JPH0576788U - 筆記用ペン先 - Google Patents
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- JPH0576788U JPH0576788U JP1489792U JP1489792U JPH0576788U JP H0576788 U JPH0576788 U JP H0576788U JP 1489792 U JP1489792 U JP 1489792U JP 1489792 U JP1489792 U JP 1489792U JP H0576788 U JPH0576788 U JP H0576788U
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 筆記抵抗、繊維屑の発生度、繊維屑によるイ
ンキ溝端部の目詰まり、紙の巻き込み現象の有無、筆跡
の可否、インキフロー、ドレインバックの全てについて
優れ、かつ、構造の簡単なペン先。 【構成】 ペン先1の先端の砲弾形状筆記面部2にイン
キ溝端部3aを筆記面部における頂部周りに位置させて
それぞれ開口形成し、各インキ溝端部3aをペン先内部
の軸線方向のインキ溝3と連通状に形成し、このインキ
溝端部3aの溝幅を0.02〜0.3mm にするとともに、イン
キ溝端部の開口縁3bを0.01〜0.3mm の曲率半径に面取
りしてゴミ誘導面部4を形成する。
ンキ溝端部の目詰まり、紙の巻き込み現象の有無、筆跡
の可否、インキフロー、ドレインバックの全てについて
優れ、かつ、構造の簡単なペン先。 【構成】 ペン先1の先端の砲弾形状筆記面部2にイン
キ溝端部3aを筆記面部における頂部周りに位置させて
それぞれ開口形成し、各インキ溝端部3aをペン先内部
の軸線方向のインキ溝3と連通状に形成し、このインキ
溝端部3aの溝幅を0.02〜0.3mm にするとともに、イン
キ溝端部の開口縁3bを0.01〜0.3mm の曲率半径に面取
りしてゴミ誘導面部4を形成する。
Description
【0001】
本考案はプロッター用、線引き用、一般筆記用として有益な筆記用ペン先に関 する。
【0002】
繊維、プラスチック、金属、セラミックスなどの各種素材からなるペン体があ り、特に近年では、プロッターなどの高速筆記仕様(インキ引出し性、耐磨耗性 、芯折れ強度、硬度など)のものの開発が急がれ、硬質プラスチック製のものや 、金属,セラミックスなどの無機質製のものが注目を集めている。(たとえば、 特開平1-146797号公報参照)
【0003】 ところが、ペン先の素材硬度が高いものほど、筆記途中に筆線幅が乱れたりカ スレたりする事故が発生し、最悪の場合には書けなくなったりする問題がある。 この問題は筆記対象物が紙である場合に顕著である。問題発生の原因を調べたと ころ、紙表面の繊維がペン先の筆記面部におけるインキ溝の開口端すなわちエッ ジで削り取られて、インキと混じり合ったゲル状のものとなり、インキ溝の開口 部分に入り込んで詰まった状態になっていることが確認された。また、紙質によ っては紙の巻き込み現象が発生している。
【0004】 そこで考えられることは、たとえば特公昭49-2132 号公報の第6図に例示され ているように、複数のインキ溝が筆記面部における頂部を避けて周りに開口した 態様に押出し成型する。この様な態様のものであれば、ペン先の素材硬度が高い ものであっても、頂部にはインキ溝端部が開口していないため、筆記抵抗の軽減 と繊維屑の発生の減少を期待することが出来る。
【0005】 しかしながら、筆記時におけるペン先の動きは同時に紙面を引っ掻き続ける動 作でもあるから、たとえ筆記面部における頂部にインキ溝端部が開口していない と言っても、紙質やペン先の素材硬度によっては、繊維屑の発生そのものを避け られない。
【0006】 そこで考案者は、一般的に知られている面取りに着目し、成型金型により射出 成型した素材硬度が高い金属微粒子の焼結体製で、筆記面部におけるインキ溝端 部の開口縁が面取りされたサンプル(試験品1)を10本試作して、A.筆記抵抗 と、B.繊維屑の発生度と、C.繊維屑によるインキ溝端部の目詰まりと、D. 紙の巻き込み現象の有無と、E.筆跡のカスレの五項目について試験した。尚、 試験品のペン先の構造は、インキ溝端部の幅を0.1mm 、開口縁を0.5mm の曲率半 径に面取りし、他の構成については本考案の第1実施例を例示している図1のも のと同構成に成型した。
【0007】 結果は、後で説明する表1に示すとおり、A乃至Dの四項目に関しては良好な データーが得られたものの、Eの筆跡のカスレについては、一部のサンプルにつ いて、筆記開始時の筆跡にカスレを生じたりして乱れるものがあった。この原因 は、インキ溝端部においてインキのドレインバック現象が生じて、その結果とし て筆跡のカスレを招いているものと推測される。
【0008】 また、前記のドレインバック対策として、インキ溝端部の幅を0.06mmにしたも の(試験品2)を同じく10本試作して試験したところ、依然として、一部のサン プルに、筆記開始時の筆跡のカスレが認められた。
【0009】 考案者はさらに、インキ溝端部の幅と開口縁の面取り半径について、様々な数 値の組み合わせ例を試作して試験した結果、インキ溝端部の溝幅が0.02〜0.3mm でインキ溝端部の開口縁の面取り半径が0.01〜0.3mm という条件を満たしている 場合に限り、筆記時に発生を避けられない繊維屑が条件設定された開口縁からイ ンキとともに引き出されて、インキ溝端部に目詰まりすることなく自動的に排出 されることを確認し、前記A乃至Eの五項目全てについて良好なデーターを得た ものである。
【0010】 そして、前記条件に満たないものは、A乃至Eの五項目さらにインキフローや ドレインバックの問題があって、筆記用ペン先として不適であることを見出だし 、インキ溝端部の幅と開口縁の面取り半径の二点について、その数値条件を設定 することによって、構造の複雑化を招くことなく本考案を完成したものである。
【0011】
解決しようとする課題は、紙質やペン先の素材硬度によって避けられない繊維 屑の発生そのものを減少し得ないでいること、発生した繊維屑がインキ溝開口に 対して詰まってしまうこと、その繊維屑がインキ溝開口に詰まってインキの引き 出しを妨げて筆記不能になること、そして、これらの問題を構造の複雑化をもた らすようなことなく解決できないでいる点である。
【0012】
前記の課題を解決するために、ペン先の先端の大略砲弾形状筆記面部にインキ 溝端部を同筆記面部における頂部周りに位置させてそれぞれ開口形成し、各イン キ溝端部をペン先内部の軸線方向のインキ溝と連通状に形成し、このインキ溝端 部の溝幅を0.02〜0.3mm にすると共にインキ溝端部の開口縁を0.01〜0.3mm の曲 率半径に面取りしてゴミ誘導面部を形成したことを特徴とする。
【0013】 本考案におけるインキ溝端部の幅は0.02〜0.3mm であり、これを下回る場合は インキフローの問題が、上回る場合にはドレインバックの問題が発生する。そし て、インキ溝端部の開口縁におけるゴミ誘導面部の面取り半径は0.01〜0.3mm で あり、この条件の下限に満たなければA乃至Dの問題すなわち斜め筆記時に筆記 抵抗が増し、繊維屑の発生度が高まり、繊維屑によるインキ溝端部の目詰まりが 発生し、紙の巻き込み現象が起こる。一方、面取り半径の上限を超える場合は、 筆跡がカスレ等によって乱れる問題がある。
【0014】 筆記面部におけるインキ溝端部の態様は、溝形状と配列形態を適宜選択するこ とにより、たとえばプロッター向けあるいは一般筆記用に用途選択可能で、たと えば放射状あるいは同心円状または両者の組み合わせによるもの等が挙げられる 。また、筆記面部における各インキ溝端部は頂部の裏側で、同裏側まで達してい るペン先内部のインキ溝を通じて相互に連通状に形成したり、一部のインキ溝端 部について、ペン先内部で一部の連通状の各インキ溝を経て相互に連通状に形成 したり、全てのインキ溝端部がペン先内部の独立溝状の各インキ溝と個々に連通 しているように形成しても良い。また、一部のインキ溝端部が、頂部の裏側で連 通状の一部のインキ溝を経て相互に連通している態様のものでは、頂部の厚さは 0.02〜0.3mm 、望ましくは0.06mm以内にするのが良く、インキフローが低下しな い。
【0015】 また、ペン先の横断面輪郭形状は円形状、四角や三角の角形状など任意であり 制限されない。材質としては、金属、セラミックス等の無機質材の他に、硬質プ ラスチックなどの各種素材が挙げられ、用途に応じて適宜選択される。
【0016】
筆記状態では、大略砲弾形状の筆記面部における頂部が紙面に接して、同頂部 にはインキ溝端部が開口していないため、筆記抵抗が軽微で筆感が良好であるし 、筆記面が紙であっても紙面を傷付ける度合いが少なく繊維屑の発生は僅かであ る。そして、紙面にインキ溝端部が触れて擦り動く場合には、所要の曲率半径に 条件設定された開口縁が紙面を滑らかに擦り動くため、筆記抵抗および繊維屑の 発生度が少なく、且つその発生した繊維屑は、筆記にともない、所要の幅に条件 設定されたインキ溝端部から適量引き出されるインキに混って筆記方向の反対側 の開口縁に移動して、同開口縁におけるゴミ誘導面部に誘導されて排出され、イ ンキとともに紙面に移される。
【0017】 それにより、筆記時に発生する繊維屑さらに紙面のゴミまでも、開口縁からイ ンキとともに紙面に移すことによって排除して、インキ溝端部内への目詰まりを なくせ、A.筆記抵抗と、B.繊維屑の発生度と、C.繊維屑によるインキ溝端 部の目詰まりと、D.紙の巻き込み現象の有無と、E.筆跡のカスレの五項目、 さらにインキフローおよびドレインバックの全てについて優れているものを、構 造の複雑化をもたらさずに得ることができる。
【0018】
図1の(A)乃至(C)に例示したペン先1は、成型金型により射出成型した 金属微粒子の焼結体製のもので、大略砲弾形状の筆記面部2における頂部2a周り には各インキ溝端部3aを八方に等角度状に開口形成してある。
【0019】 そして、各インキ溝端部3aは、放射方向に沿う大略長方形状で、溝幅Lを0.04 mmに形成すると共に、開口縁3bを曲率半径R0.03mmに面取りしてゴミ誘導面部4 を形成してあり、開口縁3bによって掻き出されるゴミがインキ溝端部3aから引出 されるインキに混ざりゴミ誘導面部4を伝って筆記面部2側に導き出されやすい ようにしている。
【0020】 また、各インキ溝端部3aはペン先1内部の軸線方向に沿うインキ溝3と軸線方 向にそれぞれ連通させて形成してある。このインキ溝3は頂部2aの裏側まで達し ていて、中心溝部3cから八方に放射状に伸びるスリット状溝部3dとインキ溝端部 3aがそれぞれ軸線方向に連通して、頂部2aの裏側で各インキ溝端部3aが相互に連 通するように形成している。
【0021】 この第1実施例のものでは、筆記抵抗が軽微で筆感が良好であるし、筆記面が 紙であっても紙面を傷付ける度合いが少なく繊維屑の発生は僅かである。しかも 、インキは頂部2a裏側で相互に連通状のインキ溝端部3aを経て開口縁3bから毛細 管作用によって良好に引出されるので、インキフローが優れていて、ペン先を立 てた鉛直状態から50度ぐらいまでの間の所望の筆記角で自由に筆記可能であり、 且つドレインバックが生じないため、筆記開始時に筆跡がカスレる等の不都合が ない。
【0022】 そして、筆記時に発生する繊維屑などのゴミは、ゴミ誘導面部4に沿いインキ に混じって筆記方向の反対側に移動して、インキ溝端部3aの開口縁3bより引出さ れるインキとともにゴミ誘導面部4に沿い導き出されて排除されるので、ゴミが インキ溝端部3aに入り込まず、ゴミ詰まりが無い。
【0023】 ゴミ詰まりが無くて、筆感が滑らかで、且つ耐摩耗性に優れていると共にドレ インバックがなく、インキフローが優れているため、柔らかい紙面のものから堅 い筆記面のものまで自在に筆記可能であり、一般筆記用はもとよりプロッター用 に好適である。
【0024】 特に、ペン先構造が単純化していて、複雑でないため、高精度の品質を有し、 前記の作用・効果を確実なものとすると共に成型容易で経済的効果の面でも優れ ている特徴がある。
【0025】 図2の(A)および(B)に例示した第2実施例のペン先1は、構成が第1実 施例のものと基本的に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相違す る構成について説明する。
【0026】 ペン先1の頂部2aは低い丸頭状に成型してあり、各インキ溝端部3aにおける外 側の拡大部3eと、このインキ溝端部3aと軸線方向にそれぞれ連通している各イン キ溝3の外側部分は、それぞれ横断面円形状に成型して断面積を拡大形成してあ り、インキ溝3の外周側におけるインキ供給能力を高めている。
【0027】 この第2実施例のものも、前記第1実施例のものと同様の作用・効果を有し、 特にプロッター用に好適である。
【0028】 図3の(A)および(B)に例示した第3実施例のペン先1は、構成が第1実 施例のものと基本的に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相違す る構成について説明する。
【0029】 ペン先1の頂部はその裏面部分を中心溝部3c側に突出状に成型しており、この 頂部2aの厚さは0.1mm である。
【0030】 この第3実施例のものも、前記第1実施例のものと同様の作用・効果を有し、 特に、頂部2aが厚いから、ペンがアップ・ダウンして筆記面に当った際における 衝撃に耐えて、プロッター用に好適である。
【0031】 図4の(A)および(B)に例示した第4実施例のペン先1は、構成が第2実 施例のものと基本的に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相違す る構成について説明する。
【0032】 各インキ溝端部3aはペン先1内部の軸線方向に沿う独立溝状の各インキ溝3と 軸線方向にそれぞれ連通させて形成してある。独立溝状の各インキ溝3の横断面 形状はインキ溝端部3aと同形状の大略長方形状に形成してある。
【0033】 この第4実施例のものも、前記第1実施例のものと同様の作用・効果を有し、 しかも、頂部2a裏側が開いておらず、インキ溝3が独立溝状で、非インキ溝部分 である中実部が放射状骨格を形成しているから、芯折れ強度および頂部強度が高 く優れていて、一般筆記用はもとより、筆記スピードが高速で、筆記面に対して アップ・ダウンして当った際の衝撃が大きい高速タイプのプロッター用に好適で ある。
【0034】 図5の(A)および(B)に例示した第5実施例のペン先1は、構成が第4実 施例のものと基本的に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相違す る構成について説明する。
【0035】 インキ溝端部3aは四方に等角度状に開口形成してあり、この各インキ溝端部3a はそれぞれ放射方向に蛇行した大略S形状に配設している。そして、各インキ溝 3の横断面形状はインキ溝端部3aと同形状の大略S形状に形成してある。
【0036】 この第5実施例のものも、前記第4実施例のものと同様の作用・効果を有して いる。
【0037】 図6の(A)および(B)に例示した第6実施例のペン先1は、構成が第4実 施例のものと基本的に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相違す る構成について説明する。
【0038】 インキ溝端部3aは三方に内外三重状に開口形成してあり、この内外の各インキ 溝端部3aはそれぞれ大略1/4 円形状で、頂部2aを中心とする同心円状に配設して いる。そして、各インキ溝端部3aは、頂部2a側の第1略円周状インキ溝端部3aの 両端部分と、外側の第3略円周状インキ溝端部3aの両端部分との間に、中側の第 2略円周状インキ溝端部3aの両端部分が入り込むように位置して内外に隣り合う 態様に配設してある。独立溝状の各インキ溝3の横断面形状はインキ溝端部3aと 同形状の大略1/4 円形状に形成してある。
【0039】 この第6実施例のものも、芯折れ強度の点を除いて、前記第4実施例のものと 同様の作用・効果を有するものであり、さらに、頂部2a回りの筆記方向性が向上 している。
【0040】 図7の(A)および(B)に例示した第7実施例のペン先1は、構成が第6実 施例のものと基本的に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相違す る構成について説明する。
【0041】 インキ溝端部3aは、四方に内外五重状に開口形成してあり、この内外の各イン キ溝端部3aはそれぞれ大略1/5 円形状で、頂部2aを中心とする同心円状に配設し ている。そして、各インキ溝端部3aは、頂部2a側の第1略円周状インキ溝端部3a と中側の第3略円周状インキ溝端部3aと外側の第5略円周状インキ溝端部3aと、 そして中側の第2略円周状インキ溝端部3aと第4略円周状インキ溝端部3aとは、 それぞれ内外に隣り合い、且つ第1,第3,第5インキ溝端部3aの両端部分と第 2,第4インキ溝端部3aの両端部分とは円周方向にはす向いに対峙している態様 に配設してある。また、各インキ溝端部3aはペン先1内部の軸線方向に沿う独立 溝状の各インキ溝3と軸線方向にそれぞれ連通している。
【0042】 この第7実施例のものも、前記第6実施例のものとほぼ同様の作用・効果を有 すると共に、さらに円周方向に対峙している第1,第3,第5インキ溝端部3aの 両端部分と、第2,第4インキ溝端部3aの両端部分との間における中実部によっ て放射状具体的には略十字状骨格が形成されていることにより、芯折れ強度が高 い。
【0043】 図8の(A)および(B)に例示した第8実施例のペン先1は、構成が第6実 施例のものと基本的に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相違す る構成について説明する。
【0044】 インキ溝端部3aは三方に内外二重状に開口形成してあり、この内外の各インキ 溝端部3aはそれぞれ大略1/4 円形状で、頂部2aを中心とする同心円状に配設して いる。そして、内外の各インキ溝端部3aはペン先1内部の軸線方向に沿う独立溝 状の各インキ溝3と軸線方向にそれぞれ連通していて、独立溝状の各インキ溝3 の横断面形状はインキ溝端部3aと同形状の大略1/4 円形状に形成してある。
【0045】 内側の三方のインキ溝端部3aは頂部2aの裏側で相互に連通している。そのため 、この三方のインキ溝端部3aと軸線方向に連通している独立溝状の各インキ溝3 は、求心方向に伸びて交差して且つ頂部2aの裏側まで達しているスリット状溝部 3dおよび中心溝部3cを経て相互に連通するように形成してある。頂部2aの厚さは 0.04mmにしている。
【0046】 この第8実施例のものも、前記第6実施例のものと同様の作用・効果を有する ものであり、さらに、一部のインキ溝端部3aが頂部の裏側で相互に連通していて 、中心溝部3cおよびスリット状溝部3dを通じてインキが十分に供給される。
【0047】 図9の(A)および(B)に例示した第9実施例のペン先1は、構成が第6実 施例のものと基本的に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相違す る構成について説明する。
【0048】 内外三重状の各インキ溝端部3aは、ペン先1内部の独立溝状の各インキ溝3と 軸線方向に連通していると共に、頂部2a裏側まで達している中心溝部3cおよびス リット状溝部3dを経て相互に連通するように形成してある。
【0049】 この第9実施例のものも、前記第8実施例のものと同様の作用・効果を有する ものである。
【0050】 図10の(A)および(B)に例示した第10実施例のペン先1は、構成が第8実 施例のものと基本的に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相違す る構成について説明する。
【0051】 三方に配設された内外二重状のインキ溝端部3aは大略1/6 円形状に形成してあ り、この内外二重状のインキ溝端部3a間には、放射方向に伸びる長方形状インキ 溝端部3aをそれぞれ配設してある。そして、各インキ溝端部3aはペン先1内部の 軸線方向に沿う独立溝状の各インキ溝3と軸線方向にそれぞれ連通している。ま た、三方の長方形状インキ溝3は頂部2a裏側まで達している中心溝部3cおよびス リット状溝部3dを経て相互に連通するように形成してある。
【0052】 この第10実施例のものも、前記第8実施例のものと同様の作用・効果を有する ものである。
【0053】 図11に例示した第11実施例のペン先1は、ペン軸筒に挿着される胴部5先にお ける筆記面部2の元側の鍔部6を多角形状に形成した態様を示しており、適宜の 形態に装飾可能である。
【0054】
【表1】
【0055】 表1における実施例品は、第1実施例のもので試験した。
【0056】 上記の各実施例は本考案の一例を例示しているに過ぎず、本考案の主旨を変更 しない範囲で種々実施可能であり、たとえばインキ溝端部3aおよびインキ溝3に おける拡大部3eを、図示した外側に限らず、内側あるいは端部以外の中間部分に 形成するようにしても良い。
【0057】
イ.筆記時に、インキ溝端部の開口縁に発生する繊維屑さらに紙面のゴミまで も、開口縁のゴミ誘導面部で誘導してインキとともに紙面に移して排除でき、筆 記抵抗が小さく、繊維屑の発生度が僅かで、繊維屑によるインキ溝端部の目詰ま りがなく、紙の巻き込み現象がなく、筆記開始時から筆跡がカスレたりせず、さ らにインキフローおよびドレインバックの面においても、全ての面で優れている ものを、構造の複雑化をもたらすことなく得ることができる。
【0058】 ロ.ペン先構造が単純化していて、複雑でないため、高精度の品質を有し、前 記の作用・効果を確実なものとすると共に成型容易で経済的効果の面でも優れて いる特徴がある。
【0059】 ハ.ペン先素材について、硬質プラスチック,金属,セラミックスなどの所望 の硬度の各種素材を選択でき、一般筆記用のものから線引き用さらにプロッター などの高速筆記用のものまで各種の用途に対応することができる。
【図1】 (A)は本考案の筆記用ペン先の第1実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。(C)は(A)のc−c線に沿える部分拡
大断面図。
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。(C)は(A)のc−c線に沿える部分拡
大断面図。
【図2】 (A)は本考案の筆記用ペン先の第2実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図3】 (A)は本考案の筆記用ペン先の第3実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図4】 (A)は本考案の筆記用ペン先の第4実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図5】 (A)は本考案の筆記用ペン先の第5実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図6】 (A)は本考案の筆記用ペン先の第6実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図7】 (A)は本考案の筆記用ペン先の第7実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図8】 (A)は本考案の筆記用ペン先の第8実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図9】 (A)は本考案の筆記用ペン先の第9実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図10】 (A)は本考案の筆記用ペン先の第10実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図11】 本考案の筆記用ペン先の第11実施例を示す斜
視図。
視図。
1 ペン先 2 筆記面部 2a 筆記面部の頂部 3 インキ溝 3a インキ溝のインキ溝端部 3b インキ溝の
開口縁 3c インキ溝の中心溝部 3d スリット状
溝部 3e インキ溝端部の拡大部 4 ゴミ誘導面
部 5 ペン先の胴部 6 ペン先の顎
部 L インキ溝端部の溝幅 R 開口縁の曲
率半径
開口縁 3c インキ溝の中心溝部 3d スリット状
溝部 3e インキ溝端部の拡大部 4 ゴミ誘導面
部 5 ペン先の胴部 6 ペン先の顎
部 L インキ溝端部の溝幅 R 開口縁の曲
率半径
Claims (1)
- 【請求項1】 ペン先の先端の大略砲弾形状筆記面部に
インキ溝端部を同筆記面部における頂部周りに位置させ
てそれぞれ開口形成し、各インキ溝端部をペン先内部の
軸線方向のインキ溝と連通状に形成し、このインキ溝端
部の溝幅を0.02〜0.3mm にすると共にインキ溝端部の開
口縁を0.01〜0.3mm の曲率半径に面取りしてゴミ誘導面
部を形成したことを特徴とする筆記用ペン先。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1489792U JPH0576788U (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | 筆記用ペン先 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1489792U JPH0576788U (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | 筆記用ペン先 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0576788U true JPH0576788U (ja) | 1993-10-19 |
Family
ID=11873786
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1489792U Pending JPH0576788U (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | 筆記用ペン先 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0576788U (ja) |
-
1992
- 1992-03-19 JP JP1489792U patent/JPH0576788U/ja active Pending
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