JPH0592716A - 自動車用空調装置 - Google Patents
自動車用空調装置Info
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- JPH0592716A JPH0592716A JP27894991A JP27894991A JPH0592716A JP H0592716 A JPH0592716 A JP H0592716A JP 27894991 A JP27894991 A JP 27894991A JP 27894991 A JP27894991 A JP 27894991A JP H0592716 A JPH0592716 A JP H0592716A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】騒音レベルと空調性能が常にバランス良く保た
れ、乗員の快適性が充分に向上できるようにした自動車
用空調装置を提供すること。 【構成】風量制御手段である制御回路部2に、風量に起
因する騒音レベルを検出する騒音レベル検出手段と、調
温装置部1が始動されてからの経過時間を測定する経過
時間測定手段と、車両熱バランスの変化量を求める熱バ
ランス変化量演算手段を設け、騒音レベルと経過時間と
車両熱バランスの変化量を基にして風量を補正制御す
る。 【効果】車両の熱負荷に応じて演算される風量目標値
が、騒音を考慮したファジィ推論によって補正できるの
で、乗員の快適性が向上し、さらに熱バランス変化時で
も風量不足にならない。
れ、乗員の快適性が充分に向上できるようにした自動車
用空調装置を提供すること。 【構成】風量制御手段である制御回路部2に、風量に起
因する騒音レベルを検出する騒音レベル検出手段と、調
温装置部1が始動されてからの経過時間を測定する経過
時間測定手段と、車両熱バランスの変化量を求める熱バ
ランス変化量演算手段を設け、騒音レベルと経過時間と
車両熱バランスの変化量を基にして風量を補正制御す
る。 【効果】車両の熱負荷に応じて演算される風量目標値
が、騒音を考慮したファジィ推論によって補正できるの
で、乗員の快適性が向上し、さらに熱バランス変化時で
も風量不足にならない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カーエアコンなどと呼
ばれる自動車用空調装置に係り、特に、ハイグレードの
自動車に好適な自動車用空調装置に関する。
ばれる自動車用空調装置に係り、特に、ハイグレードの
自動車に好適な自動車用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車のハイグレード化に伴い、
カーエアコンの性能向上についての要求も高まるばかり
であり、特に、その静粛性向上についての要求が著し
い。そこで、比較的高級なユーザ向けとして、従来から
使用されている、オートエアコンなどと呼ばれる風量を
自動調整する方式の自動車用空調装置においても、例え
ば、特公昭62−41127号公報に記載の技術では、
騒音を考慮して、空調動作が開始してから一定時間経過
後、制御し得る風量の最大値を、所定値に制限するよう
にしていた。
カーエアコンの性能向上についての要求も高まるばかり
であり、特に、その静粛性向上についての要求が著し
い。そこで、比較的高級なユーザ向けとして、従来から
使用されている、オートエアコンなどと呼ばれる風量を
自動調整する方式の自動車用空調装置においても、例え
ば、特公昭62−41127号公報に記載の技術では、
騒音を考慮して、空調動作が開始してから一定時間経過
後、制御し得る風量の最大値を、所定値に制限するよう
にしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、車室
内での騒音レベルの実態について配慮がされておらず、
単純に経過時間に応じて風量を補正するだけであるた
め、熱的環境が千差万別な車両においては、経過時間に
対する風量の変化も複雑多様となり、騒音を考慮した乗
員の快適性を、必ずしも満足させることができないとい
う問題があった。
内での騒音レベルの実態について配慮がされておらず、
単純に経過時間に応じて風量を補正するだけであるた
め、熱的環境が千差万別な車両においては、経過時間に
対する風量の変化も複雑多様となり、騒音を考慮した乗
員の快適性を、必ずしも満足させることができないとい
う問題があった。
【0004】さらに、空調運転中一定時間経過後に、ド
ア、或いは窓が開かれ、又は設定温度が操作されて熱バ
ランス状態が変化した場合に、風量が不足して充分な温
感が得られないという問題があった。
ア、或いは窓が開かれ、又は設定温度が操作されて熱バ
ランス状態が変化した場合に、風量が不足して充分な温
感が得られないという問題があった。
【0005】本発明の目的は、騒音レベルと空調性能が
常にバランス良く保たれ、乗員の快適性が充分に向上で
きるようにした自動車用空調装置を提供することにあ
る。
常にバランス良く保たれ、乗員の快適性が充分に向上で
きるようにした自動車用空調装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、熱負荷に応じて風量目標値を設定し、この風量目標
値に近づくように送風量をフィードバック制御する方式
の自動車用空調装置において、前記送風量に起因する騒
音レベルと相関関係を持つ騒音レベル信号を検出する騒
音レベル検出手段と、空調動作開始時点からの経過時間
を測定する経過時間測定手段と、車室内での熱バランス
の変化量を演算する熱バランス変化量演算手段を設け、
前記騒音レベル信号と、前記経過時間と、前記熱バラン
スの変化量とに基づいて前記風量の補正量を決定し、該
補正量に応じて前記風量目標値を補正する風量補正手段
を備えたものである。
に、熱負荷に応じて風量目標値を設定し、この風量目標
値に近づくように送風量をフィードバック制御する方式
の自動車用空調装置において、前記送風量に起因する騒
音レベルと相関関係を持つ騒音レベル信号を検出する騒
音レベル検出手段と、空調動作開始時点からの経過時間
を測定する経過時間測定手段と、車室内での熱バランス
の変化量を演算する熱バランス変化量演算手段を設け、
前記騒音レベル信号と、前記経過時間と、前記熱バラン
スの変化量とに基づいて前記風量の補正量を決定し、該
補正量に応じて前記風量目標値を補正する風量補正手段
を備えたものである。
【0007】さらに、前記風量補正手段を、前記騒音レ
ベル信号と前記経過時間を基に該騒音レベルが高いほ
ど、また該経過時間が長くなるほど補正量を大きくする
ような複数のルールを設けたファジィ推論によって補正
量を決定する補正手段とし、前記熱バランス変化量演算
手段を、乗員によって選択される設定温度より演算され
る目標車内温度と車内温度の差をとった室温偏差を所定
時間毎に演算し、該演算された室温偏差と前回演算され
た室温偏差の差に応じて熱バランスの変化量を演算する
手段とし、また前記騒音レベル検出手段が検出する騒音
レベル信号として前記風量目標値を使用するようにした
ものである。
ベル信号と前記経過時間を基に該騒音レベルが高いほ
ど、また該経過時間が長くなるほど補正量を大きくする
ような複数のルールを設けたファジィ推論によって補正
量を決定する補正手段とし、前記熱バランス変化量演算
手段を、乗員によって選択される設定温度より演算され
る目標車内温度と車内温度の差をとった室温偏差を所定
時間毎に演算し、該演算された室温偏差と前回演算され
た室温偏差の差に応じて熱バランスの変化量を演算する
手段とし、また前記騒音レベル検出手段が検出する騒音
レベル信号として前記風量目標値を使用するようにした
ものである。
【0008】
【作用】上記構成によれば、風量目標値が熱負荷の要求
により高く、かつ長時間続いても、騒音レベル検出手段
により騒音レベル信号が検出され、経過時間測定手段よ
り自動車用空調装置の始動開始からの経過時間が測定さ
れ、該騒音レベル信号と該経過時間を基に、風量補正手
段が前記風量の低下補正量を決定し、該補正量に応じ前
記風量目標値が補正される。
により高く、かつ長時間続いても、騒音レベル検出手段
により騒音レベル信号が検出され、経過時間測定手段よ
り自動車用空調装置の始動開始からの経過時間が測定さ
れ、該騒音レベル信号と該経過時間を基に、風量補正手
段が前記風量の低下補正量を決定し、該補正量に応じ前
記風量目標値が補正される。
【0009】また、車内の熱バランスが安定後、ドアあ
るいは窓が開かれたり、乗員により設定温度が変更され
た場合等のように、車両の熱バランスが変化した場合で
も、前記熱バランス変化演算手段によって、所定時間毎
に前記目標車内温度と車内温度の差である室温偏差を前
回と比較し、車両の熱バランスの変化量が演算され、該
変化量に基づき前記風量目標値が補正されるので、送風
量の不足が生じない。
るいは窓が開かれたり、乗員により設定温度が変更され
た場合等のように、車両の熱バランスが変化した場合で
も、前記熱バランス変化演算手段によって、所定時間毎
に前記目標車内温度と車内温度の差である室温偏差を前
回と比較し、車両の熱バランスの変化量が演算され、該
変化量に基づき前記風量目標値が補正されるので、送風
量の不足が生じない。
【0010】さらに、前記風量補正手段は、前記騒音レ
ベル信号と前記経過時間をもとに該騒音レベルが高いほ
ど、また該経過時間が長くなるほど補正量を大きくする
ような複数のルールを使ったファジィ推論による補正が
働くため、騒音レベルを考慮した、より木目細かな風量
制御ができ、乗員の快適性が向上する。
ベル信号と前記経過時間をもとに該騒音レベルが高いほ
ど、また該経過時間が長くなるほど補正量を大きくする
ような複数のルールを使ったファジィ推論による補正が
働くため、騒音レベルを考慮した、より木目細かな風量
制御ができ、乗員の快適性が向上する。
【0011】
【実施例】以下、本発明による自動車用空調装置につい
て、図示の実施例により詳細に説明する。図1は、本発
明の一実施例で、この自動車用空調装置は、温調装置部
1と風量制御手段を含む制御回路部2からなる。まず、
温調装置部1について説明すると、この温調装置部1内
にはインテークブロワ7があり、これにより吸入される
べき空気はインテークドア3により選択され、内気口
4、或いは外気口5から吸込まれる。このインテークド
ア3は、電動アクチュエータ6により選択駆動される。
て、図示の実施例により詳細に説明する。図1は、本発
明の一実施例で、この自動車用空調装置は、温調装置部
1と風量制御手段を含む制御回路部2からなる。まず、
温調装置部1について説明すると、この温調装置部1内
にはインテークブロワ7があり、これにより吸入される
べき空気はインテークドア3により選択され、内気口
4、或いは外気口5から吸込まれる。このインテークド
ア3は、電動アクチュエータ6により選択駆動される。
【0012】インテークブロワ7の送風量はブロワモー
タ8に印加される電圧Vm(風量目標値)により制御され
るが、このための電力(+B)は、図示していないバッテ
リからトランジスタ10を介して供給され、ブロワモー
タ制御回路9によりブロワモータ8の端子電圧と目標電
圧を比較し、トランジスタ10により端子電圧が目標電
圧になるように制御される。
タ8に印加される電圧Vm(風量目標値)により制御され
るが、このための電力(+B)は、図示していないバッテ
リからトランジスタ10を介して供給され、ブロワモー
タ制御回路9によりブロワモータ8の端子電圧と目標電
圧を比較し、トランジスタ10により端子電圧が目標電
圧になるように制御される。
【0013】インテークブロワ7で送られた空気は、エ
バポレータ11で冷却される。ここでの冷却力は、図示
していないエンジンを動力源としてコンプレッサ12に
より得られる。また、エンジンの動力は、Vベルト駆動
のプーリ14とコンプレッサ12に取り付けられたマグ
ネットクラッチ13を介してにて伝達される。そして、
このマグネットクラッチ13への電力(+Acc)の供給
は、コンプレッサ制御回路15の指示で作動するリレー
16で断続されれる。
バポレータ11で冷却される。ここでの冷却力は、図示
していないエンジンを動力源としてコンプレッサ12に
より得られる。また、エンジンの動力は、Vベルト駆動
のプーリ14とコンプレッサ12に取り付けられたマグ
ネットクラッチ13を介してにて伝達される。そして、
このマグネットクラッチ13への電力(+Acc)の供給
は、コンプレッサ制御回路15の指示で作動するリレー
16で断続されれる。
【0014】エバポレータ11を通過した空気は、電動
アクチュエータ17で駆動されるエアミックスドア18
により、エンジンの冷却水を熱源とするヒータ19を通
過する空気とバイパスする空気とに分けられる。そし
て、この分けられた空気はエアミックスチャンバ20で
混合された後、ベント吹出口21、デフ(デフロスタ)吹
出口22、フロワ吹出口23の何れかから車室内へ吹出
される。
アクチュエータ17で駆動されるエアミックスドア18
により、エンジンの冷却水を熱源とするヒータ19を通
過する空気とバイパスする空気とに分けられる。そし
て、この分けられた空気はエアミックスチャンバ20で
混合された後、ベント吹出口21、デフ(デフロスタ)吹
出口22、フロワ吹出口23の何れかから車室内へ吹出
される。
【0015】ここで、各吹出口21〜23から吹出す風
量の配分は、電動アクチュエータ24で駆動されるアッ
パードア25とロアドア26で制御され、その組合わせ
は、全てベント吹出口21から吹出すアッパーモード
(UPR)、ベント吹出口21とフロワ吹出口23から吹
出すバイレベルモード(B/L)、それにデフ吹出口22
とフロワ吹出口23から吹出すロアモード(LWR)の3
種がある。
量の配分は、電動アクチュエータ24で駆動されるアッ
パードア25とロアドア26で制御され、その組合わせ
は、全てベント吹出口21から吹出すアッパーモード
(UPR)、ベント吹出口21とフロワ吹出口23から吹
出すバイレベルモード(B/L)、それにデフ吹出口22
とフロワ吹出口23から吹出すロアモード(LWR)の3
種がある。
【0016】次に、制御回路部2について説明する。こ
の制御回路部2は、制御を司る機能を有し、制御、判
断、演算を行うマイクロコンピュータ27を内蔵し、こ
のマイクロコンピュータ27は、中央処理装置(CP
U)、プログラム及び定数を記憶するリードオンリメモ
リ(ROM)、データを記憶するランダムアクセスメモリ
(RAM)、入出力端子(I/O)、アナログデジタル変換
機能(A/D)、任意幅パルス周期出力端子(PWM)、及
び一定時間間隔割込機能(TIMER)を内蔵している。
ここで、このTIMERは、プログラムにより割込の許
可、不許可を設定できる。また、マイクロコンピュータ
27の発振端子には水晶発振子28が接続され、一定周
波数の発振器を構成し、正確な実行時間が得られるよう
にする。
の制御回路部2は、制御を司る機能を有し、制御、判
断、演算を行うマイクロコンピュータ27を内蔵し、こ
のマイクロコンピュータ27は、中央処理装置(CP
U)、プログラム及び定数を記憶するリードオンリメモ
リ(ROM)、データを記憶するランダムアクセスメモリ
(RAM)、入出力端子(I/O)、アナログデジタル変換
機能(A/D)、任意幅パルス周期出力端子(PWM)、及
び一定時間間隔割込機能(TIMER)を内蔵している。
ここで、このTIMERは、プログラムにより割込の許
可、不許可を設定できる。また、マイクロコンピュータ
27の発振端子には水晶発振子28が接続され、一定周
波数の発振器を構成し、正確な実行時間が得られるよう
にする。
【0017】制御回路部2には、図示してないバッテリ
から常時供給される+B電源と、図示していないキース
イッチ位置が「Acc」と「ON」で供給される+Ac
c電源とが与えられるようになっている。そして、これ
らの電源が電源回路29に与えられると、これが内臓す
る定電圧素子により5Vの定電圧に変換され、+5V電
源になる。ここで、+Acc電源が供給されていないと
きには、マイクロコンピュータ27はリセット状態とな
り、プログラムの実行は停止される。そして、+Acc
電源が供給されると、プログラムは先頭から実行開始さ
れる。
から常時供給される+B電源と、図示していないキース
イッチ位置が「Acc」と「ON」で供給される+Ac
c電源とが与えられるようになっている。そして、これ
らの電源が電源回路29に与えられると、これが内臓す
る定電圧素子により5Vの定電圧に変換され、+5V電
源になる。ここで、+Acc電源が供給されていないと
きには、マイクロコンピュータ27はリセット状態とな
り、プログラムの実行は停止される。そして、+Acc
電源が供給されると、プログラムは先頭から実行開始さ
れる。
【0018】また、電動アクチュエータ6、17、24
は、制御回路部2内のドア駆動回路30、31、32を
介して制御される。この実施例では、日射センサ33、
温度設定ボリューム34の外に、外気温度センサ35、
内気温度センサ36、デフロスタダクト温度センサ3
7、ベントダクト温度センサ38、フロワダクト温度セ
ンサ39の5種の温度センサが設けてあり、それらから
の電圧信号は、それぞれ独立にマイクロコンピュータ2
7のA/D端子に供給され、デジタル2進データに変換
後演算に使われる。
は、制御回路部2内のドア駆動回路30、31、32を
介して制御される。この実施例では、日射センサ33、
温度設定ボリューム34の外に、外気温度センサ35、
内気温度センサ36、デフロスタダクト温度センサ3
7、ベントダクト温度センサ38、フロワダクト温度セ
ンサ39の5種の温度センサが設けてあり、それらから
の電圧信号は、それぞれ独立にマイクロコンピュータ2
7のA/D端子に供給され、デジタル2進データに変換
後演算に使われる。
【0019】次に、マイクロコンピュータ27のROM
に記憶させてある処理手順により実行される温調装置部
1の制御内容について説明する。マイクロコンピュータ
27による処理手順は、図2のフローに示す約20ミリ
秒周期で繰り返し実行される背景処理(BGJ)と、図6
のフローに示すマイクロコンピュータ27のTIMER
を使い、所定時間間隔(この実施例では5ミリ秒)で背景
処理(BGJ)を休止させて実行されるタイマ処理に分け
られる。なお、このタイマ処理が終了すると、背景処理
(BGJ)は休止された処理の次から処理を再開する。こ
こで、各フローの図中の番号はステップ番号を示す。
に記憶させてある処理手順により実行される温調装置部
1の制御内容について説明する。マイクロコンピュータ
27による処理手順は、図2のフローに示す約20ミリ
秒周期で繰り返し実行される背景処理(BGJ)と、図6
のフローに示すマイクロコンピュータ27のTIMER
を使い、所定時間間隔(この実施例では5ミリ秒)で背景
処理(BGJ)を休止させて実行されるタイマ処理に分け
られる。なお、このタイマ処理が終了すると、背景処理
(BGJ)は休止された処理の次から処理を再開する。こ
こで、各フローの図中の番号はステップ番号を示す。
【0020】まず、図2の背景処理(BGJ)において、
ステップ100は、+Accが供給された時1回だけ実
行され、マイクロコンピュータ27のI/Oの出力端子
を外部機器が停止するようセットし、RAMに設けた
0、1を記憶するフラグ(Fm、Fh、Fv)及び数を記
憶するカウンタ(Ct、Ch、Cm、Cv)をすべて0に
し、その後、前記TIMERの割込を許可する。つまり
制御を開始する前に、マイクロコンピュータ27を初期
状態にするのである。
ステップ100は、+Accが供給された時1回だけ実
行され、マイクロコンピュータ27のI/Oの出力端子
を外部機器が停止するようセットし、RAMに設けた
0、1を記憶するフラグ(Fm、Fh、Fv)及び数を記
憶するカウンタ(Ct、Ch、Cm、Cv)をすべて0に
し、その後、前記TIMERの割込を許可する。つまり
制御を開始する前に、マイクロコンピュータ27を初期
状態にするのである。
【0021】ステップ200では、外気温度センサ3
5、内気温度センサ36、デフダクト温度センサ37、
ベントダクト温度センサ38、フロワダクト温度センサ
39、日射センサ33、及び温度設定ボリューム34の
各信号電圧をデジタル量に変換して入力する。さらに、
マイクロコンピュータ27にあらかじめ記憶させてある
信号電圧と温度、日射量の変換特性を使い、制御に用い
る外気温度Ta、内気温度Tr、デフダクト温度Td
d、ベントダクト温度Tdu、フロワダクト温度Td
l、日射量Zm及び設定温度Tsを得る。
5、内気温度センサ36、デフダクト温度センサ37、
ベントダクト温度センサ38、フロワダクト温度センサ
39、日射センサ33、及び温度設定ボリューム34の
各信号電圧をデジタル量に変換して入力する。さらに、
マイクロコンピュータ27にあらかじめ記憶させてある
信号電圧と温度、日射量の変換特性を使い、制御に用い
る外気温度Ta、内気温度Tr、デフダクト温度Td
d、ベントダクト温度Tdu、フロワダクト温度Td
l、日射量Zm及び設定温度Tsを得る。
【0022】ステップ300では、以下の計算を行う。
【0023】まず、内気温度Trの設定温度からのずれ
ΔTr(室温偏差)を(1)式により算出する。 ΔTr=Ts−Tr ……(1) 次に、各吹出口毎の目標吹出温度Tdod(デフ吹出
口)、Tdou(ベント吹出口)、Tdol(フロワ吹出
口)、これらを総称したTdoxを(2)式により算出す
る。 Tdox=Kbx・Tdbx−Kzx・Zm+Kdx・ΔTr……(2) ここで、Kbx、Kzx、Kdxは定数であり、また基
準吹出温度Tdbxは図7に示す定常状態における快適
吹出温度特性である。
ΔTr(室温偏差)を(1)式により算出する。 ΔTr=Ts−Tr ……(1) 次に、各吹出口毎の目標吹出温度Tdod(デフ吹出
口)、Tdou(ベント吹出口)、Tdol(フロワ吹出
口)、これらを総称したTdoxを(2)式により算出す
る。 Tdox=Kbx・Tdbx−Kzx・Zm+Kdx・ΔTr……(2) ここで、Kbx、Kzx、Kdxは定数であり、また基
準吹出温度Tdbxは図7に示す定常状態における快適
吹出温度特性である。
【0024】さらに、各吹出口毎の目標吹出温度Tdo
xと検出吹出温度Tdx(x=d、u、l)の温度差ΔT
dxを(3)式で算出する。 ΔTdx=Tdox−Tdx ……(3) また、吹出口がアッパーモード(UPR)のときには、 ΔTdx=ΔTdu ……(4) とし、吹出口がロアモード(LWR)のときには、 ΔTdx=ΔTdd ……(5) との置き換えを行い、風が出ていない吹出口の温度を使
用しないようにする。
xと検出吹出温度Tdx(x=d、u、l)の温度差ΔT
dxを(3)式で算出する。 ΔTdx=Tdox−Tdx ……(3) また、吹出口がアッパーモード(UPR)のときには、 ΔTdx=ΔTdu ……(4) とし、吹出口がロアモード(LWR)のときには、 ΔTdx=ΔTdd ……(5) との置き換えを行い、風が出ていない吹出口の温度を使
用しないようにする。
【0025】さらに、吹出口制御信号αを(6)式で算出
する。 α=Kam・Ta+Kzm・Zm−Ksm・Ts+Kom ……(6) ここで、Kam、Kzm、Ksm、Komは定数であ
る。
する。 α=Kam・Ta+Kzm・Zm−Ksm・Ts+Kom ……(6) ここで、Kam、Kzm、Ksm、Komは定数であ
る。
【0026】ステップ400では、ステップ300の
(6)式で求めた吹出口制御信号αにより吹出口を決定
し、ドア駆動回路31に信号を出力する。ステップ50
0では、ステップ300の(3)式で求めた温度差ΔTd
xにより吸込口を決定し、ドア駆動回路30に信号を出
力する。
(6)式で求めた吹出口制御信号αにより吹出口を決定
し、ドア駆動回路31に信号を出力する。ステップ50
0では、ステップ300の(3)式で求めた温度差ΔTd
xにより吸込口を決定し、ドア駆動回路30に信号を出
力する。
【0027】ステップ600での風量目標値であるブロ
ワ電圧Vmの演算については、図3のフローにより説明
する。まず、ステップ610では、外気温度Ta、設定
温度Ts及び日射量Zmによりブロワ電圧の最大値(V
mMax)と最小値(VmMin)を求める。次のステッ
プ620では、ステップ300の(1)式で求めた室温偏
差ΔTrと、ステップ610で求めたブロワ電圧の最大
値VmMax及び最小値VmMinから、車両の熱負荷
に応じて必要と判断される風量を得るのに必要なブロワ
電圧Vmを求める。
ワ電圧Vmの演算については、図3のフローにより説明
する。まず、ステップ610では、外気温度Ta、設定
温度Ts及び日射量Zmによりブロワ電圧の最大値(V
mMax)と最小値(VmMin)を求める。次のステッ
プ620では、ステップ300の(1)式で求めた室温偏
差ΔTrと、ステップ610で求めたブロワ電圧の最大
値VmMax及び最小値VmMinから、車両の熱負荷
に応じて必要と判断される風量を得るのに必要なブロワ
電圧Vmを求める。
【0028】ステップ630でのブロワ電圧制御処理に
ついては、図4のフローにより説明する。まず、ステッ
プ631では、内気温度センサ36の時定数より長く設
定された所定時間毎にセットされるフラグFvが、セッ
トされているか否かを判断し、これが偽ならばステップ
638ヘ進み、真ならばステップ632でFvをクリア
してステップ633ヘ進む。
ついては、図4のフローにより説明する。まず、ステッ
プ631では、内気温度センサ36の時定数より長く設
定された所定時間毎にセットされるフラグFvが、セッ
トされているか否かを判断し、これが偽ならばステップ
638ヘ進み、真ならばステップ632でFvをクリア
してステップ633ヘ進む。
【0029】ステップ633では、ステップ300の
(1)式で求めた室温偏差ΔTrの絶対値と、前回演算さ
れた室温偏差を表わすΔTr’の絶対値との差を車両の
熱バランス変化量として求め、所定値ΔTroと比較
し、大きければステップ634へ進み、前記の変化量に
応じて所定値Ct’を求め、ステップ635へ進む。そ
れ以外ならばステップ637へ進む。
(1)式で求めた室温偏差ΔTrの絶対値と、前回演算さ
れた室温偏差を表わすΔTr’の絶対値との差を車両の
熱バランス変化量として求め、所定値ΔTroと比較
し、大きければステップ634へ進み、前記の変化量に
応じて所定値Ct’を求め、ステップ635へ進む。そ
れ以外ならばステップ637へ進む。
【0030】ステップ635では、後述の経過時間に対
応するカウンタCtの値が、所定値Ct’より大きいか
否かを比較し、結果が真ならば、ステップ636でCt
の値をCt’とし、偽ならば、Ctの値をそのままにし
てステップ637へ進む。ステップ637では、室温偏
差であるΔTrの値を前回演算された室温偏差であるΔ
Tr’に代入し、ステップ638に進む。
応するカウンタCtの値が、所定値Ct’より大きいか
否かを比較し、結果が真ならば、ステップ636でCt
の値をCt’とし、偽ならば、Ctの値をそのままにし
てステップ637へ進む。ステップ637では、室温偏
差であるΔTrの値を前回演算された室温偏差であるΔ
Tr’に代入し、ステップ638に進む。
【0031】ステップ638では、カウンタCtの値に
定数Apを乗算し、+Acc電源の供給が開始されてか
らの経過時間tpを換算する。次に、ステップ639で
ステップ600で求めたブロワ電圧Vmと、経過時間t
pとから、ブロワ電圧の影響による騒音を考慮したブロ
ワ電圧の補正量ΔVをファジィ推論により求る。その
後、ブロワ電圧Vmから補正量ΔVを引き、この値をブ
ロワ電圧の目標値としてブロワモータ制御回路9に信号
を出力するのである。
定数Apを乗算し、+Acc電源の供給が開始されてか
らの経過時間tpを換算する。次に、ステップ639で
ステップ600で求めたブロワ電圧Vmと、経過時間t
pとから、ブロワ電圧の影響による騒音を考慮したブロ
ワ電圧の補正量ΔVをファジィ推論により求る。その
後、ブロワ電圧Vmから補正量ΔVを引き、この値をブ
ロワ電圧の目標値としてブロワモータ制御回路9に信号
を出力するのである。
【0032】このステップ639で行われる補正量ΔV
のファジィ推論による算出方法について、以下、詳細に
説明する。
のファジィ推論による算出方法について、以下、詳細に
説明する。
【0033】ブロワ電圧の補正量ΔVは、ブロワ電圧V
mと経過時間tpとに基づいて実行されるルールによっ
て設定される。このルールは、以下に示す7種の論理式
で表現されており、例えばルール(R1)は、「もし(i
f)ブロワ電圧(Vm)が高く、かつ(and)経過時間t
pが長ければ(then)、補正量を大きくする」という
ことを意味している。このとき、本実施例では、ブロワ
電圧Vmの値を騒音レベル信号と見做してている。すな
わち、ブロワ電圧Vmを演算するステップ620の処理
が騒音レベル検出手段となる。ここで、直接、マイク等
の音声収録装置により騒音を検出して推論を行っても、
もちろん差し支えない。この場合には、前記音声収録装
置が騒音レベル検出手段となり、騒音値〔dB〕が騒音
レベル信号となる。
mと経過時間tpとに基づいて実行されるルールによっ
て設定される。このルールは、以下に示す7種の論理式
で表現されており、例えばルール(R1)は、「もし(i
f)ブロワ電圧(Vm)が高く、かつ(and)経過時間t
pが長ければ(then)、補正量を大きくする」という
ことを意味している。このとき、本実施例では、ブロワ
電圧Vmの値を騒音レベル信号と見做してている。すな
わち、ブロワ電圧Vmを演算するステップ620の処理
が騒音レベル検出手段となる。ここで、直接、マイク等
の音声収録装置により騒音を検出して推論を行っても、
もちろん差し支えない。この場合には、前記音声収録装
置が騒音レベル検出手段となり、騒音値〔dB〕が騒音
レベル信号となる。
【0034】 [ルール] if(Vm=HV and tp=LT)then(ΔV=LD) ……(R1) if(Vm=HV and tp=MT)then(ΔV=MD) ……(R2) if(Vm=HV and tp=ST)then(ΔV=ZD) ……(R3) if(Vm=MV and tp=LT)then(ΔV=MD) ……(R4) if(Vm=MV and tp=MT)then(ΔV=ZD) ……(R5) if(Vm=MV and tp=ST)then(ΔV=ZD) ……(R6) if(Vm=LV) then(ΔV=ZD) ……(R7) 上記ルールにおいて、ブロワ電圧Vmは、騒音判定手段
の結果として、 “高い(HV)”、“中ぐらい(MV)”、“低い(LV)” の3段階の騒音レベルの集合に区分され、経過時間tp
は、 “長い(LT)”、“やや長い(MT)”、“短い(ST)” の3段階の長さの集合に区分される。
の結果として、 “高い(HV)”、“中ぐらい(MV)”、“低い(LV)” の3段階の騒音レベルの集合に区分され、経過時間tp
は、 “長い(LT)”、“やや長い(MT)”、“短い(ST)” の3段階の長さの集合に区分される。
【0035】これら区分集合は、図9の(a)、(b)に示す
ように、それぞれのメンバシップ関数によって、集合の
範囲と、その範囲における0から1までの連続した値の
帰属度とが設定されている。そして、このメンバシップ
関数の定義域に示されるV1〜V3及びt1〜t3の値
は、この実施例では、車両や温調装置の条件によって設
定される定数としている。
ように、それぞれのメンバシップ関数によって、集合の
範囲と、その範囲における0から1までの連続した値の
帰属度とが設定されている。そして、このメンバシップ
関数の定義域に示されるV1〜V3及びt1〜t3の値
は、この実施例では、車両や温調装置の条件によって設
定される定数としている。
【0036】しかし、車両によっては、インテークドア
3や各吹出口ドア25、26の位置で、同じブロワ電圧
でも騒音のレベルが違う場合もあり、そのような場合
は、各ドアの位置を関数として前記V1〜V3を決定す
るか、あるいは、各ドアの位置毎にV1〜V3の値をマ
ップ化して使うようにすればよい。
3や各吹出口ドア25、26の位置で、同じブロワ電圧
でも騒音のレベルが違う場合もあり、そのような場合
は、各ドアの位置を関数として前記V1〜V3を決定す
るか、あるいは、各ドアの位置毎にV1〜V3の値をマ
ップ化して使うようにすればよい。
【0037】ところで、出力である補正量ΔVは、 “低く(LD)”、“やや低く(MD)”、“保持(ZD)” の3段階で、そのメンバシップ関数は、図9の(c)の如
くに設定されている。なお、図中のdV1〜dV5は定
数であり、ここで、メンバシップ関数ZD及びLDは、
縦軸に対して線対称になるように選び(この実施例では
2等辺3角形)、その対称軸がそれぞれΔV値の最小
値、最大値となるように決定してある。
くに設定されている。なお、図中のdV1〜dV5は定
数であり、ここで、メンバシップ関数ZD及びLDは、
縦軸に対して線対称になるように選び(この実施例では
2等辺3角形)、その対称軸がそれぞれΔV値の最小
値、最大値となるように決定してある。
【0038】次に、このファジィ推論手順いついて、図
10及び図11に示す具体例を用いて説明する。この図
10の具体例では、ステップ620で演算されたブロワ
電圧を、Vm=10〔V〕、経過時間tp=17.5
〔分〕とし、定数V1〜V3〔V〕、t1〜t3
〔分〕、dV1〜dV5〔V〕をそれぞれ、 V1=6、V2=9、V3=11 t1=2.5、t2=10、t3=20 dV1=−1.5、dV2=0、dV3=1.5、dV4
=3、dV5=4.5 としている。
10及び図11に示す具体例を用いて説明する。この図
10の具体例では、ステップ620で演算されたブロワ
電圧を、Vm=10〔V〕、経過時間tp=17.5
〔分〕とし、定数V1〜V3〔V〕、t1〜t3
〔分〕、dV1〜dV5〔V〕をそれぞれ、 V1=6、V2=9、V3=11 t1=2.5、t2=10、t3=20 dV1=−1.5、dV2=0、dV3=1.5、dV4
=3、dV5=4.5 としている。
【0039】まず、第1に、入力のVmとtpを前記ル
ール(R1)〜(R7)に適用する。ここで、出力であるΔV
の帰属度が0以外のものは、ルール(R1)、(R2)、(R
4)、(R5)の4種になる。次に、ルールの適応につい
て、(R1)の場合を例にして説明する。ルール(R1)を適
応すると、図10の1行目に示すように、Vmのメンバ
シップ関数LNの帰属度は0.5で、tpのメンバシッ
プ関数LTの帰属度は0.75である。これらの“且つ
(and)”をとるということは、LN、LTの帰属度の
内、小さい値をとるということである。したがって、ル
ール(R1)では、帰属度0.5だけ、出力であるΔVのメ
ンバシップ関数LDを許容することになり、LDを帰属
度0.5で頭切りする。同様にルール(R2)以下に適応す
ると、図10の3列目に示すようなΔVのメンバシップ
関数が得られる。
ール(R1)〜(R7)に適用する。ここで、出力であるΔV
の帰属度が0以外のものは、ルール(R1)、(R2)、(R
4)、(R5)の4種になる。次に、ルールの適応につい
て、(R1)の場合を例にして説明する。ルール(R1)を適
応すると、図10の1行目に示すように、Vmのメンバ
シップ関数LNの帰属度は0.5で、tpのメンバシッ
プ関数LTの帰属度は0.75である。これらの“且つ
(and)”をとるということは、LN、LTの帰属度の
内、小さい値をとるということである。したがって、ル
ール(R1)では、帰属度0.5だけ、出力であるΔVのメ
ンバシップ関数LDを許容することになり、LDを帰属
度0.5で頭切りする。同様にルール(R2)以下に適応す
ると、図10の3列目に示すようなΔVのメンバシップ
関数が得られる。
【0040】第2に、得られた各ルール毎のΔVのメン
バシップ関数を、全て“or”をとる。ここで“or”
をとるということは、横軸ΔVの各値に対する帰属度の
最も大きい値をとるということであり、その結果、図1
1の出力ΔVに関するメンバシップ関数が得られる。
バシップ関数を、全て“or”をとる。ここで“or”
をとるということは、横軸ΔVの各値に対する帰属度の
最も大きい値をとるということであり、その結果、図1
1の出力ΔVに関するメンバシップ関数が得られる。
【0041】第3に、図11のようにして得られたΔV
のメンバシップ関数の加重平均をとり、非ファジィ化す
る。そして、この値が最も確からしいとして、実制御に
用いるのである。ここで、非ファジィ化の方法として
は、他に最も帰属度の高い値をとる等種々提案されてい
るが、この実施例では、ファジィ制御分野で最も一般的
な、加重平均を用いている。
のメンバシップ関数の加重平均をとり、非ファジィ化す
る。そして、この値が最も確からしいとして、実制御に
用いるのである。ここで、非ファジィ化の方法として
は、他に最も帰属度の高い値をとる等種々提案されてい
るが、この実施例では、ファジィ制御分野で最も一般的
な、加重平均を用いている。
【0042】次に、Vmの値が10〔V〕より大きくな
った場合を考えると、LDの帰属度が、ルール(R1)か
ら、ルール(R4)よりMDの帰属度が上昇する方にシフ
トし、全体としてΔVのメンバシップ関数の重心が右へ
シフトする。従って、ブロワ電圧Vmの値が高いほどΔ
Vが大きくなることが判る。また、tpの値が17.5
より大きくなった場合、MDの帰属度が、ルール(R2)
から、ルール(R5)よりZDの帰属度が下降する方にシ
フトし、全体としてΔVのメンバシップ関数の重心が右
へシフトする。従って、経過時間tpが長いほどΔVが
大きくなることが判る。
った場合を考えると、LDの帰属度が、ルール(R1)か
ら、ルール(R4)よりMDの帰属度が上昇する方にシフ
トし、全体としてΔVのメンバシップ関数の重心が右へ
シフトする。従って、ブロワ電圧Vmの値が高いほどΔ
Vが大きくなることが判る。また、tpの値が17.5
より大きくなった場合、MDの帰属度が、ルール(R2)
から、ルール(R5)よりZDの帰属度が下降する方にシ
フトし、全体としてΔVのメンバシップ関数の重心が右
へシフトする。従って、経過時間tpが長いほどΔVが
大きくなることが判る。
【0043】次に、図2のステップ700以降の処理に
ついて説明する。まずステップ700では、外気温度T
aに応じてマグネットクラッチ13をオン、オフする処
理を実行する。
ついて説明する。まずステップ700では、外気温度T
aに応じてマグネットクラッチ13をオン、オフする処
理を実行する。
【0044】ステップ800では、温度調節の実行許可
を示すフラグFmがセットされているか否かを判定し、
真のときは、このFmをクリア後ステップ900に進
み、偽のときはステップ200に戻る。
を示すフラグFmがセットされているか否かを判定し、
真のときは、このFmをクリア後ステップ900に進
み、偽のときはステップ200に戻る。
【0045】次に、ステップ900でのエアミックスド
ア制御処理の詳細を図4により説明する。まずステップ
901では、ΔTdlとΔTduの重み付けをした値の
絶対値が所定値Dulより小さいか否かを判断する。こ
こで、Kulは定数である。そして、まず、偽のとき
は、各吹出温度が目標に達していないとして、ステップ
902で、ドア駆動回路31への電圧印加時間Ch(A
ulは定数)を求め、電圧を加える。
ア制御処理の詳細を図4により説明する。まずステップ
901では、ΔTdlとΔTduの重み付けをした値の
絶対値が所定値Dulより小さいか否かを判断する。こ
こで、Kulは定数である。そして、まず、偽のとき
は、各吹出温度が目標に達していないとして、ステップ
902で、ドア駆動回路31への電圧印加時間Ch(A
ulは定数)を求め、電圧を加える。
【0046】しかして、真のときは、各吹出温度は目標
に制御されているとして、ステップ903でChを0に
する。そしてステップ904では、ドア駆動回路31へ
電圧を加え、電圧印加中を示すフラグFhをセットす
る。ステップ900終了後、ステップ200へ戻ること
を繰り返す。
に制御されているとして、ステップ903でChを0に
する。そしてステップ904では、ドア駆動回路31へ
電圧を加え、電圧印加中を示すフラグFhをセットす
る。ステップ900終了後、ステップ200へ戻ること
を繰り返す。
【0047】次に、以上の処理を繰り返し実行している
間に、所定時間毎に割込み実行されるTIMERの処理
内容を、図6及び図7により説明する。図6のステップ
1000は経過時間測定手段で、図7に示す如く、ステ
ップ1010で経過時間をカウントするカウンタCtが
所定最大値tmax(=t3)より小さいか否かを判断
し、偽ならばステップ1100へ進み、真ならばステッ
プ1020でCtをカウントアップし、ステップ110
0へ進むのである。
間に、所定時間毎に割込み実行されるTIMERの処理
内容を、図6及び図7により説明する。図6のステップ
1000は経過時間測定手段で、図7に示す如く、ステ
ップ1010で経過時間をカウントするカウンタCtが
所定最大値tmax(=t3)より小さいか否かを判断
し、偽ならばステップ1100へ進み、真ならばステッ
プ1020でCtをカウントアップし、ステップ110
0へ進むのである。
【0048】ステップ1100では、Fhがセットさ
れ、電動アクチュエータ17が駆動中であるか否かを判
断し、真のときはステップ1110で、Chをカウント
ダウンする。ステップ1120では、このChが0以下
になり、電動アクチュエータ17を停止させるべき時期
になったか否を判断する。そして、真のときは、ステッ
プ1130でFhをクリアし、電動アクチュエータ17
の停止信号を、ドア駆動回路31へ出力する。
れ、電動アクチュエータ17が駆動中であるか否かを判
断し、真のときはステップ1110で、Chをカウント
ダウンする。ステップ1120では、このChが0以下
になり、電動アクチュエータ17を停止させるべき時期
になったか否を判断する。そして、真のときは、ステッ
プ1130でFhをクリアし、電動アクチュエータ17
の停止信号を、ドア駆動回路31へ出力する。
【0049】ステップ1140では、温度調節の実行周
期を作るカウンタCmをカウントダウンし、ステップ1
150では、このCmが0以下になり、温度調節を実行
すべき時期になったか否かを判断する。そして、真のと
きには、ステップ1160でFmをセットし、Cmに所
定の実行周期Cmoを与える。
期を作るカウンタCmをカウントダウンし、ステップ1
150では、このCmが0以下になり、温度調節を実行
すべき時期になったか否かを判断する。そして、真のと
きには、ステップ1160でFmをセットし、Cmに所
定の実行周期Cmoを与える。
【0050】ステップ1170では、カウンタCvをカ
ウントダウンし、ステップ1180では、該Cvが0以
下になり、車両熱負荷の増加量を演算する時期になった
か否かを判断し、真ならば、ステップ1190でFvを
セットし、Cvに所定の実行周期Cvoを与えるのであ
る。
ウントダウンし、ステップ1180では、該Cvが0以
下になり、車両熱負荷の増加量を演算する時期になった
か否かを判断し、真ならば、ステップ1190でFvを
セットし、Cvに所定の実行周期Cvoを与えるのであ
る。
【0051】従って、この実施例によれば、目標ブロワ
電圧Vmと経過時間tpの値に基づきVmが高いほど、
またtpが長いほど、ブロワ電圧がより低くなるよう
に、ルール(R1)〜(R7)を用いたファジィ推論が行わ
れ、状況に応じたVmの補正値ΔVが決定され、このΔ
Vによりブロワ電圧が補正されるので、乗員の快適性を
充分に向上させることができる。
電圧Vmと経過時間tpの値に基づきVmが高いほど、
またtpが長いほど、ブロワ電圧がより低くなるよう
に、ルール(R1)〜(R7)を用いたファジィ推論が行わ
れ、状況に応じたVmの補正値ΔVが決定され、このΔ
Vによりブロワ電圧が補正されるので、乗員の快適性を
充分に向上させることができる。
【0052】また、この実施例によれば、空調運転を開
始してから、かなり時間が経過した後でも、室温偏差Δ
Trの絶対値が、少なくとも所定値ΔTro以上増加し
たときには、経過時間tpが短くなるように補正される
ので、常に充分な風量を得ることができる。
始してから、かなり時間が経過した後でも、室温偏差Δ
Trの絶対値が、少なくとも所定値ΔTro以上増加し
たときには、経過時間tpが短くなるように補正される
ので、常に充分な風量を得ることができる。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、空調開始からの経過時
間と騒音レベルの双方を考慮し、必要に応じてファジィ
推論によって風量が木目細かく補正制御され、さらに熱
バランス変化時でも、風量不足にならないように制御さ
れるので、騒音が気にならないようにして必要な温度調
整が得られ、快適性を充分に向上させることができる。
間と騒音レベルの双方を考慮し、必要に応じてファジィ
推論によって風量が木目細かく補正制御され、さらに熱
バランス変化時でも、風量不足にならないように制御さ
れるので、騒音が気にならないようにして必要な温度調
整が得られ、快適性を充分に向上させることができる。
【図1】本発明による自動車用空調装置の一実施例を示
す構成図である。
す構成図である。
【図2】本発明の一実施例における背景処理フローの説
明図である。
明図である。
【図3】本発明の一実施例におけるブロワ目標電圧演算
処理フローの説明図である。
処理フローの説明図である。
【図4】本発明の一実施例におけるブロワ電圧制御処理
フローの説明図である。
フローの説明図である。
【図5】本発明の一実施例におけるエアミックスドア制
御処理フローの説明図である。
御処理フローの説明図である。
【図6】本発明の一実施例におけるTIMER処理フロ
ーの説明図である。
ーの説明図である。
【図7】本発明の一実施例における経過時間測定処理フ
ローの説明図である。
ローの説明図である。
【図8】本発明の一実施例における基準吹出温度の特性
図である。
図である。
【図9】本発明の一実施例におけるメンバシップ関数の
説明図である。
説明図である。
【図10】本発明の一実施例におけるファジィ推論の具
体例を示す説明図である。
体例を示す説明図である。
【図11】本発明の一実施例におけるファジィ推論の具
体例を示す説明図である。
体例を示す説明図である。
1 温調装置部 2 制御回路部(風量制御手段) 3 インテークドア 4 内気口 5 外気口 6、17、24 電動アクチュエータ 7 インテークブロワ 8 ブロワモータ 9 ブロワモータ制御回路 10 トランジスタ 11 エバポレータ 12 コンプレッサ 13 マグネットクラッチ 18 エアミックスドア 20 エアミックスチャンバ 21 ベント吹出口 22 デフ(デフロスタ)吹出口22 23 フロワ吹出口 620 騒音レベル検出手段 633 熱バランス変化量演算手段 639 風量補正手段 1000 経過時間測定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鹿子幡 庸雄 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内
Claims (4)
- 【請求項1】 熱負荷に応じて風量目標値を設定し、こ
の風量目標値に近づくように送風量をフィードバック制
御する方式の自動車用空調装置において、前記送風量に
起因する騒音レベルと相関関係を持つ騒音レベル信号を
検出する騒音レベル検出手段と、空調動作開始時点から
の経過時間を測定する経過時間測定手段と、車室内での
熱バランスの変化量を演算する熱バランス変化量演算手
段を設け、前記騒音レベル信号と、前記経過時間と、前
記熱バランスの変化量とに基づいて前記風量の補正量を
決定し、該補正量に応じて前記風量目標値を補正する風
量補正手段を備えたことを特徴とする自動車用空調装
置。 - 【請求項2】 請求項1の発明において、前記風量補正
手段が、前記騒音レベル信号と前記経過時間とに基づい
て、騒音レベルが高いほど、また経過時間が長くなるほ
ど補正量を大きくするような複数のルールを設けたファ
ジィ推論によって補正量を決定する補正手段であること
を特徴とする自動車用空調装置。 - 【請求項3】 請求項1の発明において、前記熱バラン
ス変化量演算手段が、乗員によって選択される設定温度
より演算される目標車内温度と実車内温度との差をとっ
た室温偏差を所定時間毎に演算し、該演算された室温偏
差と前回演算された室温偏差の差に応じて熱バランスの
変化量を演算する手段であることを特徴とする自動車用
空調装置。 - 【請求項4】 請求項1の発明において、前記騒音レベ
ル検出手段が、前記風量目標値を騒音レベル信号として
検出する手段であることを特徴とする自動車用空調装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27894991A JPH0592716A (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | 自動車用空調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27894991A JPH0592716A (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | 自動車用空調装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0592716A true JPH0592716A (ja) | 1993-04-16 |
Family
ID=17604309
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27894991A Pending JPH0592716A (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | 自動車用空調装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0592716A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6860112B1 (en) * | 2003-09-03 | 2005-03-01 | Hitachi, Ltd. | Method of operating ventilator and air conditioner for vehicle |
-
1991
- 1991-10-01 JP JP27894991A patent/JPH0592716A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6860112B1 (en) * | 2003-09-03 | 2005-03-01 | Hitachi, Ltd. | Method of operating ventilator and air conditioner for vehicle |
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