
としたタ−ゲットを用いて、出力RF200ワット、ア
ルゴンガス圧力0.67Paの条件で、相変化型記録媒
体のIn3SbTe2合金は、この合金組成のタ−ゲット
を用いて、出力RF200ワット、アルゴンガス圧力
0.67Paの条件で、Ti及びAl−3%Ti合金
は、純度99.9%以上のそれぞれのタ−ゲットを用い
て、出力RF200ワット,アルゴンガス圧力0.67
Paの条件でスパッタ成膜した。
条件はいずれもスパッタ法により行い、ZnS−20M
ol%SiO2の場合は純度99.9%以上の混合組成
としたタ−ゲットを用いて、出力RF200ワット、ア
ルゴンガス圧力0.67Paの条件で、相変化型記録媒
体のIn3SbTe2合金は、この合金組成のタ−ゲット
を用いて、出力RF200ワット、アルゴンガス圧力
0.67Paの条件で、Ti及びAl−3%Ti合金
は、純度99.9%以上のそれぞれのタ−ゲットを用い
て、出力RF200ワット,アルゴンガス圧力0.67
Paの条件でスパッタ成膜した。
【0056】表1、表2に記載した、No.C2〜N
o.E6の薄型光記録媒体の場合も、膜構成の各構成膜
に応じたそれぞれのタ−ゲットを用いてスパッタ成膜し
た。すなわち、No.C2での構成膜としたSi3N
4は、Si3N4純度99.9%以上のタ−ゲットを用い
て、出力RF200ワット,アルゴン+窒素の混合ガス
圧力0.67Paの条件で成膜した。同様に,Si3N4
−20Mol%SiO2、AlN等の窒化物の場合は、
純度99.9%以上のそれぞれのタ−ゲットを用いて、
出力RF200ワット,アルゴン+窒素の混合ガス圧力
0.67Paの条件で成膜した。また、Al2O3、Ta
2O5、ZrO2、MgF2等の酸化物及びフッ化物の場合
は、純度99.9%以上のそれぞれのタ−ゲットを用い
て,出力RF400ワット,アルゴンガス圧力0.67
Paの条件でスパッタ成膜した。
o.E6の薄型光記録媒体の場合も、膜構成の各構成膜
に応じたそれぞれのタ−ゲットを用いてスパッタ成膜し
た。すなわち、No.C2での構成膜としたSi3N
4は、Si3N4純度99.9%以上のタ−ゲットを用い
て、出力RF200ワット,アルゴン+窒素の混合ガス
圧力0.67Paの条件で成膜した。同様に,Si3N4
−20Mol%SiO2、AlN等の窒化物の場合は、
純度99.9%以上のそれぞれのタ−ゲットを用いて、
出力RF200ワット,アルゴン+窒素の混合ガス圧力
0.67Paの条件で成膜した。また、Al2O3、Ta
2O5、ZrO2、MgF2等の酸化物及びフッ化物の場合
は、純度99.9%以上のそれぞれのタ−ゲットを用い
て,出力RF400ワット,アルゴンガス圧力0.67
Paの条件でスパッタ成膜した。
【0057】上記の、表1、表2に記載した、薄型光記
録媒体は、各々膜構成は異なるが、いずれの場合も基板
の反り変形量が少なく、良好なトラッキング特性を示
し、また、記録再生信号のC/N及び繰返し書換え特性
等の良好な薄型光記録媒体が作製できた。
録媒体は、各々膜構成は異なるが、いずれの場合も基板
の反り変形量が少なく、良好なトラッキング特性を示
し、また、記録再生信号のC/N及び繰返し書換え特性
等の良好な薄型光記録媒体が作製できた。
【0058】実施例4 本実施例薄型光記録媒体の場合、図1の光記録媒体構成
で作製した場合、厚さの薄いフレキシブル薄型光記録媒
体となる。そのため、記録媒体の損傷を防止すること
や、又は、記録媒体にゴミが付着して光の焦点誤差が生
じるのを防止するためにカ−トリッジに収納して用いる
場合がある。
で作製した場合、厚さの薄いフレキシブル薄型光記録媒
体となる。そのため、記録媒体の損傷を防止すること
や、又は、記録媒体にゴミが付着して光の焦点誤差が生
じるのを防止するためにカ−トリッジに収納して用いる
場合がある。
【0059】図12は、本実施例薄型光記録媒体をカ−
トリッジに収納した例を示す図面である。図12中
(a)は、薄型光記録媒体のカ−トリッジへの搭載例を
示す断面図、(b)は、カ−トリッジへの薄型光記録媒
体の保管時及び(c)は使用時の薄型光記録媒体の搭載
状況例を示す図面である。図12に示すように、本実施
例の薄型光記録媒体用のカ−トリッジは、薄型光記録媒
体26に情報記録再生装置の回転駆動力を伝達するため
のハブ23と、シャツタ−24とが設けられたケ−ス2
5に薄型光記録媒体26を収納する構造となっている。
すなわち、図12(b)に示すように、保管時はシャツ
タ−24を閉じてケ−ス25へのゴミの侵入を防止す
る。図12(c)に示すように、使用時には、シャツタ
−24が開放されて記録再生光を入射出来る機能を有す
る。もちろん、上記のカ−トリッジには、図2の媒体構
成で作製した薄型光記録媒体の場合も収納可能である。
トリッジに収納した例を示す図面である。図12中
(a)は、薄型光記録媒体のカ−トリッジへの搭載例を
示す断面図、(b)は、カ−トリッジへの薄型光記録媒
体の保管時及び(c)は使用時の薄型光記録媒体の搭載
状況例を示す図面である。図12に示すように、本実施
例の薄型光記録媒体用のカ−トリッジは、薄型光記録媒
体26に情報記録再生装置の回転駆動力を伝達するため
のハブ23と、シャツタ−24とが設けられたケ−ス2
5に薄型光記録媒体26を収納する構造となっている。
すなわち、図12(b)に示すように、保管時はシャツ
タ−24を閉じてケ−ス25へのゴミの侵入を防止す
る。図12(c)に示すように、使用時には、シャツタ
−24が開放されて記録再生光を入射出来る機能を有す
る。もちろん、上記のカ−トリッジには、図2の媒体構
成で作製した薄型光記録媒体の場合も収納可能である。
【0060】次に、本実施例薄型光記録媒体を収納した
カ−トリッジの具体的実施例について述べる。薄型光記
録媒体26は、保護ケ−ス25に収納するため、外径6
4mm×0.2mmtのPC基板を用いて、実施例2の
作製条件でサンプルサ−ボ方式のプリフォマットを形成
した基板を作製し、表2に記載したNo.D1の薄型光
記録媒体を実施例3の成膜条件で作製した。
カ−トリッジの具体的実施例について述べる。薄型光記
録媒体26は、保護ケ−ス25に収納するため、外径6
4mm×0.2mmtのPC基板を用いて、実施例2の
作製条件でサンプルサ−ボ方式のプリフォマットを形成
した基板を作製し、表2に記載したNo.D1の薄型光
記録媒体を実施例3の成膜条件で作製した。
【0061】即ち、前記フレキシブル基板のサンプルサ
−ボ方式のプリフォマットの形成面に、光干渉膜14と
して、ZnS−20Mol%SiO2を100nm、次
に,相変化型記録媒体のIn3SbTe2合金を30n
m,ついで、光干渉膜16としてZnS−20Mol%
SiO2を120nm、光干渉膜17としてSi3N4を
140nm形成し、反射膜20として、Tiを2nm,
Alを200nm順次成膜形成して作製した。
−ボ方式のプリフォマットの形成面に、光干渉膜14と
して、ZnS−20Mol%SiO2を100nm、次
に,相変化型記録媒体のIn3SbTe2合金を30n
m,ついで、光干渉膜16としてZnS−20Mol%
SiO2を120nm、光干渉膜17としてSi3N4を
140nm形成し、反射膜20として、Tiを2nm,
Alを200nm順次成膜形成して作製した。
【0062】この薄型光記録媒体を収納したカ−トリッ
ジは、記録媒体の損傷防止や、記録媒体へのゴミの付着
防止に有効であることが分かった。
ジは、記録媒体の損傷防止や、記録媒体へのゴミの付着
防止に有効であることが分かった。
【0063】実施例5 本実施例の薄型光記録媒体について、記録媒体膜構成を
変化させた場合について、半導体レ−ザ出力による書き
換え試験を実施した。すなわち、サンプルサ−ボ方式の
プリフォマットを形成した外径64mm×0.2mmt
のフレキシブルPC基板を用いて、表1、表2のNo.
C1及びD1の薄型光記録媒体を実施例3の成膜条件で
作製し、実施例4に記載したカ−トリッジに収納し試験
に供した。
変化させた場合について、半導体レ−ザ出力による書き
換え試験を実施した。すなわち、サンプルサ−ボ方式の
プリフォマットを形成した外径64mm×0.2mmt
のフレキシブルPC基板を用いて、表1、表2のNo.
C1及びD1の薄型光記録媒体を実施例3の成膜条件で
作製し、実施例4に記載したカ−トリッジに収納し試験
に供した。
【0064】その試験結果を図13に示す。図13にお
いて、21が薄型光記録媒体No.C1、22が薄型光
記録媒体No.D1の書き換え試験結果を示す。図から
明らかなように、上記のNo.C1及びD1の薄型光記
録媒体は、半導体レ−ザ出力8mW以上で、50dB以
上のC/Nが得られた。
いて、21が薄型光記録媒体No.C1、22が薄型光
記録媒体No.D1の書き換え試験結果を示す。図から
明らかなように、上記のNo.C1及びD1の薄型光記
録媒体は、半導体レ−ザ出力8mW以上で、50dB以
上のC/Nが得られた。
【0065】実施例6 図14は本実施例薄型光記録媒体書き換え寿命試験結果
を示す。図14には、実施例5に示した、No.C1及
びD1の薄型光記録媒体についての書換え寿命試験結果
を示した。
を示す。図14には、実施例5に示した、No.C1及
びD1の薄型光記録媒体についての書換え寿命試験結果
を示した。
【0066】試験に用いた薄型光記録媒体は,前述の場
合と同様に,サンプルサ−ボ方式のプリフォマットを形
成した外径64mm×0.2mmtのフレキシブルPC
基板を用いて作製した物であり、カ−トリッジに収納し
て試験に供した。書換え寿命試験は、デイスクの回転速
度2400rpmの条件で、記録時のレ−ザ−光の膜面
出力8ミリワット、消去時のレ−ザ−光の膜面出力4ミ
リワットの試験条件で、本実施例の光デイスク10の場
合は、記録時のレ−ザ−光の膜面出力8ミリワットの試
験条件で、繰返し書込み,消去を行い、その寿命を記録
再生信号のC/Nの変化により比較した。
合と同様に,サンプルサ−ボ方式のプリフォマットを形
成した外径64mm×0.2mmtのフレキシブルPC
基板を用いて作製した物であり、カ−トリッジに収納し
て試験に供した。書換え寿命試験は、デイスクの回転速
度2400rpmの条件で、記録時のレ−ザ−光の膜面
出力8ミリワット、消去時のレ−ザ−光の膜面出力4ミ
リワットの試験条件で、本実施例の光デイスク10の場
合は、記録時のレ−ザ−光の膜面出力8ミリワットの試
験条件で、繰返し書込み,消去を行い、その寿命を記録
再生信号のC/Nの変化により比較した。
【0067】図から、本実施例の薄型光記録媒体は,N
o.C1及びD1の両者共、優れた書き換え寿命を呈す
ることが分かる。すなわち,両者共5×105回の繰返
し書換えでも、記録再生信号のC/Nの劣化は認められ
ない。この様に,本実施例のフレキシブル基板を用いた
薄型光記録媒体は、書き換え寿命に優れており、ラツプ
トップコンピュ−タやその他の小型で薄型の情報記録再
生装置の光記録媒体として好適であることが分かる。
o.C1及びD1の両者共、優れた書き換え寿命を呈す
ることが分かる。すなわち,両者共5×105回の繰返
し書換えでも、記録再生信号のC/Nの劣化は認められ
ない。この様に,本実施例のフレキシブル基板を用いた
薄型光記録媒体は、書き換え寿命に優れており、ラツプ
トップコンピュ−タやその他の小型で薄型の情報記録再
生装置の光記録媒体として好適であることが分かる。
【0068】上述の各実施例で示したように、本実施例
では、サ−ボ用のプリフォマットを形成したフレキシブ
ル基板と、光記録媒体層より構成される光記録媒体、及
びこれら光記録媒体に保護基板を貼り合わせることによ
り作製した光記録媒体は、成膜中に生じる記録媒体の反
り等の変形を防止できるために記録再生のトラッキング
性能を向上できる。また、フレキシブル基板に記録媒体
を成膜形成するため、記録媒体の成膜応力を低減出来る
ため、書き換え寿命を改善し、記録再生信号のC/Nを
高める効果がある。
では、サ−ボ用のプリフォマットを形成したフレキシブ
ル基板と、光記録媒体層より構成される光記録媒体、及
びこれら光記録媒体に保護基板を貼り合わせることによ
り作製した光記録媒体は、成膜中に生じる記録媒体の反
り等の変形を防止できるために記録再生のトラッキング
性能を向上できる。また、フレキシブル基板に記録媒体
を成膜形成するため、記録媒体の成膜応力を低減出来る
ため、書き換え寿命を改善し、記録再生信号のC/Nを
高める効果がある。
【0069】繰返しの書換え寿命が改善される理由は、
前記光記録媒体の成膜応力が軽減することにより、書換
え時の光記録媒体への熱歪等が緩和されて、構成膜の熱
疲労寿命を向上させるためと考える。
前記光記録媒体の成膜応力が軽減することにより、書換
え時の光記録媒体への熱歪等が緩和されて、構成膜の熱
疲労寿命を向上させるためと考える。
【0070】すなわち、光記録媒体の成膜応力が軽減す
ることにより、光記録媒体の熱疲労強度を増加させる作
用がある。このため、記録媒体に従来生じた膜の剥離及
び亀裂の発生を防止する作用があり、繰返しの書換え寿
命及び記録再生信号のC/N、消去比特性を改善するこ
とができるものと考える。
ることにより、光記録媒体の熱疲労強度を増加させる作
用がある。このため、記録媒体に従来生じた膜の剥離及
び亀裂の発生を防止する作用があり、繰返しの書換え寿
命及び記録再生信号のC/N、消去比特性を改善するこ
とができるものと考える。
【0071】また、本発明により、反りなどの変形の少
ない前記薄型光記録媒体を作成できる。このため、従来
は反りなどの変形を防止することが困難であった薄型の
剛性を有する光記録媒体を反りなどの変形を防止して作
成できる。このため、該薄型光記録媒体を用いて装置の
小型化を計ることができる。
ない前記薄型光記録媒体を作成できる。このため、従来
は反りなどの変形を防止することが困難であった薄型の
剛性を有する光記録媒体を反りなどの変形を防止して作
成できる。このため、該薄型光記録媒体を用いて装置の
小型化を計ることができる。
【0072】前記書き換え可能型薄型光記録媒体は、カ
−ド等に搭載すれば情報の記録再生容量の大きなディス
クインカ−ドが得られる。
−ド等に搭載すれば情報の記録再生容量の大きなディス
クインカ−ドが得られる。
【0073】また、CD(コンパクトデイスク)及び光
カ−ド等の光記録媒体に本発明を適用すれば、装置の小
型化と共に、記録再生寿命の良好なCD及び光カ−ドが
作製出来る。
カ−ド等の光記録媒体に本発明を適用すれば、装置の小
型化と共に、記録再生寿命の良好なCD及び光カ−ドが
作製出来る。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【発明の効果】このように、本発明によれば,光記録媒
体の構成膜の成膜応力を低減するため、記録消去時の各
成膜層の膜剥離を防止低減し、寿命を高めると共に、光
記録媒体のC/N特性を向上させることができる。
体の構成膜の成膜応力を低減するため、記録消去時の各
成膜層の膜剥離を防止低減し、寿命を高めると共に、光
記録媒体のC/N特性を向上させることができる。
【図1】本発明の一実施例の薄型光記録媒体の層構成を
示す断面図。
示す断面図。
【図2】本発明の別の実施例の薄型光記録媒体の層構成
を示す断面図。
を示す断面図。
【図3】光記録媒体の基板厚さと、成膜による基板の反
り量との関係を示すグラフ。
り量との関係を示すグラフ。
【図4】本発明の一実施例の、プリフォマットを形成し
たフレキシブル基板の製造過程を示す斜視図。
たフレキシブル基板の製造過程を示す斜視図。
【図5】図4のスタンパの搭載部分を詳しく示す説明
図。
図。
【図6】本発明の一実施例の薄型光記録媒体の記録層の
構成を示す断面図。
構成を示す断面図。
【図7】本発明の一実施例の薄型光記録媒体の記録層の
構成を示す断面図。
構成を示す断面図。
【図8】本発明の一実施例の薄型光記録媒体の記録層の
構成を示す断面図。
構成を示す断面図。
【図9】本発明の一実施例の薄型光記録媒体の記録層の
構成を示す断面図。
構成を示す断面図。
【図10】本発明の一実施例の薄型光記録媒体の記録層
の構成を示す断面図。
の構成を示す断面図。
【図11】本発明の一実施例の薄型光記録媒体の記録層
の構成を示す断面図。
の構成を示す断面図。
【図12】本発明の一実施例の薄型光記録媒体とこれを
収納するカ−トリッジの構成を示す断面図および平面
図。
収納するカ−トリッジの構成を示す断面図および平面
図。
【図13】本発明の一実施例の薄型光記録媒体のレ−ザ
出力による書き換え試験結果を示すグラフ。
出力による書き換え試験結果を示すグラフ。
【図14】本発明の一実施例の薄型光記録媒体の書き換
え寿命試験結果を示すグラフ。
え寿命試験結果を示すグラフ。
1…フレキシブル基板、1a…透明フレキシブル基板、
1b…不透明フレキシブル基板、2…記録媒体層、3…
接着層、4…保護基板、5…フレキシブルシ−ト、6…
スタンパ−、7…スタンパ−搬送ベルト、8…加熱板、
9…冷却板、10…ベルト駆動ロ−ル、11…シ−ト搬
送ロ−ル、12…ロ−ル、13…スタンパ−支持台、1
4〜18…光干渉膜、19…記録媒体膜、20…光反射
膜、21〜22…本発明薄型光記録媒体、23…ハブ、
24…シャッタ−、25…ケ−ス。
1b…不透明フレキシブル基板、2…記録媒体層、3…
接着層、4…保護基板、5…フレキシブルシ−ト、6…
スタンパ−、7…スタンパ−搬送ベルト、8…加熱板、
9…冷却板、10…ベルト駆動ロ−ル、11…シ−ト搬
送ロ−ル、12…ロ−ル、13…スタンパ−支持台、1
4〜18…光干渉膜、19…記録媒体膜、20…光反射
膜、21〜22…本発明薄型光記録媒体、23…ハブ、
24…シャッタ−、25…ケ−ス。
フロントページの続き (72)発明者 前田 佳均 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 加藤 義美 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 成瀬 篤子 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 佐藤 美雄 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 角田 義人 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内
Claims (16)
- 【請求項1】基板と、前記基板上に設けられた、光信号
を記憶するため記録層とを有する光記録媒体において、 前記基板は、光信号を発信するための凹凸部が設けられ
た可撓性を有する基板であることを特徴とする光記録媒
体。 - 【請求項2】請求項1において、前記記録層は、記録媒
体膜と、照射される光を反射するための反射膜を有し、 前記基板上に、前記記録媒体膜、光反射膜の順に積層さ
れ、 前記基板は、前記記録層に照射される光に対して透明で
あることを特徴とする光記録媒体。 - 【請求項3】請求項2において、前記記録層を保護する
ための保護基板をさらに有し、 前記保護基板は、前記反射膜側に接着されことを特徴と
する光記録媒体。 - 【請求項4】請求項1において、前記記録層は、記録媒
体膜と、照射される光を反射するための反射膜を有し、 前記反射膜は、前記基板上に、光反射膜、前記記録媒体
膜の順に積層されることを特徴とする光記録媒体。 - 【請求項5】請求項4において、前記記録層を保護する
ための保護基板をさらに有し、 前記保護基板は、前記記録層側に接着され、 前記保護基板は、前記記録層に照射される光に対して透
明であることを特徴とする光記録媒体。 - 【請求項6】請求項2または4において、前記記録層
は、前記記録媒体膜の上層に第1の干渉膜を、前記記録
媒体膜の下層に第2の干渉膜をさらに有することを特徴
とする光記録媒体。 - 【請求項7】請求項1において、前記基板の厚さは、
0.01mm以上0.3mm以下であることを特徴とす
る光記録媒体。 - 【請求項8】請求項6において、前記光干渉膜および前
記光反射膜は、それぞれ、多層膜構造であることを特徴
とする光記録媒体。 - 【請求項9】請求項1において、前記基板は、有機物材
料で構成されていることを特徴とする光記録媒体。 - 【請求項10】請求項2または4において、前記記録媒
体膜は、In−Sb−Te系材料で構成されることを特
徴とする光記録媒体。 - 【請求項11】請求項1において、前記基板の凹凸部
は、トッラキング信号およびプリフォーマット信号の少
なくともいずれかを発信するための溝部またはピットで
あることを特徴とする光記録媒体。 - 【請求項12】光記録媒体用基板の製造方法であって、 可撓性を有する有機物シ−トを軟化点温度以上に加熱
し、 加熱した前記有機物シートに、凹凸の形成されたスタン
パを圧着し、 圧着した状態で、前記有機物シートとスタンパとを50
℃以下の温度まで冷却し、 その後、前記有機物シートとスタンパとを剥離すること
により、 凹凸部が設けられた可撓性を有する基板を製造すること
を特徴とする光記録媒体用基板の製造方法。 - 【請求項13】複数のスタンパと、前記複数のスタンパ
を搭載した無端ベルトと、前記無端ベルトを搬送するた
めの2本のローラと、前記ローラを回転させる駆動手段
と、前記ベルトの上流側に配置された加熱手段と、前記
ベルトの下流側に配置された冷却手段と、前記加熱手段
と前記ベルトの間にシートを搬送するための搬送手段
と、前記シートをディスク状に打ち抜く打ち抜き手段と
を有し、 前記加熱手段と前記無端ベルトの間にシートを搬送して
加熱し、前記スタンパを前記シートに圧着して凹凸を形
成した後、前記打ち抜き手段によってディスク状に打ち
抜くことにより光記録媒体用基板を製造する製造装置。 - 【請求項14】基板および光信号を記憶するための記録
層を有するディスク状の光記録媒体と、前記光記録媒体
を露出するためのシャッタ部を有するカートリッジとを
備えて構成される光ディスクにおいて、 前記光記録媒体の基板は、光信号を発信するための凹凸
部が設けられた可撓性を有する基板であることを特徴と
する光ディスク。 - 【請求項15】基板および光信号を記憶するための記録
層を有する光ディスクと、前記光ディスクを回転させる
駆動部と、前記光ディスクに光を照射する光源と、前記
光ディスクからの反射光を検出する光検出器とを備えた
情報記録装置において、 前記光ディスクの基板は、光信号を発信するための凹凸
部が設けられた可撓性を有する基板であることを特徴と
する情報記録装置。 - 【請求項16】請求項14において、前記光記録媒体
は、直径30mm以上64mm以下であることを特徴と
する光ディスク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4211723A JPH0660423A (ja) | 1992-08-07 | 1992-08-07 | 薄型光記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4211723A JPH0660423A (ja) | 1992-08-07 | 1992-08-07 | 薄型光記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0660423A true JPH0660423A (ja) | 1994-03-04 |
Family
ID=16610539
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4211723A Pending JPH0660423A (ja) | 1992-08-07 | 1992-08-07 | 薄型光記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0660423A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US8139218B2 (en) | 2005-07-06 | 2012-03-20 | Asml Netherlands B.V. | Substrate distortion measurement |
-
1992
- 1992-08-07 JP JP4211723A patent/JPH0660423A/ja active Pending
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