JPH0622793A - 導電センサーおよびそれらの診断用検定への使用 - Google Patents
導電センサーおよびそれらの診断用検定への使用Info
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- JPH0622793A JPH0622793A JP3202286A JP20228691A JPH0622793A JP H0622793 A JPH0622793 A JP H0622793A JP 3202286 A JP3202286 A JP 3202286A JP 20228691 A JP20228691 A JP 20228691A JP H0622793 A JPH0622793 A JP H0622793A
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- conductive
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- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q1/00—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
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- C12Q1/002—Electrode membranes
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- C12Q1/005—Enzyme electrodes involving specific analytes or enzymes
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- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
- Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Magnetic Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 グルコース、コレステロールなどの生物体液
中の分析対象物を検定する、小型、安価、簡便であり、
小量のサンプルで測定が可能で、半導体製造プロセス技
術を使って製造できる導電センサーを提供する。 【構成】 半透過性のホストマトリックスを含む反応ゾ
ーンにおいて、オキシダーゼとサンプル中の分析対象物
とドーパント化合物前駆体などとを反応させて、ドーパ
ント化合物を生成させ、そのドーパント化合物を導電性
ポリマー層へ移行させて導電性ポリマー層をドープし、
その結果、導電性ポリマーの導電率を変化させて、その
導電率変化を測定する。
中の分析対象物を検定する、小型、安価、簡便であり、
小量のサンプルで測定が可能で、半導体製造プロセス技
術を使って製造できる導電センサーを提供する。 【構成】 半透過性のホストマトリックスを含む反応ゾ
ーンにおいて、オキシダーゼとサンプル中の分析対象物
とドーパント化合物前駆体などとを反応させて、ドーパ
ント化合物を生成させ、そのドーパント化合物を導電性
ポリマー層へ移行させて導電性ポリマー層をドープし、
その結果、導電性ポリマーの導電率を変化させて、その
導電率変化を測定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小型導電センサーを含
む診断デバイスを用いて、テストサンプル中の所定の分
析対象物の存在または濃度を決定する方法に関する。導
電センサーは、所定の分析対象物と選択的に反応する酵
素を含有する反応ゾーンを含む。また、導電センサーは
導電性ポリマーの層またはフィルムと、マイクロ電極ア
センブリーとを含む検知ゾーンを有する。
む診断デバイスを用いて、テストサンプル中の所定の分
析対象物の存在または濃度を決定する方法に関する。導
電センサーは、所定の分析対象物と選択的に反応する酵
素を含有する反応ゾーンを含む。また、導電センサーは
導電性ポリマーの層またはフィルムと、マイクロ電極ア
センブリーとを含む検知ゾーンを有する。
【0002】特には、診断デバイスは、導電センサーの
検知ゾーンに存在する導電性ポリマー層の導電率の変化
を測定することにより、テストサンプル中の具体的な所
定の分析対象物を選択的に分析するのに用いられる。導
電性ポリマーの層の導電率変化は、センサーの反応ゾー
ン中のドーパント化合物の発生に起因しており、ドーパ
ント化合物は、直接的または間接的な所定の分析対象物
との酵素相互作用によって生ずる。ドーパント化合物
は、その後センサーの反応ゾーンから導電センサーの検
知ゾーンへと移行し、導電性ポリマーをドープして、ポ
リマーの導電率を変化させるために移動する。
検知ゾーンに存在する導電性ポリマー層の導電率の変化
を測定することにより、テストサンプル中の具体的な所
定の分析対象物を選択的に分析するのに用いられる。導
電性ポリマーの層の導電率変化は、センサーの反応ゾー
ン中のドーパント化合物の発生に起因しており、ドーパ
ント化合物は、直接的または間接的な所定の分析対象物
との酵素相互作用によって生ずる。ドーパント化合物
は、その後センサーの反応ゾーンから導電センサーの検
知ゾーンへと移行し、導電性ポリマーをドープして、ポ
リマーの導電率を変化させるために移動する。
【0003】たとえば、ヨウ素分子のようなドーパント
化合物は、ヨウ素イオン、ペルオキシダーゼ酵素または
モリブデン遷移金属触媒と、グルコースとのグルコース
オキシダーゼ反応から生じた過酸化水素との反応によ
り、反応ゾーンに形成される。
化合物は、ヨウ素イオン、ペルオキシダーゼ酵素または
モリブデン遷移金属触媒と、グルコースとのグルコース
オキシダーゼ反応から生じた過酸化水素との反応によ
り、反応ゾーンに形成される。
【0004】ドーパント化合物は、ついで、反応ゾーン
から移行または拡散して、検知ゾーン内の導電性ポリマ
ーの層を酸化するようにドープする。驚くべきことにま
た予想外なことに、導電センサーの構造は、テストサン
プル中の1%あるいはそれ以下といったわずか微少なグ
ルコースのみが酵素による変換作用を受けてドーパント
化合物を形成する。したがって、酵素反応における酸素
による制約(oxygen limitation)が避けられる。
から移行または拡散して、検知ゾーン内の導電性ポリマ
ーの層を酸化するようにドープする。驚くべきことにま
た予想外なことに、導電センサーの構造は、テストサン
プル中の1%あるいはそれ以下といったわずか微少なグ
ルコースのみが酵素による変換作用を受けてドーパント
化合物を形成する。したがって、酵素反応における酸素
による制約(oxygen limitation)が避けられる。
【0005】しかしながら、発生したドーパント化合物
の量は、導電センサー中の導電性ポリマー層の導電率を
変化させて、テストサンプル中のグルコースの量と相関
づけをされうる正確な導電率測定を許すのに十分なもの
である。
の量は、導電センサー中の導電性ポリマー層の導電率を
変化させて、テストサンプル中のグルコースの量と相関
づけをされうる正確な導電率測定を許すのに十分なもの
である。
【0006】
【従来の技術】試薬含浸テストストリップは、グルコー
スのような種々の所定の分析対象物について商業的に入
手できる。これらのテストストリップは正確で経済的で
あり、かつ比較的に個人が家庭内で使用するのが容易で
ある。このようなテストストリップを利用できること
は、診断マーケットの分散化に主要な役割を演じた。ま
た、糖尿病患者にとって、血糖のよりよいコントロール
を可能にする家庭での血中グルコースモニタリングの発
展において、特に決定的な役割を演じた。
スのような種々の所定の分析対象物について商業的に入
手できる。これらのテストストリップは正確で経済的で
あり、かつ比較的に個人が家庭内で使用するのが容易で
ある。このようなテストストリップを利用できること
は、診断マーケットの分散化に主要な役割を演じた。ま
た、糖尿病患者にとって、血糖のよりよいコントロール
を可能にする家庭での血中グルコースモニタリングの発
展において、特に決定的な役割を演じた。
【0007】さらに、家庭での使用のために設計された
他の分析対象物検知デバイスや、電流測定的(amperome
tric)、電気化学的な所定の分析対象物の検知も利用で
きる。しかしながら、所定の分析対象物の家庭内モニタ
リングのために現在利用できる技術には、重要な2つの
限界が存在する。そのうちにはサンプルの体積と、分析
に必要な時間の長さが含まれる。
他の分析対象物検知デバイスや、電流測定的(amperome
tric)、電気化学的な所定の分析対象物の検知も利用で
きる。しかしながら、所定の分析対象物の家庭内モニタ
リングのために現在利用できる技術には、重要な2つの
限界が存在する。そのうちにはサンプルの体積と、分析
に必要な時間の長さが含まれる。
【0008】一般的に、5μl から20μl(マイクロリ
ットル)の間の体積のテストサンプルが、分析を実施す
るために必要とされる。テストサンプルは、新鮮な毛細
管血液を採取する指の穿刺によって得られる。これは、
比較的に痛みを伴うやり方であり、それに伴う不快感
は、患者が医学的に有用な頻度で分析を行うことに対し
て影響を与える。加えて、現在利用できる分析は、完了
するのに30秒から2分かかる。
ットル)の間の体積のテストサンプルが、分析を実施す
るために必要とされる。テストサンプルは、新鮮な毛細
管血液を採取する指の穿刺によって得られる。これは、
比較的に痛みを伴うやり方であり、それに伴う不快感
は、患者が医学的に有用な頻度で分析を行うことに対し
て影響を与える。加えて、現在利用できる分析は、完了
するのに30秒から2分かかる。
【0009】それゆえ、研究家は、強い興味を持って、
ミニチュア化できて、そのため皮下に埋入できるか、よ
り少ない量のサンプルで測定できる電気化学的センサー
の開発に当たっている。幾多のアプローチが試みられた
が、その中には、繊維電極に基づく電流測定的(ampero
metric)センサーと、半導体工業界で確立された技術を
用いて作られた電位測定的(potentiometric) センサー
も含まれる。
ミニチュア化できて、そのため皮下に埋入できるか、よ
り少ない量のサンプルで測定できる電気化学的センサー
の開発に当たっている。幾多のアプローチが試みられた
が、その中には、繊維電極に基づく電流測定的(ampero
metric)センサーと、半導体工業界で確立された技術を
用いて作られた電位測定的(potentiometric) センサー
も含まれる。
【0010】
【発明の概要】これらと対照的に、本発明は薄いポリマ
ーフィルム中の導電率の変化を測定し、したがって、電
気化学的センサーのミニチュア化に由来する問題の多く
を解決するものである。最も重要なことは、この発明の
電気化学的センサーは、プレーナー(planar)形に作る
ことができ、半導体技術を利用して、経済的で使い捨て
できるセンシングエレメントを提供することができる。
また、センサーは十分に小さくできるので、1μl また
はそれ以下のサンプル体積で検定が可能である。
ーフィルム中の導電率の変化を測定し、したがって、電
気化学的センサーのミニチュア化に由来する問題の多く
を解決するものである。最も重要なことは、この発明の
電気化学的センサーは、プレーナー(planar)形に作る
ことができ、半導体技術を利用して、経済的で使い捨て
できるセンシングエレメントを提供することができる。
また、センサーは十分に小さくできるので、1μl また
はそれ以下のサンプル体積で検定が可能である。
【0011】検知方法の感度の良さは、また、オキシダ
ーゼ酵素を利用する電気化学的センサーにしばしば見ら
れる一般的な酸素による制約の問題をも解決した。それ
ゆえ、この発明の重要な特徴によって、ミニチュア化で
き、迅速に正確な分析ができ、酸素による制約の問題を
克服し、テストサンプル中の一般的成分による妨害が無
く、経済的に生産できる電気化学的センサーを得ること
ができた。
ーゼ酵素を利用する電気化学的センサーにしばしば見ら
れる一般的な酸素による制約の問題をも解決した。それ
ゆえ、この発明の重要な特徴によって、ミニチュア化で
き、迅速に正確な分析ができ、酸素による制約の問題を
克服し、テストサンプル中の一般的成分による妨害が無
く、経済的に生産できる電気化学的センサーを得ること
ができた。
【0012】一般的に、本発明の診断デバイスは反応ゾ
ーンを有し、そのゾーンでは興味の対象の所定の分析対
象物は適当なオキシダーゼ酵素と反応して、直接的また
は間接的にドーパント化合物を生成する。ドーパント化
合物は導電性ポリマーを酸化させてポリマーの導電率を
変化させることができる。加えて、診断デバイスはさら
に、導電性ポリマーのフィルムまたは層と、マイクロ電
極アセンブリーとを含む検知ゾーンを有する。
ーンを有し、そのゾーンでは興味の対象の所定の分析対
象物は適当なオキシダーゼ酵素と反応して、直接的また
は間接的にドーパント化合物を生成する。ドーパント化
合物は導電性ポリマーを酸化させてポリマーの導電率を
変化させることができる。加えて、診断デバイスはさら
に、導電性ポリマーのフィルムまたは層と、マイクロ電
極アセンブリーとを含む検知ゾーンを有する。
【0013】ドーパント化合物の結果としての導電性ポ
リマー層の導電率の変化は、マイクロ電極アセンブリー
によって検知され、測定される。導電率の変化は、つい
で、テストサンプル中の所定の分析対象物の量に換算さ
れる。さらに十分に後で示されるように、オキシダーゼ
化学によって所定の分析対象物の検定に有用な、経済的
で再現性のある導電センサーが提供された。
リマー層の導電率の変化は、マイクロ電極アセンブリー
によって検知され、測定される。導電率の変化は、つい
で、テストサンプル中の所定の分析対象物の量に換算さ
れる。さらに十分に後で示されるように、オキシダーゼ
化学によって所定の分析対象物の検定に有用な、経済的
で再現性のある導電センサーが提供された。
【0014】導電センサーは導電性ポリマーの性質を利
用し、所定の分析対象物の通常の濃度範囲における酸素
による制約の問題を回避する。また導電センサーは周知
の半導体プロセス技術を用いて製造できる。さらに、導
電センサーはマイクロ電極アセンブリーにおいて起こる
化学反応には関係しない。
用し、所定の分析対象物の通常の濃度範囲における酸素
による制約の問題を回避する。また導電センサーは周知
の半導体プロセス技術を用いて製造できる。さらに、導
電センサーはマイクロ電極アセンブリーにおいて起こる
化学反応には関係しない。
【0015】したがって、本発明の導電センサーの重要
な特徴の一つは、導電センサーの検知ゾーンに含まれた
導電性ポリマーである。ポリアセチレン、ポリピロール
およびポリチオフェンのような数種の導電性ポリマーが
知られている。有機導電性ポリマーには、電池、ディス
プレイデバイス、金属防食および半導体の分野といっ
た、いくつかの可能性ある応用がある。またマイクロエ
レトロニックデバイスにおいては、ダイオード、トラン
ジスター、センサー、発光デバイスおよびエネルギー変
換・貯蔵エレメントなどのような可能性ある応用があ
る。
な特徴の一つは、導電センサーの検知ゾーンに含まれた
導電性ポリマーである。ポリアセチレン、ポリピロール
およびポリチオフェンのような数種の導電性ポリマーが
知られている。有機導電性ポリマーには、電池、ディス
プレイデバイス、金属防食および半導体の分野といっ
た、いくつかの可能性ある応用がある。またマイクロエ
レトロニックデバイスにおいては、ダイオード、トラン
ジスター、センサー、発光デバイスおよびエネルギー変
換・貯蔵エレメントなどのような可能性ある応用があ
る。
【0016】
【再び従来の技術について及び本発明との関連】しかし
ながら、有機導電性ポリマーは、導電センサーに有機導
電性ポリマーを使用することを妨げてきたいくつかの制
約を有する。一般的に、この発明の導電センサーにおい
て有用な導電性ポリマーは、検知できて正確な測定を行
うために、十分に高い導電率を発揮すべきである。ま
た、薄く、均一なフィルムに再現性をもって製造される
ことが可能であるべきである。いくつかの導電性ポリマ
ーはこれらの2つの必要な特性のうちの一方を有してい
るけれど、必要な特性の両者をともに有する導電性ポリ
マーは数が限られている。
ながら、有機導電性ポリマーは、導電センサーに有機導
電性ポリマーを使用することを妨げてきたいくつかの制
約を有する。一般的に、この発明の導電センサーにおい
て有用な導電性ポリマーは、検知できて正確な測定を行
うために、十分に高い導電率を発揮すべきである。ま
た、薄く、均一なフィルムに再現性をもって製造される
ことが可能であるべきである。いくつかの導電性ポリマ
ーはこれらの2つの必要な特性のうちの一方を有してい
るけれど、必要な特性の両者をともに有する導電性ポリ
マーは数が限られている。
【0017】たとえば、ポリアセチレンは導電率が10
-10S/cmから10-13S/cmの範囲を示す絶縁体として作
用する。この範囲の導電率は、ガラスやDNAのよう
な、公知の絶縁体の導電率に対応する。しかしながら、
ポリアセチレンは多種の酸化剤または還元剤(たとえば
五フッ化アンチモン、ハロゲン、五フッ化ヒ素、塩化ア
ルミニウムなどのような薬剤)を用いてドープすること
ができる。ドーピングによってポリアセチレンは高導電
性のポリマーに変換され、ビスマスのような金属の導電
率に匹敵する、約103S/cmという導電率を示す。
-10S/cmから10-13S/cmの範囲を示す絶縁体として作
用する。この範囲の導電率は、ガラスやDNAのよう
な、公知の絶縁体の導電率に対応する。しかしながら、
ポリアセチレンは多種の酸化剤または還元剤(たとえば
五フッ化アンチモン、ハロゲン、五フッ化ヒ素、塩化ア
ルミニウムなどのような薬剤)を用いてドープすること
ができる。ドーピングによってポリアセチレンは高導電
性のポリマーに変換され、ビスマスのような金属の導電
率に匹敵する、約103S/cmという導電率を示す。
【0018】しかしながら、ポリアセチレンは、空気中
における極端な不安定性と、アルキルや他の置換基がポ
リマー内に導入されたときに鋭く導電率が落ちるという
欠点とに煩わされる。したがって、酸素存在下でのポリ
アセチレンの不安定性と、置換されたポリアセチレンが
高導電率を保てないことが、一般的にポリアセチレン
を、分析対象物導電性センサーにおける導電性ポリマー
として不適切なものにしている。
における極端な不安定性と、アルキルや他の置換基がポ
リマー内に導入されたときに鋭く導電率が落ちるという
欠点とに煩わされる。したがって、酸素存在下でのポリ
アセチレンの不安定性と、置換されたポリアセチレンが
高導電率を保てないことが、一般的にポリアセチレン
を、分析対象物導電性センサーにおける導電性ポリマー
として不適切なものにしている。
【0019】後でさらに十分に述べるが、アルキルや他
の置換基を含む導電性ポリマーは、通常は対応する置換
されていない導電性ポリマーよりも、該置換導電性ポリ
マーを導電性ポリマーフィルムに加工しやすくするよう
な、物理的および機械的性質を有する。それゆえ、導電
センサーの製造において、加工しやすい導電性ポリマー
を用いることが望ましい。加工しやすい導電性ポリマー
とは、空気中で安定しており、適切な機械的、物理的性
質、たとえば有機溶媒への溶解性を有するものである。
の置換基を含む導電性ポリマーは、通常は対応する置換
されていない導電性ポリマーよりも、該置換導電性ポリ
マーを導電性ポリマーフィルムに加工しやすくするよう
な、物理的および機械的性質を有する。それゆえ、導電
センサーの製造において、加工しやすい導電性ポリマー
を用いることが望ましい。加工しやすい導電性ポリマー
とは、空気中で安定しており、適切な機械的、物理的性
質、たとえば有機溶媒への溶解性を有するものである。
【0020】同様に、導電性ポリマーであるポリピロー
ルは、約1S /cmから約100S /cmの範囲の導電率を
示す。研究者たちが再び発見したことであるが、ヘテロ
芳香族性のピロール環のチッ素原子または炭素原子のい
ずれかへの置換基の配置は、ポリピロールの導電率を低
下させる。たとえば、置換されていないポリピロール
は、ドーパント化合物であるテトラフルオロホウ酸陰イ
オンと結合して、40S/cmの導電率を示す。一方、N
−メチル誘導体は、同じドーパント化合物と結合して、
10-3S /cmの導電率を示す。ピロールの3−メチル誘
導体は4S /cmの導電率を示し;3,4−ジフェニル誘
導体は10-3S /cmの導電率を示す。
ルは、約1S /cmから約100S /cmの範囲の導電率を
示す。研究者たちが再び発見したことであるが、ヘテロ
芳香族性のピロール環のチッ素原子または炭素原子のい
ずれかへの置換基の配置は、ポリピロールの導電率を低
下させる。たとえば、置換されていないポリピロール
は、ドーパント化合物であるテトラフルオロホウ酸陰イ
オンと結合して、40S/cmの導電率を示す。一方、N
−メチル誘導体は、同じドーパント化合物と結合して、
10-3S /cmの導電率を示す。ピロールの3−メチル誘
導体は4S /cmの導電率を示し;3,4−ジフェニル誘
導体は10-3S /cmの導電率を示す。
【0021】したがって、置換ポリピロールは、しばし
ば良好な物理的性質を示すにもかかわらず、分析対象物
導電性センサー中の導電性ポリマーとして用いるのに十
分な導電率を示すことができない。
ば良好な物理的性質を示すにもかかわらず、分析対象物
導電性センサー中の導電性ポリマーとして用いるのに十
分な導電率を示すことができない。
【0022】ピロール環上に位置する置換基を有するポ
リピロールにおける導電率の大きな低下によって説明さ
れたように、メチル基のように小さな置換基であってさ
えも、ポリマーの導電性を本質的に壊れてしまうのに十
分な立体的相互作用を誘起する。
リピロールにおける導電率の大きな低下によって説明さ
れたように、メチル基のように小さな置換基であってさ
えも、ポリマーの導電性を本質的に壊れてしまうのに十
分な立体的相互作用を誘起する。
【0023】しかしながら、後でさらに十分に述べられ
るように、導電性ポリマーがモノマーユニット上に存在
する適当な置換基を有するならば、均一な厚さの薄いフ
ィルムに導電性ポリマーを再現性をもって加工すること
は容易となる。それゆえ、加工しやすく、また敏感で正
確な分析対象物の測定のための十分な高導電率を示す導
電性ポリマーを含む導電センサーを提供することが望ま
しい。
るように、導電性ポリマーがモノマーユニット上に存在
する適当な置換基を有するならば、均一な厚さの薄いフ
ィルムに導電性ポリマーを再現性をもって加工すること
は容易となる。それゆえ、加工しやすく、また敏感で正
確な分析対象物の測定のための十分な高導電率を示す導
電性ポリマーを含む導電センサーを提供することが望ま
しい。
【0024】実質的にポリマーの導電率を下げることな
く、ポリピロールに置換基を加えることの不可能性なこ
とは、ポリマー加工の視点からすると決定的である。ポ
リピロールおよび現在知られているポリピロールの誘導
体は、普通の有機溶剤には溶解しない、扱いにくいポリ
マーである。それゆえ、ポリピロールは都合よくは加工
できない。しかし、もしポリピロールが、ポリマーの電
気的性質に悪影響することなく置換されうるなら、加工
可能なポリピロールを開発できるだろう。
く、ポリピロールに置換基を加えることの不可能性なこ
とは、ポリマー加工の視点からすると決定的である。ポ
リピロールおよび現在知られているポリピロールの誘導
体は、普通の有機溶剤には溶解しない、扱いにくいポリ
マーである。それゆえ、ポリピロールは都合よくは加工
できない。しかし、もしポリピロールが、ポリマーの電
気的性質に悪影響することなく置換されうるなら、加工
可能なポリピロールを開発できるだろう。
【0025】ポリピロールおよび置換ポリピロールの合
成と導電率が広範囲に研究されてきた。以下に引用した
一般的参考文献は、ポリピロールに関する上述の議論の
情報と、さらに一般的情報を含む。
成と導電率が広範囲に研究されてきた。以下に引用した
一般的参考文献は、ポリピロールに関する上述の議論の
情報と、さらに一般的情報を含む。
【0026】ポリピロール類について論議している代表
的参考文献には、次のものが含まれる。M.S. Wrighton,
サイエンス 231,32(1986);A.F. Diaz
ら., J. Electroanal. Chem., 133, p.233 (1982);M.U.
Rosenthalら., J. Electroanal. Chem. and Interfac.
Chem., 1, p.297(1985);G. Bidanら., Synth Met., 1
5, p.51 (1986);E.M. Genies ら., Synth. Met., 10,
27 (1984/85);J.P. Traversら., Mol. Cryst. Liq. Cry
st., 118, p. 149 (1985).
的参考文献には、次のものが含まれる。M.S. Wrighton,
サイエンス 231,32(1986);A.F. Diaz
ら., J. Electroanal. Chem., 133, p.233 (1982);M.U.
Rosenthalら., J. Electroanal. Chem. and Interfac.
Chem., 1, p.297(1985);G. Bidanら., Synth Met., 1
5, p.51 (1986);E.M. Genies ら., Synth. Met., 10,
27 (1984/85);J.P. Traversら., Mol. Cryst. Liq. Cry
st., 118, p. 149 (1985).
【0027】研究者たちはやはり次のことを発見した。
すなわち、置換ポリチオフェンにおける立体相互作用
は、置換ポリピロールにおいて見られたほどには、なに
か少し支配的なものではないことである。なぜなら、置
換ピロールにおける顕著な不安定化反応は、ピロールの
チッ素に結合した水素原子を必要とするからである。こ
れらの立体相互作用はポリチオフェンには存在せず、そ
れゆえ、置換ポリチオフェンにおいては電子的効果が支
配的である。
すなわち、置換ポリチオフェンにおける立体相互作用
は、置換ポリピロールにおいて見られたほどには、なに
か少し支配的なものではないことである。なぜなら、置
換ピロールにおける顕著な不安定化反応は、ピロールの
チッ素に結合した水素原子を必要とするからである。こ
れらの立体相互作用はポリチオフェンには存在せず、そ
れゆえ、置換ポリチオフェンにおいては電子的効果が支
配的である。
【0028】ポリチオフェンはよく研究された安定な導
電性ポリマーである。ポリチオフェンは、ポリマーの顕
著な化学的分解を伴うことなく、そして、ポリマーの物
理的性質の感知されるほどの劣化を伴うことなしに、導
電すなわち酸化状態と不導電すなわち中性状態との間で
環化することができるという点で、ポリピロールに似て
いる。
電性ポリマーである。ポリチオフェンは、ポリマーの顕
著な化学的分解を伴うことなく、そして、ポリマーの物
理的性質の感知されるほどの劣化を伴うことなしに、導
電すなわち酸化状態と不導電すなわち中性状態との間で
環化することができるという点で、ポリピロールに似て
いる。
【0029】ポリピロールのように、ポリチオフェン
は、ドーパント化合物の量と、ヨウ素分子、塩化イリジ
ウム、フッ化ヒ素(III)、フッ化リン(V)、過塩素酸
塩、テトラフルオロホウ酸塩、ヘキサフルオロリン酸
塩、硫酸、ヘキサフルオロヒ酸塩、トリフルオロメチル
スルホン酸塩などの特定のドーパント化合物の種類の双
方に対応して、導電率の変化を示す。
は、ドーパント化合物の量と、ヨウ素分子、塩化イリジ
ウム、フッ化ヒ素(III)、フッ化リン(V)、過塩素酸
塩、テトラフルオロホウ酸塩、ヘキサフルオロリン酸
塩、硫酸、ヘキサフルオロヒ酸塩、トリフルオロメチル
スルホン酸塩などの特定のドーパント化合物の種類の双
方に対応して、導電率の変化を示す。
【0030】ヘテロ芳香族チオフェン環上に位置する置
換基は、生成される導電性ポリマーに影響しうる。しか
し、ピロールとは対照的に、チオフェン上の環置換基
は、合成されたヘテロ芳香族ポリマーの導電率を、重大
な程度までには減少させない。
換基は、生成される導電性ポリマーに影響しうる。しか
し、ピロールとは対照的に、チオフェン上の環置換基
は、合成されたヘテロ芳香族ポリマーの導電率を、重大
な程度までには減少させない。
【0031】たとえば、3−メチルチオフェンと3,4
−ジメチルチオフェンにとって、合成された置換ポリチ
オフェンは、非置換の親ポリチオフェンと比較して、よ
り良好な導電率を示す。それはおそらく置換されたチオ
フェンのポリマー鎖の増大した規則性のせいであろう。
−ジメチルチオフェンにとって、合成された置換ポリチ
オフェンは、非置換の親ポリチオフェンと比較して、よ
り良好な導電率を示す。それはおそらく置換されたチオ
フェンのポリマー鎖の増大した規則性のせいであろう。
【0032】したがって、多くのピロール類と異なり、
置換基はオチフェンモノマー単位上に含まれうる。その
ため、導電性ポリマーの導電率に悪い影響を与えること
なく、合成された導電性ポリマーの加工性を改善するこ
とができる。それゆえ、一連の置換ポリチオフェンは、
分析対象物導電性センサーにおいて、導電性ポリマーと
して用いられるのによく適合している。
置換基はオチフェンモノマー単位上に含まれうる。その
ため、導電性ポリマーの導電率に悪い影響を与えること
なく、合成された導電性ポリマーの加工性を改善するこ
とができる。それゆえ、一連の置換ポリチオフェンは、
分析対象物導電性センサーにおいて、導電性ポリマーと
して用いられるのによく適合している。
【0033】以下は、ポリチオフェンや置換ポリチオフ
ェン、関連するポリ(チエニレンビニレン)の合成と導
電率について記述した代表的文献である。G. Torillon,
“Handbook of Conducting Polymers,”T.A. Skotheim
編, Marcel Dekker,Inc., New York, 1986, p. 293;R.
J.Waltham ら, J. Phys. Chem., 87, p. 1459(1983);G.
Tourillon ら, J. Polym. Sci., Polym. Phys. Ed., 22
p. 33(1984);G.Tourillon ら, J. Electoroanal. Che
m., 161, p.51(1984);A.F. Diaz および J. Bargon, "H
andbook of Conducting Polymers, “ T. A.Skotheim
編 , Marcel Dekker, Inc,. New York 1986, p. 81;G.
Tourillonら, J. Phys. chem., 87, p. 2289(1983);A.C
zerwinskiら, J. Electorochem. Soc., 132, p.2669(19
85);K. Jenら, J. Chem. Soc., Chem. Commun., 215(19
88);およびR. L. Elsenbaumer ら , Electronic Proper
ties of Conjugated Polymers, 400(1987).
ェン、関連するポリ(チエニレンビニレン)の合成と導
電率について記述した代表的文献である。G. Torillon,
“Handbook of Conducting Polymers,”T.A. Skotheim
編, Marcel Dekker,Inc., New York, 1986, p. 293;R.
J.Waltham ら, J. Phys. Chem., 87, p. 1459(1983);G.
Tourillon ら, J. Polym. Sci., Polym. Phys. Ed., 22
p. 33(1984);G.Tourillon ら, J. Electoroanal. Che
m., 161, p.51(1984);A.F. Diaz および J. Bargon, "H
andbook of Conducting Polymers, “ T. A.Skotheim
編 , Marcel Dekker, Inc,. New York 1986, p. 81;G.
Tourillonら, J. Phys. chem., 87, p. 2289(1983);A.C
zerwinskiら, J. Electorochem. Soc., 132, p.2669(19
85);K. Jenら, J. Chem. Soc., Chem. Commun., 215(19
88);およびR. L. Elsenbaumer ら , Electronic Proper
ties of Conjugated Polymers, 400(1987).
【0034】ポリアセチレンやポリピロール、ポリチオ
フェンについての研究から、またその他の導電性ポリマ
ーについての関連研究から、電子効果とモノマー単位上
の置換基によって導入される立体効果の間にバランスが
存在し、このようなモノマー単位である置換されたヘテ
ロ芳香族5−または6員環のポリマーを、非置換の親ヘ
テロ芳香族化合物よりも、より導電性にするか、より非
導電性にすることが明らかになった。
フェンについての研究から、またその他の導電性ポリマ
ーについての関連研究から、電子効果とモノマー単位上
の置換基によって導入される立体効果の間にバランスが
存在し、このようなモノマー単位である置換されたヘテ
ロ芳香族5−または6員環のポリマーを、非置換の親ヘ
テロ芳香族化合物よりも、より導電性にするか、より非
導電性にすることが明らかになった。
【0035】それゆえ、液体テストサンプル中の所定の
分析対象物の存在もしくは濃度を正確に決定するため、
診断デバイスの敏感な分析対象物導電センサーの中でポ
リマーが用いられるようにするためには、十分な導電率
と適当な加工性を有する導電性ポリマーを利用すること
が有効であろう。
分析対象物の存在もしくは濃度を正確に決定するため、
診断デバイスの敏感な分析対象物導電センサーの中でポ
リマーが用いられるようにするためには、十分な導電率
と適当な加工性を有する導電性ポリマーを利用すること
が有効であろう。
【0036】したがって、本発明は、所定の分析対象物
用の診断測定において有用な導電センサーにを指向して
いる。さらに具体的には、該導電センサーは、オキシダ
ーゼ酵素と反応可能なグルコースのような所定の分析対
象物の存在もしくは濃度を測定する診断デバイスにおい
て用いられるものである。所定の分析対象物とオキシダ
ーゼは、導電センサーの反応ゾーン内で反応し、直接的
または間接的にドーパント化合物を発生する。ドーパン
ト化合物は、ついで導電センサーの検知ゾーンに移行し
て、導電性ポリマーの層またはフィルムを酸化ドープす
る。それにより、導電性ポリマーの層の導電率を変化さ
せる。導電性ポリマーの導電率変化は、ついで、マイク
ロ電極アセンブリーによって検知され、測定され、そし
てテストサンプル中の所定の分析対象物の濃度と関連づ
けられうる。
用の診断測定において有用な導電センサーにを指向して
いる。さらに具体的には、該導電センサーは、オキシダ
ーゼ酵素と反応可能なグルコースのような所定の分析対
象物の存在もしくは濃度を測定する診断デバイスにおい
て用いられるものである。所定の分析対象物とオキシダ
ーゼは、導電センサーの反応ゾーン内で反応し、直接的
または間接的にドーパント化合物を発生する。ドーパン
ト化合物は、ついで導電センサーの検知ゾーンに移行し
て、導電性ポリマーの層またはフィルムを酸化ドープす
る。それにより、導電性ポリマーの層の導電率を変化さ
せる。導電性ポリマーの導電率変化は、ついで、マイク
ロ電極アセンブリーによって検知され、測定され、そし
てテストサンプル中の所定の分析対象物の濃度と関連づ
けられうる。
【0037】先行技術は、導電性ポリマーを用いた診断
測定に関係する教示を含む。しかし、いかなる公知先行
技術も、本発明のミニチュア化した導電センサーもしく
はその使用方法について、示唆したり、予期したりして
いる参考文献を含むものではない。さらに、いくつかの
参考文献はセンサーに有機導電性ポリマーを用いること
を開示しているけれども、いかなる先行技術参考文献
も、この発明の導電センサーのような敏感さと正確さを
示すセンサーを開示するものではない。
測定に関係する教示を含む。しかし、いかなる公知先行
技術も、本発明のミニチュア化した導電センサーもしく
はその使用方法について、示唆したり、予期したりして
いる参考文献を含むものではない。さらに、いくつかの
参考文献はセンサーに有機導電性ポリマーを用いること
を開示しているけれども、いかなる先行技術参考文献
も、この発明の導電センサーのような敏感さと正確さを
示すセンサーを開示するものではない。
【0038】先行技術のセンサーは、分析対象物(通常
は気体)と導電性ポリマーとの直接反応に基づくもので
ある。対照的に、この発明の導電センサーは、所定の分
析対象物とオキシダーゼ酵素との反応によって、直接的
または間接的に生成されたドーパント化合物の応答を利
用している。次に、ドーパント化合物は導電性ポリマー
の層内に移行または拡散して、導電性ポリマーの層の導
電率を変化させ、それによってサストサンプル中の所定
の分析対象物の存在あるいは濃度の測定を可能とする。
は気体)と導電性ポリマーとの直接反応に基づくもので
ある。対照的に、この発明の導電センサーは、所定の分
析対象物とオキシダーゼ酵素との反応によって、直接的
または間接的に生成されたドーパント化合物の応答を利
用している。次に、ドーパント化合物は導電性ポリマー
の層内に移行または拡散して、導電性ポリマーの層の導
電率を変化させ、それによってサストサンプル中の所定
の分析対象物の存在あるいは濃度の測定を可能とする。
【0039】ドーパント化合物の濃度に対する導電性ポ
リマーの観察される敏感性は、オキシダーゼ酵素をベー
スとするセンサーの開発において重要である。後にさら
に十分に示されるように、非常に少ない量のドーパント
化合物が応答を発生させる。それゆえ、利用しうる分析
対象物の1%未満というような、テストサンプル中の利
用しうる所定の分析対象物のわずか一部分が反応し、ド
ーパント分子に転換される。その結果、オキシダーゼ酵
素を用いることによって生ずる酸素による制約の問題は
克服され、テストサンプル中の分析対象物の合計濃度に
ついて、高感度の測定が達成される。
リマーの観察される敏感性は、オキシダーゼ酵素をベー
スとするセンサーの開発において重要である。後にさら
に十分に示されるように、非常に少ない量のドーパント
化合物が応答を発生させる。それゆえ、利用しうる分析
対象物の1%未満というような、テストサンプル中の利
用しうる所定の分析対象物のわずか一部分が反応し、ド
ーパント分子に転換される。その結果、オキシダーゼ酵
素を用いることによって生ずる酸素による制約の問題は
克服され、テストサンプル中の分析対象物の合計濃度に
ついて、高感度の測定が達成される。
【0040】分析対象物と導電性ポリマーとの間の反応
の最も一般的なモードは、有機導電性ポリマーの酸化状
態に影響を与えることである。発明の詳細な説明中でさ
らに十分に述べるように、導電性ポリマーの導電率は、
導電性ポリマーの酸化の程度に関係し、すなわち、それ
に伴う導電性ポリマーをドーピングするドーパント化合
物の量に関係する。それゆえ、導電性ポリマーの導電率
の測定された変化は、導電性ポリマーを酸化させるドー
パント化合物の量に関係づけられる。この発明の方法に
従って、導電性ポリマーの層のドーパント化合物の量
は、テストサンプル中の所定の分析対象物の量に直接関
係づけられる。結果として、導電性ポリマーの層の導電
率変化率の測定はまた、テストサンプル中の所定の分析
対象物の濃度の測定である。
の最も一般的なモードは、有機導電性ポリマーの酸化状
態に影響を与えることである。発明の詳細な説明中でさ
らに十分に述べるように、導電性ポリマーの導電率は、
導電性ポリマーの酸化の程度に関係し、すなわち、それ
に伴う導電性ポリマーをドーピングするドーパント化合
物の量に関係する。それゆえ、導電性ポリマーの導電率
の測定された変化は、導電性ポリマーを酸化させるドー
パント化合物の量に関係づけられる。この発明の方法に
従って、導電性ポリマーの層のドーパント化合物の量
は、テストサンプル中の所定の分析対象物の量に直接関
係づけられる。結果として、導電性ポリマーの層の導電
率変化率の測定はまた、テストサンプル中の所定の分析
対象物の濃度の測定である。
【0041】たとえば、M.K. Malmrosらは、“グルコー
ス用半導体ポリマーフィルムセンサー”Biosensors 3,
pp. 71-87 (1987/88)の中で、グルコースを定量的に検
出するためのバイオセンサー中で、ポリアセチレンを使
用することを示唆している。Malmros らは、グルコース
オキシダーゼによってグルコースがグルコン酸と過酸化
水素に転換され、引き続いてヨウ素イオンが、ラクトペ
ロキシダーゼの働きによって、ヨウ素分子またはトリヨ
ウ素陰イオンに変化することを教示している。さらにMa
lmros らは、そのように生成したヨウ素はポリアセチレ
ンフィルムの導電率を変化させるために用いられるこ
と、特に過酸化物の効果の改良剤として用いられること
を教示している。
ス用半導体ポリマーフィルムセンサー”Biosensors 3,
pp. 71-87 (1987/88)の中で、グルコースを定量的に検
出するためのバイオセンサー中で、ポリアセチレンを使
用することを示唆している。Malmros らは、グルコース
オキシダーゼによってグルコースがグルコン酸と過酸化
水素に転換され、引き続いてヨウ素イオンが、ラクトペ
ロキシダーゼの働きによって、ヨウ素分子またはトリヨ
ウ素陰イオンに変化することを教示している。さらにMa
lmros らは、そのように生成したヨウ素はポリアセチレ
ンフィルムの導電率を変化させるために用いられるこ
と、特に過酸化物の効果の改良剤として用いられること
を教示している。
【0042】しかし、Malmros らは、測定を妨害する問
題と、生物学的サンプルの中の低酸素濃度に基づく酸素
による制約の問題とを解決するバイオセンサーについて
は教示していない。Malmros らは、ポリアセチレンポリ
マーの、酵素的に生起されたヨウ素ドーピングの物理的
効果について教示している。ヨウ素は溶液中で、溶液相
の酵素を添加することを通じて生成される。Malmosら
は、導電性ポリマーフィルム上に積層されうる固体相フ
ィルムの中への、酵素またはヨウ素イオンの組み入れに
ついては教示していない。同様にMalmros らは、拡散バ
リヤーを通じてテストサンプルを計量する手段、あるい
は反応の初期速度を測定することについては教示してい
ない。
題と、生物学的サンプルの中の低酸素濃度に基づく酸素
による制約の問題とを解決するバイオセンサーについて
は教示していない。Malmros らは、ポリアセチレンポリ
マーの、酵素的に生起されたヨウ素ドーピングの物理的
効果について教示している。ヨウ素は溶液中で、溶液相
の酵素を添加することを通じて生成される。Malmosら
は、導電性ポリマーフィルム上に積層されうる固体相フ
ィルムの中への、酵素またはヨウ素イオンの組み入れに
ついては教示していない。同様にMalmros らは、拡散バ
リヤーを通じてテストサンプルを計量する手段、あるい
は反応の初期速度を測定することについては教示してい
ない。
【0043】そのうえ、Malmros らによって開示された
方法は、ポリアセチレンフィルムの固有の制約のため
に、バイオセンサーには採用できない。最も重要なこと
は、ポリアセチレンは溶液流延を用いても、また低温溶
融プロセスを用いても、処理(加工)できないことであ
る。その結果、200Åの厚みという薄いポリアセチレ
ンフィルムは生産できない。
方法は、ポリアセチレンフィルムの固有の制約のため
に、バイオセンサーには採用できない。最も重要なこと
は、ポリアセチレンは溶液流延を用いても、また低温溶
融プロセスを用いても、処理(加工)できないことであ
る。その結果、200Åの厚みという薄いポリアセチレ
ンフィルムは生産できない。
【0044】導電性ポリマーの厚いフィルムは、同じレ
ベルのドーピングを達成するためにより多くのドーパン
ト化合物を必要とするので、ドーパント化合物に対する
敏感さを大いに減らす。これは、次の過程で、応答を達
成するためにヨウ素に変換されなければならないサンプ
ル中の、所定の分析対象物の量を増加させる。後にさら
に十分に示されるように、導電性ポリマーを薄いフィル
ムに流延する能力は、信頼性のある正確な測定結果を提
供するうえで重要な一側面である。
ベルのドーピングを達成するためにより多くのドーパン
ト化合物を必要とするので、ドーパント化合物に対する
敏感さを大いに減らす。これは、次の過程で、応答を達
成するためにヨウ素に変換されなければならないサンプ
ル中の、所定の分析対象物の量を増加させる。後にさら
に十分に示されるように、導電性ポリマーを薄いフィル
ムに流延する能力は、信頼性のある正確な測定結果を提
供するうえで重要な一側面である。
【0045】同様に、Malmros らは、ヨーロッパ特許出
願公開第096,095号において、ドープした導電性
ポリマーを用いた免疫測定を開示している。ここでは、
溶液中の分析対象物に対応してポリマーの抵抗が変化す
る。Malmros らは、免疫センサー中でポリアセチレン導
電性ポリマーを用いているが、Malmros らは、直接的に
も間接的にも、ドーパント化合物を生成させて、ドーパ
ント化合物が導電性ポリマーを酸化させるときの、導電
性ポリマーの導電率が変化する率を、テストサンプル中
の所定の分析対象物の濃度と関連させるために、オキシ
ダーゼ酵素と反応しうる所定の分析対象物のための測定
を、教示も示唆もしていない。
願公開第096,095号において、ドープした導電性
ポリマーを用いた免疫測定を開示している。ここでは、
溶液中の分析対象物に対応してポリマーの抵抗が変化す
る。Malmros らは、免疫センサー中でポリアセチレン導
電性ポリマーを用いているが、Malmros らは、直接的に
も間接的にも、ドーパント化合物を生成させて、ドーパ
ント化合物が導電性ポリマーを酸化させるときの、導電
性ポリマーの導電率が変化する率を、テストサンプル中
の所定の分析対象物の濃度と関連させるために、オキシ
ダーゼ酵素と反応しうる所定の分析対象物のための測定
を、教示も示唆もしていない。
【0046】Wrightonらは、ヨーロッパ特許公開公報第
185,941号において、ケミカンセンサー中の活性
種として有機導電性ポリマーを用いることを開示してい
る。彼らは、一般的に、導電性ポリマーの物理的性質に
おける変化を、電気信号への活性変換として、用いるこ
とを教示している。特許に引用された具体的な例は、酸
素ガス、水素ガス、pHそしてグルコースのような酵素基
質濃度の検知を含む。彼らによって表現された変換メカ
ニズムの原理は、酸化あるいは還元によって誘起された
ポリマー中の導電率変化を直接利用するものである。
185,941号において、ケミカンセンサー中の活性
種として有機導電性ポリマーを用いることを開示してい
る。彼らは、一般的に、導電性ポリマーの物理的性質に
おける変化を、電気信号への活性変換として、用いるこ
とを教示している。特許に引用された具体的な例は、酸
素ガス、水素ガス、pHそしてグルコースのような酵素基
質濃度の検知を含む。彼らによって表現された変換メカ
ニズムの原理は、酸化あるいは還元によって誘起された
ポリマー中の導電率変化を直接利用するものである。
【0047】本発明とは対照的に、彼らは酵素のような
反応触媒を、導電性ポリマーのマトリックス中に含めて
いる。したがって、反応は導電性ポリマーのマトリック
スの中で起こる。本発明のデバイスと方法においては、
分析対象物のオキシダーゼ反応の全部は、本質的にデバ
イスの反応ゾーンで起こり、ドーパント化合物を発生さ
せる。ドーパント化合物は、ついで、反応ゾーンから導
電性ポリマーの層を含む検知ゾーンへと移動する。ドー
パント化合物が反応ゾーンから検知ゾーンへと拡散する
ときに導電性ポリマー層の導電率が変化する率は、テス
トサンプル中の所定の分析対象物の濃度を測定するのに
用いられる。
反応触媒を、導電性ポリマーのマトリックス中に含めて
いる。したがって、反応は導電性ポリマーのマトリック
スの中で起こる。本発明のデバイスと方法においては、
分析対象物のオキシダーゼ反応の全部は、本質的にデバ
イスの反応ゾーンで起こり、ドーパント化合物を発生さ
せる。ドーパント化合物は、ついで、反応ゾーンから導
電性ポリマーの層を含む検知ゾーンへと移動する。ドー
パント化合物が反応ゾーンから検知ゾーンへと拡散する
ときに導電性ポリマー層の導電率が変化する率は、テス
トサンプル中の所定の分析対象物の濃度を測定するのに
用いられる。
【0048】Wrightonらは、酸素によるグルコースの酸
化をポリマーの酸化特性へと統合していく方法について
も、また一対の酵素反応を通じてグルコースをヨウ素へ
と変換することについても、教示していない。さらに彼
らは、溶液処理できるポリマーの使用についても教示し
ていない。彼らの使用したポリマーは、すべて電気化学
的に成長させたものである。
化をポリマーの酸化特性へと統合していく方法について
も、また一対の酵素反応を通じてグルコースをヨウ素へ
と変換することについても、教示していない。さらに彼
らは、溶液処理できるポリマーの使用についても教示し
ていない。彼らの使用したポリマーは、すべて電気化学
的に成長させたものである。
【0049】Wrightonらは、米国特許第4,717,6
73号において、金またはプラチナ電極表面上に導電性
ポリマーを陰極メッキすることにより製造された、ポリ
マーベースのマイクロセンサーを開示している。彼らは
米国特許4,721,601号において、特別な性質を
もった導電性ポリマーと機能化された電極を有するマイ
クロエレクトロニックデバイスを開示している。各々の
特許において開示されたデバイスは、2μ未満のインタ
ーギャップ間隔を有する電極列の上に電気化学的に生長
させたポリマーの抵抗変化を測定する。
73号において、金またはプラチナ電極表面上に導電性
ポリマーを陰極メッキすることにより製造された、ポリ
マーベースのマイクロセンサーを開示している。彼らは
米国特許4,721,601号において、特別な性質を
もった導電性ポリマーと機能化された電極を有するマイ
クロエレクトロニックデバイスを開示している。各々の
特許において開示されたデバイスは、2μ未満のインタ
ーギャップ間隔を有する電極列の上に電気化学的に生長
させたポリマーの抵抗変化を測定する。
【0050】Elsenbaumer らは、刊行物 "Processible,
Environmentally Stable, HighlyConductive Forms of
Polythiophene", Synth. Met., 18, pp. 277-282 (198
7)において、多用な応用のできる加工性、十分な導電
率、安定性、機械的性質を有する、一連の導電性ポリ
(3−アルキルチオフェン)ポリマーについて記載して
いる。
Environmentally Stable, HighlyConductive Forms of
Polythiophene", Synth. Met., 18, pp. 277-282 (198
7)において、多用な応用のできる加工性、十分な導電
率、安定性、機械的性質を有する、一連の導電性ポリ
(3−アルキルチオフェン)ポリマーについて記載して
いる。
【0051】Jen らは、また刊行物 "Processible and
Environmentally Stable Conducting Polymers", Polym
eric Material, Vol. 13, pp. 79-84 (1985)において、
良好な導電率と機械的性質をもったポリチオフェンにつ
いて述べている。
Environmentally Stable Conducting Polymers", Polym
eric Material, Vol. 13, pp. 79-84 (1985)において、
良好な導電率と機械的性質をもったポリチオフェンにつ
いて述べている。
【0052】Hotta らは、刊行物 "Novel Organosynthe
tic Routes to Polythiophene andIts Derivatives", S
ynth. Met., 26 pp. 267-279 (1988)において、長いア
ルキル側鎖を有するポリ(3−アルキルチオフェン)の
合成について教示している。このような導電性ポリマー
は一般的な有機溶媒に可溶で、均一なフィルムに加工が
可能で、そして、ドープされると優れた導電性を示す。
tic Routes to Polythiophene andIts Derivatives", S
ynth. Met., 26 pp. 267-279 (1988)において、長いア
ルキル側鎖を有するポリ(3−アルキルチオフェン)の
合成について教示している。このような導電性ポリマー
は一般的な有機溶媒に可溶で、均一なフィルムに加工が
可能で、そして、ドープされると優れた導電性を示す。
【0053】Yoshino らは以下に示す文献中で、導電性
のポリ(3−アルキルチオフェン)ポリマーの合成と性
質について述べている。“Preparation and Properties
of Conducting Heterocyclic Polymer Filmsby Chemic
al Method”, Jpn, Journ. Appl. Phys., 23, pp. 2899
-2900(1984);“Electrical and Optical Properties of
Poly(3-alkylthiophene) in Liquid State ”, Solid
State Commun., 67, pp. 1119-1121(1988); および“Ab
sorption and Emission Spectral Changes in a Poly(3
-alkylthiophene)Solution with Solvent and Temperat
ure”, Jpn. J. Appl. Phys., 26, pp. L2046-L2048(19
87)
のポリ(3−アルキルチオフェン)ポリマーの合成と性
質について述べている。“Preparation and Properties
of Conducting Heterocyclic Polymer Filmsby Chemic
al Method”, Jpn, Journ. Appl. Phys., 23, pp. 2899
-2900(1984);“Electrical and Optical Properties of
Poly(3-alkylthiophene) in Liquid State ”, Solid
State Commun., 67, pp. 1119-1121(1988); および“Ab
sorption and Emission Spectral Changes in a Poly(3
-alkylthiophene)Solution with Solvent and Temperat
ure”, Jpn. J. Appl. Phys., 26, pp. L2046-L2048(19
87)
【0054】Jen らは、米国特許第4,711,742
号において、有機溶媒に可溶の、ドープした導電性ポリ
マーとドープしてない導電性ポリマーを開示している。
できた溶液は、ポリ(3−アルキルチオフェン)のフィ
ルムを含む、導電性ポリマーフィルムを形成するために
使用される。
号において、有機溶媒に可溶の、ドープした導電性ポリ
マーとドープしてない導電性ポリマーを開示している。
できた溶液は、ポリ(3−アルキルチオフェン)のフィ
ルムを含む、導電性ポリマーフィルムを形成するために
使用される。
【0055】Nagyらは、刊行物"Enzyme Electrode for
Glucose Based on an Iodide Membrane Sensor," Analy
tica Chim. Acta., 66, pp. 443-455 (1973)中で、ヨウ
素イオンが消えるのを電位差計でモニタリングして、グ
ルコースを検知することについて述べている。Nagyら
は、電極表面におけるヨウ素活性の減少をモニターして
いる。しかし、本発明は、オキシダーゼ酵素が仲介した
反応によって発生したドーパント化合物による導電性ポ
リマーの導電率の変化率を測定することによって、テス
トサンプル中の所定の分析対象物の量をモニターする。
Glucose Based on an Iodide Membrane Sensor," Analy
tica Chim. Acta., 66, pp. 443-455 (1973)中で、ヨウ
素イオンが消えるのを電位差計でモニタリングして、グ
ルコースを検知することについて述べている。Nagyら
は、電極表面におけるヨウ素活性の減少をモニターして
いる。しかし、本発明は、オキシダーゼ酵素が仲介した
反応によって発生したドーパント化合物による導電性ポ
リマーの導電率の変化率を測定することによって、テス
トサンプル中の所定の分析対象物の量をモニターする。
【0056】Mullenらは、刊行物"Glucose Enzyme Elec
trode with Extended Linearity, Analytica Chem. Act
a, 183, pp. 59-66 (1986)" において、全血を検定する
ためにグルコースを測定する過酸化水素検知電極を記述
している。Mullenらは、妨害を除去して、希釈していな
い全血中のグルコース濃度への電極の応答の直線性を延
長するために、反応性酵素層上にシラン処理した膜を配
置することを、開示している。
trode with Extended Linearity, Analytica Chem. Act
a, 183, pp. 59-66 (1986)" において、全血を検定する
ためにグルコースを測定する過酸化水素検知電極を記述
している。Mullenらは、妨害を除去して、希釈していな
い全血中のグルコース濃度への電極の応答の直線性を延
長するために、反応性酵素層上にシラン処理した膜を配
置することを、開示している。
【0057】同様に、Vadgama は、ヨーロッパ特許出願
公開第204,468号において、生成した過酸化水素
へのセンサー応答の直線性の範囲を増加させるため、酵
素ベースの電極センサーのための膜を開示している。
公開第204,468号において、生成した過酸化水素
へのセンサー応答の直線性の範囲を増加させるため、酵
素ベースの電極センサーのための膜を開示している。
【0058】一般的な、または特にテストサンプル中の
グルコース検知に関する膜に関係する、その他の参考文
献の中には次のようなものがある。M. B. McDonellら,
“Membranes: Separation Principles and Sensing”,
Selectove Electrode Rev., 11, pp. 17-67(1987);L.
C. Clark ら ,“Long-lived implanted Silastic Drum
Glucose sensors”, Trans. Am. Soc. Artif. Intern.
Organs, Vol. 34, pp.323-328(1987);P. Vadgamaら ,
“The Glucose Enzyme Electorde; Is Simple Peroxede
Detection at a Needdle Sensor Accepatable ?”, in
Implantabale Glucose Sensors- the State of the Ar
t, International Symposium, Reisensburg, pp 20-22
(1987);P. Vadgamaら, “Difusion Limited Enzyme Ele
ctorodes ” Anal. Uses of Immobilized Biological C
ompounds for Detection, Medical and Industorial Us
es, pp.359-377(1988);およびW. H. Mullen ら, “Des
ign of Enzyme Electorodes for Measurements in Undi
luted Blood”,Analytical Proccedings, 24, pp. 147
-148(1987).
グルコース検知に関する膜に関係する、その他の参考文
献の中には次のようなものがある。M. B. McDonellら,
“Membranes: Separation Principles and Sensing”,
Selectove Electrode Rev., 11, pp. 17-67(1987);L.
C. Clark ら ,“Long-lived implanted Silastic Drum
Glucose sensors”, Trans. Am. Soc. Artif. Intern.
Organs, Vol. 34, pp.323-328(1987);P. Vadgamaら ,
“The Glucose Enzyme Electorde; Is Simple Peroxede
Detection at a Needdle Sensor Accepatable ?”, in
Implantabale Glucose Sensors- the State of the Ar
t, International Symposium, Reisensburg, pp 20-22
(1987);P. Vadgamaら, “Difusion Limited Enzyme Ele
ctorodes ” Anal. Uses of Immobilized Biological C
ompounds for Detection, Medical and Industorial Us
es, pp.359-377(1988);およびW. H. Mullen ら, “Des
ign of Enzyme Electorodes for Measurements in Undi
luted Blood”,Analytical Proccedings, 24, pp. 147
-148(1987).
【0059】これらの参考文献は、グルコース検知のた
めの血液検査において、過酸化水素を検知する改善され
た方法をも述べている。
めの血液検査において、過酸化水素を検知する改善され
た方法をも述べている。
【0060】上記に加えて、次の参考文献が、ヘテロ芳
香族ポリマーを用いた電気化学的センサーの現状技術水
準についての代表的なものである。Y. Ikariyamaら , A
nal. Chem., 58, p. 1803(1986);C. Nylander ら , Ana
l. Chem. Symp. Ser., 17,(Chem.Sens.) p.159(1983);
H. S. White ら , J. Am. Chem. Soc., 106, p.5317(19
84);およびG. P. Kittlesen ら , J. Am. Chem. Soc.,
106, p.7389(1984).
香族ポリマーを用いた電気化学的センサーの現状技術水
準についての代表的なものである。Y. Ikariyamaら , A
nal. Chem., 58, p. 1803(1986);C. Nylander ら , Ana
l. Chem. Symp. Ser., 17,(Chem.Sens.) p.159(1983);
H. S. White ら , J. Am. Chem. Soc., 106, p.5317(19
84);およびG. P. Kittlesen ら , J. Am. Chem. Soc.,
106, p.7389(1984).
【0061】Malmros は、米国特許第4,444,89
2号において、特定の分析対象物を検知することのでき
る、半導性ポリマー上に固定化された、分析対象物特定
の結合を行う物質を有するデバイスを開示している。
2号において、特定の分析対象物を検知することのでき
る、半導性ポリマー上に固定化された、分析対象物特定
の結合を行う物質を有するデバイスを開示している。
【0062】ヨーロッパ特許公開第193,154号
は、抗原あるいはそれらに結合した抗体を有するポリピ
ロールまたはポリチオフェンフィルムからなる免疫セン
セーを開示している。
は、抗原あるいはそれらに結合した抗体を有するポリピ
ロールまたはポリチオフェンフィルムからなる免疫セン
セーを開示している。
【0063】M. UmanaとJ. Waller は、Anal. Chem., 5
8, 2979 (1986)で、酵素存在下でピロールを電解重合す
ることによって、酵素、グルコースオキシダーゼを吸蔵
またはトラップすることを開示している。吸蔵した酵素
を内包するポリピロールは、ついでグルコースを検知す
るために用いられる。
8, 2979 (1986)で、酵素存在下でピロールを電解重合す
ることによって、酵素、グルコースオキシダーゼを吸蔵
またはトラップすることを開示している。吸蔵した酵素
を内包するポリピロールは、ついでグルコースを検知す
るために用いられる。
【0064】しかしながら、本発明の方法は二つの重大
な点で異なっている。第1は、本発明の検知メカニズム
は発生した酸化性ドーパントを検知する。ポリマーフィ
ルムは、最初は還元された非導電性の形で存在してお
り、ドーパント化合物が酵素的に生産されたときにの
み、導電センサーとなる。Umana とWallerの刊行物で
は、ポリマーフィルムは最初から導電性があり、酵素の
酵素的活性によってその導電性が変調される。それはド
ーパントとして働いており、また生成した過酸化水素に
よっている。
な点で異なっている。第1は、本発明の検知メカニズム
は発生した酸化性ドーパントを検知する。ポリマーフィ
ルムは、最初は還元された非導電性の形で存在してお
り、ドーパント化合物が酵素的に生産されたときにの
み、導電センサーとなる。Umana とWallerの刊行物で
は、ポリマーフィルムは最初から導電性があり、酵素の
酵素的活性によってその導電性が変調される。それはド
ーパントとして働いており、また生成した過酸化水素に
よっている。
【0065】第2の決定的な差違は、本発明では、オキ
シダーゼ酵素は、検知ゾーン内の導電性ポリマーフィル
ムと接触している別個の反応ゾーン層中に保持されてい
る、ということである。
シダーゼ酵素は、検知ゾーン内の導電性ポリマーフィル
ムと接触している別個の反応ゾーン層中に保持されてい
る、ということである。
【0066】研究者らは、電気化学的センサーに伴う多
種の他の問題点をも研究してきた。たとえば、オキシダ
ーゼケミストリーに基礎を置く検定においてめぐり合う
主要な問題の1つは、システム中の酸素分子の量が限ら
れているということである。オキシダーゼ触媒反応にお
いて、所定の分析対象物は、等モル量の酸素分子と反応
する。酸素分子の供給がまったくなくなったときには、
オキシダーゼ酵素と未反応の分析対象物の存在とは無関
係に、反応は停止する。
種の他の問題点をも研究してきた。たとえば、オキシダ
ーゼケミストリーに基礎を置く検定においてめぐり合う
主要な問題の1つは、システム中の酸素分子の量が限ら
れているということである。オキシダーゼ触媒反応にお
いて、所定の分析対象物は、等モル量の酸素分子と反応
する。酸素分子の供給がまったくなくなったときには、
オキシダーゼ酵素と未反応の分析対象物の存在とは無関
係に、反応は停止する。
【0067】もし、それ以上の酸素分子がシステムに入
ることができないなら、所定の分析対象物にたいする誤
った低い検定が生じてしまう。もし酸素分子がシステム
中に拡散できるなら、オキシダーゼ−触媒化反応は遅く
はなるが、分析対象物が消費されるまで継続する。この
ケースにおいて、分析対象物の正確な値が得られる。し
かし、正確な分析を達成するために必要な時間は、実用
に適さないほど長い。
ることができないなら、所定の分析対象物にたいする誤
った低い検定が生じてしまう。もし酸素分子がシステム
中に拡散できるなら、オキシダーゼ−触媒化反応は遅く
はなるが、分析対象物が消費されるまで継続する。この
ケースにおいて、分析対象物の正確な値が得られる。し
かし、正確な分析を達成するために必要な時間は、実用
に適さないほど長い。
【0068】それゆえ、研究者らは酸素による制約の問
題を克服する方法を探し求めてきた。1つの方法はオキ
シダーゼ触媒反応を酸素以外の種で仲介することであ
る。この方法では、フェロセン、フェロセン誘導体、フ
ェリシアニド対またはテトラチアフルバレン/テトラシ
アノキノンのような化合物が酸素分子の代替として用い
られる。これらの化合物は酸素分子と同様の方法で役割
を果たし、テストサンプル中の所定の分析対象物のすべ
てが酸化されるように、十分な量で含まれる。この方法
は電流測定プローブにおいて用いられた。この方法につ
いてはCassらがAnal. Chem., 56, p. 607(1984) とbios
ensors, Instrumentation and Processing, The World
Biotech. Report, Vol.1, Part 3, p. 125(1987)に述べ
ている。
題を克服する方法を探し求めてきた。1つの方法はオキ
シダーゼ触媒反応を酸素以外の種で仲介することであ
る。この方法では、フェロセン、フェロセン誘導体、フ
ェリシアニド対またはテトラチアフルバレン/テトラシ
アノキノンのような化合物が酸素分子の代替として用い
られる。これらの化合物は酸素分子と同様の方法で役割
を果たし、テストサンプル中の所定の分析対象物のすべ
てが酸化されるように、十分な量で含まれる。この方法
は電流測定プローブにおいて用いられた。この方法につ
いてはCassらがAnal. Chem., 56, p. 607(1984) とbios
ensors, Instrumentation and Processing, The World
Biotech. Report, Vol.1, Part 3, p. 125(1987)に述べ
ている。
【0069】酸素による制約の問題を避ける開示された
方法の他の1つは、酸素と酸素置換基のすべてを取り除
くことである。そして酵素から電極へと電子が直接移動
するようにする方法である。この方法はY. Degani とA.
Heller によってJ. Phys. Chem., 91, 1285 (1987) に
開示されている。さらに、Vadgama は、ヨーロッパ特許
出願公開公報第204,468号で、所定の分析対象物
が反応酵素層へ入ることを制限するシラン処理した膜を
用いることにより、酸素による制約の問題を避けること
について開示している。
方法の他の1つは、酸素と酸素置換基のすべてを取り除
くことである。そして酵素から電極へと電子が直接移動
するようにする方法である。この方法はY. Degani とA.
Heller によってJ. Phys. Chem., 91, 1285 (1987) に
開示されている。さらに、Vadgama は、ヨーロッパ特許
出願公開公報第204,468号で、所定の分析対象物
が反応酵素層へ入ることを制限するシラン処理した膜を
用いることにより、酸素による制約の問題を避けること
について開示している。
【0070】対照的に、この発明のデバイスと方法は、
反応速度論的に酸素による制約の問題を回避している。
すなわち、酸素による制約の問題が起こる前に所定の分
析対象物の濃度を検知して測定することによって、また
オキシダーゼ酵素と限られた量の酸素分子とを含んでい
る反応ゾーンと接触する所定の分析対象物の量を制限す
ることによっている。
反応速度論的に酸素による制約の問題を回避している。
すなわち、酸素による制約の問題が起こる前に所定の分
析対象物の濃度を検知して測定することによって、また
オキシダーゼ酵素と限られた量の酸素分子とを含んでい
る反応ゾーンと接触する所定の分析対象物の量を制限す
ることによっている。
【0071】導電センサーを設計するときに出合う他の
問題は、テストサンプル中にしばしば存在する妨害化合
物の影響である。たとえばグルコース分析のための生物
学的液体の検定において、アスコルビン酸イオンが存在
することがある。研究者らは、電流測定プローブにおい
て、陰極で妨害化合物が酸化されるために、アスコルビ
ン酸イオンやフェノール、尿酸、アセトアミノフェンま
たはサリチル酸塩のような比較的酸化しやすい化合物か
らの妨害が起こることに気づいていた。
問題は、テストサンプル中にしばしば存在する妨害化合
物の影響である。たとえばグルコース分析のための生物
学的液体の検定において、アスコルビン酸イオンが存在
することがある。研究者らは、電流測定プローブにおい
て、陰極で妨害化合物が酸化されるために、アスコルビ
ン酸イオンやフェノール、尿酸、アセトアミノフェンま
たはサリチル酸塩のような比較的酸化しやすい化合物か
らの妨害が起こることに気づいていた。
【0072】したがって、研究者らは、これらの妨害化
合物の影響を排除するよう試みてきた。一般的な技術は
C.J. McNeil らにより、Biosensors, 3, p. 199-209 (1
987/88) に例示されている。ここでは、電気的に活性な
種がその酸化ポテンシャルを下げるように機能化され
て、それによって免疫センサー中での妨害を取り除い
た。I. Hannig らは、“Improved Blood Compatibility
at a Glucose Enzyme Electrode Used for Extra Corp
oreal Monitoring”, Anal. Letters, 19 (3&4), pp. 4
61-478 (1986) で、厚い酵素層を用いて比較的多量の利
用しうるグルコースを変換することにより妨害の影響を
なくすことを試みている。対応するグルコース変換の大
きな応答は、妨害反応を本質的に圧倒した。
合物の影響を排除するよう試みてきた。一般的な技術は
C.J. McNeil らにより、Biosensors, 3, p. 199-209 (1
987/88) に例示されている。ここでは、電気的に活性な
種がその酸化ポテンシャルを下げるように機能化され
て、それによって免疫センサー中での妨害を取り除い
た。I. Hannig らは、“Improved Blood Compatibility
at a Glucose Enzyme Electrode Used for Extra Corp
oreal Monitoring”, Anal. Letters, 19 (3&4), pp. 4
61-478 (1986) で、厚い酵素層を用いて比較的多量の利
用しうるグルコースを変換することにより妨害の影響を
なくすことを試みている。対応するグルコース変換の大
きな応答は、妨害反応を本質的に圧倒した。
【0073】対照的に、本発明の方法とデバイスとは、
導電度測定型の検知と測定を利用する。したがって、き
わめて低い電圧を用いることができる。電圧は、妨害化
合物の酸化ポテンシャルよりもはるかに低く、そしてそ
れゆえに、妨害化合物は酸化されない。さらに本発明で
は、すべての化学反応は導電センサーの反応ゾーンで起
こる。ヨウ素分子は反応ゾーン中で生成され、移行して
検知ゾーンの導電性ポリマーをドープする。それゆえ、
電極においては、直接的な妨害は起きえない。
導電度測定型の検知と測定を利用する。したがって、き
わめて低い電圧を用いることができる。電圧は、妨害化
合物の酸化ポテンシャルよりもはるかに低く、そしてそ
れゆえに、妨害化合物は酸化されない。さらに本発明で
は、すべての化学反応は導電センサーの反応ゾーンで起
こる。ヨウ素分子は反応ゾーン中で生成され、移行して
検知ゾーンの導電性ポリマーをドープする。それゆえ、
電極においては、直接的な妨害は起きえない。
【0074】しかしながら、生成されたヨウ素分子ドー
パント化合物は、アスコルビン酸塩のような多種の血清
成分と反応することができる。もし、ヨウ素分子の十分
な量が、ポリマーをドープするよりも血清成分と反応す
るなら、妨害が観察される。それゆえ、本発明の方法
は、生じたヨウ素分子の妨害反応を最小とするために素
早く検定することに由っている。
パント化合物は、アスコルビン酸塩のような多種の血清
成分と反応することができる。もし、ヨウ素分子の十分
な量が、ポリマーをドープするよりも血清成分と反応す
るなら、妨害が観察される。それゆえ、本発明の方法
は、生じたヨウ素分子の妨害反応を最小とするために素
早く検定することに由っている。
【0075】これは、本発明のセンサーの構造によって
達成される。有意な妨害反応が起こりうる前に導電性ポ
リマーをす速くドープしてしまうよう、ヨウ素分子が導
電性ポリマーの近くで生成されるように、薄い反応ゾー
ンと薄い検知ゾーンを有している。さらに、本発明の好
ましい実施態様では、反応ゾーンに入るテストサンプル
を計量するために使用される半透膜も、テストサンプル
から妨害化合物を選択的にスクリーンし、それゆえ生成
したヨウ素分子との妨害反応を排除することも明らかに
されるであろう。
達成される。有意な妨害反応が起こりうる前に導電性ポ
リマーをす速くドープしてしまうよう、ヨウ素分子が導
電性ポリマーの近くで生成されるように、薄い反応ゾー
ンと薄い検知ゾーンを有している。さらに、本発明の好
ましい実施態様では、反応ゾーンに入るテストサンプル
を計量するために使用される半透膜も、テストサンプル
から妨害化合物を選択的にスクリーンし、それゆえ生成
したヨウ素分子との妨害反応を排除することも明らかに
されるであろう。
【0076】それゆえ、本発明の方法は、オキシダーゼ
化学による所定の分析対象物の正確な検定を可能とす
る。この方法は導電センサーを含む診断デバイスを用い
ており、導電センサーは反応ゾーンと検知ゾーンを有し
ている。
化学による所定の分析対象物の正確な検定を可能とす
る。この方法は導電センサーを含む診断デバイスを用い
ており、導電センサーは反応ゾーンと検知ゾーンを有し
ている。
【0077】導電センサーの反応ゾーンは、所定の分析
対象物と反応し、ドーパント化合物を生成する試薬を含
んだ薄いフィルムである。検知ゾーンは導電性ポリマー
のフィルムまたは層と、マイクロ電極アセンブリーとを
有して、ドーパント化合物が検知ゾーンへ移行して導電
性ポリマーをドープするようになっている。そして、マ
イクロ電極アセンブリーによって検知され測定された結
果的な導電率の変化は、テストサンプル中の所定の分析
対象物の量と関係づけることができる。
対象物と反応し、ドーパント化合物を生成する試薬を含
んだ薄いフィルムである。検知ゾーンは導電性ポリマー
のフィルムまたは層と、マイクロ電極アセンブリーとを
有して、ドーパント化合物が検知ゾーンへ移行して導電
性ポリマーをドープするようになっている。そして、マ
イクロ電極アセンブリーによって検知され測定された結
果的な導電率の変化は、テストサンプル中の所定の分析
対象物の量と関係づけることができる。
【0078】導電センサーは先行技術のセンサーにおい
て見られた不利な点を克服し、それゆえ、敏感で正確か
つ再現できる測定を提供する。また、血液サンプル量が
約0.1μl から約5μl という少量であるため、30
秒以内、好ましくは10秒以内というような短時間の測
定を提供する。
て見られた不利な点を克服し、それゆえ、敏感で正確か
つ再現できる測定を提供する。また、血液サンプル量が
約0.1μl から約5μl という少量であるため、30
秒以内、好ましくは10秒以内というような短時間の測
定を提供する。
【0079】また、オキシダーゼ化学に伴う酸素による
制約の問題を無くし、テストサンプル中の妨害化合物に
伴う問題を排除する。優秀な貯蔵(shelf)安定性を発揮
し、安価で使い捨てでき、ミニチュア化でき、半導体製
造技術によって再現可能なように製造できる。
制約の問題を無くし、テストサンプル中の妨害化合物に
伴う問題を排除する。優秀な貯蔵(shelf)安定性を発揮
し、安価で使い捨てでき、ミニチュア化でき、半導体製
造技術によって再現可能なように製造できる。
【0080】
【課題を解決するための手段】簡単に言うと、本発明は
反応ゾーンと検知ゾーンとを有する分析対象物導電セン
サーを含んだ診断デバイスを指向する。ここで、検知ゾ
ーンは導電性ポリマーとマイクロ電極アセンブリーとを
含む。
反応ゾーンと検知ゾーンとを有する分析対象物導電セン
サーを含んだ診断デバイスを指向する。ここで、検知ゾ
ーンは導電性ポリマーとマイクロ電極アセンブリーとを
含む。
【0081】さらに詳しく言えば、本発明は液体テスト
サンプル中の所定の分析対象物の敏感かつ正確な検知と
測定を可能とする導電センサーを指向する。ここで、所
定の分析対象物はオキシダーゼ反応によって測定され
る。
サンプル中の所定の分析対象物の敏感かつ正確な検知と
測定を可能とする導電センサーを指向する。ここで、所
定の分析対象物はオキシダーゼ反応によって測定され
る。
【0082】本発明の方法に従えば、所定の分析対象物
とオキシダーゼ酵素との反応は導電センサーの反応ゾー
ンで起こり、直接的または間接的にドーパント化合物を
生成し、そのドーパント化合物はセンサーの検知ゾーン
へ移行する。デバイスの検知ゾーンは反応ゾーンとは層
状に接触し、ドーパント化合物によって酸化される導電
性ポリマーの層またはフィルムを含む。それゆえ、導電
性ポリマーの導電率は変化し、導電性ポリマー層の導電
率変化はマイクロ電極アセンブリーによって検知され、
測定されて、テストサンプル中の所定の分析対象物の濃
度と関連づけられる。
とオキシダーゼ酵素との反応は導電センサーの反応ゾー
ンで起こり、直接的または間接的にドーパント化合物を
生成し、そのドーパント化合物はセンサーの検知ゾーン
へ移行する。デバイスの検知ゾーンは反応ゾーンとは層
状に接触し、ドーパント化合物によって酸化される導電
性ポリマーの層またはフィルムを含む。それゆえ、導電
性ポリマーの導電率は変化し、導電性ポリマー層の導電
率変化はマイクロ電極アセンブリーによって検知され、
測定されて、テストサンプル中の所定の分析対象物の濃
度と関連づけられる。
【0083】本発明の導電センサーは、個別的なオキシ
ダーゼ酵素と反応できる所定の分析対象物の存在および
濃度を決定するために、導電性ポリマーの特異な電気的
性質を利用する。本発明の方法とデバイスによれば、導
電センサーはセンサーの検知ゾーンに導電性ポリマーの
層を含む。導電性ポリマーは、、センサーの反応ゾーン
での所定の分析対象物とオキシダーゼ酵素との直接的か
間接的な反応の結果として生み出された、ドーパント化
合物によって酸化される。
ダーゼ酵素と反応できる所定の分析対象物の存在および
濃度を決定するために、導電性ポリマーの特異な電気的
性質を利用する。本発明の方法とデバイスによれば、導
電センサーはセンサーの検知ゾーンに導電性ポリマーの
層を含む。導電性ポリマーは、、センサーの反応ゾーン
での所定の分析対象物とオキシダーゼ酵素との直接的か
間接的な反応の結果として生み出された、ドーパント化
合物によって酸化される。
【0084】ドーパント化合物はデバイスの反応ゾーン
から検知ゾーンへと移行し、導電性ポリマーの層を酸化
する。ポリマーの導電率は、それゆえ、導電性ポリマー
層へのドーパント化合物の導入によって変化し、検知ゾ
ーン内のマイクロ電極アセンブリーによって検知され、
測定されて、テストサンプル中の所定の分析対象物の濃
度と関係づけられる。
から検知ゾーンへと移行し、導電性ポリマーの層を酸化
する。ポリマーの導電率は、それゆえ、導電性ポリマー
層へのドーパント化合物の導入によって変化し、検知ゾ
ーン内のマイクロ電極アセンブリーによって検知され、
測定されて、テストサンプル中の所定の分析対象物の濃
度と関係づけられる。
【0085】たとえば、過酸化水素は酸素の存在下にお
けるグルコースオキシダーゼとグルコースとの反応によ
って生成する。ついで、過酸化水素はペルオキシダーゼ
酵素またはペルオキシダーゼ活性を示す化合物、モリブ
デン(VI)遷移金属触媒のようなものの存在下で、ヨウ
素イオンと反応してヨウ素分子を生成できる。
けるグルコースオキシダーゼとグルコースとの反応によ
って生成する。ついで、過酸化水素はペルオキシダーゼ
酵素またはペルオキシダーゼ活性を示す化合物、モリブ
デン(VI)遷移金属触媒のようなものの存在下で、ヨウ
素イオンと反応してヨウ素分子を生成できる。
【0086】これらの反応のおのおのは定量的である。
それゆえ、生成したヨウ素分子の量を測定することによ
り、当初のグルコースの量が決定できる。さらに、生成
したヨウ素分子はドーパント化合物であり、ヨウ素分子
によってドープされた導電性ポリマーの導電率の変化か
ら、ヨウ素分子の濃度を決定することができる。したが
って、導電性ポリマーの導電率の変化、あるいは変化率
の測定値は、溶液中のグルコース濃度と関係づけられう
る。
それゆえ、生成したヨウ素分子の量を測定することによ
り、当初のグルコースの量が決定できる。さらに、生成
したヨウ素分子はドーパント化合物であり、ヨウ素分子
によってドープされた導電性ポリマーの導電率の変化か
ら、ヨウ素分子の濃度を決定することができる。したが
って、導電性ポリマーの導電率の変化、あるいは変化率
の測定値は、溶液中のグルコース濃度と関係づけられう
る。
【0087】結果として、本発明の導電センサーは、正
確で敏感なグルコース−グルコースオキシダーゼ反応の
ような、分析対象物−オキシダーゼ反応の電気的変換を
可能とすることが示された。本発明の重要な特徴によれ
ば、グルコースのような所定の分析対象物の敏感で正確
な検知は、最終的には生成された分子ヨウ素のようなド
ーパント化合物の、導電性ポリマー層の導電率に与える
効果からもたらされる。
確で敏感なグルコース−グルコースオキシダーゼ反応の
ような、分析対象物−オキシダーゼ反応の電気的変換を
可能とすることが示された。本発明の重要な特徴によれ
ば、グルコースのような所定の分析対象物の敏感で正確
な検知は、最終的には生成された分子ヨウ素のようなド
ーパント化合物の、導電性ポリマー層の導電率に与える
効果からもたらされる。
【0088】この特定のタイプの反応と検知方法は技術
的には知られている。しかし、今まで、この反応を導電
センサーに用いて、所定の分析対象物についての敏感か
つ正確な測定をすることは提供されてなかった。
的には知られている。しかし、今まで、この反応を導電
センサーに用いて、所定の分析対象物についての敏感か
つ正確な測定をすることは提供されてなかった。
【0089】本発明によれば、所定の分析対象物とオキ
シダーゼ酵素との反応と、それに続く、生み出された過
酸化水素と、ドーパント化合物の前駆体と、ペルオキシ
ダーゼ酵素またはヨウ素分子のようなドーパント化合物
を生成するためのペルオキシダーゼ活性を示す化合物と
の間の反応は、診断デバイスの導電センサーの反応ゾー
ンで起こる。
シダーゼ酵素との反応と、それに続く、生み出された過
酸化水素と、ドーパント化合物の前駆体と、ペルオキシ
ダーゼ酵素またはヨウ素分子のようなドーパント化合物
を生成するためのペルオキシダーゼ活性を示す化合物と
の間の反応は、診断デバイスの導電センサーの反応ゾー
ンで起こる。
【0090】ドーパント化合物は反応ゾーンから移行
し、センサーの検知ゾーンに存在する導電性ポリマーの
層またはフィルムと接触し、酸化的にドープする。その
結果、導電性ポリマー層の導電率は変化し、所定の分析
対象物の濃度は、検知ゾーンのマイクロ電極アセンブリ
ーによって、導電性ポリマーの導電率変化から決定され
る。
し、センサーの検知ゾーンに存在する導電性ポリマーの
層またはフィルムと接触し、酸化的にドープする。その
結果、導電性ポリマー層の導電率は変化し、所定の分析
対象物の濃度は、検知ゾーンのマイクロ電極アセンブリ
ーによって、導電性ポリマーの導電率変化から決定され
る。
【0091】このようにして、オキシダーゼ基の反応に
おける酸素による制約の問題をなくすことによって、正
確で敏感な測定を提供するため、導電センサーの導電性
ポリマー層の導電率変化は、テストサンプルが導電セン
サーの反応ゾーンに接触した後に30秒内、好ましくは
15秒内に測定される。本発明の利点を十分に達成する
ため、導電率の変化はテストサンプルがセンサーの反応
ゾーンと接触した後、約5秒から約10秒後に測定され
る。
おける酸素による制約の問題をなくすことによって、正
確で敏感な測定を提供するため、導電センサーの導電性
ポリマー層の導電率変化は、テストサンプルが導電セン
サーの反応ゾーンに接触した後に30秒内、好ましくは
15秒内に測定される。本発明の利点を十分に達成する
ため、導電率の変化はテストサンプルがセンサーの反応
ゾーンと接触した後、約5秒から約10秒後に測定され
る。
【0092】
【発明が解決しようとする課題】検知ゾーンと接触して
いる反応ゾーンを有する導電センサーを含む診断デバイ
スを用いて、液体テストサンプル中の所定の分析対象物
の存在または濃度を決定する方法を提供することが、本
発明の目的である。
いる反応ゾーンを有する導電センサーを含む診断デバイ
スを用いて、液体テストサンプル中の所定の分析対象物
の存在または濃度を決定する方法を提供することが、本
発明の目的である。
【0093】液体サンプル中の所定の分析対象物の濃度
を決定する、次のような方法を提供することも、本発明
の目的である。すなわち、所定の分析対象物がセンサー
の反応ゾーンでオキシダーゼ酵素と反応し、直接的また
は間接的にセンサーの検知ゾーン中の導電性ポリマーの
層またはフィルムを酸化して、導電性ポリマーの導電率
を変化させるドーパント化合物を生成する方法である。
を決定する、次のような方法を提供することも、本発明
の目的である。すなわち、所定の分析対象物がセンサー
の反応ゾーンでオキシダーゼ酵素と反応し、直接的また
は間接的にセンサーの検知ゾーン中の導電性ポリマーの
層またはフィルムを酸化して、導電性ポリマーの導電率
を変化させるドーパント化合物を生成する方法である。
【0094】本発明の他の1つの目的は、テストサンプ
ル中の所定の分析対象物の濃度を決定する、次のような
方法を提供することである。すなわち、分析対象物とオ
キシダーゼの反応から、直接的か間接的かにドーパント
化合物を生成し、導電性ポリマーを酸化させて、検知し
うるまたは測定しうる導電率変化がドーパント化合物中
に起こり、それによってテストサンプル中の所定の分析
対象物の存在あるいは濃度を測定する。
ル中の所定の分析対象物の濃度を決定する、次のような
方法を提供することである。すなわち、分析対象物とオ
キシダーゼの反応から、直接的か間接的かにドーパント
化合物を生成し、導電性ポリマーを酸化させて、検知し
うるまたは測定しうる導電率変化がドーパント化合物中
に起こり、それによってテストサンプル中の所定の分析
対象物の存在あるいは濃度を測定する。
【0095】この発明他の1つの目的は、液体サンプル
中の所定の分析対象物の存在あるいは濃度を、診断デバ
イスとを液体サンプルと接触させて決定する方法を提供
することである。ここで、診断デバイスは反応ゾーンを
有する導電センサーを包含する。この反応ゾーンで所定
の分析対象物の部分がオキシダーゼ酵素と反応し、他の
試薬は、もし必要なら、ドーパント化合物を生成して、
そして試薬ゾーンと接触する検知ゾーンは、ドーパント
化合物が検知ゾーンへ移行して、検知ゾーンの中に存在
する導電性ポリマーの層をドープして、導電性ポリマー
の導電率に検知しうるような、測定しうる変化を起こさ
せ;検知ゾーン内に存在するマイクロ電極アセンブリー
によって導電性ポリマーの導電率変化を測定し;導電性
ポリマー層の導電率変化にテストサンプル中の所定の分
析対象物の濃度に関連づける。
中の所定の分析対象物の存在あるいは濃度を、診断デバ
イスとを液体サンプルと接触させて決定する方法を提供
することである。ここで、診断デバイスは反応ゾーンを
有する導電センサーを包含する。この反応ゾーンで所定
の分析対象物の部分がオキシダーゼ酵素と反応し、他の
試薬は、もし必要なら、ドーパント化合物を生成して、
そして試薬ゾーンと接触する検知ゾーンは、ドーパント
化合物が検知ゾーンへ移行して、検知ゾーンの中に存在
する導電性ポリマーの層をドープして、導電性ポリマー
の導電率に検知しうるような、測定しうる変化を起こさ
せ;検知ゾーン内に存在するマイクロ電極アセンブリー
によって導電性ポリマーの導電率変化を測定し;導電性
ポリマー層の導電率変化にテストサンプル中の所定の分
析対象物の濃度に関連づける。
【0096】本発明の他の1つの目的は、0.1μl か
ら5μl という範囲で、特に1μl以下のサンプル容積
で検定をすることができる、液体サンプル中の所定の分
析対象物の存在もしくは濃度を正確に測定する敏感な、
ミニチュア化できる導電センサーを提供することであ
る。ここで所定の導電センサーは、オキシダーゼ酵素と
反応可能であり;テストサンプル中に存在する妨害化合
物の影響を本質的に取り除き;オキシダーゼ反応中で酸
素による制約の問題を排除し;10秒以内に測定結果を
出すことができる。
ら5μl という範囲で、特に1μl以下のサンプル容積
で検定をすることができる、液体サンプル中の所定の分
析対象物の存在もしくは濃度を正確に測定する敏感な、
ミニチュア化できる導電センサーを提供することであ
る。ここで所定の導電センサーは、オキシダーゼ酵素と
反応可能であり;テストサンプル中に存在する妨害化合
物の影響を本質的に取り除き;オキシダーゼ反応中で酸
素による制約の問題を排除し;10秒以内に測定結果を
出すことができる。
【0097】本発明の他の1つの目的は、液体テストサ
ンプル中の所定の分析対象物の存在あるいは濃度を正確
に感知する、次のような敏感な導電センサーを提供する
ことである。ここで、所定の分析対象物はオキシダーゼ
酵素と反応可能であり、a)所定の分析対象物が透過可
能な、水和可能なホストマトリックスを含み、その中に
適切なオキシダーゼ酵素と、ペルオキシダーゼ酵素また
はペルオキシダーゼ活動を示す化合物と、ドーパント化
合物を生成する他の必要な試薬(ドーパント化合物の前
駆体のような)を有し、ここで所定の分析対象物はオキ
シダーゼ酵素と、ペルオキシダーゼと他の試薬(もし存
在するなら)と反応し、直接的または間接的にドーパン
ト化合物を生成する反応ゾーン;b)反応ゾーンと接触
しており、マイクロ電極アセンブリーと接触している導
電性ポリマーの層またはフィルムを含み、反応ゾーンで
生成したドーパント化合物が移行して導電性ポリマーの
フィルムまたは層を酸化するようにドープする検知ゾー
ン;およびc)検知ゾーンのマイクロ電極アセンブリー
と効果的に接続して導電性ポリマーの導電率を測定する
手段を有する。
ンプル中の所定の分析対象物の存在あるいは濃度を正確
に感知する、次のような敏感な導電センサーを提供する
ことである。ここで、所定の分析対象物はオキシダーゼ
酵素と反応可能であり、a)所定の分析対象物が透過可
能な、水和可能なホストマトリックスを含み、その中に
適切なオキシダーゼ酵素と、ペルオキシダーゼ酵素また
はペルオキシダーゼ活動を示す化合物と、ドーパント化
合物を生成する他の必要な試薬(ドーパント化合物の前
駆体のような)を有し、ここで所定の分析対象物はオキ
シダーゼ酵素と、ペルオキシダーゼと他の試薬(もし存
在するなら)と反応し、直接的または間接的にドーパン
ト化合物を生成する反応ゾーン;b)反応ゾーンと接触
しており、マイクロ電極アセンブリーと接触している導
電性ポリマーの層またはフィルムを含み、反応ゾーンで
生成したドーパント化合物が移行して導電性ポリマーの
フィルムまたは層を酸化するようにドープする検知ゾー
ン;およびc)検知ゾーンのマイクロ電極アセンブリー
と効果的に接続して導電性ポリマーの導電率を測定する
手段を有する。
【0098】本発明の他の目的は、所定の分析対象物が
オキシダーゼ酵素と反応可能である、そのような液体テ
ストサンプル中の分析対象物の存在あるいは濃度を正確
に感知する、次のものを有する導電センサーを提供する
ことである。 a)細胞質の物質と妨害化合物とをテストサンプルから
有効に分離することができ、所定の分析対象物がその中
を通過できる半透膜;b)所定の分析対象物が透過で
き、その中に適切なオキシダーゼ酵素と、ペルオキシダ
ーゼ酵素またはペルオキシダーゼ活性を示すことのでき
る化合物と、ドーパント化合物前駆体のようなドーパン
ト化合物を生成する他の必要な試薬とをその中に均質的
に組み合わせて有する水和可能なホストマトリックスを
含有し、ここで所定の分析対象物が、オキシダーゼ酵
素、ペルオキシダーゼ酵素またはペルオキシダーゼ活性
を示す化合物および他の試薬(もし存在するなら)と反
応して、直接的か間接的にかにドーパント化合物を生成
する反応ゾーン;c)反応ゾーンと接触していて、マイ
クロ電極アセンブリーと接触している導電性ポリマーの
層またはフィルムを含み、反応ゾーンで生み出されたド
ーパント化合物が導電性ポリマーのフィルムまたは層に
移行して、それを酸化的にドープする検知ゾーン;およ
びd)反応ゾーンのマイクロ電極アセンブリーに効果的
に接続して、導電性ポリマーの導電性を測定する手段。
オキシダーゼ酵素と反応可能である、そのような液体テ
ストサンプル中の分析対象物の存在あるいは濃度を正確
に感知する、次のものを有する導電センサーを提供する
ことである。 a)細胞質の物質と妨害化合物とをテストサンプルから
有効に分離することができ、所定の分析対象物がその中
を通過できる半透膜;b)所定の分析対象物が透過で
き、その中に適切なオキシダーゼ酵素と、ペルオキシダ
ーゼ酵素またはペルオキシダーゼ活性を示すことのでき
る化合物と、ドーパント化合物前駆体のようなドーパン
ト化合物を生成する他の必要な試薬とをその中に均質的
に組み合わせて有する水和可能なホストマトリックスを
含有し、ここで所定の分析対象物が、オキシダーゼ酵
素、ペルオキシダーゼ酵素またはペルオキシダーゼ活性
を示す化合物および他の試薬(もし存在するなら)と反
応して、直接的か間接的にかにドーパント化合物を生成
する反応ゾーン;c)反応ゾーンと接触していて、マイ
クロ電極アセンブリーと接触している導電性ポリマーの
層またはフィルムを含み、反応ゾーンで生み出されたド
ーパント化合物が導電性ポリマーのフィルムまたは層に
移行して、それを酸化的にドープする検知ゾーン;およ
びd)反応ゾーンのマイクロ電極アセンブリーに効果的
に接続して、導電性ポリマーの導電性を測定する手段。
【0099】本発明の他の目的は、1μl未満のテスト
サンプル中のグルコースの存在または濃度を決定する、
正確で敏感なミニチュア化された導電センサーを提供す
ることである。ここで導電サンサーは、水和可能なホス
トマトリックスがゼラチンマトリックスまたはキトサン
マトリックスのようなポリマーマトリックスであり、そ
の中にグルコースオキシダーゼ、ペルオキシダーゼおよ
びヨウ素イオンを組み入れてあり、それがグルコースと
反応して、液体テストサンプルと反応ゾーンとが接触す
る際のドーパント化合物であるヨウ素分子を生成する。
サンプル中のグルコースの存在または濃度を決定する、
正確で敏感なミニチュア化された導電センサーを提供す
ることである。ここで導電サンサーは、水和可能なホス
トマトリックスがゼラチンマトリックスまたはキトサン
マトリックスのようなポリマーマトリックスであり、そ
の中にグルコースオキシダーゼ、ペルオキシダーゼおよ
びヨウ素イオンを組み入れてあり、それがグルコースと
反応して、液体テストサンプルと反応ゾーンとが接触す
る際のドーパント化合物であるヨウ素分子を生成する。
【0100】本発明の他の目的は、オキシダーゼ酵素と
反応しうる所定の分析対象物の存在あるいは濃度を決定
する、正確で敏感なミニチュア化された導電センサーを
提供することであり、ここで導電センサーは、約109
Ωの高い抵抗を測定できるマイクロ電極アセンブリーと
接触する薄いフィルムのような導電ポリマーの層を含む
検知ゾーンを有する。
反応しうる所定の分析対象物の存在あるいは濃度を決定
する、正確で敏感なミニチュア化された導電センサーを
提供することであり、ここで導電センサーは、約109
Ωの高い抵抗を測定できるマイクロ電極アセンブリーと
接触する薄いフィルムのような導電ポリマーの層を含む
検知ゾーンを有する。
【0101】
【発明の構成】上述のこの発明の他の目的と利点および
新規な特徴は、本発明の導電センサーによって達成され
た、正確で敏感な分析対象物の検定を示す添付の図面中
に図示された以下の詳細な説明を見ることにより、明ら
かとなろう。
新規な特徴は、本発明の導電センサーによって達成され
た、正確で敏感な分析対象物の検定を示す添付の図面中
に図示された以下の詳細な説明を見ることにより、明ら
かとなろう。
【0102】図1は本発明の診断デバイスの部分的側面
断面図である。診断デバイスは、テストサンプルを導入
するキャピラリーと;所定の分析対象物とオキシダーゼ
酵素とを反応させてドーパント化合物を生成する反応ゾ
ーンと、反応ゾーンで生成されたドーパント化合物の量
を、マイクロ電極アセンブリーで検知ゾーン中の導電性
ポリマー層の導電率変化を測定することにより検知する
検知ゾーンとを有する。
断面図である。診断デバイスは、テストサンプルを導入
するキャピラリーと;所定の分析対象物とオキシダーゼ
酵素とを反応させてドーパント化合物を生成する反応ゾ
ーンと、反応ゾーンで生成されたドーパント化合物の量
を、マイクロ電極アセンブリーで検知ゾーン中の導電性
ポリマー層の導電率変化を測定することにより検知する
検知ゾーンとを有する。
【0103】図2はマイクロ電極アセンブリーの上面図
である。マイクロ電極アセンブリーはこの発明の検知ゾ
ーンに含まれ、すだれ状のマイクロ電極と、導電性ポリ
マーで満たされたすだれ状のマイクロ電極の間の間隔と
が、図2に示されている。
である。マイクロ電極アセンブリーはこの発明の検知ゾ
ーンに含まれ、すだれ状のマイクロ電極と、導電性ポリ
マーで満たされたすだれ状のマイクロ電極の間の間隔と
が、図2に示されている。
【0104】図3は本発明の導電センサーの好ましい実
施態様の部分的側面断面図である。
施態様の部分的側面断面図である。
【0105】図4は標準溶液の検定のために電流(アン
ペア)と時間(秒)をプロットした存在量応答である。
標準溶液は30mM(ミリモル)のヨウ化カリウム、本発
明の導電センサーと方法によって検定された、それぞ
れ、25、50、100、200、300、400また
は500mg/dlのグルコースとを含む。
ペア)と時間(秒)をプロットした存在量応答である。
標準溶液は30mM(ミリモル)のヨウ化カリウム、本発
明の導電センサーと方法によって検定された、それぞ
れ、25、50、100、200、300、400また
は500mg/dlのグルコースとを含む。
【0106】図5は電流(10秒間のμA数)とグルコ
ース濃度(mg/dl)とをプロットした図である。標準テ
ストサンプル中のグルコースの濃度と、本発明の導電セ
ンサーによって示された導電性ポリマー層の導電率との
間の直線関係を示している。
ース濃度(mg/dl)とをプロットした図である。標準テ
ストサンプル中のグルコースの濃度と、本発明の導電セ
ンサーによって示された導電性ポリマー層の導電率との
間の直線関係を示している。
【0107】図6は30mMのヨウ化カリウムと、本発明
の導電センサーと方法によって検定された、それぞれ2
5、50,100、200、300または500mg/dl
のグルコースとを含む標準溶液の測定のための、電流
(アンペア)と時間(秒)との存在量応答プロットの他
の一例を示す。
の導電センサーと方法によって検定された、それぞれ2
5、50,100、200、300または500mg/dl
のグルコースとを含む標準溶液の測定のための、電流
(アンペア)と時間(秒)との存在量応答プロットの他
の一例を示す。
【0108】図7は電流(10秒間のμA数)とグルコ
ース濃度(mg/dl)とをプロットした図である。標準テ
ストサンプル中のグルコースの濃度と、本発明の導電セ
ンサーによって示された導電性ポリマー層の導電率との
間の直線関係を示している。
ース濃度(mg/dl)とをプロットした図である。標準テ
ストサンプル中のグルコースの濃度と、本発明の導電セ
ンサーによって示された導電性ポリマー層の導電率との
間の直線関係を示している。
【0109】図8は30mMのヨウ化カリウムと、本発明
の導電センサーと方法によって測定されたそれぞれ5、
90、150、300、または500mg/dlのグルコー
スとを含む標準溶液の測定のための、電流(アンペア)
と時間(秒)との存在量応答プロットの他の一例を示
す。
の導電センサーと方法によって測定されたそれぞれ5、
90、150、300、または500mg/dlのグルコー
スとを含む標準溶液の測定のための、電流(アンペア)
と時間(秒)との存在量応答プロットの他の一例を示
す。
【0110】図9は電流(10秒間のμA数)とグルコ
ース濃度(mg/dl)とをプロットした図である。標準化
テストサンプル中のグルコースの濃度と、本発明の導電
センサーによって示された導電性ポリマー層の導電率と
の間の直線関係を示している。
ース濃度(mg/dl)とをプロットした図である。標準化
テストサンプル中のグルコースの濃度と、本発明の導電
センサーによって示された導電性ポリマー層の導電率と
の間の直線関係を示している。
【0111】図10は、30mMのヨウ化カリウムと、本
発明の導電センサーと方法によって検定されたそれぞれ
100、200、または400mg/dlのグルコースを含
む標準化溶液の測定のための、電流(アンペア)と時間
(秒)との存在量応答プロットの他の一例を示す。
発明の導電センサーと方法によって検定されたそれぞれ
100、200、または400mg/dlのグルコースを含
む標準化溶液の測定のための、電流(アンペア)と時間
(秒)との存在量応答プロットの他の一例を示す。
【0112】本発明の方法とデバイスによれば、診断デ
バイスは反応ゾーンと検知ゾーンとを有する導電センサ
ーを含み、検知ゾーンは導電性ポリマーの層とマイクロ
電極アセンブリーとを含み、液体テストサンプル中の所
定の分析対象物の存在あるいは濃度を決定する。
バイスは反応ゾーンと検知ゾーンとを有する導電センサ
ーを含み、検知ゾーンは導電性ポリマーの層とマイクロ
電極アセンブリーとを含み、液体テストサンプル中の所
定の分析対象物の存在あるいは濃度を決定する。
【0113】導電センサーは精力的に研究されてはきた
が、グルコースのような所定の分析対象物のための検定
をする診断デバイスにおける導電センサーの使用は、い
くつかの問題によって妨げられてきた。問題とは、導電
性ポリマーの性質が悪いこと、導電センサーを製造する
方法が実用的でないこと、所定の分析対象物を正確にテ
ストすることが不可能なこと、低い濃度の所定の分析対
象物のに対する感度が低いこと、分析対象物検定の再現
性がないこと、テストサンプル中にしばしば見られる化
合物に伴う妨害、オキシダーゼ化学に基づく測定におけ
る酸素による制約の問題などである。
が、グルコースのような所定の分析対象物のための検定
をする診断デバイスにおける導電センサーの使用は、い
くつかの問題によって妨げられてきた。問題とは、導電
性ポリマーの性質が悪いこと、導電センサーを製造する
方法が実用的でないこと、所定の分析対象物を正確にテ
ストすることが不可能なこと、低い濃度の所定の分析対
象物のに対する感度が低いこと、分析対象物検定の再現
性がないこと、テストサンプル中にしばしば見られる化
合物に伴う妨害、オキシダーゼ化学に基づく測定におけ
る酸素による制約の問題などである。
【0114】後ほどさらに十分に述べるように、本発明
の方法とデバイスは、驚くべきことにまた予測できなか
ったことに、先人の研究者らが、診断デバイスにミニチ
ュア化導電センサーを持ち込む試みにおいて遭遇した問
題の多くを克服する。
の方法とデバイスは、驚くべきことにまた予測できなか
ったことに、先人の研究者らが、診断デバイスにミニチ
ュア化導電センサーを持ち込む試みにおいて遭遇した問
題の多くを克服する。
【0115】一般的に、本発明の導電センサーは液体サ
ンプル中の所定の分析対象物の検知、測定、モニタリン
グを可能にする。さらに具体的には、直接的か間接的に
か、オキシダーゼ化学によって検知あるいは測定可能な
分析対象物は、本発明の導電センサーによって測定が可
能になる。たとえばグルコース、コレステロール、アル
コールおよびその他の適当なオキシダーゼ酵素と反応可
能な分析対象物は、本発明の方法とデバイスによって測
定しうる。さらに、免疫的な分析対象物は、適当なオキ
シダーゼ酵素でラベリングすることによって、競合的
に、置換とサンドイッチELISAフォーマットによっ
て測定しうる。
ンプル中の所定の分析対象物の検知、測定、モニタリン
グを可能にする。さらに具体的には、直接的か間接的に
か、オキシダーゼ化学によって検知あるいは測定可能な
分析対象物は、本発明の導電センサーによって測定が可
能になる。たとえばグルコース、コレステロール、アル
コールおよびその他の適当なオキシダーゼ酵素と反応可
能な分析対象物は、本発明の方法とデバイスによって測
定しうる。さらに、免疫的な分析対象物は、適当なオキ
シダーゼ酵素でラベリングすることによって、競合的
に、置換とサンドイッチELISAフォーマットによっ
て測定しうる。
【0116】本発明の方法とデバイスは、試験管中検知
とテストサンプル中のグルコースの検知において、特に
有用である。したがって、そしてこの後にさらに十分に
示されるように、本発明の方法とデバイスは、導電セン
サーを用いた従来技術の方法やデバイスよりも、分析対
象物の検定より簡単な、より正確な、より敏感なを提供
する。
とテストサンプル中のグルコースの検知において、特に
有用である。したがって、そしてこの後にさらに十分に
示されるように、本発明の方法とデバイスは、導電セン
サーを用いた従来技術の方法やデバイスよりも、分析対
象物の検定より簡単な、より正確な、より敏感なを提供
する。
【0117】したがって、本発明の方法とデバイスは、
ポリ(3−アルキルチオフェン)のような導電性ポリマ
ーの酸化ドーピングに基礎を置いている。導電性ポリマ
ーは導電センサーの検知ゾーンに存在し、ヨウ素分子の
ようなセンサーの反応ゾーンで生成されるドーパント化
合物によってドープされる。後ほどさらに詳しく述べる
ように、ポリ(3−アルキルチオフェン)は、構造式I
(ドープされていない)とII(ドープされている)で示
すように、この発明の方法とデバイスの導電性ポリマー
に特に有用である。しかし、他の導電性ポリマーは、十
分な導電性を示す、すなわち、検知できるか測定できる
かぎり、また十分な安定性、機械的性質および加工性を
有するかぎり、この発明のデバイスと方法にとって有用
であるということが理解されるべきである。
ポリ(3−アルキルチオフェン)のような導電性ポリマ
ーの酸化ドーピングに基礎を置いている。導電性ポリマ
ーは導電センサーの検知ゾーンに存在し、ヨウ素分子の
ようなセンサーの反応ゾーンで生成されるドーパント化
合物によってドープされる。後ほどさらに詳しく述べる
ように、ポリ(3−アルキルチオフェン)は、構造式I
(ドープされていない)とII(ドープされている)で示
すように、この発明の方法とデバイスの導電性ポリマー
に特に有用である。しかし、他の導電性ポリマーは、十
分な導電性を示す、すなわち、検知できるか測定できる
かぎり、また十分な安定性、機械的性質および加工性を
有するかぎり、この発明のデバイスと方法にとって有用
であるということが理解されるべきである。
【0118】たとえば、この発明のデバイスと方法に有
用な特性を示す他のクラスの導電性ポリマーには、構造
式(III)で示すポリ(チエニレンビニレン)ポリマー
や、関連するポリ(フリレンビニレン)ポリマーが含ま
れる。
用な特性を示す他のクラスの導電性ポリマーには、構造
式(III)で示すポリ(チエニレンビニレン)ポリマー
や、関連するポリ(フリレンビニレン)ポリマーが含ま
れる。
【0119】ヨウ素分子でドープされたポリ(チエニレ
ンビニレン)フィルムは、62S /cmの導電率を示し、
ヨウ素分子でドープされたポリ(フリレンビニレン)フ
ィルムは、36S /cmの導電率を示す。
ンビニレン)フィルムは、62S /cmの導電率を示し、
ヨウ素分子でドープされたポリ(フリレンビニレン)フ
ィルムは、36S /cmの導電率を示す。
【0120】
【化1】
【0121】
【化2】
【0122】前に述べたように、導電性ポリマーの酸化
型は、つまり構造(II)は、導電性ポリマーの還元型、
つまり構造(I)と比較して、電気伝導度の劇的な向上
を示す。たとえば、還元型では絶縁材の導電性ポリマー
はおよそ10-7S /cmの導電率を示す。しかし、導電性
ポリマーが完全に酸化されると、導電性ポリマーの化学
構造と導電性ポリマー層の形態的条件によっては、導電
率はおよそ103S/cmという高さまで増加可能である。
型は、つまり構造(II)は、導電性ポリマーの還元型、
つまり構造(I)と比較して、電気伝導度の劇的な向上
を示す。たとえば、還元型では絶縁材の導電性ポリマー
はおよそ10-7S /cmの導電率を示す。しかし、導電性
ポリマーが完全に酸化されると、導電性ポリマーの化学
構造と導電性ポリマー層の形態的条件によっては、導電
率はおよそ103S/cmという高さまで増加可能である。
【0123】さらにBurks とHodge によって、J. Chem.
Phys., 83, p. 5796 (1985)に開示されているように、
200Å(オングストローム)厚の導電性ポリマーフィ
ルムが重大なオーダーの導電率の変化を示すには、導電
性ポリマーの表面積1平方センチメートルあたりおよそ
10-11 モルのドーパント化合物を必要とする。したが
って、導電性ポリマーのこの敏感な導電性ポリマー層を
ドープするドーパント化合物の濃度に対する導電率応
答、特に導電性ポリマーの薄いフィルムでの応答は、こ
の発明の導電センサーが所定の分析対象物の敏感で正確
な測定を可能とする。
Phys., 83, p. 5796 (1985)に開示されているように、
200Å(オングストローム)厚の導電性ポリマーフィ
ルムが重大なオーダーの導電率の変化を示すには、導電
性ポリマーの表面積1平方センチメートルあたりおよそ
10-11 モルのドーパント化合物を必要とする。したが
って、導電性ポリマーのこの敏感な導電性ポリマー層を
ドープするドーパント化合物の濃度に対する導電率応
答、特に導電性ポリマーの薄いフィルムでの応答は、こ
の発明の導電センサーが所定の分析対象物の敏感で正確
な測定を可能とする。
【0124】ヨウ素分子や三フッ化ヒ素のようなドーパ
ント化合物による酸化ドーピングに基づく導電性ポリマ
ーの導電率向上は、よく認識された導電性ポリマーの電
気的性質である。しかし、均一で薄い導電性ポリマーフ
ィルムを提供することがこれまで困難であった。もし、
ポリマーの薄いフィルムが利用できるなら、導電率の検
知可能あるいは測定可能な増加をもたらすのに、少ない
ドーパント化合物ですむ。
ント化合物による酸化ドーピングに基づく導電性ポリマ
ーの導電率向上は、よく認識された導電性ポリマーの電
気的性質である。しかし、均一で薄い導電性ポリマーフ
ィルムを提供することがこれまで困難であった。もし、
ポリマーの薄いフィルムが利用できるなら、導電率の検
知可能あるいは測定可能な増加をもたらすのに、少ない
ドーパント化合物ですむ。
【0125】おどろくべきことにまた予測できなかった
ことに、本発明の導電センサーと方法は、均一で、約1
00Åから約1,500Åといった薄い導電性ポリマー
のフィルムを提供できる。それゆえ、検知可能な応答の
ために生成されなければならないドーパント化合物が少
なくてすむため、測定の敏感性が向上した。また導電性
ポリマー層の電気的応答が向上したため、検定の正確さ
が向上し、それゆえ測定がより簡単、かつ信頼できるも
のとなった。
ことに、本発明の導電センサーと方法は、均一で、約1
00Åから約1,500Åといった薄い導電性ポリマー
のフィルムを提供できる。それゆえ、検知可能な応答の
ために生成されなければならないドーパント化合物が少
なくてすむため、測定の敏感性が向上した。また導電性
ポリマー層の電気的応答が向上したため、検定の正確さ
が向上し、それゆえ測定がより簡単、かつ信頼できるも
のとなった。
【0126】そのうえ、後でさらに十分に示すように、
薄く、均一な導電性ポリマーの層を提供できる能力によ
って、オキシダーゼベースの検定において見られる酸素
による制約の問題をなくすことができる。導電性ポリマ
ーの薄いフィルムによって提供された敏感な検知は、分
析対象物のきわめて少ない部分が酵素および利用しうる
酸素と反応する方法を可能とした。
薄く、均一な導電性ポリマーの層を提供できる能力によ
って、オキシダーゼベースの検定において見られる酸素
による制約の問題をなくすことができる。導電性ポリマ
ーの薄いフィルムによって提供された敏感な検知は、分
析対象物のきわめて少ない部分が酵素および利用しうる
酸素と反応する方法を可能とした。
【0127】導電性ポリマーの薄いフィルムによって提
供された敏感さなくしては、分析対象物のそのような小
さい変換によって提供される導電率の変化は検知可能と
はならなかった。
供された敏感さなくしては、分析対象物のそのような小
さい変換によって提供される導電率の変化は検知可能と
はならなかった。
【0128】
【実施例】本発明の導電センサーの一実施態様を図1に
示す。ここで、診断デバイス10は、導電センサーを利
用して、一般的には所定の分析対象物を、とくにグルコ
ースを調べるために、液体テストサンプルを検定する。
示す。ここで、診断デバイス10は、導電センサーを利
用して、一般的には所定の分析対象物を、とくにグルコ
ースを調べるために、液体テストサンプルを検定する。
【0129】図1(A)において、液体テストサンプ
ル、たとえば全血、血清、血漿、涙液、間質液、尿など
のグルコースを含む生物学的液体のようなものは、キャ
ピラリチューブ12によって診断デバイス10内に導入
される。血は、0.1μl(マイクロリットル)から5
μlという少量の非侵入的量で、小さい新しい傷から、
キャピラリー運動によって引かれ、矢印の方向へ行く。
ついでテストサンプルは、キャピラリチューブ12と接
触している導電センサーの反応ゾーン14に接触する。
ル、たとえば全血、血清、血漿、涙液、間質液、尿など
のグルコースを含む生物学的液体のようなものは、キャ
ピラリチューブ12によって診断デバイス10内に導入
される。血は、0.1μl(マイクロリットル)から5
μlという少量の非侵入的量で、小さい新しい傷から、
キャピラリー運動によって引かれ、矢印の方向へ行く。
ついでテストサンプルは、キャピラリチューブ12と接
触している導電センサーの反応ゾーン14に接触する。
【0130】反応ゾーン14は、ゼラチンマトリックス
またはキトサンマトリックのような水和可能なホストマ
トリックスを有し、厚さが約0.1μ(ミクロン)から
約10μ、好ましくは0.2μから5μである。そして
それは約1秒から5秒間というように素早く、テストサ
ンプルによって水和することができる。
またはキトサンマトリックのような水和可能なホストマ
トリックスを有し、厚さが約0.1μ(ミクロン)から
約10μ、好ましくは0.2μから5μである。そして
それは約1秒から5秒間というように素早く、テストサ
ンプルによって水和することができる。
【0131】テストサンプルが全血である場合、反応ゾ
ーンの水和可能なホストマトリックスは、好ましくは赤
血球を含む細胞質物質を血清や血漿からスクリーンし、
または沈殿させて、反応ゾーン14の水和可能なホスト
マトリックスの中に細胞質物質を固定する。
ーンの水和可能なホストマトリックスは、好ましくは赤
血球を含む細胞質物質を血清や血漿からスクリーンし、
または沈殿させて、反応ゾーン14の水和可能なホスト
マトリックスの中に細胞質物質を固定する。
【0132】図1(B)では、反応ゾーン14はテスト
サンプルと接触して素早く水和する。水和可能なホスト
マトリックスの素早い水和は、厚さで約2μから約10
μの薄い連続したフィルム18を生成する。薄い連続フ
ィルム18内におけるグルコースの濃度は、本質的にテ
ストサンプル中のグルコース濃度と同一である。
サンプルと接触して素早く水和する。水和可能なホスト
マトリックスの素早い水和は、厚さで約2μから約10
μの薄い連続したフィルム18を生成する。薄い連続フ
ィルム18内におけるグルコースの濃度は、本質的にテ
ストサンプル中のグルコース濃度と同一である。
【0133】それゆえ、本発明の重要な特徴は、反応ゾ
ーン14とテストサンプルが本質的に所定の分析対象物
の濃度が同じであることを保証するほど十分に速く、水
和可能なホストマトリックスを水和することを提供する
ことである。
ーン14とテストサンプルが本質的に所定の分析対象物
の濃度が同じであることを保証するほど十分に速く、水
和可能なホストマトリックスを水和することを提供する
ことである。
【0134】調べたい所定の分析対象物と反応してドー
パント化合物を形成するに必要な化学試薬は、反応ゾー
ン14の水和可能なホストマトリックス中に取り入れら
れている。したがって、グルコースの検定において、反
応ゾーン14の水和可能なホストマトリックスは、その
中に、グルースオキシダーゼと、ペルオキシダーゼまた
はペルオキシダーゼ活性を示すことのできる化合物と、
そしてヨウ素イオンとを取り入れて有しており、下記の
化学反応(1)と(2)が、反応ゾーンにおいて、テス
トサンプルが接触して素早く基質マトリックスを水和し
た後に起こることができる。
パント化合物を形成するに必要な化学試薬は、反応ゾー
ン14の水和可能なホストマトリックス中に取り入れら
れている。したがって、グルコースの検定において、反
応ゾーン14の水和可能なホストマトリックスは、その
中に、グルースオキシダーゼと、ペルオキシダーゼまた
はペルオキシダーゼ活性を示すことのできる化合物と、
そしてヨウ素イオンとを取り入れて有しており、下記の
化学反応(1)と(2)が、反応ゾーンにおいて、テス
トサンプルが接触して素早く基質マトリックスを水和し
た後に起こることができる。
【0135】
【化3】
【0136】図1に図示された本発明の実施態様におい
て、上述の逐次反応のステップ(1)において、テスト
サンプル中のグルコースの部分は、反応ゾーン14内
で、触媒酵素、グルコースオキシダーゼの仲介のもとに
分子酸素(O2 )と反応して過酸化水素を生成する。
て、上述の逐次反応のステップ(1)において、テスト
サンプル中のグルコースの部分は、反応ゾーン14内
で、触媒酵素、グルコースオキシダーゼの仲介のもとに
分子酸素(O2 )と反応して過酸化水素を生成する。
【0137】水和可能なホストマトリックスは、限られ
た量の酸素分子のみを含むと理解されるべきである。こ
の量の酸素は、テストサンプル中の全グルコースを過酸
化水素に変換するには不十分である。それゆえ、この方
法の重要な特徴によれば、テストサンプル中のわずか少
量のグルコースのみが反応し、検定のための検知は、水
和可能なホストマトリックス内の酸素分子の量が使い果
たされる前に達成される。
た量の酸素分子のみを含むと理解されるべきである。こ
の量の酸素は、テストサンプル中の全グルコースを過酸
化水素に変換するには不十分である。それゆえ、この方
法の重要な特徴によれば、テストサンプル中のわずか少
量のグルコースのみが反応し、検定のための検知は、水
和可能なホストマトリックス内の酸素分子の量が使い果
たされる前に達成される。
【0138】ステップ(1)で発生した過酸化水素(H
2 O2 )は、次に水和可能なホストマトリックス中に存
在するヨウ素イオン(I- )と、ペルオキシダーゼ酵素
の仲介のもとで、反応して、化学反応のステップ(2)
においてヨウ素分子(I2 )を生成する。ヨウ素分子
は、ついでドーパント化合物としての役目を果たす。
2 O2 )は、次に水和可能なホストマトリックス中に存
在するヨウ素イオン(I- )と、ペルオキシダーゼ酵素
の仲介のもとで、反応して、化学反応のステップ(2)
においてヨウ素分子(I2 )を生成する。ヨウ素分子
は、ついでドーパント化合物としての役目を果たす。
【0139】図1に図示された実施態様において、テス
トサンプル中に存在するすべての使用可能なグルコース
のうちの少量のみが、たとえば約1%未満で約0.1%
という低い量が、ステップ(1)と(2)の酵素反応に
よって変換され、テストデバイス10の反応ゾーン14
内でヨウ素分子を生成する。
トサンプル中に存在するすべての使用可能なグルコース
のうちの少量のみが、たとえば約1%未満で約0.1%
という低い量が、ステップ(1)と(2)の酵素反応に
よって変換され、テストデバイス10の反応ゾーン14
内でヨウ素分子を生成する。
【0140】おどろくべきことに、導電センサーは、供
給されたこの少量の生成したヨウ素分子によっても、導
電率変化を検知するに十分なほど敏感である。そして導
電センサーは、反応ゾーン14内の酸素濃度がなくなる
前に、検知と測定とがなされうるように構成されてい
る。
給されたこの少量の生成したヨウ素分子によっても、導
電率変化を検知するに十分なほど敏感である。そして導
電センサーは、反応ゾーン14内の酸素濃度がなくなる
前に、検知と測定とがなされうるように構成されてい
る。
【0141】それゆえ、本発明のデバイスと方法によれ
ば、十分な量の周囲の酸素が反応ゾーン14内に存在
し、テストサンプル中の十分な量のグルコースがオキシ
ダーゼ酵素と反応して十分な量のヨウ素分子を生成し
て、テストデバイス10の導電センサーの検知ゾーン内
に存在する導電性ポリマーの層またはフィルム16をド
ープし、そして、テストデバイス10の導電センサー1
6の検知ゾーン内に存在する導電性ポリマー層またはフ
ィルム16内(図1(C))の検知できるまたは測定で
きる導電率変化をもたらす。
ば、十分な量の周囲の酸素が反応ゾーン14内に存在
し、テストサンプル中の十分な量のグルコースがオキシ
ダーゼ酵素と反応して十分な量のヨウ素分子を生成し
て、テストデバイス10の導電センサーの検知ゾーン内
に存在する導電性ポリマーの層またはフィルム16をド
ープし、そして、テストデバイス10の導電センサー1
6の検知ゾーン内に存在する導電性ポリマー層またはフ
ィルム16内(図1(C))の検知できるまたは測定で
きる導電率変化をもたらす。
【0142】おどろくべきことにまた予測できなかった
ことに、本発明の方法とデバイスは、十分に敏感で十分
迅速に動作し、そのため低濃度の生成したヨウ素分子を
検知することができる。それゆえ、テストサンプル中の
全グルコースをヨウ素分子に変換する必要はない。
ことに、本発明の方法とデバイスは、十分に敏感で十分
迅速に動作し、そのため低濃度の生成したヨウ素分子を
検知することができる。それゆえ、テストサンプル中の
全グルコースをヨウ素分子に変換する必要はない。
【0143】したがって、導電センサーの敏感さは、酸
素供給が消失する前に導電率測定を可能とする構成に加
えて、先行技術の方法やデバイスに見られるような、酸
素によって制約されるという問題を克服する。
素供給が消失する前に導電率測定を可能とする構成に加
えて、先行技術の方法やデバイスに見られるような、酸
素によって制約されるという問題を克服する。
【0144】前述のように、ヨウ素分子あるいは類似ド
ーパント化合物の生成は、酸素ベースの化学を必要とす
る。さらに、反応ゾーン14の水和可能なホストマトリ
ックスの中に存在する周囲の限定された酸素のため、テ
ストサンプル中の僅かな量のグルコースのみが酵素的に
反応し、最終的にヨウ素分子を生成する。この発明の方
法は、それゆえ、ヨウ素分子の生成の反応速度論的測定
に基づいている。ここでは、グルコース反応の初期反応
速度は、あるいは当量のヨウ素分子の生成は、周囲酸素
の供給の著しい消失の前に測定される。
ーパント化合物の生成は、酸素ベースの化学を必要とす
る。さらに、反応ゾーン14の水和可能なホストマトリ
ックスの中に存在する周囲の限定された酸素のため、テ
ストサンプル中の僅かな量のグルコースのみが酵素的に
反応し、最終的にヨウ素分子を生成する。この発明の方
法は、それゆえ、ヨウ素分子の生成の反応速度論的測定
に基づいている。ここでは、グルコース反応の初期反応
速度は、あるいは当量のヨウ素分子の生成は、周囲酸素
の供給の著しい消失の前に測定される。
【0145】周囲酸素の著しい消失に先立つ時間の長さ
は、反応ゾーン14内に取り込まれたグルコースオキシ
ダーゼの量と、反応ゾーン14と検知ゾーン内の導電性
ポリマー層16の双方の厚みと、周囲酸素の使用可能性
と、テストサンプル中のグルコース濃度とに関係する。
しかし、これらすべてのパラメータを考えると、10秒
から30秒が、周囲酸素の供給が著しく消失する前の時
間の、典型的な長さであることがわかる。
は、反応ゾーン14内に取り込まれたグルコースオキシ
ダーゼの量と、反応ゾーン14と検知ゾーン内の導電性
ポリマー層16の双方の厚みと、周囲酸素の使用可能性
と、テストサンプル中のグルコース濃度とに関係する。
しかし、これらすべてのパラメータを考えると、10秒
から30秒が、周囲酸素の供給が著しく消失する前の時
間の、典型的な長さであることがわかる。
【0146】反応ゾーン14で生成されたヨウ素分子
は、反応ゾーン14(図1(C))と接触している導電
センサーの検知ゾーンに移行する。検知ゾーンは導電性
ポリマーのフィルムまたは層16とマイクロ電極アセン
ブリー20とを含む。導電性ポリマーフィルム16の上
面は反応ゾーン14と接触しており、導電性ポリマー1
6の底面はマイクロ電極アセンブリー20と接触してい
る。
は、反応ゾーン14(図1(C))と接触している導電
センサーの検知ゾーンに移行する。検知ゾーンは導電性
ポリマーのフィルムまたは層16とマイクロ電極アセン
ブリー20とを含む。導電性ポリマーフィルム16の上
面は反応ゾーン14と接触しており、導電性ポリマー1
6の底面はマイクロ電極アセンブリー20と接触してい
る。
【0147】一般的に、検知ゾーン内で、ヨウ素分子
は、導電性ポリマーのフィルムまたは層16酸化的にを
ドープし、導電性ポリマーのフィルムまたは層16の導
電率は増加する。電気伝導度の測定は、検知ゾーンのマ
イクロ電極アセンブリー20内に存在する2つのマイク
ロ電極間に一定の印加電界をかけた状態でなされる。そ
して導電性ポリマー16のフィルムまたは層の導電率の
増加もしくは増加率が、テストサンプル中のグルコース
濃度と関係づけられる。
は、導電性ポリマーのフィルムまたは層16酸化的にを
ドープし、導電性ポリマーのフィルムまたは層16の導
電率は増加する。電気伝導度の測定は、検知ゾーンのマ
イクロ電極アセンブリー20内に存在する2つのマイク
ロ電極間に一定の印加電界をかけた状態でなされる。そ
して導電性ポリマー16のフィルムまたは層の導電率の
増加もしくは増加率が、テストサンプル中のグルコース
濃度と関係づけられる。
【0148】本発明の利点を十分に達成するには、導電
率の増加率は、周囲酸素の供給が相当な程度までに消費
される前に測定される。すなわち、テストサンプルがテ
ストデバイス10の導電センサーの反応ゾーン14と接
触した後、たとえば5秒から30秒以内、好ましくは5
秒から10秒以内に測定される。
率の増加率は、周囲酸素の供給が相当な程度までに消費
される前に測定される。すなわち、テストサンプルがテ
ストデバイス10の導電センサーの反応ゾーン14と接
触した後、たとえば5秒から30秒以内、好ましくは5
秒から10秒以内に測定される。
【0149】本発明のデバイスと導電性ポリマーの敏感
さと正確さは、テストデバイスの反応ゾーン14と検知
ゾーンの構成要素の物理的、化学的性質に直接関係して
いる。たとえば、検知ゾーンについては、ヨウ素分子に
よってドープされる導電性ポリマーの層は、マイクロ電
極アセンブリー20と層状に接触する位置に、フィルム
または層として検知ゾーンの中に包含される。
さと正確さは、テストデバイスの反応ゾーン14と検知
ゾーンの構成要素の物理的、化学的性質に直接関係して
いる。たとえば、検知ゾーンについては、ヨウ素分子に
よってドープされる導電性ポリマーの層は、マイクロ電
極アセンブリー20と層状に接触する位置に、フィルム
または層として検知ゾーンの中に包含される。
【0150】特に、マイクロ電極アセンブリー20は、
約5μから約300μ、好ましくは約5μ〜250μの
絶縁空隙を有する、すだれ状の一対の金属電極を含む。
この発明の十分な利点を実現するためには、すだれ状の
一対の金属電極の間の絶縁空隙は、可能な限り小さいほ
うがよい。たとえば約5μから15μである。
約5μから約300μ、好ましくは約5μ〜250μの
絶縁空隙を有する、すだれ状の一対の金属電極を含む。
この発明の十分な利点を実現するためには、すだれ状の
一対の金属電極の間の絶縁空隙は、可能な限り小さいほ
うがよい。たとえば約5μから15μである。
【0151】マイクロ電極アセンブリー20は、約10
-7S/cmから約10-2S/cmの範囲の導電率を測定でき
るいかなる電極アセンブリーであってもよい。この範囲
は、およそ100Åからおよそ1500Åの厚さの導電
性ポリマーのフィルムまたは層の導電率である。
-7S/cmから約10-2S/cmの範囲の導電率を測定でき
るいかなる電極アセンブリーであってもよい。この範囲
は、およそ100Åからおよそ1500Åの厚さの導電
性ポリマーのフィルムまたは層の導電率である。
【0152】マイクロ電極アセンブリー20は、適切な
ものであればいかなる種類の構成のものであってもよい
が、特に適切な構成が図2に図示されている。それは、
約5μから約15μの範囲の空隙を有する一対のすだれ
状に組合わされた電極を含む。空隙が狭ければ狭いほ
ど、導電率測定はより敏感になる。
ものであればいかなる種類の構成のものであってもよい
が、特に適切な構成が図2に図示されている。それは、
約5μから約15μの範囲の空隙を有する一対のすだれ
状に組合わされた電極を含む。空隙が狭ければ狭いほ
ど、導電率測定はより敏感になる。
【0153】特に、図2に図示されたマイクロ電極アセ
ンブリー30は、金属シリコンやセラミックスまたはガ
ラスのような、平らな、導電性のない材料のベース32
を有している。ベース32はその上面に金属のような導
電性材料34と36のすだれ状のパターンを有する。
ンブリー30は、金属シリコンやセラミックスまたはガ
ラスのような、平らな、導電性のない材料のベース32
を有している。ベース32はその上面に金属のような導
電性材料34と36のすだれ状のパターンを有する。
【0154】導電性材料のすだれ状パターン34と36
は、ベース32の中に組み込まれた導電性バイアス(示
されていない)によって、ベース32の底面上の導電性
接触パッド(示されていない)に導電的に接続される。
導電性材料の組合わせ状パターン34と36は、導電セ
ンサーのマイクロ電極アセンブリーのマイクロ電極とし
ての役目をする。
は、ベース32の中に組み込まれた導電性バイアス(示
されていない)によって、ベース32の底面上の導電性
接触パッド(示されていない)に導電的に接続される。
導電性材料の組合わせ状パターン34と36は、導電セ
ンサーのマイクロ電極アセンブリーのマイクロ電極とし
ての役目をする。
【0155】それゆえ、導電性ポリマーの層またはフィ
ルムがマイクロ電極アセンブリー30に施されるとき、
導電性ポリマーのフィルムまたは層は、導電性材料のす
だれ状パターン34と36の間の空隙38に橋かけする
か、充満して、ギャップ38内の導電性ポリマーの層ま
たはフィルムの導電率の変化は、導電性材料のすだれ状
パターン34と36を有するマイクロ電極によって検知
される。マイクロ電極アセンブリー30の製造について
は、後でさらに十分に説明する。
ルムがマイクロ電極アセンブリー30に施されるとき、
導電性ポリマーのフィルムまたは層は、導電性材料のす
だれ状パターン34と36の間の空隙38に橋かけする
か、充満して、ギャップ38内の導電性ポリマーの層ま
たはフィルムの導電率の変化は、導電性材料のすだれ状
パターン34と36を有するマイクロ電極によって検知
される。マイクロ電極アセンブリー30の製造について
は、後でさらに十分に説明する。
【0156】さらに図1について述べる。マイクロ電極
アセンブリー20に加えて、導電センサーの検知ゾーン
の中の他の1つに重要な構成要素は導電性ポリマーの薄
い均一な層またはフィルムである。導電性ポリマーの層
またはフィルム16中に含まれる導電性ポリマーは、通
常は、ポリピロールやポリ(チエニレンビニレン)、ポ
リ(フリレンビニレン)、ポリフラン、またはポリチオ
フェンのような、ヘテロ芳香族の導電性ポリマーであ
る。
アセンブリー20に加えて、導電センサーの検知ゾーン
の中の他の1つに重要な構成要素は導電性ポリマーの薄
い均一な層またはフィルムである。導電性ポリマーの層
またはフィルム16中に含まれる導電性ポリマーは、通
常は、ポリピロールやポリ(チエニレンビニレン)、ポ
リ(フリレンビニレン)、ポリフラン、またはポリチオ
フェンのような、ヘテロ芳香族の導電性ポリマーであ
る。
【0157】しかし、ポリアニリンのような、炭素環芳
香族の導電性ポリマーも、この発明の方法とデバイスに
おいて有用と思われる。後ほどさらに詳しく述べるよう
に、置換ポリチオフェンは、十分な電気的性質と物理的
性質、たとえば有機溶剤への可溶性を有しており、敏感
で正確なドーパント化合物の検知と、導電性ポリマーの
薄いフィルムの容易で均一製造とのために好ましい導電
性ポリマーである。
香族の導電性ポリマーも、この発明の方法とデバイスに
おいて有用と思われる。後ほどさらに詳しく述べるよう
に、置換ポリチオフェンは、十分な電気的性質と物理的
性質、たとえば有機溶剤への可溶性を有しており、敏感
で正確なドーパント化合物の検知と、導電性ポリマーの
薄いフィルムの容易で均一製造とのために好ましい導電
性ポリマーである。
【0158】長く柔軟な炭化水素鎖をヘテロ芳香環の3
−位置に有するポリチオフェンとポリピロールは、溶解
加工性を示す。これらの3−位置の置換基は、導電性ポ
リマー中の電荷移動をそれほど悪くすることなく、加工
性を与える。かなり大きい置換基についてさえも、ドー
プしたポリマーの導電率は高くありうる。
−位置に有するポリチオフェンとポリピロールは、溶解
加工性を示す。これらの3−位置の置換基は、導電性ポ
リマー中の電荷移動をそれほど悪くすることなく、加工
性を与える。かなり大きい置換基についてさえも、ドー
プしたポリマーの導電率は高くありうる。
【0159】前述のように、導電性ポリマーの化学的均
一性に加えて、マイクロ電極アセンブリー20の上に付
けられる導電性ポリマーの層またはフィルム16の厚さ
が重要である。なぜなら導電性ポリマーの層またはフィ
ルムの厚さは、テストサンプル中の所定の分析対象物の
量に対するテストデバイス10の応答の敏感さに直接関
係するからである。
一性に加えて、マイクロ電極アセンブリー20の上に付
けられる導電性ポリマーの層またはフィルム16の厚さ
が重要である。なぜなら導電性ポリマーの層またはフィ
ルムの厚さは、テストサンプル中の所定の分析対象物の
量に対するテストデバイス10の応答の敏感さに直接関
係するからである。
【0160】かわって、導電性ポリマーの薄いフィルム
を提供する能力は、ポリマーの加工性に直接関係する。
を提供する能力は、ポリマーの加工性に直接関係する。
【0161】導電性ポリマーの層またはフィルムの厚さ
が減るにつれ、特定の導電率の値にまで導電性ポリマー
の層またはフィルムを酸化的にドープするに必要なヨウ
素分子は減少する。その結果、適切な形態的特性を保持
している限り、導電性ポリマーの層またはフィルム16
は可能な限り薄いほど望ましい。
が減るにつれ、特定の導電率の値にまで導電性ポリマー
の層またはフィルムを酸化的にドープするに必要なヨウ
素分子は減少する。その結果、適切な形態的特性を保持
している限り、導電性ポリマーの層またはフィルム16
は可能な限り薄いほど望ましい。
【0162】したがって、導電性ポリマーの層またはフ
ィルム16は、厚さが約100Åから2000Åのもの
が、本発明のデバイスと方法に有用なことがわかった。
しかし、導電性ポリマーの層あるいはフィルム16は厚
さが約10,000Åに達するものでも、ヨウ素分子の
検知の敏感さと測定の正確さは落ちるが、本発明の方法
とデバイスに用いることができる。
ィルム16は、厚さが約100Åから2000Åのもの
が、本発明のデバイスと方法に有用なことがわかった。
しかし、導電性ポリマーの層あるいはフィルム16は厚
さが約10,000Åに達するものでも、ヨウ素分子の
検知の敏感さと測定の正確さは落ちるが、本発明の方法
とデバイスに用いることができる。
【0163】好ましくは、導電性ポリマーのフィルムま
たは層は、約100Åから約1500Åの厚みを有す
る。しかし導電性ポリマー層またはフィルムの厚みは、
マイクロ電極アセンブリー20の中の導電性材料の組合
わされたパターンの間の空隙が導電性ポリマーでブリッ
ジされ、あるいは充たされ、導電性材料の組合わされた
パターンが導電性ポリマーのフィルムまたは層16によ
って完全に覆われることが保証されるならば、より薄い
もの、またはより厚いものでも用いることができる。も
し導電性ポリマーのフィルムまたは層16が厚すぎるな
ら、より大きいテストサンプル、より多い試験試薬、お
よびより長い試験時間が、敏感さで正確な検定をするに
は必要となろう。
たは層は、約100Åから約1500Åの厚みを有す
る。しかし導電性ポリマー層またはフィルムの厚みは、
マイクロ電極アセンブリー20の中の導電性材料の組合
わされたパターンの間の空隙が導電性ポリマーでブリッ
ジされ、あるいは充たされ、導電性材料の組合わされた
パターンが導電性ポリマーのフィルムまたは層16によ
って完全に覆われることが保証されるならば、より薄い
もの、またはより厚いものでも用いることができる。も
し導電性ポリマーのフィルムまたは層16が厚すぎるな
ら、より大きいテストサンプル、より多い試験試薬、お
よびより長い試験時間が、敏感さで正確な検定をするに
は必要となろう。
【0164】導電性ポリマーのフィルムまたは層に使用
される導電性ポリマーの選択もまた重要である。なぜな
ら、導電性ポリマーは、好ましくは、溶液状のときは容
易に加工でき、適切なドーパント化合物にさらされたと
きは酸化ドーピングされやすいものだからである。特に
有用な部類のポリマーはポリ(3−アルキルチオフェ
ン)ポリマー類である。
される導電性ポリマーの選択もまた重要である。なぜな
ら、導電性ポリマーは、好ましくは、溶液状のときは容
易に加工でき、適切なドーパント化合物にさらされたと
きは酸化ドーピングされやすいものだからである。特に
有用な部類のポリマーはポリ(3−アルキルチオフェ
ン)ポリマー類である。
【0165】少なくとも4個の炭素原子をもつアルキル
置換基を含むポリアルキルチオフェンは、クロロホル
ム、塩化メチレン、キシレン、テトラヒドロフランを包
含する多くの有機溶剤に、かなりの可溶性を示す。
置換基を含むポリアルキルチオフェンは、クロロホル
ム、塩化メチレン、キシレン、テトラヒドロフランを包
含する多くの有機溶剤に、かなりの可溶性を示す。
【0166】有機溶剤中へのこの溶解性のため、基板上
への薄いポリマー層またはフィルムを信頼性をもって均
一に沈積させる多種の加工技術を用いることができる。
これらの加工技術の中には、スピンコーティング、フィ
ルムキャスティング、インクジェットプリンティングお
よび類似のバッチプロセスのような、バッチプロセス技
術が包含される。特に、スピンコーティングは、導電性
ポリマーの層またはフィルムを基板の電子型板の上に沈
積させる好ましい方法である。
への薄いポリマー層またはフィルムを信頼性をもって均
一に沈積させる多種の加工技術を用いることができる。
これらの加工技術の中には、スピンコーティング、フィ
ルムキャスティング、インクジェットプリンティングお
よび類似のバッチプロセスのような、バッチプロセス技
術が包含される。特に、スピンコーティングは、導電性
ポリマーの層またはフィルムを基板の電子型板の上に沈
積させる好ましい方法である。
【0167】同様に、ポリアニリン化合物は濃硫酸に可
溶で、薄い均一なフィルムとして流延することができ
る。またポリ(チエニレンビニレン)とポリ(フリレン
ビニレン)ポリマー類は、プレーポリマー段階で可溶性
であって加工性があり、流延でき、その後ポリマー化さ
れる。これらのタイプのポリマーはそれぞれ、薄いフィ
ルムに加工できるが、加工プロセスは比較的困難であ
る。したがって、ポリアルキルチオフェンのような一般
の有機溶剤に可溶で、フィルムに簡単に流延できるもの
が好ましい。さらに、後ほどさらに十分に述べるよう
に、試薬と反応ゾーン14を有する水和可能なホストマ
トリックスとは、導電性ポリマーの薄い層を作る同じバ
ッチ式プロセスを用いて、一つの均一な薄い層に加工で
きる。
溶で、薄い均一なフィルムとして流延することができ
る。またポリ(チエニレンビニレン)とポリ(フリレン
ビニレン)ポリマー類は、プレーポリマー段階で可溶性
であって加工性があり、流延でき、その後ポリマー化さ
れる。これらのタイプのポリマーはそれぞれ、薄いフィ
ルムに加工できるが、加工プロセスは比較的困難であ
る。したがって、ポリアルキルチオフェンのような一般
の有機溶剤に可溶で、フィルムに簡単に流延できるもの
が好ましい。さらに、後ほどさらに十分に述べるよう
に、試薬と反応ゾーン14を有する水和可能なホストマ
トリックスとは、導電性ポリマーの薄い層を作る同じバ
ッチ式プロセスを用いて、一つの均一な薄い層に加工で
きる。
【0168】さらに、適切な加工特性に加えて、ポリ
(3−オクチルチオフェン)のようなポリ(3−アルキ
ルチオフェン)ポリマー類の電気的性質も、この発明の
方法とデバイスに用いるのに適切である。他のポリマー
類は、同等またはより優れた電気的性質を有していはい
るが、ポリ(3−アルキルチオフェン)ポリマー類は好
適な電気的性質と、有機溶剤への可溶性から、好ましい
ポリマーである。たとえば3−アルキルチオフェンポリ
マーの薄いフィルムは、ヨウ素分子のようなドーパント
化合物にさらされると、きわめて急速にドープされる。
(3−オクチルチオフェン)のようなポリ(3−アルキ
ルチオフェン)ポリマー類の電気的性質も、この発明の
方法とデバイスに用いるのに適切である。他のポリマー
類は、同等またはより優れた電気的性質を有していはい
るが、ポリ(3−アルキルチオフェン)ポリマー類は好
適な電気的性質と、有機溶剤への可溶性から、好ましい
ポリマーである。たとえば3−アルキルチオフェンポリ
マーの薄いフィルムは、ヨウ素分子のようなドーパント
化合物にさらされると、きわめて急速にドープされる。
【0169】アルキル基が約4個から約20個の炭素原
子を含むポリ(3−アルキルチオフェン)ポリマー類の
フィルムは、一般的に、ポリ(3−メチルオチフェン)
のような約4個未満の炭素原子のアルキル基を含むポリ
(3−アルキルチオフェン)ポリマー類のフィルムより
も、より速くドープされる。
子を含むポリ(3−アルキルチオフェン)ポリマー類の
フィルムは、一般的に、ポリ(3−メチルオチフェン)
のような約4個未満の炭素原子のアルキル基を含むポリ
(3−アルキルチオフェン)ポリマー類のフィルムより
も、より速くドープされる。
【0170】約30秒以内という短時間の中で、導電性
の層の最適なドープを達成するには、ポリ(3−アルキ
ルチオフェン)のアルキル鎖は、約6個から約12個の
炭素原子を含むことが好ましい。本発明の十分な利点を
実現するには、ポリ(3−アルキルチオフェン)のアル
キル基は約6個から約9個の炭素原子を含む。
の層の最適なドープを達成するには、ポリ(3−アルキ
ルチオフェン)のアルキル鎖は、約6個から約12個の
炭素原子を含むことが好ましい。本発明の十分な利点を
実現するには、ポリ(3−アルキルチオフェン)のアル
キル基は約6個から約9個の炭素原子を含む。
【0171】さらに、チオフェン、3−メチルチオフェ
ン、または3−エチルチオフェンのようなコモノマー
が、導電性ポリマーの電気的性質と加工性を最適化する
手段として、導電性ポリマー中に含まれていてもよい。
ン、または3−エチルチオフェンのようなコモノマー
が、導電性ポリマーの電気的性質と加工性を最適化する
手段として、導電性ポリマー中に含まれていてもよい。
【0172】導電センサーに含まれる導電性ポリマーの
フィルムまたは層の形態的、電気的性質は、界面活性
剤、あるいは不活性で非導電性のポリマー、たとえば
(限定されない)ポリエチルメタクリレート、ポリアク
リロニトリル、ポリエチレンオキシド、ポリ塩化ビニリ
デン、ナイロン、ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリ
アクリルアミド、ポリエステル、および類似の非導電性
ポリマー類のようなものを、導電性ポリマーの層または
フィルム中に組み合わせることによって改良できる。
フィルムまたは層の形態的、電気的性質は、界面活性
剤、あるいは不活性で非導電性のポリマー、たとえば
(限定されない)ポリエチルメタクリレート、ポリアク
リロニトリル、ポリエチレンオキシド、ポリ塩化ビニリ
デン、ナイロン、ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリ
アクリルアミド、ポリエステル、および類似の非導電性
ポリマー類のようなものを、導電性ポリマーの層または
フィルム中に組み合わせることによって改良できる。
【0173】たとえば、ポリメチルメタクリレート(P
MMA)のような、不活性で非導電性のポリマーを、ク
ロロホルムのような有機溶剤中に、導電性ポリマーとと
もに溶解して、流延用溶液とすることができる。もし、
導電性ポリマーが流延溶液中に通電を保証するほど十分
な濃度で含まれるなら、すなわち、ポリ(3−オクチル
チオフェン)/PMMA流延溶液については少なくとも
約25%がポリ(3−オクチルチオフェン)であれば、
ヨウ素分子によって酸化ドーピングした後の導電性ポリ
マーのフィルムの最終的導電率は、ドープされた100
%の3−アルキルチオフェンポリマーフィルムで示され
た導電率と、およそ同等である。
MMA)のような、不活性で非導電性のポリマーを、ク
ロロホルムのような有機溶剤中に、導電性ポリマーとと
もに溶解して、流延用溶液とすることができる。もし、
導電性ポリマーが流延溶液中に通電を保証するほど十分
な濃度で含まれるなら、すなわち、ポリ(3−オクチル
チオフェン)/PMMA流延溶液については少なくとも
約25%がポリ(3−オクチルチオフェン)であれば、
ヨウ素分子によって酸化ドーピングした後の導電性ポリ
マーのフィルムの最終的導電率は、ドープされた100
%の3−アルキルチオフェンポリマーフィルムで示され
た導電率と、およそ同等である。
【0174】代替的に、3−オクチルチオフェンと3−
メチルチオフェンのコポリマーを導電性ポリマーとして
用いることができる。ポリ(3−アルキルチオフェン)
のコポリマーは、ポリ(3−メチルチオフェン)の優れ
た電気的性質とヨウ素分子に対するその親和性、ポリ
(3−オクチルチオフェン)の優れた溶解性と加工性と
を合わせ有する、特に有用な導電性ポリマーである。
メチルチオフェンのコポリマーを導電性ポリマーとして
用いることができる。ポリ(3−アルキルチオフェン)
のコポリマーは、ポリ(3−メチルチオフェン)の優れ
た電気的性質とヨウ素分子に対するその親和性、ポリ
(3−オクチルチオフェン)の優れた溶解性と加工性と
を合わせ有する、特に有用な導電性ポリマーである。
【0175】少なくとも90%重量の3−オクチルチオ
フェンと10重量%までの3−メチルチオフェンを含む
混合物の共重合は、容易な加工のための十分な溶解性
と、優れたドーピング性および電気特性を示すコポリマ
ーを提供する。たとえば、ポリ(3−オクチルチオフェ
ン)を塩化鉄(III)でドープしたものが1S/cmの導電
率を示したのに対し、ポリ(3−オクチルチオフェン−
コ−3−メチルチオフェン)の50対50コポリマー
は、塩化鉄(III)でドープして、20S/cmの導電率を
示した。しかし、このような多量の3−メチルチオフェ
ンを含むコポリマーは容易に加工できない。多種の3−
アルキルチオフェンのコポリマーについては、Jenら
の米国特許第4,711,742号に述べられている。
フェンと10重量%までの3−メチルチオフェンを含む
混合物の共重合は、容易な加工のための十分な溶解性
と、優れたドーピング性および電気特性を示すコポリマ
ーを提供する。たとえば、ポリ(3−オクチルチオフェ
ン)を塩化鉄(III)でドープしたものが1S/cmの導電
率を示したのに対し、ポリ(3−オクチルチオフェン−
コ−3−メチルチオフェン)の50対50コポリマー
は、塩化鉄(III)でドープして、20S/cmの導電率を
示した。しかし、このような多量の3−メチルチオフェ
ンを含むコポリマーは容易に加工できない。多種の3−
アルキルチオフェンのコポリマーについては、Jenら
の米国特許第4,711,742号に述べられている。
【0176】それゆえ、一般的には、個別の導電性ポリ
マーの選択は、酸化ドーピングしたときに十分な導電率
を示す、有機溶剤に十分に溶ける、均一な層に加工でき
る、というような条件によって限定される。一般的に、
少なくとも2mg/mlの水性または有機溶剤への溶解度を
示す導電性ポリマーであれば、導電性ポリマーの層また
はフィルムを流延のに用いることができる。
マーの選択は、酸化ドーピングしたときに十分な導電率
を示す、有機溶剤に十分に溶ける、均一な層に加工でき
る、というような条件によって限定される。一般的に、
少なくとも2mg/mlの水性または有機溶剤への溶解度を
示す導電性ポリマーであれば、導電性ポリマーの層また
はフィルムを流延のに用いることができる。
【0177】好ましくは、導電性ポリマーは溶剤に少な
くとも5mg/ml の可溶性を示す。非導電性ポリマーと組
合わされたときに、導電性ポリマー単独のフィルムまた
は層の導電率と本質的に同じ導電率を示す導電性ポリマ
ーのフィルムまたは層を提供するような、導電性ポリマ
ーを選択することが望ましい。
くとも5mg/ml の可溶性を示す。非導電性ポリマーと組
合わされたときに、導電性ポリマー単独のフィルムまた
は層の導電率と本質的に同じ導電率を示す導電性ポリマ
ーのフィルムまたは層を提供するような、導電性ポリマ
ーを選択することが望ましい。
【0178】したがって、ポリ(3−アルキルチオフェ
ン)と非導電性ポリマーの思慮深い選択、あるいは、ポ
リ(3−アルキルチオフェン)コポリマーの思慮深い選
択によって、加工しやすく、高い導電率を示し、好まし
いドーピング−反ドーピング平衡を示す導電性ポリマー
のフィルムまたは層を提供することができる。
ン)と非導電性ポリマーの思慮深い選択、あるいは、ポ
リ(3−アルキルチオフェン)コポリマーの思慮深い選
択によって、加工しやすく、高い導電率を示し、好まし
いドーピング−反ドーピング平衡を示す導電性ポリマー
のフィルムまたは層を提供することができる。
【0179】図1のテストデバイス10の導電センサー
の検知ゾーンにおける導電性ポリマーのフィルムまたは
層16およびマイクロ電極アセンブリー20に求められ
る個別の化学的、物理的性質に加えて、本発明のデバイ
スと方法にとって、テストサンプル中の所定の分析対象
物を検知して正確に測定するためには、反応ゾーン14
も、好適な化学的、物理的性質を所有するべきである。
の検知ゾーンにおける導電性ポリマーのフィルムまたは
層16およびマイクロ電極アセンブリー20に求められ
る個別の化学的、物理的性質に加えて、本発明のデバイ
スと方法にとって、テストサンプル中の所定の分析対象
物を検知して正確に測定するためには、反応ゾーン14
も、好適な化学的、物理的性質を所有するべきである。
【0180】一般的に、図1に図示されたテストデバイ
ス10の導電センサーの反応ゾーン14は、乾燥時に約
0.1μから約10μ、好ましくは約0.2μから約5
μの厚さの層である。この発明の利点を十分実現するた
めには、反応ゾーンは、乾燥時に約0.2から約3μの
厚さである。
ス10の導電センサーの反応ゾーン14は、乾燥時に約
0.1μから約10μ、好ましくは約0.2μから約5
μの厚さの層である。この発明の利点を十分実現するた
めには、反応ゾーンは、乾燥時に約0.2から約3μの
厚さである。
【0181】しかし、水和可能なホストマトリックスの
層の厚さは、その層が次の条件を満たすような十分な厚
さであるということのみによって制約される。すなわ
ち、必要な量のオキシダーゼ酵素、ペルオキシダーゼお
よびドーパント化合物前駆体を組み入れるに十分な厚さ
であり、テストサンプル中にしばしば見られる他の化合
物からの妨害がなく、30秒以内に検定を行うことがで
きるようなほどに、十分な薄さである。もし、水和可能
なホストマトリックスが厚すぎると、ヨウ素分子は導電
性ポリマーの層から比較的遠いところで生成され、それ
ゆえ、ヨウ素分子が導電性ポリマーの層に移行するのに
より多く時間がかかり、アスコルビン酸イオンのような
テストサンプル中の妨害化合物と、生成されたヨウ素が
反応する時間を与えてしまい、そのため、検定が不正確
になる。
層の厚さは、その層が次の条件を満たすような十分な厚
さであるということのみによって制約される。すなわ
ち、必要な量のオキシダーゼ酵素、ペルオキシダーゼお
よびドーパント化合物前駆体を組み入れるに十分な厚さ
であり、テストサンプル中にしばしば見られる他の化合
物からの妨害がなく、30秒以内に検定を行うことがで
きるようなほどに、十分な薄さである。もし、水和可能
なホストマトリックスが厚すぎると、ヨウ素分子は導電
性ポリマーの層から比較的遠いところで生成され、それ
ゆえ、ヨウ素分子が導電性ポリマーの層に移行するのに
より多く時間がかかり、アスコルビン酸イオンのような
テストサンプル中の妨害化合物と、生成されたヨウ素が
反応する時間を与えてしまい、そのため、検定が不正確
になる。
【0182】反応ゾーン14は、オキシダーゼ酵素、ペ
ルオキシダーゼ酵素またはペルオキシダーゼ活性を示す
化合物(モリブデン(VI) 遷移金属触媒のようなも
の)、ならびにヨウ素イオンのような必要ないかなるド
ーパント化合物前駆体とも均一に結合する水和可能なホ
ストマトリックスを有する。
ルオキシダーゼ酵素またはペルオキシダーゼ活性を示す
化合物(モリブデン(VI) 遷移金属触媒のようなも
の)、ならびにヨウ素イオンのような必要ないかなるド
ーパント化合物前駆体とも均一に結合する水和可能なホ
ストマトリックスを有する。
【0183】適切な水和可能なホストマトリックスは、
ゼラチン、絹フィブロイン、キトサン、コラーゲン、ポ
リアクリルアミド、またはそれらの組合せのような材料
を含む。好ましい水和可能なホストマトリックスはゼラ
チン、キトサンまたは絹フィブロイン、あるいはそれら
の組合せである。本発明の利点を完全に実現するには、
ゼラチンかキトサンが水和可能なホストマトリックスに
含まれる。
ゼラチン、絹フィブロイン、キトサン、コラーゲン、ポ
リアクリルアミド、またはそれらの組合せのような材料
を含む。好ましい水和可能なホストマトリックスはゼラ
チン、キトサンまたは絹フィブロイン、あるいはそれら
の組合せである。本発明の利点を完全に実現するには、
ゼラチンかキトサンが水和可能なホストマトリックスに
含まれる。
【0184】本発明の重要な特徴によれば、乾燥した水
和可能なホストマトリックスは、約5秒以内という速さ
で、液体テストサンプルと接触したときに急速に水和が
可能である。特に、この発明の方法が早期の導電率の測
定を利用し、すなわちテストサンプルが反応ゾーン14
と接触してヨウ素分子が生成する速度を決定するか、当
量的にグルコース転換率を決定するために、約30秒以
内、好ましくは約10秒以内という速さである。
和可能なホストマトリックスは、約5秒以内という速さ
で、液体テストサンプルと接触したときに急速に水和が
可能である。特に、この発明の方法が早期の導電率の測
定を利用し、すなわちテストサンプルが反応ゾーン14
と接触してヨウ素分子が生成する速度を決定するか、当
量的にグルコース転換率を決定するために、約30秒以
内、好ましくは約10秒以内という速さである。
【0185】それゆえ、乾燥した水和可能なホストマト
リックスが、所定の分析対象物とオキシダーゼ酵素との
実質的な反応が起きる前に、水和することが重要であ
る。すべての反応物とヨウ素分子のような反応性成物
の、水和可能なホストマトリックス中での拡散速度が十
分に高く、反応が急速に進み、生成したヨウ素分子が速
くかつ効果的に導電センサーの検知ゾーンに移動し、導
電性ポリマーフィルム16の層またはフィルムをドープ
できることも重要である。
リックスが、所定の分析対象物とオキシダーゼ酵素との
実質的な反応が起きる前に、水和することが重要であ
る。すべての反応物とヨウ素分子のような反応性成物
の、水和可能なホストマトリックス中での拡散速度が十
分に高く、反応が急速に進み、生成したヨウ素分子が速
くかつ効果的に導電センサーの検知ゾーンに移動し、導
電性ポリマーフィルム16の層またはフィルムをドープ
できることも重要である。
【0186】さらに、オキシダーゼ酵素は反応ゾーン1
4中に過剰な量では存在しないので、オキシダーゼ酵素
が、可能性のある長い貯蔵期間中に、水和可能なホスト
マトリックス中で安定に保たれることも重要である。最
後に、導電センサーの反応ゾーン14に適用された加工
技術は、下にある検知ゾーンの中に存在する導電性ポリ
マーのフィルムまたは層の無欠陥性を破壊してはならな
い。
4中に過剰な量では存在しないので、オキシダーゼ酵素
が、可能性のある長い貯蔵期間中に、水和可能なホスト
マトリックス中で安定に保たれることも重要である。最
後に、導電センサーの反応ゾーン14に適用された加工
技術は、下にある検知ゾーンの中に存在する導電性ポリ
マーのフィルムまたは層の無欠陥性を破壊してはならな
い。
【0187】オキシダーゼ酵素、ペルオキシダーゼ酵素
およびヨウ素イオン、または他のドーパント化合物前駆
体は、これらの化合物が十分に速く拡散して、ホストマ
トリックスが液体テストサンプルによって水和されると
きに均一であるならば、乾燥した水和可能なホストマト
リックス中で、他のものからお互いに離れていてもよい
と考えられる。
およびヨウ素イオン、または他のドーパント化合物前駆
体は、これらの化合物が十分に速く拡散して、ホストマ
トリックスが液体テストサンプルによって水和されると
きに均一であるならば、乾燥した水和可能なホストマト
リックス中で、他のものからお互いに離れていてもよい
と考えられる。
【0188】オキシダーゼ酵素との反応をなしうる所定
の分析対象物を求めるテストサンプルの検定に用いられ
る本発明の方法は、この技術の中で新規であり、このよ
うな分析対象物用の他の知られた電気化学的センサーか
ら区別されるものである。たとえば、電流測定式グルコ
ースセンサーを含む市販の先行技術センサーや、他の研
究者らがミニチュア化する試みをしている、電流測定式
グルコースプローブが挙げられる。
の分析対象物を求めるテストサンプルの検定に用いられ
る本発明の方法は、この技術の中で新規であり、このよ
うな分析対象物用の他の知られた電気化学的センサーか
ら区別されるものである。たとえば、電流測定式グルコ
ースセンサーを含む市販の先行技術センサーや、他の研
究者らがミニチュア化する試みをしている、電流測定式
グルコースプローブが挙げられる。
【0189】さらに、先行技術のデバイスや方法と異な
り、この発明は、先行技術のグルコース及び関連化合物
の電気化学的なセンサーのほとんどに(もし全部でない
なら)共通の、主要な問題や不利を克服するのに役立つ
利点を示す。
り、この発明は、先行技術のグルコース及び関連化合物
の電気化学的なセンサーのほとんどに(もし全部でない
なら)共通の、主要な問題や不利を克服するのに役立つ
利点を示す。
【0190】たとえば、グルコース及び関連化合物の電
気化学的なセンサーの1つの主要な問題は、テストサン
プル中に存在する分析対象物の全量と反応するための十
分な量の酸素が必要なことである。最初は、酸素による
制約の問題は、血液や血清のサンプルを薄めることによ
って克服された。しかしながら、初期の電気化学的セン
サーは、酸素による制約の問題をなくす希釈に頼ってい
たため、分散化されたテストの市場における電気化学的
センサーの適用性を、希釈の必要なことが制限してい
た。
気化学的なセンサーの1つの主要な問題は、テストサン
プル中に存在する分析対象物の全量と反応するための十
分な量の酸素が必要なことである。最初は、酸素による
制約の問題は、血液や血清のサンプルを薄めることによ
って克服された。しかしながら、初期の電気化学的セン
サーは、酸素による制約の問題をなくす希釈に頼ってい
たため、分散化されたテストの市場における電気化学的
センサーの適用性を、希釈の必要なことが制限してい
た。
【0191】したがって、酸素による制約の問題をなく
してテストサンプルの希釈を避けるためには、研究者ら
は、グルコースオキシダーゼの電子連鎖移動反応のため
の酸素以外の仲介物を取り入れることを始めた。そのよ
うな酸素代替物には、1,1′−ジメチルフェロセンや
フェリシニウムイオン仲介物が含まれる。他の研究者
は、オキシダーゼ酵素と電極表面との間の直接電子リレ
ーに望みをかけた。
してテストサンプルの希釈を避けるためには、研究者ら
は、グルコースオキシダーゼの電子連鎖移動反応のため
の酸素以外の仲介物を取り入れることを始めた。そのよ
うな酸素代替物には、1,1′−ジメチルフェロセンや
フェリシニウムイオン仲介物が含まれる。他の研究者
は、オキシダーゼ酵素と電極表面との間の直接電子リレ
ーに望みをかけた。
【0192】しかし、本発明のデバイスと方法は、酸素
による制約の問題を、もっと簡単に解消し、少量の薄め
ないテストサンプルで可能な迅速な検定を提供する。図
1に図示された実施態様において、デバイスと方法の改
善された敏感さは、相当な量の周囲酸素が供給される
か、相当な量の分析対象物(テストサンプル中の)が反
応で消費されるかする前の最初の分析対象物とオキシダ
ーゼの反応速度の、反応速度論的測定を利用する技術か
ら生ずる。
による制約の問題を、もっと簡単に解消し、少量の薄め
ないテストサンプルで可能な迅速な検定を提供する。図
1に図示された実施態様において、デバイスと方法の改
善された敏感さは、相当な量の周囲酸素が供給される
か、相当な量の分析対象物(テストサンプル中の)が反
応で消費されるかする前の最初の分析対象物とオキシダ
ーゼの反応速度の、反応速度論的測定を利用する技術か
ら生ずる。
【0193】一般的に、約0.1%から約1%のテスト
サンプル中の利用しうる所定の分析対象物が、導電率的
測定を行う時間で消費されていた。それゆえ、酸素によ
る制約の問題は克服される。したがって、この発明のデ
バイスと方法は、酸素に代替する仲介物も、希釈のよう
な追加の操作ステップも必要としない。さらに、分析対
象物の検定は迅速であり、簡単で敏感で、そして正確で
ある。
サンプル中の利用しうる所定の分析対象物が、導電率的
測定を行う時間で消費されていた。それゆえ、酸素によ
る制約の問題は克服される。したがって、この発明のデ
バイスと方法は、酸素に代替する仲介物も、希釈のよう
な追加の操作ステップも必要としない。さらに、分析対
象物の検定は迅速であり、簡単で敏感で、そして正確で
ある。
【0194】したがって、本発明の方法は、約0.1μ
l から約5μl 、普通は1μl 以下の全血サンプルのよ
うなテストサンプルを、図1に図示した診断デバイス1
0のキャピラリチューブへの導入し;続いて、テストサ
ンプルがテストデバイス10の導電センサーの反応ゾー
ン14と接触した後、約5秒から30秒の時間間隔にお
ける、検知層内の導電性ポリマーの層の導電率の変化を
測定することを含む。
l から約5μl 、普通は1μl 以下の全血サンプルのよ
うなテストサンプルを、図1に図示した診断デバイス1
0のキャピラリチューブへの導入し;続いて、テストサ
ンプルがテストデバイス10の導電センサーの反応ゾー
ン14と接触した後、約5秒から30秒の時間間隔にお
ける、検知層内の導電性ポリマーの層の導電率の変化を
測定することを含む。
【0195】導電性ポリマーの層またはフィルム16の
導電率の変化は、マイクロ電極アセンブリー20によっ
て測定され、テストサンプル中の所定の分析対象物の量
と、所定の分析対象物の標準溶液によって示される導電
性ポリマーの層またはフィルム16の導電率の変化と比
較することによって、関係づけることができる。したが
って、素早い、簡単な、かつ正確な分析、グルコースの
または他のオキシダーゼ酵素と反応可能な分析対象物の
検定方法が提供される。
導電率の変化は、マイクロ電極アセンブリー20によっ
て測定され、テストサンプル中の所定の分析対象物の量
と、所定の分析対象物の標準溶液によって示される導電
性ポリマーの層またはフィルム16の導電率の変化と比
較することによって、関係づけることができる。したが
って、素早い、簡単な、かつ正確な分析、グルコースの
または他のオキシダーゼ酵素と反応可能な分析対象物の
検定方法が提供される。
【0196】本発明の好ましい実施態様が図3に図示さ
れている。ここで導電センサー40は、テストサンプル
48中の、グルコースのような所定の分析対象物の検定
に用いられる。導電センサー40は、図1に図示された
診断デバイス10の導電センサーのように検知ゾーンと
層状に接触した反応ゾーン44を含む。検知ゾーンは、
導電性ポリマーのフィルムまたは層とマイクロ電極アセ
ンブリー50を含み、上述の図1のテスト10の導電セ
ンサーの反応ゾーン14と検知ゾーンと本質的に同じで
ある。
れている。ここで導電センサー40は、テストサンプル
48中の、グルコースのような所定の分析対象物の検定
に用いられる。導電センサー40は、図1に図示された
診断デバイス10の導電センサーのように検知ゾーンと
層状に接触した反応ゾーン44を含む。検知ゾーンは、
導電性ポリマーのフィルムまたは層とマイクロ電極アセ
ンブリー50を含み、上述の図1のテスト10の導電セ
ンサーの反応ゾーン14と検知ゾーンと本質的に同じで
ある。
【0197】たとえば、反応ゾーン44は関心のある所
定の分析対象物と反応する必要なオキシダーゼ酵素と、
ペルオキシダーゼと、必要なら、ドーパント化合物を生
成するドーパント化合物前駆体とを含む。しかし、図1
のテストでの導電センサーと異なり、導電センサー40
の反応ゾーン44は、過剰な量のテストサンプル48中
の所定の分析対象物をドーパント化合物に変換するに十
分な量のオキシダーゼ酵素とペルオキシダーゼを含む。
さらに検知ゾーンは、酸化的に反応ゾーン44内で生成
し検知ゾーンに移行するドーパント化合物によってドー
プされる導電性ポリマーの層またはフィルム46を含
む。
定の分析対象物と反応する必要なオキシダーゼ酵素と、
ペルオキシダーゼと、必要なら、ドーパント化合物を生
成するドーパント化合物前駆体とを含む。しかし、図1
のテストでの導電センサーと異なり、導電センサー40
の反応ゾーン44は、過剰な量のテストサンプル48中
の所定の分析対象物をドーパント化合物に変換するに十
分な量のオキシダーゼ酵素とペルオキシダーゼを含む。
さらに検知ゾーンは、酸化的に反応ゾーン44内で生成
し検知ゾーンに移行するドーパント化合物によってドー
プされる導電性ポリマーの層またはフィルム46を含
む。
【0198】しかし、図1のテストデバイス10が、所
定の分析対象物と反応ゾーンに含まれるオキシダーゼ酵
素との反応の初期の反応速度の測定によっているのに反
して、図3に図示された導電センサー40は、反応ゾー
ン44から検知ゾーンへと移行するドーパント化合物の
量を、半透膜42によってテストサンプル48が反応ゾ
ーン44へ移行することを制限することによって制御す
る。
定の分析対象物と反応ゾーンに含まれるオキシダーゼ酵
素との反応の初期の反応速度の測定によっているのに反
して、図3に図示された導電センサー40は、反応ゾー
ン44から検知ゾーンへと移行するドーパント化合物の
量を、半透膜42によってテストサンプル48が反応ゾ
ーン44へ移行することを制限することによって制御す
る。
【0199】制限的半透膜42を通って反応ゾーン44
へ移行するテストサンプルの量を、それゆえグルコース
の量を制限することにより、また、反応して実質的にす
べてのドーパント化合物を生成するために反応ゾーン4
4内に移行するグルコースを変換することにより、テス
トサンプル48中のグルコースの量は、検知ゾーン中の
導電性ポリマーの層またはフィルムの導電率の変化率
を、テストサンプル48が半透膜42を通る拡散率と関
係づけることにより、測定される。
へ移行するテストサンプルの量を、それゆえグルコース
の量を制限することにより、また、反応して実質的にす
べてのドーパント化合物を生成するために反応ゾーン4
4内に移行するグルコースを変換することにより、テス
トサンプル48中のグルコースの量は、検知ゾーン中の
導電性ポリマーの層またはフィルムの導電率の変化率
を、テストサンプル48が半透膜42を通る拡散率と関
係づけることにより、測定される。
【0200】特に、所定の分析対象物を含有するテスト
サンプル48は、半透膜42と接触し、テストサンプル
48は半透膜42を比較的遅い、均一な速さで透過す
る。透過速度はテストサンプル48中の関心のある分析
対象物の濃度の関数である。その結果、半透過径膜42
を通ってのテストサンプル48の移行が、反応の律速段
階である。テストサンプル48が反応ゾーン44に接す
るとき、グルコースのような所定の分析対象物とオキシ
ダーゼ酵素(グルコースオキシダーゼのような)との間
の反応は、直接的か間接的かで、ヨウ素分子のようなド
ーパント化合物を生成する。
サンプル48は、半透膜42と接触し、テストサンプル
48は半透膜42を比較的遅い、均一な速さで透過す
る。透過速度はテストサンプル48中の関心のある分析
対象物の濃度の関数である。その結果、半透過径膜42
を通ってのテストサンプル48の移行が、反応の律速段
階である。テストサンプル48が反応ゾーン44に接す
るとき、グルコースのような所定の分析対象物とオキシ
ダーゼ酵素(グルコースオキシダーゼのような)との間
の反応は、直接的か間接的かで、ヨウ素分子のようなド
ーパント化合物を生成する。
【0201】この個別的な実施態様において、図1に図
示された実施態様とは対照的に、十分な量のオキシダー
ゼとペルオキシダーゼ酵素は反応ゾーン44中に組み入
れられ、グルコースの透過率が支配的制約となることを
保証している。
示された実施態様とは対照的に、十分な量のオキシダー
ゼとペルオキシダーゼ酵素は反応ゾーン44中に組み入
れられ、グルコースの透過率が支配的制約となることを
保証している。
【0202】反応ゾーン内で生成されたヨウ素分子のよ
うなドーパント化合物は、ついで検知層へ移行し、導電
センサー40の検知ゾーン内に存在している導電性ポリ
マーの層またはフィルム46を酸化的にドープする。し
たがって、導電性ポリマーの層またはフィルム46の導
電率が増加し、所定の分析対象物が半透膜42を通って
移行する速さと関係づけられる。
うなドーパント化合物は、ついで検知層へ移行し、導電
センサー40の検知ゾーン内に存在している導電性ポリ
マーの層またはフィルム46を酸化的にドープする。し
たがって、導電性ポリマーの層またはフィルム46の導
電率が増加し、所定の分析対象物が半透膜42を通って
移行する速さと関係づけられる。
【0203】導電率の増加は、導電性ポリマーの層また
はフィルムと接触するマイクロ電極アセンブリー50に
よって検知される。それゆえ、所定の分析対象物の濃度
は、テストサンプル48中の所定の分析対象物が半透膜
42を通過する移行速度から間接的に測定される。
はフィルムと接触するマイクロ電極アセンブリー50に
よって検知される。それゆえ、所定の分析対象物の濃度
は、テストサンプル48中の所定の分析対象物が半透膜
42を通過する移行速度から間接的に測定される。
【0204】図3に示す好ましい実施態様の重要な特徴
は半透膜42である。半透膜42は、所定の分析対象物
の、比較的遅いが均一な反応ゾーンへの移行を可能とす
る物理的化学的性質を有する。さらに、周囲酸素の半透
膜42中への、そしてそれを通しての透過率は十分高い
ので、反応ゾーン44内で起こる酵素反応の酸素による
制約の問題は除去される。特に、半透膜42は一般的に
酸素分子に対して約5×10-7cm2 /secから約5×10
-6cm2/sec の、グルコースのような種に対しては約1×
10-9cm2/sec から約5×10-8cm2/sec の拡散定数を
示す。
は半透膜42である。半透膜42は、所定の分析対象物
の、比較的遅いが均一な反応ゾーンへの移行を可能とす
る物理的化学的性質を有する。さらに、周囲酸素の半透
膜42中への、そしてそれを通しての透過率は十分高い
ので、反応ゾーン44内で起こる酵素反応の酸素による
制約の問題は除去される。特に、半透膜42は一般的に
酸素分子に対して約5×10-7cm2 /secから約5×10
-6cm2/sec の、グルコースのような種に対しては約1×
10-9cm2/sec から約5×10-8cm2/sec の拡散定数を
示す。
【0205】好ましくは、半透膜42は、血液や尿のよ
うな生物学的液体と共存できる。そしてこの発明の利点
を完全に達成するには、アスコルビン酸塩や尿酸のよう
な、テストサンプル48からの検定妨害物を選択的にス
クリーンする。シリコーン含有エラストマーは、約3μ
から約15μの厚さの、好ましくは約5μから約10μ
の厚みのフィルムとして適用され、半透膜42として有
用である。
うな生物学的液体と共存できる。そしてこの発明の利点
を完全に達成するには、アスコルビン酸塩や尿酸のよう
な、テストサンプル48からの検定妨害物を選択的にス
クリーンする。シリコーン含有エラストマーは、約3μ
から約15μの厚さの、好ましくは約5μから約10μ
の厚みのフィルムとして適用され、半透膜42として有
用である。
【0206】他の適切な半透膜には、多孔性ポリプロピ
レン、多孔性ナイロン、多孔性ポリカーボネート、多孔
性ポリウレタン、および類似の多孔性材料やそれらの組
合せが含まれる。この発明の利点を完全に達成するに
は、半透膜42は約6μから約8μの厚さのフィルムで
ある。
レン、多孔性ナイロン、多孔性ポリカーボネート、多孔
性ポリウレタン、および類似の多孔性材料やそれらの組
合せが含まれる。この発明の利点を完全に達成するに
は、半透膜42は約6μから約8μの厚さのフィルムで
ある。
【0207】図3に図示された好ましい実施態様では、
半透膜42はテストサンプル48中の利用できるグルコ
ースが反応ゾーン44と接触するのを遅らせる。また、
周囲酸素は半透膜42を通って透過できるけれど、透過
は十分な酸素を供給してテストサンプル48中のすべて
の利用できるグルコースと反応するほどには十分ではな
い。それゆえ、半透膜42は、利用可能なグルコースが
反応ゾーンに移行するのを遅らせるので、3%またはそ
れ未満の利用可グルコースが反応ゾーン44に達するの
みである。
半透膜42はテストサンプル48中の利用できるグルコ
ースが反応ゾーン44と接触するのを遅らせる。また、
周囲酸素は半透膜42を通って透過できるけれど、透過
は十分な酸素を供給してテストサンプル48中のすべて
の利用できるグルコースと反応するほどには十分ではな
い。それゆえ、半透膜42は、利用可能なグルコースが
反応ゾーンに移行するのを遅らせるので、3%またはそ
れ未満の利用可グルコースが反応ゾーン44に達するの
みである。
【0208】したがって、反応ゾーン44は反応ゾーン
44へ移行するグルコースと反応する十分な量のオキシ
ダーゼ酵素、ペルオキシダーゼ酵素および周囲酸素を含
有する。この反応は、断続する量のグルコースが反応ゾ
ーン44に移行して反応ゾーン44への周囲酸素の透過
が不十分なことからくる酸素による制約の問題に出合う
前に、30秒以内という時間で、好ましくは10秒以内
で素早く検知される。
44へ移行するグルコースと反応する十分な量のオキシ
ダーゼ酵素、ペルオキシダーゼ酵素および周囲酸素を含
有する。この反応は、断続する量のグルコースが反応ゾ
ーン44に移行して反応ゾーン44への周囲酸素の透過
が不十分なことからくる酸素による制約の問題に出合う
前に、30秒以内という時間で、好ましくは10秒以内
で素早く検知される。
【0209】したがって、半透膜42は、約3μから約
15μというような十分な厚さを有し、グルコースの反
応ゾーン44への移行を遅らせる。半透膜42の厚さが
増加すると、たとえば15μを超えると、検定に要する
時間が増加する。それゆえ、薄い半透膜が42が好まし
い。
15μというような十分な厚さを有し、グルコースの反
応ゾーン44への移行を遅らせる。半透膜42の厚さが
増加すると、たとえば15μを超えると、検定に要する
時間が増加する。それゆえ、薄い半透膜が42が好まし
い。
【0210】それゆえ、半透膜42は約6μから約8μ
の比較的薄いフィルムであり、周囲酸素と所定の分析対
象物の双方が透過できる。半透膜42は、約5×10-7
cm2/sec から約5×10-6cm2/sec の酸素拡散定数を示
し、酸素による制約の問題が避けられるように、十分な
酸素が反応ゾーン44中へ入ることを可能とする。さら
に、半透膜42は、グルコースのような所定の分析対象
物に対する、約1×10-9cm2/sec から約5×10-8cm
2/sec の拡散定数を示す。
の比較的薄いフィルムであり、周囲酸素と所定の分析対
象物の双方が透過できる。半透膜42は、約5×10-7
cm2/sec から約5×10-6cm2/sec の酸素拡散定数を示
し、酸素による制約の問題が避けられるように、十分な
酸素が反応ゾーン44中へ入ることを可能とする。さら
に、半透膜42は、グルコースのような所定の分析対象
物に対する、約1×10-9cm2/sec から約5×10-8cm
2/sec の拡散定数を示す。
【0211】この拡散定数を示す半透膜42は、テスト
サンプル48中の所定の分析対象物の主要な量が反応ゾ
ーン44と接触するのを遅らせる。しかし、十分な既知
の少量の所定の分析対象物が反応ゾーン44と接触する
ことは、急速で正確な測定のために許される。半透膜4
2は可能なかぎり薄く、所定の分析対象物の移行を可能
にし、妨害化合物をなくす。したがって、薄い半透膜を
提供するため、所定の分析対象物の半透膜を通過する拡
散定数は、30秒以内、好ましく10秒以内に検定が実
施できるに十分なものであるべきである。
サンプル48中の所定の分析対象物の主要な量が反応ゾ
ーン44と接触するのを遅らせる。しかし、十分な既知
の少量の所定の分析対象物が反応ゾーン44と接触する
ことは、急速で正確な測定のために許される。半透膜4
2は可能なかぎり薄く、所定の分析対象物の移行を可能
にし、妨害化合物をなくす。したがって、薄い半透膜を
提供するため、所定の分析対象物の半透膜を通過する拡
散定数は、30秒以内、好ましく10秒以内に検定が実
施できるに十分なものであるべきである。
【0212】半透膜42は、テストサンプル中に存在す
る妨害化合物の影響をなくす利点をも有する。上述のよ
うに、生成したヨウ素分子は、アスコルビン酸塩、尿
酸、アセトアミノフェン、サリチル酸塩のような普通の
テストサンプル成分と、ヨウ素分子が導電性ポリマーを
ドープする前に反応しうる。この問題は、薄い反応ゾー
ン44を用いて、導電性ポリマーの近くでヨウ素分子を
発生させて、導電性ポリマーのドーピングが妨害物の酸
化の前に起こるようにすることにより、部分的に解決さ
れた。
る妨害化合物の影響をなくす利点をも有する。上述のよ
うに、生成したヨウ素分子は、アスコルビン酸塩、尿
酸、アセトアミノフェン、サリチル酸塩のような普通の
テストサンプル成分と、ヨウ素分子が導電性ポリマーを
ドープする前に反応しうる。この問題は、薄い反応ゾー
ン44を用いて、導電性ポリマーの近くでヨウ素分子を
発生させて、導電性ポリマーのドーピングが妨害物の酸
化の前に起こるようにすることにより、部分的に解決さ
れた。
【0213】半透膜42は、アニオン性の妨害化合物を
テストサンプル48から選択的にスクリーニングするこ
とにより、さらにこの問題を解決する。アニオン性の妨
害化合物は、半透膜42を通過する際に、約1×10-1
cm2/sec から1×10-10 cm2/sec の拡散定数を示す。
それゆえ、半透膜を通る妨害化合物の拡散速度は、所定
の分析対象物の拡散定数よりもかなり遅いので、考慮す
べき量の妨害化合物が反応ゾーン44へ移行する前に、
検定は完了してしまっている。
テストサンプル48から選択的にスクリーニングするこ
とにより、さらにこの問題を解決する。アニオン性の妨
害化合物は、半透膜42を通過する際に、約1×10-1
cm2/sec から1×10-10 cm2/sec の拡散定数を示す。
それゆえ、半透膜を通る妨害化合物の拡散速度は、所定
の分析対象物の拡散定数よりもかなり遅いので、考慮す
べき量の妨害化合物が反応ゾーン44へ移行する前に、
検定は完了してしまっている。
【0214】さらに、半透膜42はテストサンプル48
から全血サンプル中の赤血球のような細胞質物質を効果
的に除き、所定の分析対象物の拡散を閉塞したり、さら
に遅くしたりすることがない。それゆえ、血漿中または
血清中の低分子量化合物が反応層44へ移行することが
できる。
から全血サンプル中の赤血球のような細胞質物質を効果
的に除き、所定の分析対象物の拡散を閉塞したり、さら
に遅くしたりすることがない。それゆえ、血漿中または
血清中の低分子量化合物が反応層44へ移行することが
できる。
【0215】図1のテストデバイス10と比較して、図
3の導電センサー40は、同等の早さの検定を提供し、
テストサンプル中にしばしば見られる妨害化合物の影響
を実質的に減らす。たとえば、半透膜42が約6μ厚の
シリコーンを含むエラストマーの場合、テストサンプル
48中の所定の分析対象物の検定は、約30秒以内、普
通は約10秒以内に完了する。後ほどさらに十分に示さ
れるように、半透膜42は再現できるように、薄い均一
な層の形で適用できる。そのため、半透膜の厚さから、
そして半透膜中を通る所定の分析対象物の拡散定数か
ら、酵素との反応と、ヨウ素分子の生成のために反応ゾ
ーン44と接触する所定の分析対象物の量は検知でき、
測定できる。この測定値は、ついでテストサンプル中の
利用できる所定の分析対象物の全量と関連づけることが
できる。
3の導電センサー40は、同等の早さの検定を提供し、
テストサンプル中にしばしば見られる妨害化合物の影響
を実質的に減らす。たとえば、半透膜42が約6μ厚の
シリコーンを含むエラストマーの場合、テストサンプル
48中の所定の分析対象物の検定は、約30秒以内、普
通は約10秒以内に完了する。後ほどさらに十分に示さ
れるように、半透膜42は再現できるように、薄い均一
な層の形で適用できる。そのため、半透膜の厚さから、
そして半透膜中を通る所定の分析対象物の拡散定数か
ら、酵素との反応と、ヨウ素分子の生成のために反応ゾ
ーン44と接触する所定の分析対象物の量は検知でき、
測定できる。この測定値は、ついでテストサンプル中の
利用できる所定の分析対象物の全量と関連づけることが
できる。
【0216】本発明の導電センサーおよび方法の正確さ
と敏感さを示すため、以下のテストデバイスが準備され
たグルコースの検定に用いられた。テストデバイスは図
2に図示された導電センサー40を含む。まず、図3の
マイクロ電極アセンブリー50が、さらに十分に図示さ
れている図2のマイクロ電極アセンブリー30が準備さ
れた。
と敏感さを示すため、以下のテストデバイスが準備され
たグルコースの検定に用いられた。テストデバイスは図
2に図示された導電センサー40を含む。まず、図3の
マイクロ電極アセンブリー50が、さらに十分に図示さ
れている図2のマイクロ電極アセンブリー30が準備さ
れた。
【0217】ついで、平らで非導電性の材料のウエハ、
たとえば(限定するわけではない)シリコン、セラミッ
クス、ポリテトラフルオロエチレン、ポリカーボネー
ト、ポリプロピレン、芳香族ポリアミド、クロム処理ガ
ラス、そしてガラスなどが、図2のマイクロ電極アセン
ブリー30のベース32として用いられた。さらに、導
電材料のすだれ状のパターン34と36が沈積された。
たとえば(限定するわけではない)シリコン、セラミッ
クス、ポリテトラフルオロエチレン、ポリカーボネー
ト、ポリプロピレン、芳香族ポリアミド、クロム処理ガ
ラス、そしてガラスなどが、図2のマイクロ電極アセン
ブリー30のベース32として用いられた。さらに、導
電材料のすだれ状のパターン34と36が沈積された。
【0218】導電性材料のすだれ状パターン34と36
はベース32の上面に適用され、検知装置へ電気接続す
るための導電性コンタクトパッド(示されていない)が
ベース32の底面に適用された。導電性コンタクトパッ
ドと導電性材料の組み合わされたパターン34と36
は、普通は金属であり、好ましくは金である。他の適し
た材料には、銀、サーメット、ニッケルおよびプラチナ
が包含される。
はベース32の上面に適用され、検知装置へ電気接続す
るための導電性コンタクトパッド(示されていない)が
ベース32の底面に適用された。導電性コンタクトパッ
ドと導電性材料の組み合わされたパターン34と36
は、普通は金属であり、好ましくは金である。他の適し
た材料には、銀、サーメット、ニッケルおよびプラチナ
が包含される。
【0219】一般的に、導電性パッドと導電性材料のす
だれ状パターン34と36に用いれる材料についての制
限は、オーム接触が材料と導電性ポリマーの間に存在す
るということだけである。したがって、アルミニウムは
適した材料ではない。上、下面の導体、つまり導電性材
料のすだれ状パターン34と36、そして導電性接触パ
ッドは、それぞれ、ベース32を通してバイアスによっ
て接続される。
だれ状パターン34と36に用いれる材料についての制
限は、オーム接触が材料と導電性ポリマーの間に存在す
るということだけである。したがって、アルミニウムは
適した材料ではない。上、下面の導体、つまり導電性材
料のすだれ状パターン34と36、そして導電性接触パ
ッドは、それぞれ、ベース32を通してバイアスによっ
て接続される。
【0220】ベース32の上面の導電性材料のすだれ状
パターン34と36は、指のような外観をしており、そ
れぞれ、約10μのギャップと約10μの指の幅とを有
する。一般に、ギャップ幅は約10μから約300μ
で、指の幅は約10μから約300μである。指の長さ
は、約100μから約400μ、そして普通は約150
μから約350μである。チャンネル長さのトータルは
約100μから約400μであり、普通は約150μか
ら約350μである。
パターン34と36は、指のような外観をしており、そ
れぞれ、約10μのギャップと約10μの指の幅とを有
する。一般に、ギャップ幅は約10μから約300μ
で、指の幅は約10μから約300μである。指の長さ
は、約100μから約400μ、そして普通は約150
μから約350μである。チャンネル長さのトータルは
約100μから約400μであり、普通は約150μか
ら約350μである。
【0221】それゆえ、本発明のテストデバイスは平ら
で非導電性のベースをマイクロ電極アセンブリーに用い
ており、マイクロ電極アセンブリーの上面、あるいは感
知する面は、金パターンのような金属導電性材料のすだ
れ状パターンを含む。パターンはマイクロ電極アセンブ
リーのベースの上に、業界で周知の手段でプリントされ
る。
で非導電性のベースをマイクロ電極アセンブリーに用い
ており、マイクロ電極アセンブリーの上面、あるいは感
知する面は、金パターンのような金属導電性材料のすだ
れ状パターンを含む。パターンはマイクロ電極アセンブ
リーのベースの上に、業界で周知の手段でプリントされ
る。
【0222】マイクロ電極アセンブリーの上感知面への
電気的接触は、マイクロ電極アセンブリーのベースの裏
面への金のバイアスによって達成される。導電率計のよ
うな検知装置への電気接触を提供されたマイクロ電極ア
センブリーのベースの裏面上に、大きな金の接触パッド
が位置する。この特的な構成は、マイクロ電極アセンブ
リーの上面感知面をマイクロ電極アセンブリーのベース
の底面上の接触パッドから絶縁(隔離)する。そして、
それゆえ、検知装置との、引き続いてマイクロ電極アセ
ンブリーの上感知面の上に位置する反応ゾーンと検知ゾ
ーンの化学的層を通しての電気的接触を避けている。
電気的接触は、マイクロ電極アセンブリーのベースの裏
面への金のバイアスによって達成される。導電率計のよ
うな検知装置への電気接触を提供されたマイクロ電極ア
センブリーのベースの裏面上に、大きな金の接触パッド
が位置する。この特的な構成は、マイクロ電極アセンブ
リーの上面感知面をマイクロ電極アセンブリーのベース
の底面上の接触パッドから絶縁(隔離)する。そして、
それゆえ、検知装置との、引き続いてマイクロ電極アセ
ンブリーの上感知面の上に位置する反応ゾーンと検知ゾ
ーンの化学的層を通しての電気的接触を避けている。
【0223】さらに個別的には、電極アセンブリーの上
感知面の上には、表面上の2個の絶縁された溶着金属の
半分が、すだれ状パターンを形成する。このすだれ状パ
ターンの全部の寸法は、円形セラミック上に金でプリン
トされた直径0.9cmから、687μに850μの長方
形シリコーン上に金でパターンされたものまでの範囲で
ある。
感知面の上には、表面上の2個の絶縁された溶着金属の
半分が、すだれ状パターンを形成する。このすだれ状パ
ターンの全部の寸法は、円形セラミック上に金でプリン
トされた直径0.9cmから、687μに850μの長方
形シリコーン上に金でパターンされたものまでの範囲で
ある。
【0224】各々の半分からつき出ている指の数は、そ
れぞれ4と20であった。各々の絶縁された半分の間の
うねっているチャンネルは、一般的にセラミックデバイ
スでは250μの幅で33mmの長さ、シリコンデバイス
では10μの幅で27mmの長さである。指の幅は各々、
セラミックデバイスには250μ、シリコンデバイスに
は10μである。指は一般的には約300μの長さ、約
10μの幅である。
れぞれ4と20であった。各々の絶縁された半分の間の
うねっているチャンネルは、一般的にセラミックデバイ
スでは250μの幅で33mmの長さ、シリコンデバイス
では10μの幅で27mmの長さである。指の幅は各々、
セラミックデバイスには250μ、シリコンデバイスに
は10μである。指は一般的には約300μの長さ、約
10μの幅である。
【0225】この発明の重要な特徴によれば、テストデ
バイスは絶縁されたすだれ状パターンの1つの半分から
パターンの他の半分への導電性を測定する。それゆえ、
すだれ状パターンの各々の絶縁された半分の間のギャッ
プの寸法が、テストデバイスの重要な特徴である。なぜ
なら、分析対象物の検定は、ギャップが狭ければ狭いほ
どより敏感で、より正確だからである。
バイスは絶縁されたすだれ状パターンの1つの半分から
パターンの他の半分への導電性を測定する。それゆえ、
すだれ状パターンの各々の絶縁された半分の間のギャッ
プの寸法が、テストデバイスの重要な特徴である。なぜ
なら、分析対象物の検定は、ギャップが狭ければ狭いほ
どより敏感で、より正確だからである。
【0226】したがって、マイクロ電極アセンブリーを
製造した後、導電性ポリマーの層またはフィルムは、約
100Åから約10,000Åの厚さであるが、絶縁さ
れた導電性材料のすだれ状パターンの間のギャップの中
に沈積される。ついで、約0.1μから約10μの厚さ
の反応ゾーンが導電性ポリマーの層の上に沈積され、ド
ーパント化合物が反応ゾーンとテストサンプルとの接触
したときに生成され、導電性ポリマーをドープする。反
応ゾーンの上には、厚さ約3μから約15μの半透膜が
デバイスが沈積される。
製造した後、導電性ポリマーの層またはフィルムは、約
100Åから約10,000Åの厚さであるが、絶縁さ
れた導電性材料のすだれ状パターンの間のギャップの中
に沈積される。ついで、約0.1μから約10μの厚さ
の反応ゾーンが導電性ポリマーの層の上に沈積され、ド
ーパント化合物が反応ゾーンとテストサンプルとの接触
したときに生成され、導電性ポリマーをドープする。反
応ゾーンの上には、厚さ約3μから約15μの半透膜が
デバイスが沈積される。
【0227】それゆえ、マイクロ電極アセンブリーの上
感知面の上に適切な導電性ポリマーの層またはフィルム
が位置する。前述のように、適切な導電性ポリマーが、
ヨウ素分子にさらされたときに、約101 Ωから約10
9 Ωの範囲の抵抗(ポリマーの厚さが約100Åから1
000Åのとき)を提供する。さらに、導電性ポリマー
は安定で加工しやすく、導電性ポリマーがマイクロ電極
アセンブリーに均一な薄いフィルムまたは層の形でスピ
ンコーティング、フィルムキャスティング、ジェットプ
リンティング、もしくは同様の業界で知られた塗布技術
によって塗布できる。
感知面の上に適切な導電性ポリマーの層またはフィルム
が位置する。前述のように、適切な導電性ポリマーが、
ヨウ素分子にさらされたときに、約101 Ωから約10
9 Ωの範囲の抵抗(ポリマーの厚さが約100Åから1
000Åのとき)を提供する。さらに、導電性ポリマー
は安定で加工しやすく、導電性ポリマーがマイクロ電極
アセンブリーに均一な薄いフィルムまたは層の形でスピ
ンコーティング、フィルムキャスティング、ジェットプ
リンティング、もしくは同様の業界で知られた塗布技術
によって塗布できる。
【0228】導電性ポリマーのフィルムまたは層の厚さ
は、2つの絶縁されたすだれ状パターンの間の空隙を満
たすに十分なものである。パターンは、基板の電子型板
の上にあり、そして、完全にすだれ状パターンをコート
し、またはカバーして、導電性材料のすだれ状パターン
が導電センサーの反応ゾーンと接触しないようになって
いる。
は、2つの絶縁されたすだれ状パターンの間の空隙を満
たすに十分なものである。パターンは、基板の電子型板
の上にあり、そして、完全にすだれ状パターンをコート
し、またはカバーして、導電性材料のすだれ状パターン
が導電センサーの反応ゾーンと接触しないようになって
いる。
【0229】したがって、適切な導電性ポリマーには
(限定するものではない)、ポリチオフェン、ポリピロ
ール、ポリフラン、ポリ(チエニレンビニレン)、ポリ
(フリレンビニレン)が含まれる。フィルムに加工され
るために、溶剤中への十分の溶解性を示すためには、好
ましくは、導電性ポリマーは、アルキル基が約4個から
20個の、さらに好ましくは約6個から12個の炭素原
子を含有するポリ(3−アルキルチオフェン)のよう
な、ポリチオフェンである。この発明の利点を完全に実
現するには、ポリ(3−アルキルチオフェン)のアルキ
ル基は約6個から約9個の炭素原子を含有する。
(限定するものではない)、ポリチオフェン、ポリピロ
ール、ポリフラン、ポリ(チエニレンビニレン)、ポリ
(フリレンビニレン)が含まれる。フィルムに加工され
るために、溶剤中への十分の溶解性を示すためには、好
ましくは、導電性ポリマーは、アルキル基が約4個から
20個の、さらに好ましくは約6個から12個の炭素原
子を含有するポリ(3−アルキルチオフェン)のよう
な、ポリチオフェンである。この発明の利点を完全に実
現するには、ポリ(3−アルキルチオフェン)のアルキ
ル基は約6個から約9個の炭素原子を含有する。
【0230】これらの特定のポリチオフェンは、十分な
導電性と、有機溶剤への溶解性のような満足すべき加工
性とを示し、マイクロ電極アセンブリーの上に、導電性
ポリマーの薄い、均一な層またはフィルムを提供する。
導電性と、有機溶剤への溶解性のような満足すべき加工
性とを示し、マイクロ電極アセンブリーの上に、導電性
ポリマーの薄い、均一な層またはフィルムを提供する。
【0231】前述のように、導電性ポリマーは、導電性
ポリマーのフィルムまたは層の加工性、物理的・形態的
特性を改善するために、非導電性ポリマーと混合してよ
く、あるいは、導電性ポリマーはコポリマーであっても
よい。
ポリマーのフィルムまたは層の加工性、物理的・形態的
特性を改善するために、非導電性ポリマーと混合してよ
く、あるいは、導電性ポリマーはコポリマーであっても
よい。
【0232】それゆえ、図3の導電センサー40の製造
において、特に有用な導電性ポリマーであるポリ(3−
オクチルチオフェン)を、まず適切な溶剤(キシレンな
ど)中で溶解し、溶剤1mlあたり5mgの導電性ポリマー
濃度とした。
において、特に有用な導電性ポリマーであるポリ(3−
オクチルチオフェン)を、まず適切な溶剤(キシレンな
ど)中で溶解し、溶剤1mlあたり5mgの導電性ポリマー
濃度とした。
【0233】一般的に、溶剤中の導電性ポリマーの濃度
は約2mg/ml から約15mg/ml 、好ましくは約3mg/ml
から約10mg/ml の範囲であるべきことが発見された。
溶液の粘度が、均一で、薄い導電性ポリマーのフィルム
に流延するのに適している限り、導電性ポリマーのさら
に高濃度の溶液を用いることができる。
は約2mg/ml から約15mg/ml 、好ましくは約3mg/ml
から約10mg/ml の範囲であるべきことが発見された。
溶液の粘度が、均一で、薄い導電性ポリマーのフィルム
に流延するのに適している限り、導電性ポリマーのさら
に高濃度の溶液を用いることができる。
【0234】そのかわりに、あるいは追加して用いるこ
とのできる他の適切な溶剤は、キシレンを含み、(限定
はされない)ベンゼン、トルエン、クロロホルム、塩化
メチレン、トリクロロエチレン、テトラヒドロフラン、
1,2−ジクロロエタン、ニトロベンゼン、ジメチルス
ルホキシド、ジメチルホルムアミド、およびこれらの組
合せが含まれる。一般に、導電性ポリマーを溶解でき
る、また導電性ポリマーのフィルムから蒸発するに十分
な蒸気圧をもついかなる有機溶剤も、この発明に用いる
に適している。
とのできる他の適切な溶剤は、キシレンを含み、(限定
はされない)ベンゼン、トルエン、クロロホルム、塩化
メチレン、トリクロロエチレン、テトラヒドロフラン、
1,2−ジクロロエタン、ニトロベンゼン、ジメチルス
ルホキシド、ジメチルホルムアミド、およびこれらの組
合せが含まれる。一般に、導電性ポリマーを溶解でき
る、また導電性ポリマーのフィルムから蒸発するに十分
な蒸気圧をもついかなる有機溶剤も、この発明に用いる
に適している。
【0235】導電性ポリマーの溶液をマイクロ電極アセ
ンブリーに適用する前に、マイクロ電極アセンブリー
は、クロロホルムのような溶剤で洗って清浄にする。つ
いで、電子型板を用いてスピンコーティングし、PHOTO-
RESIST SPINNER (Headway Reseach Inc.社、テキサス州
ガーランド)上で乾燥する。
ンブリーに適用する前に、マイクロ電極アセンブリー
は、クロロホルムのような溶剤で洗って清浄にする。つ
いで、電子型板を用いてスピンコーティングし、PHOTO-
RESIST SPINNER (Headway Reseach Inc.社、テキサス州
ガーランド)上で乾燥する。
【0236】スピナー上に横たえたマイクロ電極アセン
ブリーとともに、マイクロ電極アセンブリーの上の感知
面を、導電性ポリマーとキシレンの溶液で浸し、そして
3000rpm でおよそ20秒間フォトレジストスピナー
上で乾燥し、薄い、均一なフィルムにする。導電性ポリ
マーのフィルムを、ついで少なくとも30分間空気乾燥
する。乾燥した導電性ポリマーの層またはフィルムは、
およそ200Åからおよび300Åの厚さを有してい
る。
ブリーとともに、マイクロ電極アセンブリーの上の感知
面を、導電性ポリマーとキシレンの溶液で浸し、そして
3000rpm でおよそ20秒間フォトレジストスピナー
上で乾燥し、薄い、均一なフィルムにする。導電性ポリ
マーのフィルムを、ついで少なくとも30分間空気乾燥
する。乾燥した導電性ポリマーの層またはフィルムは、
およそ200Åからおよび300Åの厚さを有してい
る。
【0237】導電性ポリマーの層またはフィルムが十分
に乾いた後、反応ゾーンは導電性ポリマーの層またはフ
ィルムの上面と層状に接触する位置に置く。反応ゾーン
は適切なオキシダーゼ酵素、他の酵素、そして所定の分
析対象物と反応してドーパント化合物を生成するドーパ
ント化合物前駆体を内蔵する水和可能なホストマトリッ
クスを有する。
に乾いた後、反応ゾーンは導電性ポリマーの層またはフ
ィルムの上面と層状に接触する位置に置く。反応ゾーン
は適切なオキシダーゼ酵素、他の酵素、そして所定の分
析対象物と反応してドーパント化合物を生成するドーパ
ント化合物前駆体を内蔵する水和可能なホストマトリッ
クスを有する。
【0238】反応ゾーンは、十分な量の酵素とドーパン
ト化合物前駆体がその中に含まれるほど十分に厚く、ド
ーパント化合物が導電性ポリマーの層またはフィルムの
近くで生成され、ドーパント化合物が、テストサンプル
中に存在する妨害化合物を反応する前に、導電性ポリマ
ーをドープするように十分に薄い。
ト化合物前駆体がその中に含まれるほど十分に厚く、ド
ーパント化合物が導電性ポリマーの層またはフィルムの
近くで生成され、ドーパント化合物が、テストサンプル
中に存在する妨害化合物を反応する前に、導電性ポリマ
ーをドープするように十分に薄い。
【0239】したがって、反応ゾーンの調製とテストデ
バイスへの適用にあたって、下記のストックゼラチン溶
液(20重量%)を、140g のゼラチン(たとえばゼ
ラチンZKN−407、Sigma Chemical Co.社、ミズー
リ州セントルイスより入手できる)を560g の蒸留水
に加えて調製した。およそ15分から20分間水の中で
ゼラチンを膨潤させた後、ゼラチンと水の混合液を約4
5℃で温めて、ゼラチンを溶かした。およそ1〜3時間
後、ゼラチンは溶け、ゼラチン−水混合液のpHを水酸
化ナトリウムで7.0に調整した。
バイスへの適用にあたって、下記のストックゼラチン溶
液(20重量%)を、140g のゼラチン(たとえばゼ
ラチンZKN−407、Sigma Chemical Co.社、ミズー
リ州セントルイスより入手できる)を560g の蒸留水
に加えて調製した。およそ15分から20分間水の中で
ゼラチンを膨潤させた後、ゼラチンと水の混合液を約4
5℃で温めて、ゼラチンを溶かした。およそ1〜3時間
後、ゼラチンは溶け、ゼラチン−水混合液のpHを水酸
化ナトリウムで7.0に調整した。
【0240】ついで、ストックゼラチン溶液を0℃から
5℃の温度で貯蔵した。この個別的な実施態様におい
て、ゼラチンを反応ゾーンの水和可能なホストマトリッ
クスとして用いた。しかし、水和可能なホストマトリッ
クスとして有用な、適した材料としては(これらに限定
されるものではない)、コラーゲン、絹フィブロイン、
架橋されたアルブミン、ポリアクリルアミドおよびポリ
(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)ならびにそれ
らの組合わせが含まれる。
5℃の温度で貯蔵した。この個別的な実施態様におい
て、ゼラチンを反応ゾーンの水和可能なホストマトリッ
クスとして用いた。しかし、水和可能なホストマトリッ
クスとして有用な、適した材料としては(これらに限定
されるものではない)、コラーゲン、絹フィブロイン、
架橋されたアルブミン、ポリアクリルアミドおよびポリ
(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)ならびにそれ
らの組合わせが含まれる。
【0241】ストックゼラチン溶液を作った後、ゼラチ
ン流延配合物を調製した。この個別的な調製用配合物
は、以下のものを含んだ。
ン流延配合物を調製した。この個別的な調製用配合物
は、以下のものを含んだ。
【0242】
【表1】
【0243】ここでゼラチンは上述のストックゼラチン
溶液である。BESはN,N−ビス(2−ヒドロキシエ
チル)−2−アミノエタンスルホン酸とN,N−ビス
(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン
酸ナトリウムを含むバッファー溶液である。GODは、
少なくとも約85U/mg(ここで1ユニットは、1.0
μmole(マイクロモル)のβ−D−グルコースをD−グ
ルコン酸と過酸化水素に、pH5.1、35℃において
1分間で酸化する能力として定義される)。PODはお
よそ1160U/mg(ここで1ユニットは1mgのプルプ
ロガリンを20秒でピロガロールからpH6.0、20
℃において形成する能力として定義される)の活性を有
するペルオキシダーゼ酵素であって、少なくとも3つの
RZを有する。ここでRZとは、ヘミン含有量の測定値
であり、酵素の純度を示す。
溶液である。BESはN,N−ビス(2−ヒドロキシエ
チル)−2−アミノエタンスルホン酸とN,N−ビス
(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン
酸ナトリウムを含むバッファー溶液である。GODは、
少なくとも約85U/mg(ここで1ユニットは、1.0
μmole(マイクロモル)のβ−D−グルコースをD−グ
ルコン酸と過酸化水素に、pH5.1、35℃において
1分間で酸化する能力として定義される)。PODはお
よそ1160U/mg(ここで1ユニットは1mgのプルプ
ロガリンを20秒でピロガロールからpH6.0、20
℃において形成する能力として定義される)の活性を有
するペルオキシダーゼ酵素であって、少なくとも3つの
RZを有する。ここでRZとは、ヘミン含有量の測定値
であり、酵素の純度を示す。
【0244】適したペルオキシダーゼ酵素は、ホースラ
ディッシュペルオキシダーゼ、ラクトペルオキシダー
ゼ、ミクロペルオキシダーゼあるいはこれらの組合わせ
を含む(しかしこれに限定されない)。しかし、ペルオ
キシダーゼ活性を有する他の化合物、すなわち、過酸化
水素の存在下でペルオキシダーゼのようにふるまうもの
は、水和可能なホストマトリックス中に含まれてペルオ
キシダーゼに加えて、あるいはそのかわりに含まれうる
と、理解されねばならない。
ディッシュペルオキシダーゼ、ラクトペルオキシダー
ゼ、ミクロペルオキシダーゼあるいはこれらの組合わせ
を含む(しかしこれに限定されない)。しかし、ペルオ
キシダーゼ活性を有する他の化合物、すなわち、過酸化
水素の存在下でペルオキシダーゼのようにふるまうもの
は、水和可能なホストマトリックス中に含まれてペルオ
キシダーゼに加えて、あるいはそのかわりに含まれうる
と、理解されねばならない。
【0245】水和可能なホストマトリックスに含まれた
ペルオキシダーゼ活性を示す化合物には、モリブデン
(VI)遷移金属触媒および同様の遷移金属触媒が含まれ
る(しかしこれに限定されない)。モリブデン(VI)遷
移金属触媒は過酸化水素と反応してヨウ素イオンをヨウ
素分子に変換することで知られている。さらに、リン酸
塩バッファーのような技術界でよく知られている他の適
切なバッファーも、流延溶液中に用いることができる。
ペルオキシダーゼ活性を示す化合物には、モリブデン
(VI)遷移金属触媒および同様の遷移金属触媒が含まれ
る(しかしこれに限定されない)。モリブデン(VI)遷
移金属触媒は過酸化水素と反応してヨウ素イオンをヨウ
素分子に変換することで知られている。さらに、リン酸
塩バッファーのような技術界でよく知られている他の適
切なバッファーも、流延溶液中に用いることができる。
【0246】上記のゼラチン流延配合物は、グルコース
が調べたい所定の分析対象物であるときに用いられるこ
とと理解すべきである。しかし、他の分析対象物を調べ
たいときには、GODは、その個別の所定の分析対象物
と反応する適切なオキシダーゼ酵素で置換えられる。た
とえば、アルコールが調べたい所定の分析対象物のとき
は、十分な量のアルコールオキシダーゼがGODに置換
えられる。
が調べたい所定の分析対象物であるときに用いられるこ
とと理解すべきである。しかし、他の分析対象物を調べ
たいときには、GODは、その個別の所定の分析対象物
と反応する適切なオキシダーゼ酵素で置換えられる。た
とえば、アルコールが調べたい所定の分析対象物のとき
は、十分な量のアルコールオキシダーゼがGODに置換
えられる。
【0247】ゼラチン流延配合物は、50g の20%ス
トックゼラチン溶液を45℃水溶中で溶かすことにより
調製した。別のビーカー中に、バッファーと蒸留水をあ
らかじめ混合してバッファー水溶液を形成した。つい
で、GODとPODをバッファー水溶液に加えた。酵素
をバッファー水溶液中で溶かして、ストックゼラチン溶
液が溶けた後、その2つの溶液を組み合わせて、結果と
して得られる混合物を40〜45℃で少なくとも15分
間静かに撹拌した。
トックゼラチン溶液を45℃水溶中で溶かすことにより
調製した。別のビーカー中に、バッファーと蒸留水をあ
らかじめ混合してバッファー水溶液を形成した。つい
で、GODとPODをバッファー水溶液に加えた。酵素
をバッファー水溶液中で溶かして、ストックゼラチン溶
液が溶けた後、その2つの溶液を組み合わせて、結果と
して得られる混合物を40〜45℃で少なくとも15分
間静かに撹拌した。
【0248】上述のゼラチン流延配合物は、本発明の導
電センサーの試薬ゾーンを提供する流延配合物を説明し
ている。一般的に、適切な流延配合物は以下の構成を有
している。
電センサーの試薬ゾーンを提供する流延配合物を説明し
ている。一般的に、適切な流延配合物は以下の構成を有
している。
【0249】
【表2】
【0250】流延配合物を準備するに加えて、以下の成
分を含む架橋剤組成物を、単純に配合成分を添加混合
し、撹拌して均一な架橋剤組成物とすることによって調
製した。配合物のpHを約7に調節した。
分を含む架橋剤組成物を、単純に配合成分を添加混合
し、撹拌して均一な架橋剤組成物とすることによって調
製した。配合物のpHを約7に調節した。
【0251】
【表3】
【0252】上述の架橋剤組成物中で、EDACは、1
−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボ
ジイミドであり、Sigma Chemical Co.社、ミズーリ州セ
ントルイスから入手可能である。EDACはゼラチンベ
ースの反応ゾーンの水和可能なホストマトリックスを硬
化して架橋させるために用いられた。他の適切な架橋剤
としては、Sigma Chemical Co.社ミズーリ州セントルイ
スの1987年カタログの452ページにリストアップ
された架橋試薬が含まれる(しかしこれらに限られな
い)。
−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボ
ジイミドであり、Sigma Chemical Co.社、ミズーリ州セ
ントルイスから入手可能である。EDACはゼラチンベ
ースの反応ゾーンの水和可能なホストマトリックスを硬
化して架橋させるために用いられた。他の適切な架橋剤
としては、Sigma Chemical Co.社ミズーリ州セントルイ
スの1987年カタログの452ページにリストアップ
された架橋試薬が含まれる(しかしこれらに限られな
い)。
【0253】SURFACTANT 10Gはノニルフェノールポ
リグリシドール界面活性剤であり、Olin Chemical 社、
コネチカット州スタンフォードから入手可能である。こ
の任意の界面活性剤成分は、ゼラチンベースフィルムの
全体的なコーティング特性を改善するために加えられ
る。一般的に、適した架橋剤組成物は、約1%から約5
%、好ましくは約2%から約3%(重量%)の架橋剤
と;0%から約1%、好ましくは約0.3%から0.4
%(重量%)の界面活性剤と;pHを約7に保つに十分
な量のバッファーと;水とを有する。
リグリシドール界面活性剤であり、Olin Chemical 社、
コネチカット州スタンフォードから入手可能である。こ
の任意の界面活性剤成分は、ゼラチンベースフィルムの
全体的なコーティング特性を改善するために加えられ
る。一般的に、適した架橋剤組成物は、約1%から約5
%、好ましくは約2%から約3%(重量%)の架橋剤
と;0%から約1%、好ましくは約0.3%から0.4
%(重量%)の界面活性剤と;pHを約7に保つに十分
な量のバッファーと;水とを有する。
【0254】反応ゾーンはテストデバイス上に、最初に
流延配合物を適用し、ついで架橋剤組成物をテストデバ
イスにPRSデバイス適用することによって、組合わさ
れる。PHOTO-RESIST SPINNERあるいは等価デバイスは、
再現できるように、薄い均一な反応ゾーンフィルムに適
用される。
流延配合物を適用し、ついで架橋剤組成物をテストデバ
イスにPRSデバイス適用することによって、組合わさ
れる。PHOTO-RESIST SPINNERあるいは等価デバイスは、
再現できるように、薄い均一な反応ゾーンフィルムに適
用される。
【0255】まず、ゼラチン流延溶液のアリコートが導
電性ポリマーの層またはフィルムの上に適用された。ス
ピナーをおよそ2000rpm に急速に加速し、およそ2
000rpm でおよそ20秒保った。その結果生じたゼラ
チン流延溶液の湿ったフィルムをおよそ15時間空気乾
燥して、ゼラチン流延配合物のフィルムを、架橋剤組成
物を塗布できる十分な固さに固めた。
電性ポリマーの層またはフィルムの上に適用された。ス
ピナーをおよそ2000rpm に急速に加速し、およそ2
000rpm でおよそ20秒保った。その結果生じたゼラ
チン流延溶液の湿ったフィルムをおよそ15時間空気乾
燥して、ゼラチン流延配合物のフィルムを、架橋剤組成
物を塗布できる十分な固さに固めた。
【0256】ついで架橋剤組成物を、湿ったゼラチンフ
ィルム表面全体の上に塗布した。架橋剤組成物とゼラチ
ン流延配合物フィルムとの短い時間の接触の後に、テス
トデバイスを再度PHOTO-RESIST SPINNERで回転させた。
その後、テストデバイスを、使用前に少なくとも1時間
空気乾燥した。乾燥した架橋ゼラチンベースの反応ゾー
ンフィルムは、およそ1μからおよそ3μの厚さであっ
た。
ィルム表面全体の上に塗布した。架橋剤組成物とゼラチ
ン流延配合物フィルムとの短い時間の接触の後に、テス
トデバイスを再度PHOTO-RESIST SPINNERで回転させた。
その後、テストデバイスを、使用前に少なくとも1時間
空気乾燥した。乾燥した架橋ゼラチンベースの反応ゾー
ンフィルムは、およそ1μからおよそ3μの厚さであっ
た。
【0257】ついで、反応ゾーンの上面と液流接触する
ように置き、シリコーンエラストマーの薄いフィルムが
導電センサーに適用した。シリコーンエラストマーは半
透膜としての役目をした。半透膜は導電センサーに、上
述と同じ再現可能に薄く均一なシリコーンエラストマー
約6μから約8μの厚さのフィルムを提供するバッチ型
プロセスによって適用された。
ように置き、シリコーンエラストマーの薄いフィルムが
導電センサーに適用した。シリコーンエラストマーは半
透膜としての役目をした。半透膜は導電センサーに、上
述と同じ再現可能に薄く均一なシリコーンエラストマー
約6μから約8μの厚さのフィルムを提供するバッチ型
プロセスによって適用された。
【0258】3層のフィルムの各々にとって、つまり導
電性ポリマー、反応ゾーンと半透膜が、いったん所望の
フィルムの厚さが決まったら、半導体製造技術が導電セ
ンサーの製造に利用され、厚さで±5%以内に再現しう
る層またはフィルムを提供するということと理解すべき
である。各層の厚さは制御され、各層の個別の厚さが本
質的に所定の分析対象物の分析における変動パラメータ
にならないようにすることが重要である。それゆえ、こ
の発明の重要な特徴に従えば、各層の厚さは、所望の所
定の厚さの±5%以内に制御される。
電性ポリマー、反応ゾーンと半透膜が、いったん所望の
フィルムの厚さが決まったら、半導体製造技術が導電セ
ンサーの製造に利用され、厚さで±5%以内に再現しう
る層またはフィルムを提供するということと理解すべき
である。各層の厚さは制御され、各層の個別の厚さが本
質的に所定の分析対象物の分析における変動パラメータ
にならないようにすることが重要である。それゆえ、こ
の発明の重要な特徴に従えば、各層の厚さは、所望の所
定の厚さの±5%以内に制御される。
【0259】均一な厚さの薄いフィルムが提供する再現
性の能力は、この発明の重要な特徴である。たとえば、
均一で薄いフィルムを提供できる能力は、ミニチュア化
したテストデバイスの製造を経済的で容易なものとす
る。それゆえ、約0.1μl から約5μl といったきわ
めて小さいテストサンプルが使用できる。
性の能力は、この発明の重要な特徴である。たとえば、
均一で薄いフィルムを提供できる能力は、ミニチュア化
したテストデバイスの製造を経済的で容易なものとす
る。それゆえ、約0.1μl から約5μl といったきわ
めて小さいテストサンプルが使用できる。
【0260】対照的に、現存のテストデバイスは、正確
な検定を提供するために、少なくとも5μl 、そして約
20μl に達するテストサンプルを必要とする。これら
の大きな血液サンプルの量は、侵入的で、苦痛のより多
いテストサンプルの採取技術を必要とする。ミニチュア
サイズのテストデバイスは、使い捨てできるテストデバ
イスの安価な製造を可能とする。
な検定を提供するために、少なくとも5μl 、そして約
20μl に達するテストサンプルを必要とする。これら
の大きな血液サンプルの量は、侵入的で、苦痛のより多
いテストサンプルの採取技術を必要とする。ミニチュア
サイズのテストデバイスは、使い捨てできるテストデバ
イスの安価な製造を可能とする。
【0261】非常に小さいサンプルサイズで済む使い捨
てできるテストデバイスの容易で経済的な製造が可能と
なったのに加えて、均一で薄いフィルムを再生産できる
ように流延できる能力は、素早く正確な所定の分析対象
物の分析を可能とした。薄いフィルムのおかげで、十分
な量の所定の分析対象物が半透膜を通って移行した反応
ゾーンと接触して、酵素とドーパント化合物前駆体とが
反応することができる。
てできるテストデバイスの容易で経済的な製造が可能と
なったのに加えて、均一で薄いフィルムを再生産できる
ように流延できる能力は、素早く正確な所定の分析対象
物の分析を可能とした。薄いフィルムのおかげで、十分
な量の所定の分析対象物が半透膜を通って移行した反応
ゾーンと接触して、酵素とドーパント化合物前駆体とが
反応することができる。
【0262】ドーパント化合物を生成するため反応した
後で、導電性ポリマーはついで、約30秒以内、望まし
くは約10秒以内でできる検定を提供するためにドープ
される。加えて、検定は正確かつ敏感である。フィルム
または層は十分に薄く、そのため、ドーパント化合物は
導電性ポリマーの層のすぐ近くで生成されるからであ
る。
後で、導電性ポリマーはついで、約30秒以内、望まし
くは約10秒以内でできる検定を提供するためにドープ
される。加えて、検定は正確かつ敏感である。フィルム
または層は十分に薄く、そのため、ドーパント化合物は
導電性ポリマーの層のすぐ近くで生成されるからであ
る。
【0263】したがって、ドーパント化合物は、テスト
サンプル中にしばしば存在する妨害化合物と反応する前
に、導電性ポリマーをドープすることができる。それゆ
え、本質的にすべてのドーパント化合物は、ポリマーと
ドープするのみに利用され、正確な検定を提供できる。
さらに、導電性ポリマーは薄いので、導電センサーの感
度は向上する。比較的大きな導電率の変化が、比較的少
量の生成ドーパント化合物の量で観察されるからであ
る。
サンプル中にしばしば存在する妨害化合物と反応する前
に、導電性ポリマーをドープすることができる。それゆ
え、本質的にすべてのドーパント化合物は、ポリマーと
ドープするのみに利用され、正確な検定を提供できる。
さらに、導電性ポリマーは薄いので、導電センサーの感
度は向上する。比較的大きな導電率の変化が、比較的少
量の生成ドーパント化合物の量で観察されるからであ
る。
【0264】薄い均一なフィルムを再現できるように提
供する能力も、テストサンプル中の利用できる所定の分
析対象物の全体のうち一部のみが反応してドーパント化
合物を生成するので、重要である。それゆえ、導電性ポ
リマーの導電率の変化をテストサンプル中の所定の分析
対象物の量に正確に関係づけるため、導電センサー中の
層は再現できる厚さで製造され、検定の測定はテストサ
ンプル中の所定の分析対象物の正確な濃度を指し示す。
所定の分析対象物のテストサンプル中の見掛けの濃度で
はない。なぜなら、センサー中のいずれの3つのフィル
ムまたは層においても、かなりの厚みの変動があるため
である。
供する能力も、テストサンプル中の利用できる所定の分
析対象物の全体のうち一部のみが反応してドーパント化
合物を生成するので、重要である。それゆえ、導電性ポ
リマーの導電率の変化をテストサンプル中の所定の分析
対象物の量に正確に関係づけるため、導電センサー中の
層は再現できる厚さで製造され、検定の測定はテストサ
ンプル中の所定の分析対象物の正確な濃度を指し示す。
所定の分析対象物のテストサンプル中の見掛けの濃度で
はない。なぜなら、センサー中のいずれの3つのフィル
ムまたは層においても、かなりの厚みの変動があるため
である。
【0265】この発明の重要な特徴によれば、上述の方
法で準備されたテストデバイスは、しかし半透膜を欠い
たものでも、すなわち図1のテストデバイス10は、2
5mg/dl から500mg/dl のグルコースを含む標準グル
コース溶液を正確に検定できた。標準グルコース溶液は
さらにヨウ素イオンを含む。上述のように、この発明の
テストデバイスにおいて、しかし、ヨウ素イオンは、導
電センサーの反応ゾーン中に約30mMから約500mMの
範囲で含まれる。
法で準備されたテストデバイスは、しかし半透膜を欠い
たものでも、すなわち図1のテストデバイス10は、2
5mg/dl から500mg/dl のグルコースを含む標準グル
コース溶液を正確に検定できた。標準グルコース溶液は
さらにヨウ素イオンを含む。上述のように、この発明の
テストデバイスにおいて、しかし、ヨウ素イオンは、導
電センサーの反応ゾーン中に約30mMから約500mMの
範囲で含まれる。
【0266】検知ゾーン中の導電性ポリマーのフィルム
または層の導電率は、0.1V(ボルト)の電圧印加下
で電流範囲が典型的には0.1μA(マイクロアンペ
ア)から5μAの間で測定される。
または層の導電率は、0.1V(ボルト)の電圧印加下
で電流範囲が典型的には0.1μA(マイクロアンペ
ア)から5μAの間で測定される。
【0267】図4から7までの詳しい説明中においてさ
らに十分に後述され示されるように、完全に組立てられ
たテストデバイスは、マイクロ電極アセンブリーの2つ
の絶縁されたすだれ状電極間に0.1ボルトの電解印加
下でテストされた。そして導電性ポリマーが、反応ゾー
ンで生成されたドーパント化合物によってドープされる
ときの導電性ポリマーのフィルムまたは層の導電率の増
加を測定した。
らに十分に後述され示されるように、完全に組立てられ
たテストデバイスは、マイクロ電極アセンブリーの2つ
の絶縁されたすだれ状電極間に0.1ボルトの電解印加
下でテストされた。そして導電性ポリマーが、反応ゾー
ンで生成されたドーパント化合物によってドープされる
ときの導電性ポリマーのフィルムまたは層の導電率の増
加を測定した。
【0268】25から500mg/dl のグルコースと30
から50mM/lのヨウ化カリウムとを含む標準グルコース
溶液中のグルコースの酵素的酸化から、導電性ポリマー
のフィルムまたは層の導電率の直接的変化が生じた。最
終的にヨウ素イオンは導電性ポリマーのフィルムまたは
層をドープするヨウ素分子へと酸化され、したがって、
導電性ポリマーのフィルムの導電率を増加させ、そのた
め1から5μAの範囲の電流が観察された。
から50mM/lのヨウ化カリウムとを含む標準グルコース
溶液中のグルコースの酵素的酸化から、導電性ポリマー
のフィルムまたは層の導電率の直接的変化が生じた。最
終的にヨウ素イオンは導電性ポリマーのフィルムまたは
層をドープするヨウ素分子へと酸化され、したがって、
導電性ポリマーのフィルムの導電率を増加させ、そのた
め1から5μAの範囲の電流が観察された。
【0269】一般的に、図4に表されたプロットは、標
準グルコース溶液のグルコース検定の結果を図示する。
図6のプロットと図7のプロットは、反応ゾーン内のグ
ルコースオキシダーゼ活性が少量増加されたことを除い
て、同じく85U/mgから118U/mgの流延溶液から得ら
れた。図5と7において、存在量応答プロットは、電流
を10秒毎にポーリングすることによった各々の実験中
に発生したものである。
準グルコース溶液のグルコース検定の結果を図示する。
図6のプロットと図7のプロットは、反応ゾーン内のグ
ルコースオキシダーゼ活性が少量増加されたことを除い
て、同じく85U/mgから118U/mgの流延溶液から得ら
れた。図5と7において、存在量応答プロットは、電流
を10秒毎にポーリングすることによった各々の実験中
に発生したものである。
【0270】特に、図4に描かれた存在量応答プロット
は、本発明の方法とデバイスを用いたグルコース分析の
結果を示している。25mg/dl から500mg/dl のグル
コース溶液を含み、さらに30mMのヨウ素カリウムを含
む標準グルコース溶液は、図1に示すテストデバイス1
0を用いて検定された。
は、本発明の方法とデバイスを用いたグルコース分析の
結果を示している。25mg/dl から500mg/dl のグル
コース溶液を含み、さらに30mMのヨウ素カリウムを含
む標準グルコース溶液は、図1に示すテストデバイス1
0を用いて検定された。
【0271】当初、溶液中のグルコースの濃度が高いほ
ど、導電性ポリマーのフィルムあるいは層の導電率の初
期の変化が大きく、またその導電率の全変化も大きいと
観察できる。さらに、導電性ポリマーのフィルムまたは
層の導電率の変化は、導電性ポリマーの層のドーパント
化合物の量のパーセントが比較的低いとき、すなわち、
グルコース−グルコースオキシダーゼ反応の初期段階、
つまりグルコース−グルコースオキシダーゼ反応の立上
りの約30秒以内、特に約15秒以内のようなときに最
大であることも観察される。その結果、周囲酸素の供給
は、有意差を生ずるほどは減少しなかった。
ど、導電性ポリマーのフィルムあるいは層の導電率の初
期の変化が大きく、またその導電率の全変化も大きいと
観察できる。さらに、導電性ポリマーのフィルムまたは
層の導電率の変化は、導電性ポリマーの層のドーパント
化合物の量のパーセントが比較的低いとき、すなわち、
グルコース−グルコースオキシダーゼ反応の初期段階、
つまりグルコース−グルコースオキシダーゼ反応の立上
りの約30秒以内、特に約15秒以内のようなときに最
大であることも観察される。その結果、周囲酸素の供給
は、有意差を生ずるほどは減少しなかった。
【0272】それゆえ、導電性ポリマーのフィルムの導
電率の変化を最も敏感に測るには、テストサンプルがテ
ストデバイスの反応ゾーンに接触してからおよそ最初の
30秒以内、好ましくはおよそ最初の10秒以内に測定
がなされる。周囲酸素の供給が途絶えるか、反応ゾーン
のグルコースの量が、普通はテストサンプル中のグルコ
ースの約1%未満であるが、酵素やドーパント化合物前
駆体と反応し終ってしまうため、最初の25秒の後の導
電率の変化は、評価できる程度には増加しない。
電率の変化を最も敏感に測るには、テストサンプルがテ
ストデバイスの反応ゾーンに接触してからおよそ最初の
30秒以内、好ましくはおよそ最初の10秒以内に測定
がなされる。周囲酸素の供給が途絶えるか、反応ゾーン
のグルコースの量が、普通はテストサンプル中のグルコ
ースの約1%未満であるが、酵素やドーパント化合物前
駆体と反応し終ってしまうため、最初の25秒の後の導
電率の変化は、評価できる程度には増加しない。
【0273】テストサンプル中に存在する利用できるグ
ルコースのうち、わずか少量のみが最終的にヨウ素分子
を生成するように実際に変換され、テストサンプル中の
グルコースの量は、グルコースと酵素がヨウ素分子を生
成する初期の反応速度から決定されると理解すべきであ
る。さらに、商用テストデバイスでは、ヨウ素イオン
は、グルコースを含むテストサンプルにヨウ素イオンを
添加するというよりも、反応ゾーンの中に酵素や他の必
要な試薬とともに含まれる。
ルコースのうち、わずか少量のみが最終的にヨウ素分子
を生成するように実際に変換され、テストサンプル中の
グルコースの量は、グルコースと酵素がヨウ素分子を生
成する初期の反応速度から決定されると理解すべきであ
る。さらに、商用テストデバイスでは、ヨウ素イオン
は、グルコースを含むテストサンプルにヨウ素イオンを
添加するというよりも、反応ゾーンの中に酵素や他の必
要な試薬とともに含まれる。
【0274】図5にプロットされたグラフは、導電性ポ
リマーの層の導電率がテストサンプル中のグルコースの
量に直線的に応答して変化することを図示する。各々の
分析において、導電性ポリマーの層の導電率は、グルコ
ースを含むサンプルがテストデバイスの反応ゾーンと接
触してから10秒後に測定された。図5に示された直線
関係は、未知の量のグルコースを含むテストサンプルが
本発明のデバイスと方法を用いて検定されうることを示
す。
リマーの層の導電率がテストサンプル中のグルコースの
量に直線的に応答して変化することを図示する。各々の
分析において、導電性ポリマーの層の導電率は、グルコ
ースを含むサンプルがテストデバイスの反応ゾーンと接
触してから10秒後に測定された。図5に示された直線
関係は、未知の量のグルコースを含むテストサンプルが
本発明のデバイスと方法を用いて検定されうることを示
す。
【0275】たとえば、テストデバイスの中に少量のテ
ストサンプルが導入される。ついで、テストサンプルが
反応ゾーンに接触して10秒後に、導電性ポリマーの層
の導電率が測定される。図5に提示され、標準グルコー
ス溶液より得られた直線グラフから、導電性ポリマーの
層の測定された導電率は、テストサンプル中のグルコー
スの量に関連づけることができる。最も敏感で正確な検
定は、テストサンプルが反応ゾーンに接してから後約5
秒から約30秒に導電率が測定される時に、達成され
る。
ストサンプルが導入される。ついで、テストサンプルが
反応ゾーンに接触して10秒後に、導電性ポリマーの層
の導電率が測定される。図5に提示され、標準グルコー
ス溶液より得られた直線グラフから、導電性ポリマーの
層の測定された導電率は、テストサンプル中のグルコー
スの量に関連づけることができる。最も敏感で正確な検
定は、テストサンプルが反応ゾーンに接してから後約5
秒から約30秒に導電率が測定される時に、達成され
る。
【0276】図6と図7のプロットは、流延溶液中のグ
ルコースオキシダーゼの量が、つまり反応ゾーンの中の
その量が増えた時にも、本質的に同じ結果が得られるこ
とを示す。導電率の最大の変化は、反応ゾーンの反応
(図6)の最初の30秒、特に最初の15秒のうちに観
察される。導電性ポリマーの層の測定された導電率と、
テストサンプル中のグルコースの濃度との直線関係は保
たれる(図7)。それゆえ、本発明の方法とデバイス
は、素速く、経済的で、敏感かつ正確な、グルコースを
量で最低0mg/dl から600mg/dl に達するまで含む液
体テストサンプルの検定を提供する。
ルコースオキシダーゼの量が、つまり反応ゾーンの中の
その量が増えた時にも、本質的に同じ結果が得られるこ
とを示す。導電率の最大の変化は、反応ゾーンの反応
(図6)の最初の30秒、特に最初の15秒のうちに観
察される。導電性ポリマーの層の測定された導電率と、
テストサンプル中のグルコースの濃度との直線関係は保
たれる(図7)。それゆえ、本発明の方法とデバイス
は、素速く、経済的で、敏感かつ正確な、グルコースを
量で最低0mg/dl から600mg/dl に達するまで含む液
体テストサンプルの検定を提供する。
【0277】本発明の他の重要な特徴に従って、他のテ
ストデバイスが、上述の方法によって半透膜を含んで、
すなわち図3のテストデバイス40が準備された。本発
明のテストデバイスは、5mg/dl から500mg/dl のグ
ルコースを含む標準グルコース溶液を正確に検定した。
標準グルコース溶液は、さらにヨウ素イオンを含んだ。
ストデバイスが、上述の方法によって半透膜を含んで、
すなわち図3のテストデバイス40が準備された。本発
明のテストデバイスは、5mg/dl から500mg/dl のグ
ルコースを含む標準グルコース溶液を正確に検定した。
標準グルコース溶液は、さらにヨウ素イオンを含んだ。
【0278】上述し、以下に図示するように、本発明の
テストデバイスにおいて、好ましくはヨウ素イオンが約
50mMから約500mMの範囲の量の導電センサーの反応
ゾーン中に含まれる。検知ゾーン中の導電性ポリマーの
フィルムまたは層の導電率は、0.1Vの印加電圧下で
測定され、電流は、0.1μAから5μAの範囲が展型
的と見受けられた。
テストデバイスにおいて、好ましくはヨウ素イオンが約
50mMから約500mMの範囲の量の導電センサーの反応
ゾーン中に含まれる。検知ゾーン中の導電性ポリマーの
フィルムまたは層の導電率は、0.1Vの印加電圧下で
測定され、電流は、0.1μAから5μAの範囲が展型
的と見受けられた。
【0279】この後、図8と図9の詳細な説明中でさら
に十分に示されるように、完全に組立てたテストデバイ
スが、以下のようにテストされた。すなわち、マイクロ
電極アセンブリー中の2つの絶縁されたすだれ状電極間
に0.1Vの電圧を印加することによって、反応ゾーン
内で生成されたドーパント化合物により、導電性ポリマ
ーがドープされるときの、導電性ポリマーのフィルムま
たは層の導電率の増加を測定することによって、テスト
された。
に十分に示されるように、完全に組立てたテストデバイ
スが、以下のようにテストされた。すなわち、マイクロ
電極アセンブリー中の2つの絶縁されたすだれ状電極間
に0.1Vの電圧を印加することによって、反応ゾーン
内で生成されたドーパント化合物により、導電性ポリマ
ーがドープされるときの、導電性ポリマーのフィルムま
たは層の導電率の増加を測定することによって、テスト
された。
【0280】導電性ポリマーのフィルムまたは層の導電
率の直線的変化は、5mg/dl から500mg/dl のグルコ
ースと、150mM/lのヨウ化カリウムとを含む標準グル
コース溶液中のグルコースの酵素的酸化の変化の結果で
あることが見い出された。最終的には、ヨウ素イオンは
ヨウ素分子に酸化されて、このヨウ素分子は導電性ポリ
マーのフィルムまたは層をドープし、したがって、導電
性ポリマーのフィルムの導電率を増加させ、1μAから
5μAの範囲の電流が観察された。
率の直線的変化は、5mg/dl から500mg/dl のグルコ
ースと、150mM/lのヨウ化カリウムとを含む標準グル
コース溶液中のグルコースの酵素的酸化の変化の結果で
あることが見い出された。最終的には、ヨウ素イオンは
ヨウ素分子に酸化されて、このヨウ素分子は導電性ポリ
マーのフィルムまたは層をドープし、したがって、導電
性ポリマーのフィルムの導電率を増加させ、1μAから
5μAの範囲の電流が観察された。
【0281】特に、これらの分析においては、テストデ
バイスは導電センサー40を含み、ここで反応ゾーン4
4は水和可能なマトリックス材料としてキトサンを含
む。この実施態様においては、貝類キトサンの3重量%
水溶液(ニューヨーク州コマックのProtan Inc. 社より
入手できる)が最初に調製された。
バイスは導電センサー40を含み、ここで反応ゾーン4
4は水和可能なマトリックス材料としてキトサンを含
む。この実施態様においては、貝類キトサンの3重量%
水溶液(ニューヨーク州コマックのProtan Inc. 社より
入手できる)が最初に調製された。
【0282】ついで、十分な量のグルコースオキシダー
ゼとパーオキシダーゼが3%キトサン溶液に加えられ、
10mg/ml ずつのグルコースオキシダーゼとパーオキシ
ダーゼを含むキトサン溶液が調製された。このキトサン
溶液はついで、前述のように、ポリオクチルチオフェン
の層の上に流延された。
ゼとパーオキシダーゼが3%キトサン溶液に加えられ、
10mg/ml ずつのグルコースオキシダーゼとパーオキシ
ダーゼを含むキトサン溶液が調製された。このキトサン
溶液はついで、前述のように、ポリオクチルチオフェン
の層の上に流延された。
【0283】反応ゾーン44を調製するようにキトサン
の層が十分に乾いた後、半透膜42がキトサン層上に流
延された。半透膜42は、約75重量%のエラストマー
(DOW CHEMICAL LATEX 3-5035, Dow Chemical 社、ミシ
ガン州ミッドランドから入手できる)と約0.1重量%
のOLIN SURFACTANT 10G を、キトサンベースの反応ゾー
ン44上に水溶液の流延によって塗布された。エラスト
マーベースの半透膜42のフィルムが乾いた後、導電セ
ンサー40がグルコースのテストサンプルを検定するた
めに提供された。
の層が十分に乾いた後、半透膜42がキトサン層上に流
延された。半透膜42は、約75重量%のエラストマー
(DOW CHEMICAL LATEX 3-5035, Dow Chemical 社、ミシ
ガン州ミッドランドから入手できる)と約0.1重量%
のOLIN SURFACTANT 10G を、キトサンベースの反応ゾー
ン44上に水溶液の流延によって塗布された。エラスト
マーベースの半透膜42のフィルムが乾いた後、導電セ
ンサー40がグルコースのテストサンプルを検定するた
めに提供された。
【0284】一般的に、図8と9に提示されたプロット
は、図3の導電センサー30を用いた、標準グルコース
溶液のグルコース分析の結果を図示する。両方の図で、
存在量応答プロットは、10秒間電流をポーリングする
ことによって、各々の実験で作成された。
は、図3の導電センサー30を用いた、標準グルコース
溶液のグルコース分析の結果を図示する。両方の図で、
存在量応答プロットは、10秒間電流をポーリングする
ことによって、各々の実験で作成された。
【0285】特に、図8の存在量応答プロットは、5mg
/dl から500mg/dl のグルコースと、さらに30mMの
ヨウ化カリウムとを含む標準グルコース溶液についての
グルコース検定の結果を図示する。最初、溶液中のグル
コースの濃度が高いほど、導電率の最初の変化が大き
い、そして導電性ポリマーのフィルムまたは層の導電率
の合計変化が大きいことが観察できる。
/dl から500mg/dl のグルコースと、さらに30mMの
ヨウ化カリウムとを含む標準グルコース溶液についての
グルコース検定の結果を図示する。最初、溶液中のグル
コースの濃度が高いほど、導電率の最初の変化が大き
い、そして導電性ポリマーのフィルムまたは層の導電率
の合計変化が大きいことが観察できる。
【0286】さらに、導電性ポリマー層のドーパント化
合物の量のパーセントが比較的低い、すなわちグルコー
ス−グルコースオキシダーゼ反応の早い段階、グルコー
ス−グルコースオキシダーゼ反応のオンセットの、約2
5秒以内、特に約12秒以内が、導電性ポリマーのフィ
ルムまたは層の導電率の変化が最大であることが観察さ
れる。それゆえ、導電性ポリマーフィルムの導電率変化
の最も敏感な測定は、テストサンプルがテストデバイス
の反応ゾーンに接触した後、最初の約30秒、好ましく
は最初の約10秒以内になされる。
合物の量のパーセントが比較的低い、すなわちグルコー
ス−グルコースオキシダーゼ反応の早い段階、グルコー
ス−グルコースオキシダーゼ反応のオンセットの、約2
5秒以内、特に約12秒以内が、導電性ポリマーのフィ
ルムまたは層の導電率の変化が最大であることが観察さ
れる。それゆえ、導電性ポリマーフィルムの導電率変化
の最も敏感な測定は、テストサンプルがテストデバイス
の反応ゾーンに接触した後、最初の約30秒、好ましく
は最初の約10秒以内になされる。
【0287】図9にプロットされたグラフは、導電性ポ
リマー層の導電率の変化とテストサンプル中のグルコー
スの量の応答の直接性を図示する。各々の分析で、導電
性ポリマーの層の導電率は、グルコースを含むサンプル
がテストデバイスの反応ゾーンと接触した後10秒間測
定された。図9に示された直線関係は、未知の量のグル
コースを含むテストサンプルがこの発明のデバイスと方
法によって検定されうることを示す。
リマー層の導電率の変化とテストサンプル中のグルコー
スの量の応答の直接性を図示する。各々の分析で、導電
性ポリマーの層の導電率は、グルコースを含むサンプル
がテストデバイスの反応ゾーンと接触した後10秒間測
定された。図9に示された直線関係は、未知の量のグル
コースを含むテストサンプルがこの発明のデバイスと方
法によって検定されうることを示す。
【0288】そえゆえ、図3に描かれた本発明のデバイ
スは、素早く、経済的で、敏感かつ正確な、最低0mg/d
l から600mg/dl までの量のグルコースを含む液体テ
ストサンプルの検定を提供する。
スは、素早く、経済的で、敏感かつ正確な、最低0mg/d
l から600mg/dl までの量のグルコースを含む液体テ
ストサンプルの検定を提供する。
【0289】本発明の導電センサーが、ヨウ素イオンが
導電センサーの反応ゾーンに含まれているときに、テス
トサンプルのグルコースを正確に検定できることを証明
するため、次の検定が、図3に描かれた導電センサー4
0を含むテストデバイスを用いて行われた。ヨウ素イオ
ンは、アルキル基が1個から約4個の炭素原子を含むヨ
ウ化テトラアルキルアンモニウムの形で、最も容易に反
応ゾーン44の中に組込まれるということがわかった。
導電センサーの反応ゾーンに含まれているときに、テス
トサンプルのグルコースを正確に検定できることを証明
するため、次の検定が、図3に描かれた導電センサー4
0を含むテストデバイスを用いて行われた。ヨウ素イオ
ンは、アルキル基が1個から約4個の炭素原子を含むヨ
ウ化テトラアルキルアンモニウムの形で、最も容易に反
応ゾーン44の中に組込まれるということがわかった。
【0290】好ましくは、ヨウ化テトラアルキルアンモ
ニウムはヨウ化テトラエチルアンモニウムである。しか
し、ヨウ化テトラメチル−、テトラプロピル−およびテ
トラブチルアンモニウムも同じく用いることができる。
同様に、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナト
リウムおよび他の水溶性のヨウ素塩も、反応ゾーン内の
ヨウ素イオンの源として用いることができる。ヨウ素塩
は、反応ゾーンを形成するために用いられる流延溶液中
に含まれる。その濃度は約50mMから約500mMの範囲
であり、好ましくは約75mMから約300mMの範囲であ
る。
ニウムはヨウ化テトラエチルアンモニウムである。しか
し、ヨウ化テトラメチル−、テトラプロピル−およびテ
トラブチルアンモニウムも同じく用いることができる。
同様に、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナト
リウムおよび他の水溶性のヨウ素塩も、反応ゾーン内の
ヨウ素イオンの源として用いることができる。ヨウ素塩
は、反応ゾーンを形成するために用いられる流延溶液中
に含まれる。その濃度は約50mMから約500mMの範囲
であり、好ましくは約75mMから約300mMの範囲であ
る。
【0291】図10は図3の導電センサー40を用いた
グルコース分析の存在量応答プロットを含む。この導電
センサー40には、ヨウ化テトラエチルアンモニウムが
キトサンベースの反応ゾーンに約100mMの濃度で含ま
れた。この実験で、導電センサーは、ヨウ化テトラエチ
ルアンモニウムを含む第2のキトサンベースのフィルム
が、第一のグルコースオキシダーゼとパーオキシダーゼ
とを含むキトサンベースのフィルムの上に適用された点
において、若干改造された。
グルコース分析の存在量応答プロットを含む。この導電
センサー40には、ヨウ化テトラエチルアンモニウムが
キトサンベースの反応ゾーンに約100mMの濃度で含ま
れた。この実験で、導電センサーは、ヨウ化テトラエチ
ルアンモニウムを含む第2のキトサンベースのフィルム
が、第一のグルコースオキシダーゼとパーオキシダーゼ
とを含むキトサンベースのフィルムの上に適用された点
において、若干改造された。
【0292】この個別の反応ゾーン44は2つの別のキ
トサンフィルムを含むけれど、ヨウ素塩、グルコースオ
キシダーゼとパーオキシダーゼとは単一のキトサンまた
はゼラチンフィルム中に含んでいてもよい。シリコーン
ベースのエラストマーからなる半透膜42は、ヨウ化テ
トラエチルアンモニウムを含むキトサンベースフィルム
上に流延してもよい。上述のテストデバイスは、100
mg/dl 、200mg/dlおよび400mg/dl のグルコース
を含む標準グルコース溶液を検定するために用いられ
た。グルコースの検定の結果は図10に示され、約15
秒以内にテストデバイスがグルコースを分析することを
示している。
トサンフィルムを含むけれど、ヨウ素塩、グルコースオ
キシダーゼとパーオキシダーゼとは単一のキトサンまた
はゼラチンフィルム中に含んでいてもよい。シリコーン
ベースのエラストマーからなる半透膜42は、ヨウ化テ
トラエチルアンモニウムを含むキトサンベースフィルム
上に流延してもよい。上述のテストデバイスは、100
mg/dl 、200mg/dlおよび400mg/dl のグルコース
を含む標準グルコース溶液を検定するために用いられ
た。グルコースの検定の結果は図10に示され、約15
秒以内にテストデバイスがグルコースを分析することを
示している。
【0293】いくつかの酵素ベースの分析が反応生成物
として過酸化水素の生成を伴う。グルコースについて上
述したように、グルコース−グルコースオキシダーゼ反
応の過酸化水素の生成は、ペルオキシダーゼ酵素がヨウ
素分子ドーパント化合物を生成する基体を提供する。ヨ
ウ素分子はついで導電性ポリマーのフィルムまたは層を
ドープして、テストサンプル中のグルコースの量は導電
性ポリマー層の導電率の変化から決定される。
として過酸化水素の生成を伴う。グルコースについて上
述したように、グルコース−グルコースオキシダーゼ反
応の過酸化水素の生成は、ペルオキシダーゼ酵素がヨウ
素分子ドーパント化合物を生成する基体を提供する。ヨ
ウ素分子はついで導電性ポリマーのフィルムまたは層を
ドープして、テストサンプル中のグルコースの量は導電
性ポリマー層の導電率の変化から決定される。
【0294】しかし、グルコースオキシダーゼに加え、
酸素を仲介者とする、そしてそれゆえ適切な基体と反応
するときに過酸化水素を生成するオキシダーゼ酵素に
は、以下のものが含まれる(これらに限定されない)。
コレステロールオキシダーゼ、アリルアルコールオキシ
ダーゼ、L−グルコノラクトンオキシダーゼ、ガラクト
ースオキシダーゼ、ピラノースオキシダーゼ、L−ソル
ボースオキシダーゼ、ピリドキシン−4−オキシダー
ゼ、アルコールオキシダーゼ、L−2−ヒドロキシ酸オ
キシダーゼ、ピルビン酸塩オキシダーゼ、シュウ酸塩オ
キシダーゼ、グリオキシル酸塩オキシダーゼ、ジヒドロ
オロチン酸塩オキシダーゼ、ラトステロールオキシダー
ゼ、コリンオキシダーゼ、グリコラートオキシダーゼ、
グリセリン−3−リン酸塩オキシダーゼ、キサンチンオ
キシダーゼ、サルコシンオキシダーゼ、N−メチルアミ
ノ酸オキシダーゼ、N6 −メチルリシンオキシダーゼ、
6−ヒドロキシ−L−ニコチンオキシダーゼ、6−ヒド
ロキシ−D−ニコチンオキシダーゼ、ニトロエタンオキ
シダーゼ、硫酸塩オキシダーゼ、チオールオキシダー
ゼ、チトクロームcオキシダーゼ、シュードモナスチト
クロームオキシダーゼ、アスコルビン酸塩オキシダー
ゼ、o−アミノフェノールオキシダーゼ、および3−ヒ
ドロキシアントラニル酸塩オキシダーゼ。
酸素を仲介者とする、そしてそれゆえ適切な基体と反応
するときに過酸化水素を生成するオキシダーゼ酵素に
は、以下のものが含まれる(これらに限定されない)。
コレステロールオキシダーゼ、アリルアルコールオキシ
ダーゼ、L−グルコノラクトンオキシダーゼ、ガラクト
ースオキシダーゼ、ピラノースオキシダーゼ、L−ソル
ボースオキシダーゼ、ピリドキシン−4−オキシダー
ゼ、アルコールオキシダーゼ、L−2−ヒドロキシ酸オ
キシダーゼ、ピルビン酸塩オキシダーゼ、シュウ酸塩オ
キシダーゼ、グリオキシル酸塩オキシダーゼ、ジヒドロ
オロチン酸塩オキシダーゼ、ラトステロールオキシダー
ゼ、コリンオキシダーゼ、グリコラートオキシダーゼ、
グリセリン−3−リン酸塩オキシダーゼ、キサンチンオ
キシダーゼ、サルコシンオキシダーゼ、N−メチルアミ
ノ酸オキシダーゼ、N6 −メチルリシンオキシダーゼ、
6−ヒドロキシ−L−ニコチンオキシダーゼ、6−ヒド
ロキシ−D−ニコチンオキシダーゼ、ニトロエタンオキ
シダーゼ、硫酸塩オキシダーゼ、チオールオキシダー
ゼ、チトクロームcオキシダーゼ、シュードモナスチト
クロームオキシダーゼ、アスコルビン酸塩オキシダー
ゼ、o−アミノフェノールオキシダーゼ、および3−ヒ
ドロキシアントラニル酸塩オキシダーゼ。
【0295】結果として、この発明のデバイスと方法に
従って、特定の所定の分析対象物の導電センサーを、上
述のグルコース分析で説明されたのと同じデバイスと方
法において、適当なオキシダーゼ酵素を用いて、デザイ
ンすることができる。しかし、図3に示す実施態様にと
って半透膜は、コレステロールのようなある種の高分子
化合物を、半透膜を通して通過を抑制することができる
と理解されるべきである。それゆえ、図3に実施態様を
示す本発明の導電センサーは、コレステロールのような
より高分子量の分析対象物の検定には適していないであ
ろう。
従って、特定の所定の分析対象物の導電センサーを、上
述のグルコース分析で説明されたのと同じデバイスと方
法において、適当なオキシダーゼ酵素を用いて、デザイ
ンすることができる。しかし、図3に示す実施態様にと
って半透膜は、コレステロールのようなある種の高分子
化合物を、半透膜を通して通過を抑制することができる
と理解されるべきである。それゆえ、図3に実施態様を
示す本発明の導電センサーは、コレステロールのような
より高分子量の分析対象物の検定には適していないであ
ろう。
【0296】しかし、一般的には、所定の分析対象物が
半透膜を通る際に少なくとも1×10-9cm2/sec の拡散
定数を示すかぎりは、所定の分析対象物の存在と濃度
は、本発明の方法とデバイスによって決定されうる。
半透膜を通る際に少なくとも1×10-9cm2/sec の拡散
定数を示すかぎりは、所定の分析対象物の存在と濃度
は、本発明の方法とデバイスによって決定されうる。
【0297】本発明のテストデバイスと方法とに関係す
る主要な特徴が、繰り返して観察された。この発明の方
法から生ずる、新しく予測しえなかった結果は、酸素と
オキシダーゼ酵素と反応可能な所定の分析対象物を求め
る液体テストサンプルの検定のためにデザインされたテ
ストデバイスを提供する。
る主要な特徴が、繰り返して観察された。この発明の方
法から生ずる、新しく予測しえなかった結果は、酸素と
オキシダーゼ酵素と反応可能な所定の分析対象物を求め
る液体テストサンプルの検定のためにデザインされたテ
ストデバイスを提供する。
【0298】
【発明の効果】前述のように、本発明は上述のすべての
目的を達成するために良好に適応される。この方法とデ
バイスは、便利で、簡単で、比較的経済的で、使い捨て
ができ、敏感でそして正確という利点がある。本発明の
利点の中には、さらに次のようなものがある。デバイス
は光学的なことと関係なく動く、貯蔵安定性が優れてい
る、比較的低コストで作れる、半導体製造技術によって
再生産性をもって製造しうる、フォーマットに関して大
いに柔軟性がある、必要なサンプルの量が少なく侵入的
でない、そして比較的小さい寸法に作ることができる。
目的を達成するために良好に適応される。この方法とデ
バイスは、便利で、簡単で、比較的経済的で、使い捨て
ができ、敏感でそして正確という利点がある。本発明の
利点の中には、さらに次のようなものがある。デバイス
は光学的なことと関係なく動く、貯蔵安定性が優れてい
る、比較的低コストで作れる、半導体製造技術によって
再生産性をもって製造しうる、フォーマットに関して大
いに柔軟性がある、必要なサンプルの量が少なく侵入的
でない、そして比較的小さい寸法に作ることができる。
【0299】たとえば、本発明のテストデバイスは経済
的でミニチュア化でき、使い捨てできるデバイスである
ことが想像できる。本発明のすべての実施態様の各々の
要素はバッチプロセス技術で製造できる。加えて、マイ
クロ電極アセンブリーは、シリコン、セラミック、ガラ
スまたはプラスチックベースを用いた多くの周知の技術
によって製造できる。
的でミニチュア化でき、使い捨てできるデバイスである
ことが想像できる。本発明のすべての実施態様の各々の
要素はバッチプロセス技術で製造できる。加えて、マイ
クロ電極アセンブリーは、シリコン、セラミック、ガラ
スまたはプラスチックベースを用いた多くの周知の技術
によって製造できる。
【0300】さらに、ほとんどの先行技術の導電センサ
ーにおいて、不安定な酸化された導電性ポリマーが用い
られているのに反して、この導電センサーは方法とデバ
イスがドープされていない還元された導電性ポリマーの
層を用いているので、安定している。
ーにおいて、不安定な酸化された導電性ポリマーが用い
られているのに反して、この導電センサーは方法とデバ
イスがドープされていない還元された導電性ポリマーの
層を用いているので、安定している。
【0301】本発明は主には液体媒体を多種の診断的に
有意義な物質または尿、崩壊したまたは崩壊しない血を
含む血、血漿、血清のような生物学的液体中の成分を検
定することに向けられてはいるが、本発明のデバイスと
方法は、非生物学的な液体、水泳プールの水やワイン等
のような液体を検定するのにも有用であることと理解さ
れるべきである。
有意義な物質または尿、崩壊したまたは崩壊しない血を
含む血、血漿、血清のような生物学的液体中の成分を検
定することに向けられてはいるが、本発明のデバイスと
方法は、非生物学的な液体、水泳プールの水やワイン等
のような液体を検定するのにも有用であることと理解さ
れるべきである。
【0302】この開示は好ましい実施態様としてのみな
されたものであり、細部の構造における変更や、組合
せ、そして部分的な調整が、特許請求の範囲の精神と範
囲から離れることなく行われうるものと理解されるであ
ろう。
されたものであり、細部の構造における変更や、組合
せ、そして部分的な調整が、特許請求の範囲の精神と範
囲から離れることなく行われうるものと理解されるであ
ろう。
【図1】本発明の診断デバイスの部分的側面断面図であ
る。
る。
【図2】マイクロ電極アセンブリーの上面図である。
【図3】本発明の導電センサーの好ましい部分的側面断
面図である。
面図である。
【図4】グルコースの各種の存在量についての電流と時
間のグラフである。
間のグラフである。
【図5】図4の結果から得られた、電流とグルコース濃
度のグラフである。
度のグラフである。
【図6】グルコースの各種の存在量についての電流と時
間の別のグラフである。
間の別のグラフである。
【図7】図6の結果から得られた、電流とグルコース濃
度のグラフである。
度のグラフである。
【図8】グルコースの各種の存在量についての電流と時
間の別のグラフである。
間の別のグラフである。
【図9】図8の結果から得られた、電流とグルコース濃
度のグラフである。
度のグラフである。
【図10】グルコースの各種の存在量についての電流と
時間の別のグラフである。
時間の別のグラフである。
10 診断デバイス 12 キャピラリチューブ 14、44 反応ゾーン 16、46 導電性ポリマー 18 連続フィルム 20、30、50 マイクロ電極アセンブリー 32 ベース 34、36 導電材料 38 空隙 40 導電センサー 42 半透膜 48 テストサンプル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジェー・オーケイ・ノエル アメリカ合衆国、インデイアナ州、46530、 グレンジャー、キング・リチャーズ・ウェ イ 50560 (72)発明者 ピュー・エイチ−エス・ツェ アメリカ合衆国、インデイアナ州、46544、 ミシャワカ、リバース・エッジ・ドライブ 436
Claims (76)
- 【請求項1】 所定の分析対象物の存在あるいは濃度を
調べるためにテストサンプルを検定するための導電セン
サーであって、該所定の分析対象物はオキシダーゼ酵素
と反応することができ、以下の構成を有する導電センサ
ー: a)所定の分析対象物に対して透過性を有し、層内に所
定の分析対象物と反応可能なオキシダーゼ酵素とペルオ
キシダーゼ活性を有する化合物と、ドーパント化合物前
駆体とを均質に組み入れて有しており、そして、ここ
で、所定の分析対象物とオキシダーゼ酵素と、ペルオキ
シダーゼ活性を有する化合物と、ドーパント化合物前駆
体とが反応してドーパント化合物を生成するホストマト
リックスの層と; b)ホストマトリックスと接触して、ホストマトリック
ス層内に生成されたドーパント化合物の少なくとも一部
分が導電性ポリマー層へ移行して、導電性ポリマー層を
酸化的にドープする導電性ポリマーの層と;そして c)導電性ポリマー層に効果的に接続して、導電性ポリ
マー層の導電率の変化を測定する手段。 - 【請求項2】 導電性ポリマー層の導電率の変化を測定
する手段が、導電性ポリマー層と接触するマイクロ電極
アセンブリーを含み、該マイクロ電極アセンブリーが、
導電性ポリマー層の導電率の変化を、導電性ポリマー層
のドーパント化合物による酸化的ドーピングに応答して
感知するよう調整されている、請求項1記載の導電セン
サー。 - 【請求項3】 ホストマトリックス層が、ゼラチン、キ
トサン、絹フィブロイン、コラーゲン、ポリ(2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート)、ポリアクリルアミドま
たはそれらの組合せを含む、請求項1記載の導電センサ
ー。 - 【請求項4】 ホストマトリックス層がゼラチン、キト
サンまたはそれらの組合せを含む請求項1記載の導電セ
ンサー。 - 【請求項5】 ホストマトリックス層が約0.1μから
約10μの厚さを有する請求項1記載の導電センサー。 - 【請求項6】 ホストマトリックス層が約0.2μから
約5μの厚さを有する請求項1記載の導電センサー。 - 【請求項7】 ホストマトリックス層が約0.2μから
約3μの厚さを有する請求項1記載の導電センサー。 - 【請求項8】 オキシダーゼ酵素が、テストサンプル中
の所定の分析対象物の少なくとも0.1重量%と反応す
るのに十分な量存在している請求項1記載の導電センサ
ー。 - 【請求項9】 ペルオキシダーゼ活性を有する化合物
が、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、ラクトペル
オキシダーゼ、ミクロペルオキシダーゼまたはそれらの
組合せである請求項1記載の導電センサー。 - 【請求項10】 ドーパント化合物前駆体がヨウ素イオ
ンである請求項1記載の導電センサー。 - 【請求項11】 ヨウ素イオンがホストマトリックス層
中にヨウ素塩として組み入れられており、該ヨウ素塩
が、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウ
ム、アルキル基が1個から約4個の炭素原子を含有する
ヨウ化テトラアルキルアンモニウムおよびそれらの組合
せからなる群より選択されている、請求項10記載の導
電センサー。 - 【請求項12】 ペルオキシダーゼ活性を有する化合物
が、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、ラクトペル
オキシダーゼ、ミクロペルオキシダーゼ、モリブデン
(VI)遷移金属触媒およびそれらの組合せからなる群よ
り選択される請求項10記載の導電センサー。 - 【請求項13】 ドーパント化合物前駆体がホストマト
リックス層中に約30mMから約500mMの範囲の濃度で
存在する請求項1記載の導電センサー。 - 【請求項14】 十分な周囲分子酸素がホストマトリッ
クス層中に存在して、テストサンプル中の所定の分析対
象物の一部と反応し、十分な量のドーパント化合物を生
成して、導電性ポリマー層の検知しうるまたは測定しう
る導電率変化を起こす請求項1記載の導電センサー。 - 【請求項15】 十分な周囲酸素がホストマトリックス
層中に存在して、テストサンプル中に存在する所定の分
析対象物の少なくとも0.1重量パ−セントと反応する
請求項14記載の導電センサー。 - 【請求項16】 十分な周囲酸素がホストマトリックス
層中に存在して、テストサンプル中に存在する所定の分
析対象物の約0.1重量%から約3重量%と反応する請
求項14記載の導電センサー。 - 【請求項17】 導電性ポリマー層が、ポリ(アルキル
チオフェン)、ポリチオフェン、ポリ(チエニレンビニ
レン)、ポリ(フリレンビニレン)、ポリピロール、ポ
リフラン、ポリアニリンまたはそれらの組合せである請
求項1記載の導電センサー。 - 【請求項18】 ポリ(アルキルチオフェン)が、アル
キル基が約4個から約20個の炭素原子を含有するポリ
(3−アルキルチオフェン)である請求項17記載の導
電センサー。 - 【請求項19】 ポリ(アルキルチオフェン)が、アル
キル基が約6個から約12個の炭素原子を含有するポリ
(3−アルキルチオフェン)である請求項17記載の導
電センサー。 - 【請求項20】 ポリ(アルキルチオフェン)が、アル
キル基が約6個から約9個の炭素原子を含むポリ(3−
アルキルチオフェン)である請求項17記載の導電セン
サー。 - 【請求項21】 導電性ポリマー層がポリ(3−オクチ
ルチオフェン)を含む請求項1記載の導電センサー。 - 【請求項22】 導電性ポリマー層がポリ(3−アルキ
ルチオフェン)のコポリマーを有し、ここで、アルキル
基が約4個から約20個の炭素原子を含有し;コモノマ
ーが、チオフェン、3−メチルチオフェン、3−エチル
チオフェンおよびそれらの組合せからなる群より選択さ
れる請求項1記載の導電センサー。 - 【請求項23】 導電性ポリマー層が75重量%までの
非導電性ポリマーを含有する請求項1記載の導電センサ
ー。 - 【請求項24】 非導電性ポリマーが、ポリメチルメタ
クリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリアクリロ
ニトリル、ポリエチレンオキシド、ポリ塩化ビニリデ
ン、ナイロン、ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリア
クリルアミド、ポリエステルおよびそれらの組合せから
なる群より選択される請求項23記載の導電センサー。 - 【請求項25】 導電性ポリマー層が10,000Å以
下の厚さを有する請求項1記載の導電センサー。 - 【請求項26】 導電性ポリマー層が約100Åから約
2,000Åの範囲の厚さを有する請求項1記載の導電
センサー。 - 【請求項27】 導電性ポリマー層が約100Åから約
1,500Åの範囲の厚さを有する請求項1記載の導電
センサー。 - 【請求項28】 約101 オームから約109 オームの
範囲のデバイス抵抗を測定できる請求項27記載の導電
センサー。 - 【請求項29】 マイクロ電極アセンブリーが、約10
μから約300μの絶縁空隙を有する金属電極のすだれ
状(interdigited)対を有する請求項2記載の導電セン
サー。 - 【請求項30】 マイクロ電極アセンブリーが、約10
μから約250μの絶縁空隙を有する金属電極のすだれ
状対を有する請求項2記載の導電センサー。 - 【請求項31】 マイクロ電極アセンブリーが、約10
μから約15μの絶縁空隙を有する金属電極のすだれ状
対を有する請求項2記載の導電センサー。 - 【請求項32】 テストサンプルが体積で約0.1μl
から約5μlである請求項1記載の導電センサー。 - 【請求項33】 テストサンプルが生物学的液体である
導電センサー。 - 【請求項34】 生物学的液体が、全血、血清、血漿、
涙液、間質液および尿からなる群より選択される請求項
33記載の導電センサー。 - 【請求項35】 所定の分析対象物が、グルコース、ア
ルコール、コレステロール、L−グルコノラクトン、ガ
ラクトース、ピラノース、L−ソルボース、ピリドキシ
ン、アリルアルコール、L−2−ヒドロキシ酸、ピルビ
ン酸塩、シュウ酸塩、グリオキシル酸塩、ジヒドロオロ
チン酸塩、ラトステロール、コリン、グリコラート、グ
リセリン−3−リン酸塩、キサンチン、サルコシン、N
−メチルアミノ酸、N6 −メチルリシン、6−ヒドロキ
シ−L−ニコチン、6−ヒドロキシ−D−ニコチン、ニ
トロエタン、硫酸塩、チオール、チトクローム、シュー
ドモナスチトクローム、アスコルビン酸塩、o−アミノ
フェノールおよび3−ヒドロキシアントラニル酸塩から
なる群から選択される請求項1記載の導電センサー。 - 【請求項36】 所定の分析対象物がグルコース、アル
コールおよびコレステロールから選択される請求項1記
載の導電センサー。 - 【請求項37】 さらにホストマトリックス層と接触す
る半透膜を含み、該半透膜は細胞質の(cellular)物質
とテストサンプル中に存在する妨害物質とを、テストサ
ンプル中から、テストサンプルがホストマトリックス層
と接触する前に有効に分離することができ、そして該半
透膜は所定の分析対象物に対して約1×10-9cm2/sec
と約5×10-8cm2/sec との間の拡散定数を有し、酸素
に対しては約5×10-7cm2/sec と約5×10-6cm2/se
c との間の拡散定数を有するものである、請求項1記載
の導電センサー。 - 【請求項38】 半透膜が約3μから約15μの範囲の
厚さを有する請求項37記載の導電センサー。 - 【請求項39】 半透膜がエラストマー性の化合物であ
る請求項37記載の導電センサー。 - 【請求項40】 テストサンプルが所定の分析対象物を
調べるために約30秒以内に検定される請求項1記載の
導電センサー。 - 【請求項41】 テストサンプルが所定の分析対象物を
調べるために約5秒から約15秒の間のうちに検定され
る請求項1記載の導電センサー。 - 【請求項42】 所定の分析対象物の存在あるいは濃度
を調べるために生物学的液体を検定する導電センサーで
あって、該所定の分析対象物がオキシダーゼ酵素と反応
することができ、該導電センサーが以下の構成を有する
導電センサー: a)ゼラチン、キトサンまたはそれらの組合せを含み、
約0.2μから約5μの厚さとを有するホストマトリッ
クス層であって、該ホストマトリックス層は所定の分析
対象物が透過でき、該ホストマトリックス層がその中に
所定の分析対象物、ペルオキシダーゼ酵素またはモリブ
デン(VI)遷移金属触媒のいずれかと反応できるオキシ
ダーゼ酵素とヨウ素イオンとを均一に組み入れており、
そしてここで所定の分析対象物、オキシダーゼ酵素、ペ
ルオキシダーゼ酵素またはモリブデン(VI)触媒とヨウ
素イオンが反応してヨウ素分子を生成するホストマトリ
ックス層と; b)約100Åから約2,000Åの厚さを有する導電
性ポリマー層であって、ホストマトリックス層と接触し
ており、すくなくともホストマトリックス層中で生成さ
れたヨウ素分子の一部が導電性ポリマー層に移行して、
導電性ポリマー層を酸化的にドープすることができる導
電性ポリマー層と;そして c)該導電性ポリマー層と接触するマイクロ電極アセン
ブリーであって、該マイクロ電極アセンブリーは導電性
ポリマー層の導電率の変化を、ヨウ素分子による導電性
ポリマー層の酸化ドーピングに応答して感知するように
調整されているマイクロ電極アセンブリー。 - 【請求項43】 所定の分析対象物がグルコースであ
り、オキシダーゼ酵素がグルコースオキシダーゼである
請求項42記載の導電センサー。 - 【請求項44】 所定の分析対象物がコレステロールで
あり、オキシダーゼ酵素がコレステロールオキシダーゼ
である請求項42記載の導電センサー。 - 【請求項45】 所定の分析対象物がアルコールであ
り、オキシダーゼ酵素がアルコールオキシダーゼである
請求項42記載の導電センサー。 - 【請求項46】 所定の分析対象物の存在あるいは濃度
を調べるためにテストサンプルを分析するための導電セ
ンサーであって、該所定の分析対象物がオキシダーゼ酵
素と反応可能であり、該導電センサーが以下の構成を有
する導電センサー: a)細胞質物質と妨害化合物をテストサンプルから有効
に分離することができ、所定の分析対象物を一定の速度
で透過させる半透膜と; b)該半透膜と接触しており、所定の分析対象物が透過
しうるホストマトリックス層であって、該ホストマトリ
ックス層がその中に所定の分析対象物と反応できるオキ
シダーゼ酵素とペルオキシダーゼ活性を有する化合物と
ドーパント化合物前駆体とを均質に取入れており、ここ
で、所定の分析対象物と、オキシダーゼ酵素と、ペルオ
キシダーゼ活性を有する化合物と、ドーパント化合物前
駆体とが反応してドーパント化合物を生成するホストマ
トリックス層と; c)該ホストマトリックス層と接触する導電性ポリマー
層であって、ホストマトリックス層中で生成したドーパ
ント化合物の少なくとも一部分が導電性ポリマー層へ移
行して、導電性ポリマー層を酸化的にドープする導電性
ポリマー層と;そして d)該導電性ポリマー層に効果的に接続して、導電性ポ
リマー層の導電率の変化を測定する手段。 - 【請求項47】 導電性ポリマー層の導電率の変化を測
定する手段が、該導電性ポリマーと接触するマイクロ電
極アセンブリーを有し、該マイクロ電極アセンブリーは
導電性ポリマー層の導電率の変化をドーパント化合物に
よる導電性ポリマー層の酸化的ドーピングに応答して感
知するように調整されている、請求項46記載の導電セ
ンサー。 - 【請求項48】 ペルオキシダーゼ活性を有する化合物
が、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、ラクトペル
オキシダーゼ、ミクロペルオキシダーゼまたはそれらの
組合せである請求項46記載の導電センサー。 - 【請求項49】 ホストマトリックス層が約0.1μか
ら約10μの厚さを有し、同層がゼラチン、キトサン、
絹フィブロイン、コラーゲン、ポリ(2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート)、ポリアクリルアミド、またはそ
れらの組合せを有する請求項46記載の導電センサー。 - 【請求項50】 ドーパント化合物前駆体がヨウ素イオ
ンであり、該ヨウ素イオンが、ホストマトリックス層中
にヨウ素塩として取り入れられており、該ヨウ素塩がヨ
ウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ア
ルキル基が1個から約4個の炭素原子を含有するヨウ化
テトラアルキルアンモニウム、およびそれらの組合せか
らなる群より選択される請求項46記載の導電センサ
ー。 - 【請求項51】 ペルオキシダーゼ活性を有する化合物
がモリブデン(VI)遷移金属触媒である請求項50記載
の導電センサー。 - 【請求項52】 導電性ポリマー層が10,000Å未
満の厚さを有し、同層がポリ(アルキルチオフェン)、
ポリチオフェン、ポリ(チエニレンビニレン)、ポリ
(フリレンビニレン)、ポリピロール、ポリフラン、ポ
リアニリンまたはそれらの組合せである請求項50記載
の導電センサー。 - 【請求項53】 ポリ(アルキルチオフェン)が、アル
キル基が約4個から約20個の炭素原子を有するポリ
(3−アルキルチオフェン)である請求項52記載の導
電センサー。 - 【請求項54】 マイクロ電極アセンブリーが、約10
μから約300μの絶縁線間距離を持った、すだれ状
(interdigited)の一対の金属電極である請求項47記
載の導電センサー。 - 【請求項55】 半透膜が約3μから約15μの範囲の
厚さを有する請求項46記載の導電センサー。 - 【請求項56】 半透膜が約5μから約10μの範囲の
厚さを有する請求項46記載の導電センサー。 - 【請求項57】 半透膜が約6μから約8μの範囲の厚
さを有する請求項46記載の導電センサー。 - 【請求項58】 半透膜が所定の分析対象物に対して少
なくとも1×10-9cm2/sec の拡散定数を有し、酸素分
子に対して少なくとも5×10-7cm2/sec の拡散定数を
有する請求項46記載の導電センサー。 - 【請求項59】 半透膜が、所定の分析対象物に対して
約1×10-9cm2/sec から約5×10-8cm2/sec の範囲
の拡散定数を有し、酸素分子に対して約5×10-7cm2/
sec から約5×10-6cm2/sec の範囲の拡散定数を有す
る請求項46記載の導電センサー。 - 【請求項60】 半透膜がエラストマー性の化合物であ
る請求項46記載の導電センサー。 - 【請求項61】 半透膜がシリコーン含有エラストマー
である請求項46記載の導電センサー。 - 【請求項62】 半透膜がポリプロピレン、ナイロン、
ポリカーボネート、ポリウレタンまたはそれらの組合せ
である請求項46記載の導電センサー。 - 【請求項63】 テストサンプルが生物学的液体である
請求項46の導電センサー。 - 【請求項64】 所定の分析対象物の存在あるいは濃度
を調べるために生物学的液体を分析する導電センサーで
あって、該所定の分析対象物がオキシダーゼ酵素と反応
でき、そして該導電センサーが以下の構成を有する導電
センサー: a)厚さが約5μから約10μのエラストマーベースの
半透膜であって、該エラストマーベースの半透膜が効果
的に細胞質物質と妨害化合物を生物学的液体から分離で
き、そして所定の分析対象物が半透過性膜を一定の速度
で通過することができる半透過性膜と; b)ゼラチン、キトサンまたはそれらの組合せを有する
ホストマトリックスの層であって、該層が約0.2μか
ら約5μの厚さを有し、該層は半透膜と接触しており、
該ホストマトリックス層が所定の分析対象物に対して透
過性を有し、該ホストマトリックス層がその中に所定の
分析対象物と反応できるオキシダーゼ酵素、ペルオキシ
ダーゼ酵素またはモリブデン(VI)遷移金属触媒と、そ
してヨウ素イオンとを均一に取入れており、ここで、所
定の分析対象物と、オキシダーゼ酵素と、ペルオキシダ
ーゼ酵素またはモリブデン(VI)触媒と、ヨウ素イオン
とが反応して、ヨウ素分子を生成するホストマトリック
ス層と; c)約100Åから約2,000Åの厚さを有する導電
性ポリマー層であって、ホストマトリックス層と接触し
ており、ホストマトリックス層で生成されたヨウ素分子
のうちの少なくとも一部が導電性ポリマー層へ移行し
て、導電性ポリマーを酸化的にドープする、導電性ポリ
マー層と;そして d)導電性ポリマー層と接触するマイクロ電極アセンブ
リーであって、該マイクロ電極アセンブリーが導電性ポ
リマーの導電率の変化をドーパント化合物による導電性
ポリマー層の酸化的ドーピングに応答して感知するよう
に調整されているマイクロ電極アセンブリー。 - 【請求項65】 生物学的液体が、全血、血清、血漿、
涙液、間質液および尿からなる群より選択される請求項
64記載の導電センサー。 - 【請求項66】 所定の分析対象物がグルコースであ
り、オキシダーゼ酵素がグルコースオキシダーゼである
請求項64記載の導電センサー。 - 【請求項67】 所定の分析対象物がコレステロールで
あり、オキシダーゼ酵素がコレステロールオキシダーゼ
である請求項64記載の導電センサー。 - 【請求項68】 所定の分析対象物がアルコールであ
り、オキシダーゼ酵素がアルコールオキシダーゼである
請求項64の導電センサー。 - 【請求項69】 液体テストサンプル中の所定の分析対
象物の存在あるいは濃度を決定する方法であって、該所
定の分析対象物がオキシダーゼ酵素と反応可能であり、
該方法が; 1)テストサンプルを以下の構成を有する導電センサー
に接触させる第一工程と: a)所定の分析対象物に対して透過性を有する層内に、
所定の分析対象物と反応可能なオキシダーゼ酵素と、ペ
ルオキシダーゼ活性を有する化合物と、ドーパント化合
物前駆体とを均質に取入れて有しているホストマトリッ
クスの層であって、ここで、所定の分析対象物と、オキ
シダーゼ酵素と、ペルオキシダーゼ活性を持った化合物
と、ドーパント化合物前駆体とが反応してドーパント化
合物を生成するホストマトリックス層と; b)該ホストマトリックスと接触している導電性ポリマ
ー層であって、ホストマトリックス層内に生成されたド
ーパント化合物が導電性ポリマー層へ移行して、導電性
ポリマー層を酸化的にドープする導電性ポリマーの層
と;そして c)該導電性ポリマー層に効果的に接続して、導電性ポ
リマー層の導電率の変化を測定する手段;および 2)導電性ポリマー層の導電率の変化を液体テストサン
プル中の所定の分析対象物の濃度と関係づける第二工
程:とを有する方法。 - 【請求項70】 導電性ポリマー層の導電率の変化を測
定する手段が、該導電性ポリマーと接触しているマイク
ロ電極アセンブリーであって、該マイクロ電極アセンブ
リーが導電性ポリマー層の導電率の変化を、ドーパント
化合物による導電性ポリマー層の酸化的ドーピングに応
答して感知するよう調整されているマイクロ電極アセン
ブリーである請求項69記載の方法。 - 【請求項71】 液体テストサンプル中の所定の分析対
象物の存在あるいは濃度を決定する方法であって、該所
定の分析対象物はオキシダーゼ酵素と反応可能であり、
該方法が; 1)テストサンプルを以下の構成を有する導電センサー
に接触させる第一工程と: a)細胞質物質と妨害化合物をテストサンプルから有効
に分離することができ、そして所定の分析対象物が透過
することができる半透膜と; b)該半透膜と接触しており、所定の分析対象物が透過
しうるホストマトリックスの層であって、該ホストマト
リックス層がその中に所定の分析対象物と反応できるオ
キシダーゼ酵素とペルオキシダーゼ活性を有する化合物
とドーパント化合物前駆体とを均一に取入れて有してお
り、ここで、所定の分析対象物と、オキシダーゼ酵素
と、パーオキシダーゼ活性を有する化合物と、そしてド
ーパント化合物前駆体とが反応してドーパント化合物を
生成するホストマトリックスの層と; c)該ホストマトリックス層と接触している導電性ポリ
マー層であって、ホストマトリックス層中で生成したド
ーパント化合物の少なくとも一部分が導電性ポリマーへ
移行して、導電性ポリマーを酸化的にドープする導電性
ポリマーの層と;そして d)該導電性ポリマー層に効果的に接続して、導電性ポ
リマー層の導電率の変化を測定する手段;および 2)導電性ポリマー層の導電率の変化を液体テストサン
プル中の所定の分析対象物の濃度と関係づける第二工
程:とを有する方法。 - 【請求項72】 導電性ポリマー層の導電率の変化を測
定する手段が、該導電性ポリマーと接触しているマイク
ロ電極アセンブリーであって、該マイクロ電極アセンブ
リーが、導電性ポリマー層の導電率の変化をドーパント
化合物による導電性ポリマー層の酸化的ドーピングに応
答して感知するように調整されているマイクロ電極アセ
ンブリーである、請求項71記載の方法。 - 【請求項73】 グルコースの存在あるいは濃度を調べ
るためにテストサンプルを分析する方法であって: 1)テストサンプルを以下の構成を有する導電センサー
と接触させる第1工程と: a)ゼラチン、キトサンまたはそれらの組合せを有する
ホストマトリックスの層であって、該層が約0.2μか
ら約5μの厚さを有し、該層はグルコースに対して透過
性を有し、該ホストマトリックス層がその中にグルコー
スオキシターゼと、ペルオキシダーゼ酵素またはモリブ
デン(VI)遷移金属触媒と、そしてヨウ素イオンとを均
一に取入れて有しており、ここで、グルコースと、グル
コースオキシダーゼと、ペルオキシダーゼ酵素またはモ
リブデン(VI)触媒と、ヨウ素イオンとが反応して、ヨ
ウ素分子を生成するホストマトリックス層と; b)約100Åから約2,000Åの厚さを有する導電
性ポリマー層であって、ホストマトリックス層と接触し
ており、ホストマトリックス層で生成されたヨウ素分子
のうちの少なくとも一部が導電性ポリマー層へ移行し
て、導電性ポリマーを酸化的にドープする、導電性ポリ
マー層と;そして c)該導電性ポリマー層と接触するマイクロ電極アセン
ブリーであって、該マイクロ電極アセンブリーが、導電
性ポリマーの導電率の変化をドーパント化合物による導
電性ポリマー層の酸化的ドーピングに応答して感知する
ように調整されているマイクロ電極アセンブリー;およ
び 2)導電性ポリマー層の導電率の変化を液体テストサン
プル中のグルコースの濃度と関係づける第二工程とを有
する方法: - 【請求項74】 導電センサーがさらに、ホストマトリ
ックス層と接触する約5μから約10μの厚さを有する
半透膜を有し、該エラストマーベースの半透膜が、テス
トサンプルがホストマトリックス層と接触する前に、有
効にテストサンプル中に存在する細胞質物質と妨害化合
物とをテストサンプルから分離し、そして該半透膜がグ
ルコースに対して少なくとも1×10-9cm2/sec の拡散
定数と、酸素に対して少なくとも5×10-7cm2/sec の
拡散定数とを有する、請求項73記載の方法。 - 【請求項75】 テストサンプルが0mg/dl から約60
0mg/dl のグルコースを含む請求項73記載の方法。 - 【請求項76】 テストサンプルが約5mg/dl から約6
00mg/dl のグルコースを含む請求項73記載の方法。
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