JPH06350188A - 半導体レーザ素子 - Google Patents
半導体レーザ素子Info
- Publication number
- JPH06350188A JPH06350188A JP13372193A JP13372193A JPH06350188A JP H06350188 A JPH06350188 A JP H06350188A JP 13372193 A JP13372193 A JP 13372193A JP 13372193 A JP13372193 A JP 13372193A JP H06350188 A JPH06350188 A JP H06350188A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- clad
- semiconductor laser
- laser device
- thickness
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 title claims abstract description 30
- 238000005253 cladding Methods 0.000 claims abstract description 39
- 239000000758 substrate Substances 0.000 claims abstract description 7
- 229910001218 Gallium arsenide Inorganic materials 0.000 claims description 14
- 238000000034 method Methods 0.000 abstract description 21
- 230000010355 oscillation Effects 0.000 abstract description 15
- 238000005530 etching Methods 0.000 abstract description 12
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 abstract description 6
- 229920002120 photoresistant polymer Polymers 0.000 description 3
- NBIIXXVUZAFLBC-UHFFFAOYSA-N Phosphoric acid Chemical compound OP(O)(O)=O NBIIXXVUZAFLBC-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 229910004298 SiO 2 Inorganic materials 0.000 description 2
- 241000700560 Molluscum contagiosum virus Species 0.000 description 1
- 229910000147 aluminium phosphate Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000005229 chemical vapour deposition Methods 0.000 description 1
- 239000012141 concentrate Substances 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 1
- 238000000059 patterning Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Semiconductor Lasers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】第3クラッド層の幅寸法の精度を上げ、発振開
始しきい値電流を安定させる。 【構成】基板,第1クラッド層,活性層,第2クラッド
層,第3クラッド層,第4クラッド層,コンタクト層の
順に積層し、ストライプ状のメサ部を形成した第3クラ
ッド層の両側面に、電流狭窄層を埋め込んだ構造の半導
体レーザ素子であり、とくに第3クラッド層の厚さを、
0.2〜0.5μmの範囲に小さくし、製造に当たっ
て、従来コンタクト層も含めて1.5μm程度であった
エッチング深さを浅くしたために、第3クラッド層を精
度よく所望の幅寸法にすることができ、第3クラッド層
の厚さを薄くしたことに対して、3回目の成長過程で第
4クラッド層とコンタクト層を形成することにより、レ
ーザ光の発振を安定させている。
始しきい値電流を安定させる。 【構成】基板,第1クラッド層,活性層,第2クラッド
層,第3クラッド層,第4クラッド層,コンタクト層の
順に積層し、ストライプ状のメサ部を形成した第3クラ
ッド層の両側面に、電流狭窄層を埋め込んだ構造の半導
体レーザ素子であり、とくに第3クラッド層の厚さを、
0.2〜0.5μmの範囲に小さくし、製造に当たっ
て、従来コンタクト層も含めて1.5μm程度であった
エッチング深さを浅くしたために、第3クラッド層を精
度よく所望の幅寸法にすることができ、第3クラッド層
の厚さを薄くしたことに対して、3回目の成長過程で第
4クラッド層とコンタクト層を形成することにより、レ
ーザ光の発振を安定させている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、AlX Ga1-x As系
の半導体レーザ素子に関する。
の半導体レーザ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】単一横モードで発振するAlX Ga1-x
As系(0≦X≦1)半導体レーザ素子は、図3に示す
構造を有するものが知られている。図3はこの半導体レ
ーザ素子を正面から見た模式断面図である。図3に示す
ように、この素子は、GaAs基板1上に第1クラッド
層2,活性層3,第2クラッド層4,第3クラッド層5
およびコンタクト層6がこの順に積層されており、第3
クラッド層5とコンタクト層6に形成されたストライプ
状メサ部のレーザ光出射方向と平行な両側面を電流狭窄
層8で埋め込んである。この電流狭窄層8は、レーザ光
を吸収する役割を持っており、第3クラッド層5の幅を
適切に定めることにより、素子の安定な横モード発振を
可能とし、さらに電流狭窄層8が活性層3の発光領域に
近いため、電流が活性層3の一部に集中して流れ、発振
しきい値電流を低くすることができるものである。
As系(0≦X≦1)半導体レーザ素子は、図3に示す
構造を有するものが知られている。図3はこの半導体レ
ーザ素子を正面から見た模式断面図である。図3に示す
ように、この素子は、GaAs基板1上に第1クラッド
層2,活性層3,第2クラッド層4,第3クラッド層5
およびコンタクト層6がこの順に積層されており、第3
クラッド層5とコンタクト層6に形成されたストライプ
状メサ部のレーザ光出射方向と平行な両側面を電流狭窄
層8で埋め込んである。この電流狭窄層8は、レーザ光
を吸収する役割を持っており、第3クラッド層5の幅を
適切に定めることにより、素子の安定な横モード発振を
可能とし、さらに電流狭窄層8が活性層3の発光領域に
近いため、電流が活性層3の一部に集中して流れ、発振
しきい値電流を低くすることができるものである。
【0003】このような半導体レーザ素子は、通常次の
ようにして製造される。図4(a)〜(d)は、その主
な工程順を示す製造工程図であり、図3と共通部分を同
一符号で表わしてある。まず、n型GaAs基板1(S
iドープ,キャリア濃度2×1018/cm3 ,厚さ30
0μm)上に、MOCVD(有機金属気相成長)法を用
いて、第1クラッド層2(n型Al0.5 Ga0.5 As,
キャリア濃度5×1017/cm3 ,厚さ1μm),活性
層3(ノンドープ,Al0.1 Ga0.9 As,厚さ0.1
μm),第2クラッド層4(p型Al0.5 Ga0.5 A
s,キャリア濃度5×1017/cm 3 ,厚さ0.3μ
m),第3クラッド層5(p型Al0.5 Ga0.5 As,
キャリア濃度5×1017/cm3 ,厚さ1.0μm),
コンタクト層6(p型GaAs,キャリア濃度1×10
19cm3 ,厚さ0.5μm)を成長させる[図4
(a)]。
ようにして製造される。図4(a)〜(d)は、その主
な工程順を示す製造工程図であり、図3と共通部分を同
一符号で表わしてある。まず、n型GaAs基板1(S
iドープ,キャリア濃度2×1018/cm3 ,厚さ30
0μm)上に、MOCVD(有機金属気相成長)法を用
いて、第1クラッド層2(n型Al0.5 Ga0.5 As,
キャリア濃度5×1017/cm3 ,厚さ1μm),活性
層3(ノンドープ,Al0.1 Ga0.9 As,厚さ0.1
μm),第2クラッド層4(p型Al0.5 Ga0.5 A
s,キャリア濃度5×1017/cm 3 ,厚さ0.3μ
m),第3クラッド層5(p型Al0.5 Ga0.5 As,
キャリア濃度5×1017/cm3 ,厚さ1.0μm),
コンタクト層6(p型GaAs,キャリア濃度1×10
19cm3 ,厚さ0.5μm)を成長させる[図4
(a)]。
【0004】次に、このウエハ上にスパッタ法によりS
iO2 膜7を付着させ、フォトレジストを塗布してパタ
ーニングを行ない、コンタクト層6の上に幅5μmのス
トライプを形成する。そして、フォトレジストをマスク
として、燐酸系エッチング液を用いて、コンタクト層6
と第3クラッド層5の一部のエッチングを行なう。[図
4(b)]。
iO2 膜7を付着させ、フォトレジストを塗布してパタ
ーニングを行ない、コンタクト層6の上に幅5μmのス
トライプを形成する。そして、フォトレジストをマスク
として、燐酸系エッチング液を用いて、コンタクト層6
と第3クラッド層5の一部のエッチングを行なう。[図
4(b)]。
【0005】次いでフォトレジストを除去した後、再度
MOCVD法を用いて電流狭窄層8(n型GaAs,キ
ャリア濃度1×1019/cm3 ,厚さ1.0μm)を成
長させる[図4(c)]。続いて、これを装置から取り
出しSiO2 膜7を除去した後に、MOCVD法により
コンタクト層を5μm再成長させ、始のコンタクト層と
一体となるように、コンタクト層6を形成する[図4
(d)]。
MOCVD法を用いて電流狭窄層8(n型GaAs,キ
ャリア濃度1×1019/cm3 ,厚さ1.0μm)を成
長させる[図4(c)]。続いて、これを装置から取り
出しSiO2 膜7を除去した後に、MOCVD法により
コンタクト層を5μm再成長させ、始のコンタクト層と
一体となるように、コンタクト層6を形成する[図4
(d)]。
【0006】その後は、図示してない上下のp,n両電
極を形成して、ウエハを劈開しチップ化し、図3に示し
た構造を持つ半導体レーザ素子を得ることができる。
極を形成して、ウエハを劈開しチップ化し、図3に示し
た構造を持つ半導体レーザ素子を得ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ようにして製造される半導体レーザ素子には、次の問題
がある。それは、図4(c)の工程で、再度のMOCV
D法により、電流狭窄層8を成長させる際に、エッチン
グ深さが1.5μmと深いために、第3クラッド層5の
幅を制御するのが難しいことである。このことにより、
第3クラッド層5の幅寸法に大きく依存する発振開始し
きい値電流のばらつきが大きく、半導体レーザ素子を量
産するときの問題になっている。第3クラッド層5の幅
寸法を精度よく制御するためには、その厚さの方を薄く
すればよいが、このようにすると、活性層3で発振した
光の閉じ込めが弱くなり、発振開始しきい値電流が増加
するという問題を生ずる。このように、従来、第3クラ
ッド層5の幅寸法を制御し、かつ低いしきい値電流で発
振する半導体レーザ素子を製造することは、非常に困難
であった。
ようにして製造される半導体レーザ素子には、次の問題
がある。それは、図4(c)の工程で、再度のMOCV
D法により、電流狭窄層8を成長させる際に、エッチン
グ深さが1.5μmと深いために、第3クラッド層5の
幅を制御するのが難しいことである。このことにより、
第3クラッド層5の幅寸法に大きく依存する発振開始し
きい値電流のばらつきが大きく、半導体レーザ素子を量
産するときの問題になっている。第3クラッド層5の幅
寸法を精度よく制御するためには、その厚さの方を薄く
すればよいが、このようにすると、活性層3で発振した
光の閉じ込めが弱くなり、発振開始しきい値電流が増加
するという問題を生ずる。このように、従来、第3クラ
ッド層5の幅寸法を制御し、かつ低いしきい値電流で発
振する半導体レーザ素子を製造することは、非常に困難
であった。
【0008】本発明は上述の点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、第3クラッド層の幅寸法のばらつき
を小さくし、安定な発振しきい値電流が得られる半導体
レーザ素子を提供することにある。
あり、その目的は、第3クラッド層の幅寸法のばらつき
を小さくし、安定な発振しきい値電流が得られる半導体
レーザ素子を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の半導体レーザ素子は、GaAs基板
(1)の一主面上に順次積層した第1クラッド層
(2),活性層(3),第2クラッド層(4)と、この
第2クラッド層(4)の上に第3クラッド層(5),G
aAs層(10)の順に積層してこれらをストライプ状
に形成したメサ部と、このメサ部の両側面に埋め込み第
3クラッド層(5)とは逆導電型の電流狭窄層(8)
と、メサ部上面と電流狭窄層(8)上面とのなす同一平
面上に積層形成した第4クラッド層(9)と、この第4
クラッド層(9)の上に積層形成したコンタクト層
(6)とを有する構造としたものである。
めに、本発明の半導体レーザ素子は、GaAs基板
(1)の一主面上に順次積層した第1クラッド層
(2),活性層(3),第2クラッド層(4)と、この
第2クラッド層(4)の上に第3クラッド層(5),G
aAs層(10)の順に積層してこれらをストライプ状
に形成したメサ部と、このメサ部の両側面に埋め込み第
3クラッド層(5)とは逆導電型の電流狭窄層(8)
と、メサ部上面と電流狭窄層(8)上面とのなす同一平
面上に積層形成した第4クラッド層(9)と、この第4
クラッド層(9)の上に積層形成したコンタクト層
(6)とを有する構造としたものである。
【0010】
【作用】本発明の半導体レーザ素子は上記のように構成
し、製造に当たって第3クラッド層の厚さを0.2〜
0.5μmの範囲に薄くして、最初の成長過程でコンタ
クト層を形成することなく、電流狭窄層を成長させる領
域をエッチングする際のエッチング深さも、0.2〜
0.5μm程度に浅くしているために、このエッチング
に起因する第3クラッド層の幅寸法のばらつきを小さく
することができ、したがって、得られた素子の発振しき
い値電流のばらつきも小さくなる。また、第3クラッド
層を薄くしたことに対して、3回目の成長過程で第4ク
ラッド層とコンタクト層を積層形成することにより、レ
ーザ光の発振を安定させている。
し、製造に当たって第3クラッド層の厚さを0.2〜
0.5μmの範囲に薄くして、最初の成長過程でコンタ
クト層を形成することなく、電流狭窄層を成長させる領
域をエッチングする際のエッチング深さも、0.2〜
0.5μm程度に浅くしているために、このエッチング
に起因する第3クラッド層の幅寸法のばらつきを小さく
することができ、したがって、得られた素子の発振しき
い値電流のばらつきも小さくなる。また、第3クラッド
層を薄くしたことに対して、3回目の成長過程で第4ク
ラッド層とコンタクト層を積層形成することにより、レ
ーザ光の発振を安定させている。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき説明する。本
発明の半導体レーザ素子の構造を図1の模式断面図に示
し、図3と共通する部分を同一符号で表わす。本発明の
半導体レーザ素子が従来と異なる点は、図1に示す如
く、第3クラッド層5の厚さが従来素子に比べて薄く、
新たに第4クラッド層9を付加したことにある。
発明の半導体レーザ素子の構造を図1の模式断面図に示
し、図3と共通する部分を同一符号で表わす。本発明の
半導体レーザ素子が従来と異なる点は、図1に示す如
く、第3クラッド層5の厚さが従来素子に比べて薄く、
新たに第4クラッド層9を付加したことにある。
【0012】本発明の半導体レーザ素子は、次のように
して製造することができ、図2(a)〜(c)の製造工
程図にその主な工程順を示し、図4と共通部分を同一符
号で表わしている。まず、図4(a)と同様に、n型G
aAs基板1上に、MOCVD法を用いて、第1クラッ
ド層2,活性層3,第2クラッド層4,第3クラッド層
5(p型Al0.5 Ga0.5 As,キャリア濃度5×10
17/cm3 ,厚さ0.3μm),GaAs層10(p型
GaAs,キャリア濃度1×1018cm3 ,厚さ0.0
3μm)を成長させる。この過程で第3クラッド層5の
厚さを0.3μmとし、コンタクト層6を形成していな
いことが従来とは異なる。[図2(a)]。
して製造することができ、図2(a)〜(c)の製造工
程図にその主な工程順を示し、図4と共通部分を同一符
号で表わしている。まず、図4(a)と同様に、n型G
aAs基板1上に、MOCVD法を用いて、第1クラッ
ド層2,活性層3,第2クラッド層4,第3クラッド層
5(p型Al0.5 Ga0.5 As,キャリア濃度5×10
17/cm3 ,厚さ0.3μm),GaAs層10(p型
GaAs,キャリア濃度1×1018cm3 ,厚さ0.0
3μm)を成長させる。この過程で第3クラッド層5の
厚さを0.3μmとし、コンタクト層6を形成していな
いことが従来とは異なる。[図2(a)]。
【0013】次に図4(a),(b)に示したのと同様
の手法により、電流狭窄層8を成長させる領域のエッチ
ングを行ない、第3クラッド層5とGaAs層10から
なるストライプ状のメサ部を形成し、その両側面に電流
狭窄層8を埋め込むが、そのとき、第3クラッド層5の
表面が酸化するのを防止するために、GaAs層10を
用いている。したがって、電流狭窄層8の厚さは、第3
クラッド層5(0.3μm)とGaAs層10(0.0
3μm)の厚さの合計である0.33μmとなり、スト
ライプ状メサ部を形成するためのエッチング深さを浅く
することができるのも、従来とは異なる点である[図2
(b)]。
の手法により、電流狭窄層8を成長させる領域のエッチ
ングを行ない、第3クラッド層5とGaAs層10から
なるストライプ状のメサ部を形成し、その両側面に電流
狭窄層8を埋め込むが、そのとき、第3クラッド層5の
表面が酸化するのを防止するために、GaAs層10を
用いている。したがって、電流狭窄層8の厚さは、第3
クラッド層5(0.3μm)とGaAs層10(0.0
3μm)の厚さの合計である0.33μmとなり、スト
ライプ状メサ部を形成するためのエッチング深さを浅く
することができるのも、従来とは異なる点である[図2
(b)]。
【0014】続いて、ここでは図示してないSiO2 膜
を除去した後、3回目のMOCVD法により第4クラッ
ド層9(p型Al0.5 Ga0.5 As,キャリア濃度5×
10 17/cm3 ,厚さ0.7μm)を成長させる。第4
クラッド層9は、第3クラッド層5を薄くしたままでは
光が吸収されてレーザ発振を起こさなくなるので、これ
を補償しレーザ発振を安定させるために形成する必要が
ある。そしてコンタクト層6を5μm成長させる[図2
(c)]。
を除去した後、3回目のMOCVD法により第4クラッ
ド層9(p型Al0.5 Ga0.5 As,キャリア濃度5×
10 17/cm3 ,厚さ0.7μm)を成長させる。第4
クラッド層9は、第3クラッド層5を薄くしたままでは
光が吸収されてレーザ発振を起こさなくなるので、これ
を補償しレーザ発振を安定させるために形成する必要が
ある。そしてコンタクト層6を5μm成長させる[図2
(c)]。
【0015】その後は、従来と同様に上下のp,n両電
極を形成して、ウエハを劈開しチップ化することによ
り、図1に示す半導体レーザ素子(上下の両電極は図示
を省略)を得ることができる。以上のようにして得られ
た本発明の半導体レーザ素子100個と、従来の半導体
レーザ素子100個について、発振開始しきい値電流を
測定し比較した。その結果、本発明の半導体レーザ素子
の発振開始しきい値電流は、36mA±2mAであった
のに対し、従来の半導体レーザ素子の発振開始しきい値
電流は、37.5mA±8mAであった。さらに、第3
クラッド層5の幅を測定したところ、本発明の素子は
3.9μm±0.02μmであり、従来の素子は3.9
5μm±0.43μmであった。このように、本発明の
半導体レーザ素子は、第3クラッド層5の幅寸法の制御
性が向上していることがわかる。
極を形成して、ウエハを劈開しチップ化することによ
り、図1に示す半導体レーザ素子(上下の両電極は図示
を省略)を得ることができる。以上のようにして得られ
た本発明の半導体レーザ素子100個と、従来の半導体
レーザ素子100個について、発振開始しきい値電流を
測定し比較した。その結果、本発明の半導体レーザ素子
の発振開始しきい値電流は、36mA±2mAであった
のに対し、従来の半導体レーザ素子の発振開始しきい値
電流は、37.5mA±8mAであった。さらに、第3
クラッド層5の幅を測定したところ、本発明の素子は
3.9μm±0.02μmであり、従来の素子は3.9
5μm±0.43μmであった。このように、本発明の
半導体レーザ素子は、第3クラッド層5の幅寸法の制御
性が向上していることがわかる。
【0016】本実施例では、第3クラッド層5の厚さを
0.3μmとした場合について述べたが、第3クラッド
層5の厚さは、0.5μmまでは同様の効果を得ること
ができる。第3クラッド層5の厚さの下限は、電流狭窄
層8との関係で決めることができ、0.2μmより薄く
なると、電流狭窄層8が電流を絞り込む役割を果たせな
くなる。したがって、本発明の素子の第3クラッド層5
の適切な厚さ範囲は、0.2μm〜0.5μmと決める
ことができる。
0.3μmとした場合について述べたが、第3クラッド
層5の厚さは、0.5μmまでは同様の効果を得ること
ができる。第3クラッド層5の厚さの下限は、電流狭窄
層8との関係で決めることができ、0.2μmより薄く
なると、電流狭窄層8が電流を絞り込む役割を果たせな
くなる。したがって、本発明の素子の第3クラッド層5
の適切な厚さ範囲は、0.2μm〜0.5μmと決める
ことができる。
【0017】また、その他の特性に関しても、本発明の
素子は、従来と同等またはそれ以上の良好な特性を示す
ことがわかった。
素子は、従来と同等またはそれ以上の良好な特性を示す
ことがわかった。
【0018】
【発明の効果】電流狭窄型の半導体レーザ素子は、電流
狭窄層を形成する領域をエッチングする際に、エッチン
グ深さが大きく、そのために第3クラッド層の幅にばら
つきが生じ、発振開始しきい値電流の変動も大きかった
が、本発明では、実施例で述べた如く、第3クラッド層
の厚さを、0.2〜0.5μmの範囲に小さくし、従来
コンタクト層も含めて1.5μm程度であったエッチン
グ深さを浅くしたために、第3クラッド層を精度よく所
望の幅寸法にすることができ、第3クラッド層の厚さが
薄くなったことに対しては、3回目のMOCVD成長過
程で第4クラッド層を設けて、その上にクラット層を形
成する素子構造としたことにより、第3クラッド層の幅
に依存する発振開始しきい値電流のばらつきが小さくな
る。その結果、本発明の半導体レーザ素子は、レーザ光
を安定な横モードで発振させることができる。
狭窄層を形成する領域をエッチングする際に、エッチン
グ深さが大きく、そのために第3クラッド層の幅にばら
つきが生じ、発振開始しきい値電流の変動も大きかった
が、本発明では、実施例で述べた如く、第3クラッド層
の厚さを、0.2〜0.5μmの範囲に小さくし、従来
コンタクト層も含めて1.5μm程度であったエッチン
グ深さを浅くしたために、第3クラッド層を精度よく所
望の幅寸法にすることができ、第3クラッド層の厚さが
薄くなったことに対しては、3回目のMOCVD成長過
程で第4クラッド層を設けて、その上にクラット層を形
成する素子構造としたことにより、第3クラッド層の幅
に依存する発振開始しきい値電流のばらつきが小さくな
る。その結果、本発明の半導体レーザ素子は、レーザ光
を安定な横モードで発振させることができる。
【図1】本発明の半導体レーザ素子の構造を示す模式断
面図
面図
【図2】本発明の半導体レーザ素子の主な製造工程順を
示し、それぞれ(a)は始めの積層過程、(b)はエッ
チング後電流狭窄層を埋め込んだ過程、(c)は第4ク
ラッド層とコンタクト層を形成した過程を表わす模式断
面図
示し、それぞれ(a)は始めの積層過程、(b)はエッ
チング後電流狭窄層を埋め込んだ過程、(c)は第4ク
ラッド層とコンタクト層を形成した過程を表わす模式断
面図
【図3】従来の半導体レーザ素子の構造を示す模式断面
図
図
【図4】従来の半導体レーザ素子の主な製造工程順を示
し、それぞれ(a)は始めの積層過程、(b)はエッチ
ング過程、(c)は電流狭窄層を埋め込んだ過程、
(d)はコンタクト層を形成した過程を表わす模式断面
図
し、それぞれ(a)は始めの積層過程、(b)はエッチ
ング過程、(c)は電流狭窄層を埋め込んだ過程、
(d)はコンタクト層を形成した過程を表わす模式断面
図
1 基板 2 第1クラッド層 3 活性層 4 第2クラッド層 5 第3クラッド層 6 コンタクト層 7 SiO2 膜 8 電流狭窄層 9 第4クラッド層 10 GaAs層
Claims (2)
- 【請求項1】GaAs基板の一主面上に順次積層したA
lX Ga1-X As第1クラッド層,AlY Ga1-Y As
活性層[0≦Y≦X≦1(以下同様)],AlX Ga
1-X As第2クラッド層と、この第2クラッド層上にA
lX Ga1-X As第3クラッド層,GaAs層の順に積
層しこれらをストライプ状に形成したメサ部と、このメ
サ部の両側面に埋め込んだ前記AlX Ga1-X As第3
クラッド層とは逆導電型の電流狭窄層と、前記メサ部上
面と前記電流狭窄層上面とのなす同一平面上に積層形成
したAlX Ga1-X As第4クラッド層と、この第4ク
ラッド層の上に積層形成したGaAsコンタクト層とを
有することを特徴とする半導体レーザ素子。 - 【請求項2】請求項1記載の半導体レーザ素子におい
て、AlX Ga1-X As第3クラッド層の厚さを0.2
〜0.5μmとすることを特徴とする半導体レーザ素
子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13372193A JPH06350188A (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | 半導体レーザ素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13372193A JPH06350188A (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | 半導体レーザ素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06350188A true JPH06350188A (ja) | 1994-12-22 |
Family
ID=15111360
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13372193A Pending JPH06350188A (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | 半導体レーザ素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06350188A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1012962A (ja) * | 1996-06-20 | 1998-01-16 | Rohm Co Ltd | 半導体レーザ装置及びその製造方法 |
US7164701B2 (en) | 2002-03-15 | 2007-01-16 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor laser and method for manufacturing the same |
-
1993
- 1993-06-04 JP JP13372193A patent/JPH06350188A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1012962A (ja) * | 1996-06-20 | 1998-01-16 | Rohm Co Ltd | 半導体レーザ装置及びその製造方法 |
US7164701B2 (en) | 2002-03-15 | 2007-01-16 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor laser and method for manufacturing the same |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2827326B2 (ja) | 半導体レーザの製造方法 | |
US5737351A (en) | Semiconductor laser including ridge structure extending between window regions | |
EP1198043A2 (en) | Method of fabricating a III-V compound semiconductor device with an Aluminium-compound layer | |
JPH0851250A (ja) | 半導体レーザ | |
US5304507A (en) | Process for manufacturing semiconductor laser having low oscillation threshold current | |
JPH06350188A (ja) | 半導体レーザ素子 | |
JP2911751B2 (ja) | 半導体レーザ及びその製造方法 | |
JP2767676B2 (ja) | 化合物半導体の微細構造形成方法 | |
JP4497606B2 (ja) | 半導体レーザ装置 | |
JPH0832170A (ja) | 半導体レーザ素子及びその製造方法 | |
JP2523643B2 (ja) | 半導体レ−ザ装置 | |
JPH05226774A (ja) | 半導体レーザ素子とその製造方法 | |
JPH0677588A (ja) | 半導体レーザ及びその製造方法 | |
JPH0629618A (ja) | マルチビーム半導体レーザ及びその製造方法 | |
JPH08222808A (ja) | 半導体発光装置の製造方法 | |
JP2000252587A (ja) | 半導体レーザおよびその製造方法 | |
JPH0437598B2 (ja) | ||
JP2554192B2 (ja) | 半導体レーザの製造方法 | |
JPS62179790A (ja) | 半導体レ−ザ | |
JPH0669595A (ja) | 半導体レーザ装置及びその製造方法 | |
JP4024319B2 (ja) | 半導体発光装置 | |
JPH0669591A (ja) | 半導体レーザ素子の製造方法 | |
JPH08148754A (ja) | 半導体レーザおよびその製造方法 | |
JPH07131110A (ja) | 半導体レーザ装置の製造方法 | |
JP2611486B2 (ja) | 半導体レーザおよびその製造方法 |