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JPH06345737A - ナファゾリンまたはその塩の製造方法 - Google Patents

ナファゾリンまたはその塩の製造方法

Info

Publication number
JPH06345737A
JPH06345737A JP5166031A JP16603193A JPH06345737A JP H06345737 A JPH06345737 A JP H06345737A JP 5166031 A JP5166031 A JP 5166031A JP 16603193 A JP16603193 A JP 16603193A JP H06345737 A JPH06345737 A JP H06345737A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
naphazoline
hydrochloric acid
reaction
naphthylacetonitrile
acid gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5166031A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiichi Nakanishi
清一 中西
Takeshi Saito
健 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumika Fine Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sumika Fine Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumika Fine Chemicals Co Ltd filed Critical Sumika Fine Chemicals Co Ltd
Priority to JP5166031A priority Critical patent/JPH06345737A/ja
Publication of JPH06345737A publication Critical patent/JPH06345737A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】α−ナフチルアセトニトリルと炭素数3〜10
のアルコールを塩酸ガスの存在下で反応させて相当する
イミノエーテル体とし、ついで、このイミノエーテル体
をエチレンジアミンと縮合させることを特徴とするナフ
ァゾリンまたはその塩の製造方法。 【効果】本発明により、α−ナフチルアセトニトリルか
ら高収率でイミノエーテルを得ることができ、さらにこ
のイミノエーテルとエチレンジアミンとから高収率で高
品質のナファゾリンまたはその塩を製造することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交換神経興奮薬・局所
血管収縮薬として有用な医薬品であるナファゾリンまた
はその塩を工業的に安全かつ高収率で製造する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】従来の技
術では、ナファゾリンの製造方法としてα−ナフチルア
セトニトリルをエタノール中で塩酸ガスを飽和させるこ
とにより得られるイミノエーテル体にエチレンジアミン
を縮合させてナファゾリン塩基とする方法がある(US
特許No.2161938) 。この方法では、中間体であるイミノ
エーテル体が非常に不安定であり、副生物としてモノア
シル誘導体が生成し、高品質なイミノエーテル体を高収
率で得ることは非常に困難であるため、イミノエーテル
体からのナファゾリンの収率が90%以上の高収率で得
られているとはいえ、工業的に有利な方法とはいえな
い。
【0003】その改良法として、α−ナフタレン酢酸と
エチレンジアミンを濃塩酸触媒下、またはα−ナフタレ
ン酢酸を酸クロリドとしこれとエチレンジアミンとを五
酸化リン触媒下、200〜250℃の高温で反応させて
ナファゾリン塩基を得る方法が提示されている(日本特
許第135905号)。しかし、この方法は、強酸の存
在下で200〜250℃の高温反応が必要であり、工業
的に有利な方法とはいえない。
【0004】またα−ナフチルアセトニトリルとエチレ
ンジアミンを硫化水素の触媒下、加圧反応に付すること
によりナファゾリン塩基を得る方法がある(英国特許N
o.608295 )。しかし、この方法は、有害物質である硫
化水素の取扱い及びその除去に細心の注意が必要であり
工業的に優れた方法とはいえない。
【0005】さらに、α−ナフタレン酢酸を酸クロリド
とし、ついでアンモニアと反応させて酸アミドとしたの
ち、α−ナフチルチオアセトアミドとしエチレンジアミ
ンを縮合させてナファゾリン塩基を得る方法がある(デ
ンマーク特許No.62889)。しかし、この方法は、α−ナ
フチルチオアセトアミドを得るのに複雑な合成工程が必
要であり、工業的に有利な方法とはいえない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ナファゾ
リンの工業的に有利な合成法を確立するため、α−ナフ
チルアセトニトリルのイミノエーテル化の条件について
詳細な検討を加えた結果、特定の条件下でイミノエーテ
ル体を簡易かつ高純度・高収率で合成できることを見出
し、さらに研究を進めて本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明の要旨は、α−ナフチルアセ
トニトリルと炭素数3〜10のアルコールを塩酸ガスの
存在下で反応させて相当するイミノエーテル体とし、つ
いで、このイミノエーテル体をエチレンジアミンと縮合
させることを特徴とするナファゾリンまたはその塩の製
造方法に関する。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明に用いられるα−ナフチルアセトニトリルは、常法
により、ナフタレンをホルマリンと塩酸でα−クロロメ
チルナフタレンとし、これにシアン化カリウムを作用さ
せて合成することができる。本発明に使用する炭素数3
〜10のアルコールとしては、イソプロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、sec −ブチルアルコール、
t−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタ
ノール、3−ペンタノール、シクロペンタノール、1−
ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、
シクロヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール等が
挙げられるが、これらに限定されるものではない。炭素
数3〜10のアルコール中でも特に第2級アルコールの
使用が好ましく、これらのアルコールを使用すると、副
反応物であるモノアシル誘導体の生成は薄層クロマトグ
ラフィーによっても全く認められない。これらのアルコ
ールは、単独で、あるいは塩酸ガスに不活性な有機溶媒
例えばハロゲン化炭化水素中に大過剰量を溶解して用い
ることができる。一方、メタノールまたはエタノールを
イミノエーテル化反応のアルコールとして使用すると、
反応条件をいかに変更し最良条件を探しても、副反応物
の生成は避けがたく、収率低下が甚だしい。
【0009】イミノエーテル化反応の温度は通常0〜6
0℃で行われ、塩酸ガスを飽和させて反応させる。反応
温度は0〜40℃がより好ましい。この範囲では、反応
初期に塩酸ガスを過飽和状態まで導入すれば、その後の
塩酸ガスの導入なしに反応を完了させることができるか
らである。40℃を越えると塩酸ガスの飽和量が減少す
るため、反応終了まで塩酸ガスの導入を続ける必要があ
る。反応温度があまりに低いと反応速度が極端に低下す
るので、また塩酸ガス濃度が飽和量よりも低くなると反
応速度が低下するので、いずれも好ましくない。反応時
間は通常室温では5〜7時間で完了するが、低温では、
15〜20時間以上を要することもある。しかし、反応
時間を延長しても反応生成物の品質に対するその影響は
小さい。
【0010】反応終了時点は、反応温度等により異なる
ので、原料化合物の消失を薄層クロマトグラフィーによ
り確認して決定するのがよい。この反応生成物であるイ
ミノエーテル体は、反応終了後、反応容器に除湿装置を
つけておけば、7日後でも品質への影響はみられない。
得られたイミノエーテル体は、溶媒及び過剰の塩酸ガス
を減圧下で留去することにより単離することができる
が、そのままイミダゾリン環形成に必要なエチレンジア
ミンと反応させることによりナファゾリンを得ることも
できる。
【0011】イミノエーテル体をエチレンジアミンと縮
合させてナファゾリンを合成する反応は常法により行う
ことができる。例えば、イミノエーテル体をイソプロピ
ルアルコールに溶解し、エチレンジアミンを大過剰滴下
し、一定時間加熱反応させる。生成物は、過剰のエチレ
ンジアミンおよび溶媒を留去した後トルエンで抽出し、
アルカリ、水で洗浄した後、濃塩酸を添加し、共沸脱水
して塩酸ナファゾリンとして得ることができる。
【0012】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によ
りなんら限定されるものではない。
【0013】実施例1 α−ナフチルアセトニトリル16.72g(0.1モ
ル)をイソプロピルアルコール50g(0.833モ
ル)に溶解した溶液に塩酸ガス30g(0.822モ
ル)を25℃で約1時間で導入して反応した。反応の終
了時は薄層クロマトグラフィーによって確認した。反応
液は50℃の温水浴上で減圧下にイソプロピルアルコー
ル及び過剰の塩酸を留去してオイル状のクルードのイミ
ノエーテル体を得た(収率104%)。
【0014】イミノエーテル体はイソプロピルアルコー
ル150mlに溶解・希釈し、エチレンジアミン27.
0g(0.449モル)を滴下し、76〜78℃で1時
間反応させたのち、過剰のエチレンジアミン及び溶媒を
留去した。反応生成物をトルエンで抽出し、希苛性ソー
ダ水溶液、水で順次洗浄した後、37%塩酸14.3g
(0.137モル)を加えて共沸脱水し、塩酸ナファゾ
リン23.5g(0.0952モル)を得た。α−ナフ
チルアセトニトリルからの収率は95%であった。その
物性値は、mp.255〜260℃、 1H−NMRスペ
クトル(60M−HZ ,CDCl3 )δ(ppm):
3.87(S,4H)、4.38(S,2H)、4.7
5(br.S,1H)、7.44〜7.73(m,4
H)、7.73〜8.07(m,3H)、であった。こ
のものは日本薬局方及び米国薬局方の規格に合格した。
【0015】実施例2 α−ナフチルアセトニトリル16.72g(0.100
モル)、sec−ブチルアアルコール50g(0.67
46モル)に塩酸ガス30g(0.822モル)を15
℃で約1時間導入して反応した。反応液を50℃で減圧
下にsec−ブチルアルコールおよび塩酸を留去してオ
イル状のクルードのイミノエーテル体を得た(収率10
5%)。イミノエーテル体はイソプロピルアルコール1
50mlに溶解・希釈し、エチレンジアミン27.0g
(0.449モル)を滴下し、76〜78℃で1時間反
応したのち、過剰のエチレンジアミン及び溶媒を留去し
た。反応生成物をトルエンで抽出し、希苛性ソーダ水溶
液、水で順次洗浄した後、脱水し、アルコール性塩酸
(29.8%HCl/イソプロパノール,18.4g)
を滴下し、冷却、濾取して、塩酸ナファゾリン23.4
g(0.948モル)を得た(収率95%)。
【0016】比較例 α−ナフチルアセトニトリル16.72g(0.1モ
ル)、エタノール50g(1.087モル)に塩酸ガス
31g(0.849モル)を5〜10℃で約1時間を要
して導入し、同温度で15時間反応した。塩酸導入後6
時間頃から副反応物の生成が薄層クロマトグラフィーで
認められ、時間の経過につれて増加した。以降の操作は
実施例1と同様に処理し、塩酸ナファゾリン16.0g
(0.0648モル)を得た(収率65%)。
【0017】
【発明の効果】本発明により、α−ナフチルアセトニト
リルから高収率でイミノエーテルを得ることができ、さ
らにこのイミノエーテルとエチレンジアミンとから高収
率で高品質のナファゾリンまたはその塩を製造すること
ができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α−ナフチルアセトニトリルと炭素数3
    〜10のアルコールを塩酸ガスの存在下で反応させて相
    当するイミノエーテル体とし、ついで、このイミノエー
    テル体をエチレンジアミンと縮合させることを特徴とす
    るナファゾリンまたはその塩の製造方法。
  2. 【請求項2】 イミノエーテル化の温度を0〜60℃と
    し、塩酸ガスを飽和状態まで導入することを特徴とする
    請求項1記載の製造方法。
JP5166031A 1993-06-10 1993-06-10 ナファゾリンまたはその塩の製造方法 Pending JPH06345737A (ja)

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JP5166031A JPH06345737A (ja) 1993-06-10 1993-06-10 ナファゾリンまたはその塩の製造方法

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JP5166031A JPH06345737A (ja) 1993-06-10 1993-06-10 ナファゾリンまたはその塩の製造方法

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ID=15823664

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JP5166031A Pending JPH06345737A (ja) 1993-06-10 1993-06-10 ナファゾリンまたはその塩の製造方法

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JP (1) JPH06345737A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115636790A (zh) * 2022-10-21 2023-01-24 池州东升药业有限公司 一种盐酸萘甲唑啉的合成精制工艺

Cited By (1)

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CN115636790A (zh) * 2022-10-21 2023-01-24 池州东升药业有限公司 一种盐酸萘甲唑啉的合成精制工艺

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