JPH06305283A - アルバム用台紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構図や美しさ等の写真撮影のテーマや表現の
再現や重厚さを持たせる演出を写真に対して手軽に行う
ことができ、しかも、写真の整理と保存が手軽にできる
アルバム用台紙を提供することにある。 【構成】 台紙本体とカバーシートとで構成され、これ
らの間に写真を挟んで保持するアルバム用台紙におい
て、カバーシートに写真の主要部を透視する透明窓と写
真の残部を覆いかくす不透明部を設けたことを特徴とす
るアルバム用台紙である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、写真を整理して保存す
るためのアルバムに使用する台紙に関する。

【０００２】

【従来の技術】写真を整理して保存するためのアルバム
には、ある特定の枚数の台紙の一辺を固定的に綴じ合わ
せてブック形式に構成したものや、台紙の一辺を取り外
し可能に綴じ合わせてこの台紙の枚数を増減できるよう
に構成したルーズリーフ形式のものがある。

【０００３】また、このようなアルバムに使用される台
紙についても種々のタイプのものが知られているが、最
近では、図５に示すように、写真が変形したり折れ曲が
るのを防止するための剛性を有する台紙本体１と、この
台紙本体１の上を覆う透明なカバーシート２とからな
り、この台紙本体１とカバーシート２の間に写真３を固
定するようにしたものが広く用いられている。この種の
アルバム用台紙１０は、手軽に多数の写真３の整理がで
きるだけでなく、写真３の表面をカバーシート２で保護
することになり、長期に亘って写真３を保存できるとい
う利点がある。

【０００４】しかしながら、このアルバム用台紙１０に
おいては、カバーシート２として全体が透明なフィルム
を使用しているので、写真３をアルバム用台紙１０に保
存したとき、写真３の像周囲の枠を含めて写真全体が透
視されることになり、その結果として、通常は被写体等
の主要部だけでなくその周辺の不要な部分までが透視さ
れるため肝心な主要部の構成が崩れてしまい、写真３を
撮るときにイメージした構図や美しさ等の写真撮影のテ
ーマや表現が半減してしまうという問題点がある。この
ような場合、写真３の周辺部を所定の形状に切断するこ
とも行われているが、写真自体を傷つけることになり、
又、失敗が許されないことから、あまり好ましい方法と
は言えない。

【０００５】一方、結婚式、七五三、卒業式等の特別な
行事の際に撮影して写真を保存するための写真用台紙と
して、台紙本体と、楕円、円、四角等の打ち抜き窓を有
するカバー紙とからなり、これらの間に写真を挟んでそ
の写真の主要部を打ち抜き窓から見ることができるよう
にし、これによって写真に重厚さを与えるように演出す
る記念写真用台紙も知られている。

【０００６】しかしながら、このような記念写真用台紙
には、写真それ自体の撮影やこの写真用台紙への写真固
定に高度な技術が要求され、一般の人が容易に行える手
軽さがなく、通常はプロの写真家やマニアが利用してい
るに過ぎない。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は、
このような従来のアルバム用台紙における問題点に鑑
み、従来の台紙本体とカバーシートとからなるアルバム
用台紙と同様に手軽に写真の整理と保存ができ、しか
も、構図や美しさ等の写真撮影のテーマや表現の再現
や、重厚さを持たせる等の演出を、写真に対して手軽に
行うことができるアルバム用台紙を開発し、本発明を完
成した。従って、本発明の目的は、構図や美しさ等の写
真撮影のテーマや表現の再現や重厚さを持たせる演出を
写真に対して手軽に行うことができ、しかも、写真の整
理と保存が手軽にできるアルバム用台紙を提供すること
にある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、台
紙本体とカバーシートとで構成され、これらの間に写真
を挟んで保持するアルバム用台紙において、カバーシー
トに写真の主要部を透視する透明窓と写真の残部を覆い
かくす不透明部を設けたことを特徴とするアルバム用台
紙である。

【０００９】本発明に使用される台紙本体は、基本的に
は、カバーシートとの間に写真を挾みこんだ際に、この
写真が折れ曲がったりずれたりするのを防止できるもの
であればよく、具体的には、所定の剛性を有する厚紙や
プラスチックシートで形成され、その表面には、その上
に載せられた写真やカバーシートが一時的に付着し容易
に剥がせる程度の粘着性を有する付着層と、好ましく
は、カバーシートの透明窓に対する写真の位置決めが手
際よく確実にできるように写真サイズ、例えばサービス
版やキャビネ版、に合わせた外形線枠や中心の交叉線等
による位置決め用の目印とが設けられている。そして、
それがブック形式に構成される場合には、その一辺に折
り曲げ用の薄肉部を介して綴じ代を設けるのがよく、こ
れによって台紙本体の剛性がある程度高くなってもアル
バムがめくり易くまた見易くなる。一方、それがルーズ
リーフ形式に構成される場合には、その一辺に折り曲げ
用の薄肉部を介してあるいは直接的に綴じ代を設け、こ
の綴じ代に適当数の綴じ穴を設けることによって、同様
の効果を得ることができる。

【００１０】また、上記カバーシートとしては、上記台
紙本体との間に挾み込まれる写真の主要部を透視するた
めの透明窓と写真の不要部分である残部を覆い隠す不透
明部とを有し、台紙本体表面に設けた付着層に容易に剥
がせる程度に付着するものであればよい。そして、透明
窓は、台紙本体との間に挟みこまれる写真を透視できれ
ばよいので、透明であれば無色でも有色でもよいが、写
真本来の色あいを生かすために無色透明であることが好
ましい。更に、カバーシートに、タイトルカードを透視
する窓を設けたり、写真の主要部を透視する透明窓の下
の不透明部に、例えば、印刷その他の手段で表面を粗面
にしたタイトル記入部を形成してもよい。

【００１１】また、この透明窓の形状については、円
形、四角形、楕円形、菱形等の幾何学形状や、ハート
形、特定の動物の形、花の形等、写真の主要部を強調し
て透視できる形状であれば如何なる形状であってもよ
く、また、台紙本体の片面側に位置するカバーシートに
形成される透明窓の数や大きさは、写真のサイズ、例え
ばサービス版、キャビネ版等に合わせて適宜設計し形成
することができる。

【００１２】更に、このカバーシートに形成される不透
明部については、その表面側に視覚的な効果を狙って、
風景や動植物や幾何学模様等のデザインや着色を施すの
が好ましい。例えば、お祝い用であるならば白やクリー
ム色を基調にして、その中に胡蝶蘭やさくらの花のデザ
インを施したり、また、不祝儀用であるならば紫色を基
調にして、その中に菊の花のデザインを施したり、更に
は、子供用であるならば擬人化した動物の絵やアニメの
主人公の絵を設けたりすること等が考えられる。

【００１３】このようにカバーシートに透明窓と不透明
部を設ける方法の一つとしては、透明なフィルムシート
に所定の形状の透明窓を残してインクにより不透明部を
印刷する方法がある。他の方法としては、透明なフィル
ムシートの表面に不透明シートを接着することで不透明
部を形成し、この不透明シートに透明窓形成用の剥離部
を設ける方法もある。そして、この透明窓を形成するた
めの剥離部については、その剥離部の内側に、更に小さ
い透明窓を形成するための一本又は複数本の切取り線を
設け、その切取り線の内側を例えば剥離部の形状に相似
する形状の剥離部とし、挟みこんで保持する写真のサイ
ズやその主要部の大きさに応じて、所望の切取り線の内
側に位置する部分の剥離部を剥離して所望の大きさの透
明窓を形成できるようにすることが望ましい。

【００１４】また、このアルバム用台紙において、その
台紙本体を覆うカバーシートは、台紙本体の片面だけに
設けても、その両面に設けてもよいが、好ましくは、両
面に設けるのがよく、これによって一枚のアルバム用台
紙を有効に活用して整理できる写真の枚数を増やすこと
ができる。このような台紙本体とカバーシートとからな
る本発明のアルバム用台紙は、その複数枚を用いてブッ
ク形式又はルーズリーフ形式のアルハムに構成される。
そして、ブック形式の場合は、アルバム用台紙の一辺に
ある綴じ代をのり付けやホチキス留め等の方法により、
アルバム用台紙は互いに固定されてアルバムに製本され
る。一方、ルーズリーフ形式の場合は、アルバム用台紙
の一辺にある綴じ代の綴じ穴にピンやネジを通すことに
より、アルバム用台紙は互いに綴じられてアルバムに形
成される。この場合、アルバム用台紙はピンやネジで綴
じられているため、アルバムにするアルバム用台紙の枚
数を調整することができる。

【００１５】なお、以上の説明では、台紙本体に写真と
カバーシートとを付着させるタイプのものを例にして説
明したが、本発明は例えばコの字型やＥの字型にカバー
シートを台紙本体に接着固定することで台紙本体とカバ
ーシートからなるポケットを作り、残りの接着固定して
いない一辺から写真を出し入れするようにしたポケット
タイプのアルバム用台紙に適用することができる。

【００１６】

【作用】本発明のアルバム用台紙は、台紙本体とカバー
シートとの間に写真を挾んで整理し、保存するものであ
るから、従来のアルバム用台紙と同様に、台紙本体上に
写真を置いてカバーシートを被せるだけで、容易に写真
の整理と保存ができ、しかも、カバーシートに写真の主
要部を透視する透明窓と写真の残部や枠を覆い隠す不透
明部とを設けているので、同時に写真の被写体等の主要
部のみを演出して透視できるようにすることができる。

【００１７】

【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明を具体的に
説明する。

【００１８】実施例１ 図１には、本発明の実施例１に係るアルバム用台紙１０
が示されている。このアルバム用台紙１０は、所定の剛
性を有する厚紙製の台紙本体１と、この台紙本体１の上
に着脱可能に付着する合成樹脂フィルム製のカバーシー
ト２とで構成されている。

【００１９】そして、上記台紙本体１は、縦３２３ｍｍ
×横３１５ｍｍ×厚０．５ｍｍの大きさを持ち、その表
裏のカバーシート２が重なる部分においては、写真３及
びカバーシート２が容易に剥がすことができる程度に付
着するように接着剤が塗布された図示外の付着層が、ま
た、印刷により透明窓の位置と写真のサイズとに合わせ
た図示外の外形線枠が形成されている。更に、台紙本体
１には、薄肉部１ｃを形成することにより綴じ代を形成
し、この綴じ代に二つの綴じ穴１ｂを設けているので、
このアルバム用台紙を綴じ合わせて図６に示すようなア
ルバム１１の状態にしても、アルバム用台紙はめくりや
すくなっている。

【００２０】図２に示すように、カバーシート２は、無
色透明なフィルム２ａの裏に、インクを印刷して不透明
層２ｂを設け、三つの透明窓Ａと不透明部Ｂを形成し
た。

【００２１】実施例２ 図３及び図４には、本発明の実施例２に係るアルバム用
台紙１０が示されている。この実施例２においては上記
実施例１とは異なり、カバーシート２は、無色透明なフ
ィルムシート２ａの表面に、丸と四角の形状の剥離部Ｃ
を持つ不透明シートを貼着して形成されており、更に、
それぞれの剥離部Ｃの内側には、それぞれの剥離部Ｃと
相似する形の切取り線が一つずつ設けてある。そして、
図４に示すように、この剥離部を全て剥がすと大きい透
明窓Ａ₂が形成される。一方、図３に示すように、それ
ぞれの剥離部の内側に設けた切取り線の内側だけを剥が
すと小さい透明窓Ａ₁が形成される。

【００２２】

【発明の効果】本発明によれば、カバーシートに写真の
主要部を透視する透明窓と写真の残部を覆いかくす不透
明部を設けたことにより、従来の台紙本体とカバーシー
トとからなるアルバム用台紙と同様に手軽に写真の整理
と保存ができ、しかも、構図や美しさ等の写真撮影のテ
ーマや表現の再現や、重厚さを持たせる等の演出を、写
真に対して手軽に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施例１の全体斜視図

【図２】 本発明の実施例１の断面図

【図３】 本発明の実施例２における小さい透明窓Ａ
₁の場合での全体正面図

【図４】 本発明の実施例２における大きい透明窓Ａ
₂の場合での全体正面図

【図５】 従来例の全体正面図

【図６】 本発明のアルバム

【符号の説明】

１：台紙本体、２：カバーシート、Ａ：透明窓、Ｂ：不
透明部、２ａ：透明シート、２ｂ：不透明層、Ｃ：剥離
部、３：写真、１０：アルバム用台紙

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 台紙本体とカバーシートとで構成され、
   これらの間に写真を挟んで保持するアルバム用台紙にお
   いて、カバーシートに写真の主要部を透視する透明窓と
   写真の残部を覆いかくす不透明部を設けたことを特徴と
   するアルバム用台紙。
2. 【請求項２】 カバーシートは、透明なシートに所定の
   形状の透明窓を残して不透明部を印刷することにより形
   成されていることを特徴とする請求項１のアルバム用台
   紙。
3. 【請求項３】 カバーシートを、透明なシートとその表
   面に接着された不透明シートとで形成し、この不透明シ
   ートに透明窓形成用の剥離部を設けたことを特徴とする
   請求項１のアルバム用台紙。