JPH06160721A - 高倍率顕微鏡対物レンズ - Google Patents
高倍率顕微鏡対物レンズInfo
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- JPH06160721A JPH06160721A JP4311703A JP31170392A JPH06160721A JP H06160721 A JPH06160721 A JP H06160721A JP 4311703 A JP4311703 A JP 4311703A JP 31170392 A JP31170392 A JP 31170392A JP H06160721 A JPH06160721 A JP H06160721A
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Abstract
差、色収差、像面湾曲を良好に補正できる構成にした高
倍率アポクロマート顕微鏡対物レンズ。 【構成】 平凸レンズ又は像側に強い凸面を向けた接合
面を有する平凸レンズの第1群G1、正屈折力の第2群
G2、接合レンズを含む第3群G3、物体側に凸面を向
けた正屈折力のメニスカスレンズを含む第4群G4、負
の屈折力の第5群G5、像側に凸面を向けた接合メニス
カスレンズを含む第6群G6から構成され、f5 、
f6 、fをそれぞれ第5群G5、第6群G6、全系の焦
点距離とするとき、次の条件を満足する高倍率顕微鏡対
物レンズ。 (1) |f5 /f|<5 (2) |f6 /f|>15
Description
ズに関し、特に、高倍率、高開口数を有し、像面の平坦
性が良く、アポクロマートの性能を持つ液浸系顕微鏡対
物レンズに関する。
(NA)化による解像力の向上は必要不可欠の仕様であ
り、従来から多くの提案がなされてきている。例えば、
特開昭61−275813号のものは、NA1.4であ
り、かつ、色収差が非常に良く補正されている。しか
し、像面の平坦性に欠けている。
は、像面の平坦性は確保されているが、わずかではある
が残存色収差があり、また、NAがやや足りない。
する本発明の構成とやや似ているが、色収差が完全に補
正されていないこと、また、NAが1.25と小さい点
で問題がある。
−234796号のものであるが、近紫外域まで収差補
正を行っているためと、水浸系の対物レンズであるため
に、NAが小さい。したがって、光線高をあまり高くせ
ずにレンズ構成ができ、物体側近くのレンズの厚さが比
較的薄くなり、像側(本発明では、第4レンズ群以降)
近くのレンズの肉厚、空気間隔を厚くすることができ
る。このため、本発明における第5レンズ群に相当する
レンズへの入射光線高を、その前の群のレンズの正屈折
力を強くしなくても、低くできるため、第5レンズ群ま
でで十分な像面湾曲の補正ができる。
A顕微鏡対物レンズには、以下のような問題点があっ
た。
ために、像面湾曲をとり難い。これを補うために、先玉
を接合レンズとして、接合面でペッツバール和を負側に
動かすレンズ構成があるが、色収差補正等を考慮する
と、接合面での屈折率差を大きくすることができず、効
果はあるが、全体の像面湾曲の補正としては不十分であ
り、レンズ構成上工夫が必要となる。
る。顕微鏡対物レンズには、物体面から対物レンズ胴付
までの距離に制限がある。光線高が高くなると、レンズ
の縁厚を確保するためには、レンズの中心厚を厚くしな
ければならず、上記制限のために構成するレンズ枚数に
も制限が出て、収差補正を難しくする。光線高を無理に
低く抑えようとすると、光線の屈折面が大きくなり、高
次収差が発生しやすくなり、トータルの収差補正が難し
くなる。また、高倍率顕微鏡対物レンズでは、像側のレ
ンズを射出する光線高が低いので、物体側のレンズから
光線高を低く抑えると、像面湾曲を小さくするために
は、凹面に入射する光線をさらに低くし、負の屈折力を
強くしなければならない。このため、凹面で発生する高
次収差も増え、トータルの収差を小さくすることができ
なくなる。
のごとく、NAが大きく色収差は良好に補正されている
が、像面湾曲が大きい発明、特願平4−234796
号、特願平3−303407号のように、色収差、像面
湾曲は良好に補正されているが、NAが小さい発明があ
る。しかし、NAが大きく、色収差も像面湾曲も良好に
補正されている例はない。
ものであり、その目的は、NA1.4という高開口数を
持ち、球面収差、色収差、像面湾曲を良好に補正できる
構成にした高倍率アポクロマート顕微鏡対物レンズを提
供することである。
明の高倍率顕微鏡対物レンズは、物体側から順に、平凸
レンズ又は像側に強い凸面を向けた接合面を有する平凸
レンズの第1レンズ群G1、正屈折力の第2レンズ群G
2、接合レンズを含む第3レンズ群G3、物体側に凸面
を向けた正屈折力のメニスカスレンズを含む第4レンズ
群G4、負の屈折力の第5レンズ群G5、像側に凸面を
向けた接合メニスカスレンズを含む第6レンズ群G6か
ら構成され、以下の条件を満足することを特徴とするも
のである。
第6レンズ群G6、対物レンズ全系の焦点距離である。
説明する。本発明の高倍率顕微鏡対物レンズは、上記し
たように、物体側から順に、物体側から順に、平凸レン
ズ又は像側に強い凸面を向けた接合面を有する平凸レン
ズの第1レンズ群G1、正屈折力の第2レンズ群G2、
接合レンズと含む第3レンズ群G3、物体側に凸面を向
けた正屈折力のメニスカスレンズを含む第4レンズ群G
4、負の屈折力の第5レンズ群G5、像側に凸面を向け
た接合メニスカスレンズを含む第6レンズ群G6から構
成されていることを特徴としている。
凸面を向けた接合面を有する平凸レンズであり、凸面の
曲率は不遊条件を満足し、球面収差の発生を抑えてい
る。
を小さくして第3群G3へ導く。
によって、球面収差、色収差の補正をする。
折力のメニスカスレンズにより、光線高を大きく引き下
げる。これによって、第5群G5以降の凹面の負の屈折
力を強くすることができるため、ペッツバール和を大き
く正にすることができる。ペッツバール和を正に持って
くるために、レンズ後群に物体側に凸面を向けたメニス
カスレンズと像側に凸面を向けたメニスカスレンズを組
み合わせた、いわゆるガウスタイプの構成をとった顕微
鏡対物レンズは、特開昭61−275813号、特願平
3−303407号等、数多く発明されているが、開口
数1.4と大きくなると、ガウスタイプでは十分な像面
の平坦性が得られず、無理に平坦性を確保しようとする
と、球面収差、色収差が多く発生する。高開口数を持つ
顕微鏡対物レンズで、球面収差、色収差を良好に補正
し、かつ、像面の平坦性を確保するためには、本発明の
ように諸収差の発生をできるだけ少なく光線高を下側に
下げるレンズ群と、ペッツバール和を正にする負レンズ
群が必要になる。
く、強い負の屈折力を持つレンズによってペッツバール
和を正に持って行き、像面湾曲を補正する。下記の条件
を満たすことによって、諸収差は良好に補正される。 (1) |f5 /f|<5 ただし、f5 、fはそれぞれ第5レンズ群G5、対物レ
ンズ全系の焦点距離である。
と、第5レンズ群G5の負屈折力が弱くなり、ペッツバ
ール和を正の方向に大きく動かすことが難しくなり、像
面の平坦性が悪くなる。これを、第6レンズ群G6で補
正するには、光線を急激に上げて平行に射出するように
しなければならないために、第6レンズ群G6での凹面
も凸面も屈折力を強くしなければならない。しかし、こ
のようにすると、第6レンズ群G6のレンズ面での球面
収差、コマ収差の発生が多くなるために、収差補正が困
難となる。
接合メニスカスレンズにより、像面湾曲と倍率色収差を
補正している。物体側の凹面での光線高は第4レンズ群
G4によって下げられているために、凹面の曲率を小さ
くでき、ペッツバール和を正に動かすことができる。以
下の条件を満たすことによって、諸収差を補正すること
ができる。 (2) |f6 /f|>15 ただし、f6 は第6レンズ群G6の焦点距離である。
てると、第6レンズ群G6の正屈折力が強くなり、ペッ
ツバール和を正に動かすことが難しくなる。f6 <0の
とき、第6レンズ群G6の負屈折力が強くなるが、この
ため、第6群G6の物体側に向いている凹面の曲率が小
さくなるので、発生する収差の量が多くなり、球面収
差、コマ収差等の補正が難しくなる。
よって、さらに良好に諸収差を補正することができる。
の発散を小さくし、第3レンズ群G3に光線を導くの
で、色収差をさらに良好に補正するためには、第2レン
ズ群G2を構成する正レンズの少なくとも1枚は、以下
の条件と満たすことが望ましい。 (3) ν2P>70 ただし、ν2Pは第2レンズ群G2中に含まれる正レンズ
のアッベ数である。
めに接合レンズを用いているが、特に色収差をさらに良
好に補正するために、凸凹凸の3枚接合レンズを用いる
ことが有効である。また、以下の条件を満足する正屈折
力のレンズを第3レンズ群G3中に少なくとも3個以上
含むことによっても、色収差をさらに良好に補正するこ
とができる。 (4) ν3P>70 ただし、ν3Pは第3レンズ群G3中に含まれる正レンズ
のアッベ数である。
4は、正屈折力によって光線を引き下げ、第5レンズ群
G5、第6レンズ群G6でペッツバール和を正に持て行
きやすくしているが、以下の条件を第4レンズ群G4が
満足することによって、さらに良好に像面湾曲を含めた
諸収差を補正することができる。 (5) 5<f4 /f<20 ただし、f4 、fはそれぞれ第4レンズ群G4、対物レ
ンズ全系の焦点距離である。
レンズ群G4での正の屈折力が強くなりすぎ、球面収
差、コマ収差、色収差の発生が多くなり、他の群で収差
補正ができなくなる。上限の20を越えると、第4レン
ズ群G4の正の屈折力が弱くなり、第5群G5へ向かう
光線の光線高が低くならず、第5群G5、第6群G6で
ペッツバール和を正に動かすことが難しくなり、像面湾
曲を補正することが困難になる。
施例1、2について説明する。各実施例のレンズデータ
は後記するが、実施例1、2のレンズ構成図をそれぞれ
図1、図2に示す。各群の構成については、第1レンズ
群G1が、実施例1では、平凸レンズとメニスカスレン
ズの接合レンズからなる平凸レンズからなり、実施例2
では、平凸レンズ1枚からなる。第2レンズ群G2は、
実施例1では、両凸レンズからなり、実施例2では、像
側に凸面を向けた正メニスカスレンズ2枚からなる。第
3レンズ群G3は、実施例1では、両凸レンズ、両凹レ
ンズ、両凸レンズの3枚接合レンズと、両凸レンズと、
物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、両凸レン
ズ、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズの3枚接合
レンズからなり、実施例2では、両凸レンズ、両凹レン
ズ、両凸レンズの3枚接合レンズと、物体側に凸面を向
けた負メニスカスレンズ、両凸レンズ、像側に凸面を向
けた負メニスカスレンズの3枚接合レンズからなる。第
4レンズ群G4は、実施例1、2共、両凸レンズと両凹
レンズの接合レンズからなっている。第5レンズ群G5
は、実施例1では、両凹レンズ、実施例2では、物体側
に凸面を向けた負メニスカスレンズからなっている。第
6レンズ群G6は、実施例1、2共に、両凹レンズと両
凸レンズの接合レンズからなっている。
記号は、上記の他、r1 、r2 …は物体側から順に示し
た各レンズ面の曲率半径、d1 、d2 …は物体側から順
に示した各レンズ面間の間隔、nd1、nd2…は物体側か
ら順に示した各レンズのd線の屈折率、νd1、νd2…は
物体側から順に示した各レンズのアッベ数である。
m、倍率=100×、開口数NA=1.4である。な
お、何れも油浸系であり、カバーガラス厚さは0.17
mm、その屈折率、アッベ数はそれぞれnd =1.52
1、νd =56.02であり、使用するオイルの屈折率
とアッベ数はそれぞれnd =1.51548、νd =4
3.1として設計してある。また、カバーガラスから対
物レンズ第1面までの作動距離は、何れの実施例も0.
11mmである。
5 (5) f4 /f =10.6
。
。
に示すレンズデータを有し、図3にレンズ断面を示す結
像レンズと組み合わせて用いられる。ただし、データ
中、r1'、r2'…は物体側から順に示した各レンズ面の
曲率半径、d1'、d2'…は物体側から順に示した各レン
ズ面間の間隔、nd1' 、nd2' …は物体側から順に示し
た各レンズのd線の屈折率、νd1' 、νd2' …は物体側
から順に示した各レンズのアッベ数である。
3の結像レンズの間の間隔は50mm〜170mmの間
の何れの位置でもよいが、この間隔を100mmとした
場合についの実施例1、2の球面収差、非点収差、OS
C’(倍率色収差を表すコンラディのOSC’)、コマ
収差を表す収差図をそれぞれ図4、図5に示す(非点収
差は像高13.25まで、コマ収差は像高7.95の値
を示す。)。なお、上記間隔が50mm〜170mmの
間で100mm以外の位置においてもほぼ同様の収差状
況を示す。
口数を持ちながら、球面収差、色収差、像面湾曲等の諸
収差が良好に補正された高倍率アポクロマートの顕微鏡
対物レンズを提供することができる。
レンズ断面図である。
のレンズ断面図である。
マ収差を表す収差図である。
マ収差を表す収差図である。
説明する。本発明の高倍率顕微鏡対物レンズは、上記し
たように、物体側から順に、平凸レンズ又は像側に強い
凸面を向けた接合面を有する平凸レンズの第1レンズ群
G1、正屈折力の第2レンズ群G2、接合レンズと含む
第3レンズ群G3、物体側に凸面を向けた正屈折力のメ
ニスカスレンズを含む第4レンズ群G4、負の屈折力の
第5レンズ群G5、像側に凸面を向けた接合メニスカス
レンズを含む第6レンズ群G6から構成されていること
を特徴としている。
ると、f6 <0のとき、第6レンズ群G6の正屈折力が
強くなり、ペッツバール和を正に動かすことが難しくな
る。f6 <0のとき、第6レンズ群G6の負屈折力が強
くなるが、第6群G6の物体側に向いている凹面の曲率
が小さくなるので、発生する収差の量が多くなり、球面
収差、コマ収差等の補正が難しくなる。
Claims (1)
- 【請求項1】 物体側から順に、平凸レンズ又は像側に
強い凸面を向けた接合面を有する平凸レンズの第1レン
ズ群G1、正屈折力の第2レンズ群G2、接合レンズを
含む第3レンズ群G3、物体側に凸面を向けた正屈折力
のメニスカスレンズを含む第4レンズ群G4、負の屈折
力の第5レンズ群G5、像側に凸面を向けた接合メニス
カスレンズを含む第6レンズ群G6から構成され、以下
の条件を満足することを特徴とする高倍率顕微鏡対物レ
ンズ: (1) |f5 /f|<5 (2) |f6 /f|>15 ただし、f5 、f6 、fはそれぞれ第5レンズ群G5、
第6レンズ群G6、対物レンズ全系の焦点距離である。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31170392A JP3335391B2 (ja) | 1992-11-20 | 1992-11-20 | 高倍率顕微鏡対物レンズ |
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JP31170392A JP3335391B2 (ja) | 1992-11-20 | 1992-11-20 | 高倍率顕微鏡対物レンズ |
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JPH06160721A true JPH06160721A (ja) | 1994-06-07 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006065030A (ja) * | 2004-08-27 | 2006-03-09 | Olympus Corp | 顕微鏡対物レンズ |
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CN113900227A (zh) * | 2021-10-09 | 2022-01-07 | 中国科学院苏州生物医学工程技术研究所 | 一种大视场高分辨宽波段的物镜 |
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-
1992
- 1992-11-20 JP JP31170392A patent/JP3335391B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP4633406B2 (ja) * | 2004-08-27 | 2011-02-16 | オリンパス株式会社 | 顕微鏡対物レンズ |
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US7642525B2 (en) | 2006-12-11 | 2010-01-05 | Olympus Corporation | Microscope objective and fluorescent observation apparatus therewith |
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CN113900227B (zh) * | 2021-10-09 | 2022-07-05 | 中国科学院苏州生物医学工程技术研究所 | 一种大视场高分辨宽波段的物镜 |
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Publication number | Publication date |
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