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JPH06128048A - 炭化珪素とオーステナイト鋼の接合体の製造方法 - Google Patents

炭化珪素とオーステナイト鋼の接合体の製造方法

Info

Publication number
JPH06128048A
JPH06128048A JP30299692A JP30299692A JPH06128048A JP H06128048 A JPH06128048 A JP H06128048A JP 30299692 A JP30299692 A JP 30299692A JP 30299692 A JP30299692 A JP 30299692A JP H06128048 A JPH06128048 A JP H06128048A
Authority
JP
Japan
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silicon carbide
nickel
titanium
austenitic steel
joining
Prior art date
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Granted
Application number
JP30299692A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3369610B2 (ja
Inventor
Nobuyuki Minami
信之 南
Yoichi Ishida
陽一 石田
Osamu Hanaoka
修 花岡
Senjo Yamagishi
千丈 山岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Nihon Cement Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Cement Co Ltd filed Critical Nihon Cement Co Ltd
Priority to JP30299692A priority Critical patent/JP3369610B2/ja
Publication of JPH06128048A publication Critical patent/JPH06128048A/ja
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  • Ceramic Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 実用強度(高接合強度)を有する炭化珪素と
オ−ステナイト鋼の接合体を提供すること。 【構成】 炭化珪素1とオ−ステナイト鋼2との間に中
間材としてニッケル(0.1〜0.5mm厚さ)3及びチタン
4を挿入し、まず、この炭化珪素1、ニッケル3及びチ
タン4を1×10-4Torr以下の真空下、920〜1120℃の加熱
温度で加熱接合する。次に、該チタン4の面とオ−ステ
ナイト鋼2とを溶接部5で溶接する。 【効果】 実用強度(高接合強度)の炭化珪素−オ−ス
テナイト鋼接合体を得ることができる。この接合体は、
リン酸系ガス雰囲気中においても使用でき、特に半導体
製造装置への適用が期待できるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭化珪素とオ−ステナ
イト鋼の接合体の製造方法に関し、特に半導体製造装置
への適用が期待できる炭化珪素−オ−ステナイト鋼接合
体、詳細には、リン酸系ガス雰囲気中においても使用し
得る炭化珪素−オ−ステナイト鋼接合体の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体製造工程において、高温の
リン酸系ガスを導入するため、オ−ステナイト鋼製パイ
プラインを用い、その途中に加熱部分を設け、その部分
を加熱していた。しかし、この加熱時にオ−ステナイト
鋼より金属イオンが放出され、この金属イオンがそのま
ま半導体製造工程に導入されてしまうため、半導体製造
時に歩留り低下を招く欠点を有している。
【0003】上記欠点を解消するため、該加熱部分をセ
ラミックス化する試みが提案されている。特に熱伝導率
の優れた炭化珪素を用いるべく炭化珪素とオ−ステナイ
ト鋼とを市販の銀−銅−チタン系活性金属ロウを用いて
接合させる試みが提案されているが、加熱時にロウ成分
中の銀、銅のイオンが放出し、これも半導体製品の歩留
まりを低下することになるので、この公知の貴金属系ロ
ウ材を用いることができない。そこで、上記貴金属系ロ
ウ材にかえて卑金属類であるニッケル、チタンに着目
し、これを用いたロウ材で炭化珪素とオ−ステナイト鋼
とを接合させる試みが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ニッケルと
チタンから成るロウ材として、それらが共晶組成となる
ように調合された合金やクラッド材が知られており、市
販されているが、このようなロウ材を用いても炭化珪素
とオ−ステナイト鋼とを実用強度で接合させることがで
きない。そこで、セラミックスとオ−ステナイト鋼との
実用強度を有する接合体の開発が望まれており、特に熱
伝導率に優れた炭化珪素とオ−ステナイト鋼を接合する
方法として、ニッケルやチタン等の卑金属を用いて実用
強度を示す接合方法の開発が今日強く要望されている。
【0005】本発明は、上記要望に沿う炭化珪素−オ−
ステナイト鋼接合体の製造方法を提供することを目的と
し、詳細には、ニッケル、チタンの卑金属材料を用いて
実用強度(高接合強度)の炭化珪素−オ−ステナイト鋼
接合体を提供することを目的とする。更に、本発明は、
半導体製造装置への適用が期待できる炭化珪素−オ−ス
テナイト鋼接合体(リン酸系ガス雰囲気中においても使
用し得る炭化珪素−オ−ステナイト鋼接合体)の製造方
法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そして、本発明は、(1)
炭化珪素とオ−ステナイト鋼との間に中間材として、ニ
ッケル及びチタンを挿入し、この炭化珪素、ニッケル及
びチタンをまず加熱接合することを特徴とし、また、
(2) 中間材として挿入するニッケルを特定厚さ(0.1〜
0.5mm)とし、かつ、炭化珪素、ニッケル及びチタン
を加熱接合する条件として、特定の雰囲気中(1×10-4T
orr以下の真空度)で特定の加熱温度(920〜1120℃)で
接合することを特徴とし、これにより実用強度(高接合
強度)の炭化珪素−オ−ステナイト鋼接合体を提供する
ものである。
【0007】即ち、本発明は、「炭化珪素とオ−ステナ
イト鋼との間に中間材としてニッケル及びチタンを挿入
し、この炭化珪素、ニッケル及びチタンを加熱接合し、
次に、該チタン面にオ−ステナイト鋼を溶接することを
特徴とする炭化珪素とオ−ステナイト鋼の接合体の製造
方法。」を要旨とし、また、「炭化珪素とオ−ステナイ
ト鋼との間にチタンを挿入し、更に炭化珪素側に0.1〜
0.5mm厚のニッケルを挿入し、この炭化珪素、ニッケ
ル及びチタンを1×10-4Torr以下の真空中で920〜1120℃
で加熱接合し、次に、該チタン面にオ−ステナイト鋼を
溶接することを特徴とする炭化珪素とオ−ステナイト鋼
の接合体の製造方法。」を要旨とするものである。
【0008】以下、本発明を図1(本発明による炭化珪
素−オ−ステナイト鋼の接合構造を示す模式図)に基づ
いて詳細に説明する。炭化珪素1とオ−ステナイト鋼2
を接合させる場合、その間に0.1〜0.5mm厚みのニッケ
ル3と所望厚さのチタン4とを中間材として挿入する。
そして、まず炭化珪素1とニッケル3及びチタン4を1
×10-4Torr以下の真空中で920〜1120℃の条件で加熱接
合し、次に、チタン4とオ−ステナイト鋼2とを溶接部
5で溶接接合する。
【0009】ニッケルの厚みとして、例えば0.7mm厚
さのニッケルを炭化珪素とチタンの間に挿入すると、こ
れを加熱しただけでもニッケルが炭化珪素及びオ−ステ
ナイト鋼の両方に拡散し、ある程度の接合強度のものが
得られる。しかし、この接合強度は低く、実用に供する
ことができない(後記表1No.5参照)。
【0010】ニッケルの厚みを薄くすると、チタンがニ
ッケルに浸透して炭化珪素表面に至り、そこでチタン−
シリコン化合物が生成し、強固に接合する作用が生ず
る。これに対して、ニッケルが極端に厚い場合、チタン
が炭化珪素表面に至らなくなり、強固な接合が生じな
い。実験の結果、ニッケル厚みは、その上限としては0.
5mmが限界であることを見いだした。
【0011】一方、ニッケルが薄過ぎると、炭化珪素と
チタンとの熱膨張差(炭化珪素:3.8×10-6/℃、チタ
ン:8.5×10-5/℃)に起因する残留応力が炭化珪素表
面に作用し、炭化珪素表面が破壊されるので接合強度は
低下する。実験の結果、ニッケル厚みの下限は0.1mm
が限界であることを見いだした。以上の実験結果より、
本発明においてニッケル厚みとしては、0.1〜0.5mmが
好ましい。
【0012】炭化珪素、ニッケル及びチタンの加熱接合
時の雰囲気は、酸素濃度に支配される。真空で1×10-4T
orrを超える場合、つまり酸素濃度が高くなると炭化珪
素に接触するニッケルが酸化ニッケルとなってしまい、
炭化珪素表面にヌレることができなくなり、接合できな
くなるので好ましくない。また、接合温度として920℃
未満の場合、炭化珪素へのニッケルやチタンの拡散が少
なく、接合しているものの実用強度を示さず(後記表1
No.9参照)、逆に1120℃を超える高温で接合すると、ニ
ッケルとチタンとが一体化してしまい、ニッケルが応力
緩衝層の役目を果たさなくなり、接合残留応力が作用し
て実用強度に至らず(後記表1No.13参照)、時には破
棄してしまうので好ましくない。したがって、本発明に
おいて、炭化珪素、ニッケル及びチタンの三者の加熱接
合条件としては、1×10-4Torr以下の真空中で920〜1120
℃の条件で行うのが好ましい。
【0013】上記したように炭化珪素、ニッケル及びチ
タンの三者を加熱接合した後、本発明では、このチタン
面にオ−ステナイト鋼を溶接して炭化珪素−オ−ステナ
イト鋼接合体を製造する。この溶接手段としては、周知
・慣用の溶接接合法を採用することができ、例示すれ
ば、TIG溶接法、電子ビ−ム溶接法を挙げることがで
きる。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、
本発明をより詳細に説明する。接合用炭化珪素及びオ−
ステナイト鋼として、炭化珪素(日本セラテック社製)
及びSUS 304を用いた。接合体の形状・寸法は、図2に
示すとおりである。
【0015】まず、図2に示すように、φ6×10mmの
炭化珪素1の両端に後記(1)の種々の厚みのニッケル3
(φ6mm)とφ6×10mmのチタン4を後記(2)及び(3)
の種々の条件で加熱接合した。次に、チタン4とφ6×1
5mmのSUS 304 2aとを電子ビ−ム溶接した。得られ
た接合体について、接合強度を測定した。その測定結果
を表1に示す。なお、この測定法としては、両端のSUS
304 2aにネジを切り、このネジに引張りジグを咥えさ
せて引張り試験を行い、その接合強度を求めた。
【0016】(1) ニッケル厚みの確認 ニッケル厚みの効果を確認するため、接合時の真空度を
5×10-5Torr、接合温度を1020℃とし、種々のニッケル
厚みで接合した試料の接合強度を求めた。ニッケル厚み
は、0mm(ニッケルを入れない)、0.05mm、0.1m
m、0.5mm、0.7mmとした(表1No.1〜5参照)。
【0017】(2) 真空度の効果 接合時の真空度の効果を確認するため、ニッケルの厚み
を0.1mm、接合温度を1020℃とし、種々の真空度で接
合した試料の接合強度を求めた。真空度としては、5×1
0-4Torr、1×10-4Torr、5×10-5Torrとした(表1No.6
〜8参照)。
【0018】(3) 接合温度の効果 接合温度の効果を確認するため、ニッケルの厚みを0.1
mm、接合時の真空度を5×10-5Torrとし、種々の接合
温度で接合した試料の接合強度を求めた。接合温度とし
ては、880℃、920℃、1020℃、1120℃、1150℃とした
(表1No.9〜13参照)。
【0019】
【表1】
【0020】表1の結果より、本発明で規定するニッケ
ル厚さ(0.1〜0.5mm)及び加熱接合条件(1×10-4Tor
r以下の真空度、920〜1120℃の加熱温度)で接合したも
のは、53MPa以上の実用強度を示すが、この範囲外のも
のでは、50MPaに満たず、高くても38MPa程度であり(表
1No.5参照)、実用的強度が得られないことが認められ
た。
【0021】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、炭化珪
素とオ−ステナイト鋼との間に中間材としてニッケル
(0.1〜0.5mm厚さ)及びチタンを挿入し、この炭化珪
素、ニッケル及びチタンを加熱接合する(1×10-4Torr
以下の真空度、920〜1120℃の加熱温度)ことを特徴と
し、これにより実用強度(高接合強度)の炭化珪素−オ
−ステナイト鋼接合体を得ることができる効果が生ず
る。そして、本発明により、リン酸系ガス雰囲気中にお
いても使用し得る、特に半導体製造装置への適用が期待
できる炭化珪素−オ−ステナイト鋼接合体を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による炭化珪素−オ−ステナイト鋼の接
合構造を示す模式図。
【図2】接合強度測定用試験体の形状・寸法を示す図。
【符号の説明】
1 炭化珪素 2 オ−ステナイト鋼 2a SUS 304 3 ニッケル 4 チタン 5 溶接部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化珪素とオ−ステナイト鋼との間に中
    間材としてニッケル及びチタンを挿入し、この炭化珪
    素、ニッケル及びチタンを加熱接合し、次に、該チタン
    面にオ−ステナイト鋼を溶接することを特徴とする炭化
    珪素とオ−ステナイト鋼の接合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 炭化珪素とオ−ステナイト鋼との間にチ
    タンを挿入し、さらに炭化珪素側に0.1〜0.5mm厚のニ
    ッケルを挿入し、この炭化珪素、ニッケル及びチタンを
    1×10-4Torr以下の真空中で920〜1120℃で加熱接合し、
    次に、該チタン面にオ−ステナイト鋼を溶接することを
    特徴とする炭化珪素とオ−ステナイト鋼の接合体の製造
    方法。
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