JPH05340866A - 塵粒子検出器 - Google Patents
塵粒子検出器Info
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- JPH05340866A JPH05340866A JP4145993A JP14599392A JPH05340866A JP H05340866 A JPH05340866 A JP H05340866A JP 4145993 A JP4145993 A JP 4145993A JP 14599392 A JP14599392 A JP 14599392A JP H05340866 A JPH05340866 A JP H05340866A
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Landscapes
- Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 微妙な調整作業等を必要とせず、安価で、メ
ンテナンス性に優れ、塵粒子の数、大きさを小さい誤差
で検出することのできる塵粒子検出器を提供する。 【構成】 単一のレーザ発振器から出射されたレーザ光
から幅が広く厚さが薄い平行レーザビーム光を作る装置
と、そのレーザビーム光をスリットを通して送り込み、
被測定空間に隙間の無いシート状レーザビーム光を形成
する装置と、そのシート状光を塵粒子が横切る際に発生
する散乱光の検出装置と、レーザビーム光を最終的に吸
収して外部にもらさないレーザビーム光吸収器とを備え
て構成する。シート状レーザビーム光を横切る塵粒子の
散乱光を検出し、その強度の変化を利用して、塵粒子の
数、散乱光の強度を利用して塵粒子の大きさを検出す
る。断面が長楕円形状のシート状レーザビーム光のとき
塵粒子の大きさの検出誤差が小さい。
ンテナンス性に優れ、塵粒子の数、大きさを小さい誤差
で検出することのできる塵粒子検出器を提供する。 【構成】 単一のレーザ発振器から出射されたレーザ光
から幅が広く厚さが薄い平行レーザビーム光を作る装置
と、そのレーザビーム光をスリットを通して送り込み、
被測定空間に隙間の無いシート状レーザビーム光を形成
する装置と、そのシート状光を塵粒子が横切る際に発生
する散乱光の検出装置と、レーザビーム光を最終的に吸
収して外部にもらさないレーザビーム光吸収器とを備え
て構成する。シート状レーザビーム光を横切る塵粒子の
散乱光を検出し、その強度の変化を利用して、塵粒子の
数、散乱光の強度を利用して塵粒子の大きさを検出す
る。断面が長楕円形状のシート状レーザビーム光のとき
塵粒子の大きさの検出誤差が小さい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体あるいは電子
部品製造空間において、塵粒子の数、塵粒子の概略の大
きさ、又はその両者をリアルタイムで計測する塵粒子検
出器に関する。
部品製造空間において、塵粒子の数、塵粒子の概略の大
きさ、又はその両者をリアルタイムで計測する塵粒子検
出器に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造用装置あるいは電子部品製造
用装置では、製品の歩留まりを確保するために、基板に
対する塵(ダスト)の付着を最小限にする必要がある。
このため、常時、製品製造環境における塵の発生状況
(塵粒子の数、塵粒子の概略の大きさ、又はその両者)
をモニターし、塵の増加があればこれを検知して塵を抑
制する対策をとる必要がありその研究がなされている。
用装置では、製品の歩留まりを確保するために、基板に
対する塵(ダスト)の付着を最小限にする必要がある。
このため、常時、製品製造環境における塵の発生状況
(塵粒子の数、塵粒子の概略の大きさ、又はその両者)
をモニターし、塵の増加があればこれを検知して塵を抑
制する対策をとる必要がありその研究がなされている。
【0003】図6は、従来のこの種の塵粒子検出器の一
例(特開昭62−215843公報に開示のあるもの)
を説明するための図である。同図の(A)、(B)およ
び(C)は、それぞれその塵粒子検出器の平面図、側面
図および斜視図を示している。
例(特開昭62−215843公報に開示のあるもの)
を説明するための図である。同図の(A)、(B)およ
び(C)は、それぞれその塵粒子検出器の平面図、側面
図および斜視図を示している。
【0004】レーザ発振器10から出たレーザビーム光
12は、対向設置された二枚の平行平面鏡14aおよび
14bの間で反射を繰り返し、両平面鏡14aおよび1
4b間に単一の平面状のレーザビーム光ネット120を
形成している。レーザビーム光12は、レーザビーム光
吸収器16に入り、ここで最終的に吸収されて外部に洩
れないようになっている。
12は、対向設置された二枚の平行平面鏡14aおよび
14bの間で反射を繰り返し、両平面鏡14aおよび1
4b間に単一の平面状のレーザビーム光ネット120を
形成している。レーザビーム光12は、レーザビーム光
吸収器16に入り、ここで最終的に吸収されて外部に洩
れないようになっている。
【0005】塵粒子18が矢印20のようにこのレーザ
ビーム光ネット120に飛来してレーザビーム光12を
横切るとき散乱光22を生じる。この散乱光22は集光
ミラー24aおよび24bによって、散乱光検出器26
aおよび26bに集められ、ここでレーザビーム光12
を横切った塵粒子18の数がカウントされる。
ビーム光ネット120に飛来してレーザビーム光12を
横切るとき散乱光22を生じる。この散乱光22は集光
ミラー24aおよび24bによって、散乱光検出器26
aおよび26bに集められ、ここでレーザビーム光12
を横切った塵粒子18の数がカウントされる。
【0006】レーザビーム光12の反射の繰り返し回数
を増やすことによってレーザビーム光ネット120のビ
ーム光密度を密にし、ネットの隙間を少なくして、検出
されないまま通過する塵粒子18の数を減らして塵粒子
数計測の感度を向上させることができる。
を増やすことによってレーザビーム光ネット120のビ
ーム光密度を密にし、ネットの隙間を少なくして、検出
されないまま通過する塵粒子18の数を減らして塵粒子
数計測の感度を向上させることができる。
【0007】図7は、従来の塵粒子検出器の他の例(特
開平3−176641号公報に開示のあるもの)を示す
図である。図7の(A)および(B)は、それぞれ平面
図および側面図である。符号は図6に合わせてある。
開平3−176641号公報に開示のあるもの)を示す
図である。図7の(A)および(B)は、それぞれ平面
図および側面図である。符号は図6に合わせてある。
【0008】図7に示した構成例では、半導体レーザア
レイ等で構成されるレーザ光照射手段28により、複数
のレーザビーム光を平行かつ緻密に照射してレーザビー
ム光シート30を形成している。このレーザビーム光シ
ート30を塵粒子18が遮ると散乱光22が発生する。
この散乱光22を検出器26を使って検出するようにし
ている。16はレーザビーム光吸収器である。図6でレ
ーザビーム光を反射させるのに使用していた反射鏡14
aおよび14bは必要としない。
レイ等で構成されるレーザ光照射手段28により、複数
のレーザビーム光を平行かつ緻密に照射してレーザビー
ム光シート30を形成している。このレーザビーム光シ
ート30を塵粒子18が遮ると散乱光22が発生する。
この散乱光22を検出器26を使って検出するようにし
ている。16はレーザビーム光吸収器である。図6でレ
ーザビーム光を反射させるのに使用していた反射鏡14
aおよび14bは必要としない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述の図6に示した構
成の従来の塵粒子検出器では、対向する反射鏡14aお
よび14bの鏡面が飛来するダスト等によって次第に汚
染されるため、定期的にクリーニングしなければならな
い。また、反射鏡14aおよび14bは機械的に精密に
平行平面に設置されなければならないが、製造、使用お
よびクリーニングのすべての過程で常時この精密さを保
つのには困難がある。また、レーザビーム光ネット12
0のビーム光密度にも限界があるため、ネットの隙間を
素通りする塵粒子18の数が多い。このため、高い測定
精度を得ることができない。
成の従来の塵粒子検出器では、対向する反射鏡14aお
よび14bの鏡面が飛来するダスト等によって次第に汚
染されるため、定期的にクリーニングしなければならな
い。また、反射鏡14aおよび14bは機械的に精密に
平行平面に設置されなければならないが、製造、使用お
よびクリーニングのすべての過程で常時この精密さを保
つのには困難がある。また、レーザビーム光ネット12
0のビーム光密度にも限界があるため、ネットの隙間を
素通りする塵粒子18の数が多い。このため、高い測定
精度を得ることができない。
【0010】一方、図7に示した構成の従来の塵粒子検
出器では、半導体レーザアレイ28等からの光でレーザ
ビーム光シートを形成するため、反射鏡を必要とせず、
そのため構成が極めて単純になる。しかし、半導体レー
ザアレイ28等を構成する多数のレーザ光源から発する
レーザビーム光を、平行、かつ、等間隔で、よく揃った
スポット状ビーム光に変換して実用に耐えるレーザビー
ム光シートを形成するためには、レーザ光源のそれぞれ
に微細で高精度の補正用光学的レンズを備える必要があ
る。
出器では、半導体レーザアレイ28等からの光でレーザ
ビーム光シートを形成するため、反射鏡を必要とせず、
そのため構成が極めて単純になる。しかし、半導体レー
ザアレイ28等を構成する多数のレーザ光源から発する
レーザビーム光を、平行、かつ、等間隔で、よく揃った
スポット状ビーム光に変換して実用に耐えるレーザビー
ム光シートを形成するためには、レーザ光源のそれぞれ
に微細で高精度の補正用光学的レンズを備える必要があ
る。
【0011】しかし、多数のレーザ光源の各々に補正用
光学的レンズを装着して正確に平行なレーザビーム光を
形成するのは容易な作業ではない。またもし、その作業
に成功して、数十μm間隔で多数本の平行なレーザビー
ム光を形成することができたとしても、これではレーザ
ビーム光相互間の間隙はあまりに広い。測定の対象とな
る塵粒子18の粒径は最大でも数μmの大きさであるた
め、その広い間隙を検出されないまま素通りする塵粒子
がどうしても多くなる。
光学的レンズを装着して正確に平行なレーザビーム光を
形成するのは容易な作業ではない。またもし、その作業
に成功して、数十μm間隔で多数本の平行なレーザビー
ム光を形成することができたとしても、これではレーザ
ビーム光相互間の間隙はあまりに広い。測定の対象とな
る塵粒子18の粒径は最大でも数μmの大きさであるた
め、その広い間隙を検出されないまま素通りする塵粒子
がどうしても多くなる。
【0012】さらに、複数のレーザビーム光を一斉に放
射する半導体レーザアレイは、多数の半導体レーザの発
生する熱によって動作が不安定になる可能性がある。こ
の発熱の問題を解決するためには、半導体レーザに投入
する電力を制限したり、或いはまたは、半導体レーザア
レイに冷却機構を付加したりしなければならない。そう
すると、塵粒子の検出感度が低下したり、あるいは塵粒
子検出器の構成部品数が増えて構造が複雑化してコスト
上昇を招いたりする欠点がある。
射する半導体レーザアレイは、多数の半導体レーザの発
生する熱によって動作が不安定になる可能性がある。こ
の発熱の問題を解決するためには、半導体レーザに投入
する電力を制限したり、或いはまたは、半導体レーザア
レイに冷却機構を付加したりしなければならない。そう
すると、塵粒子の検出感度が低下したり、あるいは塵粒
子検出器の構成部品数が増えて構造が複雑化してコスト
上昇を招いたりする欠点がある。
【0013】また、散乱光の強度を利用して塵粒子の概
略の粒子径、即ち概略の大きさを測定しようとすると
き、図7でレーザ発振器から出射される光ビーム光の断
面内の光強度分布はおよそガウス関数の二乗で表される
分布をしているのが普通であり、図6では光強度の分布
は更に複雑な様相を呈するが、これが塵粒子の粒子径の
測定誤差を大きくする。つまり、レーザビーム光の断面
内の光強度分布を考えた場合、一般にビーム光の中心部
は強い光強度であるが、周辺部に向かって光強度は次第
に弱くなる。従来の塵粒子検出器のレーザビーム光径は
1mm程度であるが、対象となる塵粒子の直径は数ミク
ロン程度である。ビーム光断面内の光強度に強弱の分布
があると、同じ大きさの塵粒子がビーム光を横切っても
散乱光の強度は、横切る位置によって異なるため、塵粒
子の大きさの概略値も知ることができない。
略の粒子径、即ち概略の大きさを測定しようとすると
き、図7でレーザ発振器から出射される光ビーム光の断
面内の光強度分布はおよそガウス関数の二乗で表される
分布をしているのが普通であり、図6では光強度の分布
は更に複雑な様相を呈するが、これが塵粒子の粒子径の
測定誤差を大きくする。つまり、レーザビーム光の断面
内の光強度分布を考えた場合、一般にビーム光の中心部
は強い光強度であるが、周辺部に向かって光強度は次第
に弱くなる。従来の塵粒子検出器のレーザビーム光径は
1mm程度であるが、対象となる塵粒子の直径は数ミク
ロン程度である。ビーム光断面内の光強度に強弱の分布
があると、同じ大きさの塵粒子がビーム光を横切っても
散乱光の強度は、横切る位置によって異なるため、塵粒
子の大きさの概略値も知ることができない。
【0014】この発明の目的は、微妙な調整作業等を必
要とせず、安価で、しかも優れたメンテナンス性と高い
測定精度を備え、塵粒子の数だけでなく、塵粒子の概略
の大きさ、又は、必要に応じてその両者を、小さい誤差
で検出することのできる塵粒子検出器を提供することに
ある。
要とせず、安価で、しかも優れたメンテナンス性と高い
測定精度を備え、塵粒子の数だけでなく、塵粒子の概略
の大きさ、又は、必要に応じてその両者を、小さい誤差
で検出することのできる塵粒子検出器を提供することに
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述の目的達成のため
に、この発明の塵粒子検出器は、単一のレーザ発振器
と、このレーザ発振器から出射されたレーザ光から幅が
広く厚さが薄い平行レーザビーム光を作る装置と、該平
行レーザビーム光を導入して被測定空間に隙間の無いシ
ート状レーザビーム光を形成する装置と、該シート状レ
ーザビーム光を塵粒子が横切る際に発生する散乱光を検
出する散乱光検出装置と、該シート状レーザビーム光を
最終的に吸収して外部にもらさないレーザビーム光吸収
器とを備えて構成される。
に、この発明の塵粒子検出器は、単一のレーザ発振器
と、このレーザ発振器から出射されたレーザ光から幅が
広く厚さが薄い平行レーザビーム光を作る装置と、該平
行レーザビーム光を導入して被測定空間に隙間の無いシ
ート状レーザビーム光を形成する装置と、該シート状レ
ーザビーム光を塵粒子が横切る際に発生する散乱光を検
出する散乱光検出装置と、該シート状レーザビーム光を
最終的に吸収して外部にもらさないレーザビーム光吸収
器とを備えて構成される。
【0016】前記の平行レーザビーム光を作る装置を、
レーザ発振器から発するレーザ光を平行ビーム光に変換
する光学レンズ系と、該平行ビーム光の断面形状の幅を
広く厚さを薄く変形するプリズム光学系とを以て構成す
るのが好適である。
レーザ発振器から発するレーザ光を平行ビーム光に変換
する光学レンズ系と、該平行ビーム光の断面形状の幅を
広く厚さを薄く変形するプリズム光学系とを以て構成す
るのが好適である。
【0017】前記散乱光検出装置には、検出した散乱光
の強度の変化を利用して、該シート状レーザビーム光を
横切る塵粒子の個数を計測する構成を具える。若しく
は、検出した散乱光の強度を利用して、該シート状レー
ザビーム光を横切る塵粒子の概略の大きさを計測する構
成を具えるのが好適である。又は、その両構成を具えて
いてもよい。
の強度の変化を利用して、該シート状レーザビーム光を
横切る塵粒子の個数を計測する構成を具える。若しく
は、検出した散乱光の強度を利用して、該シート状レー
ザビーム光を横切る塵粒子の概略の大きさを計測する構
成を具えるのが好適である。又は、その両構成を具えて
いてもよい。
【0018】特に、前記の平行レーザビーム光の断面を
長楕円形状にすると、塵粒子数及び塵粒子の概略の大き
さの計測に好適となる。このときは、散乱光検出装置は
光の進行方向に延長された一対の散乱光検出端(以下、
フォトセンサ)を具え、該一対のフォトセンサは該シー
ト状レーザビーム光を間に挟み、その全体の断面形状
が、H字形状をなす構成とすることによって、計測に好
結果を得ることが出来る。
長楕円形状にすると、塵粒子数及び塵粒子の概略の大き
さの計測に好適となる。このときは、散乱光検出装置は
光の進行方向に延長された一対の散乱光検出端(以下、
フォトセンサ)を具え、該一対のフォトセンサは該シー
ト状レーザビーム光を間に挟み、その全体の断面形状
が、H字形状をなす構成とすることによって、計測に好
結果を得ることが出来る。
【0019】
【作用】上述の、被測定空間に形成されたシート状レー
ザビーム光には隙間がない。そのため、散乱光の強度が
検出限界以上でありさえすれば、横切る塵粒子は全てそ
の数をリアルタイムで計測することができ、また、横切
る塵粒子の概略の大きさをリアルタイムで計測すること
ができる。
ザビーム光には隙間がない。そのため、散乱光の強度が
検出限界以上でありさえすれば、横切る塵粒子は全てそ
の数をリアルタイムで計測することができ、また、横切
る塵粒子の概略の大きさをリアルタイムで計測すること
ができる。
【0020】特に、シート状レーザビーム光はその断面
が長楕円形状のときには、その長軸方向の断面内光強度
分布がガウス関数の二乗に比例しているため、ビーム光
の中心部から離れた部分を横切る塵粒子で発生する散乱
光の強さは、ビーム光の中心部を横切る塵粒子で発生す
る散乱光の強さよりもかなり弱くなる性質を持つ。散乱
光検出装置が光の進行方向に延長された一対のフォトセ
ンサを具え、該一対のフォトセンサが該シート状レーザ
ビーム光を間に挟んで、その全体の断面形状がH字形状
をなす構成の場合には、塵粒子の大きさの計測の誤差を
小くすることができる。ビーム光の中心から離れた位置
を横切る塵粒子はフォトセンサに近く、その分、光強度
の検出値が大きくなり、従って、それぞれの効果が互い
に打ち消される、などがその理由である。
が長楕円形状のときには、その長軸方向の断面内光強度
分布がガウス関数の二乗に比例しているため、ビーム光
の中心部から離れた部分を横切る塵粒子で発生する散乱
光の強さは、ビーム光の中心部を横切る塵粒子で発生す
る散乱光の強さよりもかなり弱くなる性質を持つ。散乱
光検出装置が光の進行方向に延長された一対のフォトセ
ンサを具え、該一対のフォトセンサが該シート状レーザ
ビーム光を間に挟んで、その全体の断面形状がH字形状
をなす構成の場合には、塵粒子の大きさの計測の誤差を
小くすることができる。ビーム光の中心から離れた位置
を横切る塵粒子はフォトセンサに近く、その分、光強度
の検出値が大きくなり、従って、それぞれの効果が互い
に打ち消される、などがその理由である。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の塵粒子検出
器の実施例につき説明する。図1は、この発明の塵粒子
検出器の実施例の構成を説明するための図である。
器の実施例につき説明する。図1は、この発明の塵粒子
検出器の実施例の構成を説明するための図である。
【0022】半導体レーザ発振器40から出射されたレ
ーザ光は、平行レーザビーム光を作る装置、例えば、光
学レンズ系としてコリメータレンズ42によって、幅が
広く厚さが薄い平行ビーム光、ここでは、断面が楕円形
のコリメート光線である平行ビーム光44aに変換され
る。図2の(A)にこの平行ビーム光44aの断面形状
の一例を示した。短軸の長さL1=0.5mm、長軸の
長さL2=1.2mmである。図2の(C)にその長軸
方向の光強度分布の様子を示した。短軸方向の光強度と
同様形状の光強度分布を示す。この発明は、上述の楕円
形断面及び光強度分布を必須条件とするものではない
が、その場合に後述のように、様々なメリットが得られ
る。
ーザ光は、平行レーザビーム光を作る装置、例えば、光
学レンズ系としてコリメータレンズ42によって、幅が
広く厚さが薄い平行ビーム光、ここでは、断面が楕円形
のコリメート光線である平行ビーム光44aに変換され
る。図2の(A)にこの平行ビーム光44aの断面形状
の一例を示した。短軸の長さL1=0.5mm、長軸の
長さL2=1.2mmである。図2の(C)にその長軸
方向の光強度分布の様子を示した。短軸方向の光強度と
同様形状の光強度分布を示す。この発明は、上述の楕円
形断面及び光強度分布を必須条件とするものではない
が、その場合に後述のように、様々なメリットが得られ
る。
【0023】図1に示す構造では、上述の断面の楕円の
短軸が紙面に対し垂直になるように置かれた平行ビーム
光44aを、シート状レーザビーム光を形成する装置、
例えば、プリズム46aおよび46bのプリズム系に入
射させる。このとき、プリズム46aの入射面に対して
斜めに入射させ、プリズム46aの出射面からは、この
面に対してはほぼ垂直に出射させて、長軸を拡大した長
楕円断面形状の平行ビーム光44bを得ている。このと
きの長軸の拡大率は、プリズム46aの入射面に対する
ビーム光44aの入射角によって変る。平行ビーム光4
4bは先と同じ要領でもう一度プリズム46bを通され
て長軸が更に拡大され、一層の長楕円断面形状の平行ビ
ーム光44cとなる。この平行ビーム光44cは、被測
定空間において隙間の無いシート状レーザビーム光52
となる。今仮に、一つのプリズムによる拡大率を2.4
5倍とすると、2個のプリズムでは約6倍の拡大が得ら
れる。したがってこの場合は、図2の(A)の断面の平
行ビーム光44aから、図2の(B)に示すような、長
軸がL3=7.2mm(=1.2mm×6)、短軸がL
1=0.5mm(不変)の長楕円断面形状の平行ビーム
光44cが得られる。図2の(D)にその長軸方向の光
強度分布の様子を示した。
短軸が紙面に対し垂直になるように置かれた平行ビーム
光44aを、シート状レーザビーム光を形成する装置、
例えば、プリズム46aおよび46bのプリズム系に入
射させる。このとき、プリズム46aの入射面に対して
斜めに入射させ、プリズム46aの出射面からは、この
面に対してはほぼ垂直に出射させて、長軸を拡大した長
楕円断面形状の平行ビーム光44bを得ている。このと
きの長軸の拡大率は、プリズム46aの入射面に対する
ビーム光44aの入射角によって変る。平行ビーム光4
4bは先と同じ要領でもう一度プリズム46bを通され
て長軸が更に拡大され、一層の長楕円断面形状の平行ビ
ーム光44cとなる。この平行ビーム光44cは、被測
定空間において隙間の無いシート状レーザビーム光52
となる。今仮に、一つのプリズムによる拡大率を2.4
5倍とすると、2個のプリズムでは約6倍の拡大が得ら
れる。したがってこの場合は、図2の(A)の断面の平
行ビーム光44aから、図2の(B)に示すような、長
軸がL3=7.2mm(=1.2mm×6)、短軸がL
1=0.5mm(不変)の長楕円断面形状の平行ビーム
光44cが得られる。図2の(D)にその長軸方向の光
強度分布の様子を示した。
【0024】尚、これと同じ長楕円断面形状の平行ビー
ム光は、別の方法例えば図4に示す構造を用いても得ら
れる。即ち、図4において、半導体レーザ発振器40か
ら出射されたレーザ光は、レンズ43によって、一般
に、断面が円形に近い楕円形の平行ビーム光45aに変
換される。図4では、その断面の楕円の長軸を紙面に対
し垂直に置かれた平行ビーム光45aを、プリズム47
aの入射面に対して垂直に入射させ、プリズム46aの
出射面に対しては斜めに出射させて、長軸の縮小された
長楕円断面形状の平行ビーム光45bを得ている。この
ときの長軸の縮小率は、プリズム47aの出射面に対す
るビーム光45aの出射角によって変る。平行ビーム光
45bはもう一度プリズム47bに垂直に投入され、斜
めに出射されて、先と同様にして長軸が更に拡大された
長楕円断面形状の平行ビーム光45cとなる。これは先
の長楕円断面形状の平行ビーム光44cと変わらず、以
下の記述に同様に使用できる。
ム光は、別の方法例えば図4に示す構造を用いても得ら
れる。即ち、図4において、半導体レーザ発振器40か
ら出射されたレーザ光は、レンズ43によって、一般
に、断面が円形に近い楕円形の平行ビーム光45aに変
換される。図4では、その断面の楕円の長軸を紙面に対
し垂直に置かれた平行ビーム光45aを、プリズム47
aの入射面に対して垂直に入射させ、プリズム46aの
出射面に対しては斜めに出射させて、長軸の縮小された
長楕円断面形状の平行ビーム光45bを得ている。この
ときの長軸の縮小率は、プリズム47aの出射面に対す
るビーム光45aの出射角によって変る。平行ビーム光
45bはもう一度プリズム47bに垂直に投入され、斜
めに出射されて、先と同様にして長軸が更に拡大された
長楕円断面形状の平行ビーム光45cとなる。これは先
の長楕円断面形状の平行ビーム光44cと変わらず、以
下の記述に同様に使用できる。
【0025】説明を図1に戻して、平行ビーム光44c
は、その長楕円断面形状が丁度通り抜ける程度の、図2
の(B)に示すような矩形状スリット48を通して、塵
粒子の被測定空間51に入射し、この空間51に平行で
隙間の無いシート状レーザビーム光52を作る。矩形状
スリット48を通すのは、平行ビーム光44cの周囲に
不正規に発生している、ぼんやりした散乱光乃至漏洩光
を除去するためである。
は、その長楕円断面形状が丁度通り抜ける程度の、図2
の(B)に示すような矩形状スリット48を通して、塵
粒子の被測定空間51に入射し、この空間51に平行で
隙間の無いシート状レーザビーム光52を作る。矩形状
スリット48を通すのは、平行ビーム光44cの周囲に
不正規に発生している、ぼんやりした散乱光乃至漏洩光
を除去するためである。
【0026】塵粒子がこのシート状のレーザビーム光5
2を横切るとき反射散乱光を生ずる。そしてその散乱光
はレーザビーム光52を挟んで設けられた、散乱光検出
装置の検出端であるフォトセンサ50aおよび50bで
検出される。フォトセンサ50aおよび50bで検出さ
れた信号は、散乱光検出装置本体50に送られて、ここ
で塵粒子の数、又は、塵粒子の数及び塵粒子の概略の大
きさが計測される。シートには隙間がないのでこの空間
を横切る塵粒子に対しては検出漏れの心配は無い。
2を横切るとき反射散乱光を生ずる。そしてその散乱光
はレーザビーム光52を挟んで設けられた、散乱光検出
装置の検出端であるフォトセンサ50aおよび50bで
検出される。フォトセンサ50aおよび50bで検出さ
れた信号は、散乱光検出装置本体50に送られて、ここ
で塵粒子の数、又は、塵粒子の数及び塵粒子の概略の大
きさが計測される。シートには隙間がないのでこの空間
を横切る塵粒子に対しては検出漏れの心配は無い。
【0027】シート状レーザビーム光52は、レーザビ
ーム光吸収器54に最終的に吸収されて、漏洩光がフォ
トセンサに捕捉されるようなことがないようになってい
る。この塵粒子検出器は上述の通り簡単な光学系及び検
出系で構成されているため、安価に製作出来る上に、性
能維持の保守性に優れる。尚、図4の、スリット48及
びその右方に描かれている各部材は、部材の符号を含め
て図1のそれらと同じにしてある。ただ、図1の(それ
らの)平面図が図2(のその場所)に描かれているに過
ぎない。
ーム光吸収器54に最終的に吸収されて、漏洩光がフォ
トセンサに捕捉されるようなことがないようになってい
る。この塵粒子検出器は上述の通り簡単な光学系及び検
出系で構成されているため、安価に製作出来る上に、性
能維持の保守性に優れる。尚、図4の、スリット48及
びその右方に描かれている各部材は、部材の符号を含め
て図1のそれらと同じにしてある。ただ、図1の(それ
らの)平面図が図2(のその場所)に描かれているに過
ぎない。
【0028】さて、塵粒子がこのシート状レーザビーム
光52を横切る(図1の紙面に垂直な方向、従って、長
楕円断面をその短軸方向で横切る)際に発生する散乱光
の強度は、塵粒子がシート状レーザビーム光52に入る
ときと、出るときとで弱く、中心部分で最も強い。その
光強度は、図2の(C)と同様な曲線を描いてフォトセ
ンサ50aおよび50bで検出されるが、その検出値を
受けた散乱光検出装置本体50の内部では、塵粒子の1
個がこの曲線の山の頂上位置でカウントされるよう電気
的処理が行なわれる。尚、塵粒子の1個のカウント方法
にはこの他にも様々な方法がある。例えば、平行ビーム
光44cの断面が長楕円形状でない一般の場合の塵粒子
の1個のカウントは、検出光強度の階段的変化、又は変
化の急峻さを監視し捕捉する電気的処理で行なわれる。
光52を横切る(図1の紙面に垂直な方向、従って、長
楕円断面をその短軸方向で横切る)際に発生する散乱光
の強度は、塵粒子がシート状レーザビーム光52に入る
ときと、出るときとで弱く、中心部分で最も強い。その
光強度は、図2の(C)と同様な曲線を描いてフォトセ
ンサ50aおよび50bで検出されるが、その検出値を
受けた散乱光検出装置本体50の内部では、塵粒子の1
個がこの曲線の山の頂上位置でカウントされるよう電気
的処理が行なわれる。尚、塵粒子の1個のカウント方法
にはこの他にも様々な方法がある。例えば、平行ビーム
光44cの断面が長楕円形状でない一般の場合の塵粒子
の1個のカウントは、検出光強度の階段的変化、又は変
化の急峻さを監視し捕捉する電気的処理で行なわれる。
【0029】塵粒子の概略の大きさの測定は、横切って
いる塵粒子が1個だけと判定されている場合には、散乱
光の強度で行なうことが可能であり、また、塵粒子が複
数個同時に横切りつつあると判定されている場合には、
上述の光強度の階段的変化、又は急峻な変化の、変化分
の大きさを捕捉することで可能となるが、一般にその測
定誤差は大きい。
いる塵粒子が1個だけと判定されている場合には、散乱
光の強度で行なうことが可能であり、また、塵粒子が複
数個同時に横切りつつあると判定されている場合には、
上述の光強度の階段的変化、又は急峻な変化の、変化分
の大きさを捕捉することで可能となるが、一般にその測
定誤差は大きい。
【0030】しかし、平行ビーム光44cの断面が長楕
円形状であるときには、フォトセンサの個数、形状及び
設置位置を適当にすることで、即ち例えば図1の実施例
のフォトセンサ50aおよび50bのようにすること
で、比較的容易に誤差の小さい測定結果を得ることがで
きる。以下にその理由を述べる。
円形状であるときには、フォトセンサの個数、形状及び
設置位置を適当にすることで、即ち例えば図1の実施例
のフォトセンサ50aおよび50bのようにすること
で、比較的容易に誤差の小さい測定結果を得ることがで
きる。以下にその理由を述べる。
【0031】断面が長楕円形状のときには、散乱光の発
生の強さは塵粒子がシート状レーザビーム光を長軸の中
心部分で横切るか、中心を離れて端の方で横切るかによ
って変化する。これは前述のように、シート状レーザビ
ーム光の光及び強度分布が一般にガウス関数の二乗に比
例する分布をしているためである。しかし、検出光強度
は、塵粒子の通過位置のほかに、フォトセンサ50a、
50bとの距離、およびフォトセンサの形状にも依存す
るため、上述の図1の実施例のような構成を採用すれ
ば、測定誤差をかなりの程度打ち消すことができる。以
下それについて詳しく説明する。
生の強さは塵粒子がシート状レーザビーム光を長軸の中
心部分で横切るか、中心を離れて端の方で横切るかによ
って変化する。これは前述のように、シート状レーザビ
ーム光の光及び強度分布が一般にガウス関数の二乗に比
例する分布をしているためである。しかし、検出光強度
は、塵粒子の通過位置のほかに、フォトセンサ50a、
50bとの距離、およびフォトセンサの形状にも依存す
るため、上述の図1の実施例のような構成を採用すれ
ば、測定誤差をかなりの程度打ち消すことができる。以
下それについて詳しく説明する。
【0032】先ず、シート状レーザビーム光の断面方向
について考察すると、図3の(A)のように、長軸の長
さ2Lの長楕円断面形状のシート状レーザビーム光52
の中心100から、長軸上、距離xだけ離れた点Pにお
けるレーザ光の強さI1 は、ガウス分布の二乗に比例し
た分布であるため、I1 =K・exp(−2x2 /σ2 )で
表される。ここでKは比例定数、σはビーム光の分布の
広がりを示すパラメータであって、σが大きいほどレー
ザビーム光は広がることを示す。点Pで塵粒子がレーザ
ビーム光を散乱したとし、それが図のように、シート状
レーザビーム光とHの字を描いて立てられた高さ(幅)
2Hの2つのフォトセンサ50a、50bに検出される
とするときの光強度Iは、I=I1 ・2(θ1 +θ2 )
/360゜となる。但し散乱光は全方向に均等に散乱さ
れると仮定している。また、検出光強度はこの断面の平
面におけるものだけを考えている。
について考察すると、図3の(A)のように、長軸の長
さ2Lの長楕円断面形状のシート状レーザビーム光52
の中心100から、長軸上、距離xだけ離れた点Pにお
けるレーザ光の強さI1 は、ガウス分布の二乗に比例し
た分布であるため、I1 =K・exp(−2x2 /σ2 )で
表される。ここでKは比例定数、σはビーム光の分布の
広がりを示すパラメータであって、σが大きいほどレー
ザビーム光は広がることを示す。点Pで塵粒子がレーザ
ビーム光を散乱したとし、それが図のように、シート状
レーザビーム光とHの字を描いて立てられた高さ(幅)
2Hの2つのフォトセンサ50a、50bに検出される
とするときの光強度Iは、I=I1 ・2(θ1 +θ2 )
/360゜となる。但し散乱光は全方向に均等に散乱さ
れると仮定している。また、検出光強度はこの断面の平
面におけるものだけを考えている。
【0033】ここで、実際の寸法として、L=3.6m
m、H=1.2mm(浜松ホトニクス社製のSiフォト
ダイオードS2551(商品番号))を考え、ビーム光
の分布の広がりを示すパラメータは、σ=0.6mm〜
4.2mmのものを、逐次値を変更して計算してみる
(即ち、図3の(A)の楕円断面を逐次長軸にしてみ
る)。こうして得られた検出光強度の計算値を図3の
(B)に示す。但し、この図の横軸にはxmm、縦軸に
は検出光強度をとっている。パラメータはσである。σ
=4.2mmの曲線(ビーム光径、即ちビームの光強度
がピーク値の半分になる範囲、が約5mmのレーザビー
ム光に相当する)では、xの値が変化しても、検出光強
度が大きくは変わらないという結果が得られている。
m、H=1.2mm(浜松ホトニクス社製のSiフォト
ダイオードS2551(商品番号))を考え、ビーム光
の分布の広がりを示すパラメータは、σ=0.6mm〜
4.2mmのものを、逐次値を変更して計算してみる
(即ち、図3の(A)の楕円断面を逐次長軸にしてみ
る)。こうして得られた検出光強度の計算値を図3の
(B)に示す。但し、この図の横軸にはxmm、縦軸に
は検出光強度をとっている。パラメータはσである。σ
=4.2mmの曲線(ビーム光径、即ちビームの光強度
がピーク値の半分になる範囲、が約5mmのレーザビー
ム光に相当する)では、xの値が変化しても、検出光強
度が大きくは変わらないという結果が得られている。
【0034】次に、シート状レーザビーム光の進行方向
について考察する。図5のように、長さW0=29mm
の長いフォトセンサ(H=1.2mmで、先と同じ浜松
ホトニクス社のSiフォトダイオードS2551であ
る)50a、50bを使用し、長軸の長さ2L=7.2
mmの長楕円断面形状のシート状レーザビーム光52の
中心から、長軸上、距離xだけ離れ、フォトセンサの端
からはW1だけ離れた各断面の点Pを通過する塵粒子に
よる散乱光を検出するものとし、W1をW1=0からW
1=W0にまで逐次変えて、検出光強度の測定値を計算
してみると、その計算値は、Wがどの値をとる場合であ
っても図3の(B)σ=4.2mmの曲線からは大きく
変化しないことがわかった。
について考察する。図5のように、長さW0=29mm
の長いフォトセンサ(H=1.2mmで、先と同じ浜松
ホトニクス社のSiフォトダイオードS2551であ
る)50a、50bを使用し、長軸の長さ2L=7.2
mmの長楕円断面形状のシート状レーザビーム光52の
中心から、長軸上、距離xだけ離れ、フォトセンサの端
からはW1だけ離れた各断面の点Pを通過する塵粒子に
よる散乱光を検出するものとし、W1をW1=0からW
1=W0にまで逐次変えて、検出光強度の測定値を計算
してみると、その計算値は、Wがどの値をとる場合であ
っても図3の(B)σ=4.2mmの曲線からは大きく
変化しないことがわかった。
【0035】これで、上述のような例えばH=1.2m
m、W0=29mmのような光の進行方向に長い寸法、
H字型配置のフォトセンサを使用すれば、塵粒子がビー
ム光のどの位置を横切った場合でも、塵粒子の大きさを
小さい誤差で検出できることがわかる。
m、W0=29mmのような光の進行方向に長い寸法、
H字型配置のフォトセンサを使用すれば、塵粒子がビー
ム光のどの位置を横切った場合でも、塵粒子の大きさを
小さい誤差で検出できることがわかる。
【0036】
【発明の効果】この発明によれば、微妙な調整作業等を
必要とせず、安価で、しかも優れたメンテナンス性と高
い測定精度を備え、塵粒子の数、大きさ、又は、その両
者を小さい誤差で検出することのできる塵粒子検出器を
提供できる。
必要とせず、安価で、しかも優れたメンテナンス性と高
い測定精度を備え、塵粒子の数、大きさ、又は、その両
者を小さい誤差で検出することのできる塵粒子検出器を
提供できる。
【図1】この発明の実施例の塵粒子検出器の構成を示す
説明図である。
説明図である。
【図2】(A)と(B)はこの発明の塵検出器における
平行レーザビーム光の断面形状の図である。(C)と
(D)は、そのそれぞれの光強度分布の図である。
平行レーザビーム光の断面形状の図である。(C)と
(D)は、そのそれぞれの光強度分布の図である。
【図3】(A)は塵粒子がシート状レーザビーム光を横
切る位置を示す断面図である。(B)は塵粒子が横切る
位置と検出光強度の関係を示すグラフである。
切る位置を示す断面図である。(B)は塵粒子が横切る
位置と検出光強度の関係を示すグラフである。
【図4】この発明の別の実施例の塵粒子検出器の構成を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図5】塵粒子がシート状レーザビーム光を横切る位置
を示す光の進行方向の平面図である。
を示す光の進行方向の平面図である。
【図6】従来の塵粒子検出器の、(A)は平面図、
(B)は側面図および(C)は斜視図である。
(B)は側面図および(C)は斜視図である。
【図7】従来の塵粒子検出器の、(A)は平面図および
(B)は側面図である。
(B)は側面図である。
40:レーザ発振器 42:コリメータレンズ
43:レンズ 44a、44b、44c、45a、45b、45c:平
行ビーム光 46a、46b、47a、47b:プリズム 48:スリット 52:シート状レーザビー
ム光 50:散乱光検出装置本体 50a、50b:フォトセ
ンサ 54:レーザビーム光吸収器
43:レンズ 44a、44b、44c、45a、45b、45c:平
行ビーム光 46a、46b、47a、47b:プリズム 48:スリット 52:シート状レーザビー
ム光 50:散乱光検出装置本体 50a、50b:フォトセ
ンサ 54:レーザビーム光吸収器
Claims (6)
- 【請求項1】 単一のレーザ発振器と、該レーザ発振器
から出射されたレーザ光から幅が広く厚さが薄い平行レ
ーザビーム光を作る装置と、該平行レーザビーム光を導
入して被測定空間に隙間の無いシート状レーザビーム光
を形成する装置と、該シート状レーザビーム光を塵粒子
が横切る際に発生する散乱光を検出する散乱光検出装置
と、該シート状レーザビーム光を最終的に吸収して外部
にもらさないレーザビーム光吸収器とを備えたことを特
徴とする塵粒子検出器。 - 【請求項2】 前記平行レーザビーム光を作る装置が、
レーザ発振器から発するレーザ光を平行ビーム光に変換
する光学レンズ系と、該平行ビーム光の断面形状の幅を
広く厚さを薄く変形するプリズム光学系とを備えること
を特徴とする請求項1に記載の塵粒子検出器。 - 【請求項3】 前記散乱光検出装置は、検出した散乱光
の強度の変化を利用して、該シート状レーザビーム光を
横切る塵粒子の個数を計測することを特徴とする請求項
1、又は2に記載の塵粒子検出器。 - 【請求項4】 前記散乱光検出装置は、検出した散乱光
の強度を利用して、該シート状レーザビーム光を横切る
塵粒子の概略の大きさを計測することを特徴とする請求
項1、2、又は3に記載の塵粒子検出器。 - 【請求項5】 前記平行レーザビーム光の断面が長楕円
形状であることを特徴とする請求項1、2、3又は4に
記載の塵粒子検出器。 - 【請求項6】 前記散乱光検出装置は、光の進行方向に
延長設置された一対の散乱光検出端を具え、該一対の散
乱光検出端が該シート状レーザビーム光を間に挟んで、
その全体の断面形状がH字形状をなすことを特徴とする
請求項5に記載の塵粒子検出器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4145993A JPH05340866A (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | 塵粒子検出器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4145993A JPH05340866A (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | 塵粒子検出器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05340866A true JPH05340866A (ja) | 1993-12-24 |
Family
ID=15397691
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4145993A Withdrawn JPH05340866A (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | 塵粒子検出器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05340866A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09508703A (ja) * | 1994-08-01 | 1997-09-02 | アボツト・ラボラトリーズ | フローサイトメトリック血液細胞分析器用の擬似テレセントリック光学設計 |
US5861951A (en) * | 1996-12-16 | 1999-01-19 | Nec Corporation | Particle monitoring instrument |
KR20020027662A (ko) * | 2000-10-04 | 2002-04-15 | 이종훈 | 레이저-프리즘센서를 이용한 염분오손도 자동측정방법 및장치 |
JP2009002733A (ja) * | 2007-06-20 | 2009-01-08 | Toshiba Corp | 浮遊パーティクル検出装置及び浮遊パーティクル検出方法 |
JP2020088399A (ja) * | 2018-11-30 | 2020-06-04 | シャープ株式会社 | 微粒子検出センサおよび微粒子検出装置 |
KR20220147427A (ko) * | 2021-04-27 | 2022-11-03 | 주식회사 나인 | 먼지 감지기 |
-
1992
- 1992-06-05 JP JP4145993A patent/JPH05340866A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09508703A (ja) * | 1994-08-01 | 1997-09-02 | アボツト・ラボラトリーズ | フローサイトメトリック血液細胞分析器用の擬似テレセントリック光学設計 |
US5861951A (en) * | 1996-12-16 | 1999-01-19 | Nec Corporation | Particle monitoring instrument |
KR20020027662A (ko) * | 2000-10-04 | 2002-04-15 | 이종훈 | 레이저-프리즘센서를 이용한 염분오손도 자동측정방법 및장치 |
JP2009002733A (ja) * | 2007-06-20 | 2009-01-08 | Toshiba Corp | 浮遊パーティクル検出装置及び浮遊パーティクル検出方法 |
JP2020088399A (ja) * | 2018-11-30 | 2020-06-04 | シャープ株式会社 | 微粒子検出センサおよび微粒子検出装置 |
CN111257179A (zh) * | 2018-11-30 | 2020-06-09 | 夏普株式会社 | 微粒子检测传感器和微粒子检测装置 |
KR20220147427A (ko) * | 2021-04-27 | 2022-11-03 | 주식회사 나인 | 먼지 감지기 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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