JPH0611150A - 空気調和機の据付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】空気調和機の据付けにおいて、天井と空気調和
機上面との隙間を、僅かですむようにする。 【構成】左右を開口した立ち上げ３、５を据付板１に設
け、一方、空気調和機２背面に、左右を開口したフック
７、９を設け、空気調和機２を横からスライドして引っ
掛けられる構造とした。また、空気調和機２上面に、傾
斜を設けた。 【効果】天井と空気調和機上面との隙間が僅かですみ、
空気調和機を据付ける壁に窓などが有って、据付けに必
要なスペ−スが少ない場合でも、据付けることができ
る。また、窓枠などに空気調和機下部が乗り上げて、体
裁が悪くなるのを防止できる。また、据付け時、空気調
和機の位置決めが容易で、作業性が良い。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、壁掛形空気調和機の据
付装置に係り、天井と空気調和機上面との隙間を少なく
し、従って、上下方向の据付け用スペ−スが少なくてす
む据付装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来は、特開平３−８７５３２号のよう
に、空気調和機の据付装置に関するものがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、図１
０に示す、据付板１３の外観図、図１１に示す、空気調
和機１６の背面図、図１２に示す、空気調和機１６の据
付け状態図、の如く、空気調和機１６を持ちあげて、据
付板１３の立上げ１４に、空気調和機１６の、ロの字状
引っ掛け穴１７を差し込んだ後、下に降ろして、フック
１８を立上げ１５に引っ掛けて固定するため、図１２の
如く、据付けた状態で天井１２と空気調和機１６上面と
の隙間寸法Ｌ₂は、引っ掛け穴の高さ寸法Ｈ以上の隙間
を要していた。このため、空気調和機１６を据付ける壁
１１に窓などが有る場合、据付けができなかったり、窓
枠などに空気調和機１６下部が乗り上げ、体裁が悪いと
いう不具合が有った。

【０００４】

【課題を解決するための手段】これらを解決するため
に、左右を開口した立上げを据付板に設け、そこに、空
気調和機を横からスライドして引っ掛けられる構造とし
た。また、空気調和機を据付板に引っ掛けた後、配管、
ケ−ブル接続を空気調和機背面で行なうため、空気調和
機下部を手前側に引くが、この時、引っ掛け部を支点に
空気調和機上部前面側が持ち上がるので、天井と空気調
和機上面との間に隙間がないと、空気調和機上部前面側
が天井にぶつかり手前側に引けない。そこで、空気調和
機上面全幅に、傾斜を設けた。

【０００５】

【作用】空気調和機を据付板に引っ掛けるとき、据付板
に設けた立上げに、横からスライドして空気調和機のフ
ックを引っ掛けるため、天井と空気調和機間のスペ−ス
が僅かで据付けできる。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の一実施例を、図１、２、３、
４、５、６、７、により説明する。図１は、本発明の一
実施例の据付板１の外観図、図２は、図１の立上げ３を
Ａ方向から見た拡大図、図３は、本発明の一実施例の空
気調和機２の背面図、図４は、図３のフック７の拡大
図、図５は、空気調和機２の側面図、図６は、空気調和
機２の据付け状態図、図７は、空気調和機２下部を手前
側に引いた状態図である。空気調和機２の据付けは、据
付板１をねじなどで壁１１に取り付けた後、空気調和機
２を据付板１に引っ掛けて固定する。据付板１は、鉄板
などよりなり、図１の如く、上端に、一部を手前側に水
平に折り曲げた後、かぎ状に上方に折曲げた立ち上げ３
が左右中心振り分けで、２個、設けてある。そして、立
上げ３中央に、図２の如く、水平部、および、立ち上が
り部にかかって、前後に長い、長穴４が設けてある。ま
た、据付板１の下方に、門形切り込みを入れ、下の切り
込み無し部から、手前側に水平に折り曲げ、更に、先端
の僅かな寸法（約３ｍｍ）を、かぎ状に上方へ折り曲げ
た小さな立上げ５が、左右中心振り分けで、２個、設け
てある。また、据付板１の上下方向のほぼ中間に、横に
細長い門形切り込みを設けて、下の切り込み無し部から
水平に手前側に折り曲げた案内板６を、左右中心振り分
けで２個、設けてある。尚、案内板６の長手寸法は、立
上げ３より長くする。空気調和機２の裏面は、樹脂成形
よりなるが、図６の如く、据付け状態で、立上げ３と係
止する位置に、図３の如く、裏から見て手前側に、ひさ
し状に延び、先端がかぎ状に下方に曲がったフック７が
設けてある。そして、フック７の先端中央に、据付板１
の立上げ３の長穴４の短径より小さい径の、突起８が設
けてある。また、下方には、同様に、立上げ５と係止す
る位置に、フック７と同様の形状で、ただし、フック７
よりも小さく、突起が無い、フック９が設けてある。ま
た、フック７とフック９の間に、図６の如く、据付け状
態で、案内板６の上に載る位置に、フック７より長い、
平な板状の案内板１０が設けてある。また、図５の如
く、空気調和機２の上面全幅を、前面に近ずくに従が
い、下に斜めに下がるように角度θを設けた形状とす
る。

【０００７】これらの、据付板１と空気調和機２の組合
せによる据付け順序は、下記のとおりである。

【０００８】（１）据付板１を、ねじなどで壁に取付け
る。

【０００９】（２）空気調和機２の案内板１０を据付板
１の案内板６に載せ、空気調和機２を据付板１に押しつ
ける。なお、この位置は、立上げ３とフック７が重なら
ないように、空気調和機２を右、または、左へずらした
位置とする。

【００１０】（３）空気調和機２を、据付板１の中央寄
りに横にスライドして、立上げ３にフック７を引っ掛
け、立上げ３の長穴４に、突起８が入った位置でとめ
る。尚、スライドは、立上げ５にフック９が噛み合わな
いように、空気調和機２下部を若干、手前側に引いて行
う。

【００１１】（４）空気調和機２下部を、図７の如く、
手前側に引き寄せ、空気調和機２の裏で配管、および、
電気ケ−ブル接続を行なう。なお、据付板１の立上げ３
の長穴４が前後方向に長いので、突起８が長穴４に入っ
ていても、突起８が妨げになること無く、スム−ズに引
き寄せることが出来る。また、引き寄せると図７の如
く、空気調和機２の上面手前が上に上がるが、空気調和
機２の上面が斜めに下がっているので、天井１２と空気
調和機２上面との隙間がわずかでも、空気調和機２上面
全幅が天井１２にぶつかることがない。

【００１２】（５）空気調和機２下部をもとへ戻し、空
気調和機２を少し（約４ｍｍ）持ち上げて、立上げ５に
フック９を引っ掛ける。なお、この係止は、空気調和機
２下部が手前に出ないようにするためであるが、前に出
ようとする力は僅かであり、また、空気調和機２の重量
で上から押さえているため、立上げ５、フック９の上下
方向の曲げ代は僅かですむ。従って、空気調和機の持ち
上げ寸法は、少しですむ。

【００１３】他の作業方法として、フック７を立上げ３
に引っ掛けた後、少しだけスライドさせ、突起８が長穴
４に入らない状態で空気調和機２下部を手前側に引き寄
せ、配管、および、電気ケ−ブル接続後、再度スライド
して立上げ５にフック９を引っ掛ける方法も有る。この
場合、立上げ５にフック９を引っ掛けるための空気調和
機２持ち上げは不要のため、Ｌ₁寸法は更に小さくする
ことができ、理論上、突起８の高さ分のみ有れば良い。
ただし、配管、および、電気ケ−ブル接続後、動かせる
だけの遊び代を、配管、および、電気ケ−ブルを通す壁
穴に設けておく。 尚、天井１２と空気調和機２上面と
の隙間を、大きく確保できる場合は、スライドさせず、
上から一度に引っ掛けることもできる。

【００１４】他の実施例を、図８、９に示す。図８は、
配管、および、電気ケ−ブル接続を、空気調和機の裏面
ではなく、前面でできる構造の空気調和機とし、空気調
和機上面全幅に傾斜を設けない例の、据付け状態図、図
９は、空気調和機裏面の引っ掛け部をへこませて、据付
け状態での外観を向上した例である。

【００１５】本据付装置では、下記の効果が有る。

【００１６】（１）天井１２と空気調和機２上面との隙
間が僅かですみ、空気調和機２を据付ける壁に窓などが
有って、据付けに必要なスペ−スが少ない場合でも、据
付けることができる。また、窓枠などに空気調和機２下
部が乗り上げて、体裁が悪くなるのを防止できる。

【００１７】（２）空気調和機２の案内板１０を据付板
２の案内板６に載せることは、案内板１０、案内板６が
大きいため、位置決めが容易で載せやすい。その後、横
にスライドさせれば、空気調和機２が定位置に止まるの
で、従来のように、据付板１３の立上げ１４めがけて空
気調和機１６引っ掛け穴１７を引っ掛けるよりも、位置
決めが容易で、作業性が良い。

【００１８】

【発明の効果】本発明によれば、据付板の立上げに空気
調和機のフックを横からスライドする方式のため、天井
と空気調和機上面との隙間が僅かですみ、空気調和機を
据付ける壁に窓などが有って、据付けに必要なスペ−ス
が少ない場合でも、据付けることができる。また、窓枠
などに空気調和機下部が乗り上げて、体裁が悪くなるの
を防止できる。また、空気調和機を横にスライドさせれ
ば、空気調和機が定位置に止まるので、従来のように、
据付板の立上げめがけて空気調和機の引っ掛け穴を引っ
掛けるよりも、位置決めが容易で、作業性が良い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の据付板の外観図である。

【図２】本発明の一実施例の据付板の部分拡大図であ
る。

【図３】本発明の一実施例の空気調和機の背面図であ
る。

【図４】本発明の一実施例の空気調和機の部分拡大図で
ある。

【図５】本発明の一実施例の空気調和機の側面図であ
る。

【図６】本発明の一実施例の空気調和機の据付け状態図
である。

【図７】本発明の一実施例の空気調和機の下部を手前側
に引いた状態図である。

【図８】本発明の他の実施例の空気調和機の据付け状態
図である。

【図９】本発明の他の実施例の空気調和機の据付け状態
図である。

【図１０】従来例の据付板の外観図である。

【図１１】従来例の空気調和機の背面図である。

【図１２】従来例の空気調和機の据付け状態図である。

【符号の説明】

１…据付板、２…空気調和機、３…立上げ、４…長穴、
５…立上げ、６…案内板、７…フック、８…突起、９…
フック、１０…案内板、１１…壁、１２…天井、１３…
据付板、１４…立上げ、１５…立上げ、１６…空気調和
機、１７…引っ掛け穴、１８…フック。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】据付板を壁に取付け、この据付板に空気調
   和機を引っ掛けて据付ける、据付装置において、左右、
   または、左、右、どちらかを開口した立上げを、据付板
   に設け、一方、空気調和機背面に、左右、または、左、
   右、どちらかを開口したフックを設け、空気調和機を横
   からスライドして、フックを立上げに引っ掛けて据付け
   ることを特徴とする空気調和機の据付装置。
2. 【請求項２】空気調和機上面全幅に、前面に近ずくに従
   がい、下に斜めに下がるように傾斜、または、段差を設
   けたことを特徴とする請求項１記載の空気調和機の据付
   装置。
3. 【請求項３】据付板に水平の案内板を設け、一方、空気
   調和機背面に、据付け状態で据付板の案内板の上に載る
   位置に水平の案内板を設けたことを特徴とする請求項１
   記載の空気調和機の据付装置。