JPH0624970A - 代謝調節型l−グルタミン酸受容体アゴニスト - Google Patents
代謝調節型l−グルタミン酸受容体アゴニストInfo
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- JPH0624970A JPH0624970A JP28015792A JP28015792A JPH0624970A JP H0624970 A JPH0624970 A JP H0624970A JP 28015792 A JP28015792 A JP 28015792A JP 28015792 A JP28015792 A JP 28015792A JP H0624970 A JPH0624970 A JP H0624970A
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- dcg
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 L−グルタミン酸の代謝調節型受容体(mG
luR)のアゴニストとして、脳・神経機能研究に有用
な生化学試薬を与え、種々の神経変異症の治療薬の開発
に寄与する。 【構成】 (2S,1'R,2'R,3'R)−2−(2 ,3
−ジカルボキシシクロプロピル)グリシン(DCG−
I)(式1)および(2S,1'S,2'S,3'S)−2−
(2 ,3−ジカルボキシシクロプロピル)グリシン(D
CG−II)(式2)を有効成分とする代謝調節型L−グ
ルタミン酸受容体アゴニスト。 【化1】 【効果】 DCG−IおよびDCG−IIは、mGluR
2に特異的なアゴニストであるので、生化学試薬とし
て、記憶や学習などの高次神経機能の研究に有用である
と共に、L−グルタミン酸受容体の遮断薬の開発を通じ
て、種々の神経変異症の治療薬の開発に結びつくもので
ある。
luR)のアゴニストとして、脳・神経機能研究に有用
な生化学試薬を与え、種々の神経変異症の治療薬の開発
に寄与する。 【構成】 (2S,1'R,2'R,3'R)−2−(2 ,3
−ジカルボキシシクロプロピル)グリシン(DCG−
I)(式1)および(2S,1'S,2'S,3'S)−2−
(2 ,3−ジカルボキシシクロプロピル)グリシン(D
CG−II)(式2)を有効成分とする代謝調節型L−グ
ルタミン酸受容体アゴニスト。 【化1】 【効果】 DCG−IおよびDCG−IIは、mGluR
2に特異的なアゴニストであるので、生化学試薬とし
て、記憶や学習などの高次神経機能の研究に有用である
と共に、L−グルタミン酸受容体の遮断薬の開発を通じ
て、種々の神経変異症の治療薬の開発に結びつくもので
ある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、L−グルタミン酸受容
体アゴニストである2−(2 ,3−ジカルボキシシクロ
プロピル)グリシンの新しい用途に関するものである。
さらに詳細には、L−グルタミン酸受容体の研究に大き
な役割を果たす、代謝調節型L−グルタミン酸受容体ア
ゴニストに関する。
体アゴニストである2−(2 ,3−ジカルボキシシクロ
プロピル)グリシンの新しい用途に関するものである。
さらに詳細には、L−グルタミン酸受容体の研究に大き
な役割を果たす、代謝調節型L−グルタミン酸受容体ア
ゴニストに関する。
【0002】代謝調節型L−グルタミン酸受容体アゴニ
ストの開発は、L−グルタミン酸受容体の生理機能、特
に記憶や学習の形成の分子機構の解明や、遮断薬の開発
への糸口を提供するものであり、てんかん、ハンチンソ
ン氏病、パーキンソン氏病等の神経障害、神経変異症等
の治療への展開が期待できる。
ストの開発は、L−グルタミン酸受容体の生理機能、特
に記憶や学習の形成の分子機構の解明や、遮断薬の開発
への糸口を提供するものであり、てんかん、ハンチンソ
ン氏病、パーキンソン氏病等の神経障害、神経変異症等
の治療への展開が期待できる。
【0003】
【従来の技術】L−グルタミン酸は哺乳動物の中枢神経
系のおける興奮性神経刺激の伝達物質として、また、神
経細胞を破壊し種々の脳・神経疾患を惹起する神経興奮
毒として、さらに記憶や学習の形成に重要に関わる物質
として注目を集めている。
系のおける興奮性神経刺激の伝達物質として、また、神
経細胞を破壊し種々の脳・神経疾患を惹起する神経興奮
毒として、さらに記憶や学習の形成に重要に関わる物質
として注目を集めている。
【0004】L−グルタミン酸受容体は、このような多
様な生理機能と連結しており、外因性のアゴニスト群の
導入により、次の3種類のサブタイプ、すなわち、 (a)NMDA(N−メチル−D−アスパラギン酸)タ
イプ (b)KA(カイニン酸)タイプ (c)AMPA(アンパ)タイプ の3種類のサブタイプに分類されている。ここでAMP
Aとはαーアミノー3−ヒドロキシー5−メチルー4−
イソオキサゾールプロピオン酸である。また、KA(カ
イニン酸)タイプとAMPA(アンパ)タイプをまとめ
て非NMDAタイプと称することもある。
様な生理機能と連結しており、外因性のアゴニスト群の
導入により、次の3種類のサブタイプ、すなわち、 (a)NMDA(N−メチル−D−アスパラギン酸)タ
イプ (b)KA(カイニン酸)タイプ (c)AMPA(アンパ)タイプ の3種類のサブタイプに分類されている。ここでAMP
Aとはαーアミノー3−ヒドロキシー5−メチルー4−
イソオキサゾールプロピオン酸である。また、KA(カ
イニン酸)タイプとAMPA(アンパ)タイプをまとめ
て非NMDAタイプと称することもある。
【0005】従来、NMDAタイプ受容体は神経興奮毒
の中心と考えられており、受容体の過度の活性化により
神経細胞が破壊され、ひいては様々な神経疾患を惹起す
る引き金となる部位と推定されている。
の中心と考えられており、受容体の過度の活性化により
神経細胞が破壊され、ひいては様々な神経疾患を惹起す
る引き金となる部位と推定されている。
【0006】このNMDAタイプ受容体については、大
船らによって、(2S,1'R,2'S)−2−(2−カル
ボキシシクロプロピル)グリシンが、NMDAを凌ぐ強
力なNMDAタイプのアゴニストであり、グルタミン酸
のfolded型の立体配座がNMDA受容体を活性化
することが開示されている(特開平1−09356
3)。
船らによって、(2S,1'R,2'S)−2−(2−カル
ボキシシクロプロピル)グリシンが、NMDAを凌ぐ強
力なNMDAタイプのアゴニストであり、グルタミン酸
のfolded型の立体配座がNMDA受容体を活性化
することが開示されている(特開平1−09356
3)。
【0007】また、非NMDAタイプ受容体について
も、大船らによって、(2S,1'R,2'R,3'R)−2
−(2−カルボキシ−3−メトキシメチルシクロプロピ
ル)グリシンおよび(2S,1'R,2'R,3'R)−2−
(2−カルボキシ−3−ベンジルオキシメチルシクロプ
ロピル)グリシンが非NMDAタイプのアゴニストであ
ることが開示されている(Tetrahedron L
etters 31巻4049−4052頁 1990
年; Brain Res.,550巻152−156
頁 1991年)。
も、大船らによって、(2S,1'R,2'R,3'R)−2
−(2−カルボキシ−3−メトキシメチルシクロプロピ
ル)グリシンおよび(2S,1'R,2'R,3'R)−2−
(2−カルボキシ−3−ベンジルオキシメチルシクロプ
ロピル)グリシンが非NMDAタイプのアゴニストであ
ることが開示されている(Tetrahedron L
etters 31巻4049−4052頁 1990
年; Brain Res.,550巻152−156
頁 1991年)。
【0008】これらのNMDAおよび非NMDAタイプ
の受容体は、いずれも受容体とこれによって調節される
イオンチャンネルが、受容体−チャンネル複合体として
存在し、伝達物質がその受容体に結合することによりイ
オンチャンネルが直接開閉される、「イオンチャンネル
型受容体」と分類される種類のものである(代謝 26
巻 6号 535−542頁 1989年)。
の受容体は、いずれも受容体とこれによって調節される
イオンチャンネルが、受容体−チャンネル複合体として
存在し、伝達物質がその受容体に結合することによりイ
オンチャンネルが直接開閉される、「イオンチャンネル
型受容体」と分類される種類のものである(代謝 26
巻 6号 535−542頁 1989年)。
【0009】これに対して杉山らは、L−グルタミン酸
受容体の中に、受容体とこれによって調節を受ける効果
器とが別個の分子種として存在し、伝達物質が受容体に
結合するとある種のG蛋白質を活性化し、効果器はこの
G蛋白質によって活性化されたセカンドメッセンジャー
系を介して調節を受けて受容反応が引き起こされる、
「代謝調節型受容体」と分類される種類の受容体が存在
することを見出している(Nature 325巻 5
31頁 1987年)。
受容体の中に、受容体とこれによって調節を受ける効果
器とが別個の分子種として存在し、伝達物質が受容体に
結合するとある種のG蛋白質を活性化し、効果器はこの
G蛋白質によって活性化されたセカンドメッセンジャー
系を介して調節を受けて受容反応が引き起こされる、
「代謝調節型受容体」と分類される種類の受容体が存在
することを見出している(Nature 325巻 5
31頁 1987年)。
【0010】さらに本発明者の一人である中西は、分子
生物学の手法により、この代謝調節型L−グルタミン酸
受容体(以下mGluRと略記する)の単離およびその
構造解析に成功し(Nature 349巻 760頁
1991年)、また、その同族体の検索から、さらに
3種のmGluRの単離を行い、各々1〜4型と分類し
た(以下各々mGluR1〜4と略記する)。
生物学の手法により、この代謝調節型L−グルタミン酸
受容体(以下mGluRと略記する)の単離およびその
構造解析に成功し(Nature 349巻 760頁
1991年)、また、その同族体の検索から、さらに
3種のmGluRの単離を行い、各々1〜4型と分類し
た(以下各々mGluR1〜4と略記する)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この内、mGluR1
はイノシトール三リン酸の代謝回転を促進し、小脳のプ
ルキンエ細胞、海馬の歯状回・CA2−3野、視床等に
多い。またmGluR2はアデニル酸シクラーゼの活性
化を抑え、小脳のゴルジ細胞、海馬の歯状回、大脳皮質
等に存在する。これらのmGluRの生体内での役割を
明らかにするには、それぞれを特異的に活性化する薬物
が必要であるが、今日までに知られている化合物にはこ
の用途に適したものは存在しなかった。
はイノシトール三リン酸の代謝回転を促進し、小脳のプ
ルキンエ細胞、海馬の歯状回・CA2−3野、視床等に
多い。またmGluR2はアデニル酸シクラーゼの活性
化を抑え、小脳のゴルジ細胞、海馬の歯状回、大脳皮質
等に存在する。これらのmGluRの生体内での役割を
明らかにするには、それぞれを特異的に活性化する薬物
が必要であるが、今日までに知られている化合物にはこ
の用途に適したものは存在しなかった。
【0012】
【課題を解決するための手段】中川ら、石田らは、カル
ボキシシクロプロピルグリシンのうち、extende
d型のグルタミン酸のコンフォメーションを固定した
(2S,1'S,2'S)−2−(2−カルボキシシクロプ
ロピル)グリシンが、mGluRを著しく活性化するア
ゴニストであることを、電気生理学的にも生化学的にも
確認した(中川ら:European J. Phar
macol.,84巻 205頁 1990年.石田
ら:Brain Research 537巻 311
頁 1990年)。
ボキシシクロプロピルグリシンのうち、extende
d型のグルタミン酸のコンフォメーションを固定した
(2S,1'S,2'S)−2−(2−カルボキシシクロプ
ロピル)グリシンが、mGluRを著しく活性化するア
ゴニストであることを、電気生理学的にも生化学的にも
確認した(中川ら:European J. Phar
macol.,84巻 205頁 1990年.石田
ら:Brain Research 537巻 311
頁 1990年)。
【0013】さらに本発明者らは、mGluRのアゴニ
ストについて鋭意研究を行い、extended型とf
olded型の立体配座を固定した構造を同一分子中に
併せ持つカルボキシシクロプロピルグリシン誘導体とし
て、式(1)で表される(2S,1'R,2'R,3'R)−
2−(2 ,3−ジカルボキシシクロプロピル)グリシン
(以下DCG−Iと略記)
ストについて鋭意研究を行い、extended型とf
olded型の立体配座を固定した構造を同一分子中に
併せ持つカルボキシシクロプロピルグリシン誘導体とし
て、式(1)で表される(2S,1'R,2'R,3'R)−
2−(2 ,3−ジカルボキシシクロプロピル)グリシン
(以下DCG−Iと略記)
【化3】 および式(2)で表される(2S,1'S,2'S,3'S)
−2−(2 ,3-ジカルボキシシクロプロピル)グリシ
ン(以下DCG−IIと略記)
−2−(2 ,3-ジカルボキシシクロプロピル)グリシ
ン(以下DCG−IIと略記)
【化4】 の化合物のmGluR1および2に対する活性を検討し
た。
た。
【0014】すなわち、中西ら(Nature 349
巻 760頁 1991年)の方法により、クローン化
したそれぞれの受容体遺伝子を哺乳動物細胞に恒常的に
発現させて、mGluR1の活性はイノシトール三リン
酸代謝回転を、mGluR2の活性はホスホコリン刺激
による細胞内サイクリックアデノシン3',5'−一リン
酸(以下cAMPと略記)濃度の上昇の抑制を、それぞ
れ指標として測定した。その結果、DCG−IおよびD
CG−IIは、mGluR2の特異的なアゴニストである
ことを見出し、本発明を完成した。
巻 760頁 1991年)の方法により、クローン化
したそれぞれの受容体遺伝子を哺乳動物細胞に恒常的に
発現させて、mGluR1の活性はイノシトール三リン
酸代謝回転を、mGluR2の活性はホスホコリン刺激
による細胞内サイクリックアデノシン3',5'−一リン
酸(以下cAMPと略記)濃度の上昇の抑制を、それぞ
れ指標として測定した。その結果、DCG−IおよびD
CG−IIは、mGluR2の特異的なアゴニストである
ことを見出し、本発明を完成した。
【0015】本発明の化合物の一つであるDCG−I
は、例えば、下記スキームIのようにして合成できる。
は、例えば、下記スキームIのようにして合成できる。
【化5】 (式中TBSはt−ブチルジメチルシリル基を示し、B
ocはt−ブトキシカルボニル基を示す。)
ocはt−ブトキシカルボニル基を示す。)
【0016】上記スキーム中、先ず式(3)で示される
(1R,7S,8R,9R)−3−アザ−9−t−ブチル
ジメチルシリルオキシメチル−4,4−ジメチル−5−
オキサトリシクロ〔6.1.0.03 ' 7 〕ノナン−2
−オン(Tetrahedron Letters 3
1巻 4049〜4052頁 1990年に記載)を既
知の方法で脱t−TBS化して式(4)で示されるアル
コール体とする。
(1R,7S,8R,9R)−3−アザ−9−t−ブチル
ジメチルシリルオキシメチル−4,4−ジメチル−5−
オキサトリシクロ〔6.1.0.03 ' 7 〕ノナン−2
−オン(Tetrahedron Letters 3
1巻 4049〜4052頁 1990年に記載)を既
知の方法で脱t−TBS化して式(4)で示されるアル
コール体とする。
【0017】得られたアルコール体は精製することな
く、水およびエタノールに溶解して、3当量の水酸化バ
リウム等でアルカリ加水分解し、硫酸で中和後不溶物を
濾去し、濾液をトリエチルアミンでpH9に調節し、ジ
−t−ブチルジカルボナート処理によりBoc化して、
式(5)で示される(2S,1'R,2'R,3'R)−N−
tert−ブトキシカルボニル−2−(2−カルボキシ−3
−ヒドロキシメチルシクロプロピル)グリシノールとす
る。
く、水およびエタノールに溶解して、3当量の水酸化バ
リウム等でアルカリ加水分解し、硫酸で中和後不溶物を
濾去し、濾液をトリエチルアミンでpH9に調節し、ジ
−t−ブチルジカルボナート処理によりBoc化して、
式(5)で示される(2S,1'R,2'R,3'R)−N−
tert−ブトキシカルボニル−2−(2−カルボキシ−3
−ヒドロキシメチルシクロプロピル)グリシノールとす
る。
【0018】次いで、ジアゾメタン処理により式(6)
で示されるメチルエステル体、(2S,1'R,2'R,3'
R)−N−tert−ブトキシカルボニル−2−(2−メト
キシカルボニル−3−ヒドロキシメチルシクロプロピ
ル)グリシノールとし、さらにジョーンズ試薬処理の後
にジアゾメタン処理することにより式(7)で示される
トリメチルエステル体、(2S,1'R,2'R,3'R)−
N−tert−ブトキシカルボニル−2−(2 ,3−ジメト
キシカルボニルシクロプロピル)グリシンメチルエステ
ルとして、これを加水分解して式(1)の化合物を得る
ことができる。
で示されるメチルエステル体、(2S,1'R,2'R,3'
R)−N−tert−ブトキシカルボニル−2−(2−メト
キシカルボニル−3−ヒドロキシメチルシクロプロピ
ル)グリシノールとし、さらにジョーンズ試薬処理の後
にジアゾメタン処理することにより式(7)で示される
トリメチルエステル体、(2S,1'R,2'R,3'R)−
N−tert−ブトキシカルボニル−2−(2 ,3−ジメト
キシカルボニルシクロプロピル)グリシンメチルエステ
ルとして、これを加水分解して式(1)の化合物を得る
ことができる。
【0019】本発明の化合物の一つであるDCG−II
は、例えば、上述のDCG−Iと同様に下記スキームIIの
ようにして合成できる。
は、例えば、上述のDCG−Iと同様に下記スキームIIの
ようにして合成できる。
【化6】 (式中TBSはt−ブチルジメチルシリル基を示し、B
ocはt−ブトキシカルボニル基を示す。)上記スキー
ムIIにおいては、式(8)で示される(1S,7S,8S,
9S)−3−アザ−9−t−ブチルジメチルシリルオキ
シメチル−4,4−ジメチル−5−オキサトリシクロ
〔6.1.0.03 ' 7 〕ノナン−2−オン(Tetr
ahedron Letters 31巻 4049〜
4052頁 1990年に記載)を出発原料とする。
ocはt−ブトキシカルボニル基を示す。)上記スキー
ムIIにおいては、式(8)で示される(1S,7S,8S,
9S)−3−アザ−9−t−ブチルジメチルシリルオキ
シメチル−4,4−ジメチル−5−オキサトリシクロ
〔6.1.0.03 ' 7 〕ノナン−2−オン(Tetr
ahedron Letters 31巻 4049〜
4052頁 1990年に記載)を出発原料とする。
【0020】本発明の化合物の一つであるDCG−I
は、Chinese HamsterOvary 細胞
(以下CHO細胞と略記)に発現したmGluR1にお
けるイノシトール燐酸代謝回転アッセイではmGluR
1にアゴニスト活性を示さずに、CHO細胞に発現した
mGluR2におけるcAMPの生成を抑制するmGl
uR2の特異的なアゴニストであることが判明した。
は、Chinese HamsterOvary 細胞
(以下CHO細胞と略記)に発現したmGluR1にお
けるイノシトール燐酸代謝回転アッセイではmGluR
1にアゴニスト活性を示さずに、CHO細胞に発現した
mGluR2におけるcAMPの生成を抑制するmGl
uR2の特異的なアゴニストであることが判明した。
【0021】また、DCG−IIはmGluR1にアゴニ
スト活性を示さないが、mGluR2にはL−グルタミ
ン酸と同程度の活性を示す特異的なアゴニストであるこ
とが判明した。
スト活性を示さないが、mGluR2にはL−グルタミ
ン酸と同程度の活性を示す特異的なアゴニストであるこ
とが判明した。
【0022】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明の範囲はこれらのみに限定されるもの
ではない。
明するが、本発明の範囲はこれらのみに限定されるもの
ではない。
【0023】参考例1.(2S,1'R,2'R,3'R)−
2−(2 ,3−ジカルボキシシクロプロピル)グリシン
(DCG−I)(1)の合成 DCG−Iの合成は、上記スキームIに従って実施し
た。
2−(2 ,3−ジカルボキシシクロプロピル)グリシン
(DCG−I)(1)の合成 DCG−Iの合成は、上記スキームIに従って実施し
た。
【0024】ステップ1.(2S,1'R,2'R,3'R)
−N−tert−ブトキシカルボニル−2−(2−メトキシ
カルボニル−3−ヒドロキシメチルシクロプロピル)グ
リシノールの(6)の合成 (1R,7S,8R,9R)−3−アザ−9−t−ブチル
ジメチルシリルオキシメチル−4,4−ジメチル−5−
オキサトリシクロ〔6.1.0.03 ' 7 〕ノナン−2
−オン(3)200mg(0.64mmol)をテトラ
ヒドロフラン(以下THFと略記)2mlに溶解し、氷
冷下にテトラ−n−ブチルアンモニウムフロリド(1M
/THF溶液)1mlを加えて10分間攪拌してアルコ
ール体(4)を得た。
−N−tert−ブトキシカルボニル−2−(2−メトキシ
カルボニル−3−ヒドロキシメチルシクロプロピル)グ
リシノールの(6)の合成 (1R,7S,8R,9R)−3−アザ−9−t−ブチル
ジメチルシリルオキシメチル−4,4−ジメチル−5−
オキサトリシクロ〔6.1.0.03 ' 7 〕ノナン−2
−オン(3)200mg(0.64mmol)をテトラ
ヒドロフラン(以下THFと略記)2mlに溶解し、氷
冷下にテトラ−n−ブチルアンモニウムフロリド(1M
/THF溶液)1mlを加えて10分間攪拌してアルコ
ール体(4)を得た。
【0025】得られたアルコール体(4)は精製するこ
となく水2ml,エタノール2mlに溶解し、水酸化バ
リウム606mg(1.92mmol)を加えて80℃
で3時間攪拌した。希硫酸で中和後不溶物を濾去し、濾
液をトリエチルアミンでpH9に調整した。
となく水2ml,エタノール2mlに溶解し、水酸化バ
リウム606mg(1.92mmol)を加えて80℃
で3時間攪拌した。希硫酸で中和後不溶物を濾去し、濾
液をトリエチルアミンでpH9に調整した。
【0026】これにジ−t−ブチルジカルボナート14
6μl(0.64mmol)とジオキサン2mlを加え
て室温で16時間攪拌した。反応液をエーテルで洗浄
後、水層を1N塩酸でpH1に調整し、酢酸エチルで抽
出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、溶媒を減圧留去してアモルファス状の
(5)を得た。これにジアゾメタンのエーテル溶液を加
えてメチルエステルとし、定量的に標記化合物(6)を
得た。
6μl(0.64mmol)とジオキサン2mlを加え
て室温で16時間攪拌した。反応液をエーテルで洗浄
後、水層を1N塩酸でpH1に調整し、酢酸エチルで抽
出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、溶媒を減圧留去してアモルファス状の
(5)を得た。これにジアゾメタンのエーテル溶液を加
えてメチルエステルとし、定量的に標記化合物(6)を
得た。
【0027】得られた化合物(6)の物性値を下に示
す。
す。
【表1】
【0028】ステップ2.(2S,1'R,2'R,3'R)
−N−tert−ブトキシカルボニル−2−(2,3−ジメ
トキシカルボニルシクロプロピル)グリシンメチルエス
テル(7)の合成 得られたメチルエステル(6)70mg(0.24mm
ol)をアセトン2mlに溶解し、氷冷下でJones
試薬を加え、氷冷下で1時間、室温でさらに3時間攪拌
した。氷冷下でイソプロピルアルコールを加えて過剰の
試薬を分解し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食
塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧
留去して得られた残渣にジアゾメタンのエーテル溶液を
加えてメチルエステル化を行い、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(メタノール/クロロホルム=3/9
7)で精製して、標記化合物(7)を75mg得た(収
率90%)。
−N−tert−ブトキシカルボニル−2−(2,3−ジメ
トキシカルボニルシクロプロピル)グリシンメチルエス
テル(7)の合成 得られたメチルエステル(6)70mg(0.24mm
ol)をアセトン2mlに溶解し、氷冷下でJones
試薬を加え、氷冷下で1時間、室温でさらに3時間攪拌
した。氷冷下でイソプロピルアルコールを加えて過剰の
試薬を分解し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食
塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧
留去して得られた残渣にジアゾメタンのエーテル溶液を
加えてメチルエステル化を行い、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(メタノール/クロロホルム=3/9
7)で精製して、標記化合物(7)を75mg得た(収
率90%)。
【0029】得られた化合物(7)の物性値を下に示
す。
す。
【表2】
【0030】ステップ3.(2S,1'R,2'R,3'R)
−2−(2 ,3−ジカルボキシシクロプロピル)グリシ
ン(DCG−I)(1)の合成 トリメチルエステル体(7)58mg(0.17mmo
l)をTHF1mlに溶解し、1M水酸化ナトリウム水
溶液1mlを加えて氷冷下で5時間、室温でさらに24
時間攪拌した。これに2N塩酸1mlを加え室温で18
時間攪拌した。減圧濃縮後の残渣を水で希釈して、ダウ
エックス50W×4のカラムクロマトグラフィーに付
し、水で洗浄後1Nアンモニア水で溶出した。アンモニ
ア水を減圧留去後1N塩酸でpH2に調整し、水−エタ
ノールから結晶化させて22mgの標題化合物を得た
(収率65%)。
−2−(2 ,3−ジカルボキシシクロプロピル)グリシ
ン(DCG−I)(1)の合成 トリメチルエステル体(7)58mg(0.17mmo
l)をTHF1mlに溶解し、1M水酸化ナトリウム水
溶液1mlを加えて氷冷下で5時間、室温でさらに24
時間攪拌した。これに2N塩酸1mlを加え室温で18
時間攪拌した。減圧濃縮後の残渣を水で希釈して、ダウ
エックス50W×4のカラムクロマトグラフィーに付
し、水で洗浄後1Nアンモニア水で溶出した。アンモニ
ア水を減圧留去後1N塩酸でpH2に調整し、水−エタ
ノールから結晶化させて22mgの標題化合物を得た
(収率65%)。
【0031】得られた化合物(1)の物性値を下に示
す。
す。
【表3】
【0032】参考例2.(2S,1'S,2'S,3'S)−
2−(2 ,3−ジカルボキシシクロプロピル)グリシン
(DCG−II)(2)の合成 DCG−IIの合成は、上記スキームIIに従って参考例1
と同様の方法で実施した。
2−(2 ,3−ジカルボキシシクロプロピル)グリシン
(DCG−II)(2)の合成 DCG−IIの合成は、上記スキームIIに従って参考例1
と同様の方法で実施した。
【0033】(1S,7S,8S,9S)−3−アザ−9
−t−ブチルジメチルシリルオキシメチル−4,4−ジ
メチル−5−オキサトリシクロ〔6.1.0.03 '
7 〕ノナン−2−オン(8)300mg(0.96mm
ol)を出発原料に、実施例1と同様の方法でトリメチ
ルエステル体(12)82mgを得た(収率25%)。
得られたトリメチルエステル体(12)65mg(0.
19mmol)から同様に標題化合物10mgを得た
(収率26%)。
−t−ブチルジメチルシリルオキシメチル−4,4−ジ
メチル−5−オキサトリシクロ〔6.1.0.03 '
7 〕ノナン−2−オン(8)300mg(0.96mm
ol)を出発原料に、実施例1と同様の方法でトリメチ
ルエステル体(12)82mgを得た(収率25%)。
得られたトリメチルエステル体(12)65mg(0.
19mmol)から同様に標題化合物10mgを得た
(収率26%)。
【0034】得られた化合物(2)の物性値を下に示
す。
す。
【表4】
【0035】合成中間体である(2S,1'S,2'S,3'
S)−N−tert−ブトキシカルボニル−2−(2−メト
キシカルボニル−3−ヒドロキシメチルシクロプロピ
ル)グリシノール(11)の物性値を下に示す。
S)−N−tert−ブトキシカルボニル−2−(2−メト
キシカルボニル−3−ヒドロキシメチルシクロプロピ
ル)グリシノール(11)の物性値を下に示す。
【表5】
【0036】中間体(12)である(2S,1'S,2'
S,3'S)−N−tert−ブトキシカルボニル−2−(2
,3−ジメトキシカルボニルシクロプロピル)グリシン
メチルエステルの物性値を以下に示す
S,3'S)−N−tert−ブトキシカルボニル−2−(2
,3−ジメトキシカルボニルシクロプロピル)グリシン
メチルエステルの物性値を以下に示す
【表6】
【0037】実施例1.代謝調節型L−グルタミン酸受
容体アゴニスト活性の測定 ステップ1.CHO−mGluR1細胞およびCHO−
mGluR2細胞の作成 アッセイに用いるCHO−mGluR1細胞およびCH
O−mGluR2細胞は、中西ら(Recent Pr
ogress in Hormon Research
46巻 59〜84頁 1990年)の方法で作成し
た。すなわち、クローン化したmGluR1またはmG
luR2の遺伝子を、それぞれ哺乳動物細胞発現ベクタ
ーであるpdKCRに組み込み、デヒドロ葉酸還元酵素
を欠損したCHO細胞に燐酸カルシウム法により導入
し、CHO−mGluR1細胞およびCHO−mGlu
R2細胞を作成した。これらの細胞は、10%透析牛胎
仔血清、1%プロリン、2mMグルタミンを含むダルベ
ッコの改変イーグル培地(以下DMEM培地と略記)に
ペニシリン、ストレプトマイシンを添加して継代した。
培養は37℃、5%CO2 下で行った。なお、以下のア
ッセイに使用する細胞は、CHO−mGluR1細胞お
よびCHO−mGluR2細胞に限定されず、公知の方
法で細胞表面にこれらの受容体を発現させた細胞を用い
ることが出来る。
容体アゴニスト活性の測定 ステップ1.CHO−mGluR1細胞およびCHO−
mGluR2細胞の作成 アッセイに用いるCHO−mGluR1細胞およびCH
O−mGluR2細胞は、中西ら(Recent Pr
ogress in Hormon Research
46巻 59〜84頁 1990年)の方法で作成し
た。すなわち、クローン化したmGluR1またはmG
luR2の遺伝子を、それぞれ哺乳動物細胞発現ベクタ
ーであるpdKCRに組み込み、デヒドロ葉酸還元酵素
を欠損したCHO細胞に燐酸カルシウム法により導入
し、CHO−mGluR1細胞およびCHO−mGlu
R2細胞を作成した。これらの細胞は、10%透析牛胎
仔血清、1%プロリン、2mMグルタミンを含むダルベ
ッコの改変イーグル培地(以下DMEM培地と略記)に
ペニシリン、ストレプトマイシンを添加して継代した。
培養は37℃、5%CO2 下で行った。なお、以下のア
ッセイに使用する細胞は、CHO−mGluR1細胞お
よびCHO−mGluR2細胞に限定されず、公知の方
法で細胞表面にこれらの受容体を発現させた細胞を用い
ることが出来る。
【0041】ステップ2.mGluR1のアッセイ DCG−IおよびDCG−IIのmGluR1に対する活
性は、中西ら(Nature 344巻 760頁 1
991年)の方法で測定した。すなわち、先ず、細胞を
次のように処理する。 1)1日目:6穴プレートに3×105 個/穴のCHO
−mGluR1細胞を播種して、上記中西らの方法で培
養。 2)2日目: 3H−イノシトールを含むDMEM培地に
交換して同様に培養。 3)3日目:a)燐酸緩衝生理食塩水(Phospha
te bufferedsaline,以下PBSと略
記)に交換後、20分培養。 b)LiCl/PBSに交換後、20分培養。 c)被検化合物を含むLiCl/PBSに交換後、20
分培養。 d)トリクロロ酢酸で反応を停止させて、遊離した 3H
−イノシトール燐酸を抽出。 次いで、得られた抽出物よりイオン交換樹脂を用いて 3
H−イノシトール燐酸を分離し、液体シンチレーション
カウンターで放射活性を測定してmGluR1に対する
アゴニスト活性をアッセイする。
性は、中西ら(Nature 344巻 760頁 1
991年)の方法で測定した。すなわち、先ず、細胞を
次のように処理する。 1)1日目:6穴プレートに3×105 個/穴のCHO
−mGluR1細胞を播種して、上記中西らの方法で培
養。 2)2日目: 3H−イノシトールを含むDMEM培地に
交換して同様に培養。 3)3日目:a)燐酸緩衝生理食塩水(Phospha
te bufferedsaline,以下PBSと略
記)に交換後、20分培養。 b)LiCl/PBSに交換後、20分培養。 c)被検化合物を含むLiCl/PBSに交換後、20
分培養。 d)トリクロロ酢酸で反応を停止させて、遊離した 3H
−イノシトール燐酸を抽出。 次いで、得られた抽出物よりイオン交換樹脂を用いて 3
H−イノシトール燐酸を分離し、液体シンチレーション
カウンターで放射活性を測定してmGluR1に対する
アゴニスト活性をアッセイする。
【0042】その結果、DCG−IおよびDCG−II
は、mGluR1に対するアゴニスト活性を持たないこ
とが判明した。
は、mGluR1に対するアゴニスト活性を持たないこ
とが判明した。
【0043】ステップ3.mGluR2のアッセイ DCG−IおよびDCG−IIのmGluR2に対する活
性は、スガマら(Biochem.Biophys.A
cta 1011巻 75頁 1989年)のcAMP
濃度測定法を応用して測定した。すなわち、先ず、細胞
を次のように処理する。 1)1日目:12穴プレートに2×105 個/穴のCH
O−mGluR2細胞を播種して、ステップ2の1日目
と同様の方法で培養。 2)3日目:a)1mMのイソブチルメチルキサンチン
(以下IBMXと略記)を含むPBS(IBMX/PB
S)に交換後、20分培養。 b)10μMのホスホコリンと、被検化合物を含むIB
MX/PBSに交換後、10分培養。 d)トリクロロ酢酸で反応を停止させ、遊離したcAM
Pを溶出。 次いで、溶出したcAMPをアマーシャム社のcAMP
測定キットを用いて定量する。
性は、スガマら(Biochem.Biophys.A
cta 1011巻 75頁 1989年)のcAMP
濃度測定法を応用して測定した。すなわち、先ず、細胞
を次のように処理する。 1)1日目:12穴プレートに2×105 個/穴のCH
O−mGluR2細胞を播種して、ステップ2の1日目
と同様の方法で培養。 2)3日目:a)1mMのイソブチルメチルキサンチン
(以下IBMXと略記)を含むPBS(IBMX/PB
S)に交換後、20分培養。 b)10μMのホスホコリンと、被検化合物を含むIB
MX/PBSに交換後、10分培養。 d)トリクロロ酢酸で反応を停止させ、遊離したcAM
Pを溶出。 次いで、溶出したcAMPをアマーシャム社のcAMP
測定キットを用いて定量する。
【0044】その結果、DCG−Iは3×10-7M、D
CG−IIは8×10-6Mの濃度で最大抑制の50%の抑
制が認められた。これをグルタミン酸自体と比較する
と、DCG−Iは約30倍、DCG−IIはグルタミン酸
とほぼ同等の活性を示した。
CG−IIは8×10-6Mの濃度で最大抑制の50%の抑
制が認められた。これをグルタミン酸自体と比較する
と、DCG−Iは約30倍、DCG−IIはグルタミン酸
とほぼ同等の活性を示した。
【0045】これらの結果から、DCG−IおよびDC
G−IIはmGluR2に特異的なアゴニストであること
が判明した。
G−IIはmGluR2に特異的なアゴニストであること
が判明した。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、L−グルタミン酸の代
謝調節型受容体の一つであるmGluR2に特異的なア
ゴニストとして、(2S,1'R,2'R,3'R)−2−
(2 ,3−ジカルボキシシクロプロピル)グリシン(D
CG−I)(1)および(2S,1'S,2'S,3'S)−
2−(2 ,3−ジカルボキシシクロプロピル)グリシン
(DCG−II)(2)が提供される。
謝調節型受容体の一つであるmGluR2に特異的なア
ゴニストとして、(2S,1'R,2'R,3'R)−2−
(2 ,3−ジカルボキシシクロプロピル)グリシン(D
CG−I)(1)および(2S,1'S,2'S,3'S)−
2−(2 ,3−ジカルボキシシクロプロピル)グリシン
(DCG−II)(2)が提供される。
【0047】このDCG−IおよびDCG−IIは、mG
luR2に特異的なアゴニストであるので、生化学試薬
として、記憶や学習などの高次神経機能の研究に有用な
プローブであると共に、L−グルタミン酸受容体の遮断
薬の開発を通じて、種々の神経変異症の治療薬の開発に
結びつくものである。
luR2に特異的なアゴニストであるので、生化学試薬
として、記憶や学習などの高次神経機能の研究に有用な
プローブであると共に、L−グルタミン酸受容体の遮断
薬の開発を通じて、種々の神経変異症の治療薬の開発に
結びつくものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 式(1) 【化1】 で示される(2S,1'R,2'R,3'R)−2−(2 ,3
−ジカルボキシシクロプロピル)グリシンまたは、 式(2) 【化2】 で示される(2S,1'S,2'S,3'S)−2−(2 ,3
−ジカルボキシシクロプロピル)グリシンを有効成分と
する、代謝調節型L−グルタミン酸受容体アゴニスト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28015792A JPH0624970A (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | 代謝調節型l−グルタミン酸受容体アゴニスト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28015792A JPH0624970A (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | 代謝調節型l−グルタミン酸受容体アゴニスト |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03271392 Division | 1991-10-18 | 1991-10-18 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0624970A true JPH0624970A (ja) | 1994-02-01 |
Family
ID=17621115
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28015792A Pending JPH0624970A (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | 代謝調節型l−グルタミン酸受容体アゴニスト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0624970A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998000391A1 (fr) * | 1996-06-28 | 1998-01-08 | Nippon Chemiphar Co., Ltd. | Derives de cyclopropylglycine et agoniste du recepteur du l-glutamate du type a regulation metabolique |
US6245919B1 (en) * | 1996-06-28 | 2001-06-12 | Haruhiko Shinozaki | Cyclopropylglycine derivatives and agonists for metabotronic L-glutamate receptors |
-
1992
- 1992-10-19 JP JP28015792A patent/JPH0624970A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998000391A1 (fr) * | 1996-06-28 | 1998-01-08 | Nippon Chemiphar Co., Ltd. | Derives de cyclopropylglycine et agoniste du recepteur du l-glutamate du type a regulation metabolique |
US6245919B1 (en) * | 1996-06-28 | 2001-06-12 | Haruhiko Shinozaki | Cyclopropylglycine derivatives and agonists for metabotronic L-glutamate receptors |
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