JPH064718B2 - 合成樹脂練り込み用メタリツク顔料 - Google Patents
合成樹脂練り込み用メタリツク顔料Info
- Publication number
- JPH064718B2 JPH064718B2 JP60159596A JP15959685A JPH064718B2 JP H064718 B2 JPH064718 B2 JP H064718B2 JP 60159596 A JP60159596 A JP 60159596A JP 15959685 A JP15959685 A JP 15959685A JP H064718 B2 JPH064718 B2 JP H064718B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metallic pigment
- metal powder
- metallic
- synthetic resin
- particles
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- Paints Or Removers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 本発明は合成樹脂練り込み用メタリック顔料に係り、詳
しくは金属粉粒子を含有する合成樹脂を射出成形等に供
したとき、成形物にメタリック感を付与しうると同時に
成形物表面に発生しがちなウェルドラインを防止しうる
メタリック顔料に係る。
しくは金属粉粒子を含有する合成樹脂を射出成形等に供
したとき、成形物にメタリック感を付与しうると同時に
成形物表面に発生しがちなウェルドラインを防止しうる
メタリック顔料に係る。
ウェルドラインは合成樹脂を射出成形する際に多かれ少
なかれ発生する現象であり、これは金型内において溶融
樹脂が金型の流路にしたがって分岐して流れ再び合流し
て完全に融着する位置に発生する線状の欠陥である。
なかれ発生する現象であり、これは金型内において溶融
樹脂が金型の流路にしたがって分岐して流れ再び合流し
て完全に融着する位置に発生する線状の欠陥である。
特に、金属粉粒子を含有した合成樹脂は非含有合成樹脂
に比べて熱伝導率が高くなり、金型内を流動する溶融樹
脂の温度低下を来たす為、ウェルドラインの発生が顕著
になるものと考えられているが、詳細には解明されてお
らず、いまだにウェルドラインの発生を完全に防止する
手段は見い出されていない現状である。
に比べて熱伝導率が高くなり、金型内を流動する溶融樹
脂の温度低下を来たす為、ウェルドラインの発生が顕著
になるものと考えられているが、詳細には解明されてお
らず、いまだにウェルドラインの発生を完全に防止する
手段は見い出されていない現状である。
練り込み用の金属粉粒子としてはアトマイズドパウダー
等の市販のものが特に工夫することもなくそのまま用い
られており、特に金属感が必要とされる場合には、表面
光沢性が優れた塗料用のメタリック顔料を用いることが
ある。
等の市販のものが特に工夫することもなくそのまま用い
られており、特に金属感が必要とされる場合には、表面
光沢性が優れた塗料用のメタリック顔料を用いることが
ある。
塗料もしくはインキ用として用いられているメタリック
顔料は、表面光沢性に優れ且つ隠ぺい力が高い−水面拡
散被覆面積で表現すると2,000〜100,000cm2/g程度−
ものであり、粒径2〜200μm、厚み0.02〜2.0μmの鱗片
状金属粉粒子を有している。この内、比較的粒径の小さ
なフレークを選んで粘稠度の高い合成樹脂やゴムに練り
込んで成形する場合、樹脂押し出し機のシュア作用によ
りフレーク表面に亀裂が生じたりさらに微粉化されたり
して、濁った灰色感乃至黒色感を呈する成形物しか得ら
れない。逆に比較的粒径の大きなフレークを選んで練り
込んだ場合個々のフレークが目立ち過ぎてギラギラした
メタリック感を呈する成形物しか得られない。いずれの
場合もウェルドラインの発生防止は困難である。
顔料は、表面光沢性に優れ且つ隠ぺい力が高い−水面拡
散被覆面積で表現すると2,000〜100,000cm2/g程度−
ものであり、粒径2〜200μm、厚み0.02〜2.0μmの鱗片
状金属粉粒子を有している。この内、比較的粒径の小さ
なフレークを選んで粘稠度の高い合成樹脂やゴムに練り
込んで成形する場合、樹脂押し出し機のシュア作用によ
りフレーク表面に亀裂が生じたりさらに微粉化されたり
して、濁った灰色感乃至黒色感を呈する成形物しか得ら
れない。逆に比較的粒径の大きなフレークを選んで練り
込んだ場合個々のフレークが目立ち過ぎてギラギラした
メタリック感を呈する成形物しか得られない。いずれの
場合もウェルドラインの発生防止は困難である。
特公昭57-40181は平均粒径30μm以下で且つ平均形状比
1/25〜1のアルミニウム粒子を用いて良好なメタリック
感及び流れ模様や色むらが改善された成形物を得る技術
を開示しているが、10μm以下の微粒子を不可避的に含
有するためにウェルドラインの発生防止に十分なもので
はない。
1/25〜1のアルミニウム粒子を用いて良好なメタリック
感及び流れ模様や色むらが改善された成形物を得る技術
を開示しているが、10μm以下の微粒子を不可避的に含
有するためにウェルドラインの発生防止に十分なもので
はない。
本発明者は、ウェルドラインにおける金属粉粒子を顕微
鏡的に観察することによって以下の知見を見い出した。
即ち、ウェルドラインにおける金属粉粒子は正常部のそ
れに比較して、分布密度はやや低く且つ成形物表面に対
して垂直な方向に突き立った様に配向しているために、
外観上顕著な濃淡を呈するのであり、濃淡の度合いは粒
径が10μm以下である場合に顕著である。
鏡的に観察することによって以下の知見を見い出した。
即ち、ウェルドラインにおける金属粉粒子は正常部のそ
れに比較して、分布密度はやや低く且つ成形物表面に対
して垂直な方向に突き立った様に配向しているために、
外観上顕著な濃淡を呈するのであり、濃淡の度合いは粒
径が10μm以下である場合に顕著である。
従って、配向性はフレークの様に良好であってはなら
ない。、10μm以下の微粒子は排除する必要がある。
ない。、10μm以下の微粒子は排除する必要がある。
更に、本発明者は、ウェルドラインの発生が少ない樹脂
組成物を提供すべく金属粉粒子の形状及び粒径について
さらに検討を進めた結果、平滑な磨砕面を持つ肉厚の板
状金属粉粒子を含有するメタリック顔料を用いることに
よりウェルドラインの発生が殆んどない優れたメタリッ
ク感を有する。成形物が得られることを知見し、本発明
に至った。
組成物を提供すべく金属粉粒子の形状及び粒径について
さらに検討を進めた結果、平滑な磨砕面を持つ肉厚の板
状金属粉粒子を含有するメタリック顔料を用いることに
よりウェルドラインの発生が殆んどない優れたメタリッ
ク感を有する。成形物が得られることを知見し、本発明
に至った。
本発明の合成樹脂練り込み用メタリック顔料は、アトマ
イズド金属粉を粉砕してなり、平滑磨砕面をもつ厚肉の
板状金属粉粒子を含有しており、50%粒度中央値が40〜
80μmで、平均粒子厚みが5〜15μmで、表面光沢性に
優れている。
イズド金属粉を粉砕してなり、平滑磨砕面をもつ厚肉の
板状金属粉粒子を含有しており、50%粒度中央値が40〜
80μmで、平均粒子厚みが5〜15μmで、表面光沢性に
優れている。
本発明のメタリック顔料を構成する金属粉粒子は、平滑
な磨砕面を持つ厚肉の板状金属粉粒子を含有しているた
めの、ウェルドラインの発生防止に非常に効果があるば
かりでなく表面光沢性に優れている。
な磨砕面を持つ厚肉の板状金属粉粒子を含有しているた
めの、ウェルドラインの発生防止に非常に効果があるば
かりでなく表面光沢性に優れている。
この板状金属粉粒子は第1図の走査電子顕微鏡写真から
判る様に全く新規な粒子構造を有する粒子であって、相
対向する二つの平滑な磨砕面を持ち、走査電子顕微鏡観
察から約2〜10数μmの粒子厚みを有しているものと考
えられる。また粒子端部は、アトマイズド金属粉の表面
性状に近い性状を呈している。
判る様に全く新規な粒子構造を有する粒子であって、相
対向する二つの平滑な磨砕面を持ち、走査電子顕微鏡観
察から約2〜10数μmの粒子厚みを有しているものと考
えられる。また粒子端部は、アトマイズド金属粉の表面
性状に近い性状を呈している。
本発明のメタリック顔料は上記した特別の粒子構造を有
するため、溶融樹脂との摩擦抵抗がフレーク状粒子に比
べてやや大きくなり、配向性が良すぎるためにウェルド
ラインを生じ易くしていた従来のフレークの欠点を防止
できる。
するため、溶融樹脂との摩擦抵抗がフレーク状粒子に比
べてやや大きくなり、配向性が良すぎるためにウェルド
ラインを生じ易くしていた従来のフレークの欠点を防止
できる。
そして厚肉の板状金属粉粒子が持っている平滑な磨砕面
は非常に高い表面光沢性を有しているため、得られる成
形物は優れたメタリック感を呈する。
は非常に高い表面光沢性を有しているため、得られる成
形物は優れたメタリック感を呈する。
本発明のメタリック顔料は上記板状金属粉粒子からなる
のが理想であるが、そのほかに未粉砕の原料アトマイズ
ド金属粉を含んでいても差支えない。ただし。これらの
粒子は表面光沢性が殆んどないため全体の顔料に対して
50重量%程度以下にする方がよい。
のが理想であるが、そのほかに未粉砕の原料アトマイズ
ド金属粉を含んでいても差支えない。ただし。これらの
粒子は表面光沢性が殆んどないため全体の顔料に対して
50重量%程度以下にする方がよい。
表面光沢性の尺度としては60°−60鏡面反射率を用いる
ことができる。先ず、予めステアリン酸で処理した少量
のメタリック顔料を水面に移し、金属粉粒子を水面に隙
間なく浮かべJIS Z 8741の光沢度測定方法により60°−
60の鏡面反射率を測定する。この場合標準黒色板を反射
率93%に設定して行なうのが良い。本発明のメタリッ
ク顔料の60°−60鏡面反射率は少なくとも50%である。
驚くべきことに従来の極めて高光沢のフレーク状金属顔
料に匹敵する反射率を示すものも見い出された。
ことができる。先ず、予めステアリン酸で処理した少量
のメタリック顔料を水面に移し、金属粉粒子を水面に隙
間なく浮かべJIS Z 8741の光沢度測定方法により60°−
60の鏡面反射率を測定する。この場合標準黒色板を反射
率93%に設定して行なうのが良い。本発明のメタリッ
ク顔料の60°−60鏡面反射率は少なくとも50%である。
驚くべきことに従来の極めて高光沢のフレーク状金属顔
料に匹敵する反射率を示すものも見い出された。
また、本発明のメタリック顔料を構成する金属粉粒子
は、50%粒度中央値が40〜80μmで且つ平均粒子厚みが
5〜15μmである。
は、50%粒度中央値が40〜80μmで且つ平均粒子厚みが
5〜15μmである。
金属粉粒子の粒度はマイクロトラック法によって測定
し、50%粒度中央値で表示した。平均粒子厚みは金属分
1グラム当りの水面拡散被覆面積(WCA)を測定し、
次式平均厚み[μm]=4000[cm2・μ・g−1/(W
CA)[cm2・g−1]から計算される値を意味する。
し、50%粒度中央値で表示した。平均粒子厚みは金属分
1グラム当りの水面拡散被覆面積(WCA)を測定し、
次式平均厚み[μm]=4000[cm2・μ・g−1/(W
CA)[cm2・g−1]から計算される値を意味する。
この様な平均粒子厚みの求め方については、例えば、Al
uminum Paint and Powder,J.D.Edwards and R.I.Wray
著,第3版,Reinhold Publishing Corp,New York(195
5)出版,pages 16〜22に記載されている。
uminum Paint and Powder,J.D.Edwards and R.I.Wray
著,第3版,Reinhold Publishing Corp,New York(195
5)出版,pages 16〜22に記載されている。
本発明のメタリック顔料は、前述の通り特定の粒度と厚
みを有しているため、粒子自体の方向性が小さく、そし
て10μm以下の粒度を有する微粒子を実質上含有してい
ない特徴がある。その結果、前述の板状粒子の効果と相
俟って、粒子の配向がよく揃い、而も分布密度が一様に
なりウェルドラインの問題が実質上解消される。
みを有しているため、粒子自体の方向性が小さく、そし
て10μm以下の粒度を有する微粒子を実質上含有してい
ない特徴がある。その結果、前述の板状粒子の効果と相
俟って、粒子の配向がよく揃い、而も分布密度が一様に
なりウェルドラインの問題が実質上解消される。
本発明のメタリック顔料は、平均粒子厚みを50%粒度中
央値で除した値である平均形状比が0.07〜0.03、特に好
ましくは0.1〜0.25の範囲にある。平均形状比が0.07未
満では粒子の配向性が強すぎ、一方、0.3を超えると表
面光沢性が低下する傾向になる。
央値で除した値である平均形状比が0.07〜0.03、特に好
ましくは0.1〜0.25の範囲にある。平均形状比が0.07未
満では粒子の配向性が強すぎ、一方、0.3を超えると表
面光沢性が低下する傾向になる。
本発明のメタリック顔料は金属分100%のままで合成樹
脂に配合する事が最善であるが、次の様に少量の揮発分
を含有する組成物として配合しても差支えない。
脂に配合する事が最善であるが、次の様に少量の揮発分
を含有する組成物として配合しても差支えない。
金属微粒子 85〜95% 脂肪酸潤滑剤 0.1〜3% 揮発性炭化水素 14.9〜2% 脂肪酸潤滑剤としては、ステアリン酸,パルミチン酸,
オレイン酸,リノール酸,リノレイン酸等が使用でき
る。揮発性炭化水素としては、脂肪族炭化水素,芳香族
炭化水素のどちらも使用できる。
オレイン酸,リノール酸,リノレイン酸等が使用でき
る。揮発性炭化水素としては、脂肪族炭化水素,芳香族
炭化水素のどちらも使用できる。
前記特徴を有するメタリック顔料は、従来公知の方法、
例えば湿式ボールミル法,アトライター法,振動ボール
ミル法等の方法を用いて製造され得る。
例えば湿式ボールミル法,アトライター法,振動ボール
ミル法等の方法を用いて製造され得る。
原料となるアトマイズド金属粉は空気アトマイズドまた
は不活性ガスアトマイズド法によって得られる、粒径10
〜100μm程度の涙滴状または球状の金属粉がよい。
は不活性ガスアトマイズド法によって得られる、粒径10
〜100μm程度の涙滴状または球状の金属粉がよい。
潤滑剤(粉砕助剤)としては前述のオレイン酸等の高級
脂肪酸を用いることができる。しかし潤滑剤の種類が限
定する理由は認められず、高級脂肪酸の誘導体のいかな
るものも使用できると考えられる。
脂肪酸を用いることができる。しかし潤滑剤の種類が限
定する理由は認められず、高級脂肪酸の誘導体のいかな
るものも使用できると考えられる。
得られたメタリック顔料は金属分100重量部当り0.01〜
3.5重量部の潤滑剤を含有する。0.01重量部未満のもの
は潤滑性が不足しているため平滑な磨砕面が得られず、
3.5重量部を超えるものは合成樹脂との密着強度が弱く
成形物の表面から金属粉粒子が脱落する場合がある。
3.5重量部の潤滑剤を含有する。0.01重量部未満のもの
は潤滑性が不足しているため平滑な磨砕面が得られず、
3.5重量部を超えるものは合成樹脂との密着強度が弱く
成形物の表面から金属粉粒子が脱落する場合がある。
本発明のメタリック顔料を練り込む合成樹脂は特に限定
されないが、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリブテ
ン,メチルペンテン等のポリオレフイン樹脂,塩化ビニ
ル樹脂,ポリスチレン樹脂,AS樹脂,ABS樹脂,ア
クリル樹脂,メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂,
ポリアミド樹脂,ポリアミド−イミド樹脂,ポリエステ
ル樹脂,ポリアセタール樹脂,ポリスルホン樹脂,ポリ
ウレタン樹脂,ポリフエニレンオキサイド樹脂等の広範
囲の合成樹脂の単独又は混合物から選択される。
されないが、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリブテ
ン,メチルペンテン等のポリオレフイン樹脂,塩化ビニ
ル樹脂,ポリスチレン樹脂,AS樹脂,ABS樹脂,ア
クリル樹脂,メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂,
ポリアミド樹脂,ポリアミド−イミド樹脂,ポリエステ
ル樹脂,ポリアセタール樹脂,ポリスルホン樹脂,ポリ
ウレタン樹脂,ポリフエニレンオキサイド樹脂等の広範
囲の合成樹脂の単独又は混合物から選択される。
本発明のメタクリック顔料の合成樹脂に対する配合量
は、要求乃至所望される色調により種々変更可能である
が、一般に樹脂100重量部当り0.1〜30重量部の割合で配
合される。
は、要求乃至所望される色調により種々変更可能である
が、一般に樹脂100重量部当り0.1〜30重量部の割合で配
合される。
金属含有合成樹脂に他の添加剤例えば耐熱老化防止剤,
耐候剤,安定剤,分散剤,離型剤,耐電防止剤,顔料,
染料,可塑剤,耐衝撃改良剤等を添加併用してもよい。
耐候剤,安定剤,分散剤,離型剤,耐電防止剤,顔料,
染料,可塑剤,耐衝撃改良剤等を添加併用してもよい。
本発明のメタリック顔料を配合したペレット,タブレッ
ト又は粒状の合成樹脂組成物は次いで、通常の成形方法
例えば射出成形、カレンダー成形,ブロー成形等の方法
に従って成形されうるが、射出成形法を用いる場合に本
発明の合成樹脂用メタリック顔料の効果が最も顕著に認
められるので、精密機器,家電,光学機器,雑貨等に有
利に用いられうる。
ト又は粒状の合成樹脂組成物は次いで、通常の成形方法
例えば射出成形、カレンダー成形,ブロー成形等の方法
に従って成形されうるが、射出成形法を用いる場合に本
発明の合成樹脂用メタリック顔料の効果が最も顕著に認
められるので、精密機器,家電,光学機器,雑貨等に有
利に用いられうる。
本発明のメタリック顔料は、下記実施例においてその1
例としてアルミニウム顔料を例示しているが、アルミニ
ウム顔料に限定されるものではなく、金属粉が他の金属
例えばステンレス,ニッケル,ブロンズ,銅,亜鉛等の
金属粉顔料、あるいはアルミニウムと他の金属(ニッケ
ル,銅,ケイ素等)の合金等の合金粉であってもよい。
例としてアルミニウム顔料を例示しているが、アルミニ
ウム顔料に限定されるものではなく、金属粉が他の金属
例えばステンレス,ニッケル,ブロンズ,銅,亜鉛等の
金属粉顔料、あるいはアルミニウムと他の金属(ニッケ
ル,銅,ケイ素等)の合金等の合金粉であってもよい。
本発明の特定した厚みおよび粒径を有する金属粉粒子か
らなるメタリック顔料を使用することにより、ウェルド
ラインの発生が殆んどない優れた外観を有する成形物が
得られることは上記した通りであるが、さらに本発明で
は上記金属粉粒子に少量の揮発分を含有する顔料組成物
の形態をとっても差支えないことは前述したが、該組成
物に含まれる揮発性炭化水素が少量であるので二層分離
を起こす恐れもなく、また揮発性であるので成形物の仕
上り具合に支障を来たすこともない。
らなるメタリック顔料を使用することにより、ウェルド
ラインの発生が殆んどない優れた外観を有する成形物が
得られることは上記した通りであるが、さらに本発明で
は上記金属粉粒子に少量の揮発分を含有する顔料組成物
の形態をとっても差支えないことは前述したが、該組成
物に含まれる揮発性炭化水素が少量であるので二層分離
を起こす恐れもなく、また揮発性であるので成形物の仕
上り具合に支障を来たすこともない。
加えて、本発明のメタリック顔料は隠ぺい力が低い−W
CAで表すと1,000cm2/gにも満たない−ので、他の着色
顔料を添加した場合の添加効果を一層高め優れた色調の
成形物が得られる。
CAで表すと1,000cm2/gにも満たない−ので、他の着色
顔料を添加した場合の添加効果を一層高め優れた色調の
成形物が得られる。
以下、実施例を参照しながら本発明を説明する。
実施例 第1表に示す様に、50%粒度中央値,WCA,平均粒子
厚み,平均形状比,60°−60鏡面反射率がそれぞれ異な
るサンプルNO.1〜7のアルミニウム顔料(いずれも金
属分90%、オレイン酸金属分100部に対して0.2〜0.5
部、残部ミネラルスピリット)、サンプルNO.8,9の
アルミニウム顔料(いずれも金属分65%、オレイン酸金
属分100部に対して2.7部、残部ミネラルスピリット)及
び、サンプルNO.10のアトマイズドアルミニウム粉(金
属分100%)を、ABS樹脂100重量部に対して金属分換
算値で3重量部配合したペレットを用いて射出成形を行
ない、直径100mm,高さ20mmの皿状の蓋成形物を得た。
厚み,平均形状比,60°−60鏡面反射率がそれぞれ異な
るサンプルNO.1〜7のアルミニウム顔料(いずれも金
属分90%、オレイン酸金属分100部に対して0.2〜0.5
部、残部ミネラルスピリット)、サンプルNO.8,9の
アルミニウム顔料(いずれも金属分65%、オレイン酸金
属分100部に対して2.7部、残部ミネラルスピリット)及
び、サンプルNO.10のアトマイズドアルミニウム粉(金
属分100%)を、ABS樹脂100重量部に対して金属分換
算値で3重量部配合したペレットを用いて射出成形を行
ない、直径100mm,高さ20mmの皿状の蓋成形物を得た。
得られた成形物について、ウェルドラインの発生の有無
と外観(メタリック感)について評価した結果を第1表
に付記した。
と外観(メタリック感)について評価した結果を第1表
に付記した。
◎ 優良 ○ 良 △ 可 × 不可 第1表から、サンプルNO.1乃至NO.6(特にNO.3とNO.
4)、即ち本発明で特定した粒径及び厚みを有するアル
ミニウム顔料を使用した場合にのみウェルドラインの発
生が殆んどない優れた外観を有する成形物が得られるこ
とが明らかである。
4)、即ち本発明で特定した粒径及び厚みを有するアル
ミニウム顔料を使用した場合にのみウェルドラインの発
生が殆んどない優れた外観を有する成形物が得られるこ
とが明らかである。
これに対して、サンプルNO.7やサンプルNO.8,NO.9
等の従来のアルミニウム顔料はその点で劣っている。
等の従来のアルミニウム顔料はその点で劣っている。
第1(a)図及び第1(b)図は本発明サンプル(NO.3)の
粒子構造を示す写真(倍率は夫々300倍,1000倍)であ
り、第2図は比較サンプル(NO.8)の粒子構造を示す
写真(倍率1000倍)である。
粒子構造を示す写真(倍率は夫々300倍,1000倍)であ
り、第2図は比較サンプル(NO.8)の粒子構造を示す
写真(倍率1000倍)である。
Claims (7)
- 【請求項1】アトマイズド金属粉を粉砕してなり、平滑
磨砕面をもつ厚肉の板状金属粉粒子を含有しており、50
%粒度中央値が40〜80μmで、平均粒子厚みが5〜15μ
mである表面光沢性に優れた合成樹脂練り込み用メタリ
ック顔料。 - 【請求項2】少なくとも50%以上の60°−60鏡面反射率
を有する特許請求の範囲第1項に記載のメタリック顔
料。 - 【請求項3】平均粒子厚みを50%粒度中央値で除した値
である平均形状比が0.07〜0.3であることを特徴とす
る特許請求の範囲第1項又は第2項に記載のメタリック
顔料。 - 【請求項4】平滑な磨砕面を持つ厚肉の板状金属粉粒子
と未粉砕のアトマイズド金属粉粒子からなることを特徴
とする特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか1項
に記載のメタリック顔料。 - 【請求項5】アトマイズド金属粉が球状粉であることを
特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第4項のいずれか
1項に記載のメタリック顔料。 - 【請求項6】金属粉がアルミニウム粉である特許請求の
範囲第1項乃至第5項のいずれか1項に記載のメタリッ
ク顔料。 - 【請求項7】金属分100重量部当り0.10〜3.5重量部
の高級脂肪酸潤滑剤を含有する特許請求の範囲第1項乃
至第6項のいずれか1項に記載のメタリック顔料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60159596A JPH064718B2 (ja) | 1985-07-19 | 1985-07-19 | 合成樹脂練り込み用メタリツク顔料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60159596A JPH064718B2 (ja) | 1985-07-19 | 1985-07-19 | 合成樹脂練り込み用メタリツク顔料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6220574A JPS6220574A (ja) | 1987-01-29 |
JPH064718B2 true JPH064718B2 (ja) | 1994-01-19 |
Family
ID=15697154
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60159596A Expired - Lifetime JPH064718B2 (ja) | 1985-07-19 | 1985-07-19 | 合成樹脂練り込み用メタリツク顔料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH064718B2 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0620744B2 (ja) * | 1987-04-23 | 1994-03-23 | ダイワ精工株式会社 | 金属粉入り合成樹脂の製造方法 |
JP2562848B2 (ja) * | 1990-01-25 | 1996-12-11 | 三菱電機株式会社 | 金属粉成形体 |
JPH09208867A (ja) * | 1996-02-01 | 1997-08-12 | Toyo Alum Kk | 塗料組成物および塗膜形成方法 |
JP3540921B2 (ja) * | 1997-09-18 | 2004-07-07 | 豊田合成株式会社 | 樹脂成形品 |
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