JPH0630175U - スライバ継ぎ装置 - Google Patents
スライバ継ぎ装置Info
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- JPH0630175U JPH0630175U JP6687892U JP6687892U JPH0630175U JP H0630175 U JPH0630175 U JP H0630175U JP 6687892 U JP6687892 U JP 6687892U JP 6687892 U JP6687892 U JP 6687892U JP H0630175 U JPH0630175 U JP H0630175U
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Abstract
(57)【要約】
【構成】水平方向に移動可能なスライバ把持具K及び垂
直方向に移動可能なスライバ把持具Lを支持する垂直枠
Jを弾性部材20により連結したスライバ継ぎ装置に関
するものである。 【効果】 垂直移動するスライバ把持具と水平移動する
スライバ把持具との間で切断され水平移動するスライバ
把持具に把持される新スライバの切断端が、垂れ下がら
ないように短く切断されるので、その後の水平移動する
スライバ把持具の右方向の移動の際に、新スライバの切
断端が他のスライバに接触し他のスライバを切断する等
のトラブルを防止することができる。
直方向に移動可能なスライバ把持具Lを支持する垂直枠
Jを弾性部材20により連結したスライバ継ぎ装置に関
するものである。 【効果】 垂直移動するスライバ把持具と水平移動する
スライバ把持具との間で切断され水平移動するスライバ
把持具に把持される新スライバの切断端が、垂れ下がら
ないように短く切断されるので、その後の水平移動する
スライバ把持具の右方向の移動の際に、新スライバの切
断端が他のスライバに接触し他のスライバを切断する等
のトラブルを防止することができる。
Description
【0001】
本考案は、紡績機の背後に配置されているスライバが収納されているケンスが ほぼ空になったときに、そのケンス(以下、単に、「空ケンス」という。)を、 スライバが満たされているケンス(以下、単に、「新ケンス」という。)と交換 する際に、空ケンスから紡績機に供給されているスライバ(以下、単に、「旧ス ライバ」という。)の端部と新ケンスに収納されているスライバ(以下、単に、 「新スライバ」という。)の端部を継ぐスライバ継ぎ装置に関するものである。
【0002】
スライバが収納されているケンスがほぼ空になったことを作業員が確認すると 、該当する紡績ユニットを停止させ、作業員が紡績機の背後に入り込み人手によ り旧スライバと新スライバを継いでいる。
【0003】
従来、人手によるスライバ継ぎには時間がかかるばかりでなく、作業員が紡績 機の背後に入り込み作業を行うために、紡績機の背後に広いスペースを必要とす る。
【0004】 また、スライバは柔らかく切断しやすいものであるため、スライバ継ぎには相 当の熟練を要するものであり、そして、継ぎ目部分の長さ或いは硬さ等が適切で ないと、スライバ切れ或いは紡出された紡績糸の切断等のトラブルが発生するこ とになる。
【0005】 更に、作業員が紡績機の背後に入り込み作業を行うためのスペースを設ける必 要があるため、紡績機、ケンス或いはスライバガイドローラ等の配置が大幅に制 限される。
【0006】 本考案は、旧スライバと新スライバとを、人手によることなく、自動的に継ぐ ことができるスライバ継ぎ装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
本考案は、水平方向に移動可能なスライバ把持具と垂直方向に移動可能なスラ イバ把持具を支持する垂直枠とを弾性部材により連結したことを特徴とするスラ イバ継ぎ装置に関するものである。
【0008】
図1は、ケンスが背後に配置されている紡績機Spの概略平面図であり、紡績 機Spの長手方向に紡績糸を製造するための紡績ユニットS1〜S72が錘間ピ ッチPsの間隔で配置されている。A1〜A36,B1〜B36及びC1〜C3 6は、それぞれ紡績機Spの背後に紡績機Spの長手方向に沿って配置されてい るケンスである。
【0009】 図1においては、ケンスA1〜A36から紡績ユニットS1〜S72のうちの 奇数紡績ユニットS1,S3,S5・・・にスライバが供給され、ケンスB1〜 B36から紡績ユニットS1〜S72のうちの偶数紡績ユニットS2,S4,S 6・・・にスライバが供給され、そして、ケンスC1〜C36が待機状態にある 新ケンスを示している。
【0010】 本考案においては、紡績ユニットS1〜S72にスライバを供給しているケン スA1〜A36及びケンスB1〜B36のいずれかのケンスがほぼ空になったこ とを作業員が見つけた場合には、所定の制御装置を操作することにより、以下に 説明するスライバ継ぎ装置を紡績機Spの上方に配置した搬送レールに沿って走 行させ、待機状態にある新ケンスC1〜C36のいずれかのケンスの新スライバ と旧スライバとを自動的に継ぐものである。
【0011】 また、個々のケンスA1〜A36及びケンスB1〜B36に光センサー等適当 な検出器を配置して自動的に空ケンスを検出し、この検出信号によってスライバ 継ぎ装置を所定の位置まで走行させスライバ継ぎを行うこともできる。
【0012】 更に、例えば、ケンスA1〜A36がほぼ一斉に空になるように紡績機Spの 駆動を制御し、スライバ継ぎ装置を搬送レールに沿って紡績機Spの長手方向に 走行させ、空ケンスA1〜A36の旧スライバと新ケンスC1〜C36の新スラ イバとを順次連続して継ぐこともできる。例えば、紡績機Spの始動に際し、奇 数紡績ユニットS1,S3,S5・・・と偶数紡績ユニットS2,S4,S6・ ・・との始動時間を所定時間だけずらせて始動させることにより、ケンスA1〜 A36とケンスB1〜B36とをある時間差を以て一斉にほぼ空の状態にするこ とができる。
【0013】 上記のような種々の状況に対応可能な本考案のスライバ継ぎ装置について、以 下に詳述する。 図2は、後述するスライバ継ぎ装置Pが配置された紡績機Spの側面図である 。A1、B1及びC1は紡績機Spの背後に配置されているケンスであり、図2 においては、ケンスA1及びケンスB1からスライバS2及びS3が所定の紡績 ユニットに供給されており、また、ケンスC1は新スライバS1の端部Seがケ ンス口部から垂下されている待機状態にある新ケンスである。
【0014】 スライバS2及びS3は、適当なスライバガイドローラG2〜G5により案内 されながら所定の紡績ユニットに供給されている。
【0015】 Dは、スライバ継ぎ装置Pが走行するレールRを支持するための支柱であり、 支柱Dは紡績機Spの背後に取り付けることも、また、天井から垂下することも 更には、床から立設することもできる。
【0016】 レールRは、紡績機Spの長手方向に沿って紡績機Spの上方に配置されてお り、スライバ継ぎ装置PがレールRに沿って紡績機Spの長手方向に走行できる ように構成されている。
【0017】 スライバ継ぎ装置Pは、レールR上を走行する台車F、該台車Fの下部に取着 されているハウジングH、ハウジングH内に垂直移動可能に配置されている動作 筐M、水平方向に移動可能なスライバ把持具Kを支持するための一端がハウジン グHに取着されている水平枠E、垂直方向に移動可能なスライバ把持具Lを支持 するための水平枠Eに水平移動可能に支持されているな垂直枠J及びスライバ継 ぎ装置Pを所定の位置に正確に停止させるための位置決め部材Nから構成されて いる。
【0018】 以下に、スライバ継ぎ装置Pを構成する上記の台車F、ハウジングH、動作筐 M、水平枠E、垂直枠J及び位置決め部材Nについて説明する。 台車FはレールR上を転動する車輪2を両端に取着した車軸1を有し、図示さ れていないモータ及び歯車或いはベルト等の適当な伝動装置により車軸1及び車 輪2を回転させることにより、スライバ継ぎ装置Pを紡績機Spの上方において 紡績機Spの長手方向に沿って移動させるものである。
【0019】 水平枠Eは、図2に示されているように紡績機Spの長手方向に対して直角方 向に、ほぼ紡績機Spの背面から待機状態にある新ケンスC1を越えるようにハ ウジングHの下部に水平に取着されている。
【0020】 水平枠Eのほぼ両端部にはプーリ4及びプーリ5が設置されており、プーリ4 とプーリ5との間にはエンドレスベルト又はエンドレスチエーン3(以下、単に 、「エンドレスベルト」という。)が張架されている。
【0021】 また、図3に示されているようにエンドレスベルト3に取着されているスライ バ把持具Kは、正逆回転可能なロータリソレノイド6及びロータリソレノイド6 により回転されるスライバクランプ7aと固定スライバクランプ7bを有し、ス ライバクランプ7a及び固定スライバクランプ7bは、閉じた状態では、図3の 紙面に対してほぼ垂直方向に手前に延びており、正逆回転可能なロータリソレノ イド6の回転によりスライバクランプ7aを、図3に示されている2点鎖線の位 置に適宜回転させてスライバ把持具Kを開くように構成されている。
【0022】 上記スライバクランプ7a及び固定スライバクランプ7bは水平位置のスライ バ及び垂直位置のスライバを把持できるように傾斜して設けられ、好ましくは、 45°の傾斜を有しているとスライバ把持可能範囲が最大となる。即ち、ロータ リソレノイド6により回動可能なスライバクランプ7aは、好ましくは、水平面 に対して45°の面に沿って開閉自在に回動するように構成されている。
【0023】 また、スライバ把持具Kは、図示されていない正逆回転可能なモータにより、 プーリ4或いはプーリ5を回転させることにより、水平枠Eに沿って水平枠Eの ほぼ全長にわたって水平移動可能に構成されている。
【0024】 図2に示されているように、水平枠Eには適当な嵌合手段により垂直枠Jが水 平枠Eに沿って水平方向に慴動可能に載置されており、この垂直枠Jには、例え ばガイドローラ10に案内されて、図示されていない公知の駆動手段により上下 動可能に垂直ロッド11が設けられている。
【0025】 そして、上下動可能な垂直ロッド11の先端部には図4及び図5に示されてい るようにスライバ把持具Lが取着されている。垂直ロッド11の端部には軸17 aにより垂直ロッド11に対して回動可能に支持枠17が取着されており、支持 枠17には相互に噛み合っている歯車13a及び歯車13bが回転可能に設置さ れている。また、支持枠17の軸17aに対して歯車13a及び歯車13bが回 転可能に設置されている側と反対側の端部17bには適当な駆動手段により上下 動可能な上下ロッド18の端部が取着されている。
【0026】 歯車13a及び歯車13bにはそれぞれスライバクランプ12a及び12bが 取着されており、また、一方のスライバクランプ12aの上端にはほぼL字状の 回動枠14が延在している。スライバクランプ12aの回動枠14の他端部14 aには、垂直ロッド11に軸15aにて回動可能に枢着されている回動ロッド1 5の端部15cが当接されており、回動ロッド15のもう一方の端部15bには 適当な駆動手段により上下動可能な上下ロッド16の端部が枢着されている。
【0027】 従って、適当な駆動手段により上下ロッド18が図5に示されている実線の位 置から上方に移動すると、軸17aを中心に支持枠17が図5において時計針方 向に回動し、2点鎖線に示されているような位置まで回動し、逆に、上下ロッド 18が下方に移動すると図5に示されている実線の位置に復帰する。
【0028】 また、適当な駆動手段により上下ロッド16が図4に示されている実線の位置 から上方に移動すると、軸15aを中心に回動ロッド15が図4において反時計 針方向に回動し、回動ロッド15の端部15cに当接しているスライバクランプ 12aの回動枠14を、歯車13aの軸19の周りに図4に2点鎖線で示されて いるように時計針方向に回動させる。このスライバクランプ12aの回動枠14 の時計針方向への回動により歯車13aが同方向に回動され、一方、歯車13a と噛み合っている歯車13bが反時計針方向に回動し、スライバクランプ12a 及び12bが図4に2点鎖線で示されているように開く。この状態から、上下ロ ッド16を下方に移動させると、回動ロッド15等が図4の実線の位置に戻り、 スライバクランプ12a及び12bを実線の位置まで復帰させスライバクランプ 12a及び12bを閉じる。
【0029】 このように上下ロッド16の上下動により、スライバクランプ12a及び12 bを開閉し、スライバSの把持及び開放を行うとともに、上下ロッド18の上下 動により、スライバクランプ12a及び12bを垂直位置から傾斜位置に回動す ることができる。
【0030】 図2に示されているように、スライバ把持具Kと垂直枠Jはスプリング等の適 当な弾性部材20により連結されており、スライバ把持具Kの左右方向の移動に 追従して垂直枠Jが水平方向に移動することができるように、しかも、スライバ 把持具Kの移動に追従して垂直枠Jが移動する場合には、弾性部材20が伸長す ることがないように構成されている。
【0031】 また、図2において、21は水平枠Eに設けられているストッパーで、スライ バ把持具Kが右方向に移動した際に、スライバ把持具Kに追従して水平方向に移 動する垂直枠Jがストッパー21に当接し、垂直枠Jのこれ以上の右方向への追 従を阻止する作用をするものである。従って、垂直枠Jがストッパー21に当接 した後、スライバ把持具Kが更に右方向に移動すると弾性部材20は伸長するこ とになる。
【0032】 図6及び図7(図7には垂直枠Jの支持台J’のみが示されている。)には上 述したスライバ把持具Kと垂直枠Jとを連結する弾性部材20のより具体的な一 実施例が示されている。 垂直枠Jの支持台J’及びスライバ把持具Kの支持台K’の内側には、それぞ れ、図7に示されているように、水平枠Eの上部に設けられている適当な案内レ ールg1〜g3(なお、図7においては、案内レールg1〜g3の断面のみが示 されている。)及び水平枠Eの端部に沿って転動可能な案内ローラr1〜r4が 設けられており、垂直枠Jの支持台J’及びスライバ把持具Kの支持台K’は、 案内ローラr1〜r4を介して案内レールg1〜g3及び水平枠Eの端部に案内 されながら水平枠E上を移動できるように構成されている。
【0033】 この実施例においては、スライバ把持具Kと垂直枠Jの連結は、長尺の板バネ 20bを板バネ20bの弾性力により出し入れ自在に収納可能なスライバ把持具 Kの支持台K’の上部に取着された板バネ収納ケース20a及び垂直枠Jの支持 台J’の上部に取着された長尺の板バネ20bの端部を固定するための固定具2 0cにより構成されており、垂直枠Jの支持台J’とスライバ把持具Kの支持台 K’は、垂直枠Jがストッパー21に当接し右方向への移動が阻止される以外は 、図6及び図7に示されているように、常時、板バネ20bの弾性力により互い に接触しており、スライバ把持具Kの左右方向の移動に追従して垂直枠Jが移動 するように構成されている。
【0034】 スライバ把持具Kの支持台K’の下部張出部K1には、上述した固定スライバ クランプ7b及び正逆回転可能なロータリソレノイド6が取着されており、正逆 回転可能なロータリソレノイド6にはスライバクランプ7aが取着されている。
【0035】 上述したように、ロータリソレノイド6により回動可能なスライバクランプ7a は、図3、図6及び図7に示されているように水平面に対して45°の面に沿っ て開閉自在に回動する。また、スライバ把持具Kの水平張出部K2は適当な固着 部材によりエンドレスベルト3に取着されている。
【0036】 従って、例えば、図6においてエンドレスベルト3が右方向に回動すると水平 張出部K2を介してエンドレスベルト3に取着されているスライバ把持具Kが右 方向に移動し、スライバ把持具Kに板バネ収納ケース20a、板バネ20b及び 固定具20cからなる弾性部材20により連結されている垂直枠Jもスライバ把 持具Kに接触したまま追従することになる。そして、垂直枠Jのみが当接するよ うに水平枠E上に設置されたストッパー21に垂直枠Jが当接すると、垂直枠J の右方向への移動が阻止され、長尺の板バネ20bを板バネ収納ケース20aか ら引き出しながらスライバ把持具Kのみが右方向へ移動することになる。このよ うな状態からスライバ把持具Kが逆に左方向に移動すると、長尺の板バネ20b を板バネ収納ケース20aに収納しながらスライバ把持具Kが、ストッパー21 により右方向への移動が阻止され停止している垂直枠Jに当接するまで移動し、 垂直枠Jと当接後は垂直枠Jを押すように垂直枠Jと一緒に左方向に移動するよ うに構成されている。
【0037】 次に、ハウジングH及び該ハウジングH内に垂直移動可能に配置されている動 作筐Mについて詳述するが、先ず最初に、図8(ハウジングH及び動作筐Mの概 略正面図)及び図9(図8の左側面図)に基づいて、ハウジングH及び動作筐M の概略について説明する。
【0038】 22a及び22bはハウジングHの上板23と下板24との間に設置されてい るガイドロッドであり、ガイドロッド22a及び22bが動作筐Mに取着されて いる円筒体25及び26に挿入され、ハウジングHに対して上下動する動作筐M を案内する。
【0039】 27は動作筐Mに取着されている軸28に一端が枢支され、他端がハウジング Hの上板に固着されているロッド30に取着されているレバーであり、レバー2 7にはコロ29が枢着されており、コロ29は適当な輪郭を有する制御カム31 に当接しており、チエーン32、スプロケット33及び34を介して動作筐M上 に設置されているモータ35により制御カム31が回転駆動される。
【0040】 上記のように構成されているので、制御カム31が回動され、例えば、コロ2 9が制御カム31の回動中心31aから遠い制御カム31の輪郭に当接した場合 には、軸28を上方に押し上げることになり、従って、動作筐Mをガイドロッド 22a及び22bに沿って上方に移動させることになる。また逆に、コロ29が 制御カム31の回動中心軸31aに近い制御カム31の輪郭に当接した場合には 、軸28を下方に押し下げることになり、従って、動作筐Mをガイドロッド22 a及び22bに沿って下方に移動させることになる。このように適当な輪郭を有 する制御カム31の回動により、動作筐Mを上下方向に移動させる。
【0041】 27a,27b・・・、30a,30b・・・及び31a,31b・・・は上 記のレバー27、ロッド30及び制御カム31と同様の作用をするレバー、ロッ ド及び制御カムであり、後述するスライバ継ぎを行うためのスライバクランプ或 いはピーシング部材等の運動を制御するためのレバー、ロッド及び制御カムであ る。
【0042】 次に、主として動作筐Mの斜視図及びスライバ継ぎ部の拡大斜視図を示す図1 0及び図11に基づいて、スライバ継ぎを行うための構成及びその作用について 説明する。 37及び38は、旧スライバS2の端部と新スライバS1の端部を後述するよ うに揉み合わせし継ぐための上部ピーシング部材及び下部ピーシング部材である 。上部ピーシング部材37は、図9に示されているように、ピン等の連結部材4 8を介して連結ロッド49に連結されており、そして、連結ロッド49は回転板 47の周辺部に設けられた軸50に枢支されている。上部ピーシング部材37と 連結ロッド49は連結部材48に対してそれぞれ回動できるように構成されてい る。
【0043】 同様に、下部ピーシング部材38も、図9に示されているように、ピン等の連 結部材51を介して連結ロッド52に連結されており、そして、連結ロッド52 は回転板47の周辺部に設けられた軸53に枢支されている。下部ピーシング部 材38と連結ロッド52も、連結部材51に対してそれぞれ回動できるように構 成されている。
【0044】 上記の連結ロッド49と連結ロッド52を枢支するための軸50及び軸53は 回転板47の周辺部に180度の位相差を以て取着されており、回転板47は図 示されていない駆動装置により、上部ピーシング部材37及び下部ピーシング部 材38が、図9において左右に所定の幅で往復動するように正逆回転される。 なお、回転板47は、上部ピーシング部材37及び下部ピーシング部材38を 左右に所定の幅で往復動させるためのものであるので、このような実施例に何ら 限定されるものではない。例えば、相互に噛み合う2個の歯車を上下に配置し、 それぞれの歯車に連結ロッド49と連結ロッド52を枢支し構成することもでき る。この場合は噛み合う歯車を一方向に回転させるのみで上部ピーシング部材3 7及び下部ピーシング部材38を往復動できる。
【0045】 上部ピーシング部材37は、スライバ継ぎを行わない場合には、図10に示さ れているように、固定枠43及び固定枠44間に設置されているロッド55に一 端が取着され、他端が上部ピーシング部材37の背後に取着されているスプリン グ54により、軸50を中心にして上方に回動し待機している。同様に、下部ピ ーシング部材38も、スライバ継ぎを行わない場合には、軸53を中心にして下 方に回動し待機している。
【0046】 45及び46は、それぞれ、上部ピーシング部材37及び下部ピーシング部材 38の背後に当接する上部押さえ部材及び下部押さえ部材であり、上部押さえ部 材45及び下部押さえ部材46の上部ピーシング部材37及び下部ピーシング部 材38と当接する側には、それぞれ、車輪56a〜56d及び車輪58が回転自 在に設けられている。これら車輪56a〜56d及び車輪58は、上述した上部 ピーシング部材37及び下部ピーシング部材38の左右方向への往復動がスムー スに行われるように設けられているものである。
【0047】 また、上部押さえ部材45は、図10に示されているように、軸55に回動可 能に枢支されているレバー57の一端に取着されており、軸55を挟んで反対側 のレバー57の他端は上述したロッド30a,30b・・・のうちの1つのロッ ド、例えば、ロッド30cに連結されており、ロッド30cは上述したレバー2 7a,27b・・・及び制御カム31a,31b・・・のいずれかのレバー、例 えばレバー27c及び制御カムにより上下方向に回動され、従って、上部押さえ 部材45は、上方の待機位置と図10に示されている上部ピーシング部材37を 背後からスライバ継ぎのための揉み動作を行う状態に押さえる作動位置とのどち らかの位置に適宜移動されることになる。なお、図示されていないが、下部押さ え部材46も、同様に、軸60に回動可能に枢支されているレバー59の一端に 取着されており、下方の待機位置と下部ピーシング部材38を背後からスライバ 継ぎのための揉み動作を行う状態に押さえる作動位置とのどちらかの位置に適宜 移動されるものである。
【0048】 図10及び図11において、39は新スライバ用上部クランプであり、40は 新スライバ用上部クランプ39と共同して新スライバS1を把持するための新ス ライバ用下部クランプ40である。新スライバ用上部クランプ39及び新スライ バ用下部クランプ40は、図示されていないが、上述したようなレバー27a, 27b・・・、ロッド30a,30b・・・及び制御カム31a,31b・・・ のいずれかの組み合わせによる駆動手段により、それぞれ、上下方向に回動し必 要に応じて適宜開閉可能に構成されている。
【0049】 同様に、41は旧スライバ用上部クランプであり、42は旧スライバ用上部ク ランプ41と共同して旧スライバS2を把持するための旧スライバ用下部クラン プである。旧スライバ用上部クランプ41及び旧スライバ用下部クランプ42も 、図示されていないが、上述したようなレバー27a,27b・・・、ロッド3 0a,30b・・・及び制御カム31a,31b・・・のいずれかの組み合わせ による駆動手段により、それぞれ、上下方向に回動し必要に応じて適宜開閉可能 に構成されている。
【0050】 図9において、61は点線で示されている待機位置と実線で示されている作動 位置間で回動可能な樋部材であり、樋部材61は、一端がハウジングHの下部フ レーム63に適当な支持部材64を介して支持されている回動軸62に取着され ている。そして、回動軸62は図2に示されている水平枠Eに沿って水平枠Eと ほぼ同じ長さに構成されており、図示されていない適当な駆動手段により、樋部 材61が上記の待機位置或いは作動位置のいずれかの位置に移動できるように回 転駆動される。
【0051】 樋部材61は図2に示されているスライバガイドローラG1とG2及びG2と G3の間に配置されるように、回動軸62に2個設置されている。樋部材61は スライバ継ぎする紡績ユニットが停止され、例えば、旧スライバS2の供給が停 止されると、スライバS2が自重により垂れ下がるので、紡績ユニットが停止す る直前に或いは停止と同時に、図9において実線で示されている作動位置まで回 動し、スライバガイドローラG1とG2及び/又はG2とG3の間に張り渡され ている旧スライバS2の下部に配置され、旧スライバS2の垂れ下がりを防止す るとともに、スライバ継ぎのために図2に示されている新ケンスC1から引き出 される新スライバS1の垂れ下がりを防止するものである。また、旧スライバS 2を切断した後の空ケンス側のスライバを空ケンスに戻してやる際にスライバガ イドとなる。
【0052】 次に、図8、図9、図12及び図13に基づいて位置決め部材Nについて説明 する。 図9において、65はレールRを支持する支柱Dの紡績機Spの長手方向に沿 って配置されている側壁に設けられたインデックスプレートであり、スライバ継 ぎ装置Pが正確にスライバ継ぎできる位置に停止するように、紡績機Spの紡績 ユニットS1〜S72に対応して設置されている。また、66は紡績機Spの紡 績ユニットS1〜S72が奇数紡績ユニットS1,S3,S5・・・か偶数紡績 ユニットS2,S4,S6・・・かを検知するために、1紡績ユニット置きに設 置されている奇数偶数紡績ユニット検出プレートであり、図9に示されているよ うに、インデックスプレート65の上方に左側に少しずれて配置されている。
【0053】 67はインデックスプレート65が嵌合できる凹部67aが設けられている嵌 合プレートであり、図12に示されているように嵌合プレート67はハウジング H上に載置されている軸69に取着されており、適当なアクチュエーター70の 作動によりレバー68を介して軸69を回動させることにより、図13に示され ているように嵌合プレート67の凹部67aがインデックスプレート65に係合 し、スライバ継ぎ装置Pを正確にスライバ継ぎできる位置に停止させるものであ る。
【0054】 72及び73は、ハウジングHに取着された支持フレーム71に取着されてい るセンサーであり、センサー72は奇数偶数紡績ユニット検出プレート66の位 置を検出するためのものであり、センサー73は各紡績ユニットに対応して配置 されているインデックスプレート65の位置を検出するためのものである。74 は嵌合プレート67の凹部67aがインデックスプレート65に係合した際に、 嵌合プレート67により作動されるリミットスイッチであり、紡績ユニットの駆 動を停止させるためのものである。
【0055】 センサー73が所定のインデックスプレート65の位置を検出した場合には、 アクチュエーター70を作動させて嵌合プレート67を図12において右方向に 回動させ、図13に示されているように、嵌合プレート67の凹部67aにイン デックスプレート65を係合させることにより、スライバ継ぎ装置Pを正確な位 置に停止させるものである。
【0056】 また、上述したように、奇数紡績ユニットS1,S3,S5・・・と偶数紡績 ユニットS2,S4,S6・・・との始動時間を所定時間だけずらせて始動させ ることにより、奇数紡績ユニットS1,S3,S5・・・毎及び偶数紡績ユニッ トS2,S4,S6・・・毎に交代で一斉にスライバ継ぎを行うような場合には 、図9に示されているように、例えば、奇数偶数紡績ユニット検出プレート66 を奇数紡績ユニットS1,S3,S5・・・に対応させて配置し、センサー72 が奇数偶数紡績ユニット検出プレート66を検出し、しかもセンサー73がイン デックスプレート65の位置を検出した場合に、上記のアクチュエーター70を 作動させて嵌合プレート67を回動させインデックスプレート65と係合するよ うに構成することにより、奇数紡績ユニットS1,S3,S5・・・に対してス ライバ継ぎ装置Pを停止させることができる。
【0057】 また、偶数紡績ユニットS2,S4,S6・・・に対して順次スライバ継ぎを 行うような場合には、偶数紡績ユニットS2,S4,S6・・・には奇数偶数紡 績ユニット検出プレート66が配置されていないので、従って、センサー72が 無反応で、センサー73がインデックスプレート65を検出した場合にのみ、ア クチュエーター70を作動させることにより、スライバ継ぎ装置Pを奇数紡績ユ ニットS1,S3,S5・・・を跳ばして順次偶数紡績ユニットS2,S4,S 6・・・のみに停止させることができる。
【0058】 図2及び図8において、36は支柱Dに紡績機Spの長手方向に沿って配置さ れた樋であり、スライバ把持具Kに把持されている新スライバS1から切断され た不用のスライバを収容し回収するためのものである。空ケンスB1から引き出 されているスライバS2の端部に接続するために、新ケンスC1から引き出され 切断されてスライバ把持具Kに把持されている新スライバS1の残部を、スライ バ把持具Kにより樋36の上方に搬送し、樋36の上部でスライバ把持具Kを開 き、樋36上にこの不用な新スライバS1の残部を収容する。その後、スライバ 継ぎ作業終了後のスライバ継ぎ装置Pの紡績機Spの長手方向への移動に伴い、 スライバ継ぎ装置Pの適当な位置、例えば、図8に示されているように水平枠E の下端部に取着された櫛状部材75等からなる上下方向に慴動可能な清掃部材に より樋36上に収容されている不用な新スライバS1の残部をかき集め、樋36 の端部から図示されていない適当な回収ボックスに落とし収納する。なお、スラ イバ継ぎ装置Pに吸引ダクトを設置し、吸引ダクトにより樋36上に収容されて いる不用な新スライバS1の残部を吸引除去することもできる。
【0059】 以下に、図2においてケンスB1から紡績ユニットに供給されている旧スライ バS2と新ケンスC1に収納されている新スライバS1の端部Seとを継ぐ場合 を例に、スライバ継ぎ装置Pの動作について図14〜図20をも参照にしながら 説明する。
【0060】 所定の制御装置からの指令により、図示されていないモータ及び適当な伝動装 置により車輪2を駆動させスライバ継ぎ装置PをレールRに沿って走行させる。
【0061】 センサー73が指示された所定のインデックスプレート65の位置を検出した場 合には、アクチュエーター70を作動させて嵌合プレート67を図12において 右方向に回動させ、嵌合プレート67の凹部67aにインデックスプレート65 を係合させることによりスライバ継ぎ装置Pを正確な位置に停止させるとともに 、嵌合プレート67の回動により、リミットスイッチ74が作動し、対応する紡 績ユニットへのスライバの供給を停止する。
【0062】 続いて、図9に示されている回動軸62を回転させて、樋部材61を待機位置 からスライバガイドローラG1とG2及びG2とG3間においてスライバの垂れ 下がりを受け止めるように回動させる。
【0063】 次に、所定の輪郭を有する制御カム31を回動させて、動作筐Mが、図2にお けるスライバガイドローラG3とG4との間に張架されている旧スライバS2を 図14に示されているように新スライバ用下部クランプ40の上面、旧スライバ 用下部クランプ42の上面及び下部ピーシング部材38の上面ですくい取ること ができる位置まで下降させる。
【0064】 上述した動作筐Mの下降の際には、新スライバ用上部クランプ39と新スライ バ用下部クランプ40は開いたままそれぞれ上方及び下方に待機しており、また 、上部ピーシング部材37は上方にまた下部ピーシング部材38は下方にそれぞ れ待機しており、更に、旧スライバ用上部クランプ41は上方にまた旧スライバ 用下部クランプ42は下方に待機している。従って、動作筐Mが下降する際に、 スライバガイドローラG3とG4との間に張架されている旧スライバS2に、上 記の新スライバ用上部クランプ39等が接触することが防止される。
【0065】 次に、新スライバ用下部クランプ40を水平になるように、同様に、下部ピー シング部材38及び旧スライバ用下部クランプ42も水平になるように回動させ ることにより、スライバガイドローラG3とG4との間に張架されている旧スラ イバS2をすくい取り水平状態に保持する。
【0066】 次いで、図14に示されているように、下部ピーシング部材38及び旧スライ バ用下部クランプ42の上面がほぼ通常のスライバの走行位置に一致するように 動作筐Mを上昇させる。
【0067】 ここで、図14に示されているように、新スライバ用下部クランプ40の上面 が、下部ピーシング部材38及び旧スライバ用下部クランプ42の上面より上方 に位置するように構成されており、従って、旧スライバS2は新スライバ用下部 クランプ40の上面と下部ピーシング部材38の上面との間において屈曲される ことになる。
【0068】 次に旧スライバ用上部クランプ41を下方に移動させて旧スライバ用上部クラ ンプ41と旧スライバ用下部クランプ42とにより旧スライバS2を、図15に 示されているように把持する。
【0069】 次に、図2において、スライバ把持具Kを右方向に移動させて、適当な位置、 例えば、新スライバ用下部クランプ40付近で停止させ、旧スライバS2をスラ イバ把持具Kで把持する。なお、このスライバ把持具Kによる旧スライバS2の 把持操作は、上述した動作筐Mの下降及び上昇中に行うこともできる。
【0070】 この状態から、スライバ把持具Kを、図2において左方向に移動させ旧スライ バS2を引っ張ると、旧スライバS2を上面に載置し屈曲させている新スライバ 用下部クランプ40が一種の障害物として作用し、図16に示されているように 、この部分で旧スライバS2の切断端が穂先状になるように切断される。
【0071】 切断された不用の旧スライバS2を把持しているスライバ把持具Kは、そのま ま更に図2において左方向に旧スライバS2を樋部材61内で引きずりながら移 動し、空ケンスB1上でスライバ把持具Kを開き、切断された旧スライバS2を 空ケンスB1内に落とす。
【0072】 次に、スライバ把持具Kは更に図2において左方向に移動し、そして、弾性部 材20により連結され一緒に移動している垂直枠Jの垂直ロッド11の先端部に 取着されているスライバ把持具Lが、ほぼ新ケンスC1の新スライバS1の先端 部Se上に位置する所でスライバ把持具Kの移動を停止する。
【0073】 次いで、垂直ロッド11を下降させ、スライバ把持具Lを新ケンスC1の口部 から垂れ下がっている新スライバS1の先端部Seの側方に位置付けるとともに 、上下ロッド16を上方向に移動させスライバクランプ12a及び12bを開き 、更に上下ロッド18を上方向に移動させスライバクランプ12a及び12bを 垂直位置から新スライバS1の先端部Se方向に回動させることにより、開いて いるスライバクランプ12aと12b間に新スライバS1の先端部Seを挿入し 、次いで、上下ロッド16を下方向に移動させスライバクランプ12a及び12 bを閉じ新スライバS1の先端部Seを把持する。
【0074】 この状態で垂直ロッド11を上昇させ、垂直ロッド11のスライバ把持具Lに 把持されている新スライバS1の先端部Seのスライバ把持具Lより下方部分を スライバ把持具Kにより同時に把持する。なお、スライバ把持具Lのスライバク ランプ12aと12bを開いて、スライバ把持具Lからスライバ把持具Kに新ス ライバS1の先端部Seを受け渡すこともできる。
【0075】 次に、新スライバS1の先端部Seを把持したスライバ把持具Kを、図2にお いて動作筐Mを越えて右方向に移動させる。新スライバ用上部クランプ39は上 方に開いた状態に維持されているので、スライバ把持具Kに把持され移動する新 スライバS1は、図17に示されているように、開いている新スライバ用上部ク ランプ39と新スライバ用下部クランプ40間を通り旧スライバ用上部クランプ 41上に載置される。ここで一旦スライバ把持具Kの移動を停止する。
【0076】 ここで、新スライバ用下部クランプ40の上面より旧スライバ用上部クランプ 41の上面のほうが高くなるように構成されているので、新スライバS1は、図 17において旧スライバ用上部クランプ41の左側で屈曲することになる。
【0077】 なお、スライバ把持具Kに弾性部材20により連結されている垂直枠Jも一緒 に右方向に移動するが、上述したように垂直枠Jは水平枠E上に設けられている ストッパー21に当接し、それ以上の右方向移動が阻止され、スライバ把持具K のみが弾性部材20を伸長しながら右方向に移動を続けることになる。従って、 スライバ把持具Lとスライバ把持具Kとの間で新スライバS1は切断され、スラ イバ把持具Kのみに新スライバS1が把持されることになる。
【0078】 上述したように、垂直枠Jが水平枠E上に設けられているストッパー21に当 接するまでは、スライバ把持具Lとスライバ把持具Kとは弾性部材20により接 近して連結されているので、スライバ把持具Lの把持点とスライバ把持具Kの把 持点との間に存在するスライバは短く、従って、スライバ把持具Lとスライバ把 持具Kとの間で切断されスライバ把持具Kに把持される新スライバS1の切断端 を垂れ下がらないように短くすることができ、その後のスライバ把持具Kの右方 向の移動の際に新スライバS1の切断端が他のスライバ或いはスライバ継ぎ装置 の機台等に接触することが防止できる。
【0079】 次に、図18に示されているように新スライバ用上部クランプ39を下降させ て新スライバ用上部クランプ39と新スライバ用下部クランプ40間で新スライ バS1を把持し、そして、一次停止されていたスライバ把持具Kを、再度、図2 において右方向に移動させると、上述した旧スライバS2の切断と同じように、 新スライバS1を上面に載置し屈曲させている旧スライバ用上部クランプ41が 一種の障害物として作用し、図19に示されているように、この部分で新スライ バS1の切断端が穂先状になるように切断される。
【0080】 スライバ把持具Kに把持されている残りの切断端は、スライバ把持具Kを紡績 機Spの長手方向に沿って配置された樋36の上方まで図2において右方向に移 動させ、スライバ把持具Kを開くことにより、不用な新スライバS1を樋36に 収容する。
【0081】 次に、図10に示されているようにレバー27cの下方向への回動により、上 部押さえ部材45が上方の待機位置にある上部ピーシング部材37の背後に当接 し、上部ピーシング部材37を図20に示されているように新スライバS1と旧 スライバS2との重合部に載置する。
【0082】 次に、図9に示されているように、回転板47を上部ピーシング部材37及び 下部ピーシング部材38が左右に所定幅で往復動するように正逆回転される。こ の上部ピーシング部材37及び下部ピーシング部材38の左右方向の往復動によ り、新スライバS1と旧スライバS2との重合部が揉まれ新スライバS1と旧ス ライバS2とが接合されることになる。
【0083】 上述したように、上部ピーシング部材37の軸50及び下部ピーシング部材3 8の軸53は回転板47の周辺部に180度の位相差を以て取着されているので 、回転板47が左右方向に往復動されると上部ピーシング部材37と下部ピーシ ング部材38の移動方向がお互いに反対方向になるので、常に揉まれる新スライ バS1と旧スライバS2との重合部の位置は同じ位置に保持され、揉まれる新ス ライバS1と旧スライバS2との重合部の位置が図9において左右にずれること がないので、新スライバS1及び旧スライバS2に無用な張力が加わることがな い。従って、新スライバS1或いは旧スライバS2が切断したり、新スライバS 1と旧スライバS2が引っ張られて新スライバS1と旧スライバS2の重合部が 短くなり、この部分でスライバが切断されるようなこともない。
【0084】 新スライバS1と旧スライバS2が継がれると、上述した動作と逆の動作によ り、新スライバ用上部クランプ39と新スライバ用下部クランプ40、旧スライ バ用上部クランプ41と旧スライバ用下部クランプ42及び上部ピーシング部材 37と下部ピーシング部材38が、それぞれ、上下方向に回動されるとともに、 嵌合プレート67を図13に示されている位置決め位置から、図12に示されて いるように嵌合プレート67の凹部67aがインデックスプレート65から解除 された位置に戻し、リミットスイッチ74の作動を解き紡績ユニットへの駆動を 再開し新スライバS1を紡績ユニットに供給する。
【0085】 また、同時に樋部材61を図9の点線で示されている待機位置に戻し、更に、 スライバ継ぎ装置Pの動作筐MをハウジングH内に位置するように上昇させスラ イバ継ぎの1サイクルが完了する。
【0086】 本考案の上述した実施例における作用効果について以下に列挙する。
【0087】 垂直移動するスライバ把持具と水平移動するスライバ把持具との間で切断され 水平移動するスライバ把持具に把持される新スライバの切断端が、垂れ下がらな いように短く切断されるので、その後の水平移動するスライバ把持具の右方向の 移動の際に、新スライバの切断端が他のスライバに接触し他のスライバを切断す る等のトラブルを防止することができる。
【0088】 スライバ継ぎ装置を適宜スライバ継ぎを必要とする紡績ユニットの上方に移動 させスライバ継ぎを自動的に行うものであるので、省力化及び省スペース化が図 れる。
【0089】 スライバ継ぎを自動的に行うものであるので、常に一定したスライバ継ぎ部を 得ることができるとともに、必要に応じて適宜、スライバ同志の絡み合い状態等 スライバ継ぎ部の状態を調整することができる。
【0090】 新旧スライバを切断する際に、新旧スライバの一部を載置し上方に持ち上げる クランプを配置し、その後、新旧スライバを横方向に引っ張ることにより切断す るように構成したので、新旧スライバの切断端が穂先状になり、新旧スライバの 切断端を重合した場合に重合部が太くならない。
【0091】 スライバ継ぎのために切断された空ケンスから延びている旧スライバを自動的 に空ケンスに戻し収容するものであるので、紡績機等への空ケンスから垂れ下が っているスライバの絡みつき等によるトラブルを防止することができるとともに 、人手によるこのような作業のためのスペースが不必要となる。
【0092】 旧スライバ及び新スライバの垂れ下がりを防止する樋部材を配置するようにし たので、垂れ下がりによるスライバの切断、スライバの絡みつき等のトラブルを 防止することができる。
【0093】 新スライバの不用な切断端を自動的に回収するものであるので、このような不 用な切断端が紡績機に付着して発生していたトラブル等を防止することができる とともに省力化が図れる。
【0094】 紡績機の背後に配置されている新ケンスから自動的にスライバ端を把持し取り 出すものであるので、紡績機の背後のスペースを大幅に減少することができると ともに省力化が図れる。
【0095】 新スライバの端部及び旧スライバの端部の重合部を、相互に反対方向に往復移 動する一対のピーシング部材間で揉むことにより継ぐものであるので、揉み操作 のときも重合部の位置がずれることがなく、従って、新スライバ及び旧スライバ に無用な張力が加わるようなこともなく、新スライバ或いは旧スライバが切断す ることもない。
【0096】 また、ピーシング部材のストロークが、片側のみを動かす場合に比べ半分でよ く、スピードアップ、省スペース化が可能となる。
【0097】
本考案は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような 効果を奏する。 垂直移動するスライバ把持具と水平移動するスライバ把持具との間で切断され 水平移動するスライバ把持具に把持される新スライバの切断端が、垂れ下がらな いように短く切断されるので、その後の水平移動するスライバ把持具の右方向の 移動の際に、新スライバの切断端が他のスライバに接触し他のスライバを切断す る等のトラブルを防止することができる。
【0098】 垂直移動するスライバ把持具と水平移動するスライバ把持具とを弾性部材を介 して接離自在に構成した簡単な構造により、新スライバを一定の長さに短くしか も確実に切断することができる。
【図1】背後にケンスが配置されている紡績機の概略平
面図である。
面図である。
【図2】紡績機の背後に配置されたスライバ継ぎ装置等
を示す側面図である。
を示す側面図である。
【図3】水平枠に取り付けられたスライバ把持具の正面
図である。
図である。
【図4】垂直枠に取り付けられたスライバ把持具の正面
図である。
図である。
【図5】図4に示されている垂直枠に取り付けられたス
ライバ把持具の側面図である。
ライバ把持具の側面図である。
【図6】スライバ把持具と垂直枠の連結状態を示す側面
図である。
図である。
【図7】スライバ把持具と垂直枠の連結状態を示す斜視
図である。
図である。
【図8】スライバ継ぎ装置の概略正面図である。
【図9】スライバ継ぎ装置の概略側面図である。
【図10】スライバ継ぎ装置の概略斜視図である。
【図11】スライバ継ぎ装置のスライバ継ぎ部の拡大斜
視図である。
視図である。
【図12】スライバ継ぎ装置の位置決め部材の拡大図で
ある。
ある。
【図13】同じくスライバ継ぎ装置の位置決め部材の拡
大図である。
大図である。
【図14】スライバ継ぎの順序を示すスライバ継ぎ部の
拡大図である。
拡大図である。
【図15】同じくスライバ継ぎの順序を示すスライバ継
ぎ部の拡大図である。
ぎ部の拡大図である。
【図16】同じくスライバ継ぎの順序を示すスライバ継
ぎ部の拡大図である。
ぎ部の拡大図である。
【図17】同じくスライバ継ぎの順序を示すスライバ継
ぎ部の拡大図である。
ぎ部の拡大図である。
【図18】同じくスライバ継ぎの順序を示すスライバ継
ぎ部の拡大図である。
ぎ部の拡大図である。
【図19】同じくスライバ継ぎの順序を示すスライバ継
ぎ部の拡大図である。
ぎ部の拡大図である。
【図20】同じくスライバ継ぎの順序を示すスライバ継
ぎ部の拡大図である。
ぎ部の拡大図である。
E・・・・水平枠 H・・・・ハウジング J・・・・垂直枠 K・・・・スライバ把持具 L・・・・スライバ把持具 M・・・・動作筐 37・・・上部ピーシング部材 38・・・下部ピーシング部材 39・・・新スライバ用上部クランプ 40・・・新スライバ用下部クランプ 41・・・旧スライバ用上部クランプ 42・・・旧スライバ用下部クランプ 61・・・樋部材 65・・・インデックスプレート 67・・・嵌合プレート
Claims (1)
- 【請求項1】水平方向に移動可能なスライバ把持具と垂
直方向に移動可能なスライバ把持具を支持する垂直枠と
を弾性部材により連結したことを特徴とするスライバ継
ぎ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6687892U JPH0630175U (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | スライバ継ぎ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6687892U JPH0630175U (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | スライバ継ぎ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0630175U true JPH0630175U (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=13328580
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6687892U Pending JPH0630175U (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | スライバ継ぎ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0630175U (ja) |
-
1992
- 1992-09-25 JP JP6687892U patent/JPH0630175U/ja active Pending
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