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JPH06210581A - 操作装置 - Google Patents

操作装置

Info

Publication number
JPH06210581A
JPH06210581A JP5007196A JP719693A JPH06210581A JP H06210581 A JPH06210581 A JP H06210581A JP 5007196 A JP5007196 A JP 5007196A JP 719693 A JP719693 A JP 719693A JP H06210581 A JPH06210581 A JP H06210581A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tactile
signal
contact state
information
operator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5007196A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeo Asano
武夫 浅野
Hisashi Nishimura
西村  久
Shuri Sekiguchi
修利 関口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP5007196A priority Critical patent/JPH06210581A/ja
Priority to US08/179,427 priority patent/US5389849A/en
Publication of JPH06210581A publication Critical patent/JPH06210581A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Manipulator (AREA)
  • Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、操作者が自分の手によってあたかも
実際に対象を操作しているような感覚を、触覚を得るこ
とによって与え、現状で問題となっている操作の乖離感
を無くして装置の機能向上と、より正確で操作性の良い
装置を提供することを目的とする。 【構成】対象物2との接触状態を検出してその接触状態
信号を出力する検出手段3に接続され、その検出手段3
により検出した接触状態の情報を触覚情報に変換して出
力する信号処理手段5が、その処理された信号により検
出手段が接触した対象物2の硬さや表面粗さ等を出力す
る触覚伝達手段4に接続されているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直接触れることができ
ない対象物を操作する場合に、その対象物の触覚情報を
人間の触覚器官に伝達する操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】直接触れることができない微細対象物や
極限環境にて作業を行なう装置であって、操作者が操作
を行なう操作部と、それによってマニピュレータ等が対
象物に対して直接作業を行なう動作部の2つの部分に大
きく分類され、その対象物を間接的に取り扱う操作装置
として例えば以下のようなものが存在する。
【0003】図13は顕微鏡に設置して用いられるマイ
クロマニピュレータを示す図で、図13(A)は全体を
示す図であり、図13(B)は部分拡大図である。当該
顕微鏡は、顕微鏡本体101に操作対象物102を支持
するピペット103及び、その対象物に対して作業を行
うマニピュレータ104とが操作可能に取り付けられて
いる。顕微鏡本体には、前記ピペット103及びマニピ
ュレータ104をそれぞれ手元で操作するためのジョイ
スティック105が取り付けられている。
【0004】そして、対象物102を顕微鏡で観察しな
がらピペット103及びマニピュレータ104とをジョ
イスティック105を操作することにより、対象物の把
持等の作業を行う。
【0005】また、図14はロボットのマニピュレータ
システムを示す図である。実際に作業動作を行う動作部
は、センサを備えた複数の関節111及び処置部112
を有するスレイブアーム113とからなり、スレイブア
ーム113と1対1の相似な動きをするよう操作者が動
きを与えるための操作部は、スレイブアーム113の構
成に対比して、センサを備えた複数の関節114及び処
置部115を有するマスタアーム116と、動作を直接
伝えるようにマスタアーム116に操作者の腕を固定す
る固定部材117を有する。そして、スレイブアームと
マスタアームとの両者の動きを制御する各種の処理を行
う信号処理回路を含む制御系118が接続されている。
【0006】操作者がマスタアームに腕を固定し、任意
に操作することによりその動作状態がセンサの情報を制
御し対応するスレイブアーム113を駆動する。そし
て、操作者の動作をマスタアーム116を介してスレイ
ブアーム113で再現し、また、スレイブアーム113
が受ける外力をマスタアーム116を介して操作者が直
接力として受ける。
【0007】上記のような一連のマニピュレータシステ
ムは、ロボットのマニピュレータシステムを始めとして
現在数多く発表されている。これらのロボットの操作性
を向上する手法として、バイラテラル制御やインピーダ
ンス制御等が開発されている。
【0008】図15は医療用の処置具である把持鉗子を
示す図であり、図15(A)は全体を示す図であり、図
15(B)は先端部を拡大した図である。この把持鉗子
121は、トラカール等を介して体腔内に挿入される挿
入部122と、この挿入部122の先端に設けられた鉗
子部123及び挿入部122の基端部に設けられた操作
部124とから構成されている。
【0009】前記鉗子部123は回動自在に支持された
一対の鉗子部材126a,126bを有し、また、操作
部124は鉗子部材126a,126bを開閉操作する
ための挿入部の基端部に固定された固定操作ハンドル1
27aと、回動自在に取り付けられた可動操作ハンドル
127bとで形成されている。
【0010】したがって、可動操作ハンドル127bを
回動操作することにより、図示していない挿入部内部の
操作軸が前後方にスライドし、図示していないリンク機
構を介して鉗子部材126a,126bが開閉するよう
に駆動される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述したよう
な従来の装置においては、以下のような問題点が存在す
る。
【0012】まず、図13の従来例において動作部が試
料に正確に接触しているか否かの情報は、動作部の動作
は3次元であるにも関わらず、顕微鏡の観察画像は2次
元的で、奥行き方向の情報は像のピント情報でしか得ら
れないために、観察画像からでは動作部がどのような状
況で対象物に接触しているか等の判断には相当な技術が
要求され、熟練者しか使用できないような状況が現実に
は存在する。更に、医療やバイオ分野等の研究対象は細
胞から細胞内物質へと、微細なものへと変化してきてい
る。これにより対象物の観察及び操作部位はますます微
小化する傾向にあり、これに伴ってマニピュレータの操
作も、より高度で正確な操作が要求されるようになって
きた。
【0013】また、図14のロボットマニピュレータに
関しては、これらは対象物の把持時に抵抗感が増加する
ことにより、把持を認識するもので、対象物の硬さや柔
らかさ等の情報をマスタに表現するといったような通常
の人間が物体を把持する場合に得る状況を再現しようと
するものではないため、対象物の搬送等のおおまかな動
作時にはこのレベルの感覚表示で十分であるが、精密で
微細な動作や判断が要求されるマイクロマニピュレータ
等においては、抵抗感の表示による操作性向上や把持対
象の正確な認識を望むには不十分である。
【0014】さらに、図15に示した鉗子を用いて操作
を行なうものでも、その機構上微妙な操作感が得られな
いため熟練した術者においても、腹腔鏡の観察像を見な
がら鉗子のレバー開度と組織の剥離状況を確認するとい
う非常に慎重で正確な操作が要求され、誰にでもできる
手術ではないのが現状である。
【0015】また鉗子だけではなく体腔内に挿入して観
察治療を行う内視鏡の操作においても、鉗子の操作と似
たような問題があると考えられる。すなわち、先端部か
ら観察される画像情報と上記の挿入抵抗のみを頼りに挿
入操作を行っている現在の内視鏡では、内視鏡の外壁が
患者の器官内壁を圧迫して生じる苦痛を予測しながら内
視鏡を操作挿入することは現状困難である。また、どの
程度の圧迫を与えると患者は苦痛を感じるのかという圧
迫のレベルと、患者の感じる苦痛との相関も、現状の内
視鏡の装置構成では操作情報として術者が入手すること
は不可能である。
【0016】このように上述のような従来の操作装置は
操作時に対象物、あるいは組織に動作部のマニピュレー
タがどのような状況で接触しているのか、あるいは、対
象物をどれくらいの力量で把持しているのかという、接
触もしくは把持状態を認識すること、及び対象物の表面
粗さや表面温度等の各種の接触情報は得ることはできな
かった。つまり、従来例においては、対象物に対する接
触状態や把持状態、対象物の表面粗さや表面温度等の各
種の触覚情報を操作者にフィードバックすることは行わ
れておらず、そのため、人間の触覚に基づく微妙でかつ
正確な操作を行うことは不可能であった。
【0017】従って本発明は、操作者が自分の手によっ
てあたかも実際に対象を操作しているような感覚を操作
者に触覚として伝達することにより、現状で問題となっ
ている操作の乖離感を無くして装置の機能向上と、より
正確で操作性の良い装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の操作装置は、対象物との接触状態を検出し
その接触状態信号を出力する検出手段と、その検出手段
により検出した接触状態に基づき対象物の触覚情報に変
換して出力する信号処理手段と、その信号処理手段によ
り出力された信号に応じて触覚情報を伝達する触覚伝達
手段とを備えたものである。
【0019】また、本発明の操作装置は、対象物との接
触状態を検出しその接触状態信号を出力する検出手段を
所定位置に備え、その対象物に対して直接作業を行う動
作部と、信号に応じて触覚情報を操作者に伝達する触覚
伝達手段を所定位置に備え、その操作者が操作を行う操
作部と、動作部に備えた検出手段の対象物との接触状態
信号に基づき対象物の触覚情報に変換して出力する信号
処理手段を備え、その処理された前記信号により触覚伝
達手段を制御すると共に操作部の動きに応じて動作部を
制御する制御手段とを備えたものである。
【0020】
【作用】そしてこのような構成により、検出手段が対象
物に接触した場合、その対象物との接触状態を検出して
その接触状態信号を出力し、接触状態信号を信号処理手
段によって接触状態に基づく対象物の硬さ、表面粗さや
表面温度等の各種の触覚情報に変換する信号処理を行
う。そして、触覚伝達手段が信号処理手段によって処理
された信号に応じて触覚情報を操作者に伝達して、対象
物と接触した場合の硬さや表面粗さ等の接触状態を操作
者に知覚させる。
【0021】また、操作者が操作部を操作すると、制御
装置を介して動作部が対象物に対して作業を行い、その
動作部の所定位置に備えられた検出手段が対象物との接
触状態を検出しその接触状態信号を出力する。そして、
その信号を対象物の硬さ、表面粗さや表面温度等の各種
の触覚情報に変換し、操作部の所定位置に備えられた触
覚伝達手段を制御することにより触覚情報を操作者に伝
達して、対象物と接触した場合の硬さや表面粗さ等の接
触状態を操作者に知覚させる。
【0022】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明す
る。なお、以下の各実施例の説明においては、対象物の
固さに関する触覚情報を扱うものとする。図1は本発明
の実施例の概略を示す図である。対象物2を把持するた
めのスレイブマニピュレータ1の先端であり対象物2を
把持する部分には、電気機械的に信号を発生するように
構成された検出手段の一例であるトランスデューサ3が
取り付けられている。そして、そのトランスデューサ3
からの信号を操作者の指先に接触圧力として伝達するた
めの触覚伝達手段4が、信号処理手段5を介してトラン
スデューサ3に接続されている。
【0023】このような構成の装置において、操作者が
不図示の操作手段を操作することによってスレイブマニ
ピュレータ1で対象物2を把持する。この時、マニピュ
レータ1の先端部に設けられたトランスデューサ3は、
操作者の対象物2に対して接触する。そのため操作手段
を操作することにより、スレイブマニピュレータ1が対
象物に対して懸けた応力に応じて、そのセンシング部で
あるトランスデューサ3が電気機械的に信号を発生する
ように構成されているために触覚信号を発生させる。こ
の触覚信号は信号処理手段5によって、触覚伝達手段4
の駆動用信号に変換され、その触覚伝達手段4に伝送さ
れることによって、対象物2を把持した状態の圧力を操
作者の指先に伝える。その圧力は、人間の触覚の時間応
答限界を超えるトランスデューサ3からの入力に対応し
た周波数で触覚伝達手段4を振動させることによって与
える。これは人間の触覚に関する時間応答限界は200
Hz程度と考えられており、また人間は、時間応答限界
を超える周波数で振動するものに対して剛性感、つまり
硬さや柔らかさ等を感じると考えるられているためであ
る。
【0024】図2は上記信号処理手段5の処理の流れを
示すものである。この信号処理は動作部に設けた検出手
段の出力信号の種類によって構成がかわるものである。
例えば、図2は信号が交流電圧で出力される場合である
が、検出手段として設けたトランスデューサ3によって
検出された対象物の接触状態に応じて、電気機械的に発
生した信号をインピーダンス変換回路6でインピーダン
スマッチングし、交流直流変換器7を経て、V-F 変換器
8に入力し、さらに増幅器9、インピーダンス変換回路
10を介して出力するように構成され、触覚伝達手段4
を駆動するための信号を発生させる。
【0025】このような処理では、信号によってそれぞ
れの指に接触している触覚伝達手段4が、あたかもその
指が対象物と接しているかのような圧迫感を与える。ま
た、押し込みに対する反発力も押し込みの抵抗感の変化
として伝達する。そのため操作者はこの伝達された結果
を指先で認識し、判断することで対象との接触状況を知
覚し、操作の乖離感を無くして装置の機能向上と、より
正確で操作性の良いものを可能としたものである。
【0026】図3は、信号処理の概略を示した操作装置
全体の信号の流れを説明する図である。ここで、検出手
段11については静電容量の変化を利用した静電容量型
センサを用い、触覚伝達手段12には交流電源による振
動を利用したボイスコイルをマトリクス状に並べたもの
を使用する。
【0027】検出手段11にはX方向及びY方向デコー
ダ13a,13bが接続され、さらにX方向デコーダ1
3aにはセンスアンプ14、インタフェース15、A−
D変換器16が順に接続されている。またA−D変換器
16に接続されたメモリ17には、X方向及びY方向デ
コーダ13a,13bに接続されたアクセス信号発信手
段18が接続されている。
【0028】そして、メモリ17に格納されたデータに
よって触覚伝達手段を駆動するようメモリ17は触覚伝
達手段12に接続されたX方向及びY方向デコーダ19
a,19bとD−A変換器20とに接続されている。さ
らにD−A変換器20は圧力−V変換器21、アンプ2
2、V−F変換器23及びX方向デコーダ19aに接続
された駆動アンプ24に順に接続されている。
【0029】従って、アクセス信号発信器18により発
せられたアクセス信号によって検出を行う場所を指定す
ると、各デコーダ13a,13bを介して検出手段11
からの圧力の情報が得られる。この圧力の情報はセンス
アンプ14、インタフェイス15、A−D変換器16を
経てディジタル信号となってアクセス信号発信器18か
らの場所データと共にメモリ17に格納される。そして
このメモリ17に格納されたデータから触覚伝達手段1
2を以下のようにして駆動する。
【0030】ディジタル信号化された圧力の情報はD−
A変換器20で再度アナログ信号である電圧に戻され
る。次に、アンプ22を経た後この電圧はV−F変換器
23によって更に周波数に変換される。ここで、メモリ
に格納されていた場所データが指定する位置に、周波数
を駆動アンプ24によって入力することでボイスコイル
を振動させる。このような手順で検出手段11の各セン
サの検出結果からそれぞれ対応する位置のボイスコイル
に駆動を与えていくことにより各ボイスコイルは独立に
制御する。
【0031】次に本発明を利用した具体的な実施例につ
いて説明する。
【0032】図4は、本発明の操作装置を内視鏡に使用
する場合の実施例を示す図であり、図4(A)は内視鏡
挿入部を示す図であり、図4(B)は内視鏡操作部を示
す図である。内視鏡31の挿入部の外周面上に一定の距
離をおいて円周上に検出手段32を複数張り付ける。ま
た、内視鏡操作部33には触覚伝達手段34が設けてあ
る。ここで触覚伝達手段34は、図示していないが後述
するように複数の駆動部がマトリックス状に配置され、
各検出手段32に対応した位置が決められており、検出
手段である触覚センサ32と触覚伝達手段34とが信号
処理手段によって接続されている。
【0033】内視鏡を図のように器官内に挿入する場
合、内視鏡胴部が器官内の側壁を強く圧迫することにな
る。このような時、内視鏡31の胴部に設けられた検出
手段32の器官内壁の屈折部分に該当する検出手段32
がその圧力を検出して情報を不図示の信号処理手段に送
る。そして、信号処理手段を経た接触状態の信号は、内
視鏡操作部33に設けられた触覚伝達手段34の該当部
分を介して操作者に内視鏡の器官内壁に対する押圧情報
を伝達する。
【0034】従って、本発明を内視鏡に応用することに
より、操作者は触覚による情報を得ることが可能とな
り、従来は視覚に頼っていた内視鏡の挿入作業が、対象
物への接触圧力が詳細に知覚できるため操作性が飛躍的
に向上した。そのため、図に示した状態で操作者が無理
に内視鏡を挿入し、器官内壁を圧迫して患者を苦しめる
ようなことはなく、器官内壁に当たる圧力を適切な力に
より調節することができるようになった。
【0035】図5は、本発明の触覚伝達装置をマスタス
レイブシステムに使用する場合の実施例を示す図であ
り、図5(A)はマスタ側を示す図であり、図5(B)
はスレイブ側を示す図である。操作者の操作を伝達する
腕及び指の各関節にセンサが取り付けられているマスタ
マニピュレータ41には、対象物の把持に対する操作を
伝達する部分に触覚伝達手段42が設けられている。こ
れに対し、やはり腕及び指に対応する部分の各関節にセ
ンサが取り付けられているスレイブマニピュレータ43
には、先端の指に対応する把持部分に検出手段44が設
けられている。そして、図示していない制御部を介して
マスタマニピュレータ41とスレイブマニピュレータ4
3が接続されている。
【0036】そこで操作者はマスタマニピュレータ41
に腕を固定して、その腕を動かしてマスタマニピュレー
タ41を同時に動作させる。この時、マスタマニピュレ
ータ41の腕及び指の各関節にはセンサが取り付けられ
ているため、マニピュレータ41の動作に伴って制御部
がスレイブマニピュレータ43の各関節に設けられたア
クチュエータを駆動させることにより操作者の動作を再
現する。
【0037】そして、スレイブマニピュレータ41の把
持部が対象物を把持すると、スレイブマニピュレータ4
1の先端部に取り付けられた検出手段44が、その対象
物の硬さ表面粗さ等を検出して接触状態信号を出力し、
制御部がその対象物に対する接触状態信号を触覚情報に
変換された信号によって、マスタマニピュレータ41の
把持部に取り付けた触覚伝達手段42を制御する。
【0038】これにより操作者は自分の手によってあた
かも対象物を操作しているような感覚を得ることによっ
て、より正確で操作性の良い操作を行うことができる。
【0039】図6は上述した実施例に使用する本発明に
係る触覚伝達手段の一実施例を示す図である。これは台
座51上に駆動部52をマトリクス状に複数個配置した
ものである。そして個々の駆動部52を独立に制御し、
その各駆動部52の振動から得られる様々な圧力によ
り、対象の硬いあるいは柔らかい等といった性質を表現
する。
【0040】なお、この触覚伝達手段は一例として図7
に示すように指先への伝達としての利用するものがあ
り、その大きさは例えば駆動部が6×8個のマトリック
ス状のもので10mm×15mm×3mm程度である。また、
実際に対象物を検出して操作者にその情報を伝達する触
覚伝達手段の表現状態を図8に示す。この図では三角形
状が操作者に伝達されることになる。
【0041】次にこのような触覚伝達手段の駆動部につ
いて詳細に説明する。
【0042】図9はボイスコイルを触覚伝達手段に利用
した一実施例を示す図である。台座61上に中心をN
極、周りをS極とした円型の磁石62のN極とS極の間
に、触覚伝達部64を上部に備えた円形のコイル63に
よりなっている。
【0043】このようなボイスコイルは交流電流を磁気
回路を介して機械的な振動に変換する装置であるため、
コイル63に与える電流を触覚の応答限界を超える周波
数にすると、その振動は圧力として皮膚が知覚する。従
って、高周波の交流電流を与えたボイスコイルは触覚伝
達手段としての利用が可能である。
【0044】また、このようなボイスコイルを複数連結
することにより、各ボイスコイルを独立して制御すれ
ば、横方向の振動成分を生じさせることができる。
【0045】図10は、上記ボイスコイルの代替として
皮膚触覚に刺激を与える装置にPZTを用いるものであ
る。台座71上にPZT72を配置し、その上に触覚伝
達部73を設けることによって構成する。PZTはその
大きさからマイクロアクチュエータとして注目されてお
り、ボイスコイルを用いたものに比較して微小化が期待
できるという特徴を持つもので、具体的にはφ1mm×2
mm程度の大きさのものとする。
【0046】PZT72は与えられた電位に応じて変形
する性質を持つため、この変形を上下方向に伸縮するよ
うに設置して、触覚伝達部73を上下方向に変位させ皮
膚に刺激を与えるようにする。また、上記ボイスコイル
と同様に、高い周波数、即ち人間の振動に対する知覚の
時間応答限界を超える周波数でPZT72に電位の変化
を与えて振動させ、触覚伝達部73を介して圧力を皮膚
に知覚させることにより、固さに関する触覚情報が伝達
されることになる。
【0047】図11はボイスコイルに直流電流を流して
皮膚に触覚を与えるものを示す。台座81上に永久磁石
或は電磁石等の磁石82が設置されている。この磁石8
2に囲まれ、磁石82が発生している一様な磁界と鎖交
する形でコイル83が設けられている。そして、コイル
83の下部に可動範囲を制限するストッパ84と、上部
に触覚伝達部85と一体に設けられている。
【0048】ここで、ストッパ84を上記の位置に配す
るとしているが、可動範囲を制限するという目的さえ満
たしていればどのような位置に取り付けても差し支えな
い。また、コイル83、ストッパ84、触覚伝達部85
の質量は微小なものであり、その質量は電流によってコ
イル83に生じる力と比較して無視できる程度のもので
ある。
【0049】このコイル83に直流電流を与えると、そ
の電流に比例する力がコイル83に上下方向に生じる。
コイル83に力が生じることで、触覚伝達部85は上下
のいずれかに移動し、ストッパ84によってある位置で
停止する。このことから、触覚伝達部は上に突出してい
る状態と、下に引っ込んでいる状態とが表現できる。そ
こで、突出している状態においては、電流の大きさを変
えることで、圧力が表現できる。例えば、電流を大きく
与えてコイル83の上向きの力を大きくすれば触覚伝達
部85に触れた皮膚は硬さを感じることとなり、逆にコ
イル83に与える電流が小さい場合には上向きの力は小
さくなり触覚伝達部85に触れた皮膚は柔らかさを感じ
ることになる。
【0050】なお、この場合も複数のボイスコイルを利
用すれば、触覚の方向性が表現できることは言うまでも
ない。また、可動部として示されたコイルを固定し、逆
に磁石を可動部として使用することも可能であり、この
場合は、制御すべき部分となるコイルを台座に直接設置
しているため、微小化が重要である本手段においては有
利な方法である。
【0051】次に図12は、触覚伝達装置としての利用
を考えてきた上記ボイスコイルを接触手段である検知手
段として応用した一実施例を示す図である。台座91上
に永久磁石あるいは電磁石等の磁石92が設置されてい
る。この磁石92に囲まれ、磁石92が発生している一
様な磁界と鎖交する形でコイル93が設けられている。
そしてコイル93は上部に触覚センシング部94が一体
に設けられ、下部には一方を磁石92に固定したコイル
ばね95と連結されている。
【0052】なお、弾性力を発するものとしてここでは
コイルばねを採用しているが、コイルばね以外のもの、
例えば板ばね等を用いることも当然可能である。
【0053】このような構成において以下のように動作
する。初期状態において、コイル93及び触覚センシン
グ部94は磁界中のコイル93に与えられている適当な
直流電流によって発生される力とコイルばね95から生
じる弾性力との平衡によって、ある位置に留まってい
る。そして本検出手段が何らかの対象に衝突すると、触
覚センシング部94は動き始める。その際、触覚センシ
ング部94は対象に対してコイルばね95が縮んだ結
果、変化する弾性力と電流による初期状態からの差が力
としてかかっていることになる。この力は簡単な関数と
して表すことができる。
【0054】触覚センシング部94に固定されているコ
イル93も同様な動きを呈する。そこで磁石92から生
じる一様な磁界の中をコイル93が移動すると逆起電力
が発生し、この逆起電力の大きさはコイル93の移動速
度に比例するということはフレミングの法則より明らか
である。従って、逆起電力を計測することによって、コ
イル93及び触覚センシング部94の速度が計算でき
る。触覚とは、対象に対してかけられている力とその力
によって移動する際の位置あるいは速度の時間に関する
値がわかれば規定できるとされている。そのためこの速
度のデータを時間毎に処理し、更に計算で求められる触
覚センシング部94と対象との間にかかっていた力との
関係を考慮することにより、触覚を計測することができ
る。
【0055】なお、本発明は上述した各実施例に限定さ
れるものではない。上述の実施例では触覚情報として対
象物の固さを想定して説明したが、例えば対象物の表面
粗さ(滑らかさ、滑り感)や表面温度(温感)等の人間
の触覚できる各種の情報を扱うことができる。
【0056】表面温度を扱う例としては、検出手段とし
てトランスデューサと共に温度センサを設け、また、触
覚伝達手段として気体、液体等の流体を用いるものと
し、温度センサの情報に基づき流体温度を制御すること
により、温度情報を含めた触覚情報を操作者に伝達する
ことが可能となる。その他、本発明の要旨の範囲内で種
々の変更が可能である。
【0057】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、検出し
た接触状態に基づき対象物の接触情報に変換して出力
し、操作者に触覚情報をフィードバックして伝達するこ
とにより、操作者が自分の手によってあたかも実際に対
象を操作しているような感覚を得ることができ、操作の
乖離感を無くして装置の機能向上と、より正確で操作性
の良い操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の概略を示す図である。
【図2】本発明に係る信号処理手段の処理の流れを示す
図である。
【図3】本発明の操作装置の信号処理の概略を示した図
である。
【図4】本発明の操作装置を内視鏡に使用する場合の実
施例を示す図である。
【図5】本発明の操作装置をマスタスレイブシステムに
使用する場合の実施例を示す図である。
【図6】本発明の触覚伝達手段に係る実施例を示す図で
ある。
【図7】本発明の触覚伝達手段に係る実施例を示す図で
ある。
【図8】本発明の触覚伝達手段に係る実施例を示す図で
ある。
【図9】本発明の触覚伝達手段の駆動部に係る一実施例
を示す図である。
【図10】本発明の触覚伝達手段の駆動部に係る他の実
施例を示す図である。
【図11】本発明の触覚伝達手段の駆動部に係るさらに
他の実施例を示す図である。
【図12】本発明の検出手段に係る実施例を示す図であ
る。
【図13】顕微鏡に関する従来技術を示す図である。
【図14】ロボットのマニピュレータに関する従来技術
を示す図である。
【図15】把持鉗子に関する従来技術を示す図である。
【符号の説明】
1 マニピュレータ 2 対象物 3 トランスデューサ 4 触覚伝達手段 5 信号処理手段 31 内視鏡 32 検出手段 33 内視鏡操作部 34 触覚伝達手段 51 台座 52 駆動部 62 磁石 63 コイル 64 触覚伝達部 72 PZT

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対象物との接触状態を検出してその接触状
    態信号を出力する検出手段と、その検出手段により検出
    した接触状態に基づき対象物の触覚情報に変換して出力
    する信号処理手段と、その信号処理手段により出力され
    た信号に応じて触覚情報を伝達する触覚伝達手段とを備
    えることを特徴とする操作装置。
  2. 【請求項2】対象物との接触状態を検出しその接触状態
    信号を出力する検出手段を所定位置に備え、その対象物
    に対して直接作業を行う動作部と、 信号に応じて触覚情報を操作者に伝達する触覚伝達手段
    を所定位置に備え、その操作者が操作を行う操作部と、 動作部に備えた検出手段の対象物との接触状態信号に基
    づき対象物の触覚情報に変換して出力する信号処理手段
    を備え、その処理された前記信号により触覚伝達手段を
    制御すると共に操作部の動きに応じて動作部を制御する
    制御部とを備えることを特徴とする操作装置。
  3. 【請求項3】前記信号処理手段は、検出手段により検出
    した接触状態に基づき、その対象物の触覚情報を人間の
    触覚の時間応答限界以上の周波数に変換して出力するこ
    とを特徴とする請求項1又は2の信号処理手段。
  4. 【請求項4】前記触覚伝達手段は、人間の触覚の時間応
    答限界以上の周波数で駆動する駆動部がマトリックス状
    に配置されたことを特徴とする請求項1又は2の触覚伝
    達手段。
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