JPH0639992A - オフセット印刷装置 - Google Patents
オフセット印刷装置Info
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- JPH0639992A JPH0639992A JP4195517A JP19551792A JPH0639992A JP H0639992 A JPH0639992 A JP H0639992A JP 4195517 A JP4195517 A JP 4195517A JP 19551792 A JP19551792 A JP 19551792A JP H0639992 A JPH0639992 A JP H0639992A
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- ink
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- printing
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- Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】量産性、印刷安定性を向上し、高精度で仕上が
りに優れた鮮明な印刷を効率良く行うオフセット印刷装
置を提供する。 【構成】各々所望の回転角速度で回転すると共に、互い
に接触・非接触可能な機能を有する原版ロール20及び
オフセットロール21を備え、原版ロール20及びオフ
セットロール21に、前記回転角速度を独立して制御す
る回転駆動制御装置50を接続し、原版ロール20とオ
フセットロール21の少なくとも一方に、前記接触・非
接触状態を制御する接触制御装置60を接続し、原版ロ
ール上に供給するインキの粘度を一定に保持可能な機能
を有するインキ供給装置40を設置した。
りに優れた鮮明な印刷を効率良く行うオフセット印刷装
置を提供する。 【構成】各々所望の回転角速度で回転すると共に、互い
に接触・非接触可能な機能を有する原版ロール20及び
オフセットロール21を備え、原版ロール20及びオフ
セットロール21に、前記回転角速度を独立して制御す
る回転駆動制御装置50を接続し、原版ロール20とオ
フセットロール21の少なくとも一方に、前記接触・非
接触状態を制御する接触制御装置60を接続し、原版ロ
ール上に供給するインキの粘度を一定に保持可能な機能
を有するインキ供給装置40を設置した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オフセット印刷装置に
係り、特に、量産性、印刷安定性を向上し、高精度で仕
上がりに優れた鮮明な印刷を効率良く行うオフセット印
刷装置に関する。
係り、特に、量産性、印刷安定性を向上し、高精度で仕
上がりに優れた鮮明な印刷を効率良く行うオフセット印
刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙、フィルム、布、金属などの被
印刷物に印刷を行う方法としては、所望のパターン画像
が形成された印刷原版の画像部に付けたインキを、直接
被印刷物に転写するじか刷り法(じか刷り印刷)と、前
記印刷原版の画像部に付着したインキを、一旦オフセッ
トロールに転写し、このオフセットロールを第2次の印
刷原版として、当該オフセットロールに転写されたイン
キを被印刷物に転写するオフセット法(オフセット印
刷)がある。
印刷物に印刷を行う方法としては、所望のパターン画像
が形成された印刷原版の画像部に付けたインキを、直接
被印刷物に転写するじか刷り法(じか刷り印刷)と、前
記印刷原版の画像部に付着したインキを、一旦オフセッ
トロールに転写し、このオフセットロールを第2次の印
刷原版として、当該オフセットロールに転写されたイン
キを被印刷物に転写するオフセット法(オフセット印
刷)がある。
【0003】前記オフセット法で使用するオフセットロ
ールは、通常、金属性の円筒にゴムブランケットのよう
な弾性樹脂シートを巻き付けた構造を有している。従っ
て、オフセット法では、弾性樹脂面を介して、印刷原版
の画像部に付けたインキを被印刷物に転写するため、当
該印刷原版に対しても、被印刷物に対しても、じか刷り
法を行う場合に比べて、より小さい印圧で済み、良好な
耐刷力が得られる。このため、オフセット法は、平版印
刷、凸版印刷、凹版印刷など、多種の印刷方法に亘って
広く利用されている。
ールは、通常、金属性の円筒にゴムブランケットのよう
な弾性樹脂シートを巻き付けた構造を有している。従っ
て、オフセット法では、弾性樹脂面を介して、印刷原版
の画像部に付けたインキを被印刷物に転写するため、当
該印刷原版に対しても、被印刷物に対しても、じか刷り
法を行う場合に比べて、より小さい印圧で済み、良好な
耐刷力が得られる。このため、オフセット法は、平版印
刷、凸版印刷、凹版印刷など、多種の印刷方法に亘って
広く利用されている。
【0004】前記オフセット法により印刷を行うオフセ
ット印刷装置は、例えば、グラビア(凹版)オフセット
印刷装置の場合、通常、図5に示すように、円筒の外周
面が画像部9及び非画像部7からなる印刷原版2となっ
た原版ロール20に、円筒にゴムブランケットを巻き付
けたオフセットロール21を、前記原版ロール20と接
触させて設置した構造を有している。そして、前記原版
ロール20は、任意の回転数で回転し、前記オフセット
ロール21は、当該原版ロール20と接触して回転する
ように設計されている。また、前記原版ロール20に
は、インキ槽5内のインキ6を当該原版ロール20に塗
布するピックアップロール4が当接されている。さら
に、前記グラビアオフセット印刷装置は、前記原版ロー
ル20に塗布されたインキ6をかき落とすドクターブレ
ード8を備えている。
ット印刷装置は、例えば、グラビア(凹版)オフセット
印刷装置の場合、通常、図5に示すように、円筒の外周
面が画像部9及び非画像部7からなる印刷原版2となっ
た原版ロール20に、円筒にゴムブランケットを巻き付
けたオフセットロール21を、前記原版ロール20と接
触させて設置した構造を有している。そして、前記原版
ロール20は、任意の回転数で回転し、前記オフセット
ロール21は、当該原版ロール20と接触して回転する
ように設計されている。また、前記原版ロール20に
は、インキ槽5内のインキ6を当該原版ロール20に塗
布するピックアップロール4が当接されている。さら
に、前記グラビアオフセット印刷装置は、前記原版ロー
ル20に塗布されたインキ6をかき落とすドクターブレ
ード8を備えている。
【0005】このグラビアオフセット印刷装置を使用し
て、例えば、円筒形の被印刷物22に所望の画像を転写
する工程を簡単に述べると、先ず、ピックアップロール
4、原版ロール20及びオフセットロール21を、図5
に示す矢印の方向に回転させる。この時、前記ピックア
ップロール4は、前記原版ロール21と反対方向に回転
し、前記インキ槽5内で、その外周面にインキ6が付着
される。
て、例えば、円筒形の被印刷物22に所望の画像を転写
する工程を簡単に述べると、先ず、ピックアップロール
4、原版ロール20及びオフセットロール21を、図5
に示す矢印の方向に回転させる。この時、前記ピックア
ップロール4は、前記原版ロール21と反対方向に回転
し、前記インキ槽5内で、その外周面にインキ6が付着
される。
【0006】次に、ピックアップロール4の外周面に付
着したインキ6は、原版ロール20と接触し、当該原版
ロール20の印刷原版2に塗布される。次いで、この印
刷原版2の非画像部7に塗布されたインキ6は、ドクタ
ーブレード8でかき落とされて除去され、当該インキ6
は、印刷原版2の画像部9のみに残留する。次に、前記
画像部9に残留したインキ6が、前記原版ロール20と
反対方向に回転するオフセットロール21と接触し、当
該オフセットロール21上に転写される。次いで、オフ
セットロール21に転写されたインキ36が、当該オフ
セットロール21と接触して回転する被印刷物22に転
写される。なお、平面状の被印刷物に所望の画像を転写
する場合も同様に行われている。また、この工程は、例
えば、印刷原版2が平版方式である原版ロール20や印
刷原版2が凸版方式である原版ロール20などについて
も、同様に行われている。
着したインキ6は、原版ロール20と接触し、当該原版
ロール20の印刷原版2に塗布される。次いで、この印
刷原版2の非画像部7に塗布されたインキ6は、ドクタ
ーブレード8でかき落とされて除去され、当該インキ6
は、印刷原版2の画像部9のみに残留する。次に、前記
画像部9に残留したインキ6が、前記原版ロール20と
反対方向に回転するオフセットロール21と接触し、当
該オフセットロール21上に転写される。次いで、オフ
セットロール21に転写されたインキ36が、当該オフ
セットロール21と接触して回転する被印刷物22に転
写される。なお、平面状の被印刷物に所望の画像を転写
する場合も同様に行われている。また、この工程は、例
えば、印刷原版2が平版方式である原版ロール20や印
刷原版2が凸版方式である原版ロール20などについて
も、同様に行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のグラビアオフセット印刷装置は、原版ロール20と
オフセットロール21とが、常に接触した状態となって
おり、前記原版ロール20とオフセットロール21を一
つのモータで回転駆動している。従って、印刷時の各工
程における様々な状況やインキの粘度変化等に応じて、
前記原版ロール20の回転角速度とオフセットロール2
1の回転角速度が最適な値となるように、当該原版ロー
ル20とオフセットロール21を、各々独立して制御す
ることができないという問題があった。このため、被印
刷物22に転写すべき画像のパターンが欠けたり、ピン
ホールの発生、インキ膜の接着強度が低下するなど、印
刷不良が発生し易いという問題があった。
来のグラビアオフセット印刷装置は、原版ロール20と
オフセットロール21とが、常に接触した状態となって
おり、前記原版ロール20とオフセットロール21を一
つのモータで回転駆動している。従って、印刷時の各工
程における様々な状況やインキの粘度変化等に応じて、
前記原版ロール20の回転角速度とオフセットロール2
1の回転角速度が最適な値となるように、当該原版ロー
ル20とオフセットロール21を、各々独立して制御す
ることができないという問題があった。このため、被印
刷物22に転写すべき画像のパターンが欠けたり、ピン
ホールの発生、インキ膜の接着強度が低下するなど、印
刷不良が発生し易いという問題があった。
【0008】さらに、前記原版ロール20とオフセット
ロール21は、常に一定の圧力で接触した状態となって
いるため、グラビアオフセット印刷装置を比較的長い期
間停止しておくと、オフセットロール21の表面に巻き
付けたゴムブランケットが変形したり、変質し易いとい
う問題があった。そこで、このゴムブランケットの変
形、変質を防止するために、前記グラビアオフセット印
刷装置を比較的長い期間停止しておく際には、前記オフ
セットロール21を所定位置から外し、運転時に再び所
定位置にセットする方法をとっているが、この方法は、
作業の準備に手間がかかり、作業性を著しく低下させる
という問題があった。
ロール21は、常に一定の圧力で接触した状態となって
いるため、グラビアオフセット印刷装置を比較的長い期
間停止しておくと、オフセットロール21の表面に巻き
付けたゴムブランケットが変形したり、変質し易いとい
う問題があった。そこで、このゴムブランケットの変
形、変質を防止するために、前記グラビアオフセット印
刷装置を比較的長い期間停止しておく際には、前記オフ
セットロール21を所定位置から外し、運転時に再び所
定位置にセットする方法をとっているが、この方法は、
作業の準備に手間がかかり、作業性を著しく低下させる
という問題があった。
【0009】また、前記インキ6は、インキ槽5内、ピ
ックアップロール4の表面、原版ロール20の表面及び
オフセットロール21の表面などで、常に大気と接触し
た状態となっている。従って、前記インキ6に含有され
ている溶剤が、各工程が行われている間に徐々に蒸発
し、当該インキ6の粘度が徐々に増加してしまう。この
ため、前記インキ6の転写条件が、当該インキ6の粘度
に応じて変化し、被印刷物22における印刷再現性が低
下する等の印刷不良が発生するという問題があった。
ックアップロール4の表面、原版ロール20の表面及び
オフセットロール21の表面などで、常に大気と接触し
た状態となっている。従って、前記インキ6に含有され
ている溶剤が、各工程が行われている間に徐々に蒸発
し、当該インキ6の粘度が徐々に増加してしまう。この
ため、前記インキ6の転写条件が、当該インキ6の粘度
に応じて変化し、被印刷物22における印刷再現性が低
下する等の印刷不良が発生するという問題があった。
【0010】本発明は、このような問題を解決すること
を課題とするものであり、量産性、印刷安定性を向上
し、高精度で仕上がりに優れた鮮明な印刷を効率良く行
うオフセット印刷装置を提供することを目的とする。
を課題とするものであり、量産性、印刷安定性を向上
し、高精度で仕上がりに優れた鮮明な印刷を効率良く行
うオフセット印刷装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、原版ロールと、当該原版ロールに接触し
て回転するオフセットロールと、を備えたオフセット印
刷装置において、前記原版ロール及びオフセットロール
は、各々所望の回転角速度で回転させる回転駆動装置
と、前記原版ロールとオフセットロールの少なくとも一
方に、前記接触・非接触状態を制御する接触制御装置と
を接続し、前記原版ロール上に供給するインキの粘度を
一定に保持可能なインキ供給装置を設置したことを特徴
とするオフセット印刷装置を提供するものである。
め、本発明は、原版ロールと、当該原版ロールに接触し
て回転するオフセットロールと、を備えたオフセット印
刷装置において、前記原版ロール及びオフセットロール
は、各々所望の回転角速度で回転させる回転駆動装置
と、前記原版ロールとオフセットロールの少なくとも一
方に、前記接触・非接触状態を制御する接触制御装置と
を接続し、前記原版ロール上に供給するインキの粘度を
一定に保持可能なインキ供給装置を設置したことを特徴
とするオフセット印刷装置を提供するものである。
【0012】
【作用】本発明に係るオフセット印刷装置の原版ロール
及びオフセットロールは、それぞれ所望の回転角速度で
回転すると共に、前記回転角速度を独立して制御する回
転駆動制御装置が接続されている。従って、前記原版ロ
ール及びオフセットロールを、印刷時の各工程における
様々な状況に応じて最適な回転角速度となるように独立
して制御することができる。このため、安定性に優れた
転写を高精度で効率良く行うことができる。
及びオフセットロールは、それぞれ所望の回転角速度で
回転すると共に、前記回転角速度を独立して制御する回
転駆動制御装置が接続されている。従って、前記原版ロ
ール及びオフセットロールを、印刷時の各工程における
様々な状況に応じて最適な回転角速度となるように独立
して制御することができる。このため、安定性に優れた
転写を高精度で効率良く行うことができる。
【0013】即ち、オフセット印刷では、原版ロール表
面の印刷原版の画像部に付着されたインキが、オフセッ
トロールを介して被印刷物へ転写される。このため、前
記インキが被印刷物に転写される間に、当該インキに含
有している溶剤が、オフセットロール表面を構成してい
る弾性樹脂内に浸透する。従って、前記弾性樹脂は、前
記溶剤の浸透により膨潤し、オフセットロールの表面特
性を変化させ、転写精度を低下させる。
面の印刷原版の画像部に付着されたインキが、オフセッ
トロールを介して被印刷物へ転写される。このため、前
記インキが被印刷物に転写される間に、当該インキに含
有している溶剤が、オフセットロール表面を構成してい
る弾性樹脂内に浸透する。従って、前記弾性樹脂は、前
記溶剤の浸透により膨潤し、オフセットロールの表面特
性を変化させ、転写精度を低下させる。
【0014】ここで、この転写精度の低下を防止するに
は、次サイクルまでに前記溶剤を蒸発させる必要がある
が、次サイクルまでに当該溶剤を完全に蒸発させること
は時間的に困難である。そこで、サイクル時間を長くし
て前記溶剤を完全に蒸発させると生産性が低下してしま
う。本発明では、前記原版ロールの回転角速度と、オフ
セットロールの回転角速度を独立して制御することがで
きるため、当該オフセットロールへのインキ転写位置
を、サイクル毎に順次ずらすことができる。このため、
サイクル時間を長くすることなく、前記溶剤が充分に蒸
発する時間を得ることができる。従って、安定性に優れ
た転写を高精度で効率良く行うことができる。
は、次サイクルまでに前記溶剤を蒸発させる必要がある
が、次サイクルまでに当該溶剤を完全に蒸発させること
は時間的に困難である。そこで、サイクル時間を長くし
て前記溶剤を完全に蒸発させると生産性が低下してしま
う。本発明では、前記原版ロールの回転角速度と、オフ
セットロールの回転角速度を独立して制御することがで
きるため、当該オフセットロールへのインキ転写位置
を、サイクル毎に順次ずらすことができる。このため、
サイクル時間を長くすることなく、前記溶剤が充分に蒸
発する時間を得ることができる。従って、安定性に優れ
た転写を高精度で効率良く行うことができる。
【0015】さらに、本発明に係るオフセット印刷装置
の原版ロール及びオフセットロールは、互いに接触・非
接触可能な機能を有すると共に、当該原版ロールとオフ
セットロールの少なくとも一方に、前記接触・非接触状
態を制御する接触制御装置が接続されている。従って、
インキの転写を行わない際には、前記原版ロール及びオ
フセットロールを非接触状態にすることができる。この
ため、前記オフセット印刷装置を、比較的長い期間停止
しておいても、前記オフセットロールが変形したり、変
質することがなく、常に安定性に優れた転写を高精度で
行うことができる。
の原版ロール及びオフセットロールは、互いに接触・非
接触可能な機能を有すると共に、当該原版ロールとオフ
セットロールの少なくとも一方に、前記接触・非接触状
態を制御する接触制御装置が接続されている。従って、
インキの転写を行わない際には、前記原版ロール及びオ
フセットロールを非接触状態にすることができる。この
ため、前記オフセット印刷装置を、比較的長い期間停止
しておいても、前記オフセットロールが変形したり、変
質することがなく、常に安定性に優れた転写を高精度で
行うことができる。
【0016】またさらに、本発明に係るオフセット印刷
装置は、原版ロール上に供給するインキの粘度を一定に
保持可能な機能を有するインキ供給装置を備えているた
め、前記インキは、初期に設定した条件を常に維持する
ことができる。従って、前記インキの転写条件を、常に
一定に保持することができ、被印刷物における印刷再現
性を向上することができる。
装置は、原版ロール上に供給するインキの粘度を一定に
保持可能な機能を有するインキ供給装置を備えているた
め、前記インキは、初期に設定した条件を常に維持する
ことができる。従って、前記インキの転写条件を、常に
一定に保持することができ、被印刷物における印刷再現
性を向上することができる。
【0017】また、前記インキ供給装置に、インキの供
給量を制御する装置や、印刷原版の画像部のみに、所望
量のインキを供給する装置を付加することで、さらに安
定性に優れた転写を高精度で効率良く行うことができ
る。
給量を制御する装置や、印刷原版の画像部のみに、所望
量のインキを供給する装置を付加することで、さらに安
定性に優れた転写を高精度で効率良く行うことができ
る。
【0018】
【実施例】次に、本発明に係るオフセット印刷装置の一
実施例として、グラビアオフセット印刷装置について、
図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例に
係るグラビアオフセット印刷装置の構成図、図2は、図
1に示すグラビアオフセット印刷装置に設置されたイン
キ供給装置の構成図、図3ないし図8は、図1に示すグ
ラビアオフセット印刷装置の各ロール部分の拡大構成図
である。
実施例として、グラビアオフセット印刷装置について、
図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例に
係るグラビアオフセット印刷装置の構成図、図2は、図
1に示すグラビアオフセット印刷装置に設置されたイン
キ供給装置の構成図、図3ないし図8は、図1に示すグ
ラビアオフセット印刷装置の各ロール部分の拡大構成図
である。
【0019】図1ないし図8に示すように、本実施例に
係るグラビアオフセット印刷装置1は、支持台16上に
固定された原版ロール支持体12上に設置された原版ロ
ール20と、前記原版ロール20と垂直に交わると共
に、支持台16上に固定された2本のリニアガイド15
上に載置され、当該リニアガイド15上を移動可能なオ
フセットロール支持体11上に、前記原版ロール20と
平行に設置されたオフセットロール21と、前記原版ロ
ール20を挟んでオフセットロール21と対向する位置
に設置され、当該原版ロール20上にインキ6を供給す
るインキ供給装置40と、を備えている。
係るグラビアオフセット印刷装置1は、支持台16上に
固定された原版ロール支持体12上に設置された原版ロ
ール20と、前記原版ロール20と垂直に交わると共
に、支持台16上に固定された2本のリニアガイド15
上に載置され、当該リニアガイド15上を移動可能なオ
フセットロール支持体11上に、前記原版ロール20と
平行に設置されたオフセットロール21と、前記原版ロ
ール20を挟んでオフセットロール21と対向する位置
に設置され、当該原版ロール20上にインキ6を供給す
るインキ供給装置40と、を備えている。
【0020】前記原版ロール20は、金属性の円筒から
なり、その表面が画像部9及び非画像部7からなるグラ
ビア印刷原版2となっている。なお、本実施例では、後
述の被印刷物22は、原版ロール20に比べて、径が小
さいため、該原版ロール20の外周面のうちも一部(図
3に示す弧A→B→C)しか実際の印刷には使用してい
ない。この原版ロール20には、当該原版ロール20を
任意の回転角速度で駆動する回転駆動源18が接続され
ている。この回転駆動源18としては、例えば、パルス
モータやサーボモータ等が用いられる。
なり、その表面が画像部9及び非画像部7からなるグラ
ビア印刷原版2となっている。なお、本実施例では、後
述の被印刷物22は、原版ロール20に比べて、径が小
さいため、該原版ロール20の外周面のうちも一部(図
3に示す弧A→B→C)しか実際の印刷には使用してい
ない。この原版ロール20には、当該原版ロール20を
任意の回転角速度で駆動する回転駆動源18が接続され
ている。この回転駆動源18としては、例えば、パルス
モータやサーボモータ等が用いられる。
【0021】さらに、前記原版ロール20には、後に説
明するが、特に、図3ないし図8に示すように、原版ロ
ール20上にインキ6を供給するインキ供給口装置40
のインキ供給口24が近接されている。また、インキ供
給口24の近辺には、前記原版ロール20上に供給され
たインキ6を一定にならす、インキならしブレード17
が設置されている。さらにまた、前記原版ロール20に
は、前記非画像部7に塗布されたインキ6を、かき落と
して除去するドクターブレード8が当接されている。
明するが、特に、図3ないし図8に示すように、原版ロ
ール20上にインキ6を供給するインキ供給口装置40
のインキ供給口24が近接されている。また、インキ供
給口24の近辺には、前記原版ロール20上に供給され
たインキ6を一定にならす、インキならしブレード17
が設置されている。さらにまた、前記原版ロール20に
は、前記非画像部7に塗布されたインキ6を、かき落と
して除去するドクターブレード8が当接されている。
【0022】前記回転駆動源18には、当該原版ロール
20の回転角速度を状況に応じて制御する回転駆動制御
装置50が接続されている。尚、この回転駆動制御装置
50は、後に説明するオフセットロール21の回転角速
度の制御も行い、当該原版ロール20の回転角速度の制
御とオフセットロール21の回転角速度の制御は、各々
独立して行われる。
20の回転角速度を状況に応じて制御する回転駆動制御
装置50が接続されている。尚、この回転駆動制御装置
50は、後に説明するオフセットロール21の回転角速
度の制御も行い、当該原版ロール20の回転角速度の制
御とオフセットロール21の回転角速度の制御は、各々
独立して行われる。
【0023】前記オフセットロール21は、金属性の円
筒に、弾性樹脂として、シリコンゴムを使用したゴムブ
ランケットが巻き付けられた構造を有している。このオ
フセットロール21には、当該オフセットロール21を
任意の回転角速度で駆動する回転駆動源19が接続され
ている。そして、この回転駆動源19には、当該オフセ
ットロール21の回転角速度を状況に応じて制御する回
転駆動制御装置50が接続されている。
筒に、弾性樹脂として、シリコンゴムを使用したゴムブ
ランケットが巻き付けられた構造を有している。このオ
フセットロール21には、当該オフセットロール21を
任意の回転角速度で駆動する回転駆動源19が接続され
ている。そして、この回転駆動源19には、当該オフセ
ットロール21の回転角速度を状況に応じて制御する回
転駆動制御装置50が接続されている。
【0024】前記オフセットロール21を支持している
オフセット支持体11には、エアシリンダ25が設置さ
れており、このエアシリンダ25の駆動により当該オフ
セット支持体11がリニアガイド15上を移動する(粗
動)。そして、この移動により前記オフセットロール2
1は、前記原版ロール20と接触・非接触状態となる。
オフセット支持体11には、エアシリンダ25が設置さ
れており、このエアシリンダ25の駆動により当該オフ
セット支持体11がリニアガイド15上を移動する(粗
動)。そして、この移動により前記オフセットロール2
1は、前記原版ロール20と接触・非接触状態となる。
【0025】即ち、被印刷物22にインキ6の転写を行
う際には、前記原版ロール20とオフセットロール21
とを接触させ、前記インキ6の転写を行わない際には、
当該原版ロール20とオフセットロール21とを離す
(非接触状態とする)ことが可能となっている。ここ
で、前記エアシリンダ25には、例えば、ボールねじと
パルスモータが直列に、或いは、ボールねじとサーモタ
ーボが直列に配設されており微動を行い、当該エアシリ
ンダ25の駆動状態を状況に応じて制御することによ
り、前記原版ロール20とオフセットロール21との接
触圧力を自由にコントロールできるように設計されてい
る。
う際には、前記原版ロール20とオフセットロール21
とを接触させ、前記インキ6の転写を行わない際には、
当該原版ロール20とオフセットロール21とを離す
(非接触状態とする)ことが可能となっている。ここ
で、前記エアシリンダ25には、例えば、ボールねじと
パルスモータが直列に、或いは、ボールねじとサーモタ
ーボが直列に配設されており微動を行い、当該エアシリ
ンダ25の駆動状態を状況に応じて制御することによ
り、前記原版ロール20とオフセットロール21との接
触圧力を自由にコントロールできるように設計されてい
る。
【0026】さらに、前記エアシリンダ25には、当該
エアシリンダ25の駆動状態を状況に応じて制御する接
触制御装置60が接続されている。前記インキ供給装置
40は、特に、図2に示すように、インキ6を収容する
密閉されたインキタンク27に、インキ供給管30を介
してインキ供給口24を設置されている。さらに、前記
インキタンク27には、ガス供給管31を介して当該イ
ンキタンク27内のインキを前記インキ供給口24へ向
けて圧送する窒素ガスボンベ26が接続されている。
エアシリンダ25の駆動状態を状況に応じて制御する接
触制御装置60が接続されている。前記インキ供給装置
40は、特に、図2に示すように、インキ6を収容する
密閉されたインキタンク27に、インキ供給管30を介
してインキ供給口24を設置されている。さらに、前記
インキタンク27には、ガス供給管31を介して当該イ
ンキタンク27内のインキを前記インキ供給口24へ向
けて圧送する窒素ガスボンベ26が接続されている。
【0027】前記インキ供給口24は、原版ロール20
上にインキ6を供給することが可能な位置に設置されて
おり、前記ガス供給管31には、インキタンク27へ供
給するガスの流量を調節する流量調節器29が設けられ
ている。この流量調節器29には、図示しない流量制御
装置が接続されており、原版ロール20上へのインキ供
給量を常にコントロールしている。
上にインキ6を供給することが可能な位置に設置されて
おり、前記ガス供給管31には、インキタンク27へ供
給するガスの流量を調節する流量調節器29が設けられ
ている。この流量調節器29には、図示しない流量制御
装置が接続されており、原版ロール20上へのインキ供
給量を常にコントロールしている。
【0028】さらに、前記インキ供給管30には、ON
/OFFバルブ28が設けられており、当該ON/OF
Fバルブ28のON/OFFを行うことで、インキ供給
口24からのインキの噴出・停止を行っている。そし
て、このON/OFFバルブ28には、図示しないON
/OFF制御装置が接続されており、原版ロール20上
へのインキの噴出・停止をコントロールしている。ここ
で、前記インキタンク27内のインキは、窒素ガスによ
り圧送されるため、酸化することがなく、また、当該イ
ンキタンク27は、密閉状態となっているため、インキ
供給口24がら噴出するインキは、常に一定の性状や粘
度を保持することができる。
/OFFバルブ28が設けられており、当該ON/OF
Fバルブ28のON/OFFを行うことで、インキ供給
口24からのインキの噴出・停止を行っている。そし
て、このON/OFFバルブ28には、図示しないON
/OFF制御装置が接続されており、原版ロール20上
へのインキの噴出・停止をコントロールしている。ここ
で、前記インキタンク27内のインキは、窒素ガスによ
り圧送されるため、酸化することがなく、また、当該イ
ンキタンク27は、密閉状態となっているため、インキ
供給口24がら噴出するインキは、常に一定の性状や粘
度を保持することができる。
【0029】前記オフセットロール21の下方には、固
定支持台34が設置されている。この固定支持台34の
上面には、当該オフセットロール21と垂直に交わる2
本のリニアガイド14が固定されており、このリニアガ
イド14上には、この上を移動する移動支持台33が載
置されている。前記移動支持台33には、エアシリンダ
13が設置されており、このエアシリンダ13の駆動に
より当該移動支持台33がリニアガイド13上を移動
し、後に説明する被印刷物22をオフセットロール21
に近づけたり、遠ざけたりする。また、このエアシリン
ダ13には、図示しない駆動制御装置が接続されてお
り、移動支持台33の位置をコントロールしている。
定支持台34が設置されている。この固定支持台34の
上面には、当該オフセットロール21と垂直に交わる2
本のリニアガイド14が固定されており、このリニアガ
イド14上には、この上を移動する移動支持台33が載
置されている。前記移動支持台33には、エアシリンダ
13が設置されており、このエアシリンダ13の駆動に
より当該移動支持台33がリニアガイド13上を移動
し、後に説明する被印刷物22をオフセットロール21
に近づけたり、遠ざけたりする。また、このエアシリン
ダ13には、図示しない駆動制御装置が接続されてお
り、移動支持台33の位置をコントロールしている。
【0030】さらに、前記移動支持台33の上面には、
エアシリンダ23が直角に設置されており、当該エアシ
リンダ23の上部には、被印刷物22を支持する被印刷
物支持体32が設置されている。さらに、このエアシリ
ンダ23には、図示しない駆動制御装置が接続されてお
り、被印刷物支持体32の上下移動をコントロールして
いる。
エアシリンダ23が直角に設置されており、当該エアシ
リンダ23の上部には、被印刷物22を支持する被印刷
物支持体32が設置されている。さらに、このエアシリ
ンダ23には、図示しない駆動制御装置が接続されてお
り、被印刷物支持体32の上下移動をコントロールして
いる。
【0031】前記被印刷物22は、被印刷物支持体32
上の所定位置に、前記オフセットロール21と平行に設
置されている。この被印刷物22は、後に詳細するが、
オフセットロール21と接触して回転する円筒形状を有
しており、当該オフセットロール21と接触して回転す
ることで、オフセットロール21に転写されていたイン
キ36が転写され、その表面に印刷が行われる。
上の所定位置に、前記オフセットロール21と平行に設
置されている。この被印刷物22は、後に詳細するが、
オフセットロール21と接触して回転する円筒形状を有
しており、当該オフセットロール21と接触して回転す
ることで、オフセットロール21に転写されていたイン
キ36が転写され、その表面に印刷が行われる。
【0032】前記被印刷物支持体32は、前記エアシリ
ンダ23の駆動により、上下方向に移動するように設計
されており、前記移動支持台33のリニアガイド14上
の移動と、被印刷物支持体32の上下方向の移動によ
り、前記被印刷物22は、前記オフセットロール21と
接触・非接触状態となる。即ち、被印刷物22にインキ
の転写を行う際には、オフセットロール21と被印刷物
22とを接触させ、前記転写を行わない際には、オフセ
ットロール21と被印刷物22とを離すことが可能とな
っている。
ンダ23の駆動により、上下方向に移動するように設計
されており、前記移動支持台33のリニアガイド14上
の移動と、被印刷物支持体32の上下方向の移動によ
り、前記被印刷物22は、前記オフセットロール21と
接触・非接触状態となる。即ち、被印刷物22にインキ
の転写を行う際には、オフセットロール21と被印刷物
22とを接触させ、前記転写を行わない際には、オフセ
ットロール21と被印刷物22とを離すことが可能とな
っている。
【0033】次に、本発明に係る前記グラビアオフセッ
ト印刷装置1の具体的動作について図面を参照して説明
する。先ず、原版ロール20上の印刷領域の始点Aが、
インキ供給口24の真下に近づいた状態で、図3に示す
ように、前記インキ供給装置40を作動し、前記インキ
供給口24から前記原版ロール20のグラビア印刷原版
2上に、所望量のインキ6の供給を開始し、前記回転駆
動制御装置50から送信される指令により、回転駆動源
18を駆動し、原版ロール20を所望の回転角速度で図
3に示す矢印方向に回転させる。ここで、前記原版ロー
ル20の回転角速度は、後に詳細するが、インキ6中の
溶剤の蒸発状態(後に説明するインキ6のSP価)が刻
々と変化することを考慮し、適切に決定され、後述する
各工程に応じて逐次変更される。この回転角速度の決定
・変更は、前記回転駆動制御装置50により、自動制御
される。インキの供給は、後述する理由により、すばや
く行う必要があるため、ここでは、後続(例えば、90
度/秒)で回転させる。
ト印刷装置1の具体的動作について図面を参照して説明
する。先ず、原版ロール20上の印刷領域の始点Aが、
インキ供給口24の真下に近づいた状態で、図3に示す
ように、前記インキ供給装置40を作動し、前記インキ
供給口24から前記原版ロール20のグラビア印刷原版
2上に、所望量のインキ6の供給を開始し、前記回転駆
動制御装置50から送信される指令により、回転駆動源
18を駆動し、原版ロール20を所望の回転角速度で図
3に示す矢印方向に回転させる。ここで、前記原版ロー
ル20の回転角速度は、後に詳細するが、インキ6中の
溶剤の蒸発状態(後に説明するインキ6のSP価)が刻
々と変化することを考慮し、適切に決定され、後述する
各工程に応じて逐次変更される。この回転角速度の決定
・変更は、前記回転駆動制御装置50により、自動制御
される。インキの供給は、後述する理由により、すばや
く行う必要があるため、ここでは、後続(例えば、90
度/秒)で回転させる。
【0034】前記グラビア印刷原版2上に供給されたイ
ンキ6は、インキならしブレード17により一定量にな
らされながら、グラビア印刷原版2上に塗布される。前
記原版ロール20上の印刷領域(A点→C点)の終点C
が、前記インキ供給口24の真下に到達したら、インキ
の供給を停止し、図4に示すように回転速度を変更す
る。回転速度は、刻々変化する画像部9内のインキの粘
度が、前記原版ロール20から前記オフセットロール2
1への前記インキの転写時に、該転写が良好に行われる
ような状態(例えば、9度/秒)となるように選択され
る。これについては、後述する。
ンキ6は、インキならしブレード17により一定量にな
らされながら、グラビア印刷原版2上に塗布される。前
記原版ロール20上の印刷領域(A点→C点)の終点C
が、前記インキ供給口24の真下に到達したら、インキ
の供給を停止し、図4に示すように回転速度を変更す
る。回転速度は、刻々変化する画像部9内のインキの粘
度が、前記原版ロール20から前記オフセットロール2
1への前記インキの転写時に、該転写が良好に行われる
ような状態(例えば、9度/秒)となるように選択され
る。これについては、後述する。
【0035】その後、前記グラビア印刷原版2の非画像
部7に塗布されたインキ6が、ドクターブレード8によ
りかき落とされ、前記インキ6は、グラビア印刷原版2
の画像部9(凹部)にのみ残留する。前記始点Aが、前
記原版ロール20と前記オフセットロール21が、予め
定められた接触すべき位置に近づいたら、転写に好適な
回転速度(例えば、30度/秒)に変更され、さらに、
前記動作と並行して、前記回転駆動制御装置50から送
信される指令により回転駆動源19を駆動し、前記オフ
セットロール21を前記原版ロール20と同じ周速とな
るような回転角速度(例えば、30度/秒)で、原版ロ
ール20の回転する方向と逆方向に回転させると共に、
前記エアシリンダ25及び微動用モータにより、オフセ
ットロール支持体11を原版ロール20方向に移動し、
オフセットロール21の予め定められた位置を原版ロー
ル20に接触させる(例えば、原版ロール20のA点、
オフセットロール21のD点)。この工程により、図5
に示すように、前記原版ロール20上の弧A→B→Cの
画像部9に付着していたインキ6が、オフセットロール
21表面の弧D→E→F上に順次転写される。
部7に塗布されたインキ6が、ドクターブレード8によ
りかき落とされ、前記インキ6は、グラビア印刷原版2
の画像部9(凹部)にのみ残留する。前記始点Aが、前
記原版ロール20と前記オフセットロール21が、予め
定められた接触すべき位置に近づいたら、転写に好適な
回転速度(例えば、30度/秒)に変更され、さらに、
前記動作と並行して、前記回転駆動制御装置50から送
信される指令により回転駆動源19を駆動し、前記オフ
セットロール21を前記原版ロール20と同じ周速とな
るような回転角速度(例えば、30度/秒)で、原版ロ
ール20の回転する方向と逆方向に回転させると共に、
前記エアシリンダ25及び微動用モータにより、オフセ
ットロール支持体11を原版ロール20方向に移動し、
オフセットロール21の予め定められた位置を原版ロー
ル20に接触させる(例えば、原版ロール20のA点、
オフセットロール21のD点)。この工程により、図5
に示すように、前記原版ロール20上の弧A→B→Cの
画像部9に付着していたインキ6が、オフセットロール
21表面の弧D→E→F上に順次転写される。
【0036】前記インキ6がオフセットロール21に転
写されるまでの間、前記画像部9に残留したインキ6
は、大気との接触時間に比例して、前記画像部9内の溶
剤が蒸発し、当該インキ6の濃度が上昇して粘度が高く
なる。ここで、インキ6に含有している不揮発成分のS
P(Solubility Paramrter)価は、インキ6に含有して
いる溶剤のSP価よりも大きいため、インキ6内の溶剤
が蒸発すると、インキ6のSP価は増加する。つまり、
前記画像部9内に残留しているインキ6のSP価は、時
間と共に増加する。このSP価は、溶解度パラメータ又
は溶解度因子と呼ばれているものであり、 SP=δ=(CED)1/2 〔(cal/cm3 )
1/2 〕 但し、CEDは、凝集エネルギー密度を示す。で表さ
れ、SP価が近似しているもの同志ほど付着しやすい性
質がある。大気中のインキのSP価が刻々と変化する
(高くなる)のに対し、原版ロール20、オフセットロ
ール21の材質のSP価は、一定であるから、原版ロー
ル20からオフセットロール21へのインキ6転写、オ
フセットロール21から被印刷物22へのインキ6転写
には、それぞれ最適な時刻があることを意味する。な
お、以後、本実施例では、 インキの初期のSP価≦オフセットロール表面に巻き付
けたゴムブランケットのSP価 ゴムブランケットのSP価<被印刷物の材質のSP価 印刷が終了してから充分な時間が経過した際の溶剤を含
有していないインキのSP価≧被印刷物の材質のSP価 の関係であることを前提にして、SP価に関わる説明を
行う。
写されるまでの間、前記画像部9に残留したインキ6
は、大気との接触時間に比例して、前記画像部9内の溶
剤が蒸発し、当該インキ6の濃度が上昇して粘度が高く
なる。ここで、インキ6に含有している不揮発成分のS
P(Solubility Paramrter)価は、インキ6に含有して
いる溶剤のSP価よりも大きいため、インキ6内の溶剤
が蒸発すると、インキ6のSP価は増加する。つまり、
前記画像部9内に残留しているインキ6のSP価は、時
間と共に増加する。このSP価は、溶解度パラメータ又
は溶解度因子と呼ばれているものであり、 SP=δ=(CED)1/2 〔(cal/cm3 )
1/2 〕 但し、CEDは、凝集エネルギー密度を示す。で表さ
れ、SP価が近似しているもの同志ほど付着しやすい性
質がある。大気中のインキのSP価が刻々と変化する
(高くなる)のに対し、原版ロール20、オフセットロ
ール21の材質のSP価は、一定であるから、原版ロー
ル20からオフセットロール21へのインキ6転写、オ
フセットロール21から被印刷物22へのインキ6転写
には、それぞれ最適な時刻があることを意味する。な
お、以後、本実施例では、 インキの初期のSP価≦オフセットロール表面に巻き付
けたゴムブランケットのSP価 ゴムブランケットのSP価<被印刷物の材質のSP価 印刷が終了してから充分な時間が経過した際の溶剤を含
有していないインキのSP価≧被印刷物の材質のSP価 の関係であることを前提にして、SP価に関わる説明を
行う。
【0037】即ち、前記画像部9に残留しているインキ
6が、前記オフセットロール21へ転写されるまでの時
間が短か過ぎると、当該画像部9に残留しているインキ
6のSP価は、当該オフセットロール21のSP価より
小さくなり、両者のSP価に差が生じて、当該インキ6
は、オフセットロール21に転写されにくくなる。一
方、前記画像部9に残留しているインキ6が、前記オフ
セットロール21へ転写されるまでの時間が長過ぎる
と、当該画像部9に残留しているインキ6のSP価は、
オフセットロール21のSP価より大きくなり、両者の
SP価に差が生じて、当該インキ6は、オフセットロー
ル21に転写されにくくなる。本願によれは、インキか
きとり工程から、前記原版ロール20からオフセットロ
ール21への転写にかけての前記原版ロール20の回転
角速度を適切に選択することで、最適な時刻に転写を行
わせることができ、良好な転写を行うことができる。
6が、前記オフセットロール21へ転写されるまでの時
間が短か過ぎると、当該画像部9に残留しているインキ
6のSP価は、当該オフセットロール21のSP価より
小さくなり、両者のSP価に差が生じて、当該インキ6
は、オフセットロール21に転写されにくくなる。一
方、前記画像部9に残留しているインキ6が、前記オフ
セットロール21へ転写されるまでの時間が長過ぎる
と、当該画像部9に残留しているインキ6のSP価は、
オフセットロール21のSP価より大きくなり、両者の
SP価に差が生じて、当該インキ6は、オフセットロー
ル21に転写されにくくなる。本願によれは、インキか
きとり工程から、前記原版ロール20からオフセットロ
ール21への転写にかけての前記原版ロール20の回転
角速度を適切に選択することで、最適な時刻に転写を行
わせることができ、良好な転写を行うことができる。
【0038】次いで、前記インキ6をオフセットロール
21に転写した後、前記接触制御装置60から送信され
る指令により、オフセットロール支持体11を元の位置
まで後退移動し、オフセットロール21を原版ロール2
0から離し、両者を非接触状態にする。この時、オフセ
ットロール21と非接触状態となった原版ロール20
は、回転を停止させることができる。このように、前記
原版ロール20からオフセットロール21へ、インキ6
の転写を行わない時には、当該原版ロール20とオフセ
ットロール21とを、非接触状態にしておくことができ
るため、オフセットロール21の表面が変形したり、変
質するのを防止することができる。従って、常に安定性
に優れた転写を高精度で行うことができる。
21に転写した後、前記接触制御装置60から送信され
る指令により、オフセットロール支持体11を元の位置
まで後退移動し、オフセットロール21を原版ロール2
0から離し、両者を非接触状態にする。この時、オフセ
ットロール21と非接触状態となった原版ロール20
は、回転を停止させることができる。このように、前記
原版ロール20からオフセットロール21へ、インキ6
の転写を行わない時には、当該原版ロール20とオフセ
ットロール21とを、非接触状態にしておくことができ
るため、オフセットロール21の表面が変形したり、変
質するのを防止することができる。従って、常に安定性
に優れた転写を高精度で行うことができる。
【0039】また、この動作と並行して、前記回転駆動
制御装置50から送信される指令により回転駆動源19
を制御し、前記オフセットロール21の回転角速度を変
更し、インキ36が転写された領域の始点Dが、前記オ
フセットロール21と被印刷物22との接触位置近傍ま
で、適切な速度(例えば、後述するように、90度/
秒)で回転させる。
制御装置50から送信される指令により回転駆動源19
を制御し、前記オフセットロール21の回転角速度を変
更し、インキ36が転写された領域の始点Dが、前記オ
フセットロール21と被印刷物22との接触位置近傍ま
で、適切な速度(例えば、後述するように、90度/
秒)で回転させる。
【0040】次に、前記エアーシリンダ13及び23を
駆動し、図7に示すように、被印刷物22を前記原版ロ
ール20から離れた状態で回転しているオフセットロー
ル21に接触させた状態で、前記オフセットロール21
を適切な速度(例えば、後述するように、36度/秒)
で回転させる。この工程により、オフセットロールに転
写されたインキ36が、被印刷物22に転写される。
駆動し、図7に示すように、被印刷物22を前記原版ロ
ール20から離れた状態で回転しているオフセットロー
ル21に接触させた状態で、前記オフセットロール21
を適切な速度(例えば、後述するように、36度/秒)
で回転させる。この工程により、オフセットロールに転
写されたインキ36が、被印刷物22に転写される。
【0041】この時、これに先立ち、前記オフセットロ
ール21上に転写されたインキ36のSP価は、転写直
後から大気と接触しているため、前記インキ36に含有
されている溶剤が蒸発し、当該インキ36のSP価が増
加し、次第に被印刷物22のSP価に近づいていく。こ
こで、印刷速度を向上し、生産性の高い印刷を行うため
には、前記インキ36のSP価をなるべく速く被印刷物
22のSP価に近づけることが望ましい。そこで、前記
オフセットロール21に巻き付けるゴムブランケットと
して、前記インキ36に含有されている溶剤が浸透し易
い特性を有するゴムブランケットを選定することで、当
該インキ36に含有される溶剤量を減少させ、インキ3
6のSP価の増加を促進する方法がとられている。ま
た、図6に示すように、温風による強制乾燥を併用して
もよい。
ール21上に転写されたインキ36のSP価は、転写直
後から大気と接触しているため、前記インキ36に含有
されている溶剤が蒸発し、当該インキ36のSP価が増
加し、次第に被印刷物22のSP価に近づいていく。こ
こで、印刷速度を向上し、生産性の高い印刷を行うため
には、前記インキ36のSP価をなるべく速く被印刷物
22のSP価に近づけることが望ましい。そこで、前記
オフセットロール21に巻き付けるゴムブランケットと
して、前記インキ36に含有されている溶剤が浸透し易
い特性を有するゴムブランケットを選定することで、当
該インキ36に含有される溶剤量を減少させ、インキ3
6のSP価の増加を促進する方法がとられている。ま
た、図6に示すように、温風による強制乾燥を併用して
もよい。
【0042】さらに、前記オフセットロール21に転写
されたインキ36が、オフセットロール21から被印刷
物22に転写される際に、当該インキ36が、被印刷物
22へ転写されるまでの時間が短か過ぎると、当該イン
キ36のSP価は、被印刷物22のSP価に近似しな
い。また、前記インキ36のオフセットロール21と接
触している部分のSP価もあまり増加せず、当該オフセ
ットロール21のSP価の近域を離れない。従って、前
記インキ36は、オフセットロール21側と被印刷物2
2側の両方から引っ張られるため、当該インキ36膜の
転写形態は、凝集破壊と界面破壊を起こし、良好なイン
キ36の転写が行われない。
されたインキ36が、オフセットロール21から被印刷
物22に転写される際に、当該インキ36が、被印刷物
22へ転写されるまでの時間が短か過ぎると、当該イン
キ36のSP価は、被印刷物22のSP価に近似しな
い。また、前記インキ36のオフセットロール21と接
触している部分のSP価もあまり増加せず、当該オフセ
ットロール21のSP価の近域を離れない。従って、前
記インキ36は、オフセットロール21側と被印刷物2
2側の両方から引っ張られるため、当該インキ36膜の
転写形態は、凝集破壊と界面破壊を起こし、良好なイン
キ36の転写が行われない。
【0043】一方、前記オフセットロールに転写された
インキ36が、被印刷物22へ転写されるまでの時間を
長くすると、前記インキ36のSP価は、被印刷物22
のSP価に近づく。また、前記インキ36のオフセット
ロール21と接触している部分のSP価も増加し、当該
オフセットロール21のSP価より充分高くなる。従っ
て、前記インキ36の転写形態は、オフセットロール2
1とインキ36との間の界面破壊となり、良好な転写が
行われる。
インキ36が、被印刷物22へ転写されるまでの時間を
長くすると、前記インキ36のSP価は、被印刷物22
のSP価に近づく。また、前記インキ36のオフセット
ロール21と接触している部分のSP価も増加し、当該
オフセットロール21のSP価より充分高くなる。従っ
て、前記インキ36の転写形態は、オフセットロール2
1とインキ36との間の界面破壊となり、良好な転写が
行われる。
【0044】そしてさらに、前記オフセットロールに転
写されたインキ36が、被印刷物22へ転写されるまで
の時間を長くすると、前記インキ36のSP価は、被印
刷物22のSP価より大きくなり、被印刷物22へのイ
ンキ36の付着力が小さくなり、オフセットロール21
上から被印刷物22へのインキ36の転写が行われなく
なる。
写されたインキ36が、被印刷物22へ転写されるまで
の時間を長くすると、前記インキ36のSP価は、被印
刷物22のSP価より大きくなり、被印刷物22へのイ
ンキ36の付着力が小さくなり、オフセットロール21
上から被印刷物22へのインキ36の転写が行われなく
なる。
【0045】この現象から、前記オフセットロール21
を原版ロール20から離した後、当該オフセットロール
21から前記被印刷物22への転写にかけての前記オフ
セットロール21の回転角速度を選択することにより、
最適な時刻に転写を行わせることができ、前記インキ3
6の転写形態を良好な状態にすることができ、最適な転
写を行うことができる。このようにして、被印刷物22
の表面に、所望パターンが精度良く印刷された。
を原版ロール20から離した後、当該オフセットロール
21から前記被印刷物22への転写にかけての前記オフ
セットロール21の回転角速度を選択することにより、
最適な時刻に転写を行わせることができ、前記インキ3
6の転写形態を良好な状態にすることができ、最適な転
写を行うことができる。このようにして、被印刷物22
の表面に、所望パターンが精度良く印刷された。
【0046】一回の印刷が終了したら、被印刷物22
は、先ず、エアシリンダ23により、下方に下げられ、
さらに、エアシリンダ13により、水平方向に退避さ
れ、図8に示すように、被印刷物22は、次に印刷され
るものとの交換が行われる。また、次の印刷サイクルを
行う際には、オフセットロール21へのインキ転写位置
が前回との領域、即ち、弧D→E→Fと重ならないよう
に回転させ、当該オフセットロール21の表面位置をず
らして、前記同様の工程を行い、連続印刷を行う。
は、先ず、エアシリンダ23により、下方に下げられ、
さらに、エアシリンダ13により、水平方向に退避さ
れ、図8に示すように、被印刷物22は、次に印刷され
るものとの交換が行われる。また、次の印刷サイクルを
行う際には、オフセットロール21へのインキ転写位置
が前回との領域、即ち、弧D→E→Fと重ならないよう
に回転させ、当該オフセットロール21の表面位置をず
らして、前記同様の工程を行い、連続印刷を行う。
【0047】このように、前記オフセットロール21
は、独立して回転させることができるため、次の印刷サ
イクルに移る際に、オフセットロール21へのインキ転
写位置が前回と重ならないようにすることができる。こ
のため、前回のサイクルで、オフセットロール21に浸
透したインキの溶剤が蒸発するために必要な時間を充分
に確保することができる。従って、安定性に優れた転写
を高精度で効率良く行うことができる。
は、独立して回転させることができるため、次の印刷サ
イクルに移る際に、オフセットロール21へのインキ転
写位置が前回と重ならないようにすることができる。こ
のため、前回のサイクルで、オフセットロール21に浸
透したインキの溶剤が蒸発するために必要な時間を充分
に確保することができる。従って、安定性に優れた転写
を高精度で効率良く行うことができる。
【0048】さらに、前記原版ロール20へのインキ6
の供給は、常に一定した粘度で行えると共に、インキ6
の供給量や供給するタイミングを任意に制御することが
できる。このため、グラビア印刷原版2の画像部9のみ
に所望量のインキを供給することができる。ここで、前
記オフセットロール21にインキ6を転写した後のグラ
ビア印刷原版2の画像部9に残留したインキ6は、大気
に接触して当該インキ6に含有されている溶剤が蒸発
し、その粘度が増加して、次回に供給されるインキ6と
の間に粘度差を生じる。この粘度差が生じたインキ6
が、転写により引っ張られると、当該インキ6の低粘度
部分において凝集破壊が起こり、オフセットロール21
に転写されるインキ6の量が減少する、所謂『トラッピ
ング現象』が起こる。このトラッピング現象の発生を抑
制するために、前記原版ロール20からオフセットロー
ル21への転写が終了した後、速やかに原版ロール20
への次回のインキ供給に入るようにしている。また、次
回に供給されるインキ6の量を増加し、このインキ6に
含有されている溶剤を、前回残留したインキ6に浸透さ
せ、両者の粘度差を緩和する方法も考えられる。
の供給は、常に一定した粘度で行えると共に、インキ6
の供給量や供給するタイミングを任意に制御することが
できる。このため、グラビア印刷原版2の画像部9のみ
に所望量のインキを供給することができる。ここで、前
記オフセットロール21にインキ6を転写した後のグラ
ビア印刷原版2の画像部9に残留したインキ6は、大気
に接触して当該インキ6に含有されている溶剤が蒸発
し、その粘度が増加して、次回に供給されるインキ6と
の間に粘度差を生じる。この粘度差が生じたインキ6
が、転写により引っ張られると、当該インキ6の低粘度
部分において凝集破壊が起こり、オフセットロール21
に転写されるインキ6の量が減少する、所謂『トラッピ
ング現象』が起こる。このトラッピング現象の発生を抑
制するために、前記原版ロール20からオフセットロー
ル21への転写が終了した後、速やかに原版ロール20
への次回のインキ供給に入るようにしている。また、次
回に供給されるインキ6の量を増加し、このインキ6に
含有されている溶剤を、前回残留したインキ6に浸透さ
せ、両者の粘度差を緩和する方法も考えられる。
【0049】本発明に係るグラビアオフセット印刷装置
1のインキ供給装置40は、原版ロール20へのインキ
6の供給が、常に一定した粘度で行えると共に、供給量
や供給するタイミングを任意に制御することができるた
め、前回に残留したインキ6の状態(粘度)に応じて、
次回に供給するインキ6の量をコントロールすることが
できる。従って、前記両インキ6の粘度差を簡単に緩和
することができ、安定性に優れた転写を高精度で効率良
く行うことができる。
1のインキ供給装置40は、原版ロール20へのインキ
6の供給が、常に一定した粘度で行えると共に、供給量
や供給するタイミングを任意に制御することができるた
め、前回に残留したインキ6の状態(粘度)に応じて、
次回に供給するインキ6の量をコントロールすることが
できる。従って、前記両インキ6の粘度差を簡単に緩和
することができ、安定性に優れた転写を高精度で効率良
く行うことができる。
【0050】なお、本実施例では、グラビアオフセット
印刷装置について説明したが、これに限らず、印刷原版
が平版である平版オフセット印刷装置、印刷原版が凸版
である凸版オフセット印刷装置など、他の印刷方式で印
刷を行う印刷装置にも応用できる。また、本実施例で
は、原版ロール20の表面に画像部9及び非画像部7を
形成し、当該原版ロール20の表面を直接グラビア印刷
原版2としたが、これに限らず、原版ロール20の表面
に、所望の形態の印刷原版を巻き付ける等して設置して
もよい。
印刷装置について説明したが、これに限らず、印刷原版
が平版である平版オフセット印刷装置、印刷原版が凸版
である凸版オフセット印刷装置など、他の印刷方式で印
刷を行う印刷装置にも応用できる。また、本実施例で
は、原版ロール20の表面に画像部9及び非画像部7を
形成し、当該原版ロール20の表面を直接グラビア印刷
原版2としたが、これに限らず、原版ロール20の表面
に、所望の形態の印刷原版を巻き付ける等して設置して
もよい。
【0051】そして、本実施例では、オフセットロール
21に、シリコンゴムからなるゴムブランケットを巻き
付けて使用したが、これに限らず、オフセットロール2
1に巻き付ける弾性樹脂は、インキ6に含有されている
溶剤の浸透性やSP価になどにより、任意に決定してよ
い。また、本実施例では、リニアガイド15上に載置し
たオフセットロール支持体11をエアシリンダ25(粗
動)と、モータ及びボールねじの組合せ(微動)により
移動させて、オフセットロール21の移動を行ったが、
これに限らず、他の方法によりオフセットロール21の
移動を行ってもよい。
21に、シリコンゴムからなるゴムブランケットを巻き
付けて使用したが、これに限らず、オフセットロール2
1に巻き付ける弾性樹脂は、インキ6に含有されている
溶剤の浸透性やSP価になどにより、任意に決定してよ
い。また、本実施例では、リニアガイド15上に載置し
たオフセットロール支持体11をエアシリンダ25(粗
動)と、モータ及びボールねじの組合せ(微動)により
移動させて、オフセットロール21の移動を行ったが、
これに限らず、他の方法によりオフセットロール21の
移動を行ってもよい。
【0052】さらに、本実施例では、オフセットロール
21を移動することで、オフセットロール21と原版ロ
ール20との接触・非接触を行ったが、これに限らず、
前記接触・非接触は、原版ロール20を移動して行って
もよく、また、両者を移動して行ってもよい。また、実
施例では、原版ロール20とオフセットロール21と
が、接触している際に、両者を回転駆動させたが、これ
に限らず、いずれか一方のロールを回転駆動させ、他方
は、その動きにつられて回転するようにしてもよい。
21を移動することで、オフセットロール21と原版ロ
ール20との接触・非接触を行ったが、これに限らず、
前記接触・非接触は、原版ロール20を移動して行って
もよく、また、両者を移動して行ってもよい。また、実
施例では、原版ロール20とオフセットロール21と
が、接触している際に、両者を回転駆動させたが、これ
に限らず、いずれか一方のロールを回転駆動させ、他方
は、その動きにつられて回転するようにしてもよい。
【0053】そして、本実施例では、インキ供給装置4
0において、窒素ガスボンベ26を使用して、インキ6
の圧送を行ったが、使用するガスは、インキ6の性質を
変化させない不活性ガスであれば、他のガスを使用して
もよい。また、インキ6の圧送する手段は、これに限る
ものではない。また、本実施例では、インク供給口24
から、インキ6を噴出させて、原版ロール20上に供給
したが、図5に示すような、ピックアップロール4を用
いてインク6の供給を行ってもよい。
0において、窒素ガスボンベ26を使用して、インキ6
の圧送を行ったが、使用するガスは、インキ6の性質を
変化させない不活性ガスであれば、他のガスを使用して
もよい。また、インキ6の圧送する手段は、これに限る
ものではない。また、本実施例では、インク供給口24
から、インキ6を噴出させて、原版ロール20上に供給
したが、図5に示すような、ピックアップロール4を用
いてインク6の供給を行ってもよい。
【0054】そしてまた、本実施例では、被印刷物22
として、オフセットロール21と接触して回転する円筒
形状を有したものを使用したが、これに限らず、被印刷
物22としては、シート状の紙や、フィルム、布、金属
等、印刷が可能であれば、その形状は、任意に決定して
よく、また、被印刷物22の供給形態も、枚葉式、輪転
式等、任意に決定してよい。
として、オフセットロール21と接触して回転する円筒
形状を有したものを使用したが、これに限らず、被印刷
物22としては、シート状の紙や、フィルム、布、金属
等、印刷が可能であれば、その形状は、任意に決定して
よく、また、被印刷物22の供給形態も、枚葉式、輪転
式等、任意に決定してよい。
【0055】さらに、本実施例では、リニアガイド14
上に載置した移動支持体33をエアシリンダ13により
移動させ、且つ、被印刷物支持体32をエアシリンダ2
3により移動させることで、被印刷物22の移動を行っ
たが、これに限らず、他の方法により被印刷物22の移
動を行ってもよい。
上に載置した移動支持体33をエアシリンダ13により
移動させ、且つ、被印刷物支持体32をエアシリンダ2
3により移動させることで、被印刷物22の移動を行っ
たが、これに限らず、他の方法により被印刷物22の移
動を行ってもよい。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
原版ロール及びオフセットロールは、各々所望の回転角
速度で回転すると共に、前記回転角速度を独立して制御
する回転駆動制御装置が接続されているため、前記オフ
セットロールへのインキ転写位置を、サイクル毎に順次
ずらすことができる。このため、サイクル時間を長くす
ることなく、前記溶剤が充分に蒸発する時間を得ること
ができる。
原版ロール及びオフセットロールは、各々所望の回転角
速度で回転すると共に、前記回転角速度を独立して制御
する回転駆動制御装置が接続されているため、前記オフ
セットロールへのインキ転写位置を、サイクル毎に順次
ずらすことができる。このため、サイクル時間を長くす
ることなく、前記溶剤が充分に蒸発する時間を得ること
ができる。
【0057】さらに、本発明に係るオフセット印刷装置
の原版ロール及びオフセットロールは、互いに接触・非
接触可能な機能を有すると共に、当該原版ロールとオフ
セットロールの少なくとも一方に、前記接触・非接触状
態を制御する接触制御装置が接続されているため、イン
キ転写時以外の際には、前記両ロールを非接触状態にす
ることができる。従って、オフセット印刷装置を比較的
長い期間停止しておいても、オフセットロールが変形,
変質することがない。
の原版ロール及びオフセットロールは、互いに接触・非
接触可能な機能を有すると共に、当該原版ロールとオフ
セットロールの少なくとも一方に、前記接触・非接触状
態を制御する接触制御装置が接続されているため、イン
キ転写時以外の際には、前記両ロールを非接触状態にす
ることができる。従って、オフセット印刷装置を比較的
長い期間停止しておいても、オフセットロールが変形,
変質することがない。
【0058】またさらに、本発明に係るオフセット印刷
装置は、原版ロール上に供給するインキの粘度を一定に
保持可能な機能を有するインキ供給装置を備えているた
め、前記インキは、初期に設定した条件を常に維持する
ことができる。従って、前記インキの転写条件を一定に
保持することができる。この結果、安定性に優れた転写
を高精度で効率良く行うことができると共に、被印刷物
における印刷再現性を向上することができる。
装置は、原版ロール上に供給するインキの粘度を一定に
保持可能な機能を有するインキ供給装置を備えているた
め、前記インキは、初期に設定した条件を常に維持する
ことができる。従って、前記インキの転写条件を一定に
保持することができる。この結果、安定性に優れた転写
を高精度で効率良く行うことができると共に、被印刷物
における印刷再現性を向上することができる。
【図1】本発明の実施例に係るグラビアオフセット印刷
装置の構成図である。
装置の構成図である。
【図2】図1に示すグラビアオフセット印刷装置に設置
されたインキ供給装置の構成図である。
されたインキ供給装置の構成図である。
【図3】図1に示すグラビアオフセット印刷装置の部分
拡大構成図である。
拡大構成図である。
【図4】図1に示すグラビアオフセット印刷装置の部分
拡大構成図である。
拡大構成図である。
【図5】図1に示すグラビアオフセット印刷装置の部分
拡大構成図である。
拡大構成図である。
【図6】図1に示すグラビアオフセット印刷装置の部分
拡大構成図である。
拡大構成図である。
【図7】図1に示すグラビアオフセット印刷装置の部分
拡大構成図である。
拡大構成図である。
【図8】図1に示すグラビアオフセット印刷装置の部分
拡大構成図である。
拡大構成図である。
【図9】従来のグラビアオフセット印刷装置の部分拡大
構成図である。
構成図である。
1 グラビアオフセット印刷装置 2 グラビア印刷原版 6 インキ 7 非画像部 8 ドクターブレード 9 画像部 11 オフセットロール支持体 12 原版ロール支持体 13 エアシリンダ 14 リニアガイド 15 リニアガイド 17 インキならしブレード 18 回転駆動源 19 回転駆動源 20 原版ロール 21 オフセットロール 22 被印刷物 23 エアシリンダ 24 インキ供給口 25 エアシリンダ 26 窒素ガスボンベ 27 インキタンク 36 オフセットロールに転写されたインキ 40 インキ供給装置 50 回転駆動制御装置 60 接触制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41F 33/08 S 7119−2C
Claims (1)
- 【請求項1】 原版ロールと、当該原版ロールに接触し
て回転するオフセットロールと、を備えたオフセット印
刷装置において、 前記原版ロール及びオフセットロールは、各々所望の回
転角速度で回転させる回転駆動装置と、前記原版ロール
とオフセットロールの少なくとも一方に、前記接触・非
接触状態を制御する接触制御装置とを接続し、前記原版
ロール上に供給するインキの粘度を一定に保持可能なイ
ンキ供給装置を設置したことを特徴とするオフセット印
刷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19551792A JP3196337B2 (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | オフセット印刷装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19551792A JP3196337B2 (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | オフセット印刷装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0639992A true JPH0639992A (ja) | 1994-02-15 |
JP3196337B2 JP3196337B2 (ja) | 2001-08-06 |
Family
ID=16342405
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19551792A Expired - Fee Related JP3196337B2 (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | オフセット印刷装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3196337B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006051683A (ja) * | 2004-08-11 | 2006-02-23 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | オフセットロールを用いた印刷機による印刷方法と印刷機 |
JP2006181989A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-13 | Toppan Printing Co Ltd | 印刷方法および印刷装置 |
JP2010264632A (ja) * | 2009-05-13 | 2010-11-25 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | オフセット印刷方法および電磁波シールドの製造方法 |
JP2015160322A (ja) * | 2014-02-26 | 2015-09-07 | 株式会社小森コーポレーション | グラビア印刷機およびグラビア印刷機の運転方法 |
-
1992
- 1992-07-22 JP JP19551792A patent/JP3196337B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006051683A (ja) * | 2004-08-11 | 2006-02-23 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | オフセットロールを用いた印刷機による印刷方法と印刷機 |
JP2006181989A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-13 | Toppan Printing Co Ltd | 印刷方法および印刷装置 |
JP4645194B2 (ja) * | 2004-12-28 | 2011-03-09 | 凸版印刷株式会社 | 印刷方法および印刷装置 |
JP2010264632A (ja) * | 2009-05-13 | 2010-11-25 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | オフセット印刷方法および電磁波シールドの製造方法 |
JP2015160322A (ja) * | 2014-02-26 | 2015-09-07 | 株式会社小森コーポレーション | グラビア印刷機およびグラビア印刷機の運転方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3196337B2 (ja) | 2001-08-06 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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