JPH0645928U - コンベアチェーン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 荷の形態に応じて変更容易なコンベアチェー
ンを提供することを目的とする。 【構成】 チェーンコンベアの一部をなし回動自在に
連結された複数のリンクを有するコンベアチェーンであ
って、各リンクは連結のための下部（３）と荷の載置の
ための上部（１）とを備え、上部（１）が、荷支持部材
を取外し自在に取付けるための結合手段（５，６）を具
備しているものにおいて、結合手段は、上記上部（１）
の上面にて突出し上記荷支持部材とほぼ同じ範囲で横方
向に延びて形成され荷支持部材の横方向の位置を決める
手段をもつレール部と、上記レール部の一端にて荷支持
部材に当接する当接部（７）と、他端にて荷支持部材を
解除自在にロックするための可撓性を有する少なくとも
一つのロック部（５，６）とを備えている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はチェーンコンベアの一部をなすコンベアチェーンに関し、特にリンク の改善に関する。

【０００２】

【従来の技術】

チェーンコンベアは広く知られている。チェーンコンベアは軌道を形成する構 材システムを有し ていて、搬送されるべき荷を支持するコンベアチェーンが上 記軌道にて前進駆動される。コンベアチェーンは無端状となっていて、通常回動 自在なジョイントにより連結された多くのリンクを有している。

【０００３】 最近のチェーンコンベアにおけるコンベアチェーンは、縦方向、横方向そして 斜めの方向に延び、また種々の方向に曲がることもできる。軌道はしばしば二も しくはそれ以上設けられて、上方にもち上げられあるいは下方に降下される荷と 協働してあるいはこれを停止せしめるようになっている。軌道の上側には自由に 走行可能なローラが設けられていて、これによって荷が軌道に沿って搬送される 。かかる形式のコンベアチェーンはスウェーデン特許明細書７９０６１７４−３ そして８１０５７５８−０に開示されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した従来のチェーンコンベアにあっては、頻繁に異なる荷 を搬送せねばならないという問題が生ずる。コンベアチェーンは定まった荷支持 面を有しているために、当初搬送した荷と異なる形態の荷を搬送するには不都合 である。かかる場合には、チェーンコンベアそのものを完全に取り替える必要が あり、きわめて時間の要する作業となり、これは回避されるべきである。そこで 、荷の形態が頻繁に変わってもこれに容易に対処できるコンベアチェーンの開発 が永年望まれていた。

【０００５】 本考案はかかる要請に応えることのできるコンベアチェーンを提供することを 目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば、上記目的は、チェーンコンベアの一部をなし回動自在に連結 された複数のリンクを有するコンベアチェーンであって、各リンクは連結のため の下部と荷の載置のための上部とを備え、上部が荷支持部材を取外し自在に取付 けるための結合手段を具備しているものにおいて、結合手段は、上記上部の上面 にて突出し上記荷支持部材とほぼ同じ範囲で横方向に延びて形成され荷支持部材 の横方向の位置を決める手段をもつレール部と、上記レール部の一端にて荷支持 部材に当接する当接部と、他端にて荷支持部材を解除自在にロックするための可 撓性を有する少なくとも一つのロック部とを備えていることにより達成される。

【０００７】 また、本考案では上記の構成において、次のような好ましい形態をとることが できる。

【０００８】 先ず、結合手段のロック部を、荷支持部材の取付時に、スナップ結合で位置を ロックする弾性肩部を有していることとするのがよい。

【０００９】 また、結合手段のレール部は、荷支持部材の取付部が差し込まれる入口部に弾 性をもつフック部を備え、該フック部にてスナップ結合によって荷支持部材の位 置をロック可能となっているようにもできる。

【００１０】 さらには、結合手段は、上部と一体に形成されていることとできる。

【００１１】

【作用】

以上のような本考案において、荷の形態に対応した荷支持部材を適宜選択して 、上記コンベアチェーンの上部に設けられた結合手段に取付ける。また荷の形態 が変わったときには、上記荷支持部材を取り外し、上記新らたな荷に適した荷支 持部材を結合手段にて取付ける。

【００１２】

【実施例】

以下、添付図面にもとづいて、本考案の実施例を説明する。

【００１３】 図１ないし図３は第一実施例のチェーンリンクを示し、図１は平面図、図２は 正面断面図、図３は左側面図である。

【００１４】 図において、チェーンリンクは荷の載置のための上部１が板状に形成されてい る。該上部１は下部によって支えられるようになっている。該下部はリンクヘッ ド２と貫通孔が形成された二つのクレビス部３とを有している。板状の上部１の 上面には、横方向に延びる二本のレール部４が形成されている。該レール部４は 上部１と下部２及び３と一体的に形成されている。荷支持部材は図１及び図２に おいて、左方から上記レール部４に横方向に差し込まれるようになっている。該 レール部４の差し込み用の入口部には、図２にもよくみられるように、二本のレ ール部４，４の間に設けられた可撓アーム６に肩部５が形成されている。図１に おいて右手には、上部１に荷支持部材が差し込まれた際に、該荷支持部材が右方 に外れ出てしまわないようにストッパ板７が設けられている。勿論、該ストッパ 板を肩部に代えて、荷支持部材をいづれの側からも差し込めるようにすることが できる。

【００１５】 図３においてみられるように、レール部４のシャンクが外方に突出している。 勿論、本考案では内方に突出するようにすることも可能である。その場合、荷支 持部材もこれに対応する形状となる。

【００１６】 図４は図１のチェーンリンクの変形例を示している。図からも判るように、肩 部をもつ可撓アームは設けられておらず、それに代えレール部４の端部が弾性を 有している。そしてレール部４の端部には、荷支持部材が正規位置にまで差し込 まれた際に、該荷支持部材をロックするために弾性を有して該荷支持部材と係止 し合うフック部８が設けられている。荷支持部材が一つの定まった向きでのみ差 し込まれるようには、二つのレール部４，４がそれぞれ少し異なった形態として おくのも一策である。

【００１７】 図５には、荷支持部材の一例が示されている。該荷支持部材は強度のある板状 の支持部９を有している。該支持部９はＵ字状断面をなし内方に屈曲形成された 縁部１０を有している。かくして、かかる荷支持部材はレール部４，４に差し込 まれてレール部に組込まれる。支持部９の上には、比較的軟らかい長いブレード 部材１１、好ましくはゴムあるいはプラスチック材から成るものが設けられてい る。該ブレード部材は支持部と共に押し出し成形されることも、また支持部と別 部材として形成されて接着あるいは嵌め込みによって一体とすることもできる。 図示の例では、上記ブレード部材は、コンベア軌道のブレードと協働して、搬送 される荷を衝撃なく停止させる役を担うものである。

【００１８】 図５に示されるブレード部材１１に加え、傷つきやすい荷のために、例えば、 フェルトや布地のようなものから成る他のものを取付けることもできる。その場 合、支持部９は、アルミニウムもしくは同類のもので作るのが好ましく、そして その上面に布地が接着される。あるいは、支持部９はプラスチック材から作って もよい。

【００１９】 図６には、図５の荷支持部材が取付けられたチェーンリンクが示されている。 図からも判るように、上記荷支持部材は、チェーンリンクに速やかにかつ簡単に 組込まれ、また、特に何ら特段の操作をすることなく取り外すこともできる。

【００２０】 なお、本考案は実用新案登録請求の範囲内において、種々変形可能である。

【００２１】

【考案の効果】

本考案のコンベアチェーンによれば、異なる形態の荷のためのそれぞれの荷支 持部材のいづれにも容易に対応できる。ある種の荷から他種の荷へと搬送対象を 変更する際、荷支持部材は簡単に取り換えられる。また、チェーンコンベアの部 品の在庫管理も簡単化される。コンベアチェーン自体も標準化され一種のもので よくなり、荷支持部材のみが荷の形態に対応する異種のものを容易すればよいこ ととなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例としてのチェーンリンクの
平面図である。

【図２】 図１のものの正面断面図である。

【図３】 図３は図１のものの左側面図である。

【図４】 他の実施例のチェーンリンクの平面図であ
る。

【図５】 図１のチェーンリンクに取付けられる荷支持
部材の断面図である。

【図６】 図５の荷支持部材を図１〜図３のチェーンリ
ンクに取付けた状態の斜視図である。

【符号の説明】

１ 上部 ２，３ 下部 ４，５，６，８ 結合手段 ５ 肩部 ８ フック部 ９ 荷支持部材 １０ 取付部

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 チェーンコンベアの一部をなし回動自在
   に連結された複数のリンクを有するコンベアチェーンで
   あって、各リンクは連結のための下部（２，３）と荷の
   載置のための上部（１）とを備え、上部（１）が、荷支
   持部材（９）を取外し自在に取付けるための結合手段
   （４，５，６，８）を具備しているものにおいて、結合
   手段は、上記上部（１）の上面にて突出し上記荷支持部
   材（９）とほぼ同じ範囲で横方向に延びて形成され荷支
   持部材の横方向の位置を決める手段をもつレール部
   （４）と、上記レール部（４）の一端にて荷支持部材
   （９）に当接する当接部（７）と、他端にて荷支持部材
   を解除自在にロックするための可撓性を有する少なくと
   も一つのロック部（５，６）とを備えていることを特徴
   とするコンベアチェーン。
2. 【請求項２】 結合手段は、取り付けられる荷支持部材
   （９）に対し、スナップ結合で位置をロックする弾性肩
   部（５）を有していることとする請求項１に記載のコン
   ベアチェーン。
3. 【請求項３】 結合手段のレール部（４）は、荷支持部
   材（９）の取付部（１０）が差し込まれる入口部に弾性
   をもつフック部（８）を備え、該フック部（８）にてス
   ナップ結合によって荷支持部材（９）の位置をロック可
   能となっていることとする請求項１に記載のコンベアチ
   ェーン。
4. 【請求項４】 結合手段（４，５，６，８）は、上部
   （１）と一体に形成されていることとする請求項１ない
   し請求項３のうちの一つに記載のコンベアチェーン。