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JPH06145593A - 水性塗料組成物 - Google Patents

水性塗料組成物

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Publication number
JPH06145593A
JPH06145593A JP32863592A JP32863592A JPH06145593A JP H06145593 A JPH06145593 A JP H06145593A JP 32863592 A JP32863592 A JP 32863592A JP 32863592 A JP32863592 A JP 32863592A JP H06145593 A JPH06145593 A JP H06145593A
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JP
Japan
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resin
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epoxy resin
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water
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Application number
JP32863592A
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English (en)
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JP2867823B2 (ja
Inventor
Teruo Shiono
輝雄 塩野
Takeshi Tsuyama
武志 津山
Hisafumi Sumiya
寿文 住谷
Tetsuhisa Nakamura
哲久 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Artience Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyo Ink Mfg Co Ltd filed Critical Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority to JP32863592A priority Critical patent/JP2867823B2/ja
Publication of JPH06145593A publication Critical patent/JPH06145593A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】金属素材に直接又は下地塗料上に塗装し焼付乾
燥させることにより、特に高加工性、耐食性が要求され
る金属罐内面に適用される水性塗料組成物を提供する。 【構成】(A)エポキシ樹脂5〜40重量%、(B)フ
ェノキシ樹脂25〜80重量%、(C)カルボキシル基
含有アクリル重合体7〜30重量%、(D)レゾール型
フェノール樹脂2〜30重量%、少なくとも、(A)〜
(D)から得られ、エポキシ樹脂およびフェノキシ樹脂
を、カルボキシル基含有アクリル重合体にて変性したも
の(a)、およびレゾール型フェノール樹脂をアンモニ
アまたはアミンを用いて水性分散化したことを特徴とす
る水性塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性塗料組成物に関す
る。更に詳しくは、金属素材に直接又は下地塗料上に、
殊に高加工性、耐食性が要求される金属罐内面に適用さ
れる水性塗料組成物。
【0002】
【従来技術】従来から金属罐は、ブリキ、ティンフリー
スチール、アルミ等の金属素材が内容物に直接接触し腐
食するのを防ぐために、通常薄い合成樹脂保護被膜を施
されている。
【0003】内面塗料としては、密着性、防食性及びフ
レーバーが優れていることより、通常エポキシ/フェノ
ール、エポキシ/アミノ及びエポキシ/アクリル等のエ
ポキシ系塗料が用いられている。しかし、上記塗料は熱
硬化性樹脂を基本としているため、加工性が劣る欠点を
有している。このため、加工性が特に必要とされる罐
種、用途においては、熱可塑性樹脂を基本とし、抽出成
分が多くフレーバーが劣る欠点があるものの、塩化ビニ
ル樹脂系オルガノゾル塗料が用いられている。
【0004】ー方、近年作業衛生・環境対策上あるいは
安全性(危険物)よりエポキシ/アクリル水性塗料が使
用され始めている。これまでに開示されてるものとし
て、エポキシ樹脂をカルボキシル基を含有するアクリル
樹脂にてエステル化し、塩基で中和して水中に分散させ
た水性塗料(特公昭59-37026号公報) 、カルボキシル基
含有重合性モノマー混合物をフリーラジカル発生剤を用
いてエポキシ樹脂にグラフトさせ、上記同様の方法で水
中に分散させた水性塗料(特公昭63-17869号公報) 、ア
クロイル基を有すエポキシ樹脂をアクリル酸又はメタク
リル酸を含有するエチレン性単量体で共重合させ、上記
同様の方法で水中に分散させた水性塗料(特公昭62-721
3 号公報 )等がある。これらは、いずれも樹脂自身が分
散性を示す自己乳化型エポキシ樹脂系水性塗料であり、
水中に分散させるための界面活性剤を含まず、化学的性
能、耐水性等が優れていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記自
己乳化型エポキシ樹脂系水性塗料は、乳化成分としてア
クリル樹脂を少なくとも10%以上含有させる必要があ
り加工性が低下し、かつ反応点が少なく架橋密度が低い
ため、耐食性が劣っていた。本発明が解決しようとする
課題は、従来の塩化ビニル樹脂系オルガノゾル塗料、及
び自己乳化型エポキシ樹脂系水性塗料が持つ種々の問題
点であり、特に加工性、耐食性に優れた水性塗料組成物
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、エポキシ樹脂、及びフェノキシ樹脂をカ
ルボキシル基含有アクリル重合体にて変性したものと、
レゾール型フェノール樹脂をアンモニア又はアミンを用
いて水性分散化した水性塗料組成物を提供する。
【0007】本発明に用いるエポキシ樹脂としては、ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、及びビスフェノールF
型エポキシ樹脂が挙げられ、1分子中に1.1 〜2.0 個の
エポキシ基を有するものである。これらのエポキシ樹脂
の中でも、数平均分子量が1500〜7000のビスフェノール
A型エポキシ樹脂、あるいはビスフェノールF型エポキ
シ樹脂が好ましい。市販品としては、シェル化学株式会
社製の「エピコート1004」、「エピコート1007」、「エ
ピコート1009」、及び東都化成株式会社製の「YDF2004
」等が挙げられる。上記のエポキシ樹脂の1種もしく
は2種以上を選択して使用できる。エポキシ樹脂は、 5
重量%未満であると金属下地との密着性が劣り、40重量
%を越えると加工性が劣り 5〜40重量%が好ましい。
【0008】本発明に用いるフェノキシ樹脂としては、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂と同様の樹脂骨格であ
り、かつ1分子中に0.5 個以下のエポキシ基を有するも
ので、数平均分子量が9000以上と極めて高分子量の樹脂
である。市販品としては、Union Carbide Chem. 社製フ
ェノキシPKHHがある。フェノキシ樹脂は、25重量%未満
であると加工性が劣り、80重量%を越えると金属下地と
の密着性が劣り、25〜80重量%が好ましい。
【0009】本発明におけるエポキシ樹脂及びフェノキ
シ樹脂をカルボキシル基含有アクリル重合体で変性する
方法としては、上記公報 (特公昭59-37026号公報、特公
昭63-17869号公報、特公昭62-7213 号公報) に記載の方
法が準用でき、具体的には下記方法により行うことが好
ましい。
【0010】(1) エポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂を、
別途作成したカルボキシル基含有アクリル重合体とエス
テル化する方法;カルボキシル基含有アクリル重合体
は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン
酸、マレイン酸、フマル酸等のようなカルボキシル基含
有ビニルモノマーの1種もしくは2種以上と共重合可能
なビニルモノマー、例えば、スチレン、ビニルトルエ
ン、2−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロル
スチレン等のスチレン系モノマー;アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル
酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イ
ソブチル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミ
ル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸n−2エチル
ヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸デシ
ル、アクリル酸ドデシル等のアクリル酸エステル系モノ
マー;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタ
クリル酸イソブチル、メタクリル酸n−アミル、メタク
リル酸イソアミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタク
リル酸n−2エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチ
ル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシル、メタ
クリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル系モノマ
ー;アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒド
ロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシメチル、メタ
クリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキ
シプロピル等のヒドロキシル基含有モノマー;N−メチ
ロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル
(メタ)アクリルアミド等のN−置換(メタ)アクリル
系モノマー等の1種もしくは2種以上を共重合せしめて
得られる。前記カルボキシル基含有アクリル重合体は、
構成比率、種類は特に制限されるものではないが、カル
ボキシル基含有ビニルモノマーは 5重量%以上、特に30
〜80重量%でメタクリル酸が、共重合可能なビニルモノ
マーは95重量%以下、特に20〜70%でスチレン、アクリ
ル酸エチルが好ましく、また数平均分子量10000 〜1000
00が好ましい。エステル化反応は、基本的にはアクリル
重合体中のカルボキシル基とエポキシ基及び、または水
酸基の反応によるものであり、アミン系エステル化触媒
を使用できる。アミン系エステル化触媒としては、例え
ばジメチルエタノールアミン、ジメチルベンジルアミ
ン、エタノールアミン、ジエタノールアミン及びモルホ
リン等が挙げられる。
【0011】(2)エポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂に、
フリーラジカル発生剤を用いてカルボキシル基含有ビニ
ルモノマーを含む共重合可能なビニルモノマー混合物を
グラフトする方法;ビニルモノマー混合物は、カルボキ
シル基含有ビニルモノマー単独またはこれと他のビニル
モノマーとの混合物であり、具体的には前記(1) で示し
たものがあげられる。ビニルモノマー混合物の構成比
率、種類は特に制限されるものではないが、カルボキシ
ル基含有ビニルモノマーは 5重量%以上、特に30〜100
重量%でメタクリル酸が、共重合可能なビニルモノマー
は95重量%以下、特に 0〜70重量%でスチレン、アクリ
ル酸エチルが好ましい。
【0012】(3)エポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂に、
アクリル酸および (または)メタクリル酸を反応させて
(メタ) アクリロイル基を導入し、次いで該基にアクリ
ル酸及び (または)メタクリル酸を含むビニルモノマー
混合物を共重合させる方法;エポキシ樹脂及びフェノキ
シ樹脂と、アクリル酸及び (または)メタクリル酸との
反応比率は、1/0.1 〜 1/1.5 (モル比) の範囲が好まし
い。ビニルモノマー混合物は、具体的には前記(1) で示
したものがあげられ、構成比率、種類は特に制限される
ものではないが、カルボキシル基含有ビニルモノマーは
5重量%以上、特に30〜 80 重量%でメタクリル酸が、
共重合可能なビニルモノマーは95重量%以下、特に20〜
70重量%でスチレン、アクリル酸エチルが好ましい。
【0013】カルボキシル基含有ビニルモノマー及び共
重合可能なビニルモノマーとエポキシ樹脂及びフェノキ
シ樹脂は 8/92 〜50/50(重量比) の範囲が好ましく、エ
ポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂が50重量%未満である
と、下地素材に対する密着性、耐食性、加工性等が低下
する。一方92重量%を越えると水性化が困難になる。よ
り好ましくは、上記比率は10/90 〜30/70(重量比) %が
よい。
【0014】上記(1) 〜(3) に示したアクリル重合体変
性したエポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂は、カルボキシ
ル基含有アクリル重合体が結合したものが主体であり、
溶液中には、一部未結合のカルボキシル基含有アクリル
重合体が併存しているものもある。
【0015】上記(1) 〜(3) に示したアクリル重合体変
性に使用したビニルモノマーの重合触媒、及びカルボキ
シル基含有ビニルモノマーをエポキシ樹脂及びフェノキ
シ樹脂にグラフトする触媒としては、例えば、有機過酸
化物、過流酸塩、アゾビス化合物及びこれらと還元剤と
を組み合わせたレドックス系を用いることができる。具
体的には、ベンゾイルパーオキサイド、パーブチルオク
テート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、アゾビス
イソブチロニトリル、アゾビスバレロニトリル、2,2
, −アゾビス(2−アミノプロパン)ハイドロクロライ
ド等が上げられ、グラフト触媒としてのフリーラジカル
発生剤としては、ベンゾイルパーオキサイドが特に好ま
しい。これらは、反応成分100重量部に対し一般に0.
5 〜20重量部の割合で使用することができる。
【0016】上記(1) のアクリル重合体及び(1) 〜(3)
に示したアクリル重合体反応は、有機溶剤系中で行うこ
とが好ましく、使用する有機溶剤は、ビニルモノマー等
の単量体及びその共重合体、エポキシ樹脂及びフェノキ
シ樹脂等を溶解し、水と混合しやすい溶剤が好ましく、
例えば、アルコール系、グリコール系、ジグリコール
系、アセテート系溶剤等が挙げられる。具体的には、n
−プロパノール、イソプロパール、n−ブチルアルコー
ル、イソブチルアルコール、n−アミルアルコール、ア
ミルアルコール、メチルアミルアルコール、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、1,3−ブチレング
リコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エ
チレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル、メチルプロピレングリコール、メチル
プロピレンジグリコール、プロピルプロピレングリコー
ル、プロピルプロピレンジグリコール、ブチルプロピレ
ングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル
アセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルア
セテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート、3−メトキブチルアセテート、エチレングリ
コールモノブチルエーテルアセテート、3−メチル−3
−メトキシブチルアセテート等を挙げることができる。
その他の溶剤も使用可能であるが、水性塗料製造まで、
または後に減圧下で除去できるものが好ましい。
【0017】本発明に用いるアンモニア、又はアミン
は、上記(1) 〜(3) に示したカルボキシル基含有アクリ
ル重合体のカルボキシル基の中和に使用され、前記アミ
ンとしては例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、ブチルアミン等のアルキルアミン類、ジメチルアミ
ノエタノール、ジエタノールアミン、アミノメチルプロ
パノール等のアルコールアミン類、モルホリン等の揮発
性アミンがある。
【0018】本発明に用いるレゾール型フェノール樹脂
としては、任意のフェノール成分とホルムアルデヒドを
塩基性触媒の存在下に縮合させて得られる樹脂である。
また、レゾール型フェノール樹脂を構成するフェノール
成分としてはo−クレゾール、p−クレゾール、p−te
rt−ブチルフェノール、p−エチルフェノール、2,3
−キシレノール、2,5−キシレノール、p−tert−ア
ミノフェノール、p−ノニルフェノール、p−フェニル
フェノール、p−シクロヘキシルフェノール等の2官能
性フェノール類、石炭酸、m−クレゾール、m−エチル
フェノール、3,5−キシレノール、m−メトキシフェ
ノール等の3官能性フェノール類、2,4−キシレノー
ル、2,6−キシレノール等の1官能性フェノール類、
ビスフェノールA:ビスフェノールB、ビスフェノール
F等の4官能性フェノール類等の単独あるいは2種類以
上の組合せが使用される。塩基性触媒としては、例えば
アンモニア、アミン、アルカリ土類金属の水酸化物、ア
ルカリ金属の酸化物、アルカリ土類金属の酸化物等を用
いることができる。レゾール型フェノール樹脂は、2重
量%未満では架橋密度が低く耐食性が劣り、30重量%
を越えると逆に架橋密度が高くなりすぎ加工性が低下す
るため、2〜30重量%が好ましい。
【0019】本発明の水性塗料組成物に、必要に応じて
塗装性を改良するための溶剤、界面活性剤や消泡剤を加
えることが可能である。また、本発明の水性塗料組成物
に、塗膜形成後、加工・輸送時に塗膜のキズ付きを防ぐ
目的で滑剤であるワックスを添加することも可能であ
る。
【0020】また、本発明の水性塗料組成物に、アミノ
樹脂を硬化剤として加えることも可能であるが、多量の
添加は架橋密度を上げすぎ加工性が低下し好ましくな
い。5重量%以下の添加が好ましい。
【0021】適用される基材としては、アルミニウム
板、鋼鈑、亜鉛鋼鈑、ブリキ板等の処理済または未処理
されたものの金属板が適しており、アンダーコートとし
てエポキシ系、ビニル系等のプライマー上であっても、
金属材上直接でもよい。塗装方法としては、この分野で
公知の各種の方法、例えばロールコーター塗装、スプレ
ー塗装、浸漬塗装、電着塗装等が適用できるが、中で
も、ロールコーター塗装及びスプレー塗装が好ましい。
乾燥硬化条件としては、150〜230℃で1〜30分
間あるいは、240〜300℃で15秒〜60秒が好ま
しい。
【0022】
【作用】本発明の水性塗料組成物は、 (A)エポキシ樹脂 5〜40重量% (B)フェノキシ樹脂 25〜80重量% (C)カルボキシル基含有アクリル重合体 7〜30重量% (D)レゾール型フェノール樹脂 2〜30重量% 少なくとも、上記(A)〜(D)から得られ、エポキシ
樹脂およびフェノキシ樹脂を、カルボキシル基含有アク
リル重合体にて変性したもの(a)、およびレゾール型
フェノール樹脂をアンモニアまたはアミンを用いて水性
分散化したものに関し、直鎖状高分子量樹脂であるフェ
ノキシ樹脂骨格を含むことにより加工性を付与し、エポ
キシ樹脂骨格、レゾール型フェノール樹脂を含むことに
より下地素材との密着性を向上させ、かつ硬化後に架橋
密度が上がり耐食性を付与させることが可能となる。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例によってより具体的に
説明する。なお、例中、「部」及び「%」はそれぞれ
「重量部」及び「重量%」を示す。
【0024】製造例1 エポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂溶液(A) の製造 エピコート1004 (油化シェルエポキシ社(株)製) 120.0部 フェノキシPKHH (Union Cabide Chem.社製) 480.0部 エチレングリコールモノエチルエーテル 400.0部 4ツ口フラスコに〜を仕込み、窒素気流下で100
℃に加熱し、完全に溶解し60% のエポキシ樹脂及びフェ
ノキシ樹脂溶液(A) を得た。
【0025】製造例2 エポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂溶液(B) の製造 エピコート1004 (油化シェルエポキシ社(株)製) 240.0部 フェノキシPKHH (Union Cabide Chem.社製) 360.0部 エチレングリコールモノエチルエーテル 400.0部 (1) と同様の方法にて、 60%のエポキシ樹脂及びフェノ
キシ樹脂溶液(B) を得た。
【0026】製造例3 カルボキシル基含有アクリル重合体(C) の製造 スチレン 210.0 部 アクリル酸エチル 210.0 部 メタクリル酸 180.0 部 ベンゾイルパーオキサイド 20.0 部 n−ブタノール 380.0 部 4ツ口フラスコにを仕込み、窒素気流下で100℃に
加熱し、〜の混合溶液を100℃で3時間を要して
滴下し、同温度で2時間保持して60% のカルボキシル基
含有アクリル重合体溶液(C) を得た。
【0027】製造例4 レゾール型フェノール樹脂溶液(D) の製造 ビスフェノールA 485.1 部 ホルマリン 40%n-ブタノール溶液 478.7 部 25% アンモニア水 36.2 部 4ツ口フラスコに〜を仕込み、窒素気流下で100
℃にて5時間反応させた後、キシレン/n−ブタノール
/シクロヘキサノン=1/1/1を加えて希釈し、更に
脱水して35%のレゾール型フェノール樹脂溶液(D) を
得た。
【0028】製造例5 レゾール型フェノール樹脂溶液(E) の製造 p−クレゾール 417.7 部 ホルマリン 40%n-ブタノール溶液 580.1 部 水酸化マグネシウム 2.2 部 (5) と同様の方法にて、2.5 時間反応させた後、リン酸
にて中和し、キシレン/n−ブタノール/シクロヘキサ
ノン=1/1/1と多量の水を加えて5時間放置し、生
成塩を含む水層を分離除去し、更に共沸脱水して35%
のレゾール型フェノール樹脂溶液(E) を得た。
【0029】実施例1 エポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂溶液(A) 271.0 部 カルボキシル基含有アクリル重合体(C) 83.1 部 ジメチルアミノエタノール 15.5 部 レゾール型フェノール樹脂溶液(D) 107.2 部 イオン交換水 523.2 部 4ツ口フラスコに〜を仕込み、窒素気流下で攪拌し
ながらを添加して、含有カルボキシル基に対してほぼ
当モル中和を行った後、内温を80℃まで上昇させ、こ
の温度で30分間かきまぜた後室温まで冷却した。オキ
シラン%の減少率は70%であり、粘度もクッキング前
に比較し増粘していた。クッキング後、更に攪拌しなが
らを添加し、更にを少量づつ添加し固形分25%の
水分散物を得た。
【0030】実施例2〜4 実施例1と同様の方法にて、表1に示す配合でエポキシ
樹脂及びフェノキシ樹脂溶液(A) 、(B) とカルボキシル
基含有アクリル重合体溶液(C) をクッキングし、更にレ
ゾール型フェノール樹脂溶液(D) 、(E) 及びイオン交換
水を加え固形分25%の水分散物を得た。
【0031】表1
【表1】
【0032】実施例5 エポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂溶液(A) 270.8部 n−ブタノール 70.0部 スチレン 17.5部 アクリル酸エチル 17.5部 メタクリル酸 15.0部 ベンゾイルパーオキサイド 3.5部 レゾール型フェノール樹脂溶液(D) 107.1部 ジメチルアミノエタノール 15.5部 イオン交換水 483.1部 4ツ口フラスコに〜を仕込み、内温を110℃まで
上昇させ、窒素気流下で攪拌しながら〜の混合液を
2時間かけて滴下し室温まで冷却した。〜を添加し
た後、更にを少量づつ添加し固形分25%の水分散物
を得た。
【0033】実施例6〜8
【0034】実施例1と同様の方法にて、表2に示す配
合でエポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂溶液(A) 、(B)
に、スチレン35部、アクリル酸エチル35部、メタク
リル酸30部、ベンゾイルパーオキサイド7部のビニル
モノマー混合液を滴下し、レゾール型フェノール樹脂溶
液(D) 、(E) 、ジメチルアミノエタノールを追添加し、
更にイオン交換水を少量づつ添加し固形分25%の水分
散物を得た。
【0035】表2
【表2】
【0036】実施例9 (1) エポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂溶液(A) 270.8 部 (2) メタクリル酸 1.5 部 (3) 水酸化ナトリウム 0.03 部 (4) n−ブタノール 70.0 部 (5) スチレン 17.5 部 (6) アクリル酸エチル 17.5 部 (7) メタクリル酸 13.5 部 (8) ベンゾイルパーオキサイド 1.0 部 (9) レゾール型フェノール樹脂溶液(D) 107.1 部 (10)ジメチルアミノエタノール 13.9 部 (11)イオン交換水 487.2 部 4ツ口フラスコに(1) 〜(3) を仕込み、内温を120〜
130℃まで上昇させ、窒素気流下で反応を進め、酸価
が0.5以下になった時点で冷却し、90℃にて(4) を
添加し、更に90℃に保ち攪拌しながら(5) 〜(8) の混
合液を2時間かけて滴下し室温まで冷却した。続けて
(9) 〜(10)を添加し、攪拌しながら(11)を少量づつ添加
し固形分25%の水分散物を得た。
【0037】実施例10〜12 実施例1と同様の方法にて、表3に示す配合でエポキシ
樹脂及びフェノキシ樹脂溶液(A) 、(B) 、メタクリル
酸、水酸化ナトリウムを仕込み反応させ、更にスチレン
35部、アクリル酸エチル35部、メタクリル酸27
部、ベンゾイルパーオキサイド2部のビニルモノマー混
合液を滴下し、続けてレゾール型フェノール樹脂溶液
(D) 、(E) 、ジメチルアミノエタノールを添加し、攪拌
しながらイオン交換水を少量づつ添加し固形分25%の
水分散物を得た。
【0038】表3
【表3】
【0039】比較製造例1 エポキシ樹脂溶液(F) の製造 エピコート1007(油化シェルエポキシ社(株)製) 600.0部 エチレングリコールモノエチルエーテル 400.0部 4ツ口フラスコに〜を仕込み、窒素気流下で100
℃に加熱し、完全に溶解し60% のエポキシ樹脂溶液(F)
を得た。
【0040】比較製造例2 エポキシ樹脂溶液(G) の製造 エピコート1009(油化シェルエポキシ社(株)製) 600.0部 エチレングリコールモノエチルエーテル 400.0部 4ツ口フラスコに〜を仕込み、窒素気流下で100
℃に加熱し、完全に溶解し60% のエポキシ樹脂溶液(G)
を得た。
【0041】比較例1 上記実施例1におけるエポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂
溶液(A) をエポキシ樹脂溶液(F) に変更した以外は、全
て実施例1と同様におこなって固形分25%の水分散物
を得た。
【0042】比較例2 上記実施例5におけるエポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂
溶液(A) をエポキシ樹脂溶液(G) に変更した以外は、全
て実施例5と同様におこなって固形分25%の水分散物
を得た。
【0043】比較例3 上記実施例9におけるエポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂
溶液(A) をエポキシ樹脂溶液(G) に変更した以外は、全
て実施例9と同様におこなって固形分25%の水分散物
を得た。
【0044】比較例4 上記実施例9におけるレゾール型フェノール樹脂溶液
(D) を除いた以外は、全て実施例9と同様におこないイ
オン交換水を調整して固形分25%の水分散物を得た。
【0045】比較例5〜8 上記実施例1における組成を、表4に示す配合に変更し
た以外は全て実施例1と同様におこなって固形分25%
の水分散物を得た。
【0046】表4
【表4】
【0047】
【塗料調整】なお、上記実施例及び比較例で得た水分散
物中にふくまれている有機溶剤を、固形分25%におい
て、その含有率が塗料中の15%になるように減圧除去
して調整した。
【0048】性能試験 実施例1〜12、比較例1〜10で得られた水性塗料組
成物の貯蔵安定性試験結果、ブリキ板状に10μになる
ようにバーコーターにて塗装し、200℃で5分焼付乾
燥して試験パネルを作成し、諸物性を評価した結果を表
5〜6に示す。
【0049】表5における各種の試験法は下記のとおり
である。 (1) 塗料の貯蔵安定性:50℃の恒温器に保存し、定期
的に外観、性状を評価した。 貯蔵安定性良好 ・・・・ ○ 貯蔵中にゲル化、沈降、分離等の異常を生じた ・・・・ ×
【0050】(2) 密着性 :塗膜面にナイフを使用して約
1.5mmの巾で縦、横それぞれ11本の切り目をゴバ
ン目に入れる。24mm巾のセロハン粘着テープを密着
させ、強く剥離した時のゴバン目部の未剥離数を分子に
表す。
【0051】(3) 耐水性:125℃、40分間水中処理
し、塗膜の表面状態を判定する。
【0052】(4) 加工性:特殊ハゼ折り型ヂュポン衝撃
試験器を用い、下部に2つ折りにした試料を置き、接触
面が平らな重さ1Kgの鉄の錘りを高さ50cmから落
下させた時に生じる折り曲げ部分の塗膜の亀裂の長さを
測定した。 0〜10mm ・・・・ ○印 10〜20mm ・・・・ △印 20mm以上 ・・・・ ×印
【0053】
【0054】(5) 耐食性:塗膜面にナイフを使用して×
印の切り目を入れた試験片を1%の食塩水中で125
℃、40分間処理を行い、×印部近傍の腐食の程度を判
定する。 異常のないもの ・・・・ ○印 わずかに腐食の見られるもの ・・・・ △印 著しく腐食の見られるもの ・・・・ ×印
【0055】表5
【表5】
【0056】表6
【表6】
【図6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 171/10 PLQ 9167−4J // C09D 5/00 PSG 6904−4J (72)発明者 中村 哲久 東京都中央区京橋二丁目3番13号東洋イン キ製造株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エポキシ樹脂 5〜40重量% (B)フェノキシ樹脂 25〜80重量% (C)カルボキシル基含有アクリル重合体 7〜30重量% (D)レゾール型フェノール樹脂 2〜30重量% 少なくとも、上記(A)〜(D)から得られ、エポキシ
    樹脂およびフェノキシ樹脂を、カルボキシル基含有アク
    リル重合体にて変性したもの(a)、およびレゾール型
    フェノール樹脂をアンモニアまたはアミンを用いて水性
    分散化したことを特徴とする水性塗料組成物。
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