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JPH0559634A - 三次元織物 - Google Patents

三次元織物

Info

Publication number
JPH0559634A
JPH0559634A JP3219040A JP21904091A JPH0559634A JP H0559634 A JPH0559634 A JP H0559634A JP 3219040 A JP3219040 A JP 3219040A JP 21904091 A JP21904091 A JP 21904091A JP H0559634 A JPH0559634 A JP H0559634A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yarn
thickness direction
yarns
plate
woven fabric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3219040A
Other languages
English (en)
Inventor
Akiji Anahara
明司 穴原
Yoshiharu Yasui
義治 安居
Fujio Hori
藤夫 堀
Hiroya Mita
泰哉 三田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Automatic Loom Works Ltd filed Critical Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Priority to JP3219040A priority Critical patent/JPH0559634A/ja
Publication of JPH0559634A publication Critical patent/JPH0559634A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)
  • Looms (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 L字状、U字状等の異形断面の桁材等のよう
に複数の板状部が接合された形状の複合材の骨格材とし
て使用する場合、応力集中の起こり易い接続部の強度を
高めて引張荷重及び圧縮荷重に対する堅牢性(耐久性)
を向上することができる三次元織物を提供する。 【構成】 複数の板状部1a,1bが湾曲部2を介して
連続する形状に形成されている。各板状部1a,1bは
板状部に多層に積層された少なくとも2方向に配列され
た糸からなる糸層が、糸層の厚さ方向に折り返し状に挿
入された厚さ方向糸zにより結合されている。湾曲部2
は隣接する板状部1a,1bに跨がって連続する状態に
配列される面内配列糸からなる糸層と、湾曲部2の厚さ
方向に非折り返し状に配列される厚さ方向成分の糸とし
てのロッドzrとから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は三次元織物に係り、詳し
くは複数の面を持つ複合材の骨格材として好適な三次元
織物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】X,Y,Z方向の三成分の糸から成る直
交3軸の三次元織物あるいは直交3軸の他に長手方向に
対して斜めに配列される成分の糸を含む5軸の三次元織
物を骨格材とし、樹脂あるいは無機物をマトリックスと
した複合材はロケット、航空機、自動車、船舶及び建築
物の構造材として幅広い用途が期待されている。そし
て、三次元織物を前記複合材の骨格材として幅広い用途
に使用可能とするためには、その用途に従い断面形状が
矩形以外の形状、例えばL字状、U字状等の異形断面す
なわち複数の板状部が湾曲部を介して連続する形状に形
成された三次元織物が必要となる。
【0003】従来、この種の異形断面の三次元織物とし
て特開平1−292162号公報には、繊維糸条により
相互に交差状態で一体接合された少なくとも2枚のプレ
ートからなり、少なくとも1枚のプレートを除く他のプ
レートが長手方向、横方向及び垂直方向の3軸方向の繊
維糸条によって構成され、前記少なくとも1枚のプレー
トが、長手方向、横方向及び垂直方向の糸条と、長手方
向及び横方向の繊維糸条の配列方向に対して筋かい状に
斜行するとともに互いに交差する2方向の繊維糸条とに
よって5軸配向型に構成したものが提案されている。例
えば、断面H型の三次元織物は図7に示すように、基準
となる第1のプレート31と、該プレート31と直交す
る状態に一体的に形成された4個の第2のプレート32
とから構成され、各プレート31,32は第1のプレー
ト31の厚さ方向に配列される糸条により連結される。
【0004】そして、この三次元織物を製造する場合
は、第1の糸条案内管G1及び第2の糸条案内管G2を
所定の配設パターンに従って立設し、まず、第1の糸条
案内管G1の配設区域における第1のプレート31の下
側に位置する部分にX軸及びY軸方向に糸条を配列させ
た層を積層形成する。次に両糸条案内管G1,G2の配
設区域に第1のプレート31を構成する糸条をX軸、Y
軸及び両方向に対して斜め方向に配列させた層を積層形
成し、その次に第1の糸条案内管G1の配設区域におけ
る第1のプレート31の上側に位置する部分にX軸及び
Y軸方向に糸条を配列させた層を積層形成する。そし
て、前記各糸条案内管G1,G2の一端から糸条をルー
プ状に挿入するとともに糸条案内管G1,G2と置換
し、先端ループにかんぬき糸を挿通して抜け止めするこ
とにより、各積層部分がZ方向に延びる糸条によって連
結されて最終的に三次元織物が製造される。
【0005】又、湾曲部を持つ複合材として平面布に樹
脂を含浸させたものやUD材(繊維を一方向にシート状
に配列するとともに樹脂を付着した中間基材)等のシー
ト部材33を多層に重ねて図8に示すように目的とする
形状に構成した後、各層の層間剥離を防止するためにミ
シン掛けにより各層を糸34で縫合すること(所謂ステ
ッチング)も提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記特開平
1−292162号公報に開示された三次元織物は互い
に直交する2面の接合部を横切って2面に連続する状態
に配列される糸条が存在しない。例えば、図7の形状の
三次元織物においてXY面及びYZ面に連続する状態に
配列される糸条が存在しない。第1のプレート31のX
Y面を構成する糸条は、第2のプレート32に対して図
7における矢印方向の力が作用した場合、第2のプレー
ト32に作用する曲げ応力に抗する作用がほとんどな
く、第2のプレート32を第1のプレート31との接合
部から剥離させるように作用する力に抗する作用がほと
んどない。従って、複合材の強度が不十分となるという
問題がある。
【0007】一方、ステッチングの場合は多層に重ねた
平面布やUD材からなる平板部は縫合できるが、湾曲部
の縫合はできず剥離の原因となる。又、ステッチングで
は縫合される平面布やUD材の繊維が針による損傷を受
けるという問題もある。
【0008】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的はL字状、U字状等の異形断面の
桁材等のように複数の板状部が接合された形状の複合材
の骨格材として使用する場合、応力集中の起こり易い接
続部の強度を高めて引張荷重及び圧縮荷重に対する堅牢
性(耐久性)を向上することができる三次元織物を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め本発明の三次元織物は、複数の板状部が湾曲部を介し
て連続する形状に形成され、各板状部はその厚さ方向の
成分を構成する糸が板状部に多層に積層された少なくと
も2方向に配列された糸からなる糸層を結合するように
折り返し状に挿入され、湾曲部は隣接する板状部に跨が
って連続する状態に配列される面内配列糸からなる糸層
と湾曲部の厚さ方向に非折り返し状に配列される厚さ方
向成分の糸とから構成されている。
【0010】
【作用】隣接する板状部を接続する湾曲部を構成する面
内配列糸のうち湾曲部の幅方向と交差する状態で配列さ
れた糸は、糸の張力により緊張され湾曲部の曲率中心に
向かう求心力を受ける。従って、このような面内配列糸
層は板状部と異なり、積層された状態で上下層間を結合
するための糸が存在しなくとも安定な形態を保つ傾向を
もつが、この三次元織物を骨格材とした複合材を形成し
た場合、湾曲部の厚さ方向に非折り返し状に配列される
厚さ方向成分の糸により面内配列糸層の結合が一層高め
られるとともに厚さ方向の引張荷重に対して大きな抵抗
力を示す。又、ある板状部に荷重が加わった場合、当該
板状部と他の板状部に跨がって配列されている糸の存在
により、両板状部の接合部である湾曲部に作用する応力
に対して当該糸が有効に寄与して強度が向上する。
【0011】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明を具体化した第1実施例を図
1〜図5に従って説明する。
【0012】三次元織物Fは図2に示すように互いに直
交する状態の2枚の板状部1a,1bが湾曲部2により
接続された断面ほぼL字状に形成されている。板状部1
a,1bは湾曲部2の幅方向と平行に配列された面内配
列糸xからなるx糸層と、x糸層と平行な面内でこれと
直交する方向に配列された面内配列糸yからなるy糸層
と、x糸層と平行な面内で面内配列糸x,yに対して所
定の角度(この実施例では45°)で傾斜するように配
列された面内配列糸としてのバイアス糸Bからなるバイ
アス糸層と、各糸層と直交する状態で織物の厚さ方向に
配列されて各層を結合する厚さ方向糸zとから構成され
ている。
【0013】前記板状部1a,1bのx糸層,y糸層及
びバイアス糸層は図1に示すように、各層ごとにそれぞ
れ1本の糸が折り返し状に配列されることにより一体に
形成されている。面内配列糸y及びバイアス糸Bは前記
湾曲部2の幅方向と交差する状態で板状部1a,1bに
跨がって連続するように配列されている。そして、湾曲
部2は両板状部1a,1bに跨がって連続するように配
列された各面内配列糸x,y及びバイアス糸Bの一部
と、それらの糸の間に湾曲部2の厚さ方向に非折り返し
状に配列された厚さ方向成分の糸としての多数のロッド
zrとから構成されている。ロッドzrは繊維束を樹脂
で固めて形成されている。又、湾曲部2の最外層には湾
曲部2の幅方向と交差する状態に配列された糸すなわち
面内配列糸y又はバイアス糸Bからなる糸層が配列され
ている。
【0014】前記のように、この三次元織物Fは全ての
面において面内4軸配向の織物が厚さ方向糸z又はロッ
ドzrで結合された5軸配向の三次元織物となってい
る。前記のように構成された三次元織物Fに樹脂を含浸
させて形成された複合材に図2の矢印方向の荷重が作用
した場合、三次元織物Fの湾曲部2に大きな応力が作用
する。面内配列糸y及びバイアス糸Bが両板状部1a,
1bの接続部である湾曲部2の幅方向と交差する方向に
延びるるとともに両板状部1a,1bに跨がって配列さ
れているため、それらの糸(繊維)が湾曲部2に作用す
る応力に耐える方向の力を分担するように有効に寄与し
て複合材の強度が向上する。
【0015】湾曲部2の幅方向と交差する方向に延びる
とともに板状部1a,1bに跨がって配列された各糸層
は各糸の張力により湾曲面を曲率中心に向かって押さえ
付ける作用があるため、両板状部1a,1bと異なり折
り返し状に配列される厚さ方向糸zにより各糸層を厚さ
方向に押さえ付けて結合する必要はない。湾曲部2に各
糸層の厚さ方向に配列された各ロッドzrは湾曲面に沿
って層状に多数配列された各面内配列糸x,y及びバイ
アス糸Bの位置規制と、層間結合の役割とを果たす。特
に湾曲部2に加わる外方向への引張荷重に対して大きな
抵抗力を示し、内方向への圧縮荷重に対しては、通常の
積層材より強い耐久力を示す。又、この実施例の三次元
織物は全ての面で5軸配向となっているため、直交3軸
配列の三次元織物を骨格材として使用した複合材に比較
して斜め方向の力に対する変形量が減少し、引張荷重や
圧縮荷重に対してのみならず捩り荷重に対しても高い強
度を発揮する。
【0016】次に前記の三次元織物Fの製造方法の一例
について説明する。三次元織物Fを製造する場合は、図
3に示すように三次元織物の外径形状と対応したL字状
をなし、糸の配列を規制する多数のパイプ3が所定位置
にその表面と垂直に立設された基板4を使用する。図4
に示すように各パイプ3は基板4に形成された孔4aに
対して着脱可能に装着されている。基板4の平面部に立
設されたパイプ3の基端には厚さ方向糸zが通過可能な
幅の一対の切欠き溝3aが形成されている。
【0017】基板4にパイプ3を装着する前に各孔4a
にu字ピン5が挿通され、u字ピン5間にプレッシャー
バー6が配置される。次に厚さ方向糸zがu字ピン5に
通された状態で配列される。厚さ方向糸zはu字ピン5
の1列ごとに1本ずつ配列される。次にu字ピン5がパ
イプ3内に挿通されるとともに厚さ方向糸zが切欠き溝
3a内に挿通された状態でパイプ3が各孔4aに嵌挿さ
れる。これにより図4(a)に示すように厚さ方向糸z
が蛇行状態で配列され、プレッシャーバー6の厚さを選
択することにより厚さ方向糸zの必要長が確保される。
この状態で基板4上のパイプ3の間に面内配列糸x,y
及びバイアス糸Bが基板4の端部に配置されたパイプ3
と係合する状態で折り返すように配列され、x糸層、y
糸層及びバイアス糸層が順次積層形成される。面内配列
糸xは基板4の湾曲部の幅方向に沿った方向に延びる状
態で折り返すように、面内配列糸yは基板4の湾曲部の
幅方向と直交する方向に延びる状態で折り返すようにそ
れぞれ配列される。又、バイアス糸Bは面内配列糸x,
yと45°の角度をなすように折り返し状に配列され、
その交差方向が互いに逆となるように配列されたバイア
ス糸層が対になる。そして、面内配列糸yが最外層とな
るように前記各層が要求強度に応じて必要数積層された
後、織物の繊維密度を高めるとともに厚さを調整するた
め、図5に示すように前記プレッシャーバー6と対応す
る積層糸群7の外側にそれぞれプレッシャーバー8を配
置し、両プレッシャーバー6,8により積層糸群7を圧
縮する。この圧縮操作は面内配列糸x,y及びバイアス
糸Bの配列が全て完了した時のみならず、糸の配列段階
の途中で小刻みに行う方が繊維密度のばらつきも少な
く、密度レベルも大きくできるため好ましい。前記プレ
ッシャーバー6,8による積層糸群7の圧縮完了後、基
板4の平面部に立設されたパイプ3が厚さ方向糸zで置
換され、湾曲部に立設されたパイプ3が繊維束を樹脂で
固めたロッドzrで置換されて各層が連結される。
【0018】パイプ3と厚さ方向糸zとを置換する場合
は基板4の端部に位置するパイプ3を孔4a及び積層糸
群7から外した後、u字ピン5を引き上げて図4(b)
に示すようにu字ピン5と係合状態にある厚さ方向糸z
の一部を積層糸群7の上方にループ状に引き出す。次に
パイプ3と置換された厚さ方向糸zのループ部の抜け止
めを計るため、図4(c)に示すようにループ部に耳糸
Pを挿通するとともにu字ピン5を取り除き、厚さ方向
糸zを引き締める。これにより厚さ方向糸zの抜け止め
がなされるとともに当該ループ部が引っ張られて積層糸
群7が厚さ方向に締付けられる。以下、同様にして順次
パイプ3が厚さ方向糸zと置換され、図4(d)に示す
ように平面部の積層糸群7を構成する各糸層が厚さ方向
糸zにより連結され、プレッシャーバー6、8による圧
縮作用が解除された後も所定の厚みに保持される。基板
4の平面部と対応する部分では積層糸群7を束ね結合す
る作用を持った厚さ方向糸zが、各糸層の層間剥離を防
ぐとともに形態保持に不可欠の機能を持つ。
【0019】一方、基板4の湾曲部と対応する部分に配
列された面内配列糸y及びバイアス糸Bは配列時の張力
により緊張され、湾曲面の曲率中心に向かう求心力で基
板4側へ押圧されているため、特別の圧縮操作も積層糸
群7を束ね結合する作用を持った折り返し状に配列され
る厚さ方向糸zも不要となる。そして、パイプ3が厚さ
方向糸zと置換される代わりに繊維束を樹脂で固めたロ
ッドzrで置換される。
【0020】基板4の平面部に立設されるパイプ3の間
隔は規則的であり、折り返し状に配列される厚さ方向糸
zで置換する場合も画一的に処理できるため作業が容易
である。これに対して湾曲部は作成部材により形状が種
々に変化するため画一的な処理ができず、折り返し状に
配列される厚さ方向糸zで置換するのは複雑な作業であ
る。しかし、パイプ3をロッドzrと置換する作業は簡
単に行うことができる。三次元織物では部材間を結合す
るためのブロック材に適性が高い関係で湾曲部が必ずと
いってもよい程多いため、湾曲部を形成する際の作業が
簡略化されるメリットは大きい。
【0021】(実施例2)次に三次元織物の製造方法の
別の実施例を図6に従って説明する。この実施例では基
板4の湾曲部の形状と、湾曲部にパイプ3に代えてロッ
ドzrが立設されている点とが前記実施例と異なってい
る。すなわち、基板4の湾曲部にはプレッシャーバー6
が配置される位置を残して所定間隔で四半円弧状のロッ
ド挿入部9が膨出形成され、該ロッド挿入部9には繊維
束に含浸された樹脂が半硬化状態のロッドzrの一端が
挿入固定される。ロッド挿入部9が膨出形成されていな
い場合には、ロッドzrの挿入が可能な基板4の湾曲部
の面積が小さく多数本のロッドzrを挿入することがで
きないが、ロッド挿入部9が膨出形成されたことにより
多数本のロッドzrの挿入が可能となっている。
【0022】そして、プレッシャーバー6が基板4上に
配置された状態で前記実施例の場合と同様にして面内配
列糸x,y及びバイアス糸Bが、基板4の端部に配置さ
れたパイプ3と係合する状態で折り返すように配列され
てx糸層、y糸層及びバイアス糸層が順次積層形成され
る。前記各層が要求強度に応じて必要数積層された後、
積層糸群7上にプレッシャーバー8を配置して積層糸群
7の圧縮操作を行う。その後、前記実施例と同様に基板
4の平面部に立設されたパイプ3を厚さ方向糸zと置換
する。基板4の湾曲部には予め繊維束のロッドzrが立
設されているため、前記実施例と異なりパイプ3とロッ
ドzrとの置換作業が不要となり、生産効率が著しく向
上する。三次元織物Fの湾曲部2を構成するロッドzr
はそのまま複合材化されるが、繊維束に含浸された半硬
化状態の樹脂が複合材のマトリックス樹脂の硬化時に完
全硬化されることによりマトリックス樹脂との結合力が
より向上する。
【0023】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、例えば、パイプ3と厚さ方向糸zとを置換
する方法として、u字ピン5を使用して厚さ方向糸zを
ループ状に挿入するとともに耳糸Pにより抜け止めする
方法に代えて、針穴に厚さ方向糸zが挿通された針でパ
イプ3を押し出すとともに針を積層糸群7の反対側に抜
き出し、次に隣のパイプ3を前回と反対側から押し出す
操作を繰り返して厚さ方向糸zを積層糸群7にジグザグ
状に挿通したり、パイプ3に代えてピンを使用したりし
てもよい。又、バイアス糸Bの傾斜角度を45°以外に
したり、三次元織物Fの板状部1a,1bのいずれか一
方又は両方を5軸配向とする代わりにバイアス糸Bをな
くして3軸配向としたり、一対のバイアス糸層を構成す
る各バイアス糸Bを面内配列糸yに対して60°の傾斜
角度をなすように配列するとともに面内配列糸xを省略
して4軸配向としたりしてもよい。又、各糸層を構成す
る面内配列糸x,y及びバイアス糸Bをそれぞれ連続し
た1本の糸で構成する代わりに複数本の糸で構成しても
よい。さらには、三次元織物Fの形状はL字状に限ら
ず、例えばコ字状やU字状等他の形状のものに適用して
もよい。この場合前記L字状の三次元織物の場合と同様
に、対応する形状の基板に多数のピン又はパイプが装着
されたものを使用して製造することができる。
【0024】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の三次元織
物はL字状、U字状等の異形断面の桁材等のように複数
の板状部が接合された形状の三次元織物複合材の骨格材
として使用する場合、従来の三次元織物を使用した場合
と異なり応力集中の起こり易い板状部の接合部(湾曲
部)に複数の板状部に跨がって接合部と交差するように
配列される糸が存在するため、それらの糸が接合部に作
用する応力に耐える方向の力を分担するように有効に寄
与して、複合材の強度が向上する。又、湾曲部を構成す
る積層された糸層の厚さ方向に配列される厚さ方向成分
の糸が非折り返し状に配列されているため、厚さ方向成
分の糸を折り返し状に配列する場合に比較して製造が容
易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】面内配列糸及びバイアス糸の配設状態を示す概
略斜視図である。
【図2】三次元織物の概略斜視図である。
【図3】三次元織物の製造に使用する基板を示す斜視図
である。
【図4】厚さ方向糸zとパイプの置換手順を示す概略図
である。
【図5】基板、プレッシャーバー、積層糸群及びパイプ
の配置関係を示す概略断面図である。
【図6】第2実施例の基板、プレッシャーバー、積層糸
群、ロッド及びパイプの配置関係を示す概略断面図であ
る。
【図7】従来の三次元織物と糸条案内管の配設位置を示
す模式的斜視図である。
【図8】別の従来の例を示す模式的斜視図である。
【符号の説明】
1a,1b…板状部、2…湾曲部、3…パイプ、4…基
板、7…積層糸群、x…面内配列糸、y…面内配列糸、
z…厚さ方向糸、B…面内配列糸としてのバイアス糸、
P…耳糸、F…三次元織物、zr…厚さ方向成分の糸と
してのロッド。
フロントページの続き (72)発明者 三田 泰哉 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の板状部が湾曲部を介して連続する
    形状に形成され、各板状部はその厚さ方向の成分を構成
    する糸が板状部に多層に積層された少なくとも2方向に
    配列された糸からなる糸層を結合するように折り返し状
    に挿入され、湾曲部は隣接する板状部に跨がって連続す
    る状態に配列される面内配列糸からなる糸層と湾曲部の
    厚さ方向に非折り返し状に配列される厚さ方向成分の糸
    とから構成されている三次元織物。
JP3219040A 1991-08-29 1991-08-29 三次元織物 Pending JPH0559634A (ja)

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JP3219040A JPH0559634A (ja) 1991-08-29 1991-08-29 三次元織物

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JP3219040A JPH0559634A (ja) 1991-08-29 1991-08-29 三次元織物

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JPH0559634A true JPH0559634A (ja) 1993-03-09

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ID=16729319

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JP (1) JPH0559634A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006519961A (ja) * 2003-02-11 2006-08-31 ビュッヒラー、ディルク 圧力容器
JP2013525140A (ja) * 2010-04-16 2013-06-20 コンポジテンス ゲーエムベーハー ノンクリンプ織物の製造装置および製造方法

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