JPH0591949U - プロペラシャフトの支持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 センタベアリングブラケットの共用化を、ラ
バークッションを無理に撓ませることなく容易に図るこ
とを目的とするものである。 【構成】 ラバークッション７のベアリングケース６周
りを囲む部位に円筒状のカラー９を介在させる。ラバー
クッション７は、ベアリングケース６とカラー９との間
に介在される円筒状の内側ラバークッション７Ａと、カ
ラー９の外周側とリテーナ８側との間に介在される略円
筒状の外側ラバークッション７Ｂとから構成し、内側ラ
バークッション７Ａとカラー９の互いの接触面は球面形
状に形成することにより、カラー９に対して内側ラバー
クッション７Ａを無理なく自由に傾けて取付けることが
可能となるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、プロペラシャフトの支持装置に関し、特に、支持部品の共用化を図 る技術に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、図３に示すように、トラック等の車両におけるプロペラシャフト１の途 中をセンタベアリングブラケット２を介して車体フレーム、例えば、クロスメン バに回転自由に支持するようにしている。 即ち、具体的には、図４に示すように、断面略Ｌ字状で垂直部４Ａにおいてク ロスメンバに固定されるセンタベアリングブラケット４と、プロペラシャフト１ を軸支するベアリング５を備えたベアリングケース６と、該ベアリングケース６ の周囲に取り付けられるラバークッション７と、略Ｕ字状に形成され両端のフラ ンジ部８Ａを前記ブラケット４の水平部４Ｂに固定することで該水平部４Ｂとの 間で前記ラバークッション７を介してベアリングケース６を挟持するリテーナ８ とからなり、プロペラシャフト１の中間部を支持するプロペラシャフト支持装置 が設けられている（実開平１−１２３９３４号公報及び実開昭６２−１３７１２ ５号公報参照）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記の支持構造において、車両毎に前方から後方に低位となるよう に傾斜して延びるプロペラシャフト１の傾角が異なるため、センタベアリングブ ラケット４は、プロペラシャフト１の傾角に合わせて設定する必要がある。 しかし、従来では、センタベアリングブラケット４の共用化を可能な限り図る ため、プロペラシャフト１の若干の傾角の差θ°は、前記ラバークッション７を 無理に撓ませるようにして、吸収するようにしている。

【０００４】 この結果、ラバークッション７に無理な変形応力が加わり、その寿命が低下す るという問題点があった。 そこで、本考案は上記に鑑みてなされたものであり、センタベアリングブラケ ットの共用化を、ラバークッションを無理に撓ませることなく容易に図ることを 目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案のプロペラシャフトの支持装置は、断面略Ｌ字状で垂直部において車体 フレーム側に固定されるブラケット部材と、プロペラシャフトを軸支するベアリ ングを備えたベアリングケースと、該ベアリングケースの周囲に取り付けられる ラバークッションと、略Ｕ字状に形成され両端のフランジ部を前記ブラケット部 材の水平部に固定することで水平部との間で前記ラバークッションを介してベア リングケースを挟持するリテーナとからなり、プロペラシャフト中間部を支持す るプロペラシャフトの支持装置において、前記ラバークッションのベアリングケ ース周りを囲む部位に筒状のカラーを介在させ、ラバークッションとカラーの互 いの接触面を球面形状に形成した。

【０００６】

【作用】

ラバークッションとカラーとの接触面を球面形状とすることで、カラーに対し てラバークッションを無理なく自由に傾けて取付けることが可能となり、プロペ ラシャフトの傾角に合わせてラバークッションの傾きを変更するだけで、傾角の 異なるプロペラシャフトの取付けが可能となる。従って、ラバークッションを無 理に撓ませることなく、同一形状のセンタベアリングブラケットで異なる傾角の プロペラシャフトの支持ができ、ブラケットの共用化と共に、ラバークッション の寿命を向上できる。

【０００７】

【実施例】

図１において、図４と同一要素には同一符号を付す。 即ち、図において、プロペラシャフト１の支持装置は、センタベアリングブラ ケット４と、ラバークッション７と、リテーナ８とからなり、プロペラシャフト １の中間部を支持する構造は従来と同様である。

【０００８】 ここで、従来と異なる点は、前記ラバークッション７のベアリングケース６周 りを囲む部位に円筒状のカラー９を介在させた点にある。 この場合、ラバークッション７は、ベアリングケース６とカラー９との間に介 在される円筒状の内側ラバークッション７Ａと、カラー９の外周側とリテーナ８ 側との間に介在される略円筒状の外側ラバークッション７Ｂとから構成される。

【０００９】 そして、内側ラバークッション７Ａとカラー９の互いの接触面は球面形状に形 成される。 かかる構成によると、内側ラバークッション７Ａとカラー９との接触面を球面 形状とすることで、カラー９に対して内側ラバークッション７Ａを無理なく自由 に傾けて取付けることが可能となり、図２に示すように、プロペラシャフト１の 傾角に合わせて内側ラバークッション７Ａの傾きを変更するだけで、プロペラシ ャフト１の若干の傾角の差θ°を吸収でき、傾角の異なるプロペラシャフト１の 取付けが可能となる。

【００１０】 従って、従来のように、ラバークッションを無理に撓ませることなく、同一形 状のセンタベアリングブラケット４で異なる傾角のプロペラシャフト１の支持が でき、ブラケット４の共用化を図れ、ラバークッションの寿命を向上できる。 尚、本考案は実施例の構成に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範 囲に基づいて種々の変更が可能である。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は以上説明したように、車体フレーム側に固定されるブラケット部材と 、プロペラシャフトを軸支するベアリングを備えたベアリングケースと、該ベア リングケースの周囲に取り付けられるラバークッションと、ラバークッションを 介してベアリングケースを挟持するリテーナとからなるプロペラシャフトの支持 装置において、前記ラバークッションのベアリングケース周りを囲む部位に筒状 のカラーを介在させ、ラバークッションとカラーの互いの接触面を球面形状に形 成したから、カラーに対してラバークッションを無理なく自由に傾けて取付ける ことが可能となり、ブラケットの共用化と共に、ラバークッションの寿命を向上 できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係るプロペラシャフトの支持装置の
一実施例を示す図

【図２】 同上実施例の作用を説明する断面図

【図３】 車両におけるプロペラシャフトの支持構造を
示す側面図

【図４】 従来のプロペラシャフトの支持装置の一実施
例を示す図

【符号の説明】

１ プロペラシャフト ４ センタベアリングブラケット ６ ベアリングケース ７ ラバークッション ７Ａ 内側ラバークッション ７Ｂ 外側ラバークッション ８ リテーナ ９ カラー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 断面略Ｌ字状で垂直部において車体フレ
   ーム側に固定されるブラケット部材と、プロペラシャフ
   トを軸支するベアリングを備えたベアリングケースと、
   該ベアリングケースの周囲に取り付けられるラバークッ
   ションと、略Ｕ字状に形成され両端のフランジ部を前記
   ブラケット部材の水平部に固定することで水平部との間
   で前記ラバークッションを介してベアリングケースを挟
   持するリテーナとからなり、プロペラシャフト中間部を
   支持するプロペラシャフトの支持装置において、前記ラ
   バークッションのベアリングケース周りを囲む部位に筒
   状のカラーを介在させ、ラバークッションとカラーの互
   いの接触面を球面形状に形成したことを特徴とするプロ
   ペラシャフトの支持装置。