JPH061712U - エンジン用オイルドレインプラグ開閉構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、エンジン底部のオイルドレイン穴
部に設けられるオイルドレインプラグ開閉構造に関し、
車の上方向からドレインプラグを開閉できるようにする
ことを目的とする。 【構成】 エンジン６底部のドレインプラグ９に連結さ
れるロッド１０の上方先端部がエンジン６内部を通過し
てエンジン６の側壁外部１ａに導出され、この導出され
た導出部１０ａにドレインプラグ９を開閉する開閉操作
部１１を設けるように構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、エンジンのオイルパン底部のオイルドレイン穴に設けられるオイル ドレインプラグ開閉構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図３は従来のオイルドレインプラグ開閉構造をそなえたエンジンの概略正面図 である。 この図３において、自動車用エンジン６のシリンダブロック１の下部には、オ イルパン３が設けられ、その内部にはエンジン各部を潤滑するエンジンオイルが 蓄えられている。

【０００３】 そして、このオイルが古くなると入れ替え交換を行なう必要があるため、その 時は、オイルパンの下部に設けたオイルドレイン穴を開けて古いオイルを抜き出 した後、別のオイル注入穴から新しいオイルを注入するようにしている。 通常、オイルドレイン穴はねじ穴になっており、これにねじ栓部と頭部とから なるボルト状のドレインプラグ９をねじ込んで閉栓させている。そして、このド レインプラグ９を回して取り外すとオイルドレイン穴が開かれ、反対にねじ込ん で締着させるとオイルドレイン穴が閉められるような開閉構造となっている。

【０００４】 このように、自動車に搭載されているエンジンのオイルドレイン穴は車の底面 側に位置しており、オイル交換時には、人が自動車の下方からレンチ等の工具で ドレインプラグ９を緩めて取り外しオイルドレイン穴を開くとともに、オイル抜 き取り後は、再び工具にてドレインプラグ９を締め着けてオイルドレイン穴を閉 めるようにしている。

【０００５】 なお、図中、２はシリンダヘッド、４は吸気通路、５は排気通路を示している 。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような従来のエンジン用オイルドレインプラグ開閉構造で は、オイル交換をエンジン車載状態で行なうため、車の底面側にあるオイルドレ インプラグを開閉するには、車をリフトしたり人が車の下に潜るなどしてドレイ ンプラグを開閉操作する必要があり、これによりオイルの交換作業が非常に煩雑 且つ面倒であって作業性が悪いという課題がある。

【０００７】 本考案は、このような課題に鑑み創案されたもので、ドレインプラグと連結す るロッドの上方先端部をエンジンの側壁外部すなわち上方部に導出して、この導 出部分にてドレインプラグの開閉を行なわせるようにすることにより、車の上方 向からオイル交換作業の行なえるようにした、エンジン用オイルドレインプラグ 開閉構造を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

このため、本考案の請求項１記載のエンジン用オイルドレインプラグ開閉構造 は、エンジン底部のオイルドレイン穴部に設けられて該オイルドレイン穴部を開 閉するドレインプラグをそなえ、該ドレインプラグに連結されその上方先端部が 該エンジン内を通過して該エンジンの側壁外部に導出されるロッドが設けられる とともに、該ロッドが該側壁外部に導出される導出部に該ドレインプラグを開閉 する開閉操作部が設けられていることを特徴としている。

【０００９】 また、本考案の請求項２記載のエンジン用オイルドレインプラグ開閉構造は、 該開閉操作部が、該ロッドの該導出部に設けられたねじ溝部と、該ねじ溝部に螺 合されその弛緩・締着操作により該ロッドを作動させて該ドレインブラグを開閉 する開閉操作用ナットとから構成されていることを特徴としている。

【００１０】

【作用】

上述の本考案の請求項１記載のエンジン用オイルドレインプラグ開閉構造では 、エンジンの側壁外部に導出される開閉操作部を操作すると、エンジン底部のオ イルドレインプラグを開閉できるので、車の下側からオイルドレインプラグを開 閉するのではなく、車の上側から開閉できる。

【００１１】 また、上述の本考案の請求項２記載のエンジン用オイルドレインプラグ開閉構 造では、エンジンの側壁外部に導出される開閉操作部の開閉操作用ナットを緩め るとエンジン底部のオイルドレインプラグが下がって開き、開閉操作用ナットを 締めるとエンジン底部のオイルドレインプラグが上がって閉まる。

【００１２】

【実施例】

以下、図面により、本考案の一実施例について説明すると、図１，図２は本考 案によるエンジン用オイルドレインプラグ開閉構造の一実施例を示すもので、図 １は本エンジン用オイルドレインプラグ開閉構造を具備するエンジンの概略正面 図、図２は図１によるオイルドレインプラグ開閉構造の部分縦断面図であり、図 １，図２中、図３と同じ符号はほぼ同様の部分を示している。

【００１３】 さて、図１において、１はシリンダブロック、２はシリンダヘッド、３はオイ ルパン、４は吸気通路、５は排気通路であり、これらによりエンジン６の主要部 が構成されている。 そして、オイルパン３の底部には、図２に示すように、オイルパン３内のオイ ルをドレインするためのオイルドレイン穴部７が形成されており、その外側にガ スケット８を介在させてドレインプラグ９が当接されている。

【００１４】 さらに、ドレインプラグ９には内面側にロッド１０が連結され、このロッド１ ０はシリンダブロック１の内部を貫通しその上端部をエンジンブロック１の側壁 外部１ａの外側に突き出させて導出部１０ａとしている。 そして、この導出部１０ａの位置は、エンジンブロック側壁外部１ａの中程部 の上下近辺が適当であり、しかも、エンジンの周辺に設けられる他の装置または 部品などに邪魔されず、この導出部１０ａに上方から手を差し入れ易い箇所に設 けられている。

【００１５】 なお、ロッド１０はエンジンブロック１内のクランクシャフトなどと関与しな い場所を貫通させるもので、止むを得ず関与する場合にはロッド１０を湾曲また は屈曲した形状のものとしてもよく、また、ロッド１０をエンジンブロック１の 側壁部の内面側に沿わせるとか、側壁部内を通すようにしてもよい。 そして、ロッド１０の導出部１０ａには、ドレインプラグ９を開閉するための 開閉操作部１１が設けられている。

【００１６】 したがって、ボンネットを開けて車の上方からこのロッド導出部１０ａの開閉 操作部１１を操作することにより、底部のドレインプラグ９を開閉しオイル交換 が行なえるような構成となっているため、従来のように車の底方向からオイル交 換作業を行なうという煩雑で面倒な作業を行なう必要がなく、オイル交換作業を 非常に容易にして作業性の改善に大きく役立つものである。

【００１７】 さらに、この開閉操作部１１としては、たとえば図２に示すように、ロッド１ ０の導出部１０ａであるロッド先端部にねじ溝１２を切り、これにねじ込まれる 開閉操作用ナット１３を設け、且つ開閉操作用ナット１３とシリンダブロック１ 外面との間にはガスケット１４を介在させて開閉操作部１１を構成している。 なお、図２中、１５はオイルドレイン穴部７の補強縁部である。

【００１８】 このような構成により、開閉操作用ナット１３を緩めると、ロッド１０と共に ドレインプラグ９が下に下がり、オイルドレイン穴部６を開いてオイルを抜き出 すことができ、反対に開閉操作用ナット１３を締めると、ロッド１０と共にドレ インプラグ９が上に上がり、オイルドレイン穴部６を閉じてオイルの抜け出しを 止めるようにしている。

【００１９】 したがって、エンジンオイルの交換作業は、従来のように車をリフトしたり、 人が車の下に潜ったりすることなく、上方から工具を差し込んで容易にオイルド レイン穴部７を開閉できるもので、オイル交換作業を非常に楽に行なうことがで き、しかも作業者が油で汚れることもないなど、作業性を非常に良くし得る利点 がある。

【００２０】

【考案の効果】

以上詳述したように、請求項１による本考案のエンジン用オイルドレインプラ グ開閉構造によれば、エンジン底部のオイルドレイン穴部に設けられて該オイル ドレイン穴部を開閉するドレインプラグをそなえ、該ドレインプラグに連結され その上方先端部が該エンジン内を通過して該エンジンの側壁外部に導出されるロ ッドが設けられるとともに、該ロッドが該側壁外部に導出される導出部に該ドレ インプラグを開閉する開閉操作部が設けられているので、車の上方からオイル交 換作業を行なうことができ、従来のように車の下方から行なうのに比べて非常に 作業が容易であり作業性向上に役立つという利点がある。

【００２１】 また、請求項２による本考案のエンジン用オイルドレインプラグ開閉構造によ れば、該開閉操作部が、該ロッドの該導出部に設けられたねじ溝部と、該ねじ溝 部に螺合されその弛緩・締着操作により該ロッドを作動させて該ドレインブラグ を開閉する開閉操作用ナットとから構成されているので、車の上方から開閉操作 用ナットを回してオイルドレインプラグを開閉できるため、作業者が車の底側か ら作業する必要がなく、作業が簡単でまた油に汚れることもないなどオイル交換 作業を非常に楽できれいに行なえるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例によるオイルドレインプラグ
開閉構造をそなえたエンジンの概略正面図である。

【図２】本オイルドレインプラグ開閉構造の部分縦断面
図である。

【図３】従来例によるオイルドレインプラグ開閉構造を
そなえたエンジンの概略正面図である。

【符号の説明】

１ シリンダブロック １ａ 側壁外部 ２ シリンダヘッド ３ オイルパン ４ 吸気通路 ５ 排気通路 ６ エンジン ７ オイルドレイン穴部 ８ ガスケット ９ ドレインプラグ １０ ロッド １０ａ ロッド導出部 １１ 開閉操作部 １２ ねじ溝 １３ 開閉操作用ナット １４ ガスケット １５ 補強縁部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 エンジン底部のオイルドレイン穴部に設
   けられて該オイルドレイン穴部を開閉するドレインプラ
   グをそなえ、 該ドレインプラグに連結されその上方先端部が該エンジ
   ン内を通過して該エンジンの側壁外部に導出されるロッ
   ドが設けられるとともに、 該ロッドが該側壁外部に導出される導出部に、該ドレイ
   ンプラグを開閉する開閉操作部が設けられていることを
   特徴とする、エンジン用オイルドレインプラグ開閉構
   造。
2. 【請求項２】 該開閉操作部が、該ロッドの該導出部に
   設けられたねじ溝部と、該ねじ溝部に螺合されその弛緩
   ・締着操作により該ロッドを作動させて該ドレインブラ
   グを開閉する開閉操作用ナットとから構成されているこ
   とを特徴とする、請求項１記載のエンジンのオイルドレ
   インプラグ開閉構造。