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JPH06105046B2 - 循環型動力システムの運転制御法 - Google Patents

循環型動力システムの運転制御法

Info

Publication number
JPH06105046B2
JPH06105046B2 JP3093778A JP9377891A JPH06105046B2 JP H06105046 B2 JPH06105046 B2 JP H06105046B2 JP 3093778 A JP3093778 A JP 3093778A JP 9377891 A JP9377891 A JP 9377891A JP H06105046 B2 JPH06105046 B2 JP H06105046B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxygen
hydrogen
temperature
condenser
combustion
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP3093778A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06123238A (ja
Inventor
純 浜
Original Assignee
工業技術院長
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Filing date
Publication date
Application filed by 工業技術院長 filed Critical 工業技術院長
Priority to JP3093778A priority Critical patent/JPH06105046B2/ja
Publication of JPH06123238A publication Critical patent/JPH06123238A/ja
Publication of JPH06105046B2 publication Critical patent/JPH06105046B2/ja
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  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発電や熱電併用供給装
置等として使用するための、水素−酸素燃焼を利用した
不活性ガス循環型内燃式動力システムの運転制御法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、水素−酸素燃焼を利用した不活性
ガス循環型内燃式動力システムについての概念の提案並
びに要素研究がなされている。この動力システムは、不
活性ガス中に水素と酸素を理論混合比で供給して完全燃
焼させ、その発生熱を利用して動力を取出し、生成した
水蒸気を熱交換器で凝縮させ、水として除去する一方、
不活性ガスは循環させて再利用するシステムである。
【0003】このような動力システムは、大気中の酸素
を直接的に燃焼に利用しないので、窒素酸化物が発生し
ないという点で有利なものであるが、現実的な動力シス
テムとして構築するには、種々の問題がある。例えば、
系内に入れた水素と酸素が完全燃焼して水として取出せ
ないと、系は定常状態にならない。特に、起動に際して
のガスの供給開始時から点火するまでには時間遅れがあ
り、未燃ガスを流すことになるが、その時間遅れが長く
供給流量が多いと系内の圧力を急激に上げ、その未燃焼
ガスが燃えることにより、燃焼温度が高くなり過ぎるよ
うになる。さらに、系内に未燃ガスが残って次第にその
量が増すようなことがあると、系内の圧力が異常に上昇
し続けることになり、それを何らかの手段で制御する必
要がある、などの問題もある。
【0004】このような問題を考慮すると、現実的な動
力システムの構築には、起動時の点火性能を向上して点
火遅れを防止し、また水素−酸素燃焼における燃焼温度
を低下させ、タービン入口温度の過熱防止及び比出力の
低下を防ぐこと、定常運転時の効率低下を防止するこ
と、などが必要になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記に鑑み、本発明の
技術的課題は、不活性ガス循環型内燃式動力システムに
おいて、循環ガス中の残存濃度制御を行うことにより、
システムの高効率、高出力化をめざすことにあり、さら
に具体的には、上記動力システムにおいて、起動時の点
火性能を向上させて点火遅れを防止し、タービン入口温
度の過熱を防止すると共に比出力の低下を防ぎ、さらに
定常運転時の効率低下を防止できるようにした運転制御
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の運転制御法は、循環系内の不活性ガス中に水
素と酸素を供給して燃焼させ、その発生熱を動力とし、
生成した水蒸気を凝縮器において循環系内から除去し、
不活性ガスを循環させるようにした循環型動力システム
において、水素センサ及び酸素センサによって検出した
循環系内の水素及び酸素濃度に基づいて、酸素供給量を
制御することにより、少なくともシステムの起動時には
循環系内に酸素が過剰になるように制御し、燃焼器の出
口側温度に基づいて凝縮器の冷却能力の調整を行うこと
により、その凝縮器の出口温度を制御し、それによって
循環系内に残存する水蒸気濃度を制御して、燃焼器での
燃焼温度を制御することを特徴とするものである。
【0007】
【作用】上述した循環型動力システムにおいて、少なく
ともシステムの起動時に循環系内の酸素を過剰にするよ
うに制御すると、供給した水素が酸素に接触し易い雰囲
気が形成され、起動時の点火性能が改善されて、点火遅
れを極力短くすることが可能になる。
【0008】一方、燃焼器の出口側温度に基づいて凝縮
器の冷却能力の調整を行い、循環系内に残存する水蒸気
濃度を制御すると、動力を取出すためのタービンの入口
温度の過熱を防止することが可能になる。また、一原子
分子ガスの不活性ガス中に水素と酸素を供給して燃焼さ
せる場合、燃焼温度が高くなり易く、少ない燃料で効率
よく燃焼を行わせ得るが、比出力を高められず、これに
対して、上述のように循環系内の水蒸気濃度を高める
と、比出力を高めることができる。
【0009】
【実施例】図1は、本発明の方法を適用するための不活
性ガス循環型動力システムの構成を示している。この循
環型動力システムは、公知の完全密閉型ヘリウムタービ
ン(外燃)と、一般的な開放型内燃式ガスタービンとの
中間型の内燃式半密閉型動力システムと言えるものであ
り、作動媒体を一原子分子ガスを主な作動媒体とする不
活性ガス循環型、連続燃焼型水素動力システムである。
【0010】図示した不活性ガス循環型動力システム
は、作動流体としての1原子分子ガス(アルゴン、ヘリ
ウム)を封入した循環系1内に、水素と酸素の供給管
3,4を備えた燃焼器2、その燃焼器2での発生熱を動
力源として利用し、動力軸6に機械的な動力として取出
すタービン5、上記タービン5から出た不活性ガス及び
水蒸気を導入して、水蒸気を凝縮させると同時に熱回収
を行い、不活性ガスを燃焼器2側に循環させる凝縮器
7、上記凝縮器7を出たガスを燃焼器2に戻すための圧
縮機8を備えている。
【0011】また、上記水素と酸素の供給管3,4に
は、それぞれ流量調整弁10,11を設け、酸素の供給
管4にはさらにバイパス管4aを設けて、この酸素バイ
パス管4aには流量微調整弁12を設け、一方、上記凝
縮器7には、冷却能力を調整するため、冷却流体の流量
を流量制御弁14で制御することによりその凝縮器の出
口温度を調整できるようにした熱回収装置13、気水分
離フィルター15及びそれにより分離、凝縮した水を排
出する排出装置16を備えている。
【0012】さらに、上記循環系1内においては、後述
の運転制御を行うため、各種のセンサ、及び遅延回路や
温度制御回路等の制御系を付設している。これを具体的
に説明すると、上記燃焼器2の入口側には、水素センサ
21及び酸素センサ22を設け、また上記タービン5の
出口部には、温度センサ23を設け、凝縮器7の出口部
には温度センサ24を設置している。水素センサ21及
び酸素センサ22は、循環系内に直付けで直接起電力を
発生するようなセンサであることが必要である。
【0013】上記構成を有する循環型動力システムにお
いては、以下に説明するような制御が行われる。先ず、
起動時の点火性能を改善して、点火遅れをなくすため、
循環系1内は、少なくともシステムの起動時に酸素を過
剰にするように制御する。燃焼のために水素と酸素とを
接触させる場合、それらを理論混合比で送給すると、両
者が均一に混合しないために、当然、点火性能が悪くな
る。そのため、点火時には、酸素を予め供給して点火性
のよい雰囲気をつくり、あるいは、システムの停止時
に、水素の停止後にも供給管4から若干の酸素を供給
し、再起動のために酸素を若干残しておく。これによ
り、点火性能を改善し、点火遅れを短くして、起動時に
おける未燃焼ガスによる系内の圧力上昇を避けることが
可能になる。
【0014】このような制御を行うためには、システム
の起動に際して、水素センサ21及び酸素センサ22に
よって系内に残存する水素及び酸素の濃度を検出し、酸
素濃度が所定の濃度に達していれば、供給管3,4の流
量調整弁10,11を通して水素及び酸素を供給すると
同時に点火を行えばよい。酸素濃度が十分でない場合に
は、酸素バイパス管4aの流量微調整弁12を調整し
て、必要量の酸素を予め供給することになる。
【0015】また、流量調整弁にはそれぞれ特有の流量
特性があり、定常状態においても水素と酸素とを正確に
理論混合比で供給することは極めて困難である。そのた
め、システムの定常的な運転時にも、燃焼器2の手前で
水素センサ21及び酸素センサ22により系内の水素及
び酸素の濃度を監視し、酸素バイパス管4aの流量微調
整弁12を通じて酸素を供給し、理論混合比になるよう
に調整する。そのためには、供給管3の流量調整弁10
による水素の供給量を、供給管4の流量調整弁11によ
る酸素の供給量に比して、理論混合比よりも若干少なく
なるように設定しておくのが望ましい。
【0016】これらの制御は、水素センサ21及び酸素
センサ22と、流量調整弁10,11及び流量微調整弁
12との間に、理論空燃比の流量調整、残存ガス調整の
ための流量微調整弁12の制御、水素−酸素供給開始の
タイミング制御を行うための制御回路を設け、この制御
回路の動作によって行うことになる。
【0017】一方、凝縮器7においては、凝縮器7の出
口側における温度によってその部分での飽和蒸気圧が決
まるため、その凝縮器出口側の温度を制御することによ
り、系内から排出する水量、従って循環系1内に残す残
存水分濃度を制御することができる。この系内の残存水
分濃度は、次のようにして、燃焼器2の出口側であるタ
ービン5の入口または出口側の温度の必要以上の上昇防
止に利用できるものである。
【0018】即ち、1原子分子不活性ガス中に水素と酸
素を供給して燃焼させる場合には、特にその燃焼温度が
高くなる。しかるに、循環系1内の残存水分濃度が高く
なれば、その水分濃度に応じて熱の容量が大きくなるた
め、燃焼温度を低下させることができる。従って、ター
ビン5の入口または出口温度により凝縮器7の出口温度
を制御し、系内に残存する水蒸気濃度を制御することに
より、燃焼器2での燃焼温度を制御することができる。
この凝縮器7の出口側の温度制御は、タービン5の出口
側に設けた温度センサ23により、温度制御回路を介し
て凝縮器7における出口温度を制御すればよい。この凝
縮器7の出口温度は、流量制御弁14の制御によって冷
却流体の流量を調整することにより行われるものであ
る。
【0019】上記1原子分子不活性ガス中に水素と酸素
を供給して燃焼させる場合に、特にその燃焼温度が高く
なり易いことは、少ない燃料で効率よく燃焼を行わせ得
ることになるが、比出力を高められず、これに対して、
その不活性ガス中に水を含ませると、比出力を高めるこ
とができる。上述した温度制御のための系内残存水分の
増加は、この点でも有効に利用できるものである。即
ち、タービン5におけるガス温度を一定にするために、
系内に水分を残存させ、加熱のための熱量を増大するこ
とにより、比出力を高めることができる。
【0020】上記不活性ガス循環型動力システムによれ
ば、各種センサ及び制御回路等の制御系を付加するだけ
で、上述したように循環系の残存ガス濃度(水蒸気も含
む)を制御し、システムの起動性ならびに運転制御性を
向上させると共に、システムの高効率化、比出力の向上
を図ることができる。
【0021】
【発明の効果】上述した本発明の運転制御法によれば、
不活性ガス循環型内燃式動力システムにおいて、循環ガ
ス中の残存濃度制御を行うことにより、システムの高効
率、高出力化を図ることができる。即ち、上記動力シス
テムにおける起動時の点火性能を向上して点火遅れを防
止し、タービン入口温度の過熱を防止すると共に比出力
の低下を防ぎ、さらに定常運転時の効率低下を防止でき
るようにした運転制御法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を適用する不活性ガス循環型動力
システムの構成図である。
【符号の説明】
1 循環系、 3 水素供給管、 4 酸素供給管、 2 燃焼器、 5 タービン、 7 凝縮器、 16 排出装置、 21 水素センサ、 22 酸素センサ、 23 温度センサ、

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】循環系内の不活性ガス中に水素と酸素を供
    給して燃焼させ、その発生熱を動力とし、生成した水蒸
    気を凝縮器において循環系内から除去し、不活性ガスを
    循環させるようにした循環型動力システムにおいて、 水素センサ及び酸素センサによって検出した循環系内の
    水素及び酸素濃度に基づいて、酸素供給量を制御するこ
    とにより、少なくともシステムの起動時には循環系内に
    酸素が過剰になるように制御し、 燃焼器の出口側温度に基づいて凝縮器の冷却能力の調整
    を行うことにより、その凝縮器の出口温度を制御し、そ
    れによって循環系内に残存する水蒸気濃度を制御して、
    燃焼器での燃焼温度を制御する、ことを特徴とする循環
    型動力システムの運転制御法。
JP3093778A 1991-03-29 1991-03-29 循環型動力システムの運転制御法 Expired - Lifetime JPH06105046B2 (ja)

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JP2880925B2 (ja) * 1995-02-20 1999-04-12 株式会社東芝 水素燃焼ガスタービンプラント
JP3706455B2 (ja) * 1997-01-29 2005-10-12 三菱重工業株式会社 水素燃焼タービン用水素・酸素燃焼器
EP2158388B1 (de) * 2007-06-19 2019-09-11 Ansaldo Energia IP UK Limited Gasturbinenanlage mit abgasrezirkulation

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