JPH06191108A - キャプスタンローラおよびその駆動方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウェブが斜めに挿入された場合などに容易に
これを修正することができるサーマルプリンタ用のキャ
プスタンローラを提供する。 【構成】 差動キャプスタンローラ１０は、キャプスタ
ンローラを第１エンドセグメント２２、第２エンドセグ
メント２４、中間セグメント２６に分割することで提供
される。中間セグメント２６は、これを２６を駆動する
駆動軸２０と連動することができ、第１エンドセグメン
ト２２と第２エンドセグメント２４は互いに差動する。
第１エンドセグメント２２と第２エンドセグメント２４
の平均速度が中間セグメント２６の速度と常に同じにな
るように、２つのエンドセグメント２２、２４は歯車装
置を介して中間セグメント２６と共に駆動される。ただ
し、２つのエンドセグメントの速度は常に互いと同じと
は限らない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、一般的にはウェブ移送
システムに関し、より詳細には、サーマルプリンタのウ
ェブ素材搬送システムによって運ばれるウェブ素材など
の、ウェブ素材の長さを測定するキャプスタンローラに
関する。

【０００２】

【従来の技術】長尺ウェブ素材の搬送および正確な測定
のために、測定装置としてピンチローラ付きのキャプス
タンローラが使用されることがある。キャプスタンロー
ラとピンチローラの間を通してウェブを送る時に、ウェ
ブの走行軸がキャプスタン軸に対して９０°で、上流に
横方向のガイドがある場合は、キャプスタンが回転する
と、ウェブが９０°の侵入角で挿入されるようになる。
この動作は、ローラ上のウェブの横方向の動きだけでな
く、ウェブがそれ自身の平面内で回転運動をも要求す
る。この回転のために、ウェブがキャプスタン上を通過
する時に、ウェブの幅で測定された速度が不均一とな
り、そのために、キャプスタンに対して様々な程度の滑
りまたは／および過剰駆動が必要となる。この動作はピ
ンチローラによって限定されるが、キャプスタンによる
正確な測定を損なうだけでなく、ウェブに強い張力をか
ける必要があるため、ウェブに損傷を与える危険があ
る。

【０００３】１９８３年７月２６日付の発行のウルフガ
ング・ヘンドリスク(Wolfgang Hendrisck)合衆国特許第
４，３５９，１５２号は、駆動軸上で差動装置を介して
繋がれた２つのフリクションローラを開示している。こ
の差動装置は前記ドライブ軸上にキーで止められてお
り、保持されていない方のローラを駆動する。２つのロ
ーラは、プリントヘッドが移動範囲の限界位置の時に動
作する保持装置によって確実に保持される。保持装置は
ラッチ装置が望ましい。差動装置は、１つの駆動源で２
つの同軸ローラを選択的に駆動又は制動し、２つのウェ
ブを搬送するために使用される。駆動選択機構が取り除
かれると、ローラセグメントの動作により、ウェブのト
ラッキング修正が行われる。しかし、そのような用途
は、ウェブに損傷を与えるような強力な方向修正のトル
クのある時に行われため、危険な量のトルクを発生させ
ないウェブトラッキング修正機構を持つことが大変望ま
しいことが了承されるであろう。

【０００４】１９８２年６月２２日付発行のチャールズ
Ｆ．デメイ(Charles F. de Mey)合衆国特許第４，３
３５，９７１号は、ウェブの位置調整のために、ローラ
上でウェブ全体がそれ自身の面上で回転するように区分
化されている測定ローラを開示している。ローラの中間
セグメントは駆動されるが、エンドセグメントはシャフ
トを中心にして同一又は異なった速度で自由に回転す
る。薄いウェブが搬送されている時に、中間セグメント
全体が駆動されている時は、被駆動セグメントからウェ
ブの端に斜めの折り目ができることがある。ウェブの操
作にひずみを生じる不均一な引っ張りができることもあ
る。従って、位置を調整するためにウェブをそれ自身の
面内で回転させ、ローラの全幅に渡ってウェブ駆動を提
供するキャプスタン機構を持つことが大変望まれること
が了承されるであろう。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】以上のように、キャプ
スタンの軸に対して９０°の方向よりウェブを挿入する
ために、各種の考案がなされている。

【０００６】しかし、ウェブの挿入の上流側にガイドを
設け、キャプスタンが軸方向に区分されていない場合に
は、挿入方向の修正、すなわちトラッキングの修正を行
うと、キャプスタンの駆動に多大の駆動力を必要とする
という問題があった。また、この場合には、ウェブに大
きな張力を加える必要があるために、ウェブが切れた
り、折れたりする場合があるという問題があった。

【０００７】また、ローラの中間セグメントのみ駆動さ
れ、端部のセグメントは自由に回転するキャプスタンに
おいては、ウェブに折り目が入ったり、不均一な張力の
ために皺ができたりするという問題があった。

【０００８】本発明は前述の課題を解決するためになさ
れたものであり、ウェブの挿入位置や方向を調整するた
めにウェブをそれ自身の面内で回転させ、ローラの全幅
に渡ってウェブを駆動することのできるキャプスタンロ
ーラを提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題の
１つ以上を解決するためのものである。簡単に要約する
と、本発明の一面によると、サーマルプリンタ用のキャ
プスタンローラは、内部に空間を有する長手方向に配置
された第１エンドセグメントと、内部に空間をを有する
長手方向に配置されたの第２エンドセグメントと、前記
の第１、第２エンドセグメントの空間と同様に広がる空
間を有し、第１、第２エンドセグメントの中間にある中
間セグメントから成る。センターシャフトは、同一の広
がりを有する空間を貫通して延長可能であり、中間セグ
メントと連動し、中間セグメントを回転させる。第１ギ
ヤは、中間セグメントに隣接する第１エンドセグメント
内のセンターシャフト上に位置し、第２ギヤは中間セグ
メントに隣接する第２エンドセグメント内の前記のセン
ターシャフト上に位置する。ピニオンシャフトは、第１
ピニオンの取付けられた第１端面と第２ピニオンの取り
付けられた第２端面を持つ。第２ピニオンは第２エンド
セグメントに隣接した中間セグメントから突き出てお
り、第２ギヤと噛み合う。短いピニオンは、中間セグメ
ント内で第１ピニオンと噛み合うことができ、それは中
間セグメントから突き出ており、第１エンドセグメント
内で第１ギヤと噛み合う。第１ギヤと第２ギヤとピニオ
ンは、そのエンドセグメントの平均速度が常に中間セグ
メントの速度と同じになるように、差動歯車機構を形成
する。ただし、２つのエンドセグメントの速度は常に互
いと同じとは限らない。

【００１０】本発明のもう一面によると、サーマルプリ
ンタ用の差動キャプスタンの駆動方法は、キャプスタン
ローラを第１エンドセグメント、第２エンドセグメン
ト、中間セグメントに分割し、中間セグメントは、中間
セグメントの駆動軸と連動することができて、第１エン
ドセグメントと第２エンドセグメントを差動させること
から成る。この方法は、常にエンドセグメントの平均速
度が中間セグメントの速度と同じになるように、中間セ
グメントと共に第１エンドセグメントと第２エンドセグ
メントを駆動することを含む。ただし、２つのエンドセ
グメントの速度は互いと常に同じとは限らない。

【００１１】差動キャプスタンは、３つのセグメントに
分割されたキャプスタンローラである。中間セグメント
は通常は外部の力によって駆動される。２つのエンドセ
グメントは相互に差動し、中間セグメントによって駆動
される。この接続によって、エンドセグメントの平均速
度は、常に中間セグメントの速度と同じになる。ただ
し、２つのエンドセグメントの速度は常に互いと同じと
は限らない。区分されたキャプスタンローラがそれに合
う区分されたピンチローラと使用される時は、異なる速
度のために、一体のキャプスタンを使用する時よりも大
幅に低い滑り率、低いウェブ張力で、必要なウェブの回
転が発生し、ウェブの幅方向に関して速度が一様でなく
なる。

【００１２】

【作用】以上のように本発明において、キャプスタンロ
ーラは両端部分と中間部分の３つの部分に区分化され、
両端部分は中間部分を介して差動動作が行われるように
連結されている。この両端部分の差動動作により、キャ
プスタンローラ上でウェブはそれ自身の面内で回転する
ことが容易にできるために、トラッキングの修正を容易
に行うことができる。すなわち、ウェブが斜めに挿入さ
れるなどして左右のローラセグメントが負担する抵抗力
が等しくなくなると、これを等しくしようとして、左右
のローラセグメントが異なる速度で回転を開始する。こ
の差動動作は左右の抵抗力が等しくなるまで、すなわち
ウェブの挿入方向が正規の９０°の方向より挿入される
ようになるまで継続する。また、このとき左右のローラ
セグメントの速度の平均値は中央のセグメントの速度に
等しいので、全体としての駆動力は常に一定であり、ウ
ェブに皺を寄せたり、折ったりすることを最小限に止め
られる。

【００１３】また、何らかの外力をウェブに加えること
により、トラッキング修正を行う場合には、ウェブをキ
ャプスタンローラ上でその面内において容易に回転させ
ることができるので、ウェブに大きな張力が加わること
を防止することができる。これによって皺が寄ったり、
折れたりすることが防止できる。

【００１４】以上のように何らかの原因によってウェブ
が斜めに挿入されると、左右のローラセグメントの回転
速度が自動的に変化し、ウェブの挿入方向が正規の方向
に修正される。

【００１５】本発明のこれら及びその他の面、目的、特
徴、長所は、添付の図面を参照して、好ましい実施態様
及び付帯の請求項に関する下記の詳細の説明を綿密に調
べることにより、より明白に理解され了承されるであろ
う。

【００１６】

【実施例】図１、図２および図６を参照して、サーマル
プリンタ１２のキャプスタンローラ１９について説明す
る。染料供給ウェブのようなウェブ素材１６を測定する
ために、キャプスタンローラ１０は、サーマルプリンタ
１２のピンチローラ１４と共に作動する。サーマルプリ
ンタ１２は、シャフト２０と駆動ギヤまたは駆動機構１
８を含む。駆動ギヤ１８は、シャフト２０に取り付けら
れたキャプスタンローラ１０を駆動するためにシャフト
２０に取り付けられている。

【００１７】キャプスタンローラ１０は、縦軸２８に沿
った長手方向に第１エンドセグメント２２を含み、この
第１エンドセグメント２２は内部空間を有している。さ
らに、キャプスタンローラ１０は、長手方向に第２エン
ドセグメント２４を有し、これも内部空間を有してい
る。中間セグメント２６は第１エンドセグメント２２と
第２エンドセグメント２４の中間にある。中間セグメン
ト２６は二つのエンドセグメント２２、２４の内部空間
と同一の広がりを有する内部空間を有する。各ローラセ
グメント２２、２４、２６の同一の広がりを有する内部
空間は、駆動ギヤ１８から伸びるシャフト２０が貫通す
る長手方向の内部空間を形成する。

【００１８】中間セグメント２６はシャフト２０に取り
付けられ、駆動ギヤ１８によって駆動されるのに応じ、
シャフト２０が縦軸２８を軸にして回転する時に、図示
しない回転伝達機構により中間セグメント２６は回転す
る。二つのエンドセグメント２２、２４は中間セグメン
ト２６のようにシャフト２０に接続されていない。シャ
フト２０と中間セグメント２６の接続は、スプラインや
キー溝によるか、もしくはその他の回転軸接続方法であ
っても良い。

【００１９】シャフト２０上で組立られた時は、第１エ
ンドセグメント２２は中間セグメント２６の一方の端に
隣接し、第２エンドセグメント２４は、中間セグメント
２６のもう一方の端に隣接する。ローラ１０の３つのセ
グメントの間には相対的な動きがあるため、隣接するセ
グメントが、隣接する部材の端面又は表面に沿って互い
に接触することは望ましくない。しかも、ウェブ１６と
の干渉を最小限に抑えるために、ぴったりとはまること
が望ましい。図４に示すような重ね継ぎは、隣接するエ
ンドセグメント２２、２４の１つが中間セグメント２６
の一部分上に伸び、非常にうまく行く。目的は、走行す
るウェブ１６と係合する表面を滑らかで一様なものとす
ることである。ローラセグメント２２、２４、２６の各
々は、センターシャフト２０を支軸として回転すること
が望ましく、シャフト２０にはベアリングで取り付ける
ことができる。もしくは、シャフト２０の表面とキャプ
スタンローラ１０の接触面は、図３に示すように平軸受
け３０、３２でも良い。

【００２０】図３および図５は、第１エンドセグメント
２２の歯車装置の詳細断面図である。シャフト２０は第
１エンドセグメント２２を貫通して延び、中間セグメン
ト２６に隣接する第１エンドセグメント２２は、その端
に第１セグメントギヤ３４を持っている。このギヤ３４
は、第１エンドセグメント２２の端面と同一平面である
か、もしくは少し引っ込んでいることが望ましい。

【００２１】第２エンドセグメント２４の構造は、第１
エンドセグメント２２と同様である。シャフト２０が第
２エンドセグメント２４を貫通して延びており、中間セ
グメント２６に隣接する第２エンドセグメント２４はそ
の端に第２セグメントギヤ３６を持っている。このギヤ
３６は、第２エンドセグメントの端面と同一平面である
か、もしくは少し低いことが望ましい。第２セグメント
ギヤ３６の直径は、第１セグメントのギヤ３４直径より
大きいことが望ましいが、これらのギアの回転が伝達す
る協動ギヤの寸法によっては、両方は全く同一寸法であ
っても良い。

【００２２】図１、５、６を参照すると、キャプスタン
ローラ１０の中間セグメント２６は、縦方向の軸４０を
持った差動シャフト３８を含む。差動シャフト３８は、
中間セグメント２６の円筒形の外壁の内部に取り付けら
れ、被駆動中間セグメント２６の回転と共に公転する。
中間セグメント２６が中央縦軸２８を中心に回転するに
従って、差動シャフト３８はセンタシャフトの回りを公
転し、中間セグメント２６と共にエンドセグメント２
２、２４を回転させる。

【００２３】ある条件の下では、差動シャフト３８は軸
４０を中心にして自転する。これらの条件は、ウェブ１
６が斜めになったときなどに発生する。そのときは、ロ
ーラのエンドセグメント２２、２４には異なった力がか
かる。差動シャフト３８が軸４０を中心にして自転する
ことは、エンドセグメントが同時に異なった方向に回転
することを容易にする。つまり、第１エンドセグメント
２２が時計回りに、すなわち前進方向に回転し、第２セ
グメント２４が反時計回りに、すなわち後退方向に回転
することを容易にする。

【００２４】第１ピニオン４２と第２ピニオン４４は、
それぞれ差動シャフト３８の第１端面、第２端面上に形
成されるか、もしくは取り付けられる。短ピニオン４６
は、中間セグメント２６の端から突き出て、第１エンド
セグメント２２の第１ギヤ３４と噛み合い、中間セグメ
ント２６内で差動シャフト３８の第１ピニオン４２と噛
み合う。差動シャフト３８のもう一方の端は第２ピニオ
ン４４を持ち、第２ピニオン４４は、第２エンドセグメ
ント２４に隣接した中間セグメント２６の端から突き出
て、ギヤ３６と噛み合う。

【００２５】本発明の操作は、上記の説明及び図面より
明らかであると考えられるが、強調のために、簡単な説
明を追加する。中間ローラセグメント２６、全長シャフ
ト２０、入力ギヤ１８は１つの部品として結合されてい
る。結合はしっかりしていることが望ましい。第１、第
２キャプスタンローラセグメント２２、２４は、ベアリ
ングでシャフト２０上であって、中間セグメント２６の
両端にそれぞれ取り付けられている。第１、第２ローラ
セグメント２２、２４は、それぞれに取り付けられた第
１および第２のセグメントギヤ３４、３６を有する。両
端それぞれにピニオン４２、４４が取り付けられている
内部の差動シャフト３８は、中間ローラセグメント２６
の内部に取り付けられている。差動シャフト３８の一方
の端は軸方向に突き出てギヤ３６と噛み合い、もう一方
の端は中間ローラセグメント２６の端面と同一平面にあ
り、短ピニオン４６の一方の端と噛み合う。短ピニオン
４６は、第１ローラセグメント２２の中へ突き出てい
る。短ピニオン４６の突き出た端も、第１ローラセグメ
ント２２のギヤ３４と噛み合う。

【００２６】相互接続歯車装置は、中間セグメント２６
も駆動部材であることを除き、典型的な自動車の駆動輪
の差動歯車装置と同様の働きをする。区分化されたピン
チローラ１４（図６）がウェブ１６（図２）をローラ１
０に押しつけている間、ローラシャフト２０が回転しな
いよう固定されていると、ウェブのピンチローラはロー
ラ１０の中間セグメント２６を支点として旋回できる。
ローラの端２２、２４の動きの大きさは同じであるが、
図面の矢印が示すように互いに反対方向に動く。それか
ら入力セグメント２６が駆動されれば、３つのローラセ
グメント全てが互いの相対的な位置に関係なく回転す
る。

【００２７】このようにして、ウェブが真っ直ぐローラ
部を通過して力が一様になる場合は、差動シャフト３８
は、中間セグメント２６の中に沿ってシャフト２０を軸
として旋回する。この場合、３つの全てのセグメントは
シャフト２０を軸として同じ方向に回転する。しかし、
もしウェブが真っ直ぐ通過しない場合は、エンドセグメ
ント２２、２４にかかる力は一様でなく、前述の各ギヤ
が、１つのエンドセグメントが第１の回転方向に動くこ
とを可能にし、シャフト２０の反対の端にあるエンドセ
グメントが反対方向に回転する。

【００２８】以上で、サーマルプリンタ用の差動キャプ
スタンローラが紹介されたことが了承されるであろう。
差動キャプスタンは、３つのセグメントに分割されたキ
ャプスタンローラであり、中央のセグメントは通常は外
部の力によって駆動される。２つのエンドセグメントは
相互に差動し、中間セグメントによって駆動される。こ
の接続によって、エンドセグメントの平均速度は常に中
間セグメントの速度と同じである。ただし、２つのエン
ドセグメントの速度は常に互いに同じではない。区分化
されたキャプスタンローラが、それに合った区分化され
たピンチローラと共に使用される時は、異なった速度に
より、１つの全長のキャプスタンよりもずっと低い滑り
率、ずっと低いウェブ張力で、必要なウェブ端面の回転
が発生し、幅方向においてウェブ速度が一様ではなくな
る。

【００２９】本発明では、特に、好ましい実施態様に関
して説明されているが、様々な変更と、好ましい実施態
様の要素を同等な物に置き換えることが、本発明から逸
れることなく実行できることは、当業者によって了承さ
れよう。更に、特定の状況と材料を本発明の示す内容に
適用させるために、本発明の主要な内容にそむくことな
く多くの修正ができる。

【００３０】上記の説明から明らかなように、本発明の
ある面は、図解の例の特定な詳細に限定されない。従っ
て、他の修正と適用が当業者に思いつくことが考えられ
る。例えば、本発明は、危険な量のトルクを発生させな
いウェブトラッキング修正機構を提供する。キャプスタ
ン機構は、トラッキングの修正をするために、ウェブに
それ自身の面上で回転させ、ローラの全長においてウェ
ブに駆動を提供する。従って、請求項は、本発明の精神
と範囲にそむくことのない全てのそのような修正と適用
を網羅することが意図されている。

【００３１】

【発明の効果】以上述べてきたように本発明によれば、
キャプスタンローラを区分化し、その両端の部分を差動
動作するように構成したことにより、ウェブが斜めに挿
入された場合に、ウェブをキャプスタンローラ上でその
面内で容易に回転することができ、ウェブの損傷を防止
することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかる差動キャプスタンローラの一実
施例を示す図であり、差動歯車装置が見えるように破断
した透視線図である。

【図２】本実施例の装置において、ウェブ素材が斜め挿
入された場合のキャプスタンローラに設けられた３つの
セグメント間の相対的な動きを示す図である。

【図３】本実施例のキャプスタンローラのエンドセグメ
ントの簡略断面図である。

【図４】図１の中間セグメントとエンドセグメントが重
なっている接続部分の拡大断面図である。

【図５】本実施例のキャプスタンローラの差動歯車装置
の配置図であり、差動状態の回転方向を示す図である。

【図６】本実施例のキャプスタンローラの左側視図であ
り、図５に示された回転方向をも示す図である。

【符号の説明】

１０ キャプスタンローラ ２０ シャフト ２２ 第１エンドセグメント ２４ 第２エンドセグメント ２６ 中間セグメント ３４ 第１セグメントギア ３６ 第２セグメントギア ３８ 差動シャフト ４２ 第１ピニオンギア ４４ 第２ピニオンギア ４６ 短シャフト

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 サーマルプリンタ用のキャプスタンロー
   ラであって、 内部に空間を有する長手方向に配置された第１エンドセ
   グメントと、 内部に空間を有する長手方向に配置された第２エンドセ
   グメントと、 前記第１エンドセグメントと第２エンドセグメントの空
   間と同一の広がりを有する空間を有し、前記第１エンド
   セグメンと第２エンドセグメントの中間に位置する中間
   セグメントと、 前記の同一の広がりを有する空間を貫通して延びるセン
   ターシャフトであって、駆動されて前記の中間セグメン
   トと連動し、前記中間セグメントを回転させるセンター
   シャフトと、 前記中間セグメントに隣接する前記第１エンドセグメン
   ト内の前記センターシャフト上に位置する第１ギヤと、 前記中間セグメントに隣接する前記第２エンドセグメン
   ト内の前記センターシャフト上に位置する第２ギヤと、 第１ピニオンの取り付けられた第１端面と第２ピニオン
   の取り付けられた第２端面を有するピニオンシャフト
   と、 前記中間セグメント内で前記第１ピニオンと噛み合うこ
   とができ、前記中間セグメントから突き出ており、前記
   第１エンドセグメント内の前記第１ギヤと噛み合う短ピ
   ニオンと、を有し、 常に互いに等しいとは限らない２つのエンドセグメント
   の速度の平均速度が、中間セグメントの速度と常に等し
   くなるように、前記第１ギヤと第２ギヤとピニオンとが
   作動歯車装置を形成することを特徴とするキャプスタン
   ローラ。
2. 【請求項２】 ウェブ素材を測定するために、サーマル
   プリンタ内のピンチローラと駆動ギヤと共に作動するサ
   ーマルプリンタ用のキャプスタンローラであって、 第１エンドセグメントと、 第２エンドセグメントと、 前記第１エンドセグメントと第２エンドセグメントの中
   間にある中間セグメントと、 前記第１、中間、第２ローラセグメントを通して延びる
   中央部の空間と、 前記空間を貫通して延び、前記駆動ギヤと連動すること
   のできるセンターシャフトであって、前記中間セグメン
   トと接続可能であり、前記の駆動ギヤによって駆動され
   る時に前記中間セグメントをそれ自身と共に回転させる
   センターシャフトと、 前記中間セグメントに隣接する前記第１エンドセグメン
   ト内の前記センターシャフトに取り付けられた第１ギヤ
   と、 前記中間セグメントに隣接する前記第２エンドセグメン
   ト内の前記センターシャフトに取り付けられた第２ギヤ
   と、 第１ピニオンの取り付けられた第１端面と第２ピニオン
   の取り付けられた第２端面を有するピニオンシャフト
   と、 前記中間セグメント内で前記第１ピニオンと噛み合うこ
   とができ、前記中間セグメントから突き出ており、前記
   の第１エンドセグメント内の前記第１ギヤと噛み合う短
   ピニオンと、 を有し、 前記の第２ピニオンは、前記の第２エンドセグメントに
   隣接した前記の中間セグメントから突き出して前記の第
   ２ギヤと噛み合い、 常に互いに等しいとは限らない２つのエンドセグメント
   の速度の平均速度が、中間セグメントの速度と常に等し
   くなるように、前記第１ギヤと第２ギヤとピニオンとが
   作動歯車装置を形成することを特徴とするキャプスタン
   ローラ。
3. 【請求項３】 サーマルプリンタ用の差動キャプスタン
   ローラの駆動方法であって、キャプスタンローラを第１
   エンドセグメント、第２エンドセグメント、中間セグメ
   ントに分割し、中間セグメントが、中間セグメントを駆
   動する駆動軸に連動し、 前記第１エンドセグメントと第２エンドセグメントを相
   互に差動させ、 常に互いに等しいとは限らない２つのエンドセグメント
   の速度の平均速度が、中間セグメントの速度と常に等し
   くなるように、前記第１エンドセグメントと第２エンド
   セグメントを前記中間セグメントを介して駆動すること
   を特徴とするキャプスタンローラの駆動方法。