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JPH0655836B2 - マスターバッチ - Google Patents

マスターバッチ

Info

Publication number
JPH0655836B2
JPH0655836B2 JP2046538A JP4653890A JPH0655836B2 JP H0655836 B2 JPH0655836 B2 JP H0655836B2 JP 2046538 A JP2046538 A JP 2046538A JP 4653890 A JP4653890 A JP 4653890A JP H0655836 B2 JPH0655836 B2 JP H0655836B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
day
weight
masterbatch
silver
mixed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2046538A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03247626A (ja
Inventor
道夫 河合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ishizuka Glass Co Ltd
Original Assignee
Ishizuka Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ishizuka Glass Co Ltd filed Critical Ishizuka Glass Co Ltd
Priority to JP2046538A priority Critical patent/JPH0655836B2/ja
Publication of JPH03247626A publication Critical patent/JPH03247626A/ja
Publication of JPH0655836B2 publication Critical patent/JPH0655836B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は各種の樹脂製品を成形する際に原料中に添加し
て抗菌性を付与するために使用されるマスターバッチに
関するものである。
(従来の技術) 近年、繊維製品や樹脂成形品に抗菌性を付与する試みが
各方面でなされている。ところが一般的には抗菌剤とし
て100〜150℃で分解してしまう有機系のものが使用され
ているので、原料中に抗菌剤を混入しようとしても樹脂
成形時の加熱に耐えることができない。このため成形後
に製品の表面に抗菌処理を施すものがほとんどであり、
その処理コストが高くなるうえ、短期間の使用により脱
落し易い等の問題があった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記したような従来の問題点を解決して、樹脂
原料と混合して使用することにより繊維製品や樹脂成形
品に優れた抗菌性を付与することができる手段を提供す
るためになされたものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者は上記の課題を解決するために研究を重ねた結
果、樹脂への練り込み温度ににより変化を受けることの
ない抗菌性の溶解性ガラスを、マスターバッチ中に混合
することによってこの課題を解決することができること
を究明した。
本発明は上記の知見に基づいて完成されたもので、銅、
銀、亜鉛のうちの1種以上の金属イオンを含有する粒径
100μ以下(但し0を含まない。)の溶解性ガラスの粉
末を、基本樹脂組成中に65重量%以下(但し0を含まな
い。)の割合で混合したことを特徴とするマスターバッ
チを要旨とするものである。
上記のように本発明においては、マスターバッチの基本
樹脂組成中に溶解性ガラスの粉末が混入される。ここで
溶解性ガラスとは制御された溶解速度を持つようにガラ
スの物理的、化学的特性を考慮して組成を調整したガラ
スを意味し、その中に銅、銀、亜鉛等のイオンを含有さ
せておけば、数時間から数年間の任意の期間にわたって
定められた速度でこれらの金属イオンをガラス中から徐
々に溶出させることができる。そして溶出したこれらの
金属イオンは細菌や微生物の細胞壁に吸着したり細胞膜
内に凝縮していわゆるオリゴジナミー作用によりこれら
の成育を阻害し、抗菌機能を発揮することができる。こ
のような溶解性ガラスは少くとも400℃までの温度では
熱的変化を受けることがなく、マスターバッチの製造工
程では完全に安定である。また金属イオンの溶出は水分
との接触によって初めて発揮されるので、マスターバッ
チの製造工程および樹脂成形工程においては抗菌性の劣
化は全く生ずることがない。
本発明においては、粒径が100μ以下(但し0を含まな
い。)、更に好ましくは粒径が50μ以下(但し0を含ま
ない。)の溶解性ガラスの粉末が使用されるる。粒径が
100μを越えるとマスターバッチの混合時あるいは樹脂
成形機における溶融成形時に混合部の部品を損傷するこ
とがある。また繊維製造の場合には紡糸ノズルの先端径
が細いために粒径が50μを越えることは好ましくなく、
フィルム製造の場合にも粒径が50μを越えると強度の低
下やシール性の低下を招くために好ましくない。
本発明において、基本樹脂組成中の溶解性ガラスの粉末
の量を65重量%以下の割合としたのは、これを越えると
溶解性ガラスの均一分散が困難となるうえ、樹脂特性が
損なわれるおそれがあるためである。このようにして得
られた本発明のマスターバッチは、銀イオンの場合には
その溶出量が1〜10000ng/cm2/day、銅または亜鉛イ
オンの場合にはその溶出量が0.01〜100ng/cm2/dayの
範囲にあるようにしておく、溶出量がこの範囲よりも少
ないとこのマスターバッチを用いた製品の抗菌効果が顕
著ではなくなり、逆に溶出量がこの範囲よりも多いとマ
スターバッチ中の溶解性ガラスの吸湿性等が増加して取
扱いが困難となる。
本発明のマスターバッチを原料ペレットとともに混合し
て使用すれば、次の実施例に示すように樹脂成形品、繊
維、フィルム等の最終製品に対して極めて簡単に、しか
も効果的に抗菌性を付与することができる。
(実施例) 実施例1 B2O350モル%、SiO230モル%、Na2020モル%のガラス組
成にAg2Oを0.5重量%含有させた溶解性ガラスの粉末
(粒径25μ以下、ガラスからの銀溶出速度5mg/g/H
r)を作製し、その5重量%を基本樹脂組成であるポリ
プロピレン95重量%と混合した。これを最高温度220℃
で溶融、練り込み、押出し、水冷、カットの手順によっ
てマスターバッチとした。同様に、基本樹脂組成を高密
度ポリエチレンとしたものも作製した。これらのマスタ
ーバッチは直径2.7mm、長さ3.2mmの円柱形である このマスターバッチ100個を20℃の水30ml中に浸漬し、
毎日水を交換しながら銀イオンの溶出速度を原子吸光法
により測定した。この結果、ポリプロピレンのマスター
バッチについては1日目が15ng/cm2/day、3日目が11
bs/cm2/day、10日目が6ng/cm2/dayであり、高密度
ポリエチレンのマスターバッチについては1日目が10ng
/cm2/day、3日目が10ng/cm2/day、10日目が7ng
/cm2/dayであった。
このマスターバッチ10重量%を、ポリプロピレン90重量
%と高密度ポリエチレン90重量%とにそれぞれ混ぜ、ブ
ロー成形により容量500mlの容器を成形した。この容器
内に大腸菌入り無機リン酸塩緩衝液を入れ、37℃で2時
間保持した後にディオキシコレート寒天培地で培養した
ところ、生菌は全く認められなかった。
実施例2 B2O350モル%、SiO240モル%、Na2O10モル%のガラス組
成にAg2Oを0.5重量%含有させた溶解性ガラスの粉末
(粒径25μ以下、ガラスからの銀溶出速度3mg/g/H
r)を作製し、その5重量%を基本樹脂組成であるポリ
プロピレン95重量%と混合した。これを最高温度140℃
で溶融、練り込み、押出し、水冷、カットの手順によっ
てマスターバッチとした。同様に、溶解性ガラスの粉末
25重量%とエチレン酢酸ビニル75重量%を最高140℃で
混練りし、マスターバッチを作製した。
実施例1と同様に銀イオンの溶出速度を測定したとこ
ろ、ポリプロピレンのマスターバッチについては1日目
が36ng/cm2/day、3日目が12ng/cm2/day、10日目
が8ng/cm2/dayであり、エチレン酢酸ビニルのマスタ
ーバッチについては1日目が70ng/cm2/day、3日目が
150ng/cm2/day、10日目が120ng/cm2/dayであっ
た。
このマスターバッチ10重量%を、ポリプロピレン90重
量%とエチレン酢酸ビニル90重量%とにそれぞれ混ぜ、
インフレーション成形によりフィルムを成形した。厚み
はポリプロピレンを35μ、エチレン酢酸ビニルが70μと
した。
これらのフィルム40cm2を大腸菌の入ったデビス培養液
に入れ、シェイク法により37℃、1時間後の生菌数を測
定したところ、99.5%以上が死滅していた。
実施例3 B2O390モル%、SiO25モル%、Na2d5モル%のガラス組
成にCu2Oを20重量%含有させた溶解性ガラスの粉末(粒
径20μ以下、海水中におけるガラスからの銅溶出速度12
0mg/g/Hr)を作製し、その50重量%を基本樹脂組成
である高密度ポリエチレン50重量%、スラアッシ酸カル
シウム0.5重量%と混合した。これを最高温度200℃で射
出しマスターバッチとした。
このマスターバッチにつき実施例1と同様に銅イオンの
溶出速度を測定したところ、1日目が2.3μg/cm2/da
y、3日目が1.4μg/cm2/day、10日目が1.3μg/c
m2/dayであった。
このマスターバッチ75重量%を高密度ポリエチレン15重
量%と吸水エラストマー10重量%とともに混合し、最高
温度200℃にて射出して繊維を得た。更に延伸加熱槽に
よって直径0.23mmの繊維とした。これを撚糸機によって
36本撚りにし、直径2.1mmのロープとした。このロープ
を広島県福山市の養殖場付近の海水に3月間浸し防藻テ
ストを行った結果、スライムや藻、貝の付着はほとんど
認められなかった。
実施例4 P2O565モル%、Na2O35モル%、Ag2O3重量%、ZnO5重
量%の溶解性ガラスの粉末(粒径15μ以下、銀の溶出速
度140mg/g/Hr、亜鉛の溶出速度190mg/g/Hr)を作
製し、その10重量%を帯電防止剤を含まない低密度ポリ
エチレン90重量%と混合した。これを最高温度200℃で
射出しマスターバッチとした。
このマスターバッチにつき実施例1と同様に銀と亜鉛の
イオンの溶出速度を測定したところ、銀は1日目が2.0
μg/cm2/day、3日目が1.3μg/cm2/day、5日目
が1.0μg/cm2/dayであり、亜鉛は1日目が2.7μg/
cm2/day、3日目が1.8μg/cm2/day、5日目が1.4μ
g/cm2/dayであった。
このマスターバッチ50重量%を低密度ポリエチレン45重
量%と吸水エラストマー5重量%とともに混合し、押
出、延伸して直径0.2mmの繊維を得、更にこれを編んで
布とした。この布3×3cmを普通ブイヨン寒天培地にの
せ、青黴の胞子懸濁液をスプレーし、25℃で4週間培養
した。その後青黴の発育阻止帯の長さを測定したとこ
ろ、2〜3cmのハローを得ることができた。
実施例5 SiO250モル%、B2O325モル%、Na2O25モル%のガラス組
成にAg2Oを0.5重量%含有させた溶解性ガラスの粉末
(粒径75μ以下、ガラスからの銀溶出速度0.03mg/g/
Hr)を作製し、その20重量%を基本樹脂組成であるポリ
プロピレン75重量%、カーボンブラック5重量%と混合
した。これを最高温度200℃で射出しマスターバッチと
した。
このマスターバッチにつき実施例1と同様に銀イオンの
溶出速度を測定したところ、1日目が29ng/cm2/day、
3日目が18ng/cm2/day、10日目が15ng/cm2/dayで
あった。
このマスターバッチ25重量%をポリプロピレン75重量%
と混合し、射出成形機で食器箱を成形した。この食器箱
に103個/mlの大腸菌入り普通寒天培地をスプレーし、3
7℃、24時間培養後に生菌数を測定したところ、10個/m
l以下であった。
(発明の効果) 以上に説明したように、本発明のマスターバッチは樹脂
原料と混合して使用することにより繊維製品や樹脂成形
品に優れた抗菌性を付与することができるものであり、
成形後に製品の表面に抗菌処理を施していた従来の方法
に比較して、はるかに簡便かつ低コストで抗菌性の付与
が可能なものである。よって本発明は従来の問題点を一
掃したものとして、業界に寄与するところは極めて大で
ある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銅、銀、亜鉛のうち1種以上の金属イオン
    を含有する粒径が100μ以下(但し0を含まない。)
    の溶解性ガラスの粉末を、基本樹脂組成中に65重量%
    以下(但し0を含まない。)の割合で混合したことを特
    徴とするマスターバッチ。
  2. 【請求項2】銀イオンの溶出量が1〜10000ng/cm2/d
    ay、銅又は亜鉛イオンの溶出量が0.01〜100ng/cm2
    dayであることを特徴とする請求項1に記載のマスタ
    ーバッチ。
JP2046538A 1990-02-27 1990-02-27 マスターバッチ Expired - Lifetime JPH0655836B2 (ja)

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JPH03247626A JPH03247626A (ja) 1991-11-05
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