JPH05341839A - 移動車両の運転制御装置 - Google Patents
移動車両の運転制御装置Info
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- JPH05341839A JPH05341839A JP4176059A JP17605992A JPH05341839A JP H05341839 A JPH05341839 A JP H05341839A JP 4176059 A JP4176059 A JP 4176059A JP 17605992 A JP17605992 A JP 17605992A JP H05341839 A JPH05341839 A JP H05341839A
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Landscapes
- Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 道路白線情報の欠測などがあっても安定して
適切な走行ラインをとる操舵情報を与え、運転支援シス
テムに好適な移動車両の運転制御装置とする。 【構成】 車両前方の複数注視点での白線情報を含む車
両情報A、交差点での旋回指示や指令車速を指示するた
めの認識・意思情報B、およびドライバーの運転動作を
ルール化して各注視点での重み付け係数や走行目標点を
決定するためのパラメータからなる運転ルールCを入力
として、走行目標点や各注視点の重み付けを決定する演
算処理を行なう。この演算結果をもとに、各注視点での
操舵角算出を行い、左右の白線の全注視点にわたる重み
付けを経て指令操舵角Soutが算出される。運転ルー
ルに基づく重み付けにより、安定した指令操舵角が得ら
れる。
適切な走行ラインをとる操舵情報を与え、運転支援シス
テムに好適な移動車両の運転制御装置とする。 【構成】 車両前方の複数注視点での白線情報を含む車
両情報A、交差点での旋回指示や指令車速を指示するた
めの認識・意思情報B、およびドライバーの運転動作を
ルール化して各注視点での重み付け係数や走行目標点を
決定するためのパラメータからなる運転ルールCを入力
として、走行目標点や各注視点の重み付けを決定する演
算処理を行なう。この演算結果をもとに、各注視点での
操舵角算出を行い、左右の白線の全注視点にわたる重み
付けを経て指令操舵角Soutが算出される。運転ルー
ルに基づく重み付けにより、安定した指令操舵角が得ら
れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動車両の適正な運転
制御量、とくにその操舵角を与える運転制御装置に関す
る。
制御量、とくにその操舵角を与える運転制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の移動車両の運転制御量、とくに操
舵角を与える運転制御装置として、ドライバの運転挙動
の解析などに利用されてきた運転操舵モデルを自動運転
車両のアルゴリズムに組み込んだものがある。その操舵
モデルとしては、前方注視モデル、2次予測モデルある
いはプログラムモデルなどが知られている。プログラム
モデルは、目標コースのパターンから決定されるプログ
ラム値と実際のコース誤差の補正量で操舵するものであ
る。 前方注視モデルは、車両の前方所定距離における
コース誤差から操舵量を決定するもので、直線や緩いカ
ーブ路では実際の制御動作によく近似する。 2次予測
モデルも、τ秒後の車両軌跡を予測し、その点でのコー
ス誤差に基づいて操舵量を決め、高速走行や曲率の大き
いカーブでもドライバーの操舵に近い特性を持つ。これ
らのモデルは上記のようにそれぞれ限定された走行条件
の下では、ドライバーの操舵特性をよく表現する場合も
あるので、自動運転のみならずドライバーによる運転を
円滑なものとする運転支援システムとして利用すること
が考えられる。
舵角を与える運転制御装置として、ドライバの運転挙動
の解析などに利用されてきた運転操舵モデルを自動運転
車両のアルゴリズムに組み込んだものがある。その操舵
モデルとしては、前方注視モデル、2次予測モデルある
いはプログラムモデルなどが知られている。プログラム
モデルは、目標コースのパターンから決定されるプログ
ラム値と実際のコース誤差の補正量で操舵するものであ
る。 前方注視モデルは、車両の前方所定距離における
コース誤差から操舵量を決定するもので、直線や緩いカ
ーブ路では実際の制御動作によく近似する。 2次予測
モデルも、τ秒後の車両軌跡を予測し、その点でのコー
ス誤差に基づいて操舵量を決め、高速走行や曲率の大き
いカーブでもドライバーの操舵に近い特性を持つ。これ
らのモデルは上記のようにそれぞれ限定された走行条件
の下では、ドライバーの操舵特性をよく表現する場合も
あるので、自動運転のみならずドライバーによる運転を
円滑なものとする運転支援システムとして利用すること
が考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の運転制御装置では、いずれも基本的に1個所
の注視点でのコース誤差だけで制御することになるた
め、注視点に関する情報が欠けたり計測誤差が発生した
りすると、制御が不安定になるという問題がある。ま
た、走行ラインの選定そのものは、未だドライバーの操
舵感覚と必ずしも合致していないのが実情である。した
がって、本発明は安定して適切な走行ラインをとる操舵
情報を与え、運転支援システムに好適な移動車両の運転
制御装置を提供することを目的とする。
うな従来の運転制御装置では、いずれも基本的に1個所
の注視点でのコース誤差だけで制御することになるた
め、注視点に関する情報が欠けたり計測誤差が発生した
りすると、制御が不安定になるという問題がある。ま
た、走行ラインの選定そのものは、未だドライバーの操
舵感覚と必ずしも合致していないのが実情である。した
がって、本発明は安定して適切な走行ラインをとる操舵
情報を与え、運転支援システムに好適な移動車両の運転
制御装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】このため請求項1に記載
の発明は、図1に示されるように、車両に取り付けられ
車両前方の道路を撮影する撮影手段11と、該撮影手段
により求めた画像から、車両前方の複数注視点における
道路線形情報を抽出する画像処理手段12と、ドライバ
ーの運転動作を運転ルールとして記憶させた運転ルール
記憶手段13と、前記の道路線形情報をこの運転ルール
に基づいて処理して車両の操舵角を算出する操舵角算出
手段14を備えるものとし、
の発明は、図1に示されるように、車両に取り付けられ
車両前方の道路を撮影する撮影手段11と、該撮影手段
により求めた画像から、車両前方の複数注視点における
道路線形情報を抽出する画像処理手段12と、ドライバ
ーの運転動作を運転ルールとして記憶させた運転ルール
記憶手段13と、前記の道路線形情報をこの運転ルール
に基づいて処理して車両の操舵角を算出する操舵角算出
手段14を備えるものとし、
【0005】請求項5に記載の発明は、上記構成に加
え、さらに運転状態が運転ルールにそったものであるか
を判断する運転状態判断手段15と、該運転状態判断手
段で運転ルールから逸脱するものと判断されたとき前記
の操舵角算出手段14で算出された操舵角でステアリン
グを駆動する駆動手段16とを備えるものとした。
え、さらに運転状態が運転ルールにそったものであるか
を判断する運転状態判断手段15と、該運転状態判断手
段で運転ルールから逸脱するものと判断されたとき前記
の操舵角算出手段14で算出された操舵角でステアリン
グを駆動する駆動手段16とを備えるものとした。
【0006】
【作用】請求項1のものでは、ドライバーの運転動作を
運転ルールとして予め記憶させ、複数注視点の道路線形
情報をこの運転ルールに基づいて処理して車両の操舵角
を算出するようにしたから、白線などの道路線形情報の
部分的な欠測や計測誤差などがあっても、制御出力が不
安定になることなく、熟練ドライバーの運転に相当する
滑らかな指令操舵角信号が出力される。そして、請求項
5のものでは、運転状態判断手段でドライバーの運転状
態が監視され、車両の実際の走行経路が上記運転ルール
にそった走行ラインから逸脱するときに、算出された指
令操舵角によりステアリングが駆動され、自動操舵が行
なわれる。
運転ルールとして予め記憶させ、複数注視点の道路線形
情報をこの運転ルールに基づいて処理して車両の操舵角
を算出するようにしたから、白線などの道路線形情報の
部分的な欠測や計測誤差などがあっても、制御出力が不
安定になることなく、熟練ドライバーの運転に相当する
滑らかな指令操舵角信号が出力される。そして、請求項
5のものでは、運転状態判断手段でドライバーの運転状
態が監視され、車両の実際の走行経路が上記運転ルール
にそった走行ラインから逸脱するときに、算出された指
令操舵角によりステアリングが駆動され、自動操舵が行
なわれる。
【0007】
【実施例】図2は、本発明を運転支援システムに適用し
た実施例の構成を示す。ここでは、車両の運転状況によ
って通常のドライバーの操舵によるマニュアル走行モー
ドとされるか、ドライバーによらず自動操舵制御される
運転支援走行モードにされるか自動的に判断選択され
る。この判断、および運転支援走行モードのときの制御
情報としての道路線形情報に、道路の両側端に引かれた
白線が用いられる。
た実施例の構成を示す。ここでは、車両の運転状況によ
って通常のドライバーの操舵によるマニュアル走行モー
ドとされるか、ドライバーによらず自動操舵制御される
運転支援走行モードにされるか自動的に判断選択され
る。この判断、および運転支援走行モードのときの制御
情報としての道路線形情報に、道路の両側端に引かれた
白線が用いられる。
【0008】車両1にはTVカメラ20が取り付けられ
ており、走行経路としての車両前方道路を撮影する。画
像処理装置30がTVカメラ20からの画像信号をもと
に、車両前方のあらかじめ設定された注視点距離におけ
る白線の位置座標とその点における車両に対する白線の
傾きを白線情報として検出する。すなわちここでは、T
Vカメラ20で得られる画像でカメラ座標系を示す図3
において、車両前方5m〜25mまでの1m毎の複数の
注視点Liでの、左右白線Wl、Wrの位置(xr
[i]、xl[i])とその接線角(tr[i]、tl
[i])がカメラ位置を原点として検出される。さらに
車両情報として実車速v(km/h)を検出する車速セ
ンサ40が設けられる。
ており、走行経路としての車両前方道路を撮影する。画
像処理装置30がTVカメラ20からの画像信号をもと
に、車両前方のあらかじめ設定された注視点距離におけ
る白線の位置座標とその点における車両に対する白線の
傾きを白線情報として検出する。すなわちここでは、T
Vカメラ20で得られる画像でカメラ座標系を示す図3
において、車両前方5m〜25mまでの1m毎の複数の
注視点Liでの、左右白線Wl、Wrの位置(xr
[i]、xl[i])とその接線角(tr[i]、tl
[i])がカメラ位置を原点として検出される。さらに
車両情報として実車速v(km/h)を検出する車速セ
ンサ40が設けられる。
【0009】また、TVカメラ20にはカメラ首振り駆
動部25が付設されており、後述する走行制御部70に
TVカメラ20の撮影方向、すなわちカメラ首振り角度
の実角度φ(deg)の情報を送るとともに、走行制御
部70からカメラ首振り指令を受けてTVカメラの撮影
角度を変える。一方、大局的走行制御部60が設けら
れ、車両1の現在位置および目的地情報をもとに車両の
走行すべき経路などを決定する。この決定に際して、走
行経路上のノードやパスなどの地図情報を記憶している
地図情報部50からの地図情報が参照される。
動部25が付設されており、後述する走行制御部70に
TVカメラ20の撮影方向、すなわちカメラ首振り角度
の実角度φ(deg)の情報を送るとともに、走行制御
部70からカメラ首振り指令を受けてTVカメラの撮影
角度を変える。一方、大局的走行制御部60が設けら
れ、車両1の現在位置および目的地情報をもとに車両の
走行すべき経路などを決定する。この決定に際して、走
行経路上のノードやパスなどの地図情報を記憶している
地図情報部50からの地図情報が参照される。
【0010】画像処理装置30からの白線情報と大局的
走行制御部60からの経路情報、カメラ首振り駆動部2
5からのカメラ首振り角度並びに車速センサ40からの
車速情報が走行制御部70に入力され、これらの情報と
メモリ75に記憶されている運転ルールを用いて、走行
制御部は操舵角Soutを算出する。この操舵角の指令
信号は、信号切り替え部90を経てステアリング駆動部
100へ送出される。信号切り替え部90は運転状態判
断手段としての走行モード判断部80からの信号で制御
される。
走行制御部60からの経路情報、カメラ首振り駆動部2
5からのカメラ首振り角度並びに車速センサ40からの
車速情報が走行制御部70に入力され、これらの情報と
メモリ75に記憶されている運転ルールを用いて、走行
制御部は操舵角Soutを算出する。この操舵角の指令
信号は、信号切り替え部90を経てステアリング駆動部
100へ送出される。信号切り替え部90は運転状態判
断手段としての走行モード判断部80からの信号で制御
される。
【0011】上記走行制御部70はマイクロコンピュー
タによって形成されており、以下にその動作について説
明する。走行制御部70における処理機能と関係する情
報は図4のように表わされる。すなわち、注視情報処理
710において、画像処理装置30や車速センサ40か
らの前方白線情報や車速からなる車両情報A、また次の
交差点での旋回指示や指令車速を指示する認識・意思情
報B、さらに各注視点での重み付け係数や走行目標点を
決定するためのパラメータからなる運転ルールCを入力
として、走行目標点や各注視点の重み付けを決定する演
算処理が行なわれる。なお、上記白線情報にはカメラ首
振り駆動部25からのカメラ首振り角度情報φが含めら
れる。
タによって形成されており、以下にその動作について説
明する。走行制御部70における処理機能と関係する情
報は図4のように表わされる。すなわち、注視情報処理
710において、画像処理装置30や車速センサ40か
らの前方白線情報や車速からなる車両情報A、また次の
交差点での旋回指示や指令車速を指示する認識・意思情
報B、さらに各注視点での重み付け係数や走行目標点を
決定するためのパラメータからなる運転ルールCを入力
として、走行目標点や各注視点の重み付けを決定する演
算処理が行なわれる。なお、上記白線情報にはカメラ首
振り駆動部25からのカメラ首振り角度情報φが含めら
れる。
【0012】そしてこの演算結果をもとに、次に操舵角
算出処理720において各注視点での操舵角算出を行
い、道路両側端の左右白線Wl、Wrにわたる重み付け
を経て最終的な指令操舵角Soutの算出が行なわれ
る。注視情報処理710ではまた、TVカメラ20首振
りのための白線追従指令と交差点旋回方向指令が演算さ
れ首振り指令Dとされる。
算出処理720において各注視点での操舵角算出を行
い、道路両側端の左右白線Wl、Wrにわたる重み付け
を経て最終的な指令操舵角Soutの算出が行なわれ
る。注視情報処理710ではまた、TVカメラ20首振
りのための白線追従指令と交差点旋回方向指令が演算さ
れ首振り指令Dとされる。
【0013】認識・意思情報Bは、車両前方の白線情報
から得られる走路形状を示す走路認識情報、および大局
的な走行指令情報として次の交差点で旋回すべき走行方
向や走行すべき速度などの、パス単位で決定された走行
方向情報、走行速度情報からなる。
から得られる走路形状を示す走路認識情報、および大局
的な走行指令情報として次の交差点で旋回すべき走行方
向や走行すべき速度などの、パス単位で決定された走行
方向情報、走行速度情報からなる。
【0014】また運転ルールCは、上記の大局的走行指
令情報、前方の白線情報および車両の実車速をもとに車
両の安定した走行を確保するために、予め設定されたパ
ラメータからなるナビゲーションルールである。これら
は、 Rule−i:「走行目標点」を決定するための制御関
数の制御パラメータ、 Rule−j:「注視点の重み」を決定するための重み
関数の設定パラメータ、 Rule−k:「追従白線指示」を決定するための条件
式の調整パラメータらなっている。なお、これらのルー
ルはソフトウェア上タスク形式とされるから、運転制御
機能を追加したり改良するために、新たなRuleを追
加することもできる。
令情報、前方の白線情報および車両の実車速をもとに車
両の安定した走行を確保するために、予め設定されたパ
ラメータからなるナビゲーションルールである。これら
は、 Rule−i:「走行目標点」を決定するための制御関
数の制御パラメータ、 Rule−j:「注視点の重み」を決定するための重み
関数の設定パラメータ、 Rule−k:「追従白線指示」を決定するための条件
式の調整パラメータらなっている。なお、これらのルー
ルはソフトウェア上タスク形式とされるから、運転制御
機能を追加したり改良するために、新たなRuleを追
加することもできる。
【0015】次に上記注視情報処理710の詳細につい
て説明する。ここでは、各注視点での走行目標点や重み
付けの決定が行なわれる。まず、走行目標点に関するル
ール(Rule−i)では、走行目標点が基本的に車両
と前方白線との傾き度合いから決定される。すなわち、
図5に示される前方注視点Liでの道路の左白線Wlと
の交点Pl[i]と右白線Wrとの交点Pr[i]の座
標位置から、目標点Ti(X0[i],Li)が算出さ
れる。これと併せ、目標ヨー角T0[i]も算出され
る。
て説明する。ここでは、各注視点での走行目標点や重み
付けの決定が行なわれる。まず、走行目標点に関するル
ール(Rule−i)では、走行目標点が基本的に車両
と前方白線との傾き度合いから決定される。すなわち、
図5に示される前方注視点Liでの道路の左白線Wlと
の交点Pl[i]と右白線Wrとの交点Pr[i]の座
標位置から、目標点Ti(X0[i],Li)が算出さ
れる。これと併せ、目標ヨー角T0[i]も算出され
る。
【0016】ここで傾き度合いから算出した目標点のシ
フト量をdw[i]とすると、X0[i]は、 X0[i]=dw[i] で表される。よって目標点Tiにおける左右白線の目標
位置は、注視点Liでの道幅をw[i]とすると、 Xl0[i]=−w[i]*u−X0[i] Xr0[i]=w[i]*(1−u)−X0[i] で表される。また、目標点Tiでのヨー角のシフト量
を、 dy[i]=|av_t|*target_f’ で表すとき、Xl0[i]、Xr0[i]での目標ヨー
角は、 Tl0[i]=Tr0[i]=dy[i]=T0[i] となる。
フト量をdw[i]とすると、X0[i]は、 X0[i]=dw[i] で表される。よって目標点Tiにおける左右白線の目標
位置は、注視点Liでの道幅をw[i]とすると、 Xl0[i]=−w[i]*u−X0[i] Xr0[i]=w[i]*(1−u)−X0[i] で表される。また、目標点Tiでのヨー角のシフト量
を、 dy[i]=|av_t|*target_f’ で表すとき、Xl0[i]、Xr0[i]での目標ヨー
角は、 Tl0[i]=Tr0[i]=dy[i]=T0[i] となる。
【0017】ここで、 0≦u≦1 w[i]=|xl[i]−xr[i]| dw[i]=|av_t|*target_f av_t=(Tl*kl0[i]+Tr*kr0
[i])/(kl0[i]+kr0[i]) Tl=tl[i]+φ、 Tr=tr[i]+φ である。uは基準走行目標点係数で、直線部において道
路中心に目標点を設定するときは、u=0.5とされ
る。
[i])/(kl0[i]+kr0[i]) Tl=tl[i]+φ、 Tr=tr[i]+φ である。uは基準走行目標点係数で、直線部において道
路中心に目標点を設定するときは、u=0.5とされ
る。
【0018】target_fとtarget_f’
は、Rule−iで設定された制御パラメータで、これ
を調整することにより、各注視点で算出された走行目標
を結んだ走行目標ラインT_1ineを、任意に設定す
ることができる。図中、T_1ine0は道路の中央走
行ラインで、target_f=0に設定したときを示
す。av_tは、車両と白線との傾き平均である。ま
た、kl0とkr0は、車両と各白線Wl、Wrの傾き
TlとTrに対する重み付け係数で、後述するが、走行
場面による重み係数(k_sh)と白線欠測時の重み係
数(k_get)を用いて、 kl0[i]=k_shl[i]*k_getl[i] kr0[i]=k_shr[i]*k_getr[i] で表される。
は、Rule−iで設定された制御パラメータで、これ
を調整することにより、各注視点で算出された走行目標
を結んだ走行目標ラインT_1ineを、任意に設定す
ることができる。図中、T_1ine0は道路の中央走
行ラインで、target_f=0に設定したときを示
す。av_tは、車両と白線との傾き平均である。ま
た、kl0とkr0は、車両と各白線Wl、Wrの傾き
TlとTrに対する重み付け係数で、後述するが、走行
場面による重み係数(k_sh)と白線欠測時の重み係
数(k_get)を用いて、 kl0[i]=k_shl[i]*k_getl[i] kr0[i]=k_shr[i]*k_getr[i] で表される。
【0019】次に、注視点の重みに関するルール(Ru
le−j)では、上記の走行目標点の決定に際して用い
られる重み付けや、各注視点の左右白線をもとに算出さ
れた操舵角に対しての重み付けが決定される。ここでR
ule−jは、図6(a)〜(d)で表されるような、
種々の重み付け関数から構成される。関数k_stは、
各注視点情報から算出される操舵角に対し、白線に対す
る追従性や走行安定性を高くする注視点設定に用いられ
る。同図(a)のように前方注視点距離−重み係数k_
st[i]のメンバーシップ関数とされる。なお図6に
おいて、各重み係数は横軸パラメータの各iにおける値
に対してそれぞれ図の縦軸上で読まれる。また左右別を
示す添え字(l、r)は省略してある。
le−j)では、上記の走行目標点の決定に際して用い
られる重み付けや、各注視点の左右白線をもとに算出さ
れた操舵角に対しての重み付けが決定される。ここでR
ule−jは、図6(a)〜(d)で表されるような、
種々の重み付け関数から構成される。関数k_stは、
各注視点情報から算出される操舵角に対し、白線に対す
る追従性や走行安定性を高くする注視点設定に用いられ
る。同図(a)のように前方注視点距離−重み係数k_
st[i]のメンバーシップ関数とされる。なお図6に
おいて、各重み係数は横軸パラメータの各iにおける値
に対してそれぞれ図の縦軸上で読まれる。また左右別を
示す添え字(l、r)は省略してある。
【0020】関数k_dtは、曲率の大きい曲線路や交
差点路において、操舵角を示す操舵制御式の白線に対す
る追従性や走行安定性が高くなるようにするため、例え
ば右カーブ路で、図7に示されるカメラ座標系における
各注視点での右白線Wrの接線角の偏差角dt_R
[i]=|Tr0−tr[i]|の小さい注視点(ここ
ではL2 )に重みをかけるものである。ここで、Tr0
は右白線Wrの白線接線角tr[i]に対する基準角度
で、通常はカメラ座標軸基準線から、Tr0=0に設定
される。この重み付けによって、接線角の偏差量が大き
くなるほど操舵制御式の出力誤差が大きくなることに起
因して制御安定度が低下するのを補償する。これは図6
の(b)のように、接線角偏差量−重み係数k_dt
[i]のメンバーシップ関数とされ、注視点調整係数d
t_maxで調整される。
差点路において、操舵角を示す操舵制御式の白線に対す
る追従性や走行安定性が高くなるようにするため、例え
ば右カーブ路で、図7に示されるカメラ座標系における
各注視点での右白線Wrの接線角の偏差角dt_R
[i]=|Tr0−tr[i]|の小さい注視点(ここ
ではL2 )に重みをかけるものである。ここで、Tr0
は右白線Wrの白線接線角tr[i]に対する基準角度
で、通常はカメラ座標軸基準線から、Tr0=0に設定
される。この重み付けによって、接線角の偏差量が大き
くなるほど操舵制御式の出力誤差が大きくなることに起
因して制御安定度が低下するのを補償する。これは図6
の(b)のように、接線角偏差量−重み係数k_dt
[i]のメンバーシップ関数とされ、注視点調整係数d
t_maxで調整される。
【0021】関数k_shは、走行指令情報と走路認識
情報から、走行場面に応じて設定された判断ルールを用
いて、注視点毎に白線情報に重み付けを行う。この判断
ルールは、例えば「交差点で右旋回ならば、左白線情報
の重みを0にする」、「交差点通過において交差点部の
白線情報の重みを0にする」などの形式で設定される。
この判断ルールに基づいて、前方注視点距離−重み係数
k_shl[i](およびk_shr[i])の重み関
数が設定され、例えば、交差点通過では両側白線情報に
対し、図6の(c)に示されるような関数となる。
情報から、走行場面に応じて設定された判断ルールを用
いて、注視点毎に白線情報に重み付けを行う。この判断
ルールは、例えば「交差点で右旋回ならば、左白線情報
の重みを0にする」、「交差点通過において交差点部の
白線情報の重みを0にする」などの形式で設定される。
この判断ルールに基づいて、前方注視点距離−重み係数
k_shl[i](およびk_shr[i])の重み関
数が設定され、例えば、交差点通過では両側白線情報に
対し、図6の(c)に示されるような関数となる。
【0022】関数k_getは、白線情報が欠測された
際にその注視点での白線情報の重みを0にするもので、
図6の(d)のように、白線距離情報−重み係数k_g
etl[i](およびk_getr[i])の重み関数
として設定されている。
際にその注視点での白線情報の重みを0にするもので、
図6の(d)のように、白線距離情報−重み係数k_g
etl[i](およびk_getr[i])の重み関数
として設定されている。
【0023】次に、追従白線に関するルール(Rule
−k)は、なるべく大局的走行指令に頼らずに、前方の
白線状態からその出力指令を決定するようにするもので
ある。 単注視点だけであると、その白線情報に欠測や
誤差があった場合、的確な指令が送れないため、ここで
は前方白線のある注視領域での、平均化された傾き度合
T_outの大きさにより、白線追従指令の変更のタイ
ミングを決定する。T_outは、各注視点における白
線の接線角tl[i]、tr[i]に重みk_ltl
[i]、k_ltr[i]をかけて、 TL=Σ(tl[i]*k_ltl[i])/Σk_l
tl[i] TR=Σ(tr[i]*k_ltr[i])/Σk_l
tr[i] T_out=(TL+TR)/2 で算出される。重み関数は、図8のような前方注視点距
離−重み係数k−ltl[i](およびk−ltr
[i])のメンバーシップ関数で設定される。
−k)は、なるべく大局的走行指令に頼らずに、前方の
白線状態からその出力指令を決定するようにするもので
ある。 単注視点だけであると、その白線情報に欠測や
誤差があった場合、的確な指令が送れないため、ここで
は前方白線のある注視領域での、平均化された傾き度合
T_outの大きさにより、白線追従指令の変更のタイ
ミングを決定する。T_outは、各注視点における白
線の接線角tl[i]、tr[i]に重みk_ltl
[i]、k_ltr[i]をかけて、 TL=Σ(tl[i]*k_ltl[i])/Σk_l
tl[i] TR=Σ(tr[i]*k_ltr[i])/Σk_l
tr[i] T_out=(TL+TR)/2 で算出される。重み関数は、図8のような前方注視点距
離−重み係数k−ltl[i](およびk−ltr
[i])のメンバーシップ関数で設定される。
【0024】上の結果を用いてここでのルールは次のよ
うに表現される。 if[T_out<0] then[Command
to camera; Follow Right l
ine] else[Command tocamer
a; same ] if[T_out>0] then[Command
to camera; Follow Left li
ne] else[Command tocamer
a;same ]
うに表現される。 if[T_out<0] then[Command
to camera; Follow Right l
ine] else[Command tocamer
a; same ] if[T_out>0] then[Command
to camera; Follow Left li
ne] else[Command tocamer
a;same ]
【0025】ここで重み関数を調整することにより、カ
ーブを走行中に次のカーブの傾き度合が予め捉えられ、
TVカメラ20の首振り制御が追従白線に遅れないよう
カメラ首振り指令を送ることができるから、左右カーブ
が連続的に続く一般路でも的確に追従白線を捉えること
ができる。
ーブを走行中に次のカーブの傾き度合が予め捉えられ、
TVカメラ20の首振り制御が追従白線に遅れないよう
カメラ首振り指令を送ることができるから、左右カーブ
が連続的に続く一般路でも的確に追従白線を捉えること
ができる。
【0026】次に、交差点や分岐路などで、追従白線が
左右白線の一方から他方へ移行する場合や両側白線から
片側白線に移行する場合のためのルールが設定され、追
従切り替えパラメータδが用いられる。例えば、右白線
Wr追従から左白線Wl追従へ移行しなければならない
場合、後述する左右の白線から得られる重み付け操舵角
SL、SRをもとに、 if[|SL−SR|<δ] then[Follow
Line;from Right to Left]
else[Follow Line;same ] とされ、追従切り替えパラメータとしては、 δ=2〜3deg とされる。これにより、操舵制御の安定度が保たれ、滑
らかな操舵角制御となる。
左右白線の一方から他方へ移行する場合や両側白線から
片側白線に移行する場合のためのルールが設定され、追
従切り替えパラメータδが用いられる。例えば、右白線
Wr追従から左白線Wl追従へ移行しなければならない
場合、後述する左右の白線から得られる重み付け操舵角
SL、SRをもとに、 if[|SL−SR|<δ] then[Follow
Line;from Right to Left]
else[Follow Line;same ] とされ、追従切り替えパラメータとしては、 δ=2〜3deg とされる。これにより、操舵制御の安定度が保たれ、滑
らかな操舵角制御となる。
【0027】操舵角算出処理720では、各注視点にお
いて前方白線の車両に対する傾きと白線までの距離に注
目して操舵角が決定される。前方注視点Li(m)での
左白線Wlに基づく操舵角算出には、図9に示す該注視
点の白線までの横方向距離xl[i]と目標横方向距離
Xl0[i]との偏差dxl[i](=Xl0[i]−
xl[i])、および注視点での白線の接線liの接線
角tl[i]と目標点Tiにおける接線liと平行な基
準線Lcに対する目標ヨー角T0[i]が用いられる。
すなわち、接線角tl[i]と目標ヨー角T0[i]か
らdtl[i]=T0[i]+|tl[i]|を得て、
これと前記の偏差dxl[i]にそれぞれ比例ゲインt
gi、xgiを乗じて加え合わせたものに、舵角補正量
hgiを加えて、 sl[i]=xgi*dxl[i]+tgi*dtl
[i]+hgi で操舵角が求められる。同様に、右の白線Wrからも、 sr[i]=xgi*dxr[i]+tgi*dtr
[i]+hgi で操舵角が求められる。
いて前方白線の車両に対する傾きと白線までの距離に注
目して操舵角が決定される。前方注視点Li(m)での
左白線Wlに基づく操舵角算出には、図9に示す該注視
点の白線までの横方向距離xl[i]と目標横方向距離
Xl0[i]との偏差dxl[i](=Xl0[i]−
xl[i])、および注視点での白線の接線liの接線
角tl[i]と目標点Tiにおける接線liと平行な基
準線Lcに対する目標ヨー角T0[i]が用いられる。
すなわち、接線角tl[i]と目標ヨー角T0[i]か
らdtl[i]=T0[i]+|tl[i]|を得て、
これと前記の偏差dxl[i]にそれぞれ比例ゲインt
gi、xgiを乗じて加え合わせたものに、舵角補正量
hgiを加えて、 sl[i]=xgi*dxl[i]+tgi*dtl
[i]+hgi で操舵角が求められる。同様に、右の白線Wrからも、 sr[i]=xgi*dxr[i]+tgi*dtr
[i]+hgi で操舵角が求められる。
【0028】ここで、比例ゲインxgiは、注視点距離
Liを変数にもつ2次関数xgi=xg(Li)、比例
ゲインtgiは、注視点距離Liと白線の傾きtl
[i]を変数にもつ2次関数tgi=tg(Li,tl
[i])とされる。また舵角補正量hgiは、カメラ首
振りによって座標系が変化する入力白線情報による操舵
誤差を補正するもので、注視点距離Liとカメラ首振り
角度φを変数にもつ3次関数hgi=hg(Li,φ)
としてある。これらの操舵制御式の各パラメータは、熟
練ドライバーが一定速度で種々の曲線路を運転したとき
の操舵角と、制御系の算出する出力操舵角が最も近似す
るように、重回帰同定させて設定される。
Liを変数にもつ2次関数xgi=xg(Li)、比例
ゲインtgiは、注視点距離Liと白線の傾きtl
[i]を変数にもつ2次関数tgi=tg(Li,tl
[i])とされる。また舵角補正量hgiは、カメラ首
振りによって座標系が変化する入力白線情報による操舵
誤差を補正するもので、注視点距離Liとカメラ首振り
角度φを変数にもつ3次関数hgi=hg(Li,φ)
としてある。これらの操舵制御式の各パラメータは、熟
練ドライバーが一定速度で種々の曲線路を運転したとき
の操舵角と、制御系の算出する出力操舵角が最も近似す
るように、重回帰同定させて設定される。
【0029】また車速対応のため、車速vの2次関数か
らなるゲインε(v)を上に求めたsl[i]、sr
[i]に乗じて、各注視点での操舵角は、 Sl[i]=sl[i]*ε(v) Sr[i]=sr[i]*ε(v) となる。
らなるゲインε(v)を上に求めたsl[i]、sr
[i]に乗じて、各注視点での操舵角は、 Sl[i]=sl[i]*ε(v) Sr[i]=sr[i]*ε(v) となる。
【0030】次に、Rule−jで設定された重みを利
用して、重み付け操舵角が算出される。いま、左白線基
礎として考えると、注視点Liでの重みKl[i]は、
Rule−jで設定された重み係数の積をとって、 Kl[i]=k_st[i]*k_dt[i]*k_s
hl[i]*k_getl[i] で表すことができる。したがって、左白線から算出され
る操舵角SLは、 SL=Σ(Sl[i]*Kl[i])/ΣKl[i] で算出される。
用して、重み付け操舵角が算出される。いま、左白線基
礎として考えると、注視点Liでの重みKl[i]は、
Rule−jで設定された重み係数の積をとって、 Kl[i]=k_st[i]*k_dt[i]*k_s
hl[i]*k_getl[i] で表すことができる。したがって、左白線から算出され
る操舵角SLは、 SL=Σ(Sl[i]*Kl[i])/ΣKl[i] で算出される。
【0031】右白線からも同様に、注視点Liでの重み
Kr[i]は、 Kr[i]=k_st[i]*k_dt[i]*k_s
hr[i]*k_getr[i] で表され、 SR=Σ(Sr[i]*Kr[i])/ΣKr[i] で算出される。以上から、最終的に出力される指令操舵
角Soutは、 Sout=(SL+SR)/2 となる。
Kr[i]は、 Kr[i]=k_st[i]*k_dt[i]*k_s
hr[i]*k_getr[i] で表され、 SR=Σ(Sr[i]*Kr[i])/ΣKr[i] で算出される。以上から、最終的に出力される指令操舵
角Soutは、 Sout=(SL+SR)/2 となる。
【0032】上記走行制御部70における注視情報処理
から操舵角算出処理にわたる処理の手順を整理して示す
と図10のようになる。すなわち、図4に示された諸情
報を基に、ステップ1000において、各注視点毎に走
行目標点がその位置Xl0[i]、およびヨー角T0
[i]として決定される。次いでステップ1100で、
この走行目標点を基に各注視点における操舵角Sl
[i]が演算される。ステップ1200では、こうして
求められた各注視点の操舵角に運転ルールに基づく重み
付けがなされた重み付け操舵角SLが求められる。以上
ステップ1000から1200までは左白線についてで
あるが、右白線についても同様にしてSRが求められ、
ステップ1300において左右両白線の重み付け操舵角
の平均をとってSoutが算出されることになる。
から操舵角算出処理にわたる処理の手順を整理して示す
と図10のようになる。すなわち、図4に示された諸情
報を基に、ステップ1000において、各注視点毎に走
行目標点がその位置Xl0[i]、およびヨー角T0
[i]として決定される。次いでステップ1100で、
この走行目標点を基に各注視点における操舵角Sl
[i]が演算される。ステップ1200では、こうして
求められた各注視点の操舵角に運転ルールに基づく重み
付けがなされた重み付け操舵角SLが求められる。以上
ステップ1000から1200までは左白線についてで
あるが、右白線についても同様にしてSRが求められ、
ステップ1300において左右両白線の重み付け操舵角
の平均をとってSoutが算出されることになる。
【0033】一方、走行モード判断部80においては、
ドライバーの運転により車両が走行車線を逸脱している
かどうかが判断される。ドライバーの通常の運転態様に
おいては、前方白線の形状などを視覚情報として得なが
ら、直線部では左右の路肩からの影響度、すなわち危険
度が最小となるように道路の中央に走行目標ラインを設
定し、曲線部ではさらにカーブ走行中の横加速度や横ジ
ャークを抑さえて乗り心地が向上するように、道路のカ
ーブ内側に走行目標ラインを設定している。走行制御部
70では、前方白線情報から常時このようなドライバー
の運転態様に則った運転ルールに従って上述のような指
令操舵角Soutが算出されている。
ドライバーの運転により車両が走行車線を逸脱している
かどうかが判断される。ドライバーの通常の運転態様に
おいては、前方白線の形状などを視覚情報として得なが
ら、直線部では左右の路肩からの影響度、すなわち危険
度が最小となるように道路の中央に走行目標ラインを設
定し、曲線部ではさらにカーブ走行中の横加速度や横ジ
ャークを抑さえて乗り心地が向上するように、道路のカ
ーブ内側に走行目標ラインを設定している。走行制御部
70では、前方白線情報から常時このようなドライバー
の運転態様に則った運転ルールに従って上述のような指
令操舵角Soutが算出されている。
【0034】ここでは、上記指令操舵角Soutとドラ
イバーの操舵によるステアリングホイール角Sdrとの
比較により判断が行なわれる。すなわち、判断ルールと
して、 Sout−α(v,γ)<Sdr<Sout+α(v,
γ) が設定される。αは不感帯領域係数で、車速v、前方走
行白線曲率γによって変化する関数であり、vが大、ま
たはγが大のとき、αが小となるものとされる。
イバーの操舵によるステアリングホイール角Sdrとの
比較により判断が行なわれる。すなわち、判断ルールと
して、 Sout−α(v,γ)<Sdr<Sout+α(v,
γ) が設定される。αは不感帯領域係数で、車速v、前方走
行白線曲率γによって変化する関数であり、vが大、ま
たはγが大のとき、αが小となるものとされる。
【0035】このルールを満たさないSdrの場合、マ
ニュアル走行モードから運転支援走行モードへの切り換
え指令を信号切り替え部90に発し、ドライバー側の原
因によっておこる不安定なステアリング動作に代え、自
動操舵制御とする。上記判断ルールを満たしているとき
には、指令操舵角Soutのステアリング駆動部100
への伝達は遮断され、マニュアル走行モードとされる。
これにより、ドライバーの疲労や操作ミスなどによっ
て、上記の走行目標ラインから車両の実際の走行経路が
所定量逸脱するようなときには、Rule−i、Rul
e−j,Rule−kなどのルールに基づく指令操舵角
Soutによって、路肩の危険度や乗り心地を考慮し
た、熟練ドライバーの運転に相当する滑らかな操舵制御
が行われる。
ニュアル走行モードから運転支援走行モードへの切り換
え指令を信号切り替え部90に発し、ドライバー側の原
因によっておこる不安定なステアリング動作に代え、自
動操舵制御とする。上記判断ルールを満たしているとき
には、指令操舵角Soutのステアリング駆動部100
への伝達は遮断され、マニュアル走行モードとされる。
これにより、ドライバーの疲労や操作ミスなどによっ
て、上記の走行目標ラインから車両の実際の走行経路が
所定量逸脱するようなときには、Rule−i、Rul
e−j,Rule−kなどのルールに基づく指令操舵角
Soutによって、路肩の危険度や乗り心地を考慮し
た、熟練ドライバーの運転に相当する滑らかな操舵制御
が行われる。
【0036】本実施例は以上のように構成され、TVカ
メラによって複数注視点の白線情報を採るとともに、ド
ライバーの通常の運転動作をルール化して運転ルールと
して記憶しておき、この運転ルールに基づいてそれぞれ
の注視点に重み付けを行ない、走行目標点を変化させる
ようにしたから、白線情報の部分的な欠測や計測誤差な
どがあっても、安定した指令操舵角信号を出力すること
ができる。そして、車両の実際の走行経路がこの指令操
舵角に基づくラインから逸脱するときには、指令操舵角
により熟練ドライバーの運転に相当する滑らかな自動操
舵が行なわれる。
メラによって複数注視点の白線情報を採るとともに、ド
ライバーの通常の運転動作をルール化して運転ルールと
して記憶しておき、この運転ルールに基づいてそれぞれ
の注視点に重み付けを行ない、走行目標点を変化させる
ようにしたから、白線情報の部分的な欠測や計測誤差な
どがあっても、安定した指令操舵角信号を出力すること
ができる。そして、車両の実際の走行経路がこの指令操
舵角に基づくラインから逸脱するときには、指令操舵角
により熟練ドライバーの運転に相当する滑らかな自動操
舵が行なわれる。
【0037】また、上記の運転ルールは増減可能である
から、メモリの容量に応じて追加することができ、さら
に新しく発生する多くの走行場面に対応した運転ルール
を逐次追加することができるという利点がある。また重
み付けのための運転ルールがメンバーシップ関数で表わ
したものとしてあるから、言語的に制御調整が可能とな
っている。
から、メモリの容量に応じて追加することができ、さら
に新しく発生する多くの走行場面に対応した運転ルール
を逐次追加することができるという利点がある。また重
み付けのための運転ルールがメンバーシップ関数で表わ
したものとしてあるから、言語的に制御調整が可能とな
っている。
【0038】なお、実施例はドライバーによる運転を基
本とする車両の運転支援システムに適用したものを示し
たが、本発明はこれに限定されることなく、無人の自律
走行車両に適用することもでき、あるいはまた、運転支
援システムの他の態様として、操舵角算出手段で算出さ
れた指令操舵角とドライバーによる実際の操舵状況との
比較に基づいて、適正な走行経路からの逸脱をドライバ
ーに報知するようにしてもよい。
本とする車両の運転支援システムに適用したものを示し
たが、本発明はこれに限定されることなく、無人の自律
走行車両に適用することもでき、あるいはまた、運転支
援システムの他の態様として、操舵角算出手段で算出さ
れた指令操舵角とドライバーによる実際の操舵状況との
比較に基づいて、適正な走行経路からの逸脱をドライバ
ーに報知するようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上のとおり、本発明はドライバーの運
転動作を運転ルールとして記憶させた記憶手段を設け、
画像処理手段から得た道路線形情報をこの運転ルールに
基づいて処理して車両の操舵角を算出するようにしたか
ら、道路側端の白線などの道路線形情報の部分的な欠測
や計測誤差などがあっても、制御出力が不安定になるこ
となく、熟練ドライバーの運転に相当する滑らかな指令
操舵角信号が得られる効果がある。そして、運転状態判
断手段を設けてドライバーの運転状態を監視することに
より、車両の実際の走行経路が運転ルールにそった走行
ラインから逸脱するときには、上に算出された指令操舵
角によりステアリングが駆動されるようにしたから、ド
ライバーの疲労や操作ミスなどによる適正走行経路から
の逸脱が、自動的に自動操舵に切り替えられ、路肩の危
険度や乗り心地を考慮した、熟練ドライバーの運転に相
当する滑らかな運航が確保される。
転動作を運転ルールとして記憶させた記憶手段を設け、
画像処理手段から得た道路線形情報をこの運転ルールに
基づいて処理して車両の操舵角を算出するようにしたか
ら、道路側端の白線などの道路線形情報の部分的な欠測
や計測誤差などがあっても、制御出力が不安定になるこ
となく、熟練ドライバーの運転に相当する滑らかな指令
操舵角信号が得られる効果がある。そして、運転状態判
断手段を設けてドライバーの運転状態を監視することに
より、車両の実際の走行経路が運転ルールにそった走行
ラインから逸脱するときには、上に算出された指令操舵
角によりステアリングが駆動されるようにしたから、ド
ライバーの疲労や操作ミスなどによる適正走行経路から
の逸脱が、自動的に自動操舵に切り替えられ、路肩の危
険度や乗り心地を考慮した、熟練ドライバーの運転に相
当する滑らかな運航が確保される。
【図1】本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】発明の実施例の構成を示すブロック図である。
【図3】カメラ座標系における道路白線を示す図であ
る。
る。
【図4】走行制御部における処理を示すブロック図であ
る。
る。
【図5】走行目標ライン設定の説明図である。
【図6】注視点の重み付け関数の例を示す図である。
【図7】接線角偏差量に対する重み付けの説明図であ
る。
る。
【図8】追従白線に関する重み付け関数の例を示す図で
ある。
ある。
【図9】操舵角算出の説明図である。
【図10】操舵角算出の流れを示すフローチャートであ
る。
る。
1 車両 11 撮影手段 12 画像処理手段 13 運転ルール記憶手段 14 操舵角算出手段 15 運転状態判断手段 16 駆動手段 20 TVカメラ 25 カメラ首振り駆動部 30 画像処理装置 40 車速センサ 50 地図情報部 60 大局的走行制御部 70 走行制御部 75 メモリ 80 走行モード判断部 90 信号切り替え部 100 ステアリング駆動部 A 車両情報A、 B 認識・意思情報 C 運転ルール D 首振り指令 Sout 指令操舵角 Li 注視点 Wl 左白線 Wr 右白線 T_1ine 走行目標ライン T_1ine0 中央走行ライン tr[i]、tl[i] 接線角 φ 首振り角
Claims (5)
- 【請求項1】 車両に取り付けられ車両前方の道路を撮
影する撮影手段と、該撮影手段により求めた画像から、
車両前方の複数注視点における道路線形情報を抽出する
画像処理手段と、ドライバーの運転動作を運転ルールと
して記憶させた運転ルール記憶手段と、前記複数注視点
における道路線形情報を前記運転ルールに基づいて処理
して前記車両の操舵角を算出する操舵角算出手段を備え
ることを特徴とする移動車両の運転制御装置。 - 【請求項2】 前記運転ルールは前記複数注視点に対す
る重みルールを含み、前記操舵角算出手段は各注視点に
おける前記道路線形情報に重み付けして前記操舵角を算
出するものであることを特徴とする請求項1記載の移動
車両の運転制御装置。 - 【請求項3】 前記重みルールが、重みをメンバーシッ
プ関数で表していることを特徴とする請求項2記載の移
動車両の運転制御装置。 - 【請求項4】 前記運転ルールは前記複数注視点毎の走
行目標点ルールを含み、前記操舵角算出手段は各注視点
における前記道路線形情報から走行目標点を求めて前記
操舵角を算出するものであることを特徴とする請求項1
記載の移動車両の運転制御装置。 - 【請求項5】 車両に取り付けられ車両前方の道路を撮
影する撮影手段と、該撮影手段により求めた画像から、
車両前方の複数注視点における道路線形情報を抽出する
画像処理手段と、ドライバーの運転動作を運転ルールと
して記憶させた運転ルール記憶手段と、前記道路線形情
報を前記運転ルールに基づいて処理して前記車両の操舵
角を算出する操舵角算出手段と、運転状態が前記運転ル
ールにそったものであるかを判断する運転状態判断手段
と、該運転状態判断手段で運転ルールから逸脱するもの
と判断されたとき前記操舵角算出手段で算出された操舵
角でステアリングを駆動する駆動手段とを備えることを
特徴とする移動車両の運転制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4176059A JP2845035B2 (ja) | 1992-06-10 | 1992-06-10 | 移動車両の運転制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4176059A JP2845035B2 (ja) | 1992-06-10 | 1992-06-10 | 移動車両の運転制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05341839A true JPH05341839A (ja) | 1993-12-24 |
JP2845035B2 JP2845035B2 (ja) | 1999-01-13 |
Family
ID=16007000
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4176059A Expired - Fee Related JP2845035B2 (ja) | 1992-06-10 | 1992-06-10 | 移動車両の運転制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2845035B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4886952A (en) * | 1987-06-10 | 1989-12-12 | Yasushi Horiuchi | Power source device for high-frequency induction heating |
JP2007022431A (ja) * | 2005-07-20 | 2007-02-01 | Toyota Motor Corp | 走行支援装置 |
JP2009251637A (ja) * | 2008-04-01 | 2009-10-29 | Nishi Nihon Kosoku Doro Maintenance Kansai Kk | 車両事故防止ロボット及び車両事故防止システム |
-
1992
- 1992-06-10 JP JP4176059A patent/JP2845035B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4886952A (en) * | 1987-06-10 | 1989-12-12 | Yasushi Horiuchi | Power source device for high-frequency induction heating |
JP2007022431A (ja) * | 2005-07-20 | 2007-02-01 | Toyota Motor Corp | 走行支援装置 |
JP4595725B2 (ja) * | 2005-07-20 | 2010-12-08 | トヨタ自動車株式会社 | 走行支援装置 |
JP2009251637A (ja) * | 2008-04-01 | 2009-10-29 | Nishi Nihon Kosoku Doro Maintenance Kansai Kk | 車両事故防止ロボット及び車両事故防止システム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2845035B2 (ja) | 1999-01-13 |
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