JPH062316U

JPH062316U - カメラ及びそのアクセサリーに使用されるモータ駆動装置

Info

Publication number: JPH062316U
Application number: JP040393U
Authority: JP
Inventors: 省三山野; 信彦照井
Original assignee: 株式会社ニコン
Priority date: 1992-06-12
Filing date: 1992-06-12
Publication date: 1994-01-14
Also published as: US5760555A

Abstract

(57)【要約】【目的】本考案は、この点に鑑み、例えば、外部から
レンズ鏡筒の距離環等に触れられても容易にレンズ（被
駆動部）が動いてしまうことがないように、非駆動時に
も常時ショートブレーキ状態に維持して不用意に被駆動
部が動かないようにし、且つショートブレーキ状態を維
持しても省エネとなる回路を得ることを目的としてい
る。【構成】本考案は、モータのブリッジ回路をＭＯＳ型
トランジスタで構成し、そして、モータの非駆動時には
常時ショートブレーキ状態を維持する第二駆動制御部を
設けたことを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、カメラ及びそのアクセサリーに使用されるモータ駆動装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図２（Ａ）は、直流モータＭ及びトランジスタ１〜１０及び電源１１及び駆動制御回路１２及びその他の電子部品からなるブリッジ構成のモータ駆動装置である。例えば、このようなモータ駆動装置は、カメラの自動焦点調節装置やカメラに着脱可能な電子閃光装置の照射角可変装置などに用いられる。

【０００３】図２（Ｂ）は、図２（Ａ）の駆動制御回路１２の信号Ｄ１，Ｄ２の状態を示している。モータＭは、図２（Ｂ）に従って制御される。モータＭを正転あるいは逆転駆動する場合には、信号Ｄ１，Ｄ２として互いに異なるＨレベル信号，Ｌレベル信号を供給すればよい。また、モータＭを停止させる場合には、まずショートブレーキ状態にする為に信号Ｄ１，Ｄ２としてＨレベル信号を供給してモータＭが完全に停止した後に給電を絶てばよい。給電が絶たれると信号Ｄ１，Ｄ２はＬレベル信号となる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

このような駆動装置において駆動終了時には、所定時間ブレーキをかけて停止させ、完全に停止した後モータＭに接続されたトランジスタ１〜１０をすべてオフ状態にしていた。しかしながら、カメラの自動焦点調節装置などに使用されているモータ駆動装置では、撮影レンズの合焦駆動制御の後に給電が絶たれてすべてのトランジスタ１〜１０がオフ状態になる。そうすると、撮影レンズに接続されたモータＭの負荷は撮影レンズ側から見ると非常に軽く、レンズ鏡筒の距離環に不用意に触れると撮影レンズが動いてしまうことがある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、モータのブリッジ回路をＭＯＳ型トランジスタで構成し、そして、モータの非駆動時には常時ショートブレーキ状態を維持する第二駆動制御部を設けたことを特徴としている。本考案は、この点に鑑み、例えば、外部からレンズ鏡筒の距離環等に触れられても容易にレンズ（被駆動部）が動いてしまうことがないように、非駆動時にも常時ショートブレーキ状態に維持して不用意に被駆動部が動かないようにし、且つショートブレーキ状態を維持しても省エネとなる回路を得ることを目的としている。

【０００６】

【作用】

モータを駆動しない時には、常時ショートブレーキ状態にしたので、被駆動部になんらかの力が与えられても、容易に動くことがなくなる。さらに、駆動用トランジスタをＭＯＳ型トランジスタとしてので、ショートブレーキ状態を維持しても消費する電力が極めて少なくて済む。

【０００７】

【実施例】

図１（Ａ）及び図１（Ｂ）は、本考案の実施例であり、カメラの自動焦点調節装置に用いられ、撮影レンズを合焦駆動制御するためのモータ駆動装置である。図１（Ａ）は、モータ駆動装置の回路図である。図１（Ｂ）は、図１（Ａ）の駆動制御回路２０の出力信号Ｄ１，Ｄ２の状態を示した図である。

【０００８】図１（Ａ）において、ＭＯＳ型トランジスタＴ１とＴ２との接続点に、モータＭが接続され、ＭＯＳ型トランジスタＴ１の他端には電源ラインが、またＭＯＳ型トランジスタＴ２の他端にはグランドラインが接続されている。同様に、ＭＯＳ型トランジスタＴ３とＴ４には、モータＭ及び電源ライン及びグランドラインが接続されている。

【０００９】ＭＯＳ型トランジスタＴ１とＴ２のゲートは、トランジスタＴ５のコレクタに接続され、かつ抵抗Ｒ１を介して電源１１にプルアップされている。同様に、ＭＯＳ型トランジスタＴ３とＴ４のゲートは、トランジスタＴ６のコレクタに接続され、かつ抵抗Ｒ３を介して電源１１にプルアップされている。トランジスタＴ５，トランジスタＴ６は、それぞれ抵抗Ｒ２，Ｒ４を介してインバータＢ１，Ｂ２に接続され、インバータＢ１，Ｂ２は駆動制御回路２０につながれている。

【００１０】このように構成されたモータ駆動装置は、モータＭを正転するとき駆動制御回路２０の出力信号Ｄ１，Ｄ２はそれぞれＨ，Ｌレベル信号となり、トランジスタＴ５はオフし、Ｔ６はオンとなる。従って、ＭＯＳ型トランジスタＴ２のゲート電圧はほぼ電源電圧となり、ゲート・ソース間電圧は充分バイアスされるので、Ｔ２はオンする。また、ＭＯＳ型トランジスタＴ１のゲート・ソース間電圧はほぼ零となるので、Ｔ１はオフする。また、反対に、トランジスタＴ６はオンしているので、ＭＯＳ型トランジスタＴ４のゲート・ソース間電圧はほぼ零となるので、Ｔ４はオフし、ＭＯＳ型トランジスタＴ３のゲート・ソース間電圧は充分バイアスされるので、Ｔ３はオンする。その結果、ＭＯＳ型トランジスタＴ３からモータＭ、そしてＭＯＳ型トランジスタＴ２と電流がながれ、モータＭが正転する。

【００１１】一方、モータＭを逆転駆動する場合には、駆動制御回路２０の出力信号Ｄ１，Ｄ２をそれぞれＬ，Ｈレベル信号とすれば良い。その結果、ＭＯＳ型トランジスタＴ１及びＴ４はオンし、ＭＯＳ型トランジスタＴ２及びＴ３はオフするので、モータＭは逆転する。また、モータＭを駆動しない時には、駆動制御回路２０の出力信号Ｄ１，Ｄ２をそれぞれＨレベル信号とする。その結果、ＭＯＳ型トランジスタＴ１及びＴ３はオフし、ＭＯＳ型トランジスタＴ２及びＴ４はオンするので、モータＭは常時、ショートブレーキ状態となる。そして、ＭＯＳ型トランジスタを使用しているので、ゲート電圧だけでオン、オフができるため常時、ショートブレーキ状態にしても消費電力は微小である。

【００１２】なお、本考案の実施例として自動焦点調節装置に使用されるモータ駆動装置の例を説明したが、これに限られるものではなく、被駆動部をモータ駆動した後に外部からその被駆動部が不用意に動かされるような装置であれば良く、例えば、カメラに装着される電子閃光装置の照射角可変装置では、拡散板をズーム比に応じてモータ駆動しており、このような装置にも適用できる。

【００１３】

【考案の効果】

本考案によれば、モータを駆動しない時には、常時ショートブレーキ状態にしたので、被駆動部になんらかの力が与えられても、容易に動くことがなくなる。さらに、駆動用トランジスタをＭＯＳ型トランジスタとしてので、ショートブレーキ状態を維持しても消費する電力が極めて少なくて済む。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１（Ａ）は、本考案の実施例であるモータ駆
動装置の回路図である。図１（Ｂ）は、図１（Ａ）の駆
動制御回路２０の出力信号Ｄ１，Ｄ２の状態を示した図
である。

【図２】図２（Ａ）は、従来のモータ駆動装置の回路図
である。図２（Ｂ）は、図２（Ａ）の駆動制御回路１２
の出力信号Ｄ１，Ｄ２の状態を示した図である。

【符号の説明】

Ｔ１〜Ｔ４……ＭＯＳ型トランジスタＴ５，Ｔ６……トランジスタ２０……駆動制御回路

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】直列接続された２つの第一、第二ＭＯＳ型
トランジスタと、直列接続された２つの第三、第四ＭＯＳ型トランジスタ
と、前記第一、第二ＭＯＳ型トランジスタの接続点と、前記
第三、第四ＭＯＳ型トランジスタの接続点との間に接続
された直流モータと、前記第一ＭＯＳ型トランジスタ及び第三ＭＯＳ型トラン
ジスタに接続された電源ラインと、前記第二ＭＯＳ型トランジスタ及び第四ＭＯＳ型トラン
ジスタに接続されたグランドラインとから構成されるブ
リッジ回路を備えたモータ駆動装置であって、前記ブリッジ回路の前記第一〜第四ＭＯＳ型トランジス
タをオン、オフ制御することで前記直流モータを回転制
御し、また、前記ブリッジ回路の前記第一〜第四ＭＯＳ
型トランジスタをオン、オフ制御することでショートブ
レーキ状態にして前記直流モータを停止制御する第一駆
動制御部と、前記モータ駆動装置に給電が行われている期間であって
非駆動時には、前記ショートブレーキ状態を維持する第
二駆動制御部とを備えたことを特徴とするカメラ及びそ
のアクセサリーに使用されるモータ駆動装置。