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JPH0657123B2 - メソ−エリスリトール微結晶含有流動性甘味料組成物 - Google Patents

メソ−エリスリトール微結晶含有流動性甘味料組成物

Info

Publication number
JPH0657123B2
JPH0657123B2 JP63051651A JP5165188A JPH0657123B2 JP H0657123 B2 JPH0657123 B2 JP H0657123B2 JP 63051651 A JP63051651 A JP 63051651A JP 5165188 A JP5165188 A JP 5165188A JP H0657123 B2 JPH0657123 B2 JP H0657123B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
erythritol
composition
sweetener composition
meso
microcrystals
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP63051651A
Other languages
English (en)
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JPH01225458A (ja
Inventor
俊哉 葛城
務 近藤
Original Assignee
三菱化成株式会社
日研化学株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三菱化成株式会社, 日研化学株式会社 filed Critical 三菱化成株式会社
Priority to JP63051651A priority Critical patent/JPH0657123B2/ja
Publication of JPH01225458A publication Critical patent/JPH01225458A/ja
Publication of JPH0657123B2 publication Critical patent/JPH0657123B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 (a)発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は、エリスリトール微結晶を含有する非若しくは
低う蝕性、低カロリー性及び流動性の甘味料組成物に関
する。本発明の甘味料組成物は、たとえばフォンダント
やテーブルトップシュガーやアイシング様などの用途、
特にフォンダント様の用途に好適な非若しくは低う蝕
性、低カロリー性及び流動性の甘味料組成物である。
(従来の技術) 一般に、フォンダントとは、ショ糖の水溶液を煮詰めて
から攪拌しながら冷却して純白流動性の組成物に仕上げ
たものであり、ショ糖がごく微小で均一な結晶状で含ま
れ、しかもその結晶の一つ一つがシロップで包まれた状
態になったものをいう。かかるフォンダントは、適度の
流動性と可塑性を有し、パン、ケーキ類のデコレーショ
ンやキャンディーの芯等に用いられ、甘味や、見た目の
美しさや、滑らかな口当りなどで菓子類を引立てる役目
をするものである。
しかし、従来のフォンダントは、ショ糖が用いられるた
めに虫歯になりやすく、かつカロリーの取りすぎにもな
りやすい欠点があった。
一方、特公昭56−18180号公報には、メソ−エリ
スリトールをサッカリンと共に用いた低カロリー、非う
蝕性のフォンダントの製造法が記載されている。本発明
者らは、同特許公報に記載された方法にしたがってフォ
ンダントの製造を試みたところ、その方法ではメソ−エ
リスリトールの結晶速度が速いために、大きな結晶に成
長してザラザラの粉末状ないしは岩石様固結状態のもの
となり、所望の好ましい流動性のフォンダントを得るこ
とができなかった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、従来技術の上記の欠点を改良して、非若しく
は低う蝕性、低カロリー性であって流動性に富み、口当
りの滑らかな種々の用途、特にフォンダント様等の用途
に適する甘味料組成物を提供しようとするものである。
(b)発明の構成 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは前記の問題点を解決するために種種研究を
重ねた結果、メソエリスリトールと他の糖類とを一定の
量比で用い、しかもこれに水を一定の割合で含有させる
ことによってその目的を達成することができたのであ
る。
すなわち、本発明のメソ−エリスリトール微結晶含有流
動性甘味料組成物は、メソ−エリスリトールと、糖及び
糖アルコールから選ばれた少なくとも1種のメソ−エリ
スリトール以外の他の糖類とを主剤として含有し、メソ
−エリスリトールと他の糖類との量比がメソ−エリスリ
トール1重量部に対して他の糖類が0.4〜2.0重量部であ
り、水分の含有率が組成物に対して5〜25重量%であ
ることを特徴とする組成物である。
エリスリトールは四炭糖の糖アルコールであり、D型、
L型及びメソ型の3種類があり、D型及びL型は天然に
存在しないが、メソ型のものは天然の藻類、キノコ類、
日本酒、ワイン、醤油などに含まれている。メソ−エリ
スリトール(以下、単に「エリスリトール」と略称す
る。)は、下記の構造式を有し、分子量が122、融点
が119℃、白色結晶で水によく溶解し、非消化性(す
なわち非カロリー性)、非う蝕性及び非褐変性で、上記
のように四炭糖の糖アルコールである。
エリスリトールの甘味の強さ及び甘味質は、パネルテス
ト結果によれば甘味の強さがショ糖よりやや弱く、ブド
ウ糖よりやや強く、ショ糖の75〜85%の甘味に相当
し、口当りがショ糖の甘味質に近いが、後味がショ糖よ
りも残らない。エリスリトールは殆んど消化されないの
で、低カロリー性であって糖尿性疾患、肥満防止に適す
る甘味料である。
従来のショ糖を用いて製造されるフォンダントは、ショ
糖を長時間煮詰める必要があったが、本発明の甘味料組
成物の製造は、これに比較して極めて容易である。たと
えばエリスリトール1重量部に対して他の糖類を0.4〜
2.0重量部配合し、さらに水分を組成物に対して最終的
に5〜25重量%になる割合で加えたものを、約100
℃で加熱して溶解させたのち、攪拌して結晶の析出をさ
せながら室温まで冷却すれば容易に製造できる。また、
エリスリトールと他の糖類との上記の量比の組成物を加
熱、溶融、混合したものに、組成物に対して最終的に5
〜25重量%になる割合の水を加え、攪拌しながら冷却
して結晶の析出をさせることによっても容易に製造する
ことができる。
本発明の甘味料組成物の調製に当っては、その含有エリ
スリトール結晶をより微細なものとするために、必要に
応じて三本ロール等を用いてその結晶粒子が20μm程
度になるように粉砕処理をすることも可能である。
本発明の甘味料組成物を得るためにエリスリトールと混
合する他の糖類としては、ブドウ糖、果糖等の単糖類、
麦芽糖、ショ糖等のオリゴ糖類、及び糖アルコールがあ
るが、非う蝕性糖類のキシリトール、ソリビトール、マ
ルチトール、ラクチトール、還元澱粉分解物、カップリ
ングシュガー、パラチノースなどが好ましい。
本発明の組成物におけるエリスリトールと他の糖類との
含有量比は、エリスリトール1重量部に対して他の糖類
が0.4〜2.0重量部である。これは、同量比が0.4重量部
未満になるとエリスリトールの結晶の成長を抑えること
ができず、ザラザラした食感の組成物や固結状態の組成
物となり、滑らかな口当りのよい流動性の組成物が得ら
れなくなるし、また同量比が2.0重量部を超えると、析
出するエリスリトール結晶の量が少なすぎてフォンダン
ト様の組成物にならなくなる、からである。すなわち、
エリスリトールの微細な結晶が多量に均一に含まれ、口
当りのよいフォンダント様の甘味料組成物とするため
に、エリスリトールと他の糖類との量比を前記の範囲内
とするのである。
また、本発明の組成物における水分含有率は、甘味料組
成物に対して5〜25重量%とする。これは、水分含有
率が5重量%未満になるとザラザラした状態のものか、
固結した状態のものになるし、25重量%を超えるとエ
リスリトールの微結晶が沈澱して、透明な糖液と白色の
エリスリトール微結晶に分離する、からである。
本発明の甘味料組成物には、必要に応じて上記の各成分
のほかに他の食品成分又は食品添加成分を配合すること
ができる。その配合することのできる他の食品成分又は
食品添加成分としては、たとえば粉末ジュース、ジャム
類、インスタントコーヒー、ピーナッツバター、乳製
品、香料その他各種の食品用のエキス成分などがあげら
れる。そして、かかる他の食品成分や食品添加成分を配
合したときには、エリスリトールの結晶が大きく成長し
てややザラついた食感のものとなることがあるが、かか
る場合には三本ロール等を通して結晶を微細に粉砕する
処理をすることができる。
さらに、本発明の組成物には、アスパルテーム、サッカ
リンナトリウム、アセスルファムカリウム、ステビオサ
イド、グリチルリチン等の非糖類甘味料を少量添加し
て、甘味度や甘味質を調整、改善することができる。
本発明の甘味料組成物は、その水分含有率を前記範囲内
において増減することによりその流動性を適宜に調節で
き、シロップからアイシング剤までの幅広い用途に適合
させることができる。
(実施例等) 以下に、実施例及び比較例をあげてさらに詳述するが、
本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
実施例1 エリスリトール(日研化学株式会社製、以下同様)45
g及びソルビトール粉末(日研化学株式会社製、以下同
様)45gに、水10gを加えたものを鍋に入れ、10
0℃に加熱して溶解させたのち、乳鉢中で乳棒を用いて
攪拌しながら25℃まで徐冷した。得られた甘味料組成
物の組成及び物性は第1表に示したとおりであって、キ
メが細かく滑らかであり、アイシング用等として好適な
ものであった。
比較例1 エリスリトール38.0及びサッカリンナトリウム0.1g
に、水61.9gを加えたものを118℃で煮詰めたのち、
38℃に冷却して激しく攪拌して甘味料組成物を調製し
た。なお、この甘味料組成物の製造は、特公昭56−1
8180号公報記載の方法にしたがって、フォンダント
の製造を試みたものである。得られた甘味料組成物の組
成及び物性は第1表に示すとおりであった。
実施例2 エリスリトール50g、マルチトール(東和化成株式会
社製)35g、及び水15gを鍋に入れ、100℃に加
熱して溶解させたのち、その溶液を乳鉢中で攪拌しなが
ら25℃まで徐冷してフォンダント様の甘味料組成物を
得た。この甘味料組成物の組成及び物性は第2表に示す
とおりであった。
比較例2 エリスリトール84.9g、サッカリンナトリウム0.1g、
及び水15gを鍋に入れて100℃に加熱して溶解させ
たのち、実施例2と同様にして甘味料組成物を調製し
た。その甘味料組成物の組成及び物性は第2表に示すと
おりであった。
実施例3 エリスリトール50g及びカップリングシュガー(株式
会社林原生物化学研究所製、Brix76°、20℃)50g
を鍋に入れて加熱し、105℃で加熱を停止し、攪拌し
ながら徐冷してエリスリトール微結晶を析出させて甘味
料組成物を得た。
得られた甘味料組成物の組成及び物性は第3表に示すと
おりであった。
比較例3 エリスリトール90gに水10gを加え、鍋に入れて加
熱して溶解させ、105℃で加熱を停止し、攪拌しなが
ら徐冷して甘味料組成物を得た。
この甘味料組成物の組成及び物性は第3表に示すとおり
であった。
実施例4 エリスリトール45g及び還元澱粉分解物(三菱化成食
品株式会社商品名オリゴトースH-70、Brix.70°)45
gを鍋に入れ、水10gを加えて加熱し、110℃で加
熱を停止し、攪拌しながら徐冷してエリスリトール微結
晶を析出させて甘味料組成物を得た。
この甘味料組成物は、その組成及び物性が第4表に示す
とおりであり、流動性が良好で、テーブルトップシュガ
ーとして好適なものであった。
比較例4 エリスリトール85gに水15gを加え、鍋に入れて加
熱して溶解させ、110℃で加熱を停止し、攪拌しなが
ら徐冷してエリスリトール結晶を析出させて甘味料組成
物を得た。
この甘味料組成物の組成及び物性は第4表に示すとおり
であった。
比較例5 エリスリトール60g、ソルビトール20g及び水20
gを鍋に入れて加熱して溶解させ、110℃で加熱を停止
し、攪拌しながら徐冷して甘味料組成物を得た。この組
成物の組成及び物性は第5表に示すとおりであった。
比較例6 エリスリトール20g、ソルビトール80g及び水20
gを鍋に入れて加熱して溶解させ、110℃で加熱を停止
し、攪拌しながら徐冷して甘味料組成物を得た。この組
成物は、エリスリトール17.9重量%、ソルビトール71.4
重量%、水分10.7重量%であったが、充分な結晶が析出
せず、透明な糖液と白色沈澱に分離してしまい、フォン
ダント様にならなかった。
比較例7 エリスリトール47.5g、ソルビトール47.5g及び水5g
を鍋に入れ、加熱溶解させ、110℃で加熱を停止し、攪
拌して徐冷しながら結晶を析出させ、甘味料組成物を得
た。この組成物の組成及び物性は第6表のとおりであっ
た。
比較例8 エリスリトール50g、ソルビトール50g及び水50
gを鍋に入れ、加熱して溶解させ、110℃で加熱を停止
し、徐冷しながら攪拌して甘味料組成物を得た。この組
成物の組成は、エリスリトール35.7重量%、ソルビトー
ル35.7重量%、水28.6重量%であった。この組成物は結
晶の析出が充分でなく、透明な糖液と白色の結晶とが分
離してしまい、フォンダント様にならなかった。
実施例5 エリスリトール200g及びソルビトール粉末200g
に水110gを加えて鍋に入れ、加熱溶解させたのち、
脱脂粉乳50gを加えて攪拌し、さらにビュラー三本ロ
ールミルSDY型(ビューラー・ミアダ株式会社製)で粉
砕処理したところ、滑らかさ及び流動性の良好な加糖練
乳が得られた。
通常のショ糖を用いた脱脂加糖練乳は、固形分100g
当り380cal(女子栄養大学出版部発行「四訂食品成
分表」第156頁参照)であるのに対し、この加糖練乳
は、固形分100g当り212calであって、約1/2の低
カロリーであり、かつ低う蝕性である。
(c)発明の効果 (i)エリスリトール微結晶が糖液中に均一に分散されて
いて、微結晶の成長が抑制されているから、滑らかな食
感及び適度の流動性を有し、フォンダント、テーブルト
ップシュガー、及びアイシング様等の種々の用途に最適
である。
(ii)非若しくは低う蝕性で、かつ低カロリーである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メソ−エリスリトールと、糖及び糖アルコ
    ールから選ばれた少なくとも1種のメソ−エリスリトー
    ル以外の他の糖類とを主剤として含有し、メソ−エリス
    リトールと他の糖類との量比がメソ−エリスリトール1
    重量部に対して他の糖類が0.4〜2.0重量部であり、水分
    含有率が組成物に対して5〜25重量%であることを特
    徴とするメソ−エリスリトール微結晶含有流動性甘味料
    組成物。
JP63051651A 1988-03-07 1988-03-07 メソ−エリスリトール微結晶含有流動性甘味料組成物 Expired - Lifetime JPH0657123B2 (ja)

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