JPH06310184A - 接続端子装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 挿通孔の内側に挿入されたリード線の先端部
を第２の曲げ部の先端縁とベース板の裏面との間の挾持
部に円滑に導いてその挾持部に的確に差し込むことがで
きる接続端子装置を提供する。 【構成】 導電性の金属板で形成された接続端子１およ
びこの接続端子を覆う端子カバー２を備え、前記接続端
子が、ベース板３と、折り曲げ片４と、リード線挿通用
の挿通孔５と、第１の曲げ部６と、第２の曲げ部７とを
有し、前記挿通孔５から挿入されるリード線ａの先端部
を前記第２の曲げ部７の先端縁とベース板３の裏面とで
弾性的に挾持する接続端子装置において、前記接続端子
の挿通孔の内側の部分にリード線ａの先端部を前記挾持
部８に導くガイド舌片２０を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、リード線の端末を接
続する接続端子装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば照明機器用安定器には接続端子装
置が設けられ、この接続端子装置を介して電源側のリー
ド線を安定器に接続するようにしている。そしてこのよ
うな接続端子装置の従来の構造が特開平１−１６１６８
１号公報に開示されている。

【０００３】この接続端子装置は、図８に示すように、
導電性の金属板で形成された接続端子１を備え、この接
続端子１が端子カバー２で覆われている。前記接続端子
１は、金属製のベース板３の端部にその下方にほぼ直角
に折曲する折り曲げ片４が形成され、この折り曲げ片４
の折り曲げ基部にリード線ａの挿通が可能な挿通孔５が
形成され、前記折り曲げ片４の先端部にベース板３の裏
面側に向って円弧状に折り返された第１の曲げ部６が形
成され、さらにこの第１の曲げ部６の先端部に、第１の
曲げ部６の曲げ方向とは逆方向に曲げられた第２の曲げ
部７が形成され、この第２の曲げ部７の先端縁がベース
板３の裏面に向って延出し、この第２の曲げ部７の先端
縁とベース板３の裏面との間がリード線ａを挾持する挾
持部８となっている。

【０００４】なお、図に示す９は、折り返し片４の反対
側のベース板３の端部に折曲形成された取付舌片、１０
はベース板３の上面に切起し形成された接続舌片であ
る。また１１は、例えば照明機器用安定器のコイルボビ
ンで、１２がこのコイルボビン１１に巻回されたコイル
である。

【０００５】コイルボビン１１の一部には端子台１５が
設けられ、この端子台１５に取付孔１６が形成され、こ
の取付孔１６内に前記取付舌片９が差し込まれ、これに
より接続端子１が端子台１５に対して取付固定され、ま
た前記コイル１２の巻線の端末１２ａが前記接続舌片１
０の内側に挟み込まれて接続されている。

【０００６】このように接続端子１が端子台１５に取り
付けられた状態において、端子台１５に端子カバー２が
図４の矢印Ａ方向から装着され、この端子カバー２で接
続端子１が覆われ、この端子カバー２に接続端子１に形
成された挿通孔５に対向してリード線ａを差し込むため
の差込口１７が形成されている。なお、端子カバー２
は、端子台１５の両側部に設けられた係止爪（図示せ
ず）で係止されて端子台１５に取り付けられているもの
である。

【０００７】この状態でリード線（単線）ａを前記端子
カバー２の差込口１７から接続端子１の挿通孔５を通し
て折り返し片４の内側に挿入し、このリード線ａの先端
部を第２の曲げ部７の先端縁とベース板３の裏面との間
の挾持部８に差し込んで弾性的に挾持することによりリ
ード線ａと接続端子１とが電気的および機械的に接続さ
れるものである。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところが、挿通孔５を
通して折り返し片４の内側に挿入したリード線ａの先端
部が斜めに曲がっていたり、あるいは挿通孔５内にリー
ド線ａを斜めに挿入したような場合に、そのリード線ａ
の先端部が第２の曲げ部７の基部に当接して挾持部８に
そのリード線ａの先端部を円滑に差し込むことが困難と
なり、またその挿入の操作を無理に行なうと、第２の曲
げ部７の基部が弾性限度を超えるように大きく変形し、
たとえリード線ａの先端部を挾持部８で挾持することが
可能となっても、その弾性的な挾持力が不足して接続不
良を招いてしまう恐れがある。

【０００９】この発明はこのような点に着目してなされ
たもので、その目的とするところは、挿通孔の内側に挿
入されたリード線の先端部を第２の曲げ部の先端縁とベ
ース板の裏面との間の挾持部に円滑に導いてその挾持部
に的確に差し込むことができる接続端子装置を提供する
ことにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】この発明はこのような目
的を達成するために、導電性の金属板で形成された接続
端子およびこの接続端子を覆う端子カバーを備え、前記
接続端子が、ベース板の端部をほぼ直角に折り曲げて形
成した折り曲げ片と、この折り曲げ片の折り曲げ基部に
形成されたリード線挿通用の挿通孔と、前記折り曲げ片
の先端部にベース板の裏面側に向って円弧状に折り返さ
れて形成された第１の曲げ部と、さらにこの第１の曲げ
部の先端部に、この第１の曲げ部の曲げ方向とは逆方向
に曲げられて形成された第２の曲げ部とを有し、前記第
２の曲げ部の先端縁とベース板の裏面との間でリード線
を挾持する挾持部が構成され、前記挿通孔から挿入され
るリード線の先端部を前記挾持部に差し込んで弾性的に
挾持する接続端子装置において、前記接続端子の挿通孔
の内側の部分にリード線の先端部を前記挾持部に導く案
内部を設けるようにしたものである。

【００１１】

【作用】このような構成においては、リード線を折り返
し片の内側に挿入すると、その先端部が案内部により第
２の曲げ部の先端縁とベース板の裏面との間の挾持部に
向けてガイドされ、このためリード線の先端部が第２の
曲げ部の基部に当接することなく、円滑に挾持部に導か
れて的確に挾持される。

【００１２】

【実施例】以下、この発明の実施例について図１ないし
図７を参照して説明する。なお、従来の構成と対応する
部分には同一の符号を付してその説明を省略する。図１
ないし図４には、第１の実施例を示してあり、この第１
の実施例においては、挿通孔５の内側に案内部を構成す
る平板状のガイド舌片２０が形成されている。このガイ
ド舌片２０は、挿通孔５の下端縁から挾持部８に向って
斜め上方に傾斜するように突出形成されている。

【００１３】また第２の曲げ部７の先端縁には、図４に
示すように、ほぼ半円状の凹部２１とその両側に延びる
傾斜縁２２，２２とからなる切欠拡開部２３が形成され
ている。

【００１４】リード線ａを接続端子１に接続する際に
は、まず端子カバー２の差込口１７内にリード線ａの先
端部を差し込む。差込口１７内に差し込まれたリード線
ａの先端部は、挿通孔５を通して折り返し片４の内側に
進入するとともに、ガイド舌片２０によりガイドされて
第２の曲げ部７の先端縁に向って進む。そして第２の曲
げ部７がリード線ａの先端部で押圧されて弾性的に僅か
に下方に変位し、この変位に応じてリード線ａの先端部
が図４に鎖線で示すように、凹部２１の内側に進入し、
この状態でリード線ａの先端部が第２の曲げ部７の先端
縁とベース板３の裏面とで弾性的に挾持され、これによ
りリード線ａと接続端子１との電気的および機械的な接
続が図られる。

【００１５】このように、リード線ａを差し込んだ際
に、その先端部がガイド舌片２０により第２の曲げ部７
の先端縁とベース板３の裏面との間の挾持部８に向けて
ガイドされ、このためリード線ａの先端部が第２の曲げ
部７の基部に当接するようなことがなく、常に挾持部８
に円滑に導かれる。

【００１６】そして第２の曲げ部７の先端縁の凹部２１
にリード線ａの先端部が係合して支持され、このためそ
の機械的な接続が安定するとともに、リード線ａが第２
の曲げ部７の先端縁と線接触し、その電気的な導通が確
実となる。

【００１７】図５には第２の実施例を示してあり、この
第２の実施例においては、挿通孔５の内側に案内部とし
てほぼＵ字状に湾曲するガイド舌片２０ａが、挿通孔５
の縁部から挾持部８に向って突出するように形成されて
いる。

【００１８】このような構成においても、前記第１の実
施例と同様に、挿通孔５からリード線ａを差し込むと、
その先端部がガイド舌片２０ａにより第２の曲げ部７の
先端縁とベース板３の裏面との間の挾持部８に向けてガ
イドされ、第２の曲げ部７の基部に当接することなく円
滑に挾持部８に導かれてこの挾持部８において確実に挾
持される。

【００１９】図６および図７には第３の実施例を示して
あり、この第３の実施例においては、挿通孔５が折り返
し片４とベース板３との間に亘って比較的大きな開口と
して形成されている。そして端子カバー２の内側には、
案内部として差込口１７と連なるガイド筒２０ｂが形成
され、このガイド筒２０ｂが接続端子１に対する端子カ
バー２の装着に応じて前記挿通孔５を通してこの挿通孔
５の内側に配置し、この状態でガイド筒２０ａが挾持部
８に対向する構造となっている。

【００２０】このような場合においては、端子カバー２
の差込口１７からリード線ａを差し込むと、その先端部
がガイド筒２０ｂにより第２の曲げ部７の先端縁とベー
ス板３の裏面との間の挾持部８に向けてガイドされ、第
２の曲げ部７の基部に当接することなく円滑に挾持部８
に導かれて挾持される。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
挿通孔の内側にリード線案内用の案内部を設けたから、
折り返し舌片の内側に挿入されたリード線の先端部が第
２の曲げ部の先端縁とベース板の裏面との間の挾持部に
円滑に導かれ、したがってその挾持部に的確に差し込ん
で確実な接続を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の第１の実施例に係る接続端子装置の
断面図。

【図２】その接続端子装置の接続端子の斜視図。

【図３】その接続端子の断面図。

【図４】その接続端子の挾持部の正面図。

【図５】この発明の第２の実施例に係る接続端子装置に
おける接続端子の斜視図。

【図６】この発明の第３の実施例に係る接続端子装置の
断面図。

【図７】その接続端子装置の分解状態の斜視図。

【図８】従来の接続端子装置の断面図。

【符号の説明】

ａ…リード線 １…接続端子 ２…端子カバー ３…ベース板 ４…折り返し片 ５…挿通孔 ６…第１の曲げ部 ７…第２の曲げ部 ８…挾持部 ２０…ガイド舌片（案内部） ２０ａ…ガイド舌片（案内部） ２０ｂ…ガイド筒（案内部）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】導電性の金属板で形成された接続端子およ
   びこの接続端子を覆う端子カバーを備え、前記接続端子
   が、ベース板の端部をほぼ直角に折り曲げて形成した折
   り曲げ片と、この折り曲げ片の折り曲げ基部に形成され
   たリード線挿通用の挿通孔と、前記折り曲げ片の先端部
   にベース板の裏面側に向って円弧状に折り返されて形成
   された第１の曲げ部と、さらにこの第１の曲げ部の先端
   部に、この第１の曲げ部の曲げ方向とは逆方向に曲げら
   れて形成された第２の曲げ部とを有し、前記第２の曲げ
   部の先端縁とベース板の裏面との間でリード線を挾持す
   る挾持部が構成され、前記挿通孔から挿入されるリード
   線の先端部を前記挾持部に差し込んで弾性的に挾持する
   接続端子装置において、 前記接続端子の挿通孔の内側の部分にリード線の先端部
   を前記挾持部に導く案内部を設けたことを特徴とする接
   続端子装置。