JPH057991Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、トイレツトペイパー等のロールペー
パを、手拭き紙、鼻紙或いは化粧紙として使用す
るためのロールペーパ用容器に関する。

〔従来の技術〕

従来、この種ロールペーパ用容器あるいはロー
ルペーパホルダには、第３図乃至第８図に示すよ
うな構造のものがあつた。

すなわち、先ず第３図及び第４図に示す従来例
のものは、ロールペーパケース１内に収納された
ロールペーパ２を所定量引き出して切断する時、
ロールペーパケース１の上面に開閉自在に取付け
た蓋体３の裏面に穿設されたペーパ抑え部４と、
ロールペーパケース１の左右の側板５，５間に回
動自在に取付けた紙切板６のペーパ抑え部７とに
よりロールペーパ２を抑え付け、紙切板６の先端
に設けたカツタ８で切断するように構成したもの
である（実公昭54−2820号公報参照）。

また、第５図及び第６図の従来例は、上下を解
放した函体１の上面にカバー２が開閉自在に取付
けられており、該カバー２の先端近傍には孔３が
形成されている。また、函体１の前側板４の上縁
部には、折り返しにより舌片５が設けられている
共に、該舌片５には上記のカバー２の孔３と重ね
合わさるように孔６が形成さており、更に、函体
１の左右側板７に形成した軸受溝８には、トイレ
ツトペーパー９の中心孔に挿入した支持杆１０が
支持されている。

そして、トイレツトペーパー９はカバー２と舌
片５の間に挟まれているが、トイレツトペーパー
９を引き出す時には、まず指先でカバー２と舌片
５の両孔３，６からトイレツトペーパー９を摘ん
で少し手前方向に引いて、カバー２及び舌片５の
先端部からトイレツトペーパー９の先端部を露出
させる。次いで、その先端部を指先で摘んで所定
量だけ引き出した後、舌片端縁５ａで切断するの
である（実公昭58−46716号公報参照）。

更に、第７図及び第８図に示す従来例は、円筒
状のケース１の開口部にカバー２が支軸３により
回転自在に取付けられている。またケース１の前
側板４には、紙受部５の基端が支軸６により回転
可能に取付けられており、この紙受部５から直立
したロツクアーム７にはカバー２の先端部に形成
した湾曲部２ａが係止されている。そして、ケー
ス１内に収納されたロール紙８は、ケース１の前
側板４の上縁とカバー２との間から引き出され
る。

そこで、ロール紙８を水平方向に所定量だけ引
き出した後、紙受部５の先端に設けた切歯９で下
方向に折り曲げると、紙受部５は支軸６を支点に
下降し、カバー２がケース１の前側板４の上縁に
ロール紙８を固定するので、片手で容易に切断す
ることができる（実公昭59−1597号公報参照）。

〔考案が解決しようとする問題点〕

最近、ロールペーパはトイレツト内で使用する
だけでなく、会社や事務所等で手拭き紙、鼻紙、
化粧落とし紙等新しい用途が開拓されている。

しかし、上記の各従来例のロールペーパ容器あ
るいはホルダは、何れもトイレツトでの使用を目
的としているので、必ずトイレツトの壁面に固定
するように構成されており、持ち運びに関しては
何等の配慮もなされていない。

特に、第３図，第４図に示す第１の従来例及び
第７図，第８図に示す第３の従来例のものにおい
ては、ロールペーパの引き出し端がケースから相
当量延出し、外部に露出しているため、これを書
斎、客間あるいは食堂等で使用することは見栄え
が良くないとゝもに、衛生上からも好ましくない
といつた問題点がある。

また、第５図及び第６図に示す第２の従来例の
ものは、ロールペーパをケース内に収納した後、
ロールペーパの引き出し端が手違い等によりケー
ス内に入つてしまう場合があるが、このような場
合には、ロールペーパをケースから取り出し、そ
の引き出し端を所定位置にセツトしながら再度ケ
ース内に収納しなければならず、操作上不便であ
るといつた問題点がある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、上記のような従来の欠点を解決する
ために成されたもので、ロールペーパの取出し操
作が容易であるとゝもに、持ち運び可能なロール
ペーパ用容器を提供するのが目的であり、その要
旨は、上方に開口部を有するロールペーパの収納
ボツクスと、該収納ボツクスの開口部前端側に枢
着したホルダーと、該ホルダーの上方に位置し開
口部後端側に枢着した蓋体と、該蓋体の前方に連
設した庇部とから構成され、前記収納ボツクスの
前側板の上面と蓋体の裏面に付設した弾性体との
間から引出したロールペーパの取出端を指先によ
り庇部と一体に摘んで引き出すようにしたことを
特徴とするロールペーパ用容器にある。

〔実施例〕

以下、本考案を第１図及び第２図に示す実施例
により詳細に説明する。尚、第１図は本考案に係
るロールペーパ用容器の斜視図で、第２図イ，
ロ，ハは同容器の作用説明図を示す。

図面において、１は上方に開口部１Ａを有する
角筒形状の収納ボツクスで、該収納ボツクス１の
底部１Ｂにはロールペーパ２を下方から支持する
円弧状のガイド部材１Ｃが装着されている。

３は前記収納ボツクス１の開口部１Ａを開閉す
る開口部と同一面積の蓋体で、該蓋体３は開口部
１Ａの後端側において、支持板４とピン５により
前記収納ボツクス１の両側板６，６に回転自在に
取付けられている。

７は前記蓋体３の前部に連設したその横幅と同
一幅の庇部で、滑りやすい材料、例えばプラスチ
ツクや金属等により形成されており、前記収納ボ
ツクス１の前側板８より所定の前傾角度で前方に
突出している。

９は前記蓋体３の裏面に装着した弾性ゴムで、
前記収納ボツクス１の前側板８の上面８ａと対応
する位置に取付けられている。なお、本考案にお
いて、この弾性ゴム９を前記前側板８の上面８ａ
に装着してもよい。

１０は収納ボツクス１の開口部１Ａの前端側に
枢着したホルダーで、支持板１１とピン１２によ
り前記収納ボツクス１の両側板６，６に回転自在
に取付けられており、該ホルダー１０はストツパ
ー１３によりほヾ水平状態に配設されている。

〔実施例の作用〕

次に、上記実施例の作用について、第２図にお
けるイ，ロ及びハを参照して説明するに、先ず蓋
体３及びホルダー１０を、その枢着軸５及び１２
を中心にして夫々上方へほヾ直角に起立せしめ、
解放された前記開口部１Ａからロールペーパ２を
収納ボツクス１内に収納する。

次に、ロールペーパ２の取出端２ａを必要量だ
け引き出した後、前記ホルダー１０をその枢着軸
１２を中心に回動して水平に配設し、該ホルダー
１０の上面に載せる。

そして、蓋体３をその枢着軸５を中心にし回動
して開口部１Ａを閉じる。これにより、ロールペ
ーパ２の取出端２ａは、前記収納ボツクス１の前
側板８の上面８ａと、蓋体３の弾性ゴム９との間
を通つて庇部７の裏面に引き出され、使用できる
状態となる。

そこで、ロールペーパ２を所定長だけ取出すと
きには、第２図のイに示すように、例えば、庇部
７の上面に親指の指先Faを押当てるとゝもに、
人指し指の指先Fbをロールペーパ２の取出端２
ａを介して庇部７の下面に押し当て、両指先Fa，
Fbによりロールペーパ２の取出端２ａと庇部７
とを一体に挟着する。そして、この状態のまゝ、
第２図のロに示すように、庇部７を所定の角度だ
け持ち上げると、蓋体３は枢着軸５を中心にして
回動する。

つぎに、庇部７とロールペーパ２の取出端２ａ
とを一体に挟着した両指先Fa，Fbを手前方向
（図面では左方向）に引くと、ロールペーパ２の
取出端２ａと庇部７との間の摩擦抵抗が、ロール
ペーパ２の取出端２ａと人指し指の指先Fbとの
間の摩擦抵抗よりも小さいので、ロールペーパ２
の取出端２ａは人指し指の指先Fbと一体に庇部
７の裏面を滑ると共に、親指の指先Faは庇部７
を滑ることになる。従つて、両指先Fa，Fbが庇
部７から離れた時には、ロールペーパ２の取出端
２ａだけが挟着され、必要量だけ引き出すことが
できる。

そして、第２図のハに示すように、蓋体３を他
方の手で押さえ付け、ロールペーパ２を収納ボツ
クス１の前側板８の上面８ａと蓋体３の弾性ゴム
９とで固定した後、ロールペーパ２の取出端２ａ
を上方に引き上げて庇部７の先端７ａで切断すれ
ば、所定長のロールペーパ２を得ることができ
る。

又、何らかの衝動で、ロールペーパ２が収納ボ
ツクス１内で回動或いは移動し、その取出端２ａ
が収納ボツクス１内に入つてしまつた場合には、
蓋体３を開けることにより、ホルダー１０の上面
に載つているロールペーパ２の取出端２ａを摘
み、必要量だけ引き出すことができる。

〔考案の効果〕

本考案に係るロールペーパ用容器は、上記のよ
うに、上方に開口部を有するロールペーパの収納
ボツクスと、該収納ボツクスの開口部前端側に枢
着したホルダーと、該ホルダーの上方に位置し開
口部後端側に枢着した蓋体と、該蓋体の前方に連
設した庇部とから構成され、前記収納ボツクスの
前側板の上面と蓋体の裏面に付設した弾性体との
間から引出したロールペーパの取出端を指先によ
り庇部と一体に摘んで引き出すようにした構成で
あるので、ロールペーパの引き出しを一回の操作
により、簡単、迅速に行うことが出来ると共に、
ロールペーパの取出端が収納ボツクス内に入つた
場合でも、蓋体を開けることによりホルダーの上
面に載つているロールペーパの取出端を摘むこと
により容易に引き出すことが出来る。

また、構造が簡単なので、廉価に製造すること
が出来るとゝもに、持ち運びに便利であり、トイ
レツト用としてだけではなく、ロールペーパの新
な使用方法を開拓することができる。

さらに、ロールペーパは蓋付の収納ボツクスに
内に完全に収納されているので、塵埃の付着もな
く衛生的であり、且つ見栄えも良い、といつた諸
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るロールペーパ用容器の斜
視図、第２図のイ，ロ，ハは同容器の作用説明
図、第３図は従来のロールペーパホルダーの斜視
図、第４図は同縦断面図、第５図は他の従来のト
イレツトペーパホルダーの斜視図、第６図は同縦
断面図、第７図は更に他の従来のロール紙容器の
斜視図、第８図は同縦断面図である。 １……収納ボツクス、２……ロールペーパ、２
ａ……取出端、３……蓋体、５，１２……枢着
軸、７……庇部、７ａ……先端、９……弾性ゴ
ム、Fa，Fb……指先、１０……ホルダー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上方に開口部を有するロールペーパの収納ボツ
   クスと、該収納ボツクスの開口部前端側に枢着し
   たホルダーと、該ホルダーの上方に位置し開口部
   後端側に枢着した蓋体と、該蓋体の前方に連設し
   た庇部とから構成され、前記収納ボツクスの前側
   板の上面と蓋体の裏面に付設した弾性体との間か
   ら引出したロールペーパの取出端を指先により庇
   部と一体に摘んで引き出すようにしたことを特徴
   とするロールペーパ用容器。