JPH0539866A - 自動変速機の摩擦係合装置 - Google Patents
自動変速機の摩擦係合装置Info
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- JPH0539866A JPH0539866A JP3193327A JP19332791A JPH0539866A JP H0539866 A JPH0539866 A JP H0539866A JP 3193327 A JP3193327 A JP 3193327A JP 19332791 A JP19332791 A JP 19332791A JP H0539866 A JPH0539866 A JP H0539866A
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- peripheral side
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Structure Of Transmissions (AREA)
- General Details Of Gearings (AREA)
- Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】複数の摩擦係合装置が半径方向に配置されてい
る自動変速機において、内周側の摩擦係合装置の係合、
解放によらず外周側に位置する摩擦係合装置は潤滑さ
れ、必要以上の潤滑油が供給されるとその潤滑油により
引きずりトルクが発生して動力伝達ロスが発生する。本
発明の目的は、内周側の摩擦係合装置の係合状態によっ
て外周側の摩擦係合装置の潤滑を変えることによって必
要以上の潤滑が行われないようにすることである。 【構成】内周側のクラッチのクラッチドラムには外周側
のクラッチと軸方向同位置及びずらした位置に第3貫通
孔43と第七貫通孔47を設けている。ピストン部材2
8は内周側の第2クラッチ27を係合したり解放したり
する。ピストン部材28は第2クラッチ27を係合させ
たときには第7貫通孔47と、解放させたときには第3
貫通孔43と一致する第2貫通孔42を有する。
る自動変速機において、内周側の摩擦係合装置の係合、
解放によらず外周側に位置する摩擦係合装置は潤滑さ
れ、必要以上の潤滑油が供給されるとその潤滑油により
引きずりトルクが発生して動力伝達ロスが発生する。本
発明の目的は、内周側の摩擦係合装置の係合状態によっ
て外周側の摩擦係合装置の潤滑を変えることによって必
要以上の潤滑が行われないようにすることである。 【構成】内周側のクラッチのクラッチドラムには外周側
のクラッチと軸方向同位置及びずらした位置に第3貫通
孔43と第七貫通孔47を設けている。ピストン部材2
8は内周側の第2クラッチ27を係合したり解放したり
する。ピストン部材28は第2クラッチ27を係合させ
たときには第7貫通孔47と、解放させたときには第3
貫通孔43と一致する第2貫通孔42を有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車等に使われる遊星
歯車式自動変速機の摩擦係合装置に関し、特に摩擦係合
装置の潤滑構造の改良に関する。
歯車式自動変速機の摩擦係合装置に関し、特に摩擦係合
装置の潤滑構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両に用いられる自動変速機
は、一般的に複数の遊星歯車装置等により構成された歯
車式変速装置を備えている。クラッチ、ブレーキ等の複
数個の摩擦係合装置が、選択的に歯車式変速装置を係合
あるいは開放することによって異なる変速段に切り換え
る。このような自動変速機の軸方向寸法を短縮化するた
めに、半径方向に複数の摩擦係合装置を配置したものが
あり、例えば実開平2−103566号公報で開示され
ている。その変速装置について図2に基づいて以下に説
明する。入力軸21は変速機ケース22に支持されてい
る。入力軸21に回転可能に支持された大径の第3クラ
ッチドラム内には、第3クラッチドラム外径部24と第
3クラッチドラム内径部25とを動力伝達可能にする外
周側の摩擦係合装置に相当する第3クラッチ23が設け
られている。小径の第1クラッチドラム内には、入力軸
21に固着された第1クラッチドラム外径部26と第3
クラッチドラム内径部25とを動力伝達可能にする内周
側の摩擦係合装置に相当する第2クラッチ27が設けら
れている。第1クラッチドラム内には、第2クラッチ2
7を軸線方向に押圧するピストン部材28が設けられ、
ピストン部材28には、ピストン部材28と第1クラッ
チドラム内径部29とを動力伝達可能にする第1クラッ
チ30が設けられている。第1クラッチドラム内径部2
9、ピストン部材28、第1クラッチドラム外径部2
6、第3クラッチドラム内径部25、第3クラッチドラ
ム外径部24にはそれぞれ貫通孔31〜35が設けられ
ている。この自動変速機では、第2クラッチ27は後進
段成立用のクラッチであり、後進時のみ係合する。第1
クラッチ30は前進三速段及び四速段で、第3クラッチ
23は前進二速段、三速段及び四速段で係合するように
なっている。このとき潤滑油は入力軸21に設けられた
油路から遠心力により半径方向に飛散され、クラッチド
ラム及びピストン部材に設けられた貫通孔31〜35を
通って外周側の第3クラッチ23を潤滑する。
は、一般的に複数の遊星歯車装置等により構成された歯
車式変速装置を備えている。クラッチ、ブレーキ等の複
数個の摩擦係合装置が、選択的に歯車式変速装置を係合
あるいは開放することによって異なる変速段に切り換え
る。このような自動変速機の軸方向寸法を短縮化するた
めに、半径方向に複数の摩擦係合装置を配置したものが
あり、例えば実開平2−103566号公報で開示され
ている。その変速装置について図2に基づいて以下に説
明する。入力軸21は変速機ケース22に支持されてい
る。入力軸21に回転可能に支持された大径の第3クラ
ッチドラム内には、第3クラッチドラム外径部24と第
3クラッチドラム内径部25とを動力伝達可能にする外
周側の摩擦係合装置に相当する第3クラッチ23が設け
られている。小径の第1クラッチドラム内には、入力軸
21に固着された第1クラッチドラム外径部26と第3
クラッチドラム内径部25とを動力伝達可能にする内周
側の摩擦係合装置に相当する第2クラッチ27が設けら
れている。第1クラッチドラム内には、第2クラッチ2
7を軸線方向に押圧するピストン部材28が設けられ、
ピストン部材28には、ピストン部材28と第1クラッ
チドラム内径部29とを動力伝達可能にする第1クラッ
チ30が設けられている。第1クラッチドラム内径部2
9、ピストン部材28、第1クラッチドラム外径部2
6、第3クラッチドラム内径部25、第3クラッチドラ
ム外径部24にはそれぞれ貫通孔31〜35が設けられ
ている。この自動変速機では、第2クラッチ27は後進
段成立用のクラッチであり、後進時のみ係合する。第1
クラッチ30は前進三速段及び四速段で、第3クラッチ
23は前進二速段、三速段及び四速段で係合するように
なっている。このとき潤滑油は入力軸21に設けられた
油路から遠心力により半径方向に飛散され、クラッチド
ラム及びピストン部材に設けられた貫通孔31〜35を
通って外周側の第3クラッチ23を潤滑する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したようにクラッ
チは半径方向に飛散する潤滑油によって潤滑される。前
進時には第2クラッチ27は常に解放されているので、
入力軸21に設けられた油路から遠心力により半径方向
に飛散する潤滑油は貫通孔33を通り第2クラッチ27
を潤滑した後に貫通孔34と貫通孔35を通り第3クラ
ッチ23を潤滑する。また、後進時には第2クラッチ2
7は係合され、第1クラッチ30が開放されているの
で、潤滑油は貫通孔31を通った後第1クラッチ30を
潤滑して貫通孔32と貫通孔34と貫通孔35を通って
第3クラッチ23を潤滑する。このように第3クラッチ
23は常に潤滑油が供給され、前進一速段、後進段で第
3クラッチが開放状態でも常に潤滑油が摩擦係合装置に
入り込むことになる。従って、前進一速段、あるいは後
進段において、相対回転している第3クラッチドラム外
径部24と第3クラッチ内径部25に潤滑油による引き
ずりトルクが発生する。この引きずりトルクによって動
力の伝達ロスが起こるとともに、第3摩擦係合装置の摩
擦材の耐久性が低下する恐れがあった。また、摩擦要素
の相対回転により潤滑油の油温が上昇して潤滑油の性能
の劣化を進行させることになるので、油温の上昇を抑え
る工夫が必要であった。内周側の摩擦係合装置が開放し
ているときにも、常に潤滑油が供給されていると同様の
問題が発生するが、内周側の摩擦係合装置の方が外周側
の摩擦係合装置に比べて周速が遅いので引きずりトルク
の影響は小さい。
チは半径方向に飛散する潤滑油によって潤滑される。前
進時には第2クラッチ27は常に解放されているので、
入力軸21に設けられた油路から遠心力により半径方向
に飛散する潤滑油は貫通孔33を通り第2クラッチ27
を潤滑した後に貫通孔34と貫通孔35を通り第3クラ
ッチ23を潤滑する。また、後進時には第2クラッチ2
7は係合され、第1クラッチ30が開放されているの
で、潤滑油は貫通孔31を通った後第1クラッチ30を
潤滑して貫通孔32と貫通孔34と貫通孔35を通って
第3クラッチ23を潤滑する。このように第3クラッチ
23は常に潤滑油が供給され、前進一速段、後進段で第
3クラッチが開放状態でも常に潤滑油が摩擦係合装置に
入り込むことになる。従って、前進一速段、あるいは後
進段において、相対回転している第3クラッチドラム外
径部24と第3クラッチ内径部25に潤滑油による引き
ずりトルクが発生する。この引きずりトルクによって動
力の伝達ロスが起こるとともに、第3摩擦係合装置の摩
擦材の耐久性が低下する恐れがあった。また、摩擦要素
の相対回転により潤滑油の油温が上昇して潤滑油の性能
の劣化を進行させることになるので、油温の上昇を抑え
る工夫が必要であった。内周側の摩擦係合装置が開放し
ているときにも、常に潤滑油が供給されていると同様の
問題が発生するが、内周側の摩擦係合装置の方が外周側
の摩擦係合装置に比べて周速が遅いので引きずりトルク
の影響は小さい。
【0004】そこで本発明の課題は、外周側の摩擦係合
装置が開放しているときに、内周側の摩擦係合装置の係
合、あるいは開放状態によって外周側の摩擦係合装置へ
の潤滑状態を変化させることによって、潤滑油が外周側
の摩擦係合装置に供給される頻度を低下させ、必要以上
に潤滑油が外周側の摩擦係合装置に供給されることを防
止することである。
装置が開放しているときに、内周側の摩擦係合装置の係
合、あるいは開放状態によって外周側の摩擦係合装置へ
の潤滑状態を変化させることによって、潤滑油が外周側
の摩擦係合装置に供給される頻度を低下させ、必要以上
に潤滑油が外周側の摩擦係合装置に供給されることを防
止することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の摩擦係
合装置が半径方向に配置されており、外周側の摩擦係合
装置が開放しているときに、内周側の摩擦係合装置が係
合と開放に切り替わる状態を持つ自動変速機の摩擦係合
装置において、外周側の摩擦係合装置の内周側にはクラ
ッチドラムと、前記クラッチドラムは、内部に内周側の
摩擦係合装置が設けられるとともに、外周側の摩擦係合
装置と軸方向に同一位置に半径方向に貫通して設けられ
た第1油路と、軸方向にずらした位置に半径方向に貫通
して設けられた第2油路が設けられ、そのクラッチドラ
ム内には内周側の摩擦係合装置と、この内周側の摩擦係
合装置を係合および開放するピストンが設けられ、前記
ピストンは内周側の摩擦係合装置の係合と開放に応じて
前記クラッチドラムに設けられた第1油路あるいは、第
2油路のどちらか一方に対応する位置に半径方向に貫通
して設けられた第3油路を有することを特徴とする摩擦
係合装置。
合装置が半径方向に配置されており、外周側の摩擦係合
装置が開放しているときに、内周側の摩擦係合装置が係
合と開放に切り替わる状態を持つ自動変速機の摩擦係合
装置において、外周側の摩擦係合装置の内周側にはクラ
ッチドラムと、前記クラッチドラムは、内部に内周側の
摩擦係合装置が設けられるとともに、外周側の摩擦係合
装置と軸方向に同一位置に半径方向に貫通して設けられ
た第1油路と、軸方向にずらした位置に半径方向に貫通
して設けられた第2油路が設けられ、そのクラッチドラ
ム内には内周側の摩擦係合装置と、この内周側の摩擦係
合装置を係合および開放するピストンが設けられ、前記
ピストンは内周側の摩擦係合装置の係合と開放に応じて
前記クラッチドラムに設けられた第1油路あるいは、第
2油路のどちらか一方に対応する位置に半径方向に貫通
して設けられた第3油路を有することを特徴とする摩擦
係合装置。
【0006】
【作用】上記手段により外周側の摩擦係合装置が開放状
態であるときに、ピストンが内周側の摩擦係合装置を係
合、あるいは解放させる位置に移動すると、ピストンに
貫通して設けられた第3油路がクラッチドラムに設けら
れた第1油路、あるいは第2油路のどちらかと一致す
る。シャフト中の油路から遠心力で飛散する潤滑油が通
る経路は、内周側の摩擦係合装置の係合、あるいは解放
により変化するので、潤滑油は内周側より導かれた後、
ピストンに設けられた第3油路と第1油路を通って外周
側の摩擦係合装置を潤滑するか、ピストンに設けられた
第3油路と第2油路を通って外周側の摩擦係合要素を潤
滑することなく外周側に飛散する。
態であるときに、ピストンが内周側の摩擦係合装置を係
合、あるいは解放させる位置に移動すると、ピストンに
貫通して設けられた第3油路がクラッチドラムに設けら
れた第1油路、あるいは第2油路のどちらかと一致す
る。シャフト中の油路から遠心力で飛散する潤滑油が通
る経路は、内周側の摩擦係合装置の係合、あるいは解放
により変化するので、潤滑油は内周側より導かれた後、
ピストンに設けられた第3油路と第1油路を通って外周
側の摩擦係合装置を潤滑するか、ピストンに設けられた
第3油路と第2油路を通って外周側の摩擦係合要素を潤
滑することなく外周側に飛散する。
【0007】
【実施例】続いて本発明の実施例について図1に基づい
て説明する。入力軸21は変速機ケース22に支持され
ている。入力軸21に回転可能に支持された大径の第3
クラッチドラムには、第3クラッチドラム外径部24と
第3クラッチドラム内径部25とを動力伝達可能にする
外周側の摩擦係合装置に対応する第3クラッチ23が設
けられている。第1クラッチドラムは第3クラッチドラ
ムよりも内周側に位置している。小径の第1クラッチド
ラム内には、入力軸21に固着された第1クラッチドラ
ム外径部26と第3クラッチドラム内径部25とを動力
伝達可能にする内周側の摩擦係合装置に対応する第2ク
ラッチ27が設けられている。第1クラッチドラム内に
は、第2クラッチ27を軸線方向に押圧するピストン部
材28が設けられ、そのピストン部材28と第1クラッ
チドラム外径部26はスプライン嵌合により一体的に回
転する。ピストン部材28には、ピストン部材28と第
1クラッチドラム内径部29とを動力伝達可能にする第
1クラッチ30が設けられている。第1クラッチドラム
内径部29には第1クラッチ30と軸方向同一位置に第
1貫通孔41が設けられている。ピストン部材28に
は、ピストン部材28が、第2クラッチ27を係合させ
ていないときに、第3クラッチ23と軸方向同一位置に
あり、第2クラッチ27が係合しているときには第3ク
ラッチ23と軸方向にずれた位置になるように形成され
た第3油路に対応する第2貫通孔42が設けられてい
る。第1クラッチドラム外径部26には第3クラッチ2
3と軸方向同一位置と、軸方向にずらした位置と、第2
クラッチと軸方向同一位置にそれぞれ第1油路に対応す
る第3貫通孔43、第2油路に対応する第4貫通孔4
4、第5貫通孔45が設けられている。第3クラッチド
ラム内径部25には第3クラッチ23と軸方向同一位置
と、ずらした位置にそれぞれ第6貫通孔46と第7貫通
孔47とが設けられている。第3クラッチドラム外径部
24には、第3クラッチ23と軸方向同一位置に第8貫
通孔48が設けられている。
て説明する。入力軸21は変速機ケース22に支持され
ている。入力軸21に回転可能に支持された大径の第3
クラッチドラムには、第3クラッチドラム外径部24と
第3クラッチドラム内径部25とを動力伝達可能にする
外周側の摩擦係合装置に対応する第3クラッチ23が設
けられている。第1クラッチドラムは第3クラッチドラ
ムよりも内周側に位置している。小径の第1クラッチド
ラム内には、入力軸21に固着された第1クラッチドラ
ム外径部26と第3クラッチドラム内径部25とを動力
伝達可能にする内周側の摩擦係合装置に対応する第2ク
ラッチ27が設けられている。第1クラッチドラム内に
は、第2クラッチ27を軸線方向に押圧するピストン部
材28が設けられ、そのピストン部材28と第1クラッ
チドラム外径部26はスプライン嵌合により一体的に回
転する。ピストン部材28には、ピストン部材28と第
1クラッチドラム内径部29とを動力伝達可能にする第
1クラッチ30が設けられている。第1クラッチドラム
内径部29には第1クラッチ30と軸方向同一位置に第
1貫通孔41が設けられている。ピストン部材28に
は、ピストン部材28が、第2クラッチ27を係合させ
ていないときに、第3クラッチ23と軸方向同一位置に
あり、第2クラッチ27が係合しているときには第3ク
ラッチ23と軸方向にずれた位置になるように形成され
た第3油路に対応する第2貫通孔42が設けられてい
る。第1クラッチドラム外径部26には第3クラッチ2
3と軸方向同一位置と、軸方向にずらした位置と、第2
クラッチと軸方向同一位置にそれぞれ第1油路に対応す
る第3貫通孔43、第2油路に対応する第4貫通孔4
4、第5貫通孔45が設けられている。第3クラッチド
ラム内径部25には第3クラッチ23と軸方向同一位置
と、ずらした位置にそれぞれ第6貫通孔46と第7貫通
孔47とが設けられている。第3クラッチドラム外径部
24には、第3クラッチ23と軸方向同一位置に第8貫
通孔48が設けられている。
【0008】この自動変速機では、第2クラッチ27は
後進段で、第1クラッチ30は前進三速段及び四速段
で、第3クラッチ23は前進二速段、三速段及び四速段
で係合するようになっている。図2は3つのクラッチは
全て開放された状態である。前進段のときには、入力軸
に設けられた油路から遠心力により半径方向に飛散し、
第1貫通孔41を通り第1クラッチ30を潤滑した後、
第2貫通孔42、第3貫通孔43、第6貫通孔46を通
り第3クラッチ23に供給される。それから潤滑油は第
8貫通孔48を通り、あるいはそのまま変速機ケース底
部に設けられたオイルパンに回収される。第2クラッチ
27も同様に入力軸21方向から飛散した潤滑油が潤滑
し、その後第5貫通孔45、第7貫通孔47を通りオイ
ルパンに回収される。後進時にピストン部材28は図2
において右側に移動し第2クラッチ27を係合させる。
このとき潤滑油は、入力軸21に設けられた油路から遠
心力により半径方向に飛散され、第1貫通孔41を通り
第1クラッチ30を潤滑した後、第2貫通孔42、第4
貫通孔44、第7貫通孔47を通りオイルパンに回収さ
れる。従って後進時に、第3クラッチ23に潤滑油は供
給されることはない。
後進段で、第1クラッチ30は前進三速段及び四速段
で、第3クラッチ23は前進二速段、三速段及び四速段
で係合するようになっている。図2は3つのクラッチは
全て開放された状態である。前進段のときには、入力軸
に設けられた油路から遠心力により半径方向に飛散し、
第1貫通孔41を通り第1クラッチ30を潤滑した後、
第2貫通孔42、第3貫通孔43、第6貫通孔46を通
り第3クラッチ23に供給される。それから潤滑油は第
8貫通孔48を通り、あるいはそのまま変速機ケース底
部に設けられたオイルパンに回収される。第2クラッチ
27も同様に入力軸21方向から飛散した潤滑油が潤滑
し、その後第5貫通孔45、第7貫通孔47を通りオイ
ルパンに回収される。後進時にピストン部材28は図2
において右側に移動し第2クラッチ27を係合させる。
このとき潤滑油は、入力軸21に設けられた油路から遠
心力により半径方向に飛散され、第1貫通孔41を通り
第1クラッチ30を潤滑した後、第2貫通孔42、第4
貫通孔44、第7貫通孔47を通りオイルパンに回収さ
れる。従って後進時に、第3クラッチ23に潤滑油は供
給されることはない。
【0009】つまり前進段では潤滑油が第3クラッチに
供給されるが、後進段では潤滑油は第3クラッチ23を
潤滑することなくオイルパンに回収されるので、第3ク
ラッチ23に常時潤滑油が供給されることはない。この
ことによって、解放状態の第3クラッチ23に必要以上
の潤滑油が供給されることはなくなり、引きずりトルク
による動力の伝達損失が低減される。また、クラッチの
摩擦材の耐久性の向上や、潤滑油の油温上昇の抑制が図
られる。本実施例では、外周側の摩擦係合装置である第
3クラッチが、開放状態である前進一速段、後進段のう
ち前進一速段のときに潤滑油が摩擦材まで供給される。
第3クラッチ23は前進二速段では係合することから、
前進一速段から二速段への変わるときには十分な潤滑油
が供給されているほうがよい。そこで、前進一速段で潤
滑油を供給する方が、後進段から前進一速段に変わって
も第3クラッチは開放したままである後進段のときに潤
滑油を供給するようにした場合場合に比べ、潤滑効果は
高い。従って前進一速段に潤滑油を供給するこの方法で
引きずりトルクを低下させつつ効果的な潤滑を行うこと
ができる。またこの潤滑経路は、既存の自動変速機のピ
ストンとクラッチドラムに半径方向の貫通孔を加工すれ
ば貫通孔とピストンの動きによって潤滑経路を変えるこ
とができるので、新たに部品を増やしたりする必要がな
くコストが低くて済む。
供給されるが、後進段では潤滑油は第3クラッチ23を
潤滑することなくオイルパンに回収されるので、第3ク
ラッチ23に常時潤滑油が供給されることはない。この
ことによって、解放状態の第3クラッチ23に必要以上
の潤滑油が供給されることはなくなり、引きずりトルク
による動力の伝達損失が低減される。また、クラッチの
摩擦材の耐久性の向上や、潤滑油の油温上昇の抑制が図
られる。本実施例では、外周側の摩擦係合装置である第
3クラッチが、開放状態である前進一速段、後進段のう
ち前進一速段のときに潤滑油が摩擦材まで供給される。
第3クラッチ23は前進二速段では係合することから、
前進一速段から二速段への変わるときには十分な潤滑油
が供給されているほうがよい。そこで、前進一速段で潤
滑油を供給する方が、後進段から前進一速段に変わって
も第3クラッチは開放したままである後進段のときに潤
滑油を供給するようにした場合場合に比べ、潤滑効果は
高い。従って前進一速段に潤滑油を供給するこの方法で
引きずりトルクを低下させつつ効果的な潤滑を行うこと
ができる。またこの潤滑経路は、既存の自動変速機のピ
ストンとクラッチドラムに半径方向の貫通孔を加工すれ
ば貫通孔とピストンの動きによって潤滑経路を変えるこ
とができるので、新たに部品を増やしたりする必要がな
くコストが低くて済む。
【0010】
【発明の効果】外周側の摩擦係合装置が開放していると
きに、ピストンに貫通して設けられた第3油路が、ピス
トンの動きによって内周側の摩擦係合装置のクラッチド
ラムに設けられた第1油路あるいは第2油路のどちらか
に対応する位置に移動し、外周側の摩擦係合装置への潤
滑油の経路を変化させるので、必要以上の潤滑油が供給
されることが防止され、外周側の摩擦係合装置の効果的
な潤滑が行われる。
きに、ピストンに貫通して設けられた第3油路が、ピス
トンの動きによって内周側の摩擦係合装置のクラッチド
ラムに設けられた第1油路あるいは第2油路のどちらか
に対応する位置に移動し、外周側の摩擦係合装置への潤
滑油の経路を変化させるので、必要以上の潤滑油が供給
されることが防止され、外周側の摩擦係合装置の効果的
な潤滑が行われる。
【図1】 本発明の摩擦係合装置をもつ自動変速
機の断面図
機の断面図
【図2】 従来の潤滑構造の自動変速機の断面図
23 ・・・ 第3クラッチ 24 ・・・ 第3クラッチドラム外径部 25 ・・・ 第3クラッチドラム内径部 26 ・・・ 第1クラッチドラム外径部 27 ・・・ 第2クラッチ 28 ・・・ ピストン部材 29 ・・・ 第1クラッチドラム内径部 30 ・・・ 第1クラッチ 42 ・・・ 第2貫通孔 43 ・・・ 第3貫通孔 44 ・・・ 第4貫通孔
Claims (1)
- 【請求項1】 複数の摩擦係合装置が半径方向に配置さ
れており、外周側の摩擦係合装置が開放しているとき
に、内周側の摩擦係合装置が係合と開放に切り替わる状
態を持つ自動変速機の摩擦係合装置において、外周側の
摩擦係合装置の内周側にはクラッチドラムと、前記クラ
ッチドラムは、内部に内周側の摩擦係合装置が設けられ
るとともに、外周側の摩擦係合装置と軸方向に同一位置
に半径方向に貫通して設けられた第1油路と、軸方向に
ずらした位置に半径方向に貫通して設けられた第2油路
が設けられ、そのクラッチドラム内には内周側の摩擦係
合装置と、この内周側の摩擦係合装置を係合および開放
するピストンが設けられ、前記ピストンは内周側の摩擦
係合装置の係合と開放に応じて前記クラッチドラムに設
けられた第1油路あるいは、第2油路のどちらか一方に
対応する位置に半径方向に貫通して設けられた第3油路
を有することを特徴とする摩擦係合装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3193327A JPH0539866A (ja) | 1991-08-02 | 1991-08-02 | 自動変速機の摩擦係合装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3193327A JPH0539866A (ja) | 1991-08-02 | 1991-08-02 | 自動変速機の摩擦係合装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0539866A true JPH0539866A (ja) | 1993-02-19 |
Family
ID=16306058
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3193327A Pending JPH0539866A (ja) | 1991-08-02 | 1991-08-02 | 自動変速機の摩擦係合装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0539866A (ja) |
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- 1991-08-02 JP JP3193327A patent/JPH0539866A/ja active Pending
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