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JPH0627139U - 印刷機の版万力装置 - Google Patents

印刷機の版万力装置

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Publication number
JPH0627139U
JPH0627139U JP7106992U JP7106992U JPH0627139U JP H0627139 U JPH0627139 U JP H0627139U JP 7106992 U JP7106992 U JP 7106992U JP 7106992 U JP7106992 U JP 7106992U JP H0627139 U JPH0627139 U JP H0627139U
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JP
Japan
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plate
vise
holding
reference pin
cylinder
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JP7106992U
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JP2578191Y2 (ja
Inventor
誠 瀬戸
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Komori Corp
Original Assignee
Komori Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紙版など厚みの薄い刷版を版胴へ高精度かつ
短時間で装着できるようにする。 【構成】 版胴1の外周切欠き2内に版万力5を設け、
版胴1側に支持された基準ピン14を設けてこの基準ピ
ン14を版万力5のくわえ板8から突出させた。くわえ
板8上に押え板16を設けてこの押え板16ととくわえ
板8との間で紙版18をくわえさせるようにした。基準
ピン14をくわえ面6a,8aよりも下方に没入できる
ようにし、この没入位置で保持できるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は印刷機の版胴に設けられた外周切欠き内に配設され、刷版のくわえ側 端部をくわえて固定するくわえ側版万力と、これにくわえられたのち胴周面に巻 付けられた刷版(以下版という)の尻側端部をくわえて固定する尻側版万力とか らなる印刷機の版万力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
各種印刷機の版胴外周部には、胴の全長におよぶ断面ほゞ長方形状の切欠きが 設けられており、この切欠き内には、版のくわえ側端部をくわえるくわえ側版万 力と、このくわえ側版万力にくわえられたのち胴周面に巻付けられた版万力の尻 側端部をくわえる尻側版万力とからなる版万力装置が、切欠きの底面に固定され て胴の軸線方向に延設されている。
【0003】 従来におけるこれら版万力装置に設けられるくわえ側,尻側の版万力は、胴の 軸線方向に延びる長尺の万力台と、この万力台に揺動自在に支持され揺動により 開閉して万力台との間で版をくわえるくわえ板とを備えており、くわえ板に設け られた切欠きの近傍には、この切欠きと係合する複数個のカムを備えたカム軸が 胴の軸線方向に延設されている。
【0004】 また、スプリングクローズ式の場合、くわえ板と万力台との間には、くわえ板 を万力台に対し閉じる方向に付勢する圧縮コイルばねが介装されており、さらに 尻側版万力には、これを版張り方向に付勢する圧縮コイルばねを備えた版張り装 置が設けられている。
【0005】 このように構成されていることにより、版の装着に際しては、くわえ側のカム 軸を回動させると、くわえ板はカムのカム面に押されて圧縮コイルばねの弾発力 に抗し開くので、くわえ板と万力台とのくわえ面間へ版の端を挿入したのち、カ ム軸を先程とは逆方向へ回動させると、くわえ板はカム面による開き作用から解 放されて圧縮コイルばねの弾発力で閉じ、版のくわえ側端部がくわえられる。
【0006】 そこで版胴をほゞ1回転させると、版が胴周面に巻付けられるので、先程と同 様にして尻側の版万力で版の尻側端部をくわえさせたのち、版張り装置により尻 側版万力を胴周方向へ移動させると、版が張られて胴周面に密着する。
【0007】 ところで、このような版万力装置においては、多色刷印刷機の場合、各印刷ユ ニットにおける版の装着位置が互いに天地方向または左右方向にわずかでもずれ ていると、高品質の印刷物が得られないので、あらかじめ版に設けたU字状の基 準ピン孔を、版胴の版万力側に設けた基準ピンと係合させて位置決めしたのち、 版万力に設けた調整装置を操作し、版万力を天地,左右方向へわずかに移動させ て位置決めすることが行われている。
【0008】 そして、従来におけるこの種版万力装置は、例えば特開平3−61044号公 報に開示されているように、従来万力台の上面から突出するように設けられてい た基準ピンが、くわえ板から上方へ突出するようにくわえ板上面のピン孔に圧入 固定されており、またくわえ板の上面には、押え板が、前記基準ピンの突出部を 覆って設けられている。
【0009】 このように構成されていることにより、通常の厚みを有する厚手の版を装着す る場合には、くわえ板を開いてこれと万力台との間へ版の端部を挿入し、くわえ 板を閉じることにより版の一端がくわえられるので、この版を胴周に巻付けたの ち、尻側端部を尻側版万力にくわえさせる。
【0010】 また、厚みの薄い紙版や樹脂版を装着する場合には、その裏打ち板となる台板 を上記厚い版と同様にして版胴に装着したのち、薄い紙版等の一端を、押え板と くわえ板との間へ挿入して版の基準ピン孔とくわえ板から突出する基準ピンとを 係合させて位置決めする。このあと、版と台板とを、糊や両面テープなどで貼り 合わせながら胴周に巻付け、版と台板との尻側端部を重ねて尻側版万力のくわえ 板と万力台との間へ挿入してくわえさせる。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の版万力装置においては、基準ピンが、版万力 の天地,左右方向へ移動可能な押え板側に支持されているので、版の装着後に版 万力を見当合わせのために移動させた状態で版を取外し、その位置で新しい版を 装着しても、移動後の版万力すなわち基準ピンの位置にあるために、印刷見当が ずれてしまい、新版を装着する前に版万力を基準位置へ戻さなければならないの で作業が面倒で長時間を要し、準備時間が延長して機械の稼動率が低下するとい う問題がある。
【0012】 本考案は以上のような点に鑑みなされたもので、紙版等厚みの薄い刷版を版胴 へ高精度で装着し、かつ見当合わせ時間を短縮することを可能にした印刷機の版 万力装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために本考案では、印刷機の版万力装置において、 版胴の外周切欠き内に位置して版胴の軸線方向に延びる版万力と、版胴側に支持 されて版万力のくわえ板から突出する基準ピンと、くわえ板に支持されてこのく わえ板との間で版くわえ面を形成する押え板とを設けた。また、基準ピンをくわ え板の版くわえ面より下方へ没入できるようにし、かつこの没入位置で保持でき るようにした。
【0014】
【作用】
通常の厚みを有する厚手の刷版を装着する場合には、開いたくわえ板と万力台 との間へ刷版の端部を挿入して刷版の基準ピン孔を版万力側の基準ピンと係合さ せて版くわえ板を閉じると、刷版の一端がくわえられるので、この刷版を胴周に 巻付けたのち、尻側端部を尻側版万力にくわえさせる。
【0015】 また、厚みの薄い紙版や樹脂版を装着する場合には、その裏打ち板となる台板 を厚手の刷版と同様にして版胴に装着したのち、薄い紙版等の一端を、押え板と くわえ板との間へ挿入して刷版の基準ピン孔とくわえ板から突出する基準ピンと を係合させて位置決めして固定する。このあと、刷版と台板とを糊や両面テープ などで貼り合わせながら胴周に巻付けて刷版と台板との尻側端部を重ね、尻側版 万力のくわえ板と万力台との間へ挿入してくわえさせる。
【0016】 刷版を装着したのち見当調整などのために版万力を移動させる場合には、基準 ピンを版くわえ面から没入させてこれを没入位置で保持したのち版万力を移動さ せるが、この場合、刷版と版胴との相対位置が変化することがない。
【0017】
【実施例】
図1ないし図3は本考案に係る印刷機の版万力装置の実施例を示し、図1は本 考案を実施した版胴の平面図、図2は図1のII-II 断面図、図3は基準ピンを没 入させた状態で示す版万力装置の縦断面図である。
【0018】 図において、版胴1の外周部には、断面ほゞ長方形で底面2aを中高状に形成 された切欠き2が、版胴1のほゞ全長にわたって設けられており、この切欠き2 の両端開口は、円板状に形成されたベアラ3,4で閉塞されている。全体を符号 5で示すくわえ側版万力は、断面をほゞ長方形状に形成されて版胴1の軸線方向 に延びる万力台6を備えており、この万力台6は、切欠き2の底面2aに固定さ れた図示しない押え部材で押えられ切欠き底面2aに摺接して版胴1の軸線方向 と円周方向とへ移動可能に支持されている。
【0019】 万力台6のねじ孔に螺入されたボルト7の頭部には、全長が万力台6とほゞ同 長で軸線方向に3分割されたくわえ板8が、ボルト7の頭部と円弧面同士の嵌合 により揺動自在に支持されており、このくわえ板8の先端部と万力台6の上端面 との間には、これらの間に挿入される刷版(以下版という)や台板、本実施例で は台板9をくわえる版くわえ面6a,8aが形成されている。そして、万力台6 に設けられたばね孔内には、くわえ板8に開方向の回動力を付与する図示しない 圧縮コイルばねが装填されている。
【0020】 10は丸棒状に形成されくわえ板8の基端部に沿って延設されたカム軸であっ て、半円状に形成された万力台6の溝6bに回動自在に支持されており、その周 面には切欠き10aが設けられている。また、このカム軸10の中央部には、カ ラー11が嵌合固定されていて、このカラー11には、スパナを挿入する孔11 aが設けられており、孔11aへスパナを挿入してカム軸10を回動させること により、切欠き10aの作用と圧縮コイルばねとの協働によってくわえ板8と万 力台6とのくわえ面8a,6aが開閉するように構成されている。
【0021】 万力台6の左右両端部には、その端縁側へ開口するほゞU字状の切込み6cが 設けられており、これらの切込み6c内の開口端側には、逆U字状に形成された ホルダ12がボルト13によって切欠き底面2aに固定されている。このホルダ 12の内側垂直面には、上側段部12aと下側段部12bとが形成されており、 このホルダ12のピン孔12cには、基準ピン14が支持されている。
【0022】 すなわち基準ピン14は、ピン孔12cに上下動自在に嵌合されたピン部14 aと、その下方の鍔部14bと、その下方へ突出するばね受け部14cとで一体 形成されており、鍔部14bの外形は、円弧状の大径部と直線状の小径部とから なるカム状に形成されている。
【0023】 また、基準ピン14の鍔部14bと、切欠き底面2aに穿設されたピン孔2b の底面との間には、基準ピン14を上方へ付勢する圧縮コイルばね15が介装さ れており、この付勢により上昇したピン部14aは、版くわえ面6a,8aから 上方へ突出してくわえ板8の切込み8bに係入されている。
【0024】 さらに、基準ピン14の上端部には、スパナの6角頭部を挿入可能な6角孔1 4dが設けられており、また、基準ピン14の上端面は、くわえ板8の揺動端側 へ向うにしたがって低くなるように傾斜している。この場合、基準ピン14はそ の鍔部14bの小径部をホルダ12の上側段部12aと係合させて上昇を規制さ れており、この状態で6角孔14aにスパナの6角頭部を係合させて基準ピン1 4を圧縮コイルばね15の弾発力に抗し下方へ押し、ほゞ180°回動させるこ とにより、図3に示すように、基準ピン14はくわえ面6a,8aの下方へ没入 し、基準ピン14はその鍔部14bの大径部を下側段部12bと係合させた状態 で保持されて上昇を規制されるように構成されている。
【0025】 また、くわえ板8の上面には、弾性を有する薄い板材でくわえ板8とほゞ同幅 同長に形成された押え板16が、弾性により下面をくわえ板8の上面に圧接させ て止めねじ17で固定されており、この押え板16には、前記基準ピン14の上 端部を係入させる孔が設けられている。こうすることにより、押え板16とくわ え板8との間へ紙版18等を挿入すると、紙版18は、その基準ピン孔を基準ピ ン14と嵌合させながら押え板16とくわえ板8との間でくわえられるように構 成されている。
【0026】 一方、尻側版万力20には、大径部21aと小径部21bとからなり切欠き2 の壁面2bに固定された支持ピン21と、この支持ピン21の大径部21aおよ び小径部21bと摺動自在に係合する複数個の段付円孔22aを備え版胴1の軸 線方向に延びる断面長方形状の万力台22とが設けられており、支持ピン21と 万力台22との間に形成された円筒状のばね孔内には、内外2重の圧縮コイルば ね23,24が介装されている。
【0027】 そして切欠き底面2aの中央部には、円弧状の大径部と直線状の小径部とから なる外周カム面を有する棒状のカム34が、版万力20と平行状態で回動自在に 支持されており、このカム34と万力台22との間には、万力台22の端面に突 設された複数個のスペーサ33が介装されている。
【0028】 こうすることにより、カム34を回動させてそのの大径円弧部をスペーサ33 に対接させると、万力台22は後述するくわえ板26を伴って圧縮コイルばね2 3,24の弾発力に抗してカム34から遠ざかる方向に移動し、また、この状態 からカム34を回動させてその小径直線部をスペーサ33に対接させると、万力 台22はくわえ板26を伴って圧縮コイルばね23,24の弾発力によりカム3 4に近づく方向に移動するように構成されている。
【0029】 万力台22のねじ孔に螺入されたボルト25の頭部には、全長が万力台22と ほゞ同長で軸線方向に2分割されたくわえ板26が、ボルト25の頭部と円弧面 同士の嵌合により揺動自在に支持されており、このくわえ板26の先端部と万力 台22の上端面との間には、これらの間に挿入される厚い版または紙板18と台 板9とを重ねたものの尻側端部をくわえる版くわえ面22a,26aが形成され ている。そして、万力台22に設けられたばね孔内には、くわえ板26に開方向 の回動力を付与する図示しない圧縮コイルばねが装填されている。
【0030】 27は丸棒状に形成されくわえ板26の基端部に沿って延設されたカム軸であ って、半円状に形成された万力台22の溝22bに回動自在に支持されており、 その周面には切欠き27aが設けられている。また、このカム軸27の複数箇所 には、カラー28が嵌合固定されていて、このカラー28には、スパナを挿入す る孔28aが設けられており、孔28aへスパナを挿入してカム軸27を回動さ せることにより、切欠き27aの作用と圧縮コイルばねとの協働によってくわえ 板26と万力台22とのくわえ面26a,22aが開閉するように構成されてい る。
【0031】 このような版万力装置には、版の装着後または印刷作業の合間にこの版万力装 置を版の天地方向と左右方向とに移動させて位置決めする位置決め装置が設けら れている。すなわち、版万力5,20の万力台6,22には、複数個のねじ孔が 万力台6,20の長さ方向と直交して設けられていて、これら各ねじ孔には、天 地方向調整用の調整ねじ29,30が、先端を切欠き2の壁面に対接させて進退 自在に螺入されており、この調整ねじ29,30を回動操作して進退させること により、版万力5,20全体が版の天地方向へ移動調整されるように構成されて いる。
【0032】 また、万力台6,22の両端部には、ねじ孔が万力台6,22の長さ方向に設 けられていて、これら各ねじ孔には左右方向調整用の調整ねじ31,32が、頭 部をベアラ3,4に対接させて進退自在に螺入されており、この調整ねじ31, 32を回動操作して進退させることにより、版万力5,20全体が版の左右方向 へ移動調整されるように構成されている。
【0033】 以上のように構成された版万力装置の動作を説明する。基準ピン14は圧縮コ イルばね15の弾発力によりくわえ板8から突出するように付勢されており、鍔 部14bが、ホルダ12の上側段部12aに当接している。この状態でくわえ側 のカム軸10を回動させてくわえ板8の端縁部をカム軸10の切欠き10aと係 合させると、くわえ板8が圧縮コイルばねの弾発力で開くので、くわえ板8と万 力台6とのくわえ面8a,6a間へ、紙版18の裏打ち板となる台板9の端を挿 入したのち、台板9のU字溝を基準ピン14と係合させ、カム軸10を先程とは 逆方向へ回動させると、くわえ板8は、カム軸10の円弧状カム面と対応し、圧 縮コイルばねの弾発力に抗して閉じるので、台板9のくわえ側端部がくわえ面6 a,8aにくわえられる。
【0034】 次いで厚みの薄い紙版18のくわえ側端部を、押え板14とくわえ板8との間 へ挿入して基準ピン孔とくわえ板8から突出する基準ピン14とを嵌合させて位 置決め固定する。このあと、刷版と台板とを糊や両面テープなどで貼り合わせな がら版胴1をほゞ1回転させることにより胴周に巻付け、紙版18と台板9との 尻側端部を重ねて尻側版万力20のくわえ板26と万力台22との間へ挿入した のち、くわえ側と同じようにカム軸27を回動させてこの紙版18と台板9との 尻側端部をくわえさせる。このあと、カム34を回動させてその小径直線部をス ペーサ33に対接させると、万力台22はくわえ板26を伴って圧縮コイルばね 23,24の弾発力により支持ピン21上をカム34に近づく方向に移動するの で、紙版18が張られて胴周面に密着する。
【0035】 このようにして版万力5,20にくわえられて版胴1の周面に装着された紙版 18の位置を左右方向に調整する場合には、万力台6,22とベアラ3,4との 間に介装された調整ねじ31,32を回動させると、そのねじ作用により版万力 5,20全体が左右方向に移動して位置決めされる。また、紙版18の位置を天 地方向に調整する場合には、複数個の調整ねじ29,30を回動進退させること により、版万力5,20全体が版胴1の円周方向に移動し、調整が行われる。
【0036】 このようにして版万力5,20全体を移動させても基準ピン14は、版胴1側 である切欠き底面2aに固定されたホルダ12に支持されているので移動せず、 版胴1と基準ピン14との相対位置が変化しない。
【0037】 以上は版胴1に紙版18を装着する例を示したが、通常の厚みの版を装着する 場合には、台板9の場合と同様にして版のくわえ側端部をくわえ面6a,8aに くわえさせ、胴周面に巻付けたのち、尻側端部をくわえ面22a,26aにくわ えさせればよい。
【0038】 このようにして通常の厚みの版を装着したのち、見当調整等のためにくわえ側 版万力5を移動させる場合には、図3に示すように基準ピン14の6角孔にスパ ナの6角頭を挿入して基準ピン14を押下げ、ほゞ180°回動させると、基準 ピン14がくわえ面6a,8aの下方へ没入し、基準ピン14の鍔14bがホル ダ12の下側段部12bに当接しているので、基準ピン14は没入位置で保持さ れて上方への移動を規制される。
【0039】 なお、本実施例では基準ピン14を押したり放したりしかつほゞ180°回動 操作することによりこの基準ピン14を上下2箇所で固定する構造として、基準 ピン14の鍔部14bに小径部を形成するための切欠きを設けた例を示したが、 これに限定するものではなく、例えば、鍔部14bを真円状にしてこの鍔部14 bの軸芯をピン部14aの軸芯に対し偏心させるなどしてもよい。
【0040】
【考案の効果】
以上の説明により明らかなように、本考案によれば印刷機の版万力装置におい て、版胴の外周切欠き内に位置して版胴の軸線方向に延びる版万力と、版胴側に 支持されて版万力のくわえ板から突出する基準ピンと、くわえ板に支持されてこ のくわえ板との間で版くわえ面を形成する押え板とを設けたことにより、基準ピ ンが版胴側に支持されて固定され、くわえ側版万力がどの位置にあっても、刷版 は版胴に対し一定の位置に装着されるので、刷版の装着位置精度が向上するとと もに、装着時間が短縮され、印刷機の稼動率が向上する。
【0041】 また、基準ピンをくわえ板の版くわえ面より下方へ没入可能に形成しかつこの 没入位置で保持可能に形成したことにより、刷版の装着後に、見当調整等のため にくわえ側版万力を移動させる場合、基準ピンをくわえ面下方への没入位置で保 持させれば、くわえ側版万力を移動させても基準ピンが移動せず、見当調整時間 が短縮され、印刷機の稼動率が向上する。
【提出日】平成4年12月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】 また、厚みの薄い紙版や樹脂版を装着する場合には、その裏打ち板となる台板 を厚手の刷版と同様にして版胴に装着したのち、薄い紙版等の一端を、押え板と くわえ板との間へ挿入し、刷版の基準ピン孔とくわえ板から突出する基準ピンと を係合させて位置決め固定する。このあと、装着済の台板に、これよりも短い紙 版を重ねて 糊や両面テープなどで貼り合わせながらこの紙版を尻側版万力の手前 まで巻付けることにより装着が終了する。すなわち、尻側版万力には、台板の尻 側端部のみがくわえられるだけであって紙版の尻側端部はくわえられない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】 次いで厚みの薄い紙版18のくわえ側端部を、押え板14とくわえ板8との間 へ挿入し、基準ピン孔とくわえ板8から突出する基準ピン14とを嵌合させて位 置決め固定したのち、台板9に紙版18を重ねてこれらを糊や両面テープなどで 貼り合わせながら版胴1をほゞ1回転させることにより紙版18を胴周に巻付け る。このとき、紙版18が台板9よりも天地方向の長さを短く形成されているこ とにより、紙版18の貼りあわせ端は尻側版万力20の手前で終わり、尻側端部 は尻側版万力20にくわえられない。このあと、 カム34を回動させてその小径 直線部をスペーサ33に対接させると、万力台22はくわえ板26を伴って圧縮 コイルばね23,24の弾発力により支持ピン21上をカム34に近づく方向に 移動するので、紙版18が張られて胴周面に密着する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】 このようにして版胴1の周面に装着された紙版18の位置を左右方向に調整す る場合には、万力台6,22とベアラ3,4との間に介装された調整ねじ31, 32を回動させると、そのねじ作用により版万力5,20全体が左右方向に移動 して位置決めされる。また、紙版18の位置を天地方向に調整する場合には、複 数個の調整ねじ29,30を回動進退させることにより、版万力5,20全体が 版胴1の円周方向に移動し、調整が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案を実施した版胴の平面図である。
【図2】図1のII-II 断面図である。
【図3】調整装置の拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1 版胴 2 切欠き 5 くわえ側版万力 6 万力台 6a くわえ面 8 くわえ板 8a くわえ面 9 台板 12 ホルダ 12a 上側段部 12b 下側段部 14 基準ピン 14b 鍔部 15 圧縮コイルばね 16 押え板 18 紙板 20 尻側版万力

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 版胴の外周切欠き内に位置して版胴の軸
    線方向に延びる版万力と、版胴側に支持されて前記版万
    力のくわえ板から突出する基準ピンと、前記くわえ板に
    支持されてこのくわえ板との間で版くわえ面を形成する
    押え板とを設けたことを特徴とする印刷機の版万力装
    置。
  2. 【請求項2】 基準ピンをくわえ板の版くわえ面より下
    方へ没入可能に形成しかつこの没入位置で保持可能に形
    成したことを特徴とする請求項1記載の印刷機の版万力
    装置。
JP1992071069U 1992-09-18 1992-09-18 印刷機の版万力装置 Expired - Lifetime JP2578191Y2 (ja)

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS605834U (ja) * 1983-06-27 1985-01-16 凸版印刷株式会社 版の位置決め装置
JPH01175819U (ja) * 1988-06-01 1989-12-14
JP3029333U (ja) * 1996-03-22 1996-09-27 株式会社千葉港商事 コンドーム装着用補助テープ

Patent Citations (3)

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