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JPH0584747A - プラスチツク成形機の金型温度調整装置 - Google Patents

プラスチツク成形機の金型温度調整装置

Info

Publication number
JPH0584747A
JPH0584747A JP3271826A JP27182691A JPH0584747A JP H0584747 A JPH0584747 A JP H0584747A JP 3271826 A JP3271826 A JP 3271826A JP 27182691 A JP27182691 A JP 27182691A JP H0584747 A JPH0584747 A JP H0584747A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid
mold
temperature
switching
high temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP3271826A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Kuroda
英夫 黒田
Takafumi Nakahara
崇文 中原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP3271826A priority Critical patent/JPH0584747A/ja
Publication of JPH0584747A publication Critical patent/JPH0584747A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラスチック成形機の金型を成形工程中に加
熱又は冷却するための金型温度調整装置において、金型
温度切換時に金型に流す高温流体と低温流体が混ざる量
が少ない金型温度調整装置を構成する。 【構成】 高温流体と低温流体を切り換えて金型に流す
ようにする切換マニホールド11を金型取付けの固定盤
4と可動盤5に設置する。これにより切換マニホールド
11を流体温度調整機10の近くに置いた場合に比べ
て、切換マニホールドから先の金型部分に残存する流体
量を大幅に低減できる。また切換マニホールドに設けた
切換弁の切換タイミングをタイマーで制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラスチック成形機の金
型を成形工程中に加熱又は冷却するための流体を、高温
と低温の2水準に調整して金型に選択供給できるように
した金型温度調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からプラスチックの射出成形機など
では、その金型温度は工程中一定の温度となるように温
度調整されていた。しかし生産性向上の観点から、最近
では成形サイクルを大幅に短縮する必要が生じてきてお
り、成形サイクルを大幅に短縮するには金型に樹脂を充
填した後は急速に金型温度を下げて冷却を促進すること
が必要となる。しかるにこのような金型温度を急速に変
化させることは、一方において金型の熱容量が大きいた
め金型温度を変化させるのに時間がかかりすぎる。また
金型の冷却溝に高温流体と低温流体とを切り換えて流す
ことにより金型温度を上下させる場合、高温流体と低温
流体の切り換え時に金型部に残存する被置換流体が置換
流体の回路に流出し、高温流体と低温流体が混ざってし
まうなどの問題があり、この点を解決することが技術的
に困難であった。ここで流体とは水、油など金型の冷却
又は加熱に供される媒体を指す。
【0003】ところで最近前述の金型熱容量の問題につ
いては、本発明の発明者等が特願平2−41177号で
開示したように、成形品キャビティ近傍に多条の冷却溝
を設けることにより解決できるようになったが、このも
のでも相変わらず高温流体と低温流体が混ざってしまう
問題は未解決であった。即ち、高温流体と低温流体が混
ざると、高温流体、低温流体それぞれの温度が大きく変
化するため所望の金型温度変化を達成できず、また高温
流体、低温流体が混ざった分のエネルギー損失が大きい
という致命的な欠陥を生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の技
術にあっては、高温流体と低温流体を切り換え使用する
ことにより、金型を成形工程中に高温と低温の2水準に
温度調整する場合に、高温流体と低温流体の切り換え時
に両者が混ざってしまい、そのために所望の金型温度変
化を達成できず、かつエネルギー損失も大きいという問
題があった。
【0005】そこで本発明は、 1)高温流体と低温流体の切り換えを行なう複数の切換
弁を、成形機の金型取付盤又はその近傍に設置する。 2)高温流体と低温流体の各戻り側切換弁の作動タイミ
ングを、各供給側切換弁の作動タイミングよりも次の何
れかの手段で遅らせる。 イ)タイマーによる設定時間だけ遅らせる。 ロ)金型の流体出口通路に温度検出手段を設け、同通路
の流体温度が高温から低温へ切り換える時の設定温度
に、又は低温から高温へ切り換える時の設定温度に達す
る時点を検出し、その時点まで遅らせる。 3)流体のタンクを何れかの構造とする。 イ)高温流体と低温流体を貯蔵するそれぞれのタンク
が、金型における流体の入口側切換弁と出口側切換弁と
の間の流体通路に残存する被置換流体の容量以上の貯蔵
流体量変化を許容できるようにする。 ロ)同一のタンクで上側に高温流体、下側に低温流体を
両者の境界壁なしに収容できるようにし、かつ両流体の
各々の収容部に当該流体の吐出口と流入口を設ける。 等の技術的工夫を講じることにより、前述の問題点を解
決して高温流体と低温流体が混ざる量が極めて少ない金
型温度調整装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、成形
機によるプラスチック成形品の成形工程中に同成形機の
金型に高温流体と低温流体を選択的に切り換えて流すこ
とにより、金型の温度制御を行なうようにした金型温度
調整装置において、同高温流体と同低温流体の切り換え
を行なう切換弁を、成形機の金型取付盤又はその近傍に
設置してなるもので、これを課題解決のための手段とす
るものである。
【0007】また本発明は、前記高温流体と低温流体の
切り換え時に、前記流体の各戻り側切換弁の作動タイミ
ングを、各供給側切換弁の作動タイミングより所定時間
遅らせるようにしてなるもので、これを課題解決のため
の手段とするものである。
【0008】また本発明は、成形機によるプラスチック
成形品の成形工程中に同成形機の金型に高温流体と低温
流体を選択的に切り換えて流すことにより、金型の温度
制御を行なうようにした金型温度調整装置において、同
高温流体と同低温流体を貯蔵するタンクが、金型におけ
る流体の入口側切換弁と出口側切換弁との間の流体通路
に残存する被置換流体の容量以上の貯蔵流体量変化をタ
ンク内で許容できるようにしてなるもので、これを課題
解決のための手段とするものである。
【0009】
【作用】本発明によれば、 1)高温流体、低温流体の切り換えを行なう複数の切換
弁を、成形機の金型取付盤又はその近傍に設置すること
により、それらの切換弁が金型取付盤から離れて設置さ
れた場合に比べて、金型における高温流体と低温流体の
切り換え時の被置換流体量が大幅に減少する。
【0010】2)高温流体、低温流体の各戻り側切換弁
の作動タイミングを、各供給側切換弁の作動タイミング
より遅らせることにより、金型において置換される流体
を、それが高温の場合は高温流体の回路へ、低温の場合
は低温流体の回路へ戻すことができ、高温流体と低温流
体が混ざる量が極めて少なくなる。特に前記の戻り側切
換弁の作動タイミングの遅延方法を次のように変える
と、その作用も下記の如く異なる。 イ)タイマーの設定時間により作動タイミングを遅らせ
る手段をとった場合、任意に遅延時間を変更することが
でき、これによって高温流体と低温流体の混ざる量が最
少になる遅延時間を見いだすことを可能にする。 ロ)金型の流体出口通路に温度検出手段を設け、同通路
の流体温度が設定温度に達する時点を検出してその時点
まで遅らせる手段の場合、運転者が遅延時間の調整をす
る必要がなく、自動的に切換弁の遅延がなされる。
【0011】3)流体のタンクを金型での被置換流体量
分の高温流体と低温流体の貯蔵量変化を許容できる構成
とすることにより、被置換流体をそれが高温の場合は高
温回路へ、低温の場合は低温回路へ戻したとき、それに
よって生じる各流体量の変化を吸収できる。特にタンク
の構造の違いにより次のように作用も異なる。 イ)高温流体と低温流体のタンクを別々に設け、それぞ
れのタンクで貯蔵流体量変化を許容できるようにしたタ
ンクでは、各タンク内での貯蔵流体量変化は大きいが、
金型における被置換流体を高温又は低温の別に確実にそ
れぞれの回路へ戻すことができる。 ロ)同一のタンクで上側に高温流体、下側に低温流体を
両者の境界壁なしに収容できるようにしたタンクでは、
タンク内で高温流体と低温流体の相互の流体量変化に応
じて両者の境界面が上下するので、タンク1つの金型に
おける高温と低温の何れの被置換流体の移動にも対応で
きる。
【0012】以上のように本発明では前記1)項の構成
により金型での被置換流体量を減らすことができ、2)
項の構成により金型において高温流体と低温流体が混ざ
らないようにでき、更に3)項の構成により金型での被
置換流体の移動をタンクで吸収することができる。
【0013】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
ると、図1は本発明の実施例における射出成形機の平面
図で、1は射出装置、2は原料ホッパー、3はスクリュ
シリンダであり、原料ホッパー2から投入された原料は
スクリュシリンダ3で可塑化されて射出装置1の射出動
作により金型8,9に射出される。4は固定盤、5は可
動盤であり、これら固定盤4と可動盤5には固定側金型
8と可動側金型9が取付けられている。6は型締ラム、
7は型締シリンダで、これらにより型の開閉が行なわれ
る。10は流体温度調整機で、11,12で示す切換マ
ニホールドとの間を配管21A〜24A,21B〜24
Bで接続している。切換マニホールド11,12は、そ
れぞれ固定盤4と可動盤5に取付けられている。また切
換マニホールド11から固定側金型8に配管31A,3
2Aが接続され、切換マニホールド12から可動側金型
9に配管31B,32Bが接続されている。
【0014】図2は切換マニホールド11の斜視図で、
H1A,L1A,H2A,L2Aで示す各切換弁を、配
管17,18を介してブラケット15にUボルト16で
取付けた構造になっている。切換マニホールド12も同
様の構成になっている。図1、図2のように切換マニホ
ールド11,12を金型取付の固定盤4と可動盤5に設
置することにより、これらの切換マニホールドを流体温
度調整機10の近くに置いた場合に比べて、各切換マニ
ホールドから先の金型部分に残存する流体量を大幅に低
減できる。
【0015】図3は流体温度調整機10に組み込まれる
流体タンクの構造を示し、これは高温流体、低温流体と
も同様の構成となっている。同図において60はタンク
で、内部に流体68が貯蔵されている。61はフロート
で、貯蔵流体68の高さがS1 より下がるとフロート6
1が下がって栓62が開き、給水管63から補給流体6
5が流入する。他方貯蔵流体68の高さがS2 より上が
るとドレン管64から外部66へ流出する。従って貯蔵
流体68の高さはS1 とS2 の間に保たれ、その間の貯
蔵流体量変化ΔVが許される。また50は吐出ポンプで
貯蔵流体68を吸入して吐出口51へ吐出し、他方流入
口52から流体が流入する。なお、本タンクが高温流体
タンクである場合には、図示しないヒータが組み込まれ
て流体の昇温に使用され、また低温流体タンクである場
合には、図示しない冷却回路が組み込まれて流体の冷却
に使用される。
【0016】図4は温度調整流体回路を示し、10は流
体温度調整機で、同調整機内に高温流体ユニット10H
及び低温流体ユニット10Lが装備され、それらのユニ
ットから高温流体及び低温流体が吐出されて循環後に戻
るようになっている。19H,19Lはそれぞれ高温流
体吐出管、低温流体吐出管で、20H,20Lはそれぞ
れ高温流体戻り管、低温流体戻り管であり、25〜30
は流量調整弁である。図3で説明した流体タンクは、高
温流体ユニット10Hと低温流体ユニット10Lにそれ
ぞれ1個ずつ組み込まれ、図3の吐出口51が図4の高
温又は低温流体吐出管19H又は19Lに、同じく流入
口52が図4の高温又は低温流体戻り管20H又は20
Lに相当する。
【0017】また図4において固定側金型用の電磁切換
弁H1A,L1A,H2A,L2Aは図2で説明した如
く切換マニホールド11に組み込まれ、同様に可動側金
型用の電磁切換弁H1B,L1B,H2B,L2Bは、
切換マニホールド12に組み込まれている。更にH3,
L3はそれぞれ高温流体と低温流体のバイパス用の電磁
切換弁である。これらの電磁切換弁は全て開・閉の2位
置切換で、通電(ON)時に開となる。高温流体は、電
磁切換弁H3がOFF、即ち閉の時高温流体吐出管19
Hから一方は配管21A,切換弁H1A,配管31Aを
経て固定側金型内冷却溝35Aへ流入し、他方は配管2
1B,切換弁H1B,配管31Bを経て可動側金型内冷
却溝35Bへ流入する。そして冷却溝35Aから配管3
2A,切換弁H2A,配管23Aを経て、また他方は冷
却溝35Bから配管32B,切換弁H2B,配管23B
を経て戻り管20Hへ戻る。なお、電磁切換弁H3がO
N、即ち開の時、高温流体は吐出管19Hから切換弁H
3を経て戻り管20Hへ戻る。更に流量調整弁27は金
型への流量を流量調整弁25,26で絞った場合、切換
弁H3をOFF、即ち閉にして金型へ流体を送る際に吐
出管19Hにおける圧力が上がり過ぎるのを防ぐため、
同吐出管19Hから流量調整弁27を経て戻り管20H
へ逃がす流量を調整するものである。また低温流体の回
路も全く同様に構成されている。
【0018】図5は射出成形工程における金型の温度調
整モードを示すシーケンスである。同図で、射出充填工
程の開始からタイマー1の設定時間後に高温から低温に
切り換え、型開工程の開始からタイマー2の設定時間後
に低温から高温に切り換える。このように温度調整モー
ドを高温と低温に切り換えることにより、射出充填時は
金型温度を高くして金型内に樹脂が流れ易くし、その後
の冷却工程では金型温度を下げて樹脂の冷却を促進す
る。なお、同図で射出充填工程内においてタイマー1が
タイム・アウトして高温から低温へ切り換わっている
が、これはシーケンス上の切り換わりと実際の金型の温
度変化とのタイム・ラグを考慮しているからで、実際の
金型温度が低温になるのは射出充填工程が完了してから
である。
【0019】図6は図5の金型温度調整モードの高温か
ら低温への切り換え及び低温から高温への切り換えにお
ける各電磁切換弁、特に電磁切換弁H1A,H1B,H
2A,H2B,L1A,L1B,L2A,L2BのON
・OFFのずらせ方を示すシーケンスであり、本発明の
特徴部分である。図6において、高温から低温への切り
換えを説明すると、先ず低温流体バイパス用の切換弁L
3、高温流体入口の切換弁H1A,H1BはOFFに
し、同時に高温流体切り・入り用の切換弁H3、低温流
体入口の切換弁L1A,L1BはONにして、金型へ流
入する流体を高温から低温に換える。その際、流体出口
の切換弁H2A,H2B,L2A,L2Bはまだ切り換
えていないので、金型部分に残っていた高温流体はその
まま切換弁H2A,H2Bを通って高温流体の回路へ戻
る。そして前記の切換弁L3,H1A,H1B,H3,
L1A,L1Bの切り換え開始からのタイマーAにより
切換弁H2AをOFFに、切換弁L2AをONにし、同
様にタイマーBにより切換弁H2BをOFFに、切換弁
L2BをONに切り換える。ここでタイマーA,Bは、
それぞれ固定側金型と可動側金型において、流入した低
温流体が高温流体出口の切換弁H2AとH2Bから高温
回路へ流出しないような適切な時間に設定しておく。ま
た低温から高温へ切り換える場合も全く同様である。前
述のシーケンスにより、高温と低温の切り換えの際、金
型部分に残存していた被置換流体の大部分は、それが高
温なら高温回路へ、また低温なら低温回路へ戻るので、
高温流体と低温流体が混ざる量は極めて少なくて済む。
前述の如く図1、図2により金型部分の被置換流体量を
低減しているので、それだけタイマーA,Bの設定を短
くでき切り換えに要するロス時間を減らせる。
【0020】図7は高温流体と低温流体の切り換え時の
混合流体量に対するタンク内の流体温度変化の関係を試
算した例であり、図7の例では55℃の高温流体と5℃
の低温流体を使用している。金型部の被置換流体量は2
500cm3 あり、その被置換流体が高温流体と低温流
体の切り換えにより、切り換え後の置換流体側の流体回
路に混ざってしまうと置換流体側のタンク内流体温度は
5℃も変化してしまう。それに対して本実施例の手段を
適用すると、前記の混合流体量は多少のリークを見ても
500cm3 以下になり、タンク内流体の温度変化も1
℃以下と小さくなり非常に改善される。このようにタン
ク内流体の温度変化が小さいと、金型温度調整を精度良
く実施でき、成形品の品質が安定する。
【0021】図8、図6で説明した電磁切換弁の作動タ
イミングをずらすタイマーA,Bの代わりに、実際の金
型の温度調整用流体の出口温度を計測して流体出口の切
換弁を切換える原理を示すものである。同図で、金型の
温度調整用流体の出口温度は高温TH から低温TL に切
換わり、後にまた高温TH に切換わる。高温から低温に
切換える際は、定常時の高温TH より少し低い温度THL
を設定しておき、図6と同様に先ず切換弁L3,H1
A,H1BはOFFに、切換弁H3,L1A,L1Bは
OFFにし、次に実際に金型の流体出口温度がTHLにな
った時に(点Pで)切換弁H2A又はH2BをOFF
に、切換弁L2A又はL2BをONに切り換える。金型
の流体出口は固定側金型と可動側金型の両方にあるの
で、図4の温度センサー41,42によりそれぞれの温
度を計測し、固定側の切換弁H2A,L2Aと、可動側
の切換弁H2B,L2Bとは別々に作動タイミングを決
める。また低温から高温に切り換える際も、定常時の低
温TL より少し低い温度TLHを設定して同様に実施す
る。このように温度センサーを用いて実際の金型の温度
調整用流体の出口温度が設定値に達する時点を検出し
て、電磁切換弁の作動タイミングを決めることにより、
図6のタイマーA,Bのような調整を運転者が実施する
必要がなく、金型や温度調整条件が変わっても自動的に
電磁切換弁の作動をずらすことができる。但し、金型の
流体出口温度が設定値に達する時点を検出してから、更
にタイマーで遅延させて一層適切な切換弁作動タイミン
グを設定してもよい。
【0022】図9は高温流体と低温流体を貯蔵するタン
クの他の実施例を示す。同図で80はタンクで、高温流
体88と低温流体90とで共用である。70は高温流体
用ポンプで吐出管19Hへ高温流体を吐出し、戻り管2
0Hからタンクへ戻す。同様に75は低温流体用ポンプ
で吐出管19Lへ低温流体を吐出し、戻り管20Lから
タンクへ戻す。最初の実施例で説明した如く、高温と低
温の切り換え時に金型部の被置換流体量分が高温回路、
低温回路に出入りするので、本タンク内の高温流体と低
温流体の境界面は高さSH とSL との間を上下してその
間の流体量変化ΔVcを許容する。更に82は流体補給
用電磁切換弁で、液面センサー81により貯蔵流体液面
が下がりすぎたことを検出した時、同切換弁を開いて9
1より流体を補給する。また83はリリーフ弁でタンク
内の圧力が上がりすぎた時に自動的に開いてタンク内流
体を92へドレンさせる。前述のように本実施例のタン
クは、1つのタンクで高温流体と低温流体を共用でき、
かつ両者の境界液面変動も許容するので、大変経済的に
システムを構築できる。なお本タンクのように上方の高
温流体と下方の低温流体が液面を介して接触しても、水
の熱伝導率は小さく、かつ上方が高温のため対流熱伝達
もないので、高温流体と低温流体間の熱移動は僅かで問
題ない。
【0023】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、 1)高温流体と低温流体の切り換えを行なう複数の切換
弁を、成形機の金型取付盤又はその近傍に設置すること
により、金型における高温と低温の切り換え時の被置換
流体量が少量となる。また切換弁を直接に金型に取付け
ると金型交換の度に切換弁の付け換えが必要になるのに
対して、本方式では金型を交換しても切換弁を付け換え
なくて済む。 2)高温流体、低温流体の各戻り側切換弁の作動を、各
供給側切換弁の作動よりもタイマー又は金型部の流体出
口の温度検出手段で適宜遅らせることにより、金型部の
被置換流体が高温のものは高温回路へ、また低温のもの
は低温回路へ戻され、高温流体と低温流体の混ざり合い
が極めて少なくなる。 3)高温流体と低温流体の各タンクで貯蔵流体量変動を
許容する構成とする、或いは両流体共用のタンクで上方
に高温流体、下方に低温流体を貯蔵し両者の界面の上下
移動を許容する構成とすることにより、金型部の被置換
流体の戻り量をタンクで吸収できる。 4)これらにより、高温流体と低温流体を切り換え金型
温度調整を行なう際に、高温流体と低温流体の混ざる量
が極めて少なく、従って両者の混ざり合いによるエネル
ギー損失が少なくてかつ安定に成形することが可能とな
る等の優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における射出成形機の平面
図である。
【図2】図1の金型取付盤(固定盤)に設置された切換
マニホールドの斜視図である。
【図3】高温流体と低温流体を貯蔵する個別タンクの構
造略図である。
【図4】全体の温度調整流体回路図である。
【図5】射出成形工程における金型温度調整モードの高
温と低温を示すシーケンス図である。
【図6】高温と低温の切り換えにおける電磁切換弁の作
動のずらせ方を示すシーケンス図である。
【図7】高温と低温の切り換え時の高温流体と低温流体
の混合量に対するタンク内流体温度変化の関係グラフで
ある。
【図8】金型における温度調整用流体の出口温度検出に
より電磁切換弁の作動時点を決める原理図である。
【図9】高温流体と低温流体を収容するタンクの他の実
施例の略図である。
【符号の説明】
4 固定盤(金型取付盤) 5 可動盤(金型取付盤) 8 固定側金型 9 可動側金型 10 流体温度調整機 11,12 切換マニホールド 60 タンク 80 共用タンク H1A,H1B,H2A,H2B,H3 高温流体側電
磁切換弁 L1A,L1B,L2A,L2B,L3 低温流体側電
磁切換弁
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年12月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】図8、図6で説明した電磁切換弁の作動タ
イミングをずらすタイマーA,Bの代わりに、実際の金
型の温度調整用流体の出口温度を計測して流体出口の切
換弁を切換える原理を示すものである。同図で、金型の
温度調整用流体の出口温度は高温Tから低温Tに切
換わり、後にまた高温Tに切換わる。高温から低温に
切換える際は、定常時の高温Tより少し低い温度T
HLを設定しておき、図6と同様に先ず切換弁L3,H
1A,H1BはOFFに、切換弁H3,L1A,L1B
はOFFにし、次に実際に金型の流体出口温度がTHL
になった時に(点Pで)切換弁H2A又はH2BをOF
Fに、切換弁L2A又はL2BをONに切り換える。金
型の流体出口は固定側金型と可動側金型の両方にあるの
で、図4の温度センサー41,42によりそれぞれの温
度を計測し、固定側の切換弁H2A,L2Aと、可動側
の切換弁H2B,L2Bとは別々に作動タイミングを決
める。また低温から高温に切り換える際も、定常時の低
温Tより少しい温度TLHを設定して同様に実施す
る。このように温度センサーを用いて実際の金型の温度
調整用流体の出口温度が設定値に達する時点を検出し
て、電磁切換弁の作動タイミングを決めることにより、
図6のタイマーA,Bのような調整を運転者が実施する
必要がなく、金型や温度調整条件が変わっても自動的に
電磁切換弁の作動をずらすことができる。但し、金型の
流体出口温度が設定値に達する時点を検出してから、更
にタイマーで遅延させて一層適切な切換弁作動タイミン
グを設定してもよい。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形機によるプラスチック成形品の成形
    工程中に同成形機の金型に高温流体と低温流体を選択的
    に切り換えて流すことにより、金型の温度制御を行なう
    ようにした金型温度調整装置において、同高温流体と同
    低温流体の切り換えを行なう切換弁を、成形機の金型取
    付盤又はその近傍に設置したことを特徴とするプラスチ
    ック成形機の金型温度調整装置。
  2. 【請求項2】 前記高温流体と低温流体の切り換え時
    に、前記流体の各戻り側切換弁の作動タイミングを、各
    供給側切換弁の作動タイミングより所定時間遅らせるよ
    うにしたことを特徴とする請求項1記載のプラスチック
    成形機の金型温度調整装置。
  3. 【請求項3】 成形機によるプラスチック成形品の成形
    工程中に同成形機の金型に高温流体と低温流体を選択的
    に切り換えて流すことにより、金型の温度制御を行なう
    ようにした金型温度調整装置において、同高温流体と同
    低温流体を貯蔵するタンクが、金型における流体の入口
    側切換弁と出口側切換弁との間の流体通路に残存する被
    置換流体の容量以上の貯蔵流体量変化をタンク内で許容
    できるようにした構成を有することを特徴とするプラス
    チック成形機の金型温度調整装置。
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